[解決事例07]ファミリー・サポート・センター事業での子どもの預かり場所及び登録人数の要件緩和により、地域の子育て支援環境の充実に寄与

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[地方に対する規制緩和]

(通知 「子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)の実施について」の一部改正について(平成30年5月23日付け子発0523第1号、平成31年3月29日付け子発0329第8号))

ポイント

子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)について、子どもの預かり場所を公的な場所やセンターが借り上げた施設での預かりも可能と明確化すること、及び、会員登録人数の要件緩和をすることにより、地域での利用・提供が行いやすくなり、子育て支援環境の充実に寄与

詳しくは提案募集方式データベース「H29年」管理番号「31、89」で検索!

提案実現までの流れ

ファミリー・サポート・センター事業での子どもの預かり場所及び登録人数の要件緩和により、地域の子育て支援環境の充実に寄与することを説明するイラスト

取組の概要

高知県の位置を示す地図
  • 子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業※)の実施要綱において、事業実施については50人以上の会員が必要とされており、人口規模の小さな自治体ではニーズはあっても会員が集まらず、事業の実施が困難な状況があった。
  • また、ファミリー・サポート・センターが借り上げた施設で子どもの預かりを行う場合は事業の対象外と記載されていたため、センターが預かり場所として公共施設等を用意することができなかった。また自宅での預かりに対しても利用者の不安があり、制度の利用促進の課題となっていた。
  • 女性の活躍を進めていくうえで多様な子育て支援制度を充実していくことが必要であり、ファミリー・サポート・センター事業の拡大に向け提案を行った。
  • 提案の実現の結果、子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)実施要綱が改正され、ファミリー・サポート・センターが借り上げた施設での預かりも可能であることが明確化されたとともに、会員数要件についても50人以上から20人以上へと緩和された。

※ファミリー・サポート・センター事業とは、乳幼児や小学生等の児童を有する子育て中の主婦等を会員として、児童の預かり等の援助を受けたい者と当該援助を行いたい者との相互援助活動に関する連絡、調整等を行う事業

取組の成果

  • 地域子育て支援拠点等の公的な場所やファミリー・サポート・センターが借り上げた施設での子どもの預かりも事業の対象であるということが明確化されたことにより、子どもを預かる側、預ける側双方により安心感が生まれ、制度利用の促進が期待できる。
  • また、事業開始に必要な会員数が20人へ緩和されたことから、それまで人数要件で事業を行えなかった市町村も事業を行うことが可能となり、地域での子育て支援の環境が充実。子育てしやすい地域・社会の実現への推進が期待される。

関係者からの声

「少子化対策と女性の活躍の場の拡大との一体的な取組」

高知県人権・男女共同参画課担当者のイラスト
高知県
人権・男女共同参画課

高知県では、平成26年度から女性の活躍の場の拡大を5つの基本政策に横断的に関わる施策として位置づけ、また、平成28年度からは、社会全体(家庭・地域・職場)で子育てしながら働く女性を支援する仕組みづくりを総合戦略の基本目標の一つに位置づけ、少子化対策とともに取り組んできました。

中でも、子育てをしながら働ける環境を整えていくことは、取組を進めるうえで非常に重要であり、預かり時間などに柔軟な対応ができるファミリー・サポート・センター事業を拡大していくことが必要でした。

しかし、国事業の会員人数要件を満たすセンター数は少ない状況であり、県内の市町村に対して事業実施意向を確認したところ、ニーズがあるにもかかわらず、事業開始時に人数要件を満たすことが難しいという声が多くありました。

また、子どもの預かり場所が原則会員の自宅とされていることについて、「自宅での預かりに不安がある」との会員からの声もあり、平成28年度から独自の支援を開始するとともに、今回の提案を行いました。

提案の実現により、センターの開設数と会員数がともに増え子育て支援制度が充実され、地域での子育て支援の輪が広がりました。

 

「子育て支援の充実につながりました!!」

高知県大月町まちづくり推進課担当者のイラスト
高知県大月町
まちづくり推進課

子育て世代の方からはファミリー・サポート・センターを利用したいというニーズはありましたが、会員数50人以上という要件が課題となりセンターの開設に踏み切れない状況でした。

要件が緩和されたことで新規にセンターを開設することができ、子育てしやすい地域の実現に繋がっております。

 
高知県内におけるファミリー・サポート・センター数の推移を示すグラフ

高知県内におけるファミリー・サポート・センター数の推移

  • ※H28~30年の会員数50人未満のセンターは、高知県独自の補助事業で支援を実施。R元年以降は国及び高知県の補助事業で支援を実施。
  • ※発足時会員数50人未満であった8センターのうち、3年以内に50人以上となったものが4センターある。残りは、発足から3年未満のセンター。
高知県内におけるファミリー・サポート・センター会員数の推移を示すグラフ

高知県内におけるファミリー・サポート・センター会員数の推移

「安心して子育ての支援ができました!」

預かる方のイラスト
預かる方

自分自身が子育て支援センターで託児支援をしていることもあって、自宅で預かるよりもハードルが低くなりました。

月齢にあったおもちゃや本もあり、安全面の配慮がされていて、普段から親子連れで遊びに来るこの場所での預かりは、お互いに安心ができたと思います。

 

「いつもの場所、いつもの人。子どもも安心しています!」

保護者の方のイラスト
保護者の方

提供会員さんは、日頃、子育て支援センターを利用していたときから、知っていた方ということ、行き慣れた場所で見てもらえる、たくさんの目がある(周りの方も居る)という二重・三重の安心がありました。

どちらかの自宅での預かりだったらお願いしていなかったと思います。

 
子育て支援センターでの預かりの様子1枚目の写真(いの町「ぐりぐらひろば」)
子育て支援センターでの預かりの様子2枚目の写真(いの町「ぐりぐらひろば」)
 

子育て支援センターでの預かりの様子(いの町「ぐりぐらひろば」)

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