城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年12月26日
(令和7年12月26日(金) 11:12~11:29 於:中央合同庁舎8号館1階108会見室)
1.発言要旨
本日は、今年最後の会見となるかと思いますので、冒頭に本年を振り返って一言を申し上げたいと思います。まず、10月21日(火)に就任いたしましたが、それ以来、経済財政政策につきましては、高市内閣が目指す「強い経済」を構築するため、「責任ある積極財政」の考え方の下、経済財政諮問会議を活用しながら経済財政運営に当たってまいりました。大臣就任後すぐに高市内閣総理大臣の御指示の下で、経済対策の策定に取りかかり、11月21日には「『強い経済』を実現する総合経済対策」を取りまとめました。また、12月16日には、経済対策の裏づけとなる補正予算が成立したところであります。国民の皆様に一刻も早く支援の果実をお届けできるよう、早期執行に務めてまいりたいと思います。
今は、「デフレ・コストカット型経済」からその先にある新たな「成長型経済」に移行できるかどうかの分岐点にあり、我が国経済が抱える様々な課題に積極的に取り組むことにより、景気回復の力を強め、その体感温度を高めてまいりたいと考えております。
11月4日に立ち上がった日本成長戦略本部におきましては、高市総理から17の戦略分野の担当大臣に対して、投資支援に関する「複数年度の予算措置」のコミットメントなど供給サイドの支援のみならず、官公庁による調達あるいは規制改革など需要サイドからの支援、これも合わせた総合的な支援策を取りまとめること、そしてまた、日本成長戦略担当大臣である私に対しまして、その全体を取りまとめること、これらにつきましてご指示をいただいたところであります。
その後、11月10日、12月24日、2回にわたりまして日本成長戦略会議を開催いたしまして、スピード感を持って取り組んで検討を進めてまいりました。そして、今後順次開催されますワーキンググループや分科会等におきまして、各分野の検討を進め、私自身もスタートアップ担当大臣として世界に伍するスタートアップエコシステムをつくり上げていくなど、来年夏の成長戦略の取りまとめに向けて取り組んでいく所存でございます。
また、11月25日には、政労使の意見交換を開催いたしまして、高市総理から労使の皆様に対し、「一昨年、昨年の水準と遜色のない水準での賃上げ、とりわけ物価上昇に負けないベースアップ」の実現に向けたご協力をお願いしたところであります。
経済対策において講ずることとした官公需を含めた価格転嫁、取引適正化の徹底、そして基金も活用して賃上げに取り組む中小企業・小規模事業者への成長投資等の後押し、重点支援地方交付金におきます中小企業・小規模事業者の賃上げ環境整備などの推奨メニュー事業の強化などの施策を速やかに実行いたしまして、賃上げ環境整備担当大臣として、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境を整えてまいります。
また、規制制度改革につきましては、民間投資と技術革新を促進し、企業が将来にわたって挑戦できる環境を整備することが政府の重要な役割との認識の下、人口減少・少子高齢化等の課題を克服し、日本経済の成長と地方の活性化につなげるため、ワーキンググループも含め、規制改革推進会議で議論を進めてまいります。そして、12月24日には、規制改革推進会議に高市総理にもご出席いただきまして、高市内閣の方針に沿った議論を本格化させたところでございます。
次に、米国関税措置ですが、米国関税への対応といたしましては、日米間の合意の着実な実施に向けて投資イニシアチブに必要な財政措置を講じるとともに、中小事業者向けの資金繰り支援等により影響緩和に万全を期したところであります。
CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)につきましては、ウルグアイ加入交渉開始の決定や、協定改正交渉開始の決定など、協定の高い水準を維持し、拡大、アップグレードする上で着実な進展があったと考えております。また、EU(欧州連合)、ASEAN(東南アジア諸国連合)との初の閣僚級対話も成功裏に実施されました。CPTPPがルールに基づく自由貿易体制の維持・強化に貢献していく上で主導的役割を担うことができたのではないかと思います。
さらに、社会保障改革の推進についてですが、11月17日の全世代型社会保障構築本部における総理のご指示も踏まえて、給付と負担の在り方や給付付き税額控除の制度設計を含めた税と社会保障の一体改革について、国民会議を早期に設置し、丁寧な国民的議論を進めてまいります。
そして、人口減少対策については、11月18日には子ども・子育て支援を含む人口減少対策を総合的に推進するため、人口戦略本部を設置、開催いたしました。その場における総理のご指示を踏まえまして、副本部長として本部を総括し、関係閣僚と連携して対策の総合的な推進に取り組んでまいります。
次に、感染症危機管理についてですが、11月18日に高市総理以下各閣僚が参加した政府対策本部会合訓練を実施するなど、感染症危機管理対応訓練として新型インフルエンザが海外で発生した場面を想定した一連の訓練を実施し、政府一丸となった初動対応について確認を行ったところであります。そして、その後12月1日には、新型インフルエンザ等対策推進会議を開催し、政府行動計画のフォローアップの次回取りまとめに向けた進め方についてご議論をいただきました。引き続きこうした取組を着実に進め、次なる感染症危機への備えに万全を期してまいります。
最後に、「この国には必ず明るい未来がある、日本と日本人の底力を信じ、希望と誇りに満ちた国を次の世代へと引き継いでいく。」、高市総理のこうした思いをしっかり受け止め、担当大臣就任からの約2か月間、実感とすると半年という感じですけれども、約2か月間私なりに頑張って担務に取り組んでまいりました。
記者の皆さんにおかれましても、日々の報道を通じ多くの有益なご発信をいただき、本当にありがとうございます。また来年もこうして記者会見の場を設けてまいりますし、また場合によっては何か別の形で懇談の機会も、1月にできるかどうかまだお約束はできませんが、また考えます。何かご提案がありましたら、100%お応えできるか分かりませんが、こういうのをやってほしいというのがありましたらおっしゃっていただければ幸いです。ぜひ皆様、よいお年をお迎えください。
2.質疑応答
- (問)来年度の予算が閣議決定されたようです。一般会計総額が過去最高になりましたが、この来年度予算の仕上がりを内閣のメンバーとしてどのように自己評価、あるいは自己採点なさいますでしょうか。また、経済財政政策担当大臣のお立場で今回の予算案の編成の中で特に重視されたこと、あるいは留意されたことというのがございましたらご紹介いただけますでしょうか。
- (答)先ほど閣議決定されました令和8年度予算案は、令和7年度補正予算での対応に続く切れ目のなく「強い経済」を実現する予算であると、そして、また複数年度の取組、歳出構造の平時化に向けた取組を推進しながら、重要政策に対して予算を重点化するものとなっております。
私が担当大臣として取りまとめました「予算編成の基本方針」では、経済と財政、いずれも国民のためのものであり、広く国民に恩恵が行き渡る予算編成を行う点を明記いたしましたが、今回の予算案はその方針が反映され、総理がご発言されたとおり「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」の実現を両立させる予算になったと受け止めております。高市内閣の閣僚として、本予算案の速やかな成立に全力を尽くしてまいる考えであります。
そして、また経済財政担当大臣として、総合経済対策を取りまとめさせていただきました。その裏づけとなる補正予算でありますけれども、当然この記者会見の場で申し上げているように、補正予算は規模ありきではなくて、何といっても3つの柱、「生活の安全保障、物価高への対応」という1つ目の柱、「危機管理投資・成長投資」という今後の中長期の展望も含めた2つ目の柱、そして「外交力、防衛力の強化」、しっかりメリハリをつけて総合経済対策をまとめ、その結果、補正予算は片山財務大臣のご担当ですので、そういった裏づけとなる補正予算がついたのではないかということで、いい協力関係ができたのではないかと思っております。 - (問)関連で、来年度予算案に関する質問ですけれども、今回の予算案で、来年度PB(基礎的財政収支:プライマリーバランス)が黒字化するのではないかという報道がございます。正式には来月かと思うのですけれども、今回の予算案をご覧になって、PB黒字化への蓋然性が高まったと考えられるか、また、大臣は常々市場の信認を得ることが大事というふうにおっしゃっていましたが、この予算案で市場の信認を得られるとお考えかお聞かせください。
- (答)来年度予算につきましては、新規国債発行額が17年ぶりに30兆円未満となった令和7年度当初予算に続きまして、2年連続で30兆円未満となっております。また、一般会計当初予算のPB(プライマリーバランス)は平成10年(1998年)以来28年ぶりに「黒字化」されました。なお、当初予算の歳出総額については、名目GDP(国内総生産)比で見れば最大とはなっておりません。1994年度以降では12番目ということであります。
政府といたしましては、「強い経済」を構築する中で、成長率の範囲内に政府債務残高の伸び率を抑えて政府債務残高対GDP比の着実な低下を図り、「財政の持続可能性」を確保し、それによって国内外の市場の信認を高めていくというふうに考えております。 - (問)話題は変わるのですが、国民会議についてお伺いします。給付付き税額控除をめぐって、自民、維新両党と立憲民主党、公明党の実務者が24日に協議をしました。その中、自民党は年明けに設置したいとしている国民会議を、政府と与野党の共催として議論したいと提案をされていました。今後の野党の納得であったり、国民会議の運営方針、事務局をどう運営していくのか、政府がどこまで主導して関与するのかなどが争点になると思われます。そして、超党派の議論を行う場合に大臣が一番望むことや議論していきたいテーマも含めて教えてください。お願いします。
- (答)公党間における協議の内容について政府の立場でつまびらかに言及することは差し控えたいと思いますが、ご指摘の給付付き税額控除に関する公党間協議については、かねて与党から政府が設置を表明している国民会議に議論を一本化したいとの提案がなされたと伺っております。
こうした中で、一昨日開催されました実務者協議におきましては、自民党からこの国民会議について政府と関係政党による共同開催としてはどうかといった提案があったということも承知しております。いずれにしましても、公党間で具体的な提案、協議がなされておりますので、そうした中、これらに関わる事項について政府としての考えを述べることは差し控えたいと思います。
いずれにしましても、国民会議の具体的な在り方、あるいは議論の内容・進め方については各政党の皆様とよく相談いたしまして、できる限り早期に国民会議を立ち上げて、給付と負担の在り方や給付付き税額控除の制度設計を含めました税と社会保障の一体改革につきまして、国民の皆様方にもしっかり外から見える形で、丁寧かつスピード感を持ってしっかりご議論いただき、検討を進めていただきたいと考えております。
(以上)