消費者団体ほか関係団体等との意見交換会 議事録(2018年3月15日)

日時

2018年3月15日(木)13:00~14:57

場所

消費者委員会会議室

出席者

【委員】
高委員長(「高」は、正しくは「はしごだか」)、池本委員長代理、受田委員、大森委員、樋口委員
【消費者団体ほか関係団体】
NPO法人消費者ネットワークかごしま
森 雅美 弁護士/理事長
NPO法人なら消費者ねっと
北條 正崇 弁護士/理事長
NPO法人消費者市民サポートちば
常岡 久寿雄 弁護士/副理事長
とちぎ消費者ネットワーク
山田 英郎 代表
富山県消費者協会
椙原 真美 事務局長
山形県生活協同組合連合会
安部 芳晴 常務理事
【事務局】
黒木事務局長、福島審議官、丸山参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者団体ほか関係団体等との意見交換について
    NPO法人消費者ネットワークかごしま
    森 雅美 弁護士/理事長
    NPO法人なら消費者ねっと
    北條 正崇 弁護士/理事長
    NPO法人消費者市民サポートちば
    常岡 久寿雄 弁護士/副理事長
    とちぎ消費者ネットワーク
    山田 英郎 代表
    富山県消費者協会
    椙原 真美 事務局長
    山形県生活協同組合連合会
    安部 芳晴 常務理事
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○高委員長  時間になりましたので、ただいまから「消費者団体ほか関係団体等との意見交換会」を開催させていただきます。

本日は、皆様、お忙しいところを御参集いただきまして、ありがとうございます。

初めに、配付資料の確認につきまして、事務局よりお願いいたします。

○丸山参事官  お手元の議事次第の下部に配付資料一覧を記載しております。

資料1から資料6となっております。

もし不足がございましたら事務局までお申し出いただきますよう、よろしくお願いいたします。


≪2.消費者団体ほか関係団体等との意見交換について≫

○高委員長  それでは、議事に入ります。

消費者委員会では、委員会の運営改善などの参考とすることを目的に、消費者団体を初めとした関係団体等の皆様より御意見、御要望をお伺いするとともに、委員との意見交換を行っております。

本日は、その一環として、NPO法人消費者ネットワークかごしま様より、理事長で弁護士の森雅美様。

NPO法人なら消費者ねっと様より、理事長で弁護士の北條正崇様。

NPO法人消費者市民サポートちば様より、副理事長で弁護士の常岡久寿雄様。

とちぎ消費者ネットワーク様より、代表の山田英郎様。

富山県消費者協会様より、事務局長の椙原真美様。

山形県生活協同組合連合会様より、常務理事の安部芳晴様にお越しいただいております。

皆様におかれましては、お忙しいところを御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

本日の意見交換会のテーマとしまして、「地方消費者行政の現状等について」のテーマを挙げさせていただいております。本日は、適格消費者団体としての認定を目指して活動されている団体や、消費者教育や地域の見守り活動などに取り組まれている団体の皆様に御出席をいただいております。皆様から忌憚のない御意見をいただきたいと思っております。

御参加いただいた団体の皆様より御説明、御意見をお伺いし、その後、委員との意見交換をさせていただきたいと思います。

初めに、消費者ネットワークかごしま様より御説明をお願いいたします。

なお、大変恐縮なのですけれども、本日は多くの団体様にお越しいただいておりますので、恐れ入りますが、説明は10分程度でお願いできますでしょうか。よろしくお願いいたします。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  消費者ネットワークかごしまの理事長をしております森と申します。

まず、消費者ネットワークかごしまの設立に至る経過等を御説明させていただきます。

鹿児島県における消費者被害の撲滅を大きな目的にいたしまして、2008年に適格消費者団体としての認可・設立を目指して、鹿児島県の生活協同組合連合会が中心となって、弁護士、司法書士、消費生活相談員の方、学識者などに呼びかけまして、最初は任意団体として設立いたしました。2013年より認定に必要な特定非営利活動法人を取得するための協議を始めまして、その結果、2015年4月1日に法人格を取得して活動を開始いたしました。現在で丸3年になるところでございます。

主な事業内容としては、資料にも書いておりますけれども、消費者問題の調査・研究、救済及び支援事業等、消費者問題のいろいろな面に関与して、こういった消費者被害を少しでもなくしていこうということでやっております。

組織の概要と申しますか、主たる事務所としまして、鹿児島県のコープの本部に一応、今の段階では寄宿させていただいているような状態でございます。役員としましては、理事として弁護士、司法書士、大学教授、消費生活相談員、生協関係者等の7名で構成しております。監事が2名で、事務局は申し上げましたように生協コープかごしまに支えられている状況でございます。

その中に専門部会を設けておりまして、会員の中の弁護士、司法書士、大学教授、消費生活相談員、事務局等で構成しておりまして、いろいろな問題案件を検討し、必要に応じてそこに問い合わせをした上で是正の申入れ等をやっております。正会員が現在112名で、団体正会員が9団体、賛助会員が57名、団体の賛助会員はゼロでございます。

現在の収支状況と申しますか、財政状況は厳しいものがありまして、やっと今、200万という財政でやっております。

主な活動といたしまして、隔月をめどに理事会を開催して、全体の企画とか協議、専門部会のいろいろな提案等についての審議等を行っています。専門部会は4グループにグループを分けて、グループの中でいろいろな問題を取り上げて、それを持ち寄って毎月1回の会合を開いて協議を行っているという状態です。現在までに、冠婚葬祭互助会、家賃保証に関する件、パソコン保守契約、家電の長期保証、太陽光パネル用地売買契約等、スポーツクラブ契約が5件、化粧品の広告等に関する件を5件、コインパーキングに関する件を1件、マラソン大会の募集案内が1件などについて、今まで検討してまいりまして、問い合わせをした結果、問題だというところに申入れをしまして、その中でスポーツクラブの契約に関しましては見直しをするということで、2件の成果がございました。

それと鹿児島県から、消費者教育活動業務委託事業を2015年度から2017年度までやっておりまして、委託を受けた資金をもとに「消費生活講座」を、2016年におきましては県下で14か所、19回、徳之島とか西之表、鹿児島県は非常に離島を掲げておりまして、そういった離島も含めまして開催した。鹿児島市内では2つの大学でも開催した。2017年度は、県下7か所で8回、講演会を1回開催しております。講師は団体所属の委員とか地域の消費生活相談員で、学習講演会も開きまして、つい先日ですけれども、池本先生にお越しいただきまして「地域に根ざした適格消費者団体を目指して」という演題でお話をいただいております。2016年度の参加者数は延べ364名で、2017年度の学習講演会を含む参加者数は210名でした。写真を付けておりますけれども、一番下に池本先生が写っております。

そのほかに電話相談会を年に1回から2回行っております。電話相談も、広告とかチラシとかを配るのですが、なかなか110番につながる件数は少ないという状況であります。2016年ですけれども、NHKの中の「ひるまえクルーズ」という番組に岩井専門部会委員長が出演しまして、NHK鹿児島放送局に我がネットの宣伝といいますか、そういったものに協力をお願いするとともに、テレビで「消費生活講座」を行っておりますというようなことをお知らせしました。

その他、適格消費者団体連絡協議会等に参加しまして、他の消費者団体との交流を深めるなど、情報交換に努めております。

要望事項等でございます。地方消費者行政の充実・強化に向けた支援について、これもよく言われているところではあるのですが、地方消費者行政の充実・強化のために時限的ではなくて恒常的な予算を付した支援の在り方を検討していただきたい。地方公共団体も基本的には予算の範囲内で、ある意味ではポイント的な支援になりがちで、長期的な視野に立っての施策がなかなかしづらいように思えております。

適格消費者団体を目指す我がネットワークもそうなのですが、この支援につきまして、できるだけ早い機会に適格消費者団体の認定を受けるために活動しているのですが、どの程度の内容を伴えば認定が受けられるのか明確な指針がなくて、どの時点で申請すべきか、現在判断をしかねているところでありまして、聞くところによりますと、昨年でしたか、沖縄のほうで申請したけれどももう一度やり直しという状況もあったということをお聞きしておりますので、そのあたり、どういう時期で、どのようにやっていけばいいのか、判断に苦しんでいるところがあります。

また、認定を受けるためには、様々な活動が必要とされると言われておりますが、そのための財政的な基盤についての困難を抱えております。会員の会費だけでは限界がありまして、県の委託事業で若干の資金を得ることはできておりますが、その委託事業も来年度は半分以下の支援になるということを言われております。そのため、何か直接的な、財政的な支援を検討していただけないものかと希望しているところであります。

本日のテーマに関しまして、消費者教育の点について、鹿児島県や県下の市町村で、消費者教育の取組がいろいろなされているのですが、私の属する鹿児島県弁護士会でも、ここ5年ほどずっと継続して十数校の中学校に行きまして、消費者教育を、講師を派遣したりしてやっております。また、司法書士会もそのような取組を結構長くやっておられます。ただ、これらに関して、ばらばらにやっている感がありまして、何か県の行政関係とかを中心として、組織立った消費者教育が行われれば、もっと効率的、広範囲なものが行えるのではなかろうかと考えておりまして、この点については何か効果的な取組がなされているところがありましたら、参考にさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○高委員長  ありがとうございました。

引き続きまして、なら消費者ねっと様より御説明をお願いいたします。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  特定非営利活動法人なら消費者ねっとの理事長をしております、弁護士の北條正崇と申します。本日は、お招きいただきまして、ありがとうございました。

お配りさせていただいております資料に基づいてお話しさせていただきます。

まず、当団体の概要なのですけれども、設立の趣旨はほかの多くの団体と同じく、消費者が安心して安全に暮らせるまちとなることを目指して、消費者・消費者団体・専門家・行政がネットワークを組んで活動していこうということで設立されました。

設立経緯等ですが、古くは平成18年にさかのぼりまして、地方消費者行政の衰退が言われていましたときに、消費者行政を充実、強化させていこうということで関係者が集まって「奈良の消費者行政を考える会」として発足したのが前身であります。先ほど森先生から池本先生のお名前が出ましたけれども、当団体も東日本大震災の翌日という大変なときに池本先生に奈良までお話をしに来ていただきまして、大恩がございます。ありがとうございます。平成25年2月には消費者行政を考えるだけではなくて、いろいろな活動をしていこうということで「なら消費者ねっと」を設立しまして、27年9月にNPO法人化いたしました。

会員数は102名です。メンバーは弁護士、消費生活相談員等がおりまして、活動をしていく時期が長くなっていくにつれ、ネットワークの輪が広がっていきまして、最近は大学の先生であったり、奈良女子大学の学生さんの研究会なども会員に入っていただいております。事務所は奈良県の生協連の事務所をお借りしております。

2番の活動の概要です。平成25年以降の活動なのですが、まず、当団体の活動の特徴といたしまして、2つ上げさせていただきました。1つ目が県行政との連携です。奈良県は消費者団体支援に非常に理解がありまして、日常的に緊密な連携・協力関係ができております。具体的には、当団体は毎月1回理事会を開催しているのですけれども、そこには必ず県の担当課や消費生活センターの職員がオブザーバーとして参加してくれております。このおかげで、日ごろから県と一緒に消費者問題について考えたり、企画をしたりしております。また、年1回の意見交換会の開催だとか、各種イベントの共催、講演、事業の受託等を受けております。

2つ目の特徴としまして、当団体は事業者申入れ活動という、いわばかたい活動を行っているほか、市民・学生・専門家・消費者団体との連携によって消費者教育や啓発に関するやわらかい活動とを両輪で行っているということが挙げられます。

主な活動内容を2ページ目にざっと列挙させていただきました。まず、消費者意識の啓発・教育事業としましては、学習会・講演会・シンポジウム、昨年は奈良県から委託を受けまして、スタディーツアーといいまして、食の安全を学ぶバスツアーなども開催しました。よく企業が工場見学ツアーをやっているのですけれども、それをまねて消費者側からもこういうツアーを開催しました。2つ目は出前講座を開催しておりまして、当団体では「こども向け金銭教育『お金のひみつとつかい方』」という教育メニューを用意しておりまして、いろいろな団体からの要請に応えております。3つ目に学習ツール、啓発グッズ、訪問勧誘お断りステッカーの製作をしております。これらは全て奈良県の委託事業として実施しました。奈良県では、平成28年に都道府県では初めて条例の中で訪問販売お断りステッカーの規制を明文化したということで注目されまして、それにあわせて当団体でもお断りステッカーを製作しています。また、奈良県の委託事業として製作した「おこづかい帳セット」が学校で効果的に活用できる教材として、公益財団法人消費者教育支援センターの優秀賞を受賞することができまして、メンバーとしては大変励みになりました。広報誌を発行したりとか、消費者問題にかかわる提言事業として、県行政との意見交換会や意見書の提出等を随時行っております。

さらに、消費者問題にかかわる調査研究事業としては、アンケート調査をしたりとか(3)のマル2に書きました、例えば訪問購入に関するさらなる法改正の要望書を消費者庁や経産省等に送付したり、対応マニュアルを作成して県内相談機関に送付したりしております。

4つ目の消費者の権利保護事業が今日の大きなテーマでもある適格消費者団体の関係でして、当団体はまだ適格消費者団体ではないのですけれども、平成25年から事業者への申入れ活動を行っておりまして、適格消費者団体を目指しております。ただし、近畿には大阪、京都、兵庫に活発に活動されている適格消費者団体が存在すること等から、奈良でも適格消費者団体を目指す必要があるのかどうかという意見も出ております。

平成25年から28年度の事業者申入れ活動としまして、2ページ目に書きましたような活動をしています。マル1は投入したお金が返ってこないコインパーキングの事業者への申入れを行いまして、その他、表に出せない情報が相談員から入ってくるのですけれども、どこから情報を仕入れたかが表に出せない事案が多くて、特定の事業者をターゲットに申入れをしていくということがしにくい状況にあります。そのため、例えばマル2では、結婚式場契約における高額な中途解約金の問題をとっている事業者があるのですけれども、その事業者だけを特定のターゲットにすることが難しい状況でしたので、いっそのこと県内の結婚式場事業者13社の全てにアンケートを送りまして、その回答を踏まえて要望書を送付し、県民にも注意喚起をしたというようなこともしております。それと同じくマル3の学習塾や予備校の契約の問題ということで、特商法は適用対象ではないのですけれども、特商法のとおりの契約内容にしてほしいということを言いたいがために、県内の事業者約100社にアンケートをとりまして、その回答を踏まえて要望書を送ったりなどをしております。

3ページ目なのですけれども、そういう事業者への要望書を送る活動などをしていますと、一部の事業者からは契約書作成の参考にしたいというお礼の電話などもいただくことがありました。

当団体の力だけでは、なかなか事業者申入れ活動の実績が進まないということがありまして、今年度、県が適格消費者団体を目指すための支援ということで「消費者利益擁護支援事業」という事業の委託をしてくれました。これは4事案をめどに適格消費者団体がやっているような事業者申入れ活動をしていくということで、1事案当たり70万円という計算で、約283万円の委託金で事業を委託していただいています。これによって消費者利益侵害事案の発掘、事業者への申入れ活動や公的機関への要望書の送付、先ほど申し上げました訪問勧誘お断りステッカーや啓発グッズの製作を行いました。

最初は適格消費者団体でもない当団体の申入れに事業者が応じてくれるかどうかという不安があったのですけれども、やってみますと、約9カ月間で5事業者に申入れをしまして、そのうち3事業者は消費者の利益を害するおそれのある広告表示を改善していただけたということがあります。いろいろな要因があると思いますが、やはり行政がバックについていたことも大きな要因でもありますし、これまで、ほかの適格消費者団体を初め、消費者団体が事業者申入れ活動を頑張ってこられて、社会的に理解が得られるようになってきたことも大きな要因であると考えております。

行政の支援のおかげで少しずつ実績を上げられるようになってきましたけれども、現在の当法人の課題としましては、3番に4つを挙げてみました。1つ目は人材の発掘、育成ということで、今、当団体では専従で活動してくれているメンバーはおりませんで、皆さんほかの仕事を持ちながら当団体の活動にもかかわってくれています。そこで高齢化の問題が出てきたりだとか、メンバーの不足の問題が出てきまして、これからはどのように人材を発掘していくか、育成していくかが大きな課題になっています。2番はほかの団体も同じだと思うのですけれども、財政基盤の安定化・充実化をどうやって図るか。これまでメンバーのボランティアに頼っているところがありましたけれども、なかなかそれでは大きな事業ができないということで、2番も大きな課題です。3つ目は適格消費者団体に向けた体制の整備で、人の問題も、事務所の問題も、財政の問題もこれから考えていかないといけないと思っております。4つ目が県行政との信頼関係の継続でして、今、すごく行政といい関係ができていますので、これをどのように今後も続けていくのかということも課題となっています。

4番に適格消費者団体支援についての意見・要望を書かせていただきました。1つ目は、皆さんと同じで、地方自治体が引き続き消費者団体支援を行うことができるための財政的支援の継続をお願いしたいということです。奈良県では、消費者団体支援が重要であるという考えから今年度も事業の委託をしていただいているのですけれども、国による財政的支援が減らされる次年度も「消費者利益擁護支援事業」は継続される予定でして、ただし、事案は4件から2件に減少すると聞いております。行政の財政的支援が当団体の活動の幅を広げていってくれたということは大きいので、今後も地方消費者団体が消費者団体支援を行うことができるような財政的支援をお願いしたいということを切に望んでおります。

2つ目なのですけれども、ひょっとしたら、私の認識が間違っているかもしれませんが、適格消費者団体あるいは適格消費者団体を目指す団体の活動としては、差止請求の件数が重視されていると聞いております。それ自体は適格消費者団体の存在意義として当然のことなのだと思うのですが、適格消費者団体には差止請求だけではなく、消費者市民社会の確立のために、もっと広く消費者教育等の役割も期待されるようになってほしいと思っております。当法人のように、いろいろなメンバーがおりまして、事業者申入れ活動だけではなくて啓発活動とか、やわらかい活動をしていることもある程度実績として評価していただけたらと思っております。

また、差止請求の対象となっている消費者契約法だとか景品表示法だけではなくて、実際に地域ではそれ以外の、例えば民法未成年者取り消しなどで問題がある事業をしていたりとか、その事業は賭博ではないかということで申入れ活動をする場合もありまして、差止請求の対象とならない事業に対する申入れ活動の実績なども重視していただけたらと思っております。

以上です。ありがとうございました。

○高委員長  ありがとうございました。

それでは、引き続きまして、消費者市民サポートちば様より、御説明をお願いいたします。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  消費者市民サポートちばの副理事長の常岡といいます。弁護士をしております。本来、理事長、また、弁護士の拝師のほうが来る予定ではあったのですけれども、かわりに説明をさせていただきます。

私たちの実際の、ただ、千葉のお話ですと、こういった適格消費者団体を目指すサポートちばと、主に地方消費者行政、地域の見守りとか、そういったネットワークで主に活動しているネットちばというところがあるのですけれども、それと両輪で行っております。今日のテーマですと、どちらかというとネットちばのほうがよかったのかなと思いながらも、適格消費者団体を目指す側の消費者市民サポートちばということで、お話をさせていただきます。

サポ・ちば自体の適格消費者団体を目指す系の活動自体は、手元の資料にありますように、平成28年5月の結成集会でできた。つまり、まだ2年もたっていないところです。実際には、これより前に、半年ぐらいかけて目指す団体を作るための準備会みたいなものを検討はしてきたのですけれども、やはり実績としてはまだまだ少ないかなと思っております。何度も出ていますけれども、サポ・ちばのほうにも、池本先生に何度もお越しいただきまして、お世話になりました。NPO申請に向けて準備をしていきまして、ようやく一昨年、平成28年12月にNPO法人、特定非営利活動法人ということで設立ができました。その上で、現在、適格消費者団体を目指す団体として活動を行っております。

理事は弁護士がほとんどです。あとは司法書士、消費生活相談員、生協連。私たちも生協連に非常にお世話になっておりまして、生協連の方々。それと大学の教授あるいは准教授にも御参加いただいております。

主に月1回、理事会と検討委員会を開催しております。理事会はもちろん、活動内容を含めた議論として、できれば次年度中に、今年の冬ぐらいを目指して、適格消費者団体の認定を受けたいということで準備をしているところです。実績自体がなかなか難しくて、千葉県からの助成を受けながら活動はしておりますけれども、実際に県から受託をするといった実績はまだまだありません。実は、先日、千葉県の消費者行政担当の方とお話をして、何とかそういった委託の関係でも、どんどんこちらにお願いしたいという話をしておりましたけれども、予算の関係で、今年度まで行ってきたことと大分変わったことをする予定だと聞いておりまして、具体的な提案は改めていただくようにお待ちしているというところです。

会員数も、個人で70名程度、団体で20弱ということですので、適格の認定を目指すために、個人会員が100名となるように努力しております。ただ、どこも同じかもしれませんけれども、弁護士、司法書士、消費生活相談員といったところが多くて、一般の広がりがまだまだ大変だなと思っております。その点も含めて、行政のほうの支援、連携の上で、広報活動は進めていきたいと思っております。

まだ適格に認定をされていませんけれども、事業者への申入れ活動は既に行っております。この検討は延べ11件となっております。この作成日以降も新規の相談といいますか、情報提供がございましたので、現在では15件程度にまでなっております。サポ・ちばの中で、検討委員会の中で検討チームを作り、それぞれ検討しているところです。

具体的な例としては、2ページにありますけれども、スポーツクラブの広告に対して是正申入れを行ったり、あるいは貸し農園契約に関して、まずは問い合わせをし、現在では申入れも行っております。さらに、ここには挙がっていませんが、インターネット上の表示で問題があるのではないかと思われるところに対しても、まずは問い合わせという形で相手先、先方に書面を出しているというところもございます。

また、この間、消費者問題を深めるためにも講座を何度か開催しております。消費者問題入門講座といって、一般の方にも分かりやすく見ていただけるような講座と、あとは専門講座です。私たち弁護士などがきちんと、改めて適格消費者団体に必要な法律的な知識を再度確認し合い、深めるための講座も今年度は年3回ずつ行っております。2月にはシンポジウムなども開催し、千葉ではよく、最近はもう定型になっているのですけれども、弁護士が小さな劇をやりながら、適格消費者団体であるとか、あるいは消費者被害に関しての芝居を一般市民の方に見ていただきながら分かりやすく説明できるようにしております。

今後の課題あるいは今後の活動の方針ですけれども、先ほどから申し上げるように、ちばとしては、できればこの冬、今年中に適格消費者団体としての認定を受けたいと思っていて、そのための活動を行っております。申入れ件数もきちんと増やしつつ、正会員、会員となっていただける方の増強、募集をしたり、資本は充実させていかなければいけないだろうと思っております。そういった中で、先ほど来出ておりますように、行政からの財政的支援、適格消費者団体に対する財政的な支援はどうしても十分に御検討いただきたいと思っております。

私たちも生協連さんに非常にお世話になっておりますけれども、もちろんそこがなければ、なかなか難しい話だと思っています。団体としての独立性も含めて必要かなと考えておりますので、そういった希望を持っております。

さらに、消費者被害の情報といったものを取得するのがなかなか難しい。もちろん相談員の方などからいただいたり、情報提供はいただいたりするのですが、まだまだ、サポ・ちば自体の認知度もまだ低いと思っていますので、そういったものを広げていく必要があるかなと思っております。最近では、会員の中でも、参加に関する濃淡がどうしても出がちだということもありますので、理事などはもちろんいろいろ活動しなければいけませんが、相談員の中で、会員になったけれども何かしらお手伝いしたいのだけれどもと思っていらっしゃる方もいらっしゃいますので、そういった方たちにもやわらかく参加していただけるようなイベントなどを検討しているところです。

ちばの報告としては、以上です。

○高委員長  ありがとうございました。

引き続きまして、とちぎ消費者ネットワーク様より御説明をお願いいたします。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  とちぎ消費者ネットワークの山田と申します。私どもの団体は任意団体でございます。発足の経緯でございます。

消費者被害の高まりの中で、消費者を中心とした法の整備や行政の施策を求めて、栃木県の生協連の呼びかけによってできた団体でございまして、2004年に発足しております。構成メンバーでございますが、県内の13団体でございまして、県の弁護士会、司法書士会、事業者団体、消費者問題の専門家で構成している団体、地元の消費者団体等でございます。

活動でございますけれども、隔月で幹事会、いわゆる学習会を行っておりまして、学習会や消費者問題の重要なテーマについて検討を行っているところでございます。年1回、県民に広く参加してもらうためにシンポジウムや講演会等も開催しております。

これまでの取組でございます。るる書いてございますけれども、大きな内容は何かというと、数年に1回、市や町に対して、消費者行政についてのアンケート調査を行っております。アンケート調査をもとに各首長さんもしくは消費者行政の担当の方と訪問をして意見交換や消費生活条例の制定、消費者行政独自予算の増加等の要請を行っております。

その中で、最近の特徴的なものでございますけれども、次のページになりますが「とちぎ消費者カレッジ」という事業を行っておりまして、栃木県からの受託事業でございまして、今年で5年目でございます。内容は、栃木県下の大学、短大等を実際に訪問して、いわゆる出前講座として、講義を2時間もしくは3時間行っておりまして、1講座当たり50から100名近い学生さんに参加してもらっております。出前講座の結果、必ずアンケートをいただいておりまして、学生さんが消費者問題についてどんな状況にあるかという形のアンケートをとっております。

今年度は、特に市や町で消費生活条例がないところがございましたので、その市に対して、首長さんを訪問して、条例の制定のお願いにあがりました。また、条例はあるものの基本計画が策定されていないところもありますので、そちらについても、首長さんを訪問してのお願いをしているところでございます。

要望事項でございます。今回のアンケートをもとに気がついたことで、一応要望という形にさせていただきます。1つ目は、国において、消費者行政を安定的に推進するための恒久的な財源の措置をお願いしたいと思っております。今回の25市町のアンケートから、一般会計に占める消費者行政の予算は0.02%、これは平均でございます。さらに、消費者行政予算に占める推進交付金の占める割合は32%。つまり、3分の1が交付金という形のものを活用させてもらっております。さらに、交付金の活用の順位を尋ねたところ、消費生活相談員の人件費に充てているところが11市町にございました。来年度の交付金の減額によって、事業の縮小、削減等をせざるを得ないという声を聞いております。そうなりますと、消費者行政がやがては係になり、班になり、いずれ班も消滅というおそれも懸念されております。

消費生活センターの看板ですが、一応今は週4日以上というもので、私どもの市町は全部、この週4日以上をクリアしておりますけれども、その中で、年間の相談件数が200件に満たないところが3割近くございます。そうすると、これはどういうことが懸念されるかといいますと、年間、それこそ100件前後の相談件数でしたら、相談窓口を週5日開設することはないではないかということになり、開設日を3日、2日にすると、相談窓口の名称、つまり看板のかけかえでございます。「消費生活センター」から「消費生活相談窓口」という形に看板のかけかえが懸念されるところでございます。

そして、いずれ消費生活相談件数が徐々に減少してくると、消費生活相談もやがては一般相談に統合されても仕方がないというような声も上がってくることも予想されます。是非、30年度以降においても、交付金を少なくとも29年度までの水準でぜひ確保をお願いしたいと思っている次第でございます。

2つ目でございます。地方行政において消費者行政がしっかりと根づくように、核となる地方消費者行政の担当職員を育成して、担当者を配置するような施策を国においてお願いしたいところでございます。消費者行政の意味や重要性について認識が希薄な職員も見受けられます。今回、栃木県下の25市町を訪問した中で、このような職員さんを見受けました。これはゆゆしき問題ではないかと思いまして、職員の質の向上に向けて、国民生活センターでは研修実施や教材の提供を行っておりますが、我が市町の消費者行政担当者は、2つの市を除いてほとんどが兼務でございます。こういうために、多くの市町の職員が研修に参加しておりません。その理由は幾つかあると思いますけれども、兼務のために国センの今のスケジュール、週3日の研修に参加するのが大変難しいということを聞いております。できれば県が管内の市町職員向けの研修をできるように、財政的、人的支援を強くお願いしたいところでございます。

3番目でございます。適格消費者団体への財政支援を引き続きお願いいたします。我が県においても、適格消費者団体認定に向けてNPO法人を立ち上げております。今、活動中でございまして、もう2年目になります。今年度中には申請の予定で動いております。ところが、国による適格消費者団体の支援は今年限りということを伺っておりますので、財政基盤が大変脆弱な適格消費者団体への支援を次年度以降も強く要望したいところでございます。

以上でございます。

○高委員長  ありがとうございました。

引き続きまして、富山県消費者協会様より、御説明をお願いいたします。

○富山県消費者協会椙原事務局長  富山県消費者協会の事務局長をしております椙原と申します。よろしくお願いします。

当協会の団体の概要ですけれども、昭和30年からの高度経済成長の中で、急激な生産、消費構造の変化等に対応しまして消費者教育が急務であるということで、行政、学識経験者及び関係団体が連携しまして、昭和40年8月に発足いたしました。以来今日まで、専ら「かしこい消費者」「自立した消費者」層を拡大するために、消費者教育を主眼に活動しております。

規約に記載しています目的ですけれども、消費者に対して、消費に関する正確な知識を普及するとともに、生産者、販売者、消費者三者の意思疎通を図ることにより、県民生活の安定と向上に資するということでございます。法人格のない任意団体でございまして、役員構成は会長以下23名、助成金をいただいております参与団体が28団体、予算は今年度で2,000万程度でございます。

活動の概況でございますが、まず、消費者教育活動ですけれども、消費生活研究グループの育成と活動支援を行っております。消費生活に関する学習グループ、消費生活研究グループという名称なのですけれども、それを育成して、全部のグループで構成する連絡協議会の活動を支援しております。現在は19グループ、会員数にしますと200名程度が活動しております。

当協会は会員制度をとっておりませんので、何か事がありますと、このグループの人たちに協力していただいているという状況でございます。富山県で、全国初の全県的なレジ袋の無料配布廃止をやりましたとき、平成20年4月なのですけれども、その際などには第一線に立って啓発活動に尽力するなど、協会の実働部隊といった存在がグループの人たちであります。

次に、広く一般の県民の人たちへの普及ということで、富山県消費者大会を年1回市町村へ出向いてまいりまして、みんなの消費生活展を年1回開催しております。

それから「くらしの相談会」といいまして、民間の方々なのですけれども、知事から委嘱されました「くらしのアドバイザー」の80名を県内各地に配置しまして、消費者啓発講座「くらしの相談会」を開催しております。1年間に2,000名程度の受講者がございます。

2ページ目ですが、様々な団体等との連携による消費者教育の推進を行っております。これは消費者庁の交付金を活用しまして、平成23年度から実施しております。県民からアイデアを募りまして、それぞれの工夫をしながら消費者教育を行ってもらうものでございます。

今年度の4つの事業を御紹介したいと思います。1つは朝日町住民への消費者教育及び見守り活動です。朝日町は県東部の小さい町で、人口1万2,000人程度なのですけれども、町の住民・子ども課、健康課、社協、民生委員児童委員協議会、いきいき連合会、金融機関、タクシー会社、コンビニなどで実行委員会を編成しまして、年金支給日の声かけ運動、消費者セミナーの開催、高齢者の見守り活動などを実施してもらっています。いわゆる消費者庁さんのおっしゃっている消費者安全確保地域協議会そのものではないのですけれども、実質的に地域連携による消費者被害の見守り活動を行っておりまして、他の自治体のモデル事業となることが期待できると考えております。

高校生らによる消費者被害防止のための啓発事業は、NPO法人、ケーブルテレビ、県内高等学校による実行委員会が、注意喚起を呼びかける「詩」、昨年度にこの事業で製作した詩に「曲」をつける活動、そうしたことに伴って、講習会とか意見交換会を開催して、高校生に被害防止を呼びかける活動でございまして、先般、報告会がございまして、この歌を聞いたのですけれども、クラシック調で格調が高過ぎて、これはちょっとアレンジしないと使えないということで、今、調整をしてもらっています。

消費者教育の推進による地域見守り活動は、生協が町内会、長寿会などと一緒に実行委員会を作りまして、地域での学習会、小学校での学習会、日常業務における見守り活動をやってもらっています。小学校で何かしようとするときは、すごくハードルが高いのですが、生協の役員さんが元小学校長、校長先生だったものですから、小学校にお声をかけるとすぐにやっていただけるということで、これはとてもよかったと思います。

見守りジュニア育成事業は、大学生協、地域包括支援センター、介護福祉関連会社で実行委員会を作りまして、小学生と祖父母と保護者等を一緒にして、見守りジュニア育成講座を開催するというもので、育成講座の中身は、一つは介護福祉関連会社による寸劇とかクイズとかで、認知症について学ぶというものです。もう一つは、大学生を対象に、大学生を講師養成講座で講師として養成し、大学生が講師となって、お金の大切さについて『ちびまる子ちゃん』のDVDを見ながら楽しく学ぶというものです。この授業に関しましては、子供とか祖父母の参加者を募るために、学童保育へわざわざ出向いて行く、生協さんとか実行委員会の方と大学生を一緒に連れていく。大人の方がいきなり学童保育に行くと抵抗があるので、若い大学生を一緒に連れていって、学童保育の現場に行って参加者を募ったということが結構よかったのかなと。

大学生が小学生に教えるということは、大学生にとっても、自分も学んで教えるので勉強になるし、小学生も若いお兄さん、お姉さんから聞くので、よく聞いてくれるということがありました。教材を工夫して、子供はすぐ飽きるので『ちびまる子ちゃん』のDVDとか、先ほど、なら消費者ねっとの方々が楽しい教材をお作りになっていらっしゃいましたが、そのような楽しい教材をいろいろ工夫して使うのも効果があるのかなと思いました。この事業については、来年度も予算づけされているので、また工夫しながら展開していければいいと思っています。

それから、調査活動をやっております。毎年、その時々のテーマを捉えて、大体2,000名を対象にアンケートをしまして、集計、分析し、報告書を作って啓発活動を行っております。今年度のテーマは、食品ロスを減らしましょうということで、報告書にまとめたところでございます。

関係機関・団体等との意見交換ということで、消費者と生産者、事業者、行政等と一緒になって意見交換会を開催したり、提言をしたりしておりまして、直近では、2月に、食品ロスに関しまして、事業者と意見交換会をしたところでございます。

消費生活相談ということで、県のセンターは土日に閉所しますので、県のセンターの窓口に相談員の資格を持っているアドバイザーを2名配置しまして、相談の受け付けとか情報提供を行っております。

最後に、要望事項でございますけれども、2点ございまして、これは皆さん方がおっしゃっていたものと同じようなことですが、地方消費者行政への継続的な支援をお願いしたいと思っております。消費者教育は、地域に密着したきめ細かな啓発により、知識を持っている人たちを、そういう裾野を広げていくということがすごく大事で、そのためには国からの適切な情報提供、財政支援を引き続きお願いしたいと思っております。

情報提供につきましては、消費者庁の消費者教育ポータルサイトで教材とか実践事例の提供をしていただいておりまして、非常に感謝しております。ただ、成人年齢の引下げを目前にしまして、幼少期からの消費者教育の重要性が求められている中で、小学生向けの教材はまだ不十分であると思っておりますので、その点の補強をしていただくとともに、障害者向けの教材についてもお願いしたいと思います。障害者を見守る側の教材はあるのですけれども、障害者本人向けの教材はなかなかないので、そうしたところの補強をお願いしたいと思っております。

地方消費者行政推進交付金による財政支援につきましては、国が地方への支援を続けていただけるということが、市町村、消費者団体等への支援の継続につながるという面がございます。国の支援がなくなると、我々小さな団体などに対しては自分でやってねというような感じになりかねないので、引き続き継続し、縮小することのないようにお願いしたいと思っております。

2つ目に「持続可能な社会の形成」のための事業者の責務等の明記でございますが、推進法にいう消費者教育の「場」のうち「職域」に関しましては、残念ながら門戸が開かれているとは言いがたい状況です。推進法の中には「事業者は…従業員が消費生活に関する知識及び理解を深めるよう努める」としか規定されておりません。推進法や基本的な方針の中では、消費者が「公正かつ持続可能な社会の形成」に積極的に参画することが期待されておりまして、国や事業者等は、そうした消費者を育むことを目指して支援するといった規定になっているように見えます。

ただ「持続可能な社会の形成」というためには、消費者もそうですが、事業者も、行政もそれぞれの立場で責務があるはずであると思っています。事業者が何もしていないということでは決してないので、先般、当協会が食ロスの削減をテーマに事業者と意見交換を行った際に、事業者の方は、消費者の顧客満足ということで非常にいろいろな工夫をなさっている一方で、社会的な課題でもあります食ロスとか廃棄物の削減についても非常に真摯に取り組んでいるということを、いろいろお話の中で知ったところで、我々参加者一同驚いたのですけれども、こうした事業者の取組姿勢は、本来そうあるべきものであって、そういうことはきちんと法律の中に位置づけて評価していくという仕組みになっていればいいと思います。消費者と事業者は「持続可能な社会の形成」のために、敵対したり相対する関係ではなく、同じ方向へと協働する関係であるべきと思っております。行政、特に国に対しましては、その橋渡しの役割を担っていただける立場にあるのではないかと考えております。

国におかれましては、消費者志向経営の取組促進に関する検討もなされていると聞いておりますけれども、推進法なのか、基本法なのかはよく分かりませんが、法律の中に「持続可能な社会の形成」のための事業者の責務等について明記していただくことをお願いしたいと思っております。

以上です。

○高委員長  ありがとうございました。

最後になりますけれども、山形県生活協同組合連合会様より御説明をお願いいたします。

○山形県生活協同組合連合会安部常務理事  私より、当連合会の活動、特に見守り活動の具体的な取組についてお話しいたします。

資料の1ページに書いたのですけれども、山形県は110万を切った人口になっておりまして、高齢化率が31.5%。全国平均よりも高くて、順位で言うと、高齢化率が一番高いところから数えて都道府県の中で7番目ぐらいの県になっております。当県連は、ちょうど今年の3月で創立60周年を迎えております。会員は9会員、賛助会員として東北労働金庫が入っております。内訳はこのようになっておりまして、購買生協が5会員、医療生協、医療介護福祉関係の会員が3、農協が1会員入っております。会員全体の山形県内の世帯に占める生協の組合員の数、割合は約40%で、東北では3番目ぐらいに高い地域になっております。

県連の主な活動をマル1からマル4まで掲げておりますけれども、ここは後で御覧いただくようにしまして、見守り関係のところと、あとは適格消費者団体のことについてのお話ですが、適格消費者団体との連携としては、昨年4月に適格消費者団体に認定されました消費者市民ネットとうほくと連携しながら、いろいろな活動を始めたというところでございます。

3番目でございますが、見守りについて行っている会員は6会員ございます。それぞれの会員の加入する組合員数と事業高を入れておきました。まず、見守りに関しては、行政と見守り協定を締結しております。これは県と、一番大きい生活協同組合共立社と生活クラブやまがた生協が平成26年1月に地域見守り協定を締結して取り組んでおります。具体的な見守り活動の取組なのですけれども、生活協同組合共立社と生活クラブでは、食器、日用品のいわゆる個人配達、配送あるいは何人かでグループを作って利用いただいている共同購入という形式をとっている方もいらっしゃるのですが、合わせて100人ぐらいの方で、週1回利用者に回っていると言う取組をしております。配送をする中で、配送先に異常が発見されたときには、隣近所にお伺いして、異常があった場合に行政なり警察なり、病院等に連絡というような取組を行っております。それぞれどのような形でやるかについては、マニュアル等をおつけしましたので、後で御覧いただければと思います。個人利用配達者は年間で延べ170万人です。ですから、1週間で大体三万数千名の方々を見守っています。

3ページに平成26年度の協定締結後の異常発見件数を入れておきました。平成26年からずっと、29年は12月までの数字で、4年で18件の異常が発見されているというところです。

もう一つは、山間地域、特に公的な交通手段が非常に貧弱な地域であるために、買い物難民が十数年前から生じております。それをカバーするために生協共立社では移動販売車、トラックの写真があるかと思いますけれども、これを週1回、それぞれの地域に巡回しながら販売しております。この中で、荷台の様子なども入れておきますが、高齢者だけではないのですけれども、地域の方が日用品などを購入するという取組の中で、つながりができておりますので、そのつながりの中で、毎日来る方が今日は来ない、どうしたのだろうというところで異常を発見したケースなども実際にございます。

マル3のくらしたすけあいの会です。これは生協の組合員と生協が事務局を担って生活家事の支援ができる人を募って作っている会です。家事の手伝いです。清掃とか、あるいは介護型というのは介護法に抵触しない程度のことです。あとは子育てとか、あるいは福祉有償運送もやっております。これは車で運転できない方、高齢者の方が自宅から病院まで通院するときに、その足として車で送り迎えをするというような、それぞれの時間なども入れておきました。

この中で、高齢者の方が圧倒的に利用する方が多いわけで、それをサポートする人が家事の途中にぐあいが悪くなった、依頼した高齢者の体の具合が悪くなって、その方を病院にお連れしたというようなケースなども、年に何回かあります。くらしたすけあいの会については、抱える問題を挙げておきましたけれども、支える会員そのものが退職した方ですので、高齢になっております。利用者も高齢でサポートする側も高齢だという問題が今、大きな問題になっております。

4ページのマル4は夕食宅配です。食事作りが大変な方について、平日だけでございますが、夕食を配送しております。そのときに、お届けしたら具合が悪くなっていたということも発見した場合には通報するというような体制になっております。

最後、5番目になりますけれども、これは大学生協です。山形大学が会員の一つに入っておりますけれども、学生のアパートにポスティングをしております。ちょうど夏休みが終わって新学期が始まる9月と、卒業研究とか後期試験で非常にストレスがたまる2月に、どうしても引きこもりがちになったりというような、あるいは精神的に不安定な方が出てきます。それを少しでも防止するために、大学生協の共済連のほうで作っているチラシ、下の図は全国大学生協連のホームページからダウンロードしたのですが、無料健康相談というチラシを、チラシは別の形式であるのですが、これをポスティングしているという取組をやっているところがあります。

最後に要望でございます。2つございましたけれども、ほかの今日の参加者の方がおっしゃっておりましたが、地方消費者行政へかかわる予算削減というようなことにならないで、十分に確保してほしいということです。山形県についても、最近、全体の相談数は若干下がっているようなのですけれども、高齢者が相談に占める割合が高くなる傾向になっております。いずれの相談の中でも年齢層を若年、壮年、老年というような形で区分しても、デジタルコンテンツに関する相談がトップを占めておりました。そうすると、高度な相談内容に対応しなければならないということで、窓口の充実が、人員の充実が非常に重要だと思われます。

適格消費者団体については、消費者市民ネットワークとうほくも例外ではなく財政的に非常に厳しい。我々も支えておりますけれども、厳しい状況ということです。

もう一つ、2022年から民法が改正されまして、成人年齢が引下げになりまして、これは私の記憶なので、間違っていたらあれですけれども、満18歳から親権者の許可を得ないで、承認を得ないでクレジットカード等の契約ができるというようなことが先だってニュースにありまして、これは考えてみると、高校3年生のクラスでだんだん一人ずつ誕生日を迎えて、成人になって、成人になった子がクレジットカード等を作る。そうすると、クラスなどの友達のつながりで作る。それがちゃんと利用されればいいのですけれども、別の契約であれば非常に大きな影響が今後は生まれるのではないかと思いますので、この辺の対策についても十分今から打つべきかなと思っております。

施行がたしか2022年で、4年間の周知期間を国のほうでは設けられるようですけれども、周知期間が終わっても毎年成人は発生するわけなので、この辺は重要かなと思っております。テレビ番組でもありました。成人年齢が引き下げられたら、何が一番したいかというようなインタビューに、クレジットカードを作りたいと答える高校生とか未成年の方が非常に多かったということがありますので、多重債務者の予備軍を増やさないためにも、これから非常に重要になるかなと思っております。

ちょっと時間をオーバーしてしまいました。以上でございます。

○高委員長  ありがとうございました。

ただいま6団体の方々から活動の御報告、要望事項の御説明をいただきました。委員の方々から御意見、御質問がございましたら、御発言をお願いいたします。

大森委員、どうぞ。

○大森委員  いろいろな取組をありがとうございました。私もひょうご消費者ネット、適格消費者団体の理事をしておりまして、マンパワーの問題とかお金の問題とか、まさにそのとおりで、そうですねと握手したいような気持ちで聞いておりました。

その中で、ちょっと教えていただきたいことがありまして、実は、ひょうご消費者ネットも学生と連携したいということで、今まで高齢者のセミナーとかを中心に行っていたのですが、今年度、ネットとかをテーマに学生のパネラーも設けて、学生も巻き込むような形でセミナーを1本開いたのです。実は、一般の大学生にたくさん来ていただきたいということで、大学でやりたいと思ったのですが、大学のほうでは、単位とか、そういうものを取る授業としてはできない。学生の自由参加になるので、それだったら、もっと交通の便のいいところ、大学ではないほうがかえって人が集まるのではないですかというお話で、結局大学生も一部含むけれども一般の消費者が中心に兵庫県の便利なところで開催するというような形になってしまって、学生は単位を取ることとかバイトに忙しくて、消消費者教育に参加していただくことが非常に難しいと考えております。

今日お聞きした中で、いろいろな取組がありまして、例えばかごしまさんは2016年に講演会を開かれているのですけれども、300人ほどの集まりの中で半数ほどが学生であったとか、ならさんのほうでは、奈良女子大学の消費者問題研究の大学生を巻き込んで行われているとか、とちぎさんのほうでは消費者カレッジを大学で開かれているようなのですが、これは単位が取れるとか、学生が積極的に参加できるような形になっているのか。その辺を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○高委員長  かごしまさんからよろしいですか。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  これは会員の中に大学の先生が3人ほどおられまして、その中で、単位がどうかは私もよく分からないのですけれども、自分の持っている担当の学生さんに呼びかけて、それを中心に1時間、90分といいますか、授業時間の中に入れ込んだりして、講義形式といいますか、もちろん学生は積極的に参加してくれるということです。会員に大学の准教授さんとか教授の方がいらっしゃるので開催できた。結構盛り上がって、きちんとして、いろいろな会合等にも、講演会があると学生を引き連れて20人から30人来ていただくとか、そういった感じでやっておりまして、ある意味では特殊な、会員である大学の先生が率先していろいろ大学の授業の中に組み込んでいただいてやっている。そういう状況です。単位がどうかは、ちょっとよく分かりません。

○高委員長  お願いいたします。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  奈良の北條です。消費者問題研究会という奈良女子大学の消費者法の先生が主催されている研究会があるのですけれども、単位とかは特に関係なく任意の活動でして、ただし、今年度は「消費者利益擁護支援事業」ということで、事業者への申入れ活動を県から委託を受けてやっているのですが、そこで事案を発掘するに当たりまして学生からもアンケートをとってみようという意見が出まして、学生さんの意見で、大学では生協の購買部で使えるポイントがあるみたいでして、アンケートに答えていただいたら100円分のポイントを差し上げるということをしましたら、学生さんは結構100円でも大きいみたいで、かなりアンケートの回答が返ってきたということがありました。エステとか健康食品とか、そういう意味で、学生さんはなかなかインセンティブがないと動いてくれないのかなというのは逆に思った次第です。

以上です。

○高委員長  ありがとうございました。

ほかはございませんでしたか。以上でしたか。

とちぎさん、お願いできますか。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  栃木県は教授の先生が持っている授業のこまにお願いしまして、単位ということではありませんけれども、最後のときに先生がレポートを出して、これは単位に影響するということをおっしゃっておりましたので、明確ではございませんが、全てが、一応そんな先生の声を聞いております。そんなところでよろしいでしょうか。

○大森委員  ありがとうございます。

○高委員長  ありがとうございます。

インセンティブがある程度は必要だということですね。ほかにお願いできますか。

池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理  ありがとうございます。先ほどのなら消費者ねっとの県からの委託事業で「消費者利益擁護支援事業」という、これは4事案をめどにあるのですが、調査し、申入れをする。ある意味では適格消費者団体を目指す団体でやる業務に近いものを支援するような感じにイメージを受けたのですが、どのような支援事業の中身なのかをもう少しお伺いできればと思います。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  先生がおっしゃったように、まさにほかの適格消費者団体が自分たちの力でやっていることを、県が1件当たり70万円と見積もってお金を出してやるという制度でして、奈良県が特定の事業者に対する申入れ活動をする団体に援助していいのかという意見は、議論は県庁内でもあったらしいのです。不特定多数の消費者の利益を擁護する事業であるということで、この事業は県庁内でも通ったらしいのですけれども、恐らく都道府県がこういうことをするのは唯一ではないかと県の担当者も言っておりましたが、内容的に言いますと、本当に適格消費者団体がやっている事業者申入れ活動と変わらない内容ということになります。

○池本委員長代理  大変参考になりました。もっとも、これが次年度は2件に減少。委託事業の事項としては継続されるけれども予算枠が削られる。ほかの団体でも、県からの委託事業で予算が削減される、あるいは何かの事業が中止になるというようなことで幾つか記載があるのですが、とにかく今年度から次年度で、国からの消費者行政に向けた交付金の枠組みが変わってくる、総額が削減されるということの影響かなと思うのですけれども、そのあたりは、今のなら消費者ねっとだけではなくて、ほかの団体でも、例えば地元の自治体と意見交換をしていく中で、どのような影響で削減ないし中止という話があるのか。その辺の意見交換をなさっているところがあれば、実情をお伺いしたいのです。

○高委員長  全ての団体でよろしいですか。

○池本委員長代理  心当たりがあるところは。

○高委員長  お願いします。かごしまさん。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  先ほども申し上げましたけれども、委託事業は、いろいろな講演会だとか、消費者向けの教育講座とか、一体とした相談事業の委託という形で、今まで3年間250万の委託費ということで、予算からいただいていたのです。今回、私は直接県の職員の方と話をしていないのですが、役員の方が行って話をしたら、来年はもう半分にさせていただかないと予算がないと言われたということで、今まで3年間それなりに充実したことをやっていたのですけれども、予算が半額になって、離島とかには行けないということで、非常に困っているという状況はあります。

私が所属する鹿児島県弁護士会でも、消費者相談員と弁護士会のホットラインがありまして、毎日担当者を弁護士会で決めて、各地の消費者相談員がその日に受けて、よく分からないという事案があったら、即その担当の弁護士に電話をして、直接アドバイスを受けるというシステムをもう7、8年やっているのです。これも来年度から、今まで150万の援助があったのですが、75万にさせていただくということですので、そういった予算の関係で、それも県からだったのですけれども、やはり削減されている。そういう現実的なものがもう2件あるという状況です。

○高委員長  ならさんはよろしいですか。特にないですか。あればということです。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  県のほうは選択と集中ということで、優先度を絞って事業を縮小するということは聞いているのですけれども、市のほうでは、今まで消費生活相談員さんのアドバイザーとして弁護士等の派遣契約を結んでいたのをやめるという市が出てきているということを聞いております。以上です。

○高委員長  ありがとうございます。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  サポートちばの常岡です。

先ほども申し上げましたけれども、今年度までは助成金をいただいて、適格を目指す団体として受けておりましたけれども、特段いわゆる委託事業などは全然なかったので、来年度から恐らく補助金がなくなるかわりにそういった委託事業を受けながらということで考えていたので、先日、千葉県の方とお話をしたのですが、実は、千葉県では、これまで県が委託してきたような事業を、とりあえず全部市町村におろして、市町村から委託を受けてくれみたいな形にし直すようで、具体的な像が全く見えていないですね。ですから、来年は助成もなく、委託もどうなるか分からないとなると、本当に入門講座とか、どこまで実施できるかはちょっと不透明な形で、今後、具体的なスキームはまた御連絡いただくようにはなっておりますけれども、従前とはちょっと違うやり方になりそうだということで、それは結構こちらもどきどきしているところです。

以上です。

○高委員長  ちばさんとしては、特に直接的な影響は今のところないという話ですね。委託事業が市町村から来るようになるという全体的な話ですね。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  はい。

○高委員長  適格消費者団体を今は目指しておられるのですね。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  そうです。

○高委員長  それに関しても、それほどの支障はないですか。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  そこに関しても、多分、補助金が来年度は出せないという前提で、そのかわりに委託事業を受けて、その収入を得て、こちらの活動に回そうと考えていたのですけれども、それがどうなるか分からない感じだということです。

○高委員長  そうすると、大きい影響があるということですね。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  そうです。

○高委員長  ありがとうございました。

とちぎさん。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  とちぎでございます。

市や町については、訪問したときに、具体的な数字は出ておりませんけれども、相談員のレベルアップ等は削れないので、いわゆる啓発等については多少食い込みがありますということを聞いております。県については、実は、私は3つの団体に加入しておりまして、その中で県からの受託は700万ほどいただいておりまして、こちらのほうは主に相談員のレベルアップとか研修でございまして、これは従前どおりカバーできる。問題は、市町のほうがかなり厳しくなるのではないかと聞いておりまして、実は、来週に県の担当課に行って、具体的な数字を見せてもらうことになっておりますが、来年はどうにか頑張れるけれども、再来年は全く白紙だと、かなり厳しいことを言われております。

以上でございます。

○高委員長  とちぎさんの資料の3ページ目の読み方を教えていただきたいのですけれども、25市町からアンケートをいただいて、一般会計予算に占める消費者行政予算は0.02%。そのうちの推進交付金が32%を占めるということですか。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  そうです。その内訳が32%ですね。0.02の中のいわゆるこの中で。

○高委員長  逆を言うと、推進交付金がないときは、どれぐらいの割合がここに割かれていたのかは、分からないでしょうね。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  そこまでアンケートはとっておりません。

○高委員長  分からないですね。ありがとうございます。

続きまして、富山さん。

○富山県消費者協会椙原事務局長  消費者協会の関係だけですが、富山県消費者大会といって、一般県民に周知する大会の委託事業のうち80万円ほどが来年度は減になって、有名な講師とかをお呼びするような予算だったのですが、なくなってしまいました。それから、多様な主体事業、いろいろな県民提案型のものをする分は300万円だったのですが、半額になると聞いております。

以上です。

○高委員長  山形のほうはよろしいですか。

○山形県生活協同組合連合会安部常務理事  特に、委託事業はないです。

○高委員長  よろしいですか。ありがとうございました。

それでは、ほかに何か、受田委員。

○受田委員  様々な御説明をいただきまして、本当にありがとうございました。

私も先ほど大森委員がコメントをされた、特に大学生の巻き込みに関して大変関心がございます。その点で質問と、少し意見というか、自分の思いをお話ししたいと思うのですけれども、先ほどの事例で、例えばかごしまさん、ならさん、あるいはとちぎさんの取組はかなり大規模に、大学での消費者教育を広範囲にやっておられるということで、非常に感銘を受けました。また、富山さん、山形さんでもそれぞれ工夫を凝らしているということがよく分かりました。

御説明いただいたのは実施状況になります。したがって、アウトプットなので、このアウトプットがどういう評価をされているか。実質的な効果、アウトカムと言っていいのかどうかは分かりませんけれども、どれだけの効果を上げているというふうに考えておられるか。そこをまずは伺いたいと思います。特にもしフォローアップをされているということであれば、評価の視点は、多分、受講された学生の立場からどう評価されるか、その組織である大学自体がどのように評価されたか、それをともに進めておられる自治体はどのように評価されているか。その評価の視点もあわせて伺いたいというのがまずは一つでございます。

意見はその後にお話ししたいと思うのですけれども、まずは学生の活動をそれぞれ展開しておられたかごしまさんから、今の点について、もしコメントがあればよろしくお願いいたします。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  実際のところ、確かにおっしゃった、それをした後にどのような影響が学生にあったかまでは、私自身は把握していないのですけれども、その後、例えば講演会だとか、NPO法人の総会とかにも講師などを招いてやるのですが、そういったときに、非常に学生さんが10人、20人来ていただいている。休みとかにやるわけですから、出かけてくるということは、学生にとっては、休みをちょっと潰してでも聞いてみようかと思うわけですから、それなりに興味を持ってくれたきっかけにはなっているのではなかろうかとは思っています。具体的にどこまでどうだったかという個別的な意見は聞いておりませんけれども、私が考えているのはそういったところです。

○高委員長  全て聞いてからのほうがいいですか。

ならの方、お願いします。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  奈良は、逆にこちらが、この学生さんたちはどうしてこんなに熱心に消費者問題にかかわっているのかなと思うぐらいでして、奈良女子大学の学生さんは独自にも奈良県の委託事業を受けていまして、いろいろな啓発冊子を作られたりとか、奈良に下市町という小さい町があるのですけれども、そこのケーブルテレビ会社と一緒に啓発ビデオを作成したりとか、それがきっかけで大学と町が連携協定を結んだりとか、いろいろな効果が発生しております。学生さん自身も、将来自分が社会人になっても消費者問題にかかわりたいだとかいう言葉も出てきておりまして、そういう意味で、学生時代に、消費者問題に自主的に、自分の力でかかわっていたということが、学生さん本人にも、大学にも、地域にもすごくいい効果があらわれているのかなと、抽象的なのですが、思っております。

以上です。

○高委員長  それはゼミの活動の延長ではないのですか。ゼミの先生が熱心だったら、かなり積極的にやりますね。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  そうですね。確かにゼミの先生も熱心なのですけれども、学生さんも、特に2、3人すごく活発な方がおられて、周りの方を引っ張っていっておられるような感じでして、ゼミだけではなくて、研究会は純粋にゼミとは外れた研究会みたいなのです。

○高委員長  分かりました。ありがとうございます。

とちぎさん。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  とちぎは、この後のフォローはとっていないのですけれども、一部特徴的なものは、この講義を聞きまして、教務課の方がお見えになりまして、学生相談の、教授の先生方にお話をしてくれないかと聞いて、一度お伺いしたことがございます。別途、ある大学の担当のゼミの先生は、毎年来てくれないかということをいただきましたので、これは実はこういう事業で、こういう予算がありますと申し上げたら、そこを何とかという形で、一応5月に、新年度早々に、2こまで、これは全くのボランティアという形で伺うことになっております。学生については、直接、その後がどうかという効果は確認をしておりません。

以上です。

○高委員長  富山さんは、啓発事業は高校生向けですか。

○富山県消費者協会椙原事務局長  そうですね。高校生も、多様な主体事業にも参加してもらっているのですが、県のほうで高校生の出前講座をやっておりまして、弁護士さんが講師で、毎年、かなりの高校に出向いていって、それは評判がいいと聞いていまして、18年度ぐらいからずっと事業が継続しています。

大学生が参加する事業で、うちでやっている多様な主体事業に関しては、答えになっているかどうか分からないのですが、中間報告会と最終報告会をやっていまして、どんなところで苦労したかとか、学生さんの反応とか、学生さんも出てきて話をされるのですけれども、非常に興味があるという話を聞いていまして、次年度ももう一回やりたいというようなことを報告されますので、それなりに手応えはあるのかなと思っています。

○高委員長  ありがとうございました。

山形のほうは特によろしいですか。

○山形県生活協同組合連合会安部常務理事  はい。

○高委員長  どうぞ。

○受田委員  ありがとうございます。一通りお伺いして、フォローアップをどのような形で体系的に実施していくのか、その成果自体を具体的に可視化していくことによって、御努力されている事業自体が、事業というのは事業と授業の両方が、いろいろな意味で費用対効果的にも見えてくるのかなと感じました。まずは定性的な指標であっても、今どきよくKPIとかいう言葉も使いますけれども、そういった目標のようなものがもしあれば、またさらに駆動力になっていくのではないかと感じました。そういう意味で、フォローアップをしっかりやっていただくというのが必要かなという点が1点です。

大学生あるいは高校生に対する消費者教育は、先ほどもございましたとおり、成人年齢を引き下げることによって、様々な対応が求められていたり、懸念材料があるということは異論がないところでございます。そこに向けて高校生、大学生の消費者教育をさらに強化していく方向は、これはもう誰もその重要性に異論を挟むことはないと思うので、先ほど申し上げたこれまでの実績によってどれだけの成果を上げておられるかということを多面的に可視化していくことによって、これによって成人年齢引下げに対応ができるというような説明のされ方をすると、各団体における財政的な基盤のお話も、もしかしたら突破口が見えてくるのかなという感じもいたしました。

ちなみに私自身、大学に籍を置いていて教育に携わっております。単位を付与するかどうかという点は、今の段階では、授業を開講する教員の主体性によっている部分が大きいと思います。ただ、大学は、例えば私の大学は学生数が5,000人規模なのですけれども、開講している授業数は3,000科目ぐらいあるのです。本当に多様で、いろいろな内容をそこの中に企画することができます。ですから、学習指導要領等の縛りがあるような小中高に比べると自由度は非常に高いので、うまくその成果を可視化していくことによって効果があるということが全体として理解できれば、あっという間に授業の中に盛り込んでいくという流れができていくのではないかと思います。

その根拠として、最近、文部科学省は「地(知)の拠点整備事業」といって、COCという事業を各地方の大学を中心に展開しています。ここでは、地域に対する愛情を醸成する教育を大学でやるということで、地域志向教育科目というものを各大学で設置することが企画の中に盛り込まれています。これは各大学で比率が違うのですけれども、文科省の補助事業でそういう方向性が出された途端、相当な比率で地域志向教育科目が立てられています。したがって、消費者教育の重要性を、国を挙げて訴えていくことになり、その裏付けのようなものができれば、COCの事業における地域志向教育科目に相当する消費者志向教育と言ったらいいのでしょうか。そういったものがかなりのボリュームを持って企画されていくこともあり得るのだろうと。そういう事例としても参考になるのではないかと思います。

そういう意味で、我々は大学に籍を置いている立場上、我々自身がやっていかないといけないという思いは非常にあるのですけれども、今の成人年齢の引下げは、もしかすると、そういう流れを作っていく上では極めて重要なターニングポイントを迎えているという見方もできるのではないか。そういう感想を持って拝聴いたしました。ありがとうございます。

○高委員長  池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理  今の受田委員の質問と共通の問題意識をもう一歩掘り下げると、とちぎの活動についてお伺いしたいのですが、ほかの地域では、各大学に熱心な先生がいらっしゃって、その方から声をかけていただく。大体ほかの地域でもそのように聞いているのですが、とちぎの消費者カレッジは12か所で、それぞれ50人とか100人。しかも昨年も10か所、一昨年も12か所という非常に多数のところでやっておられるのですが、これは誰か、それぞれの大学のポイントになる先生をつかまえてつながっているのか、それとも、教務課なり、どういうルートでこれだけ幅広くつながりを作って毎年やっておられるのか、あるいは年によって開催する場所もいろいろ違うのか。その辺の手順をお伺いしたいと思うのです。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  一番は、大学の先生方の力添えをいただくことです。生協連の役員が、これまでの活動を通じてお知り合いになった先生を通して、大学のしかるべきご担当を紹介いただき、事務局が説明に伺っております。

年度によって違うのは、その大学によって、今年はもう、という形のところもある。そういう年もあるので多少のばらつきがありますけれども、ここは続けて10校前後のところがあって、栃木県は大学、短大は全部合わせても20もございませんので、この辺が限界かなと思っている。何しろ先生本位です。はっきり申し上げて先生本位という形でございました。

○池本委員長代理  その20の中の10以上がこのように反応を示すというのはすばらしい取組だと思うのですけれども、紹介されたその担当の先生のところでまた翌年もということなのか、あるいは教務課を通じて、場合によっては違う先生がまた受けていただいたりというようなところもあるのですか。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  大体が前年度にお願いした先生にまたお声かけをしているような形でございまして、実施した大学で別の先生というのは、まだ今までございません。

○高委員長  関連して私も聞いてよろしいですか。これは一回限りですね。90分の授業ですね。そうすると、その講義を受ける科目は何になっているのですか。普通、先生方は、例えば15こまとか、自分の科目を担当してやっているのですけれども、その中に入っているということですね。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  そうです。また、「経営実践講座」や「社会生活講座」などという連続講座の中の1テーマとして、消費者問題を取り入れていただいているケースもあります。

○高委員長  ありがとうございます。

ほかにございますでしょうか。

樋口委員。

○樋口委員  私自身も、今はこちら側に座っていますけれども、長野県で適格消費者団体を目指すNPO法人の理事長をしていまして、おとといにちょうど会議をやってきたばかりなので、皆様のお話については、状況は同じだなと思いました。その中で、まず、幾つか質問をさせていただきたいことがあるのです。その上で若干意見を申し上げたいと思うのですが、一つは、私も同じ事情があるのですが、かごしまさんの資料の4ページで、適格消費者団体の申請を決断するのはなかなか難しいと。消費者庁のほうでいろいろ基準があって、沖縄の例もあるのでというお話がありましたが、もう少し具体的に、どこをお困りになっているのか。差し支えない範囲で、例えば申入れ案件の数なのか、それとも、財政的な基盤なのか、もしくは会員の数なのか、いろいろな要素があると思うのですが、特にお困りになっているところがどういう点なのか伺いたいと思います。これはかごしまさんに限らず、ほかの皆様も、多分、財政的には非常に厳しい状況ではないかと推察します。かごしまさんの会員の方の数から概算してみましたが、会費収入は余り大きくないということで、県の補助が非常に重要な役割を担っていると思うのですが。申請に当たって、特に今、力を入れておられる、あるいは困っておられることがあれば、具体的にその辺を、もし差し支えなければ教えていただければということが第一の点です。

それに関連して、長野県の場合ですと、立ち上げに関する県の支援経費として助成金が出るのですが、皆様のお話ですと、委託費とか個別の事業費での支援が中心だったように思います。組織を立ち上げる場合、事務所を確保しなければいけないとか、申し出のための委員会や勉強会を開かなければいけないのではないかと思います。実際に申し出をする場合には、かごしまさんなども同じような事情だと思うのですが、私ども長野県の場合は非常に地域が分散しているので、交通費だけでも相当な個人負担になってしまいます。そのような立ち上げるための費用に関して自治体のほうで支援制度があるのかどうかお伺いしたいと思います。

この点について、ほかの県の方も、その辺でもし関係がありそうでしたら、ちょっと教えていただければと思うのですが、よろしくお願いします。

○高委員長  かごしまさんから。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  今、大体丸3年で、そろそろという話も起こっているのですけれども、まず、一つはおっしゃるとおり財政的な面で、県の委託事業で大体250万の予算を3年間つけていただいて、実際の費用も要りますので、毎年残せるのが50万ぐらいで、今、それの150万といろいろな会員からのもので大体200万ちょっとたまっています。お聞きするところによると、200万以上何とか基礎的な財政がないといけないということで、それは現時点ではクリアできるかもしれませんが、今後、何らかの相談事業とか講演とかをやっていって、費用だけ出て、委託が半分になるということになると、今やっとためたお金もまた出ていく。そういうことになって、財政的な面は非常にまず一つ問題。

それと、これは財政に関係あるのですけれども、今、生協さんにおんぶにだっこという状態で、事務局も生協の職員の方をおかりしているという状態で、申請になるときちんとした一画の、枠のある部屋で、それなりの設備の整ったものでないといけないということがあるようで、そうなると、今の段階では、生協さんにお願いはしているのですけれども、どこまで具体的に提供していただけるか。そのあたりのおんぶにだっこの程度をどこまでできるのか。これも財政に関係してくるのですけれども、自前で財政があれば、そんな心配もないのですが、とても自前ではできない。

申入れの点では、どの程度の実績があればいいのかもあるのですが、一応それなりにいろいろ検討して申入れもやって、成果も上がって、この程度で了解していただけるのかは分かりませんけれども、それはそれなりに検討委員会を設けてやってはいると思っています。基本的に、財政的な問題と、本当にどういう手続、おきなわさんに今度聞きに伺おうかとも思っているのですが、どういう手続をどう踏んでいったらいいのかという具体的な問題です。例えば先ほども申し上げた事務室とか、物理的な設備がないといけないということをどうクリアするかとか、事務局も、今は本当に生協さんにおんぶにだっこですが、それでいいのかとか、一旦適格消費者団体になれば、それなりの組織で継続して運営していくことになれば、運営資金とかも必要になっていきますので、そういう長いスパン、時間で考えれば、今、申請して、通ってやっていけるのかという不安もあるというか、そういったいろいろ心配な点がある。

あとは本当に、どの程度の状況のときだったら申請して、いろいろ申請は大変だとは聞いているのですけれども、認可していただけるのか。その程度もよく分からないところがある。そういった点で、どうしようかという状況にある。そういう状態です。

○高委員長  そうしますと、4ページに書かれている、どの程度の内容があれば、実績があれば認定を受けられるのかとか、財政的なもの云々とあるのですけれども、それと同時にここに書かれているのは、どの時点で申請すべきかというのは、要するに、一度申請して認可をもらったら、ある意味で覚悟が要るわけですね。そういう意味で悩んでおられるという意味でもあるのですね。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  それも一つありますね。

○高委員長  継続していかなければいけないという意味ではね。ありがとうございます。

ならのほうはいかがでしょうか。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  樋口先生がおっしゃった立ち上げに関する助成金があるかどうかというところなのですけれども、ありません。奈良県の「消費者利益擁護支援事業」という事業者申入れの助成のお話をさせていただいたのですが、あれもあくまで、なら消費者ねっとにということではなくて、公募して、プロポーザル方式で選ばれたからということでして、行政は何か特定の事業をやるということでの助成はあるのですけれども、特定の団体の立ち上げ資金とか運営資金への助成は、どうもしにくいみたいで、県が明言したわけではないのですが、立ち上げの助成はなかなかこれからも難しいのかなと思っております。

○高委員長  先ほど確認しませんでしたけれども、鹿児島県も立ち上げの支援はないということですね。

○NPO法人消費者ネットワークかごしま森弁護士/理事長  独自のそういった支援はできない。ですから、委託事業で何とかプールしていって、築き上げてくださいということです。

○高委員長  ちばのほうをお願いできますか。

○NPO法人消費者市民サポートちば常岡弁護士/副理事長  ちばのほうは、昨年12月に事前に審査というか、消費者庁に赴いて、現状の準備状況、定款あるいは業務規程などを確認していただいて、どうでしょうかという協議をしてきましたところ、特段問題は指摘されなかったのです。ただ、事務所を独立にとか、電話とか、あるいは情報を完全に独立化させてやったりとかいうことは指摘されましたので、一応それは、逆に言えば、今年度中にその指摘があったので、立ち上げるための県の助成はいただいていたので、そのお金で何とか体制はとれるかなというところで考えています。あとは会員を増やして、会員目標数あるいは資産の目標金額を設定して、それに向けて目指していければ何とかできるかなと思っています。

○高委員長  ありがとうございました。

とちぎさん。

○とちぎ消費者ネットワーク山田代表  栃木県はNPO法人とちぎ消費者リンクを一昨年に法人化しまして、検討委員会を設けて、実は1月末に消費者庁に行きまして、るる資料を提出したら、これでいけるかなというお答えをいただきましたので、今年の末には申請しようかなと思っております。ただ、問題は、会員が一応110名近くおるのですけれども、200万円もクリアしているのですが、その中でほとんどが生協からの者でございまして、実際の個人の方はすごく少ないというのが頭の痛いところでございます。

県からの支援でございまして、これはNPOを立ち上げる前に県にもお願いに行ったのですが、まず、法人化されていないではないかという形で、ちょっと厳しかった。一応法人化して、やったら、まだ認定を受けていないではないかという形で検討しますと言われておりまして、先日の消費者庁の来年度予算ですごくショックを受けているところでございます。

もう一つは事務所の問題で、事務所もとちぎ生協連の一部を3坪ほどお借りしてやっておりまして、パーティションで区切っていますけれども、上は空間ができますので、生協の事務所と筒抜けですので、それを埋めろというと消防法の問題が出てきまして、大変痛い問題で、事務局の問題が一番痛いというところです。

それと、ちょっと細かいことなのですけれども、検討委員会で弁護士の方の参画がすごく少なくて、7名ぐらいしかいただいておりませんので、いかにして弁護士さんに入ってもらうか。それが一番検討委員会の中で頭を痛めるところでございます。

以上でございます。

○高委員長  ありがとうございました。

富山のほうは、適格消費者団体は特に設立する予定はないのですね。

○富山県消費者協会椙原事務局長  石川県さんで頑張ってくださっているので、うちのほうはまだ何か鈍いです。済みません。

○高委員長  県としては、支援はあるのですか。御存じであれば。

○富山県消費者協会椙原事務局長  全然ないです。ないと聞いています。

○高委員長  ありがとうございました。

山形県、お願いします。

○山形県生活協同組合連合会安部常務理事  山形県は先ほど申し上げたように、宮城県で設立した消費者市民ネットとうほくという適格消費者団体がありましたけれども、そちらとやって、山形県との関係では、まだ具体的な動きはないし、支援も受けていないという状況です。

○高委員長  池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理  実情を山形にお伺いしたいのですが、宮城県にネットとうほくができて、そこは東北ブロックのほかのところにも声をかけて、学者さんだとか、個別的に参加を募っているとお聞きしたのですが、その中で、山形からは、例えば弁護士、司法書士、消費生活相談員など、あるいは消費者団体も含めて、各分野の方が一定数参加するという形になっているのか、それとも、1人、2人というようにばらばらとなっているのか。

○山形県生活協同組合連合会安部常務理事  ばらばらの参加の状況のようです。

○池本委員長代理  たしか奈良は大阪でKC'sができたときに、部会的にしばらくやっていて、だんだんと独立をする方向の基盤ができたとお聞きしたのですが、それはどういう感じでなさったのでしょうか。

○NPO法人なら消費者ねっと北條弁護士/理事長  KC'sのほうには、奈良の消費生活相談員さんとか、弁護士さんとかが検討委員会に入っているのですけれども、独立したというか、まだそこまで奈良はいっていないような感じでして、これからという感じです。

○高委員長  どうぞ、樋口委員。

○樋口委員  皆様から実情を聞かせていただいて、個人的な意見として若干申し上げたいのですが、47の都道府県で適格消費者団体ができるというのが当面の一つの目標かなと思うのですが、申請をして適格団体としての認定を受けるということについて、今の仕組みで本当にいいのだろうかということに、私は根本的な疑問を持っております。といいますのは、今、前半の議論の中でも、適格消費者団体の役割として、例えば消費者教育の分野、これは御要望の中にもありましたが、そういった分野でも地域に貢献をしたいというお話がありました。適格消費者団体は、今後、基本的には県内の消費者団体として活動していくということではないかと思うのです。そうしますと、そういう団体に関して、消費者庁が全て認定をするということでいいのかどうか。

ブロックごとにモデルとなる適格消費者団体が幾つかできていますので、将来的には都道府県のレベルで適格消費者団体を認定する仕組みが必要と思っています。適格消費者団体の性格も、差止に係る部分以外、民法とか他の法令に関連する問題も扱う可能性があると思いますし、消費者教育の問題とか、そういったことも含めて地域の消費者団体を育てるという考え方に大きく変えていかないと、単に国が本来行うべき業務を代行する機関であるというような形になってしまうのではないかと懸念しています。適格という意味は、決して認定を受けてボランティアで国の業務の肩代わりをする団体という意味ではなくて、本来的には地域の消費者団体として一定の要件を持って幅広く活動していけるようなものが、その地域の実情に応じて適格団体として認められていくべきではないかと感じました。

適格団体を取り巻く環境は、地域によって実情は様々です。例えば一定の予算を集めるとか、会員を集めるとか、一定の会合を持つということだけとっても、地理的な状況から、今もお話がありましたけれども、離島の問題とか、私どもも非常に地域が広いものですから、長野県でも苦労しているのです。会合一つ、あるいは会員の問題をとっても、地域によっては都市部のような形にはなかなかできないところが非常に多いと思うのです。逆に、そうなると、案件の数も少ないかもしれません。

しかし、地域の消費者団体としての役割は非常に大きいわけですから、そういった点を配慮して、根本的に仕組みを今後考え直していかないと、今、御努力されていることが報われない部分が非常に大きくなってしまうのではないかということを痛感いたしました。

この点は、長野での体験に基づく意見でもあります。

○高委員長  ありがとうございました。

ほかはよろしいでしょうか。

それでは、本日、非常に貴重な御意見、御要望をいただきまして、心より感謝を申し上げます。

私のほうで整理をさせていただきますと、いろいろなご提案いただいたと思っております。1番目は、地方消費者行政は非常に厳しい中で、財政的な支援が欠かせない。今までのような時限的なものではなくて、恒常的な予算措置を考えてくれないかというお声がございました。こういう状況が続くと、消費生活センターを縮小していくとか、あるいは相談員そのものも減らしていかざるを得ない状況なのだという御説明をいただきました。

継続してもらいたい事業ということで、消費者教育に関する国からの情報提供。これは非常に役立っているということで、今後も続けてもらいたいというお声をいただきました。

適格消費者団体の支援に関しましては、皆さん財政的な支援が必要だと。県からの支援はいずれもないという状況の中で、非常に厳しいということでした。多分、私はそのように理解したのですが、ほとんどの団体が生協さんに頼っているような状況である。これは何とか改善しなければいけないと私どもも思っております。

適格消費者団体認定に当たっては、例えば差止請求の対象とならないような事業といったものも申入れ活動の実績に入れてもらえないかというお声を頂戴いたしました。

成人年齢の引下げに対応した活動で、これは待ったなしで取り組まなければいけないということで、我々もそのように考えております。そんな中で、大学での教育についていろいろ説明をいただきましたけれども、受田委員が、その成果を可視化していただけないかと発言されました。多分、受田委員が考えておられるのは、推進交付金から強化交付金に変わっていくではないですか。その中で、金額は少し小さくなるのですけれども、御存じのとおり、国として取り組むべき重要な消費者政策を見ますと、SDGsへの対応、若年者への消費者教育、地方公共団体における法執行強化とか、こういった柱があるのです。その中の2番目、例えば若年者への消費者教育とか、これは交付金が出るわけですね。ですから、今まで展開されている活動を生かす意味で、こういう活動をやって、こういう成果が上がっているのだという説明ができれば、交付金を受けられる、そこからの恩恵がないというわけではございませんので、ぜひとも取組はやりっ放しではなくて、できるだけ成果についても説明できるようにしていただければと思います。

もう一点、今日は議論になりませんでしたけれども、消費者教育推進法の中に、これは富山県からの御提案がありまして「持続可能な社会の形成」に関して、事業者の責務という記載がないではないかと。言われてみれば確かにありませんね。消費者基本計画とかそういうところには記載されているので、あるものだと思っていましたけれども、言われてみれば確かにその記載がないので、それも今後、消費者委員会の議論の中で検討させていただければと思っております。

皆さん方の財政的な苦しい状況は、何とか解決しますとは簡単には言えないので、全体として消費者行政が回る仕組みをもう一回考えなければいけないと思っていまして、現在、消費者委員会では、そのためのワーキンググループで、グランドデザインをどう設計し直すかという問題を考えているところです。そもそも個別の消費者団体が回らなかったら、いろいろな仕組みを地方に作ったところで、消費者行政全体は回っていかないわけですので、ワーキンググループの検討会の中にも皆さん方の御意見を生かしていきたく思います。

本日は、お忙しいところ、御出席をいただきまして、ありがとうございました。

今後の委員会の運営の参考にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。


≪3.閉会≫

○高委員長  それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところ、皆様、お集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)