小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年12月26日
(令和7年12月26日(金) 11:05~11:16 於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)
1.発言要旨
まず、宇宙政策担当の大臣として御報告をいたします。
先般行われたH3ロケット8号機の打上げについて、打上げ実施責任者であるJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)から、「みちびき5号機」は喪失したと考えられること、ロケット2段については再突入済みと推定され、第三者被害は確認されていないことの報告を受けました。
我が国の基幹ロケットであるH3ロケット8号機の打上げの失敗及び「みちびき5号機」の喪失を重く受け止めるとともに、文部科学省やJAXAなどの関係機関と連携し、宇宙開発に対する信頼をより高められるように全力で取り組んでまいります。
また、我が国の経済・社会にとって重要な基盤インフラである準天頂衛星システムについて、現行運用中の5機での安定した高精度測位サービスを変わりなく提供し、まずは、「みちびき7号機」を可能な限り早期に着実に打ち上げることに注力をしてまいります。そして、バックアップ強化と11機体制も視野に入れつつ、早期の7機体制の実現に努めてまいります。
次に、知的財産戦略担当及びクールジャパン戦略担当大臣として御報告をいたします。
今週23日に、株式会社ポリゴン・ピクチュアズに訪問し、3DCGアニメーションの制作現場の視察、意見交換を行わせていただきました。
ポリゴン・ピクチュアズでは、AIも含めた自社開発の最先端技術を活用し、効率的かつ高品質なアニメ制作を実現する手法や、クラウド型でアニメーションデータを流通・管理するシステム等について、実際にデモンストレーションも交えて御説明いただき、技術の進化やDX化による生産性の向上の効果を改めて実感いたしました。
また、アニメーション制作に携わる皆様と直接お話もさせていただき、現場で感じていらっしゃるデジタルインフラ整備におけるコスト面での課題、そして、自社でのデジタル技術開発の御苦労や、業界の収益構造を変えていくことの必要性に関するお話も伺うことができました。
政府では、「新たなクールジャパン戦略」において、日本のコンテンツの海外市場規模を2033年に20兆円にすることを目標に掲げております。コンテンツ産業は、日本成長戦略における17の戦略分野のうちの一つです。その中でも、世界的に特に人気が拡大しており、映画やゲーム等への多元化事例も多いアニメーション産業の更なる発展は、コンテンツ産業振興の観点から不可欠でございます。
引き続き、現場の声もしっかり伺いながら、経済産業省をはじめとする関係省庁と連携し、来年夏に向けて、「官民投資ロードマップ」を取りまとめるべく、施策の強化・充実に向けた検討を進めてまいります。
次に、科学技術政策担当大臣として報告をいたします。
12月23日に、主要国が協力してフュージョンエネルギーの研究開発を進めているイーター機構の日本人幹部、鎌田副機構長及び大前建設プロジェクト室長の表敬訪問を受けました。
イーターの建設が順調に進んでいることについての報告を受けるとともに、フュージョンエネルギーの実現に向けたイーター計画で得られる知見の活用等について意見交換を行いました。また、イーターの重要機器の製作には、多くの日本企業が関わっているということも伺いました。
フュージョンエネルギーについては、社会実装に向けたロードマップの策定に向けた検討を進めているところです。我が国が諸外国に先行して実現できるよう、イーターで得られる知見の効果的な活用も含め、ロードマップの策定に向けた検討を進めてまいりたいと思います。
次に、外国人との秩序ある共生社会推進担当及び科学技術政策担当大臣として御報告をいたします。
諸般の事情が許せばですけれども、年明け1月8日から10日まで、シンガポールを訪問いたします。
外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣として、外国人材の受入れに関し、様々な施策が講じられているシンガポールの労働・雇用政策を所管する人材開発省の大臣らとの意見交換を行う予定です。
また、科学技術政策担当大臣として、アジア屈指の科学技術力を有するシンガポールとの連携を強化するために、デジタル開発・情報大臣との間で、量子技術に関する協力覚書の署名・会談を行うほか、現地の先進的なスタートアップ支援体制に関して、関係者との意見交換や視察を行う予定です。
この機会を最大限に活かして、来年1月を目途にお示しする予定の、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けた基本的な考え方や取組の方向性に関する検討を一層深めるとともに、科学技術分野の国際協力を戦略的に推進していく所存です。
出張報告は、帰国後の閣議後記者会見で実施させていただく予定です。
2.質疑応答
- (問)予算絡みで2つ教えてください。1つ目なのですけれども、来年度予算案が閣議決定されました。小野田大臣、所掌がいっぱいあるのですけれども、その中で特に重要視、あるいは注目しているトピックスがあれば教えてください。
- (答)どれも重要で、予算をつけていただいたこと、大変感謝しているところでございますけれども、幾つか敢えて紹介させていただくと、科学技術・イノベーション関係では、国産レアアース生産に向けた研究開発を含む「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」など先端科学技術の戦略的な推進や、ホライズン・ヨーロッパによる欧州諸国との多国間研究協力の推進、あと、宇宙関係では、準天頂衛星システムの11機体制に向けた開発及び宇宙開発戦略推進事務局の体制強化等の予算を計上しているところです。
また、内閣府計上予算ではないものの、関係省庁を見渡すと、例えば、11月28日の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)で、高市総理からの指示も踏まえた、国立大学法人運営費交付金、そして科研費の拡充、AIロボットをはじめとしたフィジカルAIに不可欠な信頼できる国産の汎用基盤モデルの開発のための予算を計上できたことは、関係各所への非常な重要なメッセージになると理解をしています。
そのほかの分野についても全て重要な政策領域でございまして、各関係省庁と連携しながら、今回の予算案に計上された各施策を着実に実施して、最大限成果を出せるように努めてまいりたいと思っています。 - (問)もう1つなのですけれども、今度、補正予算についてなのですが、量子技術に関する補正予算、合計すると1,332億円とかなり大規模になっているのですけれども、ただ、民間投資を見ると欧米に比べてかなり少ないと。民間投資を増やすためにどういう取組を行っていくのか、教えてください。
- (答)御指摘のとおり、量子技術分野への民間投資の拡大は、我が国の成長戦略を策定していく上で重要なことだと思っています。政府としては、令和7年度補正予算で、1,332億円という過去最大規模の予算を措置し、研究開発や人材育成、テストベッド環境の整備、そしてユースケース創出を一体的に推進しているところです。具体的なユースケースを生み出すことで、企業の投資意欲を高めて、そして資金循環を生み出す市場形成をしていきたいというふうに目指しています。
さらに、日本成長戦略の戦略分野の一つとして量子が位置付けられておりますので、今年の夏までに官民投資ロードマップを策定する予定です。技術開発から社会実装までの道筋を明確化していくことで、民間企業の参画と投資を一層促進できるようにしていきたいと思っています。 - (問)「みちびき5号機」の喪失について、冒頭でもありましたけれども、改めてどのように受け止めていらっしゃるのかを伺いたいのと、計画では、来年度には7機体制の運用を開始して、27年度には測位補強サービスを開始するというような当初の目標でしたけれども、現時点でこれは可能だと見ていらっしゃるのか、所感を伺いたいのと、もし実現しようとするとしたら、衛星の製造をスピードアップするですとか、打上げの間隔を詰めるなど、いろいろ検討していかなくてはいけないと思うのですけれども、その辺りどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせください。
- (答)冒頭も申し上げましたけれども、打上げ実施責任者であるJAXAから報告を受けた、準天頂衛星システム「みちびき5号機」の喪失については重く受け止めております。
先般決定した「宇宙基本計画工程表」の改訂で掲げている目標への影響について、過日もお話ししたかと思うのですけれども、なかなか現時点で申し上げることは難しく、今後、精査してまいりたいと思っております。その上で、必要な対応について、先ほどこういうふうにするのかといろいろ挙げていただきましたけれども、そういったところの必要な対応についても速やかに検討してまいりたいと思っています。
いずれにしても、「みちびき7号機」を可能な限り早期に着実に打ち上げて、7機体制の早期実現に努めてまいりたいと思っています。 - (問)今日、閣議が終わった後に、総理が個別に各閣僚とお話しになられたということなのですが、御指示なり、どのようなことがあったのでしょうか。
- (答)年末年始の危機管理体制をちゃんとするということ、あと、私、シンガポールに行き、これから見に行くものなどもあるので、しっかりその中で、私の担当している政策に関することを、これやこれなどをちゃんと追加でも見てきてねというような、そういった御指示もいただいたところでございますけれども、多分、具体的に、今、言ってはいけないのかなと思いましたので、ただ、非常に重要な政策の視点の訓示をいただいてきました。
- (問)危機管理とはどういう・・。
- (答)年末年始、何も起こってほしくないとは思いますけれども、どんな災害が起きるかも分からないですし、そういったところにおいて、我々の担当するところで、ちゃんと何かあったときにはいろんなことに備えられる体制にしなさいよと、そういうことでございました。
(以上)