伊東内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年5月23日

(令和7年5月23日(金) 9:18~9:26  於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)

1.発言要旨

 
 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)昨日(5月22日)の地方創生の有識者会議で示された地方創生2.0の「基本構想」の骨子案について伺います。
 この中で、ふるさと住民登録制度の創設が盛り込まれていますが、もともとこの制度は公的な第二住民票の発行であったり、選挙権の付与なども踏まえた構想として提言されたものだと思いますが、実際、大臣として、これがどのような形であれば現実的に制度化できると考えているか所見を伺います。
(答)お話にありましたふるさと住民登録制度につきましては、新地方創生の有識者会議の委員からご提案があったものであり、それを聞いていて石破総理を含めて関係者、なかなか傾聴に値するなということから、これが取り上げられたところであります。
 昨日の有識者会議でお示しをいたしました、地方創生2.0の「基本構想」の骨子案の中で、「人や企業の地方分散」の柱の政策例として、名称も含め、具体的に盛り込んだところであります。
 人口減少社会のなかで、都市と地方が相互に補完する関係を強めることで、国全体の持続可能性を保つことが重要になってくるわけであります。
 このため「関係人口」を可視化して、人材の結び付きの促進が期待されるこの制度につきましては、地方創生の観点からも、大いに意義があると、このように思うところであります。
 非常にいい制度ではないかと、皆さん賛同する方も多かったものでありますから、今般こういう形でふるさと住民登録制度という名称で政策を進めていく、あるいは骨子案を充実させていく、ということになろうかと思います。
(問)細かいところになるかもしれないのですが、今後この基本構想の中に盛り込まれるということなんですけれども、制度にする上で、実際に今の我々が付与されるような住民票と同じ、本当にそれぐらいの法的なものを付与するのか(それとも・・・)。
(答)それはまだ、中身については本当に名称と理念について、なるほどな、いいもんだなと、検討する値あるなということから、ふるさと住民登録制度という名称をはっきり使い、お示ししたところでありまして、詳細、細かい点につきましてはこれから詰めていく、肉づけしてくということになろうかと思います。
(問)実際、6月に最後取りまとめる基本構想の中では、具体的にこういう制度だというところまで踏まえてお示ししたいというお考えなんでしょうか。
(答)総務省を中心に、今、検討を進めていただいているところでありますので、できるだけ多くの方に地域を応援していただくというのが基本的な考え方でありますので、誰もがアプリで簡単・簡便に登録できる、そういうふうにしたいと思いますし、また、自治体の既存の取組を緩やかに包含できるような、柔軟かつ間口の広い仕組みの構築を検討されているというふうに聞いているところであります。
 具体的な内容や詳細については私のほうからお話しすることではない。別部署でやっておりますので、それが固まりましたら、また発表がなされると思っております。
(問)郵便局が地方創生に関して役立つ仕事として、今後、オンライン診療、買物支援、見守りなどが注目されていますが、地方創生2.0という大きな政策の中で郵便局に期待されることはどのようなことでいらっしゃいますでしょうか。
(答)郵便局のような地方に満遍なくある、また住民の身近にある組織を有効活用していくことは、非常に重要なことだと。また、地方創生を進めるために非常に大事なことだと思っております。
 これまでもたくさんの活用例があるわけでありますけれども、医療機関のない地域で郵便局の一室を活用して、対面診療とオンライン診療を組み合わせた診療を行う山口県の周南市(しゅうなんし)の事例や、あるいはまた郵便局の既存の物流網を活用して、買物支援サービスを連携させる奈良市の月ヶ瀬(つきがせ)地区の事例、あるいはまた高齢者世帯等に設置したスマートスピーカー、そこの高齢者のいらっしゃるところにスピーカー、マイクをつけて、体調や服薬状況等を確認する愛媛県宇和島市(うわじまし)の事例などがあります。
 そのほかにもたくさんあるわけでありますけれども、昨日の有識者会議においてお示しをいたしました、「基本構想」の骨子案にあるとおり、郵便局には、人口減少局面でも持続可能な、地域におけるサービス拠点の役割を担う事が期待されているところであります。
 私も昔、釧路の市長をしていたときに、住民票の発行であるとか印鑑証明であるとか、各種行政の証明書などを含めて行政サービスを補完するような役割を郵便局に期待をし、そしてまた実例化させたことがありまして、全国で今、例えば金融機関も減ってきている、あるいは農協、漁協の組織も縮小になってきているという中において各種サービスをしっかりと補完する意味で郵便局の存在というのは非常に重要なものだというふうに思っております。

(以上)