小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和8年2月13日

(令和8年2月13日(金) 10:19~10:32  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 まず、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣として報告をいたします。
 昨日、神奈川県横浜市へ出張し、市役所職員との意見交換を行うとともに、現地の小学校や日本語支援拠点施設、保育園を視察しました。
 市役所職員との意見交換では、外国人人口が増加傾向にある中、言語や習慣、文化の異なる外国人住民へ、分かりやすくルールやマナーを伝えるための取組、そして課題についてお話を伺いました。
 小学校等の視察では、海外から編入した児童に対する日本語教育の現場等を拝見し、その重要性とともに、出身国が多様化することに伴う課題を再認識いたしました。
 保育園の視察では、保護者とのコミュニケーションをはじめ、文化の異なる児童を受け入れるに当たり、苦労されている点等を認識いたしました。
 今般把握できた課題に対応するためにも、国と地方公共団体との連携が非常に重要だと改めて認識したところです。いずれにせよ、両者の適切な役割分担の下で、「総合的対応策」に盛り込まれた各種施策に着実に取り組んでまいります。
 次に、人工知能戦略担当大臣及び科学技術政策担当大臣として御報告をいたします。
 昨年11月の第1回日本成長戦略本部において、「危機管理投資」、「成長投資」の17の戦略分野が設定され、このうち、「AI・半導体」分野と「フュージョンエネルギー」の分野について、昨日12日、第1回目のワーキンググループを開催いたしました。
 AI・半導体分野のうち、私がAI戦略担当大臣として主に担当するAI分野については、昨年末に策定した「AI基本計画」でも話しました、「信頼できるAI」による「日本再起」、これをいかに具体化するかを一つの軸としました。日本の質の高い現場データを活かした領域特化型AIや、製造業等と融合したフィジカルAIが勝ち筋になるのではないかといったことも議論されました。
 また、フュージョンエネルギー分野については、激化する国際競争環境の中で、我が国の強みを活かして、競争力のあるフュージョンシステムを世界に先駆けて実現するにはどのようにしたらよいのか、また、国の関与の在り方はどうあるべきかといった観点から意見が交わされました。
 それぞれワーキンググループでの議論を通じ、「官民投資ロードマップ」の取りまとめに向けて、引き続き、関係各省とも連携の上で、全力で取り組んでまいります。
 次に、宇宙政策担当大臣として報告いたします。
 2月10日、宇宙システムに不測の事態が生じた場合における官民の連携向上を目的とした机上演習を実施いたしました。これは、危機管理を担う内閣官房や防衛省を含む17の政府機関と、宇宙システムに関連する24社6団体の民間事業者が参加する、まさに官民一体となった演習です。
 準天頂衛星システムの利用拡大など、宇宙を利用したサービスが、国民の経済・社会活動において重要度を増す中で、脅威・リスクも併せて増加しております。宇宙利用の促進と不測事態への備えは、両輪として進めていかねばなりません。
 こうした官民が連携した取組を通じ、宇宙システムの安定的な利用を確保し、国家全体としてのレジリエンスを高めてまいります。
 次に、日本学術会議の所管大臣として報告いたします。
 一昨日11日に、日本学術会議が主催する「持続可能な社会のための科学と技術に関する国際会議2025」に出席いたしました。
 本会議は、海外の第一線の大学・研究機関で活躍する研究者等を招き、「将来の学術を担う若手研究者を中心とした研究力強化と頭脳循環を目指して」をテーマに開催されたものです。
 開会式での挨拶において、私からは、国内外から参加された研究者に向け、研究力強化に必要な要素や世界から優秀な人材を引き付けるための方策について、多様な知見や経験の共有等を通じて積極的な議論がなされることを期待する旨をお話しいたしました。
 また、会議出席に先立ち、日本学術会議の会長・副会長と懇談を行いました。懇談は、昨年に続き、今回が3度目となりましたが、今後も機会を捉えて継続的にコミュニケーションを図っていきたいと考えております。
 次に、科学技術政策担当大臣として御報告いたします。
 2月10日に、オーストラリアのエアーズ産業・イノベーション大臣兼科学大臣とオンライン会談を行いました。
 私からは、共通の価値観を有するオーストラリアとの間で科学技術・イノベーションにおける連携を一層深めていきたい旨を伝えるとともに、日本成長戦略会議において取り組んでいる、量子、AI、宇宙、重要鉱物のサプライチェーンの強靱化といった経済安全保障等について御説明をいたしました。エアーズ大臣からは、量子やAIといった新興技術分野を含め、価値観を共有する両国間の協力が更に進むことを期待する旨の御発言がありました。
 引き続き、両国間の協力関係をますます強化すべく取り組んでまいりたいと思います。

2.質疑応答

(問)冒頭でもあったのですけれども、フュージョン、AI・半導体のワーキンググループがスタートしましたが、それぞれの分野において、日本の強みはどこにあるのか、大臣のお考えを教えてください。
(答)まず、AIにおける我が国の強みとしては、産業ロボット等で培った日本の製造業、この強みを活かしたフィジカルAIや、現場のデータを活かした領域特化型のAIであると考えています。人手不足などの、日本社会の課題をAIで解決しながら、経済成長につなげることが大変重要でありまして、AIの社会実装を加速するとともに、AI開発の強化をスピード感を持って官民一体となって取り組んでいく必要があると考えております。
 フュージョンエネルギー分野における我が国の強みについては、イーター計画やJT-60SA等で培われた世界トップレベルの技術を有していることに加え、超電導コイルやダイバータをはじめとする、フュージョンシステムの開発に不可欠なコンポーネントや材料を製造可能な、幅広く重層的な産業サプライチェーンを有している点、こちらが強みであると考えています。
 いずれの分野においても、我が国の優位性を活かしながら、勝ち筋を見出すことが重要であると考えておりまして、引き続き、両ワーキンググループにおいて、それぞれしっかり検討を進めていきたいと考えています。
(問)冒頭にありました、日本学術会議での国際会議への出席に関してなのですけれども、若手研究者の研究力強化がテーマになったということですが、今、パブコメにかけられている基本計画でも、やはり若手研究者の支援などが課題として挙げられていて、今後の施策に活かせるとして参考になった点ですとか、もしくはその議論をもしお聞きになっていたら、それを通じて、何か課題として認識された点などありましたらお聞かせください。
(答)日程の都合上、私自身、全てに参加できたわけではないのですが、例えば、(会議の場に)いた時には、海外に活躍の場を広げた優秀な研究者が、日本に帰国した時のキャリアパスが見通せず、帰国につながらないなど、また、これは日本にいる学生も海外に行った学生も同じかもしれませんが、一度外に出てポストを空けてしまうと、帰った時にそのポストが埋まってしまっていて、少し出るのをためらうなど、様々な課題を聞かせていただきました。
 また、海外の事例として、若手でも独立した研究室を持つことができる仕組み、衣食住の充実したサポート体制やメンター制度の充実、研究者夫婦が共に同じ研究機関で雇用されるデュアルキャリア支援プログラムなどの紹介等があったと聞いています。
 近年、国際的に優秀な研究者の獲得競争が激化する中で、国内外の第一線の研究者によって現場の経験に基づく議論がなされたことは、大変有意義な時間であったのだろうと考えております。
(問)AIの関係で伺います。2月上旬にベータ版が公開された動画生成AI「Seedance 2.0」について、日本国内のIPと思われるキャラクターの動画が自由に生成できる状態で、関連動画がSNSで拡散されています。中には、ウルトラマンシリーズや名探偵コナンのキャラが高市総理と戦ったり暴行を加えたりする様子も見られます。TikTokで知られる中国企業バイトダンスが公開している動画生成AIのようですけれども、日本政府としてどのように対処されているでしょうか。AI法に基づく指導・助言の可能性があれば、併せて教えてください。
(答)既存の作品に酷似した動画であるとか、実在の人物を対象とした暴力的な動画が拡散され、著作権の権利侵害や不適切な映像についての懸念の声があることは承知しております。
 御指摘の動画生成AIについては、日本国においてはまだ正式リリース前と認識しておりまして、いまだ実態が明らかでない面もありますが、例えば、著作物の利用において、原則、著作権者の許諾が必要とされることは、我が国の著作権法上も、著作権に関する条約においても、同様であると認識しておりまして、著作権者の許諾がないままで既存の著作物が活用されるような状況であれば、これは看過できるものではありません。事務方に対しては、関係省庁と連携の上で、早急に事案の精査を行うとともに、バイトダンス社ともコミュニケーションを取りながら、事案の改善に努めるよう指示しているところです。
 なお、AI法に基づく指導・助言等は、情報収集で実態把握した結果に基づいて行うものという規定がありまして、まずは実態把握を急いでまいりたいと思います。
 いずれにしても、他者の画像やイラストには著作権をはじめとする知的財産、そして、肖像権のようなプライバシー権が存在しており、ユーザー、使う側も適切なリテラシーを持って行動しなければ罪になり得るという点を十分御注意いただきたいと思います。
(問)クールジャパン戦略担当大臣としてお聞かせください。麻生首相が在任中、国立メディア芸術総合センター、それが野党と与党の一部の反対で潰されたのですよ。それを、今、メローニさんなどが来て、日本のマンガやコンテンツなどが非常に人気があることは御承知だと思うんですけれども、大臣にその辺の再検討があるのかないか、その辺のところ、所見をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
(答)言うまでもなく、マンガ、アニメやゲーム、こうしたコンテンツに関するものは、今までも、そして今もこれからも、日本が世界に誇る財産でありまして、それらの保存、そして保存だけでなく、それをいかに普及・発信していくかという取組について、私自身、クールジャパン戦略担当大臣として大変期待をしております。メディア芸術センターに関する予算も一部もう既に計上されているものではございますけれども、まだまだクールジャパン戦略担当大臣としては積極的にこれを取り組んでほしいという気持ちはありますが、メディア芸術センターの事業は文化庁の所管でありますので、詳細については文化庁にお尋ねいただきたいと思います。
(問)政界の大地殻変動で、AIの専門家の安野さんのところが11議席になったと。この安野先生と何かこれまで接点があるのかというのが一つ目です。それと併せて、やはりこういうAIの専門家、松尾学校ですよね、そういう先生を含めまして、意見交換をしてみたいと思われるかどうか。AIの専門家でそういう一つの勢力を持ったわけですけれども、野党ですけれども。そういうふうにお考えになるかどうか、伺いたいのですけれども。
(答)安野さんとは過去に意見交換をさせていただいたことはございます。産業競争力や安全保障に直結する重要な基盤技術であるAIに関してはもちろんのこと、私の所管するそれぞれの分野において、今後とも様々な方々と積極的に意見交換をしていきたいと考えています。
(問)AIのそういうのが十何議席となったこと自体、やはり一つの時代の、一つの過渡期だと思うのですけれども、それについてはどう思いますか。
(答)選挙の結果に関して、私が特にコメントすることはございません。
(問)先日の有識者会議の経済安保の提言で、特定重要物資の確保に支障が生ずるおそれがある場合などに金融機関が連携すべきというような、金融機関関連の記述があったのですけれども、この点も含めて、経済安保の点で金融機関に期待や対応を求める点についてお聞かせください。
(答)経済安全保障の広く様々、もちろん、経済安全保障を担当しているのですけれども、金融に対しては片山財務大臣が担当ではないかと思うので、具体的な指導等は。なので、私からのコメントは差し控えたいと思います。

(以上)