野口英世アフリカ賞ニュースレター 第15号2019年5月発行

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第3回野口英世アフリカ賞 受賞者決定!

2019年4月25日、菅 義偉内閣官房長官より第3回野口英世アフリカ賞受賞者が発表されました。

【医学研究分野】

ジャン=ジャック・ムエンベ=タムフム博士(コンゴ民主共和国)

国立生物医学研究所(INRB)所長・キンシャサ大学医学部医学微生物学/ウイルス学教授

受賞理由:エボラウイルス病等の研究及び疾病対策の人材育成における多大な貢献  

【医療活動分野】

フランシス・ジャーバス・オマスワ博士(ウガンダ共和国)

グローバルヘルスと社会変革のためのアフリカセンター(ACHEST)所長

受賞理由:保健従事者の教育、研修、定着及び移住を含む世界の保健人材(HWF)危機への対処、また、アフリカはじめ世界での人材重視の保健及び医療制度の構築における多大な貢献
 

野口英世アフリカ賞委員長よりメッセージ

黒川清委員長の画像

黒川 清 委員長
今般、第3回野口英世アフリカ賞の受賞者お二人が日本政府から発表されました。 本賞は、アフリカにおける感染症等の疾病対策のため、医学研究又は医療活動分野において顕著な功績を挙げた方を顕彰し、もってアフリカに住む人々、ひいては人類全体の保健と福祉の向上を図ることを目的としています。 医学研究分野はジャン=ジャック・ムエンベ=タムフム博士に、医療活動分野はフランシス・ジャーバス・オマスワ博士に決定しました。 野口英世アフリカ賞の選考にかかわったすべての者を代表して、お二人の卓越した業績に敬意を表するとともに、お二人に対し心よりお祝いを申し上げます。 本賞の受賞者は、厳正かつ綿密な議論を経て選考されます。先ず、推薦公募により全世界の大学・研究機関関係者、学会関係者や有識者から候補者が推薦されました。これを受け、内外の有識者により構成された医学研究分野推薦委員会(主査:北潔長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科長)及び医療活動分野推薦員会(座長:タダタカ・ヤマダ(山田忠孝)・元ビル&メリンダ・ゲイツ財団グローバルヘルス部門会長)において候補者が絞り込まれました。この結果を受け、本年3月、野口英世アフリカ賞委員会において、今回のお二人が本賞に最もふさわしい候補者であると全会一致で結論を得、総理に推挙したところ、総理においてこれを承認いただき、受賞者として決定されました。
第1回(2008年)、第2回(2013年)に続き、今回も、すばらしい方々を選ぶことができました。この場を借り、選考に携わったすべての関係者に心から感謝します。

受賞者について

医学研究分野
ジャン=ジャック・ムエンベ=タムフム博士

1942年コンゴ民主共和国(DRC)生まれ。
ロバニウム大学(現キンシャサ大学)で学士号(医学)、ルーバンカトリック大学(ベルギー)Rega医学研究所で博士号(医学/ウイルス学)取得。

ジャン=ジャック・ムエンベ=タムフム博士は、コンゴ民主共和国において50年以上にわたり、研究及び人材育成に傑出した勇気と知性、科学的厳密さを発揮してきました。とりわけ1976年、博士は、自国に未知の病気が存在することを確認し、危険な状況下で血液と組織サンプルを採集しベルギーの熱帯医学研究所に送り、エボラウイルスが発見されるに至りました。この年以来、博士はエボラ研究の最前線に立ち、院内感染および埋葬習慣が感染の主要原因であることを明らかにし、ワクチンの研究に貢献し、抗血清療法を開発しました。さらに、博士は、新しい世代の疾病対応の人材及びコンゴ人の実験科学者を育成してきました。

ムエンベ=タムフム博士よりメッセージ

受賞の知らせを頂戴したとき、私は、昨年8月からコンゴ民主共和国(DRC)北キブ・イトゥリ両州を襲っていたエボラウイルス病(EVD)の対策のため、北キブ州ブテンボの現場にいました。
私はとっさに相反する二つの感情に襲われました。一つは7か月続くこの致命的な流行に対する悲しみ、そしてもう一つは、私を選んでくれた選考委員会への深い感謝とともに、名誉ある野口英世アフリカ賞を受賞した大きな喜びです。野口英世アフリカ賞を受賞し大変光栄です。この賞は、数々の非常に困難な環境にあったDRCにおける、私の50年にわたる科学者としての活動の集大成です。
本賞は意義あるものであり、私の祖国DRCはもちろん、すべてのアフリカ諸国において医学研究を発展させる強力なメッセージです。
これまで共に研究活動に従事したすべてのアフリカ、ヨーロッパ、日本の科学機関の皆様に対し、ここに私の尽きることのない友愛の情を表します。


研究室で働くムエンベ=タムフム博士

キクウィトで1995年に発生したエボラの突発的流行を生き延びた生存者(女性)とムエンベ=タムフム博士
 

医療活動分野
フランシス・ジャーバス・オマスワ博士

1943年ウガンダ共和国生まれ。
東アフリカ大学マケレレ医学校にて学士号(医学)、マケレレ大学で修士号(外科)取得。

フランシス・ジャーバス・オマスワ博士は、ロンドンでの心臓外科医の職を辞してケニア、後にウガンダに戻り、故郷アフリカで臨床・外科の能力開発を行いました。以来30年以上にわたり、保健人材の支援、育成及びその効率的な活用のための国際的システムの開発において世界的なリーダーとなりました。特に、アフリカ大陸における活動を通じて、第1回保健人材グローバルフォーラムの企画と開催を主導し、保健人材開発に関するWHOカンパラ宣言及び今やグローバル対応の指針となっている世界行動計画の実現に道筋をつけました。博士は、世界ストップ結核パートナーシップ(Global Stop TB Partnership)、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)、ワクチンと予防接種のための世界同盟(GAVI)の独立審査委員会の役員として、またグローバルヘルス保健人材アライアンス(Global Health Workforce Alliance)の創設者兼事務局長として、国際舞台に英知をもたらしました。
今日、博士は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の「すべての人に健康と福祉を」の目標実現に向け、保健システムの構築と人材育成に取り組んでいます。

オマスワ博士よりメッセージ

喜ぶ気持ちとともに恐縮もしています。日本政府、ウガンダ政府及び国民、妻や家族、友人、同僚からの長年にわたる支援と協力に謝意を表します。
私は、すべてのウガンダ人、アフリカ人、そしてあらゆる地域の人々に対し、世界が常に私たちを見守っていることを知り、進んで、弛むことなく、そして私心なく奉仕することを呼びかけます。


第1回保健人材グローバルフォーラムにて(2008年3月)

ケニアで創設されたAFREHealthにて(2017年8月)

■第3回野口英世アフリカ賞授賞式及び記念晩餐会■
授賞式及び記念晩餐会(主催:総理)は、平成31年8月28日から30日に横浜で開催される第7回アフリカ開発会議(TICAD 7)の機会に合わせ、8月30日(金)に東京都内で、アフリカ各国元首等の出席を得て開催する予定です。


第2回授賞式及び晩餐会の様子

野口英世博士の生家が「登録有形文化財」に登録されました

野口英世博士の生家が2019年3月29日付けで、「登録有形文化財(建造物)」に登録されました。 野口博士の故郷、福島県猪苗代町にある野口英世記念館では、野口博士が生まれた当時の姿を保持した生家がそのまま、当時の場所で保存公開されています。この機会に、「登録有形文化財」となった野口英世博士の生家を訪ねてみてはいかがでしょうか。
(写真提供:公益財団法人 野口英世記念会)


野口英世博士の生家

囲炉裏もそのまま残されている

御寄付の取り組み(学校法人玉川学園)

学校法人玉川学園より、2018年から玉川大学内に設置されている一部の自動販売機の毎月の売り上げを野口英世アフリカ賞基金にご寄付頂いています。該当の自動販売機には、写真のようにポスターが貼られています。
玉川学園は、1961年にメキシコのメリダ市にあるメリダ大学(現・ユカタン州立自治大学)付属のオーラン病院に野口英世博士の銅像を贈呈した、野口博士とゆかりのある学校です。本賞への寄付にご協力いただき、御礼申し上げます。
玉川大学が銅像寄贈をされた経緯詳細は、下記記事をご覧ください。
(写真提供:学校法人玉川学園)
海を越え、時を越える、野口英世博士(内閣府ホームページ)
野口英世と小原國芳(玉川学園ホームページ)


オーラン病院に贈呈された野口英世博士の銅像

玉川大学内に設置の自販機

野口英世アフリカ賞基金のための御寄付のお願い

本賞の賞金のため、本賞の趣旨に御賛同いただける方々から広く寄付を募っています。皆さまからいただいた善意が、アフリカでの医学・医療の向上に活躍されている方々の活動のために使われます。(寄付は控除の対象になります。)これまで寄付をお寄せいただいた方々に厚く御礼申し上げます。

  • 野口英世アフリカ賞基金への寄付実績(2019年3月時点の累計)
    522,319,527円 [個人2,004件,法人347件(計2,351件)]
    うち、2018年実績 615,097円[個人10件、法人13件(計23件)]

寄付方法の御案内

御寄付は以下のウェブサイトからオンラインでお申込み頂けます。(クレジット・カード、コンビニ店舗端末、払込票(郵便局・コンビニ)、ペイジーでのお支払いが可能です。)

寄付に関するお問合せ

JICA(独立行政法人 国際協力機構)国内事業部 市民参加推進課 寄付金担当
フリーダイヤル:0800‐100‐5931 / FAX番号:03-6689-4760

 

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