後藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年4月28日

(令和5年4月28日(金) 8:39~8:47  於:衆議院本会議場議員食堂側)

1.発言要旨

 冒頭、新型コロナ対策について、一言申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症については、昨日、厚生労働大臣から、感染症法に基づき、5月7日をもって新型インフルエンザ等感染症に該当しないものとし、5月8日に5類感染症に位置づける旨が公表されました。
 これを受け、先ほどの閣議におきまして、新型インフルエンザ等対策特別措置法第21条第1項の規定に基づき、政府対策本部(新型コロナウイルス感染症対策本部)を5月8日付で廃止することを決定いたしました。
 また、基本的対処方針についても、昨日持ち回りで開催した政府対策本部において、5月8日に廃止することを決定しております。
 これにより、3年以上にわたり続けてまいりました新型コロナウイルス対策は大きな節目を越え、新たな局面を迎えることになりました。
 国民の命と健康を守るために、緊急事態宣言などにより、この間、本当に様々な行動自粛や感染対策の実施をお願いしてきました。国民の皆様、事業者や自治体の関係者の皆様のご協力に対しまして、心から感謝を申し上げたいと思います。
 特に、医療・介護の現場で献身的に従事いただいた皆様のご尽力に対しまして、深く敬意を表するところであります。本当にありがとうございました。
 今後でございますが、新型コロナウイルス感染症は、今後も一定の流行が続くと予想されております。
 引き続き、厚生労働省を中心に、感染状況や変異株の状況をモニタリングしていくことによりまして、今後、オミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなど、科学的な前提が異なる状況になれば、ただちに必要な対応を講じてまいります。
 また、感染対策につきましては、今後、個人の選択を尊重して、国民の皆様の自主的な取組を基本とする対応に転換することになります。
 政府としては、マスクの着用をはじめ、自主的な取組に資する情報提供を行ってまいりますので、今後とも、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。ありがとうございます。

2.質疑応答

(問)先ほど、コロナ対策本部の廃止と新型コロナウイルス感染症対策基本的対処方針を廃止することを決定したと発表されました。これにより、感染症対策が、今までの政府主導から個人や事業者ごとの主体的な判断に任せるということになります。新型コロナ対策の担当大臣として、今後はコロナ対策について国民とどのような形で向き合っていかれるお考えであるかというのをお聞かせください。よろしくお願いします。
(答)冒頭でも申し上げたとおりではありますが、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置づけられることに伴いまして、これまで法律に基づいて政府、行政が様々な要請・関与をしていく仕組みから、個人の選択を尊重し、国民の皆様の自主的な取組を基本とする対応に転換することになります。
 政府としては、マスクの着用をはじめ、今後の感染対策への国民の皆様の自主的な取組に資する情報提供をしっかりと行うとともに、感染状況等のモニタリングをはじめとして、今後、オミクロン株とは大きく病原性の異なる変異株が出現するなど、科学的な前提が異なる状況になれば、ただちに必要な対応がとれるように準備してまいりたいと思っています。
 今後とも、しっかりと感染症危機への備えをしつつ、ポストコロナの経済社会をしっかりと国民の皆さんと一緒につくっていくと。感染対策には万全の準備をしながら、しっかりと、そうしたポストコロナということで取り組んでいきたいと思っています。
(問)5月8日の引き下げをもちまして、尾身先生が議長を務めるコロナの分科会については、今後、扱いはどのようになっていくでしょうか。お願いします。
(答)「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、特措法に基づく「新型インフルエンザ等対策推進会議」の下に、今般の新型コロナ対策に関する事項を調査審議するために、「当分の間」設けられているものであります。
 新型コロナの今後の感染動向も不透明である状況でありますから、当面は存続するということにさせていただきます。
(問)後藤大臣の新型コロナ対策・健康危機管理担当相としてのお立場は今後、どうなるのでしょうか。
(答)いずれにしても、担当大臣の人事等については、これは内閣総理大臣がお決めになることでありますので、私から申し上げる話ではありませんし、このことについての答弁は、当然差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、私自身、この任にある限りは、今与えられている職責をしっかり果たしていくということに尽きると考えています。内閣感染症危機管理統括庁の設置に向けた準備を着実に進める必要もありますし、また、新型コロナ対応の経験等をしっかりと振り返りながら、政府行動計画を見直すという作業もしっかりと準備をしていく必要があります。次の感染症危機にしっかり備えるように、対応していきたいと思っています。

(以上)