第17回 公共料金等専門調査会 議事録
日時
2016年3月30日(水)9:59から11:59
場所
消費者委員会会議室
出席者
- 【委員】
- 古城座長、井手座長代理、古賀委員、白山委員、陶山委員、矢野委員
- 【説明者】
- 東京電力株式会社 執行役員 カスタマーサービス・カンパニー 佐藤バイスプレジデント
- 東京電力株式会社 カスタマーサービス・カンパニー 眞田アライアンス推進室長
- KDDI株式会社 サービス企画本部 都築エネルギービジネス部長
- KDDI株式会社 渉外・広報本部 関田渉外部副部長
- KDDI株式会社 渉外・広報本部 永谷渉外部業務グループリーダー
- KDDI株式会社 サービス企画本部 倉谷エネルギービジネス部企画グループリーダー
- 【事務局】
- 消費者委員会 黒木事務局長、小野審議官、丸山参事官
- 消費者庁 福岡審議官、澤井消費者調査課長
議事次第
- 開会
- 東京電力株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング
- KDDI株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング
- 閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
- 議事次第(PDF形式:7KB)
- 【資料1】 電力小売自由化に向けた新しいサービスメニューについて(東京電力株式会社提出資料)
- 【資料2】 auの電気サービス「auでんき」について(KDDI株式会社提出資料)1から2ページ(PDF形式:341KB)
≪1.開会≫
○丸山参事官 それでは、定刻となりましたので、会議を始めさせていただきたいと思います。
本日は、皆様お忙しいところをお集まりいただいて、ありがとうございます。ただいまから「消費者委員会第17回公共料金等専門調査会」を開催いたします。
本日は所用によりまして、松村委員、山内委員、消費者委員会担当委員の蟹瀬委員、長田委員が御欠席ということで連絡をいただいております。それから、矢野委員が遅れて参加ということで連絡を受けております。
それでは、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。
お配りさせていただいております資料につきまして、配付資料の一覧のとおりとなっております。不足の資料がございましたら事務局へお申し出をよろしくお願いします。
なお、本日の会議につきましては公開で行います。議事録については後日公開することといたします。
それでは、古城座長、議事進行をよろしくお願いいたします。
≪2.東京電力株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング≫
○古城座長 それでは、議事に入らせていただきます。
最初の議題は「東京電力株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング」です。
本日は、東京電力株式会社執行役員カスタマーサービス・カンパニーの佐藤梨江子バイスプレジデント、眞田秀雄アライアンス推進室長にお越しいただいております。
それでは、御説明を大体30分程度でお願いいたします。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント かしこまりました。東京電力の佐藤でございます。
私のほうから、最初にお手元にお配りさせていただいております資料に基づきまして、弊社の取り組みについて御紹介したいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、スライドの1ページ目ですけれども、御案内のとおり、明後日、4月1日から電力の小売全面自由化を迎えます。そういう中で、私どもがどういうふうにこれからやっていくのかということで、まず4月1日にホールディングカンパニー制へ移行をいたします。今は社内カンパニーで、小売は私どもカスタマーサービス・カンパニーが担っておりますが、4月1日からは、この1枚目のスライドにございますように、東京電力ホールディングスの下に燃料・火力発電事業会社である東京電力フュエル&パワーと一般送配電事業会社である東京電力パワーグリッド、そして小売電気事業会社である東京電力エナジーパートナーの3社が完全に分社化されまして、それぞれ分社化のメリットを活かしたビジネスを展開していくことになります。
おめくりいただきまして、私ども東京電力エナジーパートナーがどんな企業を目指していくのかということについて御紹介させていただきますと、3ページ目にありますように、私どもは福島第一原子力発電所の事故によりまして、お客様からの信頼を著しく逸失してしまいましたので、基本に立ち返り、お客様に信頼され、お客様にとっての新しい価値の創造に挑戦し続ける企業になることを目指してまいります。具体的に、お客様にとっての新しい価値とは何か、そちらを4ページ目から御紹介いたしております。
私どもは、お客様にとっての価値として、経済的な価値はもちろん、安心・便利といった付加価値と、省エネルギーや快適といったエネルギーの利用価値、この3つの価値を御提供できる会社になりたいと考えてございます。
1点目の経済的な価値(おトク)という軸は、消費者の皆様にとりまして大事な軸でございますので、電気料金の競争力の強化をすることはもとより、今、力を入れている他社様とのアライアンスを通じた割引サービスの多様化にも引き続き取り組んでまいります。
競争力のある電気料金を実現するために大事なことといたしましては、当社が持っている火力発電所等々の発電部門の徹底的なコストダウンを図るとともに、中部電力様と共同で設立いたしましたJERAを通じた燃料の調達にも力を入れまして、燃料調達及び安価な電源調達に挑戦してまいります。
また、異業種様との提携による「セットプラン」や「ポイントサービス」でお客様のメリットを創出することにも引き続き取り組んでまいります。
おめくりいただきまして、次に、安心・便利といった付加価値につきまして御説明いたします。これから自由化になる低圧分野では、2,000万軒を超えるお客様と提携先様とのサービス開発のノウハウを組み合わせまして、お客様に喜んでいただける新たな付加価値も創造したいと思っております。海外で先に自由化をされました事例を見ておりましても、行き過ぎた値引き合戦に走り、発電設備や送配電設備の保守やメンテナンスが立ち行かなくなり、電力の供給自体が不安定になったケースもございますので、私どもは値引き合戦に陥ることなく、この付加価値や利用価値の御提供を評価いただき、お客様から選ばれるようになりたいと考え、これらの価値を感じていただけるような新たなサービスの創造に力を入れたいと思っております。これは当然、私どもだけでは実現できるものではございませんので、異業種様との提携を通じて、新しいサービスの開発に努めてまいります。
例えば、お客さまのニーズや生活パターンなどのビッグデータと、異業種様とのコラボレーションによる提携先様のサービスとのマッチングで、付加価値の高いサービスを御提供できないか力を入れて、検討を進めております。
7ページ目に「利用価値」をお示ししております。私どもが後ほど御説明する新しい料金プランを発表しましたときに、今まで進めてきた省エネルギーの推進に逆行することにならないかとのお問い合わせをいただきました。省エネルギーは日本にとりましても非常に重要なことだと認識しておりますので、私どもは今まで培ってまいりました省エネルギーに関する知見をフルに活かした御提案を、法人のお客様のみならず御家庭にまで行ってまいります。来年の4月にはガスの自由化も予定されておりますので、エネルギーのトータルソリューション提案を積極的に行うことで、お客様の省エネルギーの一層の推進及び日本全体の省エネルギーにぜひ貢献していきたいと考えております。
IoTという言葉がここ数年聞かれるようになりました。このお部屋にもある照明など、それぞれの機器にセンサーが組み込まれておりまして、そういったものからあがってくるデータをうまく活用できれば、一層のエネルギーのトータルソリューションが可能になりますので、そういったことにも積極的に挑戦してまいりたいと思っております。
8ページ目は、魅力的なサービスを開発いたしましたら、それをぜひ全国のお客様にもお選びいただけるよう、全国へのサービスの拡大にも力を入れてまいります。
その第一弾として、この4月からは、まず中部電力、関西電力の各サービスエリアのお客様向けに御提供を開始いたします。
では、次のスライドから、具体的な当社の新しいサービスメニューについての御紹介をしたいと思います。
10枚目のスライドでございます。先ほど申し上げましたとおり、私どもは、単なる料金プランだけでなく、お客様にとってのお得なサービスと暮らしまわりのサービスを組み合わせまして、お客様のライフスタイルや多様なニーズに応じたプランを御用意し、御選択を可能にしております。この4月からは「くらしTEPCO」というwebサービスに加え、一部のプランへの付帯サービスで「電気の駆けつけサービス」、「住宅設備の故障修理サービス」を御提供いたします。これらにつきましては、早期にいろいろなプランのオプションとして選んでいただけるように整えてまいります。
では、私どもの具体的な料金プランとして、どんなものを今回4月1日向けに御用意したのか、そちらにつきまして、12枚目のスライドを用いまして御紹介いたします。
私どもが4月向けに御用意した新しい料金プランは、12枚目のスライドにありますスタンダードプランのS・L・Xとプレミアムプラン、スマートライフプラン、夜トクプランの夜トク8・夜トク12、大別するとこちらの4種類になります。さらに、スタンダードS・L・Xとプレミアムをお選びいただきましたお客様には、提携先とのセットプランも御選択可能となっております。
それぞれのプランにつきまして、具体的に13枚目のスライドから御紹介いたしております。
まず、スタンダードプランですけれども、これは現在約2,000万軒のお客様に御加入いただいている標準的な電気料金プランである従量電灯B・Cにならったベーシックな料金設定になっており、単身世帯からファミリーまで幅広いお客様に時間帯等も気にせず御利用いただけるプランです。
14枚目のスライドには、スタンダードS・L・X、それぞれの料金単価を、15枚目のスライドに、このスタンダードS・L・Xの違いを参考で載せておりますので、こちらを御覧ください。
スタンダードSは、今までと同様に10A、15A、20A、30Aから60A、いわゆるアンペアブレーカーというものを取り付け、こちらの範囲で契約電流を御選択可能な基本料金が固定型のプランになります。
スタンダードLは、同様のタイプで、もっと契約容量の大きい6kVA以上のお客様向けのプランです。
それと比較いたしまして、スタンダードXにつきましては、契約容量を予めブレーカー等で制限するのではなく、スマートメーターにより計測された30分ごとの実際の御使用量を使って、過去1年間の御使用実績から基本料金が決まります。これを私どもは「スマート契約」と名付けました。
16枚目のスライドには「スマート契約」とはどんなものなのか、どのように契約電力、基本料金が決まるのかということを絵で表わしております。例えば4月から、このプランに御加入いただきましたお客様の4月の御使用実績が出ると、それで基本料金が一旦決まります。そして5月にそれを上回る御使用実績だったということになりますと、5月の御使用実績をベースに基本料金が決まります。ですので、当然、御使用量がふえる時期のものがベースになりますので、例えばエアコンを一番使う7、8、9月の夏の時期とか冬の時期の、御自分の家ではこの時期に一番電気を使いそうだ、一遍にいろいろな電気の機器を使いそうだというときの使い方を工夫していただきますと、基本料金を安く抑えることができる可能性があるということです。私どものwebサービス等をうまく御利用いただきながら、御自分の電気の利用形態等をよく振り返っていただき、工夫をしていただくことで、基本料金を年間を通じて安く抑えることができる可能性があるプランとして、発表以降、マスコミの方々やお客様からも多くの反響をいただきました。こういった基本料金の決め方も、私どもの新たな挑戦ということになります。
17枚目のスライドがプレミアムプランです。こちらは御使用量が多いお客様向けのプランでございます。電気代がおおよそ月平均1万7,000円以上のお客様にお勧めのプランで、一定の御使用量(400kWh)までを定額料金、400kWhを超える部分の料金単価を割安にしているというもので、御使用量の多いお客様にとりましては、現在の従量電灯B・Cと比べてお得になっております。
こちらのプランについては2年という御契約期間もお選びいただけるようになっておりまして、この3月31日までは御加入の先行受付キャンペーンというものも実施しております。3月31日までであれば、共通ポイントサービス、TポイントかPontaポイント1万2,000ポイント、あるいは1万円の商品券をプレゼントさせていただいております。
こちらのプランにお付けしている「電気の駆けつけサービス」について、19枚目のスライドに載せています。通常は有料で御対応させていただいているお客様の電気設備に関するトラブル時の点検や調査、応急措置の出張サービスを無料で実施するものです。お客様にとりまして一番の御心配ごとは、何かあったときに電気が使えなくなることで、安全・安心についてのお客様のニーズが高いことから、プレミアムプランにはこのサービスを無料でお付けさせていただいております。
次にスマートライフプランの御説明をさせていただきます。20枚目を御覧ください。
これはオール電化住宅のお客様に最適なプランでして、エコキュートなどの夜間蓄熱式機器を1kVA以上お使いになっていらっしゃるお客様が御加入可能なプランです。現在、オール電化住宅向けには「電化上手」という料金プランを私ども御提供いたしておりますけれども、そちらが3月31日までで新規の御加入を停止させていただきますので、それにかわるプランがこちらのスマートライフプランとなります。
昼間の料金は、スタンダードプラン相当で、夜間の料金単価を昼間よりも安く設定させていただいておりますので、夜間に電化機器を上手に御使用されることで、お得で快適なオール電化ライフを御享受いただけます。これは、従来の「電化上手」の料金単価が夏場の昼間のピーク時間帯は30円を超える高い設定のため、「安心して使えない」という声もございましたので、昼間の料金単価はスタンダードプラン相当に抑え、さらに夜間の料金との二部料金のみにしてわかりやすくシンプルにさせていただきました。
こちらには、「住宅設備の故障修理サービス」をお付けしておりまして、例えばエコキュートやIHクッキングヒーターなどが故障した際の修理サービスが無料となります。
おめくりいただきまして、夜トクプランの御説明が22枚目、23枚目でございます。
夜トクプラン(夜トク8(エイト)、夜トク12(ジュウニ))と申しますのは、昼間は御不在がちで夜間に電気をお使いになることが多いというお客様向けのプランで、特に共働きの御家庭など、昼間はあまりお使いにならず、主に、夜間にお使いになるというお客様がいらっしゃいますので、夜トク8では夜11時から朝7時、夜トク12では夜9時から朝9時という夜間の時間帯を2つ設定しており、それぞれ御自分のライフスタイルに応じてお選びいただけるプランとなっております。
こういう料金プランを通じまして、さきに申しましたように、御自分のライフスタイルはどういうライフスタイルなのだろう、何を大切に生活したいのだろうかといったことをお客様には御自身でよく振り返りいただいた上で、御自分のライフスタイルや価値観に合う電気料金プランをお選びいただくということをやっていただけたらと思いまして、私どももそのお手伝いをさせていただく所存です。
24枚目のスライドには、ポイントサービスの御説明を載せております。4月1日から、私どもの新料金プランの電気料金のお支払いやwebサービスの御利用時に、1,000円に付き5ポイントの御提供を開始いたします。まずはTポイントかPontaポイントという共通のポイントサービスを御利用いただくのですが、ポイントサービスをお使いになっていないといったお客様には「くらしTEPCO」のマイページの中にポイントを貯めておいていただけます。貯めておいたポイントを電気料金などに充当できるサービスも、2017年春を目途にリリースすべく準備を進めておりますので、共通ポイントサービスをお使いにならないお客様にも御安心いただきたいと思います。
25ページ目からが提携先様とのセットプランの御紹介でございます。
26ページ目に、私どもが現在、契約が整っている提携先様とのセットプランの一覧を載せております。1月7日に発表いたしましたときには21社だったのですが、3月14日現在では30社と順次提携先様を拡大しておりまして、それぞれこの絵にございますように、通信・インターネットサービス、暮らし・住まいサービス、さらに生活サービス、家電やガス・エネルギーといった観点でもさまざまな提携先様との交渉を進めております。
27ページ目からは各提携先様とのセットプランというものをどのように整えているのかというものを載せておりますので、後ほど御参照いただければと思います。私どもが、4月1日向けに準備いたしましたサービスは、いずれも私どもの電気料金プランであるプレミアムプラン、またはスタンダードプランと提携先様のプランとのセット契約による割引を御用意しているという状況でございます。単なるセット割引ではお客様にとって新しい価値というものを御提供するのには限界があると認識しておりますので、ぜひ提携先様との新しい商品、サービスを生み出して、それをお客様に御提供することで、先ほど御説明いたしました付加価値とか、利用価値、そちらを高めるようなサービスの御提供を実現したいと考え、提携先様との検討を鋭意進めているところでございます。
31ページ目からが、webサービスの御紹介でございます。
32枚目のスライドにございますように、現在、既に御家庭向けには「でんき家計簿」というものを3年前から御提供しておりまして、2月末現在で400万を超えるお客様に御加入いただいております。この中にもお使いいただいている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、過去2年間の各月の御使用量と電気料金が一目でグラフになっていてわかるとか、御自分の御使用量だけでは上手に使えているのかどうかわからないということで、似たような家族構成やライフスタイルの方々と御使用量を比べて、どういうポジションに御自分があるのか、まだまだ頑張る余地があるのか、それとも御自分はトップランナーの方なのか等を確認していただける「ご近所比較」サービスや、確認した結果に応じて、御自分の家に合った節約のテクニックを御紹介するサービスとか、あるいは御自分の家にぴったりな電気料金、メニューをシミュレーションできるサービスとか、あるいは家電の情報をいつでもどこでも簡単にチェックをしていただけて、リコールが出たときにはリコールのアラートが出る「家電アシスト」機能ですとか、住まいのお役立ち情報を御提供するサービスなどを展開しております。
特に、「家電アシスト」につきましては、弊社との御契約がないお客様も御利用可能ですので、北海道から沖縄まで全都道府県にお住まいの方々に会員になっていただいております。一昨年の7月上旬からサービスを開始したのですけれども、7月下旬に残念なことにパナソニック様のエコキュートのリコールがわかりまして、サービスインしたばかりでしたので、御登録いただいているお客様は少なかったのですけれども、少なくとも御登録いただいているお客様のところには、こちらからメールでリコール情報が出ていることをお知らせいたしまして、メーカー様や経済産業省、消費者庁の皆様からも興味深い取り組みだということで一定の評価をいただいたと認識しております。
この「でんき家計簿」のサービスを、33枚目のスライドにありますように、4月から「くらしTEPCO」に順次切りかえてまいります。既に新しい料金プランの御紹介や御試算、お申し込みという機能は1月にリリース済みですが、4月からは広く、新しい料金プランに御契約をいただいたお客様の会員サイトとして便利に使っていただけるよう、従来の「でんき家計簿」で実現していた機能はもちろん、さらにサービスを拡充していきたいと考え、鋭意検討し、開発に努めております。
34ページ目からは「くらしTEPCO」のサイトのイメージを何ページか載せておりますので、後ほど御参照いただきたいと思います。
39ページ目を御覧ください。私どもが懸念しておりますのが、新しいことが始まりますと、それに便乗した詐欺行為というものが必ず出てまいります。電力の自由化が始まるということを契機に、電力の自由化詐欺といったものが起きてはならないと思っております。お客様に正しい情報を御提供するために、弊社ホームページでの情報提供に力を入れております。
40枚目のスライドには、電力自由化について、なるべく一般の方々にもわかりやすくお伝えしたいと考え、弊社のホームページ上で、でんこちゃんのキャラクターを使ったサイトを設けております。
41ページ目のスライドには、新しい料金プランを各社がいろいろ発表しておりまして、わかりにくいというお声もいただいておりますので、料金プランに対するお問い合わせの専用のwebサイトとともに、電話の専用ダイヤルも設け、お客様からのお問い合わせに誠心誠意お応えしております。
42枚目のスライドには、弊社webサイトにおけるFAQの御紹介です。従来の料金プランから新しいサービスメニューに関することまで、弊社にお寄せいただいておりますお客様のお問い合わせとそれに対する回答をわかりやすく整理して掲載し、順次追加しておりますので、お客様にはわざわざお問い合わせいただかなくても、webの環境がおありの方にはこちらで確認いただけるということに努めてまいっております。
43枚目のスライドからは、具体的にそこに掲載しております代表的なFAQを載せておりますので、御参照いただければと存じます。
これとあわせまして、45枚目にありますように、私どもはお客様への情報提供といたしまして、月々行っております検針時に、全戸のお客様にチラシをお配りするということをしておりまして、たとえば2月の検針時には、新しい料金プランや自由化に向けてよくいただく御質問などについて載せております。これを2月だけではなく11月から計4回、実施してまいりました。加えて検針票の裏面も活用しております。
先ほど申しました電力自由化に便乗した詐欺の防止についての注意喚起を47枚目のスライドから御紹介しております。弊社のwebサイトや検針票を活用いたしまして、こういった詐欺などのトラブルにお客様が巻き込まれないようPRを実施しております。従来から、弊社の社員を装った詐欺とか窃盗の情報がお客様から寄せられておりましたので、そういったことについての注意喚起を従来からずっとやっておりました。そこに、この赤字で目立つように「電力自由化に便乗した悪質な勧誘や詐欺にもご注意ください」という文言を追加することで改めて注意喚起をしています。
48ページ目には、私どものwebサイトでの注意喚起の実例を御紹介しています。トップページに「電力自由化に便乗した悪質な勧誘詐欺にご注意ください」、「見かけた場合や何かアプローチがあった場合には、こちらにいつでもお問い合わせください」と目立つように掲載いたしておりますし、4月の検針時には、検針票の裏面を活用いたしました注意喚起も行う予定です。
最後に、4月から、私どもは分社化をして新しい形で事業に取り組んでまいりますが、福島への責任を果たすということは私どもの心に刻みまして、自由化の中で、安値合戦を少なくとも私どもは主導することはせず、お客様に新しい価値を感じていただけて、それを契機に電力の契約先を選んでいただくことを進めていくことによりまして、常にお客様お一人お一人の暮らしとか、仕事のニーズにきめ細やかにお応えしていける会社になってまいりたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
私からの御説明は以上でございます。
○古城座長 ありがとうございました。
御説明いただいた内容について御質問、御意見のある方は御発言をお願いいたします。
いつものように御発言のある方は、前の名札を立ててください。
陶山委員、どうぞ。
○陶山委員 非常に流暢なお話と丁寧な御説明ありがとうございました。
新しい価値をつくっていくということで、最初のほうの利用価値というところで省エネのことに触れられた、その点について少し御質問させていただきたいと思います。
今回の料金の変更、提案されているメニューというのは、電気を多く利用する人ほど値下げ幅が大きいというか、これまで非常に節電に一生懸命取り組んできた方たちにとっては余り自由化によるメリットが感じられない状況ではあると思います。
これまでの料金制度ですと、使えば単価が高くなるということで、一定の電力の省エネ効果を引き出していたと思っていますが、トータルソリューションで社会貢献していく、省エネの役割、使命を果たしていくという御説明だったのですが、一消費者、個々の消費者にとって、一緒に省エネに取り組んでいる利用者にとっては、なかなかわかりづらいところがあると思うのですね。そういう利用者に対して、どのような対応をこれからも考えていかれるのか。また、値引き幅が大きくなった利用者で、どんどん使ってくださいよということにはならないように、東京電力としてはどのようなアナウンスをされていくのか、対応とメッセージというところを具体的にお聞かせいただければと思います。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 御質問ありがとうございます。
私どもが今回発表した、特にプレミアムプランは、このプランによって電気を多くお使いいただいているお客様を優遇していくように見えるということだと思うのですけれども、先ほど御説明いたしませんでしたが、皆様御案内のとおり、日本の電気料金は三段階料金制度になっておりまして、特に私どものエリアでは、300kWhを超えて毎月お使いいただく部分を特に第3段階料金として高めの単価に設定させていただいております。私どもが値上げさせていただきましたときに、家計におけるインパクトを考慮し、第1段階料金及び第2段階料金の値上げ幅を第3段階料金に比べて低くとどめましたため、御使用量の多いお客様の御負担が相対的に高い状況になっております。こうした状況を踏まえまして、まずはこの御使用量の多いお客様向けに少しでも電気料金のお支払いの御負担が軽減できるものをお出ししたということです。では、どんどん使ってくださいということなのか、と問われれば決してそうではありません。
既に日本の電気機器自体の省エネは大変進んでおりますし、先ほど御説明した「でんき家計簿」の家電アシストでも省エネ機器の選び方から使い方まで、私どもから最新の情報をお届けしております。上手に機器をお選びいただくと、例えば10年前の冷蔵庫を買い替えると、それだけで冷蔵庫にかかる電気の御使用量は約7割減ります。照明をLEDに替えると3割程度まで省エネになり、エアコンも古いものから買い替えるだけで省エネになります。これらを含め、電気の上手な使い方をお客様に積極的にお知らせすることで、省エネの呼びかけを今後も推進してまいります。
webサイトを御覧になれないお客様にはどうするのか、私どもも約2,000万軒のお客様にフェイス・トゥ・フェイスでできればお声がけしたいのですけれども、それはなかなか難しいことですので、例えば自治体の皆様と御一緒に取り組み、それぞれの地域で御提案する等、私どもの企業姿勢として省エネ推進行動をいろいろな場で訴えながら、行ってまいる所存でございます。
○陶山委員 ということは、トータルでやっていきますというところで、利用の少ない方たちにとって何らか個別に対応ということは考えておられないということですね。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント そういうことではなくて、まず、私どもは今の段階で考えたプランはこの4つですということでありまして、陶山委員がおっしゃいますように、今まで頑張って省エネをしてきてこのプレミアムプランに加入するまでには至らない御使用量に抑えていらっしゃる方々にとりましても、今は、スタンダードプランでは提携先とのセット割という形でしかメリットを創出できていませんので、もっと魅力のあるサービスの開発やメリットを御享受いただける料金プランを引き続き検討、展開してまいりたいと思っております。
○古城座長 古賀委員、どうぞ。
○古賀委員 丁寧な御説明ありがとうございました。
今の陶山委員の話にちょっと関連したことと、もう一つ別のことをお伺いしたいのですが、これまで三段階料金だったものの、いわゆる3段階目の大量の消費者の方についてのメリットということで新しいプランがこのプレミアムプランのような形と捉えてよろしいのかということ。
それから、今後も経過措置料金というのが続くのですが、それはスタンダードプランそのまま、あるいはほかのプランを選ばない方というのは4月1日以降もスタンダードSプランにとどまる形になるのかということ。
それから、スタンダードSというものは結局二段階料金のような形になったと捉えていいのでしょうか。これが1つ目です。まず、1つ目をお願いします。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント プレミアムプランにつきましては、おっしゃいましたとおり、400kWhまでが定額で、それ以上が従来の料金単価よりも安くということですので、毎月400kWhを超えてコンスタントにお使いになるお客様にメリットがある料金プランでございます。
あと、経過措置料金のお客様につきましては、従来の電気料金プランのままでよいというお客様は、特別にアクションを起こされなければ、引き続き経過措置終了期間までは御契約を継続していただけます。御自身の御意思でスタンダードプランを選びますとおっしゃってくださったお客様に適用になるのがスタンダードプランでございますので、何もお選びにならないお客様は従量電灯BとかCの従来のプランのままでございます。
○古城座長 古賀委員、どうぞ。
○古賀委員 スイッチングの関連でお聞きしたいのですが、一度ほかの小売りの方のお勧めでほかに移った場合にいろいろな縛りがあるとは思うのですが、1年以内にスイッチングを繰り返したような場合には、臨時電灯とか臨時電力とか、そういう扱いになるのでしょうか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 今の御質問は、1回4月1日に他社様をお選びになられた方が、1年以内にそちらを解約して、また東京電力と御契約されたいとおっしゃる場合ということでしょうか。
その場合は、弊社の何らかの料金プランをお選びいただくことになりますので、先ほど御紹介いたしました4つのプランの中からお選びいただくか、経過措置料金の従量電灯からお選びいただけます。特に臨時電灯や臨時電力の扱いにはなりません。
○古賀委員 自由に選べるのですね。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 自由に選べます。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 一部、プレミアムプランのように契約期間中に解約した場合には、期中解約金をいただくプランもありますけれども、他の事業者様へ移られる(解約される)場合には、解約事務手数料として、540円いただきます。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント それは、私たちのプランにお入りで、他に移られる場合です。
○古賀委員 東京電力内でのプランの変更の場合には、一切そういう事務手数料は発生しないのでしょうか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 解約事務手数料は発生しません。
○古城座長 ほかにいかがでしょうか。
矢野委員、どうぞ。
○矢野委員 御説明どうもありがとうございました。
ちょっと遅れて来たので、ひょっとしたら御説明されているかもしれませんけれども、4点ほどありますが、最初の質問は7ページの利用価値のところなのですが、説明の文章の2つ目のところに「お客さまの生活や社会におけるエネルギー利用のあり方を大きく変革する魅力あるサービス」ということで、さまざま消費者が省エネ志向や、持続可能な社会を目指しているという声も幾つかありますけれども、そういったことと関連して、ここをもう少し御説明いただきたいのが1点目です。
2点目は、サービスに関してですが、19ページはプレミアムで、これは非常に魅力的なサービスというか、点検や調査、応急措置の出張サービスが無料ということで、従来は有料で受けていると思いますが、この辺のお得感というのはどの程度のものなのか、その辺のお得感を教えていただきたいのとあわせて、25ページにポイントサービスのことがありますが、これはいわゆる新メニューを選んだ方全てが対象になるということなのでしょうか。そういった意味でも、やはり従量電灯のB・C契約のこれまでの方にはこういったポイントサービスはないということなのかどうかをお聞きしたい、これが2点目です。
3点目は解約関係で、43ページですが、言葉の確認をさせていただきたいのが、下のQのアンサーのところで、最初のアンダーラインのところは「解約事務手数料」、下は「事務解約手数料」となっていますけれども、これは内容的にはちょっと違うように思えますけれども、そのままそこに説明があるように、解約事務手数料はまさにほかの電力会社等への切りかえで解約した場合、下は一度引っ越して、でも同じプランの場合は事務解約ということで文言が違うのかどうか。これは単純な説明なのですけれども、具体的に解約金や手数料は契約条項には明記されることと思いますけれども、もしこの場で少し具体的にどのぐらいかかるのかわかるようでしたら、教えていただきたいと思います。それが3点目です。
4点目は、電気が自由に選べるのが4月1日からなのですけれども、非常に選びにくい人たちもいらっしゃいます。1つは、一括受電のマンション等です。それは消費者にとっても、他の事業者にとっても、非常にハードルが高い。消費者にとっては一括受電のメリットというのが何かあるのかどうか、その辺を改めてお聞きしたいと思いますし、きょうの御説明の資料の中にも、従量電灯のところも今後魅力的なサービスやプランを提案されていきたいということなので、一括受電に関してはハードルが高い分、何かそういった現況でも少しお得な部分があるのか、それから今後も何かそういったことがあるのか、その辺を4点目でお聞きしたいと思います。
ちょっと質問が多くなりましたけれども、よろしくお願いいたします。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント まず、最初の御質問の7ページ目の利用価値の2つ目につきまして、IoTなどのデジタル技術を使ってお客様の生活や社会におけるエネルギー利用のあり方を大きく変革する魅力あるサービスとは具体的にどういうものかという御質問だったと認識しております。こちらは、私どもは今、通信事業者様あるいはメーカー様と御一緒に、それぞれの会社様が持っていらっしゃるものと、私どものデータを組み合わせたサービスの検討を行っています。例えば、大きく変化するかどうかは別ですが、今は皆でエアコンをこまめに消そうとか、御自分が帰ってくる時間に合わせて設定をするなど、そういうレベルで省エネの工夫を行っていますが、一部の家電メーカー様は自社製品であれば、遠隔でスマホによりオン・オフできるとか、設定温度を変更できるといったサービスを実現されています。私どもはメーカー様に縛られることなく、例えばスマホで確認をして、消したつもりのエアコンが消えていないと気付いたら消せる、あるいは、電気の御使用量を見ながら、お客様が通常と違う行動パターンを取られていないかを確認することで、遠方で離れて住んでいる親御さんをお子様の世帯が見守れないかとかなど、検討いたしております。電気は制御性が高いという点がほかのエネルギー源と違うと思います。それぞれ電気機器にいろいろなセンサーが組み込まれているという事実があり、今はそれを利用する言語が違うので利用しづらいというところがございますので、そういったものを通信事業者様や家電メーカー様とタイアップをすることで、家の中にある家電の電気の御使用量と家電からあがってくる個々の家電が発している情報を組み合わせて、お客様のエネルギーをもっと上手に使っていただける、あるいは安心して生活ができるお手伝いができないかというような検討をしております。これが1点目です。
2点目のプレミアムサービスについている「電気の駆けつけサービス」のお得感というところでよろしかったでしょうか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 通常、停電が起きたときに御連絡いただくと、駆けつけて停電の原因を探るということは、これはいわゆる公益事業として通常普通にやっていることです。それについてお金をいただくということはないのですけれども、停電の原因が屋内の電気設備にあった場合は、有料で対応させていただく形になっておりまして、基本的に現状、簡易なものであれば現在3,000円いただくようになっております。それ以上は、もう少し手間のかかる工事とか、そういったものになると、プラスの実費をいただくことになるのですけれども、それぐらいの費用をいただいているという現状があって、この部分についてはプレミアムプランの場合は無料にさせていただくというふうに考えています。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント あと、業務の時間帯以外、夜間とか土日は、5,000円頂戴しておりますので、現在の3,000円または5,000円という料金の発生がなく、無料でいつでも駆けつけるというものです。
○古城座長 停電になりましたといったときに、駆けつけてくるのは御社、小売事業会社が来るのですか。それとも送配電事業会社が来るのですか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 今は送配電のパワーグリッド・カンパニーが対応しております。4月以降は、送配電事業会社が対応させていただきます。
○古城座長 作業員の方が来て、それで送配電系の問題だったら自分のところの責任ですからただでやってくれるし、電気機器の問題だというと、話はお客さんの責任ですねということで有料になるのですね。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント その通りですが、内線についても簡易なものであれば、行った人間がそこで対応します。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 簡易な内容であれば、そこでわざわざ帰ってくることはせずに、送配電事業会社の人間が実際に対応はいたします。そのときの費用の扱いについては、個別にご相談させていただきます。
○古城座長 そうすると、パワーグリッドのほうが全部やるわけですか。それが3,000円ということですか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 従来、今までもそういう形でやってきております。
○古城座長 従来ですけれども、御社も普通のお客さんには今後費用はとるわけですよね。そのときの単価は幾らでしょうかということなのです。お得感というのはそういうことだと思うのです。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント あくまで今の段階では、通常の場合は3,000円、夜間・休日などは5,000円ということです。
○古城座長 そこははっきりさせておかないと、お客さんはどれだけ得なのかというのはわからないので。これに入ると3,000円お得だということですね。わかりました。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 次はポイントサービスですね。これは新料金メニューのみにお付けするサービスになりますので、従来の従量電灯のプランの御契約を継続される方はお付けしないということになります。ですから、従量電灯B・Cからこのスタンダードプランは、電気料金の単価的には同じ水準ですので、全然得ではないとおっしゃるお客様もいらっしゃるのですけれども、少額でもポイントが付くのだったらということでスタンダードプランをお選びいただいている方もいらっしゃいます。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 一括受電のところの御質問ですけれども、確かにやや懸念をしているところはありまして、一括受電というのは、通常私どもが各戸にお送りしていたマンションを建物一括で高圧受電をして、低圧と高圧の価格差というものが出ますから、そのメリットをお客様、住民の方に御享受していただくという形です。
ただ、今まで建物に入っていた変圧器とか受電設備というのは私どもの資産だったのですけれども、それを一旦撤去して、一括受電業者側が、御自分の設備をそこに入れるのです。そういう形でやりますから、結局そういった長期契約になっているのです。工事代金を長期契約で薄く回収するような契約になっていますので、一旦契約してしまうと10年とか15年とかは解約できないような形になっていて、これは一括受電に切りかえるときに全戸の住民の方から御同意をいただいた上で変えるという形になってきて、ここ5年、10年でそういったものが出てきているということです。これから自由化が始まる中で、例えば私はソフトバンクのプランを選びたい、私は東急のプランを選びたいといった場合に、選択ができないのです。それはどうなっているのだという形でお問い合わせをいただくようなケースが出てくるのではないかなということを心配はしています。
ただ、私ども東京電力自身も今、一括受電のサービスをやっていて、これは新しい電気料金のメニューは各社出していますけれども、大体5%とか、10%いくところはなかなかないと思うのですが、一括受電のほうがかなりメリットが出るケースもございます。
また、メリットの還元の仕方として各戸、それぞれの専有部の電気料金を下げるというやり方と、全体のメリットを共用の電気料金に充てるというやり方をしていて、そうすると、場合によっては共用部分の電気料金が半額ぐらいになるケースもあって、そうすると、マンションの管理費等の問題でお困りのところについては非常にメリットがあるということでお選びいただくケースもあるので、これは事前によくよくメリットもデメリットも御説明して選んでいただくということをやらないと、一旦これを選んでしまうと、本当に10年、15年は変えられないという形になりますから、一括受電というスタイルについては、ますます丁寧な御説明をしないと後々問題になることがあるのではないかと思っております。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント 私どもの会社も一括受電のサービスをおととしの10月から始めてまして、そのときに、やはり矢野委員がおっしゃいますように、ここで契約をされると、せっかく電力の自由化が2016年4月1日から始まるのですが、お選びいただけなくなりますということを私どもはあえて御説明して、だから、今、一括受電をお選びいただくか、それとも自由化が始まってから、様子を見ながら御契約をされるかということを御判断いただくように促しております。そういたしますと、では今の段階では一旦導入を見送るという御判断をされるマンションも多数いらっしゃいますので、そういった意味でも丁寧な御説明に寄与できているのではないかと思っております。
43ページ目の2つ目のQの「解約事務手数料」と「事務解約手数料」、申し訳ございません、この文言は誤植でございまして、両方同じでございます。「解約事務手数料」です。
金額は、500円プラス消費税ということで、現在は540円になります。
○古城座長 古賀委員、どうぞ。
○古賀委員 消費者というか需要家保護という観点からお尋ねしたいのですけれども、御説明いただいた中ではどれが関係するかわからないのですけれども、詐欺防止の注意喚起とかクーリングオフの御説明をいただいたと思うのですけれども、今回、小売電気会社として東京電力さんとは一応別の会社として営業活動されると思うのですが、営業の勧誘の形態とか、他のセット販売のところとの関係についてお伺いしたいのですが、例えば、勧誘するに当たって、いろいろなところと取り次ぎですとか、媒介ですとか、代理とか、いろいろな形態があると思うのですけれども、御社の中では、今後販売戦略に当たってはどのような形で勧誘の形態をとっていかれるかということと、絶対的なもともとの安定供給の責任を果たしてこられたということと、先ほどの保安に関してもですけれども、絶対的な優位な立場にあるところでいいと思うのですけれども、やはりセット販売だと、いろいろな会社がありますので、本当にお行儀の悪い会社もあって消費者被害が多発することもあるわけですが、クーリングオフというのが契約書面を受領した日から8日経過というのが、どちらかというと、そういう取り次ぎ、媒介、代理などいろいろな形態でやられた場合には、消費者が気がつかない間に解約できないという自体がかなり多数発生して、しかもそれが生活必需品である電気であるということは重要な問題だと思いますので、もし可能であれば、このクーリングオフの対象期間というのを、例えば訪問販売などでも30日にしている会社もありますけれども、この期間を長くするような取り組みというのは検討はされないのでしょうか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 前段の部分、まず販売チャネルとしてどうやっていくのかという御質問なのですけれども、正直今、模索をしております。エリア内の約2,000万軒のお客様ですけれども、今、既に私どもは契約をしていただいているとはいっても、実際、直接営業活動をするといっても、物理的に制約があり、なかなか難しいところがありまして、一部代理販売のような形で取り組んでいます。
これはwebでの販売というものもありますし、私ども自身が足を運んだり、カスタマーセンター、電話でのコミュニケーションというものも続けていくつもりですけれども、いわゆる代理店販売のような形は模索していくことと思っています。私ども、関東はそういうわけで、今、少なくとも契約はありますから、何らかの形でお電話なりお手紙なりご訪問でということはできるのですが、例えば中部電力エリア、関西電力エリアというと、全くお取引が今までない訳ですから、そこは地元で既に契約を持っておられるような方に販売代理をお願いするといったスタイルは取り組んでいかざるを得ないと思っております。
そういう中で、今、お行儀が悪いというようなお話がありましたけれども、それは販売代理の契約を結ぶ中でも、業務の品質というのはきちんと担保させていただいたり、あるいは仕事の中身というものも私どもで拝見させていただいたり、あるいは実際に何かトラブルが起きた場合というのはきちんと責任を持っていただく。あるいは、それが改められない場合は、契約そのものの継続も難しいという条項を契約上担保させていただいたりといったところで、そこは十分注意してまいりたいと思っております。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント では、2点目のクーリングオフの件なのですけれども、8日というのは短いのではないか、30日とかに延長する検討はしていないのかという御質問だったと思いますが、今のところ、この期間を延ばすということは私どもは検討しておりません。私どもの料金プランの場合は、途中で絶対解約できないという縛りがあるものではございませんし、先ほど申し上げました解約事務手数料の500円プラス消費税というものをお支払いいただければ、いつでも御解約いただけるプランでございます。プレミアムプランだけは1年または2年という契約期間で御契約をいただいておりまして、それについては期中に解約される場合には、期中解約金として申し受けるスキームにはしておりますけれども、ほかのプランにつきましては解約事務手数料だけでございますので、特に縛りはないという考え方です。
○古城座長 よろしいでしょうか。
井手委員、どうぞ。
○井手座長代理 最初に、スライドの8ページですけれども、関東と中部と関西でエリアを拡大していくということで、料金のプランで関西においては関東のエリアよりも安い料金を提供しているという、これはなぜこんなに安い料金を提供できるのに、関東ではそれをやらないのかといった消費者の疑問が当然あるのですけれども、関西よりも関東のほうが高いということについての説明をお願いします。
2点目は、12ページですが、家庭向けの料金プランというのがありますけれども、従量電灯B・Cが大体2,000万軒ということでしたけれども、スタンダード、プレミアム、スマートライフ等々ですけれども、これはレートメークするときに、どのくらい世帯数がつくかというのを予測して料金プランというものをつくるのでしょうけれども、大体どのぐらいなのかというのを教えてください。
3つ目は、セットプランで、27ページですけれども、ソフトバンクは東京電力の代理店として電気を売っているのですよね。それがなぜ「ソフトバンクでんき」といって、いわゆるホワイトラベルみたいな形で売れるのか。例えば隣にあるTOKAIとかで「TOKAIでんき」とかという売り方はしていないので、どうして「ソフトバンクでんき」として売ることができるのか。
そのときに、代理店だとすると、これは携帯電話でよくやっているキャッシュバックということが当然起こる可能性がある。そのときに、電気も一緒に売るわけで、東京電力の電気を買ってくれると、携帯と合わせてキャッシュバックをこれだけしますよとやると、これは東京電力にとっては、やっていることではないという形になるかもしれませんけれども、ソフトバンクが代理店営業でそういうことをやると、これは電気を売る際の商慣行として余りよくない。それについて、東京電力はどういうふうにソフトバンクに関与していくのか。その3つを教えてください。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント では、まず最初の御質問の中部電力様、関西電力様のエリアが弊社の従来のエリアより安いのはなぜかという御質問だと思うのですけれども、これは私ども今、エリア外で販売するときには、当該エリア向けの電力をそれぞれのエリアで調達するようにしております。東日本は50ヘルツで西日本は60ヘルツで周波数が違いますので、周波数変換上の容量に制限があるものですから、東側の電気を無尽蔵に西側にということはできないのです。私どもの考えとしては、周波数が違う西側のエリアで売る電気は、西側で余っている電気を相対契約ですとか、市場から調達させていただきます。
関西電力様や中部電力様のエリアでは、私どもは名前は聞いたことがあっても、お客様にとっては全くなじみのない新規参入者でございますので、そこはやはりある程度の価格競争力は必要だろうと考えて、中部電力様のプランからどのぐらい割引になるプランなのか、関西電力様でも、原子力が再稼働されると関西電力様は値上げ前の水準に戻されるということも想定して、それでも競争力のある価格をということで、それぞれの電力会社様よりも5%ぐらい安くなるような料金設定、思い切った値づけをさせていただきました。そこは使う電源を明確に、向こうで売るものは向こうで調達いたします。赤字販売などをやる余力は私どもにはございませんので、そこはちゃんと価格に見合う電源を調達して売るということをやっております。1点目の御回答はそのようになります。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 2点目の加入の目標値があるのかどうかという話ですけれども、加入想定値みたいなものはありません。
また、これは実際に、特に私どものエリア内であれば、約2,000万軒のお客様が経過措置料金から新しい料金プランに移るだけなので、私どもとしての供給計画というのでしょうか、供給量としては変わらないということもあって、今、特に例えば夜トクプランであったり、スマートライフプランの加入想定値みたいなものを立てて、それを公表しているということはないということでございます。
ソフトバンクプランのブランディングですけれども、これについては、いわゆるサービスブランドだと御理解ください。「ソフトバンクでんき」というサービスブランドのもと、東京電力の電気の販売代理をやっていただいているという認識で私どもはおります。基本的には今、国で定められているガイドライン上も、お客様への御説明、これはいわゆる東京電力の電気の販売代理ということを書面でもってきちんと御説明することは担保していただいておりますし、店頭の表示等についても、「ソフトバンクでんき Powered by TEPCO」と表記していただいております。今、国の方でガイドラインを作っていただいておりますけれども、この内容を見させていただき、ソフトバンク様がやっていることも私どもも拝見して、ここはガイドラインには抵触していないので、この形態で販売をしていただいているところでございます。ちなみにTOKAI様も地元では「TOKAIでんき Powered by TEPCO」という形での宣伝はされているということでございます。
○井手座長代理 先ほど言った携帯電話とかでキャッシュバックとかが、今は沈静化していますけれども、電気を売るためにセットでキャッシュバック等をやるということについて、東京電力は関係ないというふうにされるのですか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 いわゆるスイッチング時におけるかなり高額のキャッシュバックといったところではないのですけれども、「おうち割」として、ソフトバンク様の店頭で電気と携帯と、例えばソフトバンク光というインターネット回線を契約していただいた場合には、いわゆるソフトバンク側の料金から月に何百円引きますといったような形、あるいはガスの場合でもそうです。例えば、ガス会社様の方が私どもの電気の販売代理をしていただいて、東京電力の電気を合わせて契約していただけると、先方のガス料金から月々数百円引きますといった形での割引メニューといったものは御用意していただいておりまして、こちらについては提携先様とのお話の中でやっていただいているということでございまして、ここは特に問題はないのではないかと思っております。
○古城座長 白山委員、どうぞ。
○白山委員 今のさまざまな御質問に関連するようなところがあると思うのですが、6ページの付加価値ということですが、異業種の提携を通じたサービスの開発、それから販売網の拡大を積極的に推進するということで、今の話ですと、代理店の販売のようなものもこれからどんどんふえていくだろうということだと思いますが、その代理店の販売行為というものに対して、さまざまなガイドラインの定めという問題はあるのですが、代理店契約時におけるチェック、その後のモニタリングといいますか、それは東京電力さんのほうとしてどういう形でお考えになられているのかということをお聞きします。
それから、消費者の方々から見て、この代理店さんは大丈夫だという信頼感が重要になるのだと思うのですが、その辺はどういう形で消費者のほうに安心感を与える情報の開示をお考えになられているのかという点をお聞きしたいのですが。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー眞田アライアンス推進室長 まず、代理店契約を結ぶに当たりましては、お客様対応上の品質の担保というのは当然先方に求めていきます。それを契約の中にも明記するといったことをしておりますので、また随時いろいろお問い合わせ、あるいはトラブル、苦情等々が起きた場合には、改善を求めていくということをしておりますし、当然それが改められない場合は、契約の解除条項の中にも入れてございます。代理店の方のいわゆるお客様対応上の品質の担保というのは委託する元として、これは責任を持ってやりたいと思っておりますし、どこが実際私どもの代理店になっているのかといったところについても、これは私どものホームページで東京電力の代理店一覧といった形で情報発信をして、実際にこれが本当に東京電力の正規代理店なのかどうなのかといったところはお客様の方からもわかるような形にしたいと思っています。
○陶山委員 最後のスライドに関連して御質問させていただきます。
4月1日に、東京電力が大きく4社に分社化をしてということで最初にお話がありましたが、「私たちは福島を忘れない」ということで、ホームページ等を見ますと、福島復興推進室というお名前で各分社のところにも設置されるように書かれてありますが、ここがどのような形で体制なり、構えでもってどういうことを具体的に進めていこうとされておられるのか。
また、その次の「廃炉という前例のない」というラインがありますが、廃炉や賠償を含めて何兆という規模でのこれからの支出というものが予測されているわけですけれども、それぞれ分社化して自立採算しながら、この経営の成果をホールディングスとしてここへ投入していくということであろうと思いますが、少し長期的になりますが、「この福島を忘れない」という1行をどのように東京電力グループとして実現していこうとされているのかをお聞きしたいと思います。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント ありがとうございます。御案内のとおり、私どもは震災で多大なる御迷惑を福島の皆様におかけしておりますので、従来から福島の復興推進活動として、私ども社員が自ら現地に赴いて、まずは10万人活動というものを展開いたしました。町に戻っていただくためのさまざまな、例えば家屋の片づけもそうですし、近年になりますと、農業を営んでいらした方のところでは、イノシシですとか野生動物が立ち入らないように柵を設けるとか、そういった地道な取り組みを続けております。これは引き続き、分社化した後もきちんと継続してまいります。陶山委員が御紹介くださいましたように、分社化する各事業会社の中に復興推進室を作り、3事業会社も自分たちの取り組みとしてきちんと計画を立てながら、福島の復興推進活動を推進してまいります。各復興推進室には、室長を置き、メンバーを配置して組織として取り組んでまいります。
御指摘のとおり、廃炉作業にはこれからどれだけの時間がかかるか正直わからないところもございますけれども、それに伴う賠償に必要な費用を私ども小売事業会社が事業を継続的に営んでいくことにより確保していくことが私どもの一番のミッションだと思っています。企業のお客様からも、御家庭のお客様からも「東京電力と契約をしたい」、「東京電力と契約をすると、単に電気とかガスを買うということだけではなくて、いろいろ役に立つアドバイスがもらえたり、いろいろなサービスが使えて、暮らしが豊かになった」などと思っていただけるようにすることが私どものこれからの挑戦だと考えておりまして、本当に広く皆様からの御意見や御要望というものを頂戴しながら、それを一つ一つ実現すべく頑張っていきたいと思っております。
○古城座長 いろいろまだ御議論はあるかと思いますけれども、予定された時間が来ましたので、そろそろ終わりたいと思います。
最後に1点だけなのですけれども、いろいろ報道がありますけれども、供給者の転換のためにはスマートメーターを設置しなければいけないというのですが、スマートメーターの設置が遅れていると報道でございますよね。報道によりますと、スマートメーターの設置が遅れても事業者の転換はできる、そこはプロファイリング等で対応すると、それはそのとおりなのですか。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント そのとおりでございます。
○古城座長 あと、よくありますけれども、これは競争ですから、御社がそういうふうに指示を出していても、現場でメーターが変えられませんよというので、それで事業者を変えることができないということが現場で徹底しないために、そういうことが起きるということがままありますけれども、それがないように気をつけていただきたいと思います。
以上です。
きょうはお忙しいところ、ありがとうございました。佐藤バイスプレジデント、眞田アライアンス推進室長におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。
○東京電力株式会社カスタマーサービス・カンパニー佐藤バイスプレジデント これからもよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
(東京電力株式会社 退席)
(KDDI株式会社 着席)
≪3.KDDI株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング≫
○古城座長 続いての議題は「KDDI株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな料金プラン等についてのヒアリング」です。
本日は、KDDI株式会社の方にお越しいただきましたので、御紹介いたします。
サービス企画本部、都築実宏エネルギービジネス部長、渉外・広報本部関田賢太郎渉外副部長、渉外・広報本部永谷将渉外業務グループリーダー、サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷智弘企画グループリーダーにお越しいただいております。
本日はよろしくお願いいたします。
それでは、早速御説明を30分程度でお願いいたします。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 わかりました。KDDIの都築でございます。このたびはこういう場を与えてくださいまして、ありがとうございます。
KDDIという会社は、通信の会社でございます。そういう意味では、今回のエネルギー分野への参入というのは本当に新参者でございまして、きょうはこういった機会で皆様方からいろいろな御意見も伺いながら、それを今後のビジネスの展開へ反映できればというところまで考えております。よろしくお願いします。
資料の1ページ目に目次とあります。こちらで、今回「auでんき」というブランド名で展開させていただきますけれども、その概要、その料金、auでんきのセット割、auでんきのアプリ、お申し込みにあたってと、御利用までの全体的な流れ、我々のほうで進めている電気自由化に向けて御理解いただきたいこと、推進に向けた取り組みというところを説明させていただきます。
2ページ目で「auでんき」の概要ということでまとめております。先ほど申しましたとおり、通信の会社でございますので、やはりICTをどういうふうに活用していくかということを考えながら、このエネルギービジネスにも参入したいという思いでおりました。そういう意味では、ICTの利活用によって、より効率的でより利便性の高いエネルギーサービスを提供したいという思いでございます。
その結果、お客様の新しいライフスタイルを創造に貢献できればなということで、全国統一的に「auでんき」の提供をするということに至っております。
概要としては、まず「auでんき」については、auの携帯電話を御利用いただいているお客様に提供する電気サービスという大きな位置づけ、コンセプトでございます。au携帯電話と「auでんき」を合わせて御利用いただくことで、毎月の「auでんき」の利用料金に応じて最大5%相当をキャッシュバックするということで、「auでんきセット割」ということで提供します。
それと、ちょっとこだわったのが、電気使用量とか電気料金をスマートホンやPCで簡単にごらんいただける。その結果、いろいろな利得をお客様に提供したいということで、専用アプリ「auでんきアプリ」というものも同時に提供したいと考えております。
あと、auの取扱店、auショップが中心になりますけれども、その他ウエブ受付、インターネット、あとお電話いただいたお客様に対しても御加入いただけるという仕組みを提供しております。
では、細部にわたって御説明します。
3ページ目で、「auでんき」の料金です。こちらは、今回2つのプランを準備させていただきました。1つは、でんきMプランというものです。こちらは、一般の御家庭で広く利用されている従来の従量電灯プラン、東京電力でいいますと、従量電灯Bという料金に相当します。これと同等の料金プランです。
それと、でんきLプランです。こちらのほうは電気を多く利用されている方、特に事務所、商店などで広く利用されている従量電灯プラン、こちらは東京電力でいうと従量電灯Cというプランです。これと同等の料金プランを設定させていただいております。もちろんこれは各電力エリアごとで料金が異なりますので、それに合わせる形で今回は設定をしております。
4ページ目で「auでんきセット割」でございますけれども、こちらのほうは毎月の「auでんき」御利用料に応じて最大5%相当分を請求月に「au WALLET プリペイカード」でチャージ入金するという仕組みをとらせていただきました。この辺のお客様へどういうお得を与えられるかというのは、かなり社内の中でもありましたけれども、単純に値引くというよりは、こういった形でチャージ入金ですので、マスターカードが下にありますけれども、かなり多くの店で御利用できます。そういう意味では、ためるお得感とか、そういったものもお客様に新しい価値として提供できるのではないかということで、今回はプリペイドカードへのチャージ入金という形にさせていただきました。
レベル感としましては、真ん中の表にありますとおり、電気料金が5,000円未満で1%のキャッシュバック、5,000円から8,000円未満が3%、8,000円以上の場合が5%という率を設定させていただいております。この母数になる、※4に書いておりますけれども、毎月の「auでんき」の御利用料金のうち、燃調費または再エネ賦課金、消費税相当額を除いた額へ対する率でございます。これが「auでんきセット割」でございます。
5ページ目で「auでんきアプリ」について御説明をします。
例示が2画面ほど下にありますけれども、電気の使用量の予測機能、省エネに役立つ情報等を提供していきたいと考えております。
左側のグラフになっておりますけれども、こちらは途中段階で、今月は幾らぐらいまでいきそうだという予測機能を入れた例示でございます。その他、同じような世帯のお客様が大体どれぐらい使っていらっしゃるかという比較も下から選択できるという形だとか、あとはあらかじめお客様が設定することで、幾ら以上超えた場合はアラームをプッシュ通知とかで出すといったことも機能としては盛り込んでおります。
右側のほうで「省エネTips」と書いてありますけれども、お客様に合った省エネのアドバイスも適宜お客様のほうへ提供していきたいと考えております。こちらのほうは、このアプリの後ろで分析エンジンを駆使しておりまして、お客様一人一人、世帯世帯の使い方だとか、そういったことをデータとして蓄積させていただきます。その上で、お客様に対する適切なアドバイスをしていくといったところまでしていきたいということでございます。
次に6ページ目のほうで、「auでんき」の申し込みに当たってということでまとめております。お申し込みのほうは御本人様、または家族の中でau携帯をお持ちの方、御利用していただいている方が申し込みをいただけるということになります。あと、セット割対象のほうは、「auでんき」の御契約者御本人、または家族のauの携帯を御利用いただいていることが条件になりますし、あとはau WALLET プリペイドカードでキャッシュバックの入金をさせていただきますので、これを御契約いただいているということが条件となります。比較的今、auを使ってくださっているお客様は過半数の人がこのプリペイドカードを持っていただいておりますので、新しく今回新たにという方は少ないですけれども、こちらのほうを条件とさせていただいております。
それと、解約違約金についてですけれども、今回最低利用期間1年間ということのみ設定させていただきました。1年未満の解約の場合は2,000円お支払いいただくということになります。ただ、非常変災等やむを得ない理由とか、あとはエリア外の引っ越し、こういった場合については違約金はいただかないということでございます。
7ページ目で、「auでんき」に申し込みをいただいてからの大きな流れを書いてございます。スマートメーターの切りかえが必要な場合、こちらのほうは目安として原則10営業日に2暦日を足した日以降の検針日が一つの目安で、こちらのほうをお客様のほうに御案内をしている状況でございます。多少変動はありますけれども、変動した場合はお客様のほうへ通知をするという形になります。
お申し込みいただいてからスマートメーターの切りかえ工事、これは各地域の電力会社様に行っていただきます。
その後「ご利用開始のご案内」というものを送付しております。後でまた御説明しますけれども、この中に御利用ガイドとか、そういう詳細をわかりやすく説明した冊子を一緒に封入させていただいて案内をさせていただいております。
あと御利用開始という手はずになります。
「auでんき」の御理解をより促進させていただくための取り組みということで、何点かやらせていただいておりまして、1つは、auのホームページに情報発信、あと電話の問い合わせ等についても適宜御案内を行っているという状況でございます。特に、自由化に関する情報サイトも開設をもう既にしておりまして、電力自由化に向けた全般的な解説、説明のほうもこの中でさせていただいております。
それと、「auでんき」に関するQ&A集もお客様からの問い合わせを集約させていただいて、適宜充実化させていっていると。代表的なものについてはアップさせていただいて、お客様のほうへ提案できるような形にしております。
電話の対応ということで、これは年中無休で朝9時から20時で適宜お問い合わせいただいたお客様に対してお答えしている状況でございます。
参考的に、10ページ目は、総務省統計局の家計調査を持ってきておりますけれども、年間で見ますと、かなり月の変動が多いということもいろいろの調査の中でも示しておりますけれども、これでいいますと、最低7,700円から、冬場ですか、使う月は1万2,000円を超えるということでございます。こういったお客様の使い勝手も想定して料金のほうも考えないといけないかなということで、今の料金に対して、率は違いますけれども、少しでも全体的にお得になるような設定をさせていただいたという背景がこういったところにあります。
11ページ目は重要説明事項であります。契約締結前に、サンプルでちょっと小さくて申しわけないのですけれども、こちらのほうもガイドラインが経済産業省のほうから出ておりますので、それに沿った形で一項目一項目こちらで吟味しまして、こういった重要説明事項を作成させていただいているという状況でございます。
12ページ目で、先ほど申しました御利用開始の案内とあわせて「ご利用ガイド」、冊子になりますけれども、こういったものをお客様にお配りして、電気の使い方、特徴もそうですけれども、アプリの使い方も含め、電気を安全にお使いいただくためにとか、あと停電時の対応とか、この辺も詳しく列挙しまして、お客様に「auでんき」がどういったものかという理解を深めていただきたいというのもあるのですけれども、使っていただくための冊子等も準備をさせていただきました。
あと、「auでんき」のホームページのアドレスも書かせていただいております。
御説明は以上でございます。
○古城座長 ありがとうございました。
御説明いただいた内容について御質問、御意見のある方は発言をお願いいたします。
陶山委員、どうぞ。
○陶山委員 どうもありがとうございました。
私、申しわけないのですが、「au WALLET プリペイドカード」というものを使ったことがないので、このカードについて少し教えていただきたいと思います。
4のところで、これはプリペイドカードということなので、前払いで料金を払っておくということになりますよね。スライド10で、月々で御利用料金に応じてチャージいたしますと、これは予測できるような電気料金に当たるものを入れておいてくださいねということなのか、チャージというのは後からこの1%から5%の幅で戻しますよという意味なのか、ちょっとわからなかったので、その点。
それと、「au WALLET プリペイドカード」の場合、最初の前払いの料金はどの程度入れておく必要があるのか。
それから、キャッシュバック率は、2016年1月19日時点の数字ですよとただし書きが書いてあるのですが、ではどんなタイミングでどんなことを根拠にしながらここら辺が変わっていく可能性があるのかもあわせて教えていただけたらなと思います。
今も「au WALLET プリペイドカード」というものがあるということなのですが、ほかの商品についてもこういうサービスがあって、キャッシュバックとかされているのかどうかについても、ありましたら教えてください。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 御質問ありがとうございます。
まず「auでんき」の支払いについてはお客様の自由でございます。今の銀行とか郵便局とか、お支払いを継続していただける場合もありますし、この電気の支払いとは直接的には「au WALLET プリペイドカード」は関係ございません。ただ、au WALLETはプリペイドカードでございますので、一般的にauのお客様が使うときにはチャージをされる方もいらっしゃいますし、チャージしたものでいろいろな買い物をされているという使い方をこのカードについてはしております。
○古城座長 「au WALLET プリペイドカード」への加入は自由だというのですけれども、カードがないとキャッシュバックは受けられないのでしょう。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 はい、そうです。キャッシュバックをする仕組みとして、この「au WALLET プリペイドカード」を提供させていただいたお客様にキャッシュバックをするという仕組みでございます。そういう意味では、「auでんき」に入られたお客様について、「au WALLET プリペイドカード」をお持ちでないお客様については、もちろんこのタイミングで一緒に入っていただくということをやらせていただいているということでございます。
あと、「auでんき」のアプリのほうで、予測機能については、電気の利用料に応じて、このままいくと月末では大体どれぐらいのお支払いになりそうですという予測機能でございます。こちらとキャッシュバックのところは連動しておりませんので、ここはあくまでも使用量について、例えばこの例でいきますと、1万5,000円という形が電気の利用料金の予測値になっておりますので、先ほど申しました8,000円を超えていますので、5%分がキャッシュバックされるであろうというのはお客様は当然予想されますけれども、このアプリとは連動はしていないということでございます。
あとはキャッシュバック率が1月19日時点ということについてでございますが、こちらのほうは、余りパーセントを変えるとお客様に御迷惑をかける可能性もありますので、ここを変えるというところは今のところ考えていないのですけれども、何せ市場環境の変化だとか、いろいろなことが起きる可能性があるだろうなと思っておりますので、この辺については一旦キャッシュバック率の設定というのは1月19日時点ということで設定させていただいていますけれども、今のところ余り変えていく予定はないということでございます。
ちょっと確認させていただきますけれども、最後に御質問いただいた「au WALLET プリペイドカード」へのキャッシュバックのほかの事例があるかどうかですね。
○陶山委員 確かめておきたいのは、前払いとして幾らか決まった金額を電気料金用に一定期間プリペイドカードなので入れておかなければいけない金額があるのでしょうかということです。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー お答えいたします。今の御質問なのですが、こちらの「au WALLET プリペイドカード」で電気代をお支払いいただくわけではございません。あくまでも「auでんき」を使った特典を付与するための目的にこちらのカードを使っていただくという形です。
○古城座長 キャッシュバックを入れるためのカードですか。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー キャッシュバックをあくまでも入れていただく形です。ですので、電気代のお支払いは先ほど都築が申したとおり、口座振替であったりとか、あるいは既存のクレジットカードであったりだとか、そういったお客様がお支払いされる、いわゆるポストペイド的な形の支払い方法で御案内している状況でございます。
○古城座長 それは後払いですね。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー 後払いです。ですので、御使用量が確定した後に御請求書を発行させていただいて、お客様の御指定されたお支払方法にて電気代をお支払いいただく。それとは別な動きとして、そのお支払いいただいた電気代から一定の比率でこちらのプリペイドカードのほうに電子マネーを入金させていただくという流れになります。
○古城座長 そのカードはプリペイドでもあるのですよね。プリペイドは何のために使っているのですか。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー こちらはどちらかというと、ポストペイドと違って、日常の決済、例えばコンビニでのお買い物であるとか、家電量販店さんでのちょっとしたお買い物であるとか、あとは衣料品であるとか、そういう日常の少額、中額の決済にこちらを使っていただくという形です。
○古城座長 プリペイドして。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー プリペイドしてです。
○古城座長 銀行口座から残額が幾らを切ったら自動的に入るようにしているのですか。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー はい。でありますとか、auのお取扱店、auショップとかでもチャージいただけますので、そちらであらかじめチャージいただいて、日常の生活に御利用いただくという役割でございます。
○古城座長 わかりました。
陶山委員、あとはよろしいですか。
次は、古賀委員ですね。
○古賀委員 御説明ありがとうございました。プランについては、とてもシンプルだなと感じました。
細かいことばかりで恐縮なのですが、6点ほど質問させてください。
まず、この「auでんき」という会社、御社なのですが、これは小売電気事業者の独立した株式会社ということでいいのでしょうか。それとも、KDDIが御社の代理店という形で今回電力を販売する形で設立されたのでしょうか。
2つ目は、電源表示はされるのかどうかということをお尋ねしたいと思います。
3つ目として、最大5%相当分キャッシュバックとあるのですけれども、このキャッシュバックの出捐の主体というか、KDDIと「auでんき」の負担割合のようなものはどうなっているのでしょうか。
4つ目として、提供地域はどのあたりになるのかということを教えてください。
携帯電話を持っている方に限って申し込めるのでしょうか。そこのところがよくわからなかったのと、それから家族が携帯電話を持っていてもいいということなのですが、これは未成年者でもよろしいのでしょうか。
解約違約金の関係なのですけれども、これは携帯の解約との関係はどのように調整されていらっしゃるのでしょうか。
それから、先ほど東京電力の方にもお聞きしたので同じ質問なのですが、今後販売チャネルとしてはどのような形態を考えていらっしゃるのでしょうか。
以上、6点お願いいたします。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 ありがとうございました。
まず1点目の今回の「auでんき」の提供主体は、今回KDDIのほうで電気の小売事業者登録をさせていただきました。そういう意味では直接今回本体でサービス提供をさせていただくということでございます。ただ、関西エリアと中国エリアについては、代理販売モデルという形で、いわゆる電気の小売事業者については関西電力であり、中国電力、そういう提携、コラボをもって今回「auでんき」というものをつくらせていただいております。そういう意味では、そのエリアによって2つの方式で提供させていただいております。
2番目の電源構成につきましては、今回電源の調達については非常に我々複雑になっております。今、制度上ある一般電気事業者からの常時バックアップであるとか、相対電源も幾つかのパートナーの方から電源の卸しを受け、あと足りないものを市場調達という形になります。ただ、お客様からの要望もございますので、何とか電源構成については考えて、早い段階で開示していきたいと考えております。
あと、基本は電気事業のほうで負担額については持たせていただくということで考えておりますので、携帯のほうから幾ばくかとかは特になく、今のところは電気事業のほうからの原資ということを基本に考えております。
それと、提供地域については、こちらのほうは一般電気事業者様と同等ではあるのですけれども、離島とか沖縄県は除くという形で、ほかのエリアについては全体に提供させていただいております。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー 5つ目のauの携帯電話がないとお申し込みできないのかという御質問でございますが、そのとおりでございます。御加入時にはauの携帯電話、スマートホンであろうといわゆるガラケーであろうとどちらでも構いませんが、auの携帯電話の加入が必要です。その際、携帯電話の保有者が未成年であったとしても「auでんき」は申し込めるのかという御質問に関しては、ちょっと手元に資料がないのであれなのですけれども、恐らく申し込めたはずでございます。
続きまして、携帯の違約金と今回の電気の違約金の関係はどうなっているのかという点でございますが、今回、携帯の違約金の関係と電気の違約金の関係は連動いたしません。電気はあくまでも「auでんき」の御利用を開始した時点から1年以内であれば2,000円の解約違約金をいただきますが、以降に関しては、表現が適切かどうかわかりませんが、いつ「auでんき」をやめられても違約金の負担はございません。
最後に、販売チャネルに関する御質問をいただきましたが、現在はau取扱店、auショップを中心に、あとインターネット、それから我々はコールセンターを構えておりますので、お客様の入電時の獲得というところがございますが、そのほか一部ではございますが、いわゆるアウトテレマからお電話をかけてお客様に御案内する、あるいは訪問販売というのも一部営業手法として活用しております。こちらに関しましては、クーリングオフの対応を含めて受け付けておるという状況でございます。
以上でございます。
○古城座長 よろしいですか。
矢野委員、どうぞ。
○矢野委員 御説明どうもありがとうございました。
3点ぐらいになるかなと思いますけれども、質問させていただきます。
1つ目は、プリペイドカードなのですけれども、これの主に使用先というのは、どこでも使えるのかどうか。先ほどコンビニ等いろいろありましたけれども、使用できるところについて教えてください。
2点目ですが、3ページにありました電気料金のメニューのところで、東電の従量電灯のプランを使って説明があったのですけれども、「auでんき」さんはどこから電気を買われるのか、購入先です。自分のところで発電されていなければ当然買われて、それにプラス託送料が加わって、それで東電の従量電灯プランの金額とほぼ同じなのかどうか。そのあたりを電気料金について教えてください。
3つ目ですが、今回、自由化のところに参入されたということは、それなりの利益等も考えられて、十分競争できるというお考えのもとに参入されたのだと思いますけれども、ここのところを既に契約を済まされたお客さんの反応とか、契約数の目標とかがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
以上です。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 ありがとうございます。
まず、プリペイドカードの利用範囲ですけれども、先ほどあったようにマスターカードが利用できるところは全店使えるという状況になります。したがいまして、日本でいうと、ほとんどの店がそういう対応ができておりますので、ちょっと数字のほうはあれば後で御説明いたしますけれども、そういうことでございます。ほとんどのお店で利用できます。
電源の調達先の話は、これはなかなか言えない話が多いのです。先ほど御説明しましたように、常時バックアップ利用と何社さんから相対電源、相対電源というのは直接契約させていただいて、幾ばくかの電源を頂戴するという契約のほうも何社かさんとやらせていただいて、それで調達をかけていくという構造になっております。御説明はそういったことになります。
あと、目標数については開示はしていないです。今、いろいろと各会社さんのほうでどれぐらい行きましたという数字を出されておりますけれども、我々は今のところ、数字だとか、そういうものは余り開示する予定はなく、auを使ってくださっているお客様、KDDIを使ってくださっているお客様に対して新しい価値を提供したいという思いでやっておりますので、電気の契約がどれだけいったとか、そういったところは余りうちのほうの中でアピールするべきではないのではないかという考え方もあって、数字のほうは控えさせていただいております。
以上でございます。
○矢野委員 2つ目に質問しました電気料金の部分が、ほぼ東京電力の従量電灯プランと同じなのかどうか、その辺を。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 ほとんど一緒でございます。ほとんどと言いますのは、ちょっとここは立ち入った話になってしまいますけれども、今、一般電気事業者様が設定されている料金というのが消費税込みの料金になってございまして、通信側のほうはどちらかというと消費税抜きで料金の設定をしている関係もあって、それに合わせたほうがいいということで、今回電気の料金は消費税を抜いた形で設定させていただきました。逆に申しますと、消費税を加えると、ほとんど今の東京エリアでは東京電力のメニューとほぼ同じになります。厳密に言うと、1銭だとか、それぐらいの違いは少しずつあるところもありますけれども、ほとんど一緒でございます。
○KDDI株式会社サービス企画本部エネルギービジネス部倉谷企画グループリーダー 1点目で御質問いただいたプリペイドカードがどれぐらいのところで御使用いただけるのかというところで、手元に国内に限った店舗数はございませんが、全世界で見ますと、マスターカード加盟店3,810万店舗で御使用いただけます。
○古城座長 あとはいかがですか。
御社の主な販売チャネルというのは、どういうことになりますか。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 販売チャネルは、やはりauショップが全国でありますので、そちらに来てくださったお客様に紹介をしているというのが一番主力の販売チャネルでございます。結構な割合がそちらのほうで御加入いただいているという状況でございます。
○古城座長 白山委員、どうぞ。
○白山委員 少しだけ確認なのですが、先ほどのお話で、au携帯電話を御利用の方々にプラスアルファのサービスをということで「auでんき」のサービスを提供するという位置づけだという御発言があったのですが、私もちょっと勉強不足なのですが、KDDI株式会社さんの中の、サービス企画本部エネルギービジネス部、そちらのほうでこの「auでんき」のさまざまな経営というか運営をやるという理解でよろしいのですよね。東京電力さんみたいに別会社化するとか、カンパニー制をとっているとか、そういうレベルにはまだ至っていないという理解でよろしいのかということです。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 はい。今、エネルギービジネス部のほうで企画をして、会社全体で取り組んでおりますので、お客様対応のほうは今、既存であるお客様の対応する部署でやってもらっていますし、営業のほうは営業のほうで。
○古城座長 一般的なことなのですけれども、御社は新電力ですから、販売するために電力の調達はなかなか工夫の要るところだと思いますけれども、それは余り大変でもないのですか。それとも、すごく大変な思いをしていますか。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 すごく大変な思いをしました。やはりそういうパイプも当然始めたころはないですから、本当に草の根運動ではないですけれども、いろいろな方々とお会いして見つけていったという状況でございますので、そこがやはりこのビジネスをやる上で一番苦労した点の一つでございます。
○白山委員 ちょっとそれに関連して、なかなか言えないところもあると思うのですけれども、多分新しい事業ということになると、いろいろなノウハウとか、あるいは人材の問題とかいろいろあると思うのですが、その辺は何か外部からそれらのノウハウを執する人材をとってきていろいろやっていらっしゃるのですか。
○KDDI株式会社サービス企画本部都築エネルギービジネス部長 そうですね。内情を言いますと、この部署は昨年4月に立ち上がって、1年もたたずにサービスインというところまででしたけれども、やはり知見を持っていらっしゃる方、外にいらっしゃる方に中途で入っていただいたりとかということで、何人かの方は来ていただいてやりました。
○古城座長 いかがでしょうか。ほかにないでしょうか。
それでは、質問も大体出たようなので、これにてKDDIからのヒアリングを終了したいと思います。
本日はお忙しい中、御出席いただきましてありがとうございました。
≪4.閉会≫
○古城座長 事務局から連絡事項はございますか。
○丸山参事官 本日は熱心な御議論をどうもありがとうございました。
今後の専門調査会等の日程につきましては、確定次第、御連絡をさせていただきます。
以上です。
○古城座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。
(以上)