小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年12月23日

(令和7年12月23日(火) 10:41~11:00  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 まず、1点、御報告いたします。
 令和7年度補正予算が16日に成立したことを受け、先週19日の閣議で、高市総理から、本補正予算に盛り込まれた各種施策につき、迅速かつ適切に実行するように御指示がございました。
 今朝、私からも担当部局に対し、同様の要請を行ったところでございまして、一日も早く施策の効果を実感いただけるよう、迅速な執行に努めてまいります。
 次に、宇宙政策担当大臣として御報告いたします。
 まずは、昨日のH3ロケット8号機の打上げが失敗に終わったことについて、大変残念に思います。宇宙政策担当大臣として、今回の失敗を真摯に受け止めつつ、まずは、打上げ実施者のJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)において、今回の打上げ失敗の原因究明が確実かつ速やかに進められ、必要な対策が講じられることを期待します。
 また、搭載されていた「みちびき5号機」については、現在、状況を確認中でございますが、準天頂衛星システム7機体制の早期実現に向けて、今後の対策を速やかに検討してまいります。
 続いて、本日、持ち回りで「宇宙開発戦略本部」を開催し、「宇宙基本計画工程表」の改訂を決定いたしました。
 今回の打上げ失敗の原因究明の結果等に基づく必要な修正は、来年夏頃の重点事項の策定や次回の工程表の改訂に反映させていくこととし、今次は、宇宙政策全体を遅滞なく着実に前進させるために、事前に調整した改訂内容で決定することといたしました。
 工程表改訂案には、準天頂衛星システムの11機体制に向けた開発と利活用を推進すること、あらゆる社会課題分野で官民衛星の連携活用を進めること、アルテミス計画を推進し、有人与圧ローバの開発を着実に進めること、宇宙戦略基金を通じ、商業化等を加速すること、民間による新たな宇宙輸送を可能とするべく、宇宙活動法改正案の次期通常国会への提出を目指すことなど、我が国が今後取り組んでいく重要事項を盛り込みました。
 改訂された工程表に基づき、関係各省及び関係機関とも連携し、宇宙政策を前に進めてまいります。
 次に、科学技術政策担当大臣として御報告いたします。
 先週12月19日に、日本科学未来館を視察するとともに、同日、未来館で行われた日本学生科学賞の中央表彰式へ出席いたしました。
 未来館の視察においては、視覚障害者ナビゲーションロボット「AIスーツケース」や、DJ体験を通じて直感的に量子コンピュータを体感できる「量子コンピュータ・ディスコ」等を通じて、難解な科学の世界を親しみやすく魅力的に伝える工夫がなされていると感じました。
 また、日本学生科学賞の表彰式では、科学技術政策担当大臣賞、そして内閣総理大臣賞を授与させていただき、受賞者の生徒の皆様と意見交換もさせていただきました。若い世代の研究に対する本当に力強い熱意を感じ、これからも活躍してくれるだろうと心強く感じたところです。
 若い世代を含む多くの国民の方々が、科学技術に触れ、興味を持っていただくことが非常に大切と考えております。科学技術の面白さ、そして意義を伝えて、広く国民の関心と理解を深めるとともに、優秀な次世代の研究者が次々に輩出されるよう、「サイエンスコミュニケーション」の推進など、内閣府としても、関係省庁と連携し、引き続き必要な取組を推進してまいります。
 次に、人工知能戦略担当大臣として報告をいたします。
 本日の閣議において、先週19日の人工知能戦略本部において取りまとめられた「人工知能基本計画」が閣議決定されました。
 AIは、高市政権で掲げる「危機管理投資」・「成長投資」の中核です。本計画では、まず基本構想として、「信頼できるAI」を追求し、「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指すとしています。
 政府としては、こうした「信頼できるAI」による「日本再起」を実現するため、本計画に基づく施策を官民でしっかりと取り組んでまいります。
 次に、経済安全保障担当大臣として報告をいたします。
 本日、第1回目の「造船業再生に向けた検討会」を、内閣府と国土交通省が共同開催する予定です。
 周りを海に囲まれ、エネルギーや食料などの自給率が低い我が国において、貿易量の99.6%を担う海上輸送は、国民生活・経済活動に不可欠なインフラであり、造船業は経済安全保障の観点から非常に重要です。また、造船分野は成長戦略における17の戦略分野のうちの一つでもございます。
 本検討会では、有識者・関係業界・関係省庁に御参加をいただき、造船業の再生に向けた実効的な官民投資策を議論してまいります。
 検討会の詳細については、事務方までお問い合わせください。

2.質疑応答

(問) 先週の金曜日、大臣、学術会議の会長や副会長などとお会いして、懇談されたかと思うんですけれども、お話しできる範囲で構わないので、できるだけ具体的に、どういったお話だったのか、教えていただければと思います。
(答)御指摘のとおり、12月19日、日本学術会議の光石会長をはじめとする幹部の皆様の訪問を受け、学術会議の活動について意見交換を行わせていただきました。
 法人化に向けた準備状況ですとか、11月27日に研究力強化に関する提言を公表されたことなど、最近の活動状況について御説明をいただきました。また、学術会議の幹部の先生方の専門分野についてのお話もいろいろ御指導をいただきまして、例えば、人工関節のことであるとか、方言の研究であるとか、様々な先生方のスペシャルな知識を共有していただき、大変勉強になりましたし、本当に貴重な研究をしてくださっているなと思ったところです。
 私からは、こうした活動を更に強化しながら、日本学術会議が、我が国の科学者の内外に対する代表機関として、学術の更なる発展に貢献し、世界や国内の社会課題の解決に寄与することを大変期待していますとお伝えをさせていただいたところです。
(問) H3ロケット8号機の失敗について伺いたいと思います。この失敗で、しばらくは日本の基幹ロケットが打ち上げられる状況でなくなるんですけれども、こういった状況が宇宙開発に与える影響をどのように見ていらっしゃるのか、どう受け止めていらっしゃるのか伺いたいのと、もう一つ、工程表にもありますように、来夏の重点事項ですとか、近々打上げを計画しているような「みちびき」の次の7号機、国際協力の枠組みでも打ち上げる衛星探査機などが予定されていまして、こういった計画への影響をどのように見ていらっしゃるのか、伺えますでしょうか。
(答)宇宙政策担当大臣として、今回の失敗を真摯に受け止めつつ、まずは、打上げ実施者のJAXAにおいて、今回の打上げ失敗の原因究明を確実かつ速やかに進めていただき、対策を講じる必要があると考えています。
 我が国の宇宙政策に与える影響についてですけれども、この失敗の原因究明の結果次第でございまして、現時点で詳細に何か申し上げられる状況にはございません。
 なお、我が国の宇宙活動の自立性確保と国際競争力強化のためには、H3ロケットを含めた基幹ロケットを安定的に打ち上げていくということが、引き続き極めて重要であるということに変わりはございません。
 H3ロケットの今後の打上げ計画については、原因究明の結果及びその対策次第でございまして、現時点で残念ながら何も申し上げられないのですけれども、いずれにいたしましても、国民の皆様の御期待に応えられるよう、JAXAにおいて、早期の打上げ再開に向けて全力で取り組んでいただきたいと思います。
(問) 関連で、H3とそれから「みちびき」についてなんですけれども、「みちびき」は内閣府の所管する衛星ということもありまして、来年2月に7機体制、7号機ということで、体制を目指していました。今回、「みちびき5号機」が現時点で不明ということですが、失われた可能性もある中で、今後、どのように7機体制、それから11機体制を目指していくのでしょうか。代替機などを検討するかも含めて、方針を教えてください。また、5号機、非常に貴重な国費がかかっていると思います。開発に要した費用についても、可能な範囲で教えてください。
(答)準天頂衛星システム「みちびき5号機」については、現在、状況を確認中です。今後、状況確認の報告を踏まえまして、対策を速やかに検討して、可能な限り早期に7機体制、そして11機体制の構築に努めてまいりたいと思っています。
 「みちびき」5号機から7号機の、3機合計の開発製造で契約をしているために、個別の切り分けは難しく、開発期間6年で約1,000億円となっておることはお答えさせていただきます。
(問) H3と「みちびき」の関係で、時間は不明なんですが、チリの辺りで大気圏に突入した物体の観測情報があって、アメリカの専門家の方などがSNSで発信をしているんですけれども、何か今の時点で情報として把握していることはあるでしょうか。。
(答)いろいろな方が、今の状況に対して、いろいろな御意見をされていたり、推測をされていらっしゃることは存じ上げているのですけれども、やはりJAXAからの正式な報告等を受けて私は発言をしなくてはいけないので、現時点でそれに対して申し上げることはできません
(問) 中国からのレアアース輸入停止の損害額を推定した、大和総研の、総合研究所のレポートによると、損失額は1年間でGDP1.3%減、7兆円程度ということなんですが、こういう莫大な経済的損失が出るということを知った上で、大臣は、すぐに経済的威圧をかける中国依存からの脱却を訴えられたんでしょうか。認識していたんでしょうか。
(答)何度も申し上げておりますけれども、個別の推計に関するところのコメントは差し控えますが、我が国としても、他国としても、経済安全保障におけるサプライチェーンリスクというものは常に考えておりますし、それに対して対応していくことはどの国もやっていることで、私としても当たり前のことを申し上げただけでございます。
(問)莫大な経済的損失が出るというのは認識していた上での発言だったんでしょうか。そこを聞いているんですが。
(答)どういう損失が出るかも含めて、仮定のことにはお答えを差し控えます。どんな状況であったとしても、私が経済安全保障担当大臣として、経済安全保障に対するサプライチェーンリスクをなるべく低減していくことを行うということは当然のことです。
(問)中国からのレアアースの輸入停止、その経済的損失額が半減するのにどれぐらい時間がかかると御覧になっているんですか。
(答)具体的なことは申し上げません。
(問)結局、高市政権というのは、対中国強硬姿勢を貫くことで高支持率をキープすると、それを優先しているんじゃないかと、国民生活は二の次、内閣支持率ファーストのように思えるんですが、違いますか。
(答)何を言っているのか分からないんですが、我々は常に日本国のための政策を前に進めることしか考えておりませんので、支持率を考えて政策をしている人はいないと思います。
(問)2回目です、すみません。
 先ほどの、未来館を視察されたときに量子コンピュータ・ディスコを体験されたという話なんですけれども、大臣の量子に対する理解がどのぐらい進んだのか、教えてください。
(答)多分、会見が始まって以来、一番厳しい質問だなと、今、思っているのですが。量子に関しては、とにかく理解をしたいので、かなり勉強させていただいているのですが、専門の先生方に聞いても、分かるけれどもよく分からないのが量子なのだとお話をされることもありまして、本当に感覚でつかんでいく。例えば、生きているけれども死んでいる猫とか、いろいろな現象が、分かるのだけれども分からない。ここが本当に魅力的でもあり、難しいところでもあり。それを量子コンピュータ・ディスコのところだと、ここに何を置いたらこの音が鳴る、ここに置いたらどうなるだろうという、量子のいろいろな組合せみたいなものを、感覚で、こういう現象が起きるのだというのをすごく実感できるものなので、頭で理解するというよりも、感覚で腑に落とさせようとしてくれる良い試みだなと思いました。周りも子供たちがやっていたのですけれども、よく分からないけれども楽しんでいるうちに、感覚的にこうしたらこうなるというやり方を学んでいくという点ではすごく良い展示だと思いましたが、どこまで理解が深まったかは、申し訳ございません、引き続き勉強させていただきたいと思います。
(問)高市政権ができたのは10月21日なんですね。ほとんど2か月なんですね。私、2か月ぐらいでこれぐらいたくさん仕事をした内閣というのは、実はあまりなかったのではないかと、発足からかなり働け働けで、という印象なんですけれども。前任の城内大臣に伺ったら、半年ぐらい仕事をしたような感じがするぐらいに感じたそうですけれども。かなりチェンジというか、ドラマチックな不連続ないろんなことがあったと思うんですけれども、大臣はこの2か月をどのように振り返るのか、どんな感じですかね、あっという間でしたか。
(答)どの内閣も、それぞれの内閣で、全力でお仕事をしてきていらっしゃると私は思っておりますけれども、本当に1年ぐらいやっているような気もしますが、時間感覚を感じる暇なく仕事をさせていただけるというのはありがたいことなので、しっかり自分に与えられた所管の仕事を頑張りたいという思いで、振り返らずに前だけ見て頑張ろうと思います。
(問)あと一点、伺いたいのは、この間、大臣はどれぐらい生成AIを使っているんですかと聞いたら、Googleのあれぐらいですとおっしゃったんですけれども、Geminiが3.0になって、OpenAIの5.2もありますけれども、完全に日本語の壁も崩れて、また異次元の世界に行っちゃった感じが使っていると思うんですけれども、また、それぐらいGeminiについては画像技術なんかも来ているんですけれども、その辺は、大臣、少し使ってみたらいかがかと思うんですけれども、どんな感想を持っておられるのか。それぐらい進化が著しいというのが、今、AIについては。だから、予算とかなんかだってもっと加速させないと間に合わないのではないかというのが、いろんな意味で、規制なんかも含めてですけれども、その辺の認識を少し伺いたいんですけれども。
(答)日本成長戦略の一つとして、AIというのは非常に重要というのは我々も認識しております。補正予算もしっかり考えておりますところですけれども、他国のAIに対する投資に比べて低いのではないかという御指摘は常々いただいておりました。ただ、我々としては、今後の日本が、フィジカルAIだったり、いろいろなところでまだまだ戦っていける部分はあると信じて、そこに投資をして頑張っていこうと思っておりますので。私は残念ながらまだNano Bananaは使ったことはありませんが、源内を、しっかり国会答弁も含め、いろんなところで省庁としても使っていこうという取組もしておりますし、可能な限り、我々として、しっかりと予算や、そしてそこに対するAISI(AIセーフティ・インスティテュート)の強化ということも今やらなければいけないというところですけれども、人手の強化であるとか、様々な方向から、AI戦略の中で世界に遅れないようにこれからも頑張っていきたいと思っています。
(問)今の質問に関連して、これだけ日中関係を悪化させた政権もかつてないんじゃないかと思うんですが、国益を毀損している、インバウンドが減少したり、パンダがいなくなっちゃったり、そういう経済的損害については、どう受け止められているんでしょうか。高市総理は発言を慎むべきではないかとか、反省とかあればお聞かせください。
(答)そのようなものは全くございません。
(問)日中関係が悪化しても、経済的損失が出ても、全然関係ないというお考えなんでしょうか。
(答)特にコメントはございません。
(問)改善しようという意気込み等はないんですか。日中関係が悪化したのを改善しようと、今までかつてのような火に油を注ぐような発言は控えると、そういう反省はないんですか。
(答)我が国として、自分の国の考えをしっかり述べていくこと、他国に忖度をするのではなく、自分の考えをしっかり述べていくことは非常に重要だと思っておりますし、これからもそのようにしていくべきだと考えています。
(問)分かりました。それで経済的損失が出てもいいというのが基本姿勢だと理解しました。ありがとうございました。
(答)‐

(以上)