野田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年5月27日

(令和4年5月27日(金) 8:38~8:45  於:衆議院 議員食堂)

1.発言要旨


 今日は私の方から3件報告をいたします。
 まず、本日、総理官邸で「男女共同参画会議」を開催し、「女性版骨太の方針2022」の原案について議長に一任いただきました。原案には4つの柱、すなわち、女性の経済的自立、女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現、男性の家庭・地域社会における活躍、女性の登用目標達成という柱を立てました。男女間賃金格差に係る情報の開示や、女性デジタル人材育成プランの実行、アダルトビデオ出演被害対策をはじめとする性犯罪・性暴力対策やフェムテックなど、女性の健康に関わる取組の強化、男性の育児休業取得の推進や男性が育児参画しやすくするためのインフラの整備、経済界・科学技術・教育など各分野における5次計画の目標達成に向けた具体的な取組など、今まさに取り組むべき施策を盛り込みました。
 この原案をベースにして、近々開催する全閣僚の会議「すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部合同会議」において「女性版骨太の方針」を決定し、実行に移してまいりたいと考えています。
 次に、世界経済フォーラム(ダボス会議)では、各国における、特に経済分野におけるジェンダーギャップ解消に向けた取組を促進する「ジェンダー平等加速プログラム」を実施しております。今般、日本もこの取組に参加することといたしました。
 日本の共同議長としては、私のほか、武田薬品工業のウェバー社長、三井住友フィナンシャルグループの國部会長、ローソンの竹増社長が就任します。また、「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の約170名の企業経営者の皆様に参加をいただくところです。
 今後、「男性リーダーの会」の取組を中心に展開するとともに、世界経済フォーラムが主催する本プログラム参加各国間の会議等に参加することなどを通じて、我が国のジェンダーギャップ解消に向けた取組を一層進めていきたいと思います。
 詳細につきましては、男女共同参画局までお問い合わせください。
 最後になりますが、人口の半分以上は女性であり、防災の意思決定過程や現場に女性が参画することが災害に強い社会の実現に欠かせないということは言うまでもありません。男女共同参画局では、今年初めて全国の自治体を対象に女性の視点からの防災の取組状況に関する調査を行いました。結果は本日、男女共同参画局のホームページにて公表いたします。
 また、地域の防災活動における女性の活躍促進を目的としたノウハウ・活動事例集を作成しました。自治体に周知を図り、防災現場での女性の参画促進につなげてまいりたいと思います。今後も自治体の取組状況調査を毎年実施し、全国各地で女性の視点から災害対応が進められるよう取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)質問が2点ありまして、まず1つ目が「女性版骨太の方針」ですけれども、今回、「女性版骨太の方針」というタイトルが付くのが初めてということですけれども、その狙いというか、意義を教えてください。
(答)「骨太」というと、しっかり国の主たる政策と位置付けられて、かつ、その実効性が伴う。要は予算などが優先的に付けられるという言い方は俗っぽい言い方ですけれども、要はスローガンだけではなくて見える化されていく、政策が浸透していくという意味では「骨太」という言葉を使うことは大きな意味がある。要は「やりましょうね」ではなくて、実際に目の前にその事業が進んでいくということになりますので現実的に実効性があると、そういうふうに理解してください。
(問)2点目ですけれども、防災の件ですけれども、女性の視点での防災というのをここで調べる意味と狙いを教えてください。
(答)元々、問題を抱えていまして、ここのところ自然災害も多く発生する中で、例えば避難所での生き方の中ではいろいろな女性が被害者になるような、そして、女性が過ごしづらいようなことというのはずっとありました。
 ただ、「こういうときだから我慢してね」という空気の中で、ややもすると人権侵害のようなことも発生したのですけれども、ここは平時のときの会議体でしっかりと、被災される地域住民には女性が半分以上、人口の比率で言うならば、居るという前提で、女性にとって必要なもの、備蓄の準備とかをきちっとやっていかなければならない。
 実際はもう各自治体が防災会議を持っていて、女性の比率が多い所ほど、女性のみが必要とされる、または子供たちに必要とされるものがきちっと配備されているという調査結果も出ているので、これをしっかり好事例、できれば半分、防災会議では女性が居てほしいですけれども、いずれにしてもしっかりした割合をとってもらう好事例を横展開させていくというために必要だし、毎年これは取組を注視していかなければいけないと思う。命を守ることだから、そこが疎かになってはいけないということで、スタートさせていきます。

(以上)