小野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年12月12日

(令和7年12月12日(金) 8:29~8:37  於:中央合同庁舎8号館1階S106会見室)

1.発言要旨

 
 宇宙政策担当大臣として報告いたします。
 12月9日、第120回宇宙政策委員会に出席をいたしました。本会合では、「宇宙基本計画工程表」改訂案などについて御審議をいただきました。「宇宙基本計画工程表」は、今後20年を見据えた10年間に実施する、国の具体的な施策やプロジェクトを可能な限り記し、産業界の投資の予見可能性を高めるという重要な役割を担っています。宇宙は、高市内閣における成長戦略の肝である「危機管理投資」の戦略分野の一つに位置付けられております。我が国が宇宙先進国として、宇宙活動の自律性を維持・強化し、宇宙産業を成長産業にできるよう、私自身、関係各省及び関係機関とも連携の上、全力で取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)衆議院で補正予算が成立しました。そこで改めて、宇宙戦略基金の意義や必要性について教えてください。
(答)宇宙戦略基金は、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)を資金配分機関として、民間企業・大学等に対し、宇宙分野での先端技術開発、技術実証及び商業化を支援する事業です。
 過年度に措置された基金については、速やかな公募・採択に努めてきたところでして、具体的には、令和5年度補正予算に関する取組例ですと、ロケット材料の軽量化・低コスト化に向けた技術開発、商業衛星コンステレーションの構築、月面での運用を想定した燃料電池の開発など、取り組んでいただいているところです。全て非常に重要なものです。
 そうした中、昨今の宇宙開発をめぐる熾烈な国際競争であるとか、宇宙分野における安全保障をめぐる国際情勢等を踏まえまして、民間企業や大学等による新たな取組への支援を速やかに行う必要があることから、今回の補正予算案に2,000億円計上しているところです。
 引き続き、意義や必要性に関する御理解をいただくべく、宇宙戦略基金による着実な支援を進めていきたいと思います。
(問)冒頭でありました、宇宙政策委員会の関係なのですけれども、今回の工程表改訂案には、宇宙活動法の改正案の来年の通常国会提出を目指すという方針も盛り込まれました。改めて、改正の狙いを教えていただきたいのと、今後まだ議論すべきものとして、サブオービタル飛行などの細かい規定などについては、今後、検討が必要だというような議論、今後、持ち越されることになりましたけれども、今後どう議論を加速していくかについて教えてください。
(答)宇宙分野の急速な技術革新に伴って、新たな宇宙輸送形態が出現しつつあることから、昨年9月、宇宙政策委員会の下に小委員会も設置し、民間事業者の皆様からのヒアリングも丁寧に行いながら、必要な制度整備に向けた議論を進めてまいりました。
 その結果、今月9日の宇宙政策委員会において、新たな宇宙輸送を実現するため、ロケット単体の打上げ許可制度の創設等の基本的方向性が示されました。
 この内容を実現することを狙いとして、宇宙活動法改正法案の次期通常国会への提出を目指してまいりたいと考えています。
 また、御指摘のサブオービタルなど、更なる検討が必要とされた事項についても、今後の議論の進め方を含め、必要な論点整理を早急に行ってまいりたいと思っています。
 宇宙活動に関する法整備は、革新的な宇宙ビジネスの実現を促し、我が国の国際競争力強化にもつながることから、極めて大きな意義があるものと考えております。スピード感を持って、しっかりと着実に取り組んでいきたいと思っています。
(問)経済安保についてお伺いいたします。現在、特定重要物資に人工呼吸器を追加する検討が進んでいると承知しています。どうして人工呼吸器を追加する必要があるのか、その意味合いや目的について教えてください。
 また、特定重要物資を啓発するゆるキャラで「ブッシくん」というのがいらっしゃると思うのですけれども、「ブッシくん」への思いなど、もしございましたらお願いいたします。
(答)人工呼吸器は、感染症蔓延時はもとより平時から多くの疾患で広く用いられる重要な医療機器でありますけれども、現在、日本で販売されている人工呼吸器の約99%が海外から輸入されているものです。
 新型コロナウイルス感染症蔓延時に、国が補助金交付等を行い、国内の医療機関への配置数は大幅に増加したものの、人工呼吸器の耐用年数は約8年とされていまして、近い将来、配置数が減少に転じる見込みでございます。
 そのため、新たな感染症の発生等で世界的需要が高まり、海外からの供給が途絶した場合に、十分な数量の確保が困難となるおそれがあります。こうした課題を踏まえて、平時より国内における人工呼吸器の生産体制を整備して、感染症有事などにも備えて増産できる体制を確保するために、特定重要物資としての指定に向けた手続きを進めているところです。関係省庁と連携しながら、人工呼吸器の安定供給の確保に向けて、しっかりと対応を進めてまいりたいと思います。
 御紹介いただいた「ブッシくん」、御存じの方、お手を挙げていただけますか。皆さん初めましてということなのですけれども。この「ブッシくん」は、内閣府の職員が自前で作成して、本年5月に公開した特定重要物資に関するマスコットキャラクターであるということです。
 キャラクターデザインは、重要物資の「物資」から連想して、もののふですね、「武士」のブッシをモチーフに、国民の安全と経済活動を守り抜くという思いがあります。
 経済安全保障の重要性について広く御理解をいただくために、あらゆる周知広報をしていきたいと思いますので、「ブッシくん」のほうもどうぞよろしくお願いいたします。結構自由に使えるみたいなので、よろしくお願いします。思いということでは、頑張っていただきたいという思いです。
(問)今日、1年間の世相を一文字で表す、今年の漢字が発表されます。今年1年振り返ってみて、小野田大臣の今年の漢字、教えてください。
(答)一文字、漢字。「推し」という漢字、推進の「推」ですかね。経済安全保障推進や、外国人問題もそうですけれども、いろんな政策を横串を刺してしっかり推進していくというような仕事を預かっているのかなと思いますので、政策を力強く推進していくべき1年になったなというところで、「推し」。あと、推しが総理になりまして。そういったところも推し活をした1年だったなと。つらいときにもレジェンド推しにこの1年助けてもらいましたし、メンタル的に。推してまいると、政策も何もかも推してまいると、そういう1年だったなと思うので、「推し」で行かせていただきたいと思います。

(以上)