若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年7月19日

(令和4年7月19日(火) 10:45~11:03  於:中央合同庁舎第8号館1階S101会議室)

1.発言要旨


 今日は、私の方から2点申し上げたいと思います。
 まず、国際博覧会担当大臣としてご報告させていただきます。7月12日火曜日から7月16日土曜日まで、イタリアのローマ及びミラノに出張をいたしました。ローマにおきましては、不在中のディ=マイオ外相の代理としてデッラ=ヴェドヴァ外務政務次官と会談を行い、昨今の激動する国際情勢も念頭に、万博の戦略的な価値、そしてまた2025年の大阪・関西万博の内容を充実させる方策について認識を共有したところでございます。ミラノにおきましては、2015年ミラノ万博のイタリア政府代表を務められましたサーラ・ミラノ市長と会談を行い、またデ=ビアーシオ・イタリア万博公社代表のご案内の下で、ミラノ万博跡地を視察させていただき、万博が開催国の発展に果たした役割等についての理解を深めてまいりました。大阪・関西万博の成功に向けまして、今回の出張で得られました知見、または人脈、そういったものを今後の施策の推進に活かしてまいりたいと考えております。更に、大阪・関西万博の開催まで、昨日ですが、いよいよ1,000日を切りました。昨日、東京と大阪同時でカウントダウンのイベントが開催されたところでもございます。公式キャラクターの愛称、これは「ミャクミャク」という形で名称が決まりました。また、公式テーマソング「この地球(ほし)の続きを」が発表されたところでもございます。今後は、大阪・関西のみならず、日本全国でこの万博の開催に向けました機運の醸成、これは非常に重要だというふうに前から申し上げているところでもございますが、更にその第一歩として、この「カウントダウンボード」、こちらを全国都道府県庁に設置することが決定いたしました。また、公式キャラクターの「ミャクミャク」これは全国47都道府県全てを回りまして、国民の皆さま方と実際に触れ合う場面、こういったものをつくっていきながらの「PRキャラバン」を来月以降スタートさせていきたいと考えております。こういった取組を通じまして、この日本全国、全国的な機運醸成を更に強化してまいりたいと、このように考えております。
 それからもう一点でございますが、デジタル田園都市国家構想担当大臣としてご報告をさせていただきます。まず、「夏のDigi田(デジデン)甲子園」、これの進捗状況でございますが、モニターをご覧いただければと思います。「夏のDigi田甲子園」につきましては、全国の都道府県のご協力の下、多くの市区町村の皆さまから積極的なご参加をいただきました。そして、現在いよいよ本戦が始まっております。国民の皆さま方によりますインターネット投票を実施しているところでもございます。本戦には、47各都道府県の地区予選を突破されました159件もの取組・アイデアにエントリーをいただきました。内閣官房のDigi田甲子園専用サイトにてご紹介をさせていただいております。併せまして、各都道府県の代表の皆さま方には、1分程度のPR動画も作成していただいております。専用サイトに順次掲載させていただく予定でございますので、是非とも皆さま方にはご覧いただければと思っています。7月12日から8月15日まで、国民の皆さま方によりますインターネット投票を実施させていただいております。7月17日現在約3,000票の投票をいただくなど、既に多くの方々に投票にご参加いただいております。この場をおかりしまして、厚くお礼を申し上げたいと思います。また、投票期間、まだ1カ月ほどございますので、バナー広告あるいはURLからの内閣官房の専用サイトにアクセスをしていただきながら、国民の皆さま方に積極的に更なる投票へのご参加をいただけるよう、引き続きお願い申し上げたいと思っております。また、現在行われております国民の皆さま方のインターネット投票、併せまして有識者による審査を実施して、実際に地域の課題を解決した取組を市区町村の規模に応じて設定いたしました3つの区分ごとに表彰する「実装部門」、そして課題の解決につながるアイデアを表彰する「アイデア部門」、これら4つの部門のそれぞれで優勝に相当する内閣総理大臣賞などの表彰対象を決定する予定といたしてございます。夏のDigi田甲子園を通じまして、国民の皆さま方にこのデジタル技術を活用した地域の課題解決の可能性について更なるご理解をいただき、デジタル田園都市国家構想の実現に向けましたムーブメントにつなげていきたいと考えております。インターネット投票への積極的なご参加をはじめ、引き続き皆さま方のご協力とご理解、よろしくお願い申し上げるところでございます。詳細につきましては、事務方の方にお問合せをいただければと思います。

2.質疑応答

(問)「ミャクミャク」についてなんですけれども、トレンド入りしたり、ポジティブなもの、ネガティブなもの、両方SNSで結構反響があったと思うんですけれども、大臣の手応えを教えてください。
(答)この「ミャクミャク」、例えば漢字で書くと山脈の脈で「脈々」と書いてみたり、いろいろな考え方、捉え方があるかと思うのですが、世界に広がるこのミャクミャクであったり、あるいは過去の歴史から続く脈々としたこの繋がりというか、そういった意味合い、いろいろな意味合いを含めていると思うのですが、この公式キャラクターのミャクミャクという愛称は、私は率直に言って、非常に愛嬌がある、ネーミングとしてもかわいらしい感じで、良い名前ではないかなというふうに思っております。
 これは、昨日の午前中に最終的には決定をいたしましたけれども、いろいろな多くのたくさんの案の中から選ばれたお名前の中では、素晴らしい案に決まったのではないかなというふうに思っております。昨日も実は大阪のイベントで、私少し観衆の皆さま方にも申し上げて、大きな拍手をいただいたのですが、併せて、このミャクミャク君と、それからテーマソングもコブクロさんの方で作っていただきましたので、そのサビの部分か何かで、少しダンスか何かをしていただくような形で、皆さま方、お子さまも含めて覚えやすいような形のものを少し取り込んでいきたいなというふうにも、まだ私のひらめきの段階ですけれども、それをやっていくと、やはり皆さんが自然にいろいろ手ぶり足ぶりで、かなりこの大阪・関西万博というのを、お一人お一人が身近に感じることができるかなと思いますので、このミャクミャクちゃん、大いに広げていきたいなと思います。
(問)イタリアの出張について伺いましたんですけれども、跡地の視察であったり、当時の政府代表との懇談の中で、今後のこの2025年の大阪・関西万博に直接参考にできそうな部分であったりだとか、何か具体的なアイテムとかありましたら、もう少しこちらの詳細を教えていただけますでしょうか。
(答)やはりイタリア、ミラノの万博、今おっしゃられた2015年、これはやはり大成功をしたものだというふうに私も思っています。残念ながら、私自身は伺えなかったのですけれども、その時の総括の責任を果たされておられた方と、実際にいろいろなお話をさせていただきました。
 そうした中で、やはりもちろんミラノでも一定期間のその実際の開催の期間はあったのですが、それだけにとどまらず、その後では、そこの地域をどうやっていくのか、あるいはそのイタリア全体の中で、ミラノの万博の跡地を更なる次なる発展にどう繋げていくかということについてのお話をしっかり伺うことができました。
 具体的なところでは、やはりミラノ大学を誘致したり、あるいは医療機関を誘致したり、それから全ての地域ではないですけれども、ある一定の区画に関しましては、99年間の定期借款の賃貸を、これは入札になりますけれども、結んだ形で、更なるその上物をどういった活用方法があるかということで、様々な再利用の仕方、あるいはイタリア自身にとってどうなるか、あるいはそこに誘致される企業というのは、多国籍企業がたぶん入ってくる形になっていましたので、それをイタリア発の情報発信の場にもなり、新たな時代の、それからイノベーションの拠点にもなるなということを、目の当たりで感じることができました。これはやはり大阪・関西万博の逆に跡地の方、まだこれから造っていかなければいけないわけですから、その先の話のことまでということがあるかもしれませんが、ただ、その先のこともやはりきちっと考えた上で、全てはやはりプロジェクトとして捉えていかなければいけないというふうに私は思っております。そういった点では、様々な今実際運営されている方との、かなり突っ込んだ深いお話をさせていただきましたので、非常に参考になり、また今後の展開として、どういった形の方向性が模索できるのかということは、私も勉強させていただいたなというふうに思っております。
(問)万博に関連してなんですけれども、目標の150カ国に向けて、かなり積み増しができてきておりまして、あらためて現状と今後の見込み、最後はどのようなふうにラストスパートをしていく、働き掛けをしていきたいかというところを教えていただければと思います。
(答)おっしゃるとおり、150カ国目標のだいたい9割ほどはほぼめどが立っておりまして、具体的には今126カ国にはなってございます。いろいろなまたそれぞれの国の事情によって、まだ正式なる表明はいただけていないところもありますが、かなり実際このコロナ禍の中、あるいはまたドバイがまだ開催をしている中、一気に積み増しができたなというふうに感じております。
 ただ、まだもう少し足りていませんから、そこのところは注力していかなければいけないのですが、例えばですけれども、これはどういった形になるかは、まだ具体的なお話、最終的なところまではいっていませんが、北欧の国々ですとか、あるいは幾つかの国はやはりオセアニア地域の中でもございますし、それから他の南米の方でもまだ多少ございますので、そういった国々を確実におさえて、いらしていただけるような形を取っていきたいなということ、それから、実際には自前でパビリオンを造るわけではなくて、私どもがある程度建物を造った中に、いろいろなブースごとでフロアになるのか、あるいはそのブロックになるか分かりませんけれども、お入りいただけるような国々というのも、まだこれから出てくる可能性はございますから、そういったご希望は、しっかりとこちらの状況とニーズと、先方のニーズとを合わせながら調整をしていかなければいけないなというふうに思っているところでもございます。
 また、特にタイプAの50区画を想定いたしておりますところにつきましては、実際のところはもう50以上ご希望が来ているのが現状でございます。確定的に発表できるところまではまだいっていないのが現状ですけれども、逆にどこの国をどちらの区画でうまくご理解いただけるような形で進めるかという調整のところは、やはり今一生懸命やっているところでございますので、更に積み増しも含め、逆にいうと今決めてくださった国々の方々とも、これから具体的な中身の詰めということは、非常に大きなポイントになってくるかと思います。ただ、数だけを追い求めるだけではなくて、これから先は、やはり次の段階のやはりいろいろなことを詰めていかなければいけないなという、そういった認識も併せて持っているところでございます。
(問)消費者問題を担当する大臣として、霊感商法についてお伺いします。
 安倍晋三元首相が銃撃を受けて殺害された事件で、逮捕された容疑者は、霊感商法が社会問題となった旧統一教会に対する恨みがあり、その上で安倍氏が統一教会と関わりがあると考えたことが動機だったと供述しているようです。
 自民党の議員の中には統一教会との関わりが指摘され、SNSで謝罪する動きもありますが、消費者問題を所管する大臣として、霊感商法が問題となった団体への恨みが事件の引き金になったことについて、ご所見をお伺いします。
(答)まず、冒頭、安倍元総理、本当に様々な分野で多大なる実績を残された素晴らしい政治家だったというふうに私も思っていますし、個人的にも様々ご指導いただきましたので、この亡くなられてしまったことは本当に無念でありますし、また残念でならないです。心からのご冥福をお祈り申し上げたいというふうに思っているところでございます。
 今、実際のところ、霊感商法のお話がございましたけれども、このいわゆる霊感商法について、これ消費者被害が発生しているというような旨の報道がなされていることにつきましては、私も重々承知をいたしているところでもございます。
 消費者生活相談の方の件数、こういったものにつきましては、やはりしっかりと注視をしていかなければいけないなというふうに思っているところでもございます。
 また、いわゆる霊感商法のこのトラブルにつきましては、過去に国民生活センターでも十分な注意喚起を行っておるところではございますけれども、改めて消費者の皆さま方には、お金を多く払うことで決して運が開けたり幸せになったりするわけではないということをご理解いただき、また不安をあおるようなことを言われても、きっぱりとお断りをしていただくということや、あるいは、この霊感商法におきまして、不当な勧誘があった場合には、契約を取り消すことができる場合もあるのですよということ。
 また更に、どうしてもお困りになった時には、早めにこの「消費者ホットラインの188(いやや)」にご相談をいただくといったように、ご利用いただくようにお願いをすることは必要だろうというふうに思っております。
 また、今お話しいただきました、個別具体の案件の内容につきましては、私の立場からお答えすることは差し控えるべきではないかなというふうに思っているところでございます。
(問)今ちょっとお話がありましたけれども、今回の事件で、霊感商法の被害というのがいまだに続いているということが明らかになったと思うんですが、何かしらその消費者庁として新たな対策というのが取れるのかどうかというところについては、お考えはどうですか。
(答)新たな被害が明らかになったのかどうかというのが、私のところで今現在、この安倍総理が襲撃をされたことに関してということであれば、まだ具体的なところを聞いているわけではございませんが、平成30年の消費者契約法でこの改正があったかと思うのですが、こういったところで、この霊感商法において不当な介入があった場合には、取消しの対象というふうにされたところでもございます。
 具体的には今まで周知も行っておりますけれども、しっかりと、先ほどの繰り返しになりますけれども、どういった状況になるのか、この推移というのは見守りながら、注視はしていかなければいけないなというふうに考えております。
(問)関連してなんですけれども、今現時点で新しいことが明らかになっていないということでしたら、これまでも霊感商法に関する相談などはあったかと思います。この中でその周知も今までしてきたということですが、今後について、かなり国民の皆さんは関心があることだと思うんですが、新しく何かする予定は今の時点では検討とかもされていないということでしょうか。
(答)はい。今時点で、先ほど少しお答え申し上げましたけれども、やはりこの霊感商法のトラブル、これは実際には具体的に聞いていませんけれども、あるだろうというふうに推測はされるかと思います。
 これは、過去についても出てきておりますので、再三になりますけれども、この不安をあおるようなことは、言われてもきっぱり断るとか、また、先ほど申し上げた点をやはり周知徹底するということだろうというふうに思っております。今後はやはり未然防止、これが非常に重要なポイントになるかと思いますので、何よりも先にまずいろいろな「消費者ホットライン188(いやや)」にまずはすぐにご相談をいただきたいなというふうに思っております。
 こういったところをやはり重要視して、皆さま方に周知を徹底して、こういった被害に遭わないような形の未然防止というのがやはり一番大きなポイントになるかと思います。遭ってからではなかなか遅いので、もしかしてこれは怪しいのではないかなと、私は少しそれに引っ掛かるおそれがあるのではないかなというふうに思われた時には、いろいろなことをお決めになる前に、ご相談をいただくというのが一番ではないかなというふうに思っております。
 また、事後のそういったことにつきましても、並行してもちろん注意深く、他の関係省庁とも連携しながらしっかりと注視してまいりたいと、このように思っています。

(以上)