若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年4月26日

(令和4年4月26日(火) 9:14~9:28  於:中央合同庁舎第4号館1階108会議室)

1.発言要旨


 本日は、国際博覧会担当大臣としてご報告させていただきます。
 本日午後、博覧会協会におきまして記者会見を実施し、大阪・関西万博の公式キャラクターの愛称の公募を開始いたします。
 先月、大阪・関西万博の公式キャラクターデザインを発表し、多くの反響をいただいたところでございます。この度キャラクターデザインの愛称の決定に向けまして、本日4月26日から5月16日まで公募を実施させていただきます。たくさんの方にご応募いただき、国民の皆さま方に広く愛されるキャラクターとなることを楽しみにいたしております。
 詳細につきましては、事務方の方にお問合せをいただければと存じます。

2.質疑応答

(問)まず1点目に、万博の愛称を公募ということで、この点、盛り上げに非常に貢献してくれていいなと思っているんですけれども、大臣の期待を改めて教えてください。
(答)やはり、イメージ、姿は皆さま方もご存じのところの、この形の姿になっているのですが、名前がまだ決まっていないところでございますので、やはりこれに名前が決まってきますと、どういった名前になるか分かりませんけれども、やはり広く皆さま方、国民の皆さま全般にお披露目ができるかなと思っておりますし、また逆にこれが決定することで、様々なところでいろいろな商品に乗っかってきたりとか、あるいはそのいろいろな皆さま方、コマーシャルベースでも使ってくるような形にもなってくる可能性も出てきます。
 そうしますと、やはり、あれ、これは何だろうかといったときに、「ああ、今度の大阪・関西万博か」と、広く、それこそお子さまから、お年を召された方まで、広げることができるのではないかなというふうに思っておりますので、早くどういった形で決まるか分かりませんけれども、親しみやすい良い名前が決まると良いなと、こう思っています。
(問)もう一点別件で、デジタル田園都市国家構想につきまして、デジタルを活用して、地方の活性化を目指したものだというふうに、ざっくりとは理解しているんですけれども、まだまだなんか一般にはあまり浸透していないようにも感じていまして、大臣は、これまで地方の視察というのを重ねられていると思いますけれども、大臣が視察したその中で見えてきたものですとか、こういうものだとか、一般の人に端的に説明するにはどういうふうにされるのかというのは、改めて教えてもらえませんでしょうか。
(答)これは私のまだ足らざるところがあったのかもしれません。まず基本的なこの位置づけとして、このデジタル田園都市国家構想、これは岸田内閣におけます科学技術・イノベーション、そしてまた経済安全保障、そしてこのデジタル田園都市国家構想、この3本の柱が、「新しい資本主義」におけます成長戦略の3本柱の1本という位置づけになってございます。
 もう何年もにわたりますこの地方創生に関わります話というのは、もう皆さま方もよくご承知のところだと思いますけれども、どうしても人口の減少化であったり、あるいは少子高齢化、または産業の空洞化、こういったものが地方におけます社会的な課題ということになってきているかと思います。
 こうした地方、それぞれの地域のところのそれぞれに特徴があるかと思いますけれども、こういったところをデジタルの技術を活用することによって、また新たな地方の個性、それぞれの地域の個性を活かしながら、元気な魅力の向上、元気な地域をつくり上げていきたいなというのが、この構想の基本的な考え方でございます。
 私自身、様々なところ、もちろんコロナ禍でございますので、限りはございますけれども、地域に足を運ばせていただき、いろいろな皆さま方とも車座対話をさせていただいたところでもございますけれども、例えばですけれども、徳島県に行きますと、神山町の方では、サテライトオフィスなどを展開しておられて、これは本当に様々な人材が集まっていらっしゃって、まさに徳島空港からやはり1時間ぐらい山の中に入ったところではあったのですが、その地域が非常に盛り上がっているのを感じました。
 また、三重県の方では、AIによって配車タクシー、これはなかなか地方では、例えばバスですとか電車ですとか、あるいはタクシーとか、こういった公共交通が、会社が倒産してしまったり、あるいは廃線になってしまったりというのは多いのですが、それはただ単にカラで動かす時間が多いからということもあろうかと思うのですが、こういったところを、必要なときに必要なポイントで、ピンポイントでサービスが提供できる形を取ることで、採算ベースでもある程度見込めるのではないかというようなことの展開もされておられました。
 また、遠隔地の場合、どうしても病院まで行くのに、お一人お一人がかなり遠い距離になってしまうということで、これは医療MaaSの実証実験も拝見をしましたけれども、看護師さんが乗って、その車の中に大画面があって、病院のお医者さまと直接じかに患者さんがいろいろなお話をできる、そしてまた具体的にどこか、本当に悪いなということがあれば、もちろん病院にはいらしていただくことになるのですが、血圧を測るですとか、あるいはある程度看護師さんでできるその場での対応ということであると、ある程度健康診断のチェックができますので、そういった形での展開も非常にこれから、これは各地域でできるのではないかなというふうにも思ってございます。
 またあるところでは、林業がもともと非常に盛んで、良い材木が採れたところなのですが、もちろんご承知のとおり、国産材は今非常になかなか厳しい状況になってきております。ところが、その地域では材木を、いわゆる建材として出すのではなくて、器ですね、お茶碗ですとかお椀ですとか、器とかお箸とか、そういったものに付加価値を付けて販売をされておられました。私も実はちょうど、ああ良いな、欲しいなと思っていたので、買おうと思ったら、いや、これすぐにはできないのです。1か月ぐらいかかるので、予約で受注を今もうたくさんたまっているような状況なのだというふうにお話も伺いましたので、こういった、ひと工夫、ふた工夫を重ねることで、その地域ごとが稼げる地域になってきているな、というのも実際目の当たりにしましたので、これを全国に展開できればなというふうにも思っております。
 基本的には、やはり、例えばですけれども、スマート農業でドローンで農薬や薬をまくとか、あるいは漁業であれば、養殖をしているところを遠隔監視でAIも含めた形で見ながら、魚がどの程度成育しているかによって餌の量を変えるとか、これは今まで全部人の力で回っていかなければならなかったところが、そういった機械と、それからまたデジタル化の進化によって、様々な人間の代わりができることになりますと、お年を召された方でも、あるいは力がなくても、そういったことに対応できますので、こういったことによって、逆に地域の本来の特産物を更に活かすことができるのではないかなと、そんなふうにも思っているところでございます。
 いずれにしましても、この条件が不利な地域でも都市部と変わりなく様々な、私はこの3つの要素の解消というふうに言っていますが、「不便」と「不安」と「不利」、この3つを解消するのがこのデジタル田園都市国家構想の、一番の肝になるところではないかなというふうに考えております。
 考えてみますと、地方創生も長年、もうずっといろいろな名前を変えたりしてやっているのですが、基本的なところは、流れは同じです。これは地方に仕事をつくる、あるいは仕事、人の流れをつくる。あるいはその魅力的な地域をつくる。これはもう基本的には同じでございます。
 例えば、デジタル化によってその地域に景勝地があったり、あるいは伝統芸能、文化があったりすれば、それを映像としてメタバースだったり、様々な映像に載せることによって、海外の方も直に見ることができるとなれば、「あ、これは興味深いな」と思って、その場に直にまたお越しになれると、これは今コロナ禍でありますけれども、インバウンドの効果というのも大きく望めるのではないかなと思いますし、その地域に、ひいては観光資源としてのお金が落ちることになってこようかと思います。それからまた、その地域の魅力あるいろいろなお土産とか、あるいは産物があれば、直に外国の方がそこでお買い求めをいただくこともできるかと思いますので、そういった広がりを持たせるための一つのデジタルというのはツールになってくるかと思います。
 そのベースをつくるのに、やはり基盤がなければいけない。この基盤整備をまず総務省とまた連携しながら、きちっと日本全国津々浦々に届かせていった上で、様々な形で、人材も、これはなければいけませんので、そうした人材がうまく、この地域はこれだけの魅力があるからこれをうまく発信できればこんなふうに持っていけるのではないかなと、そういう目利きのできる方に、大いに活躍していただかなければいけないと思います。
 今現在、様々な「点」では、いろいろなこの地域はこういうことで成功している、あるいはこの地域ではこういうことで成功していると、幾つもございます。これを横展開して、日本全国に繋げていくことで、今、例えば手つかずの状態で私のところは何をしたら良いかなと、少しお困りの自治体の皆さま方もいらっしゃるかもしれません。そういったところに対しましては、私は、これはいろいろスタッフのメンバーにも話しているのですが、この地方創生を含めた形での「デジ田メニューブック」、こういうのを作って、この地域ではこういったものがあるから例えばこういう不便さがある、あるいはこういうところが不利に感じているのだということ、ご要望があれば、まず成功している事例を見せてさしあげて、まず現地に行ってみてくださいと。あるいはそれに関連する例えば、ドローンの会社だったり農薬散布の会社であったり、いろいろな会社があるかもしれません。こんな会社が実は展開していますよというのも、もうセットですぐクイックに教えてさしあげるような形にして、その地域ごとにどれが自分のものに似合うかというのは、またお選びいただくことになろうかと思いますけれども、一から、ゼロからまた何かをしようということではなくて、そういったものをすぐに展開できるような集中した、凝縮したものを一つ作り上げることができれば非常に便利ではないかなと、こんなふうにも思っております。
 いずれにいたしましても、各地域が、それぞれの方が元気になって、そしてまた若い方もこれは実際私もお会いしましたけれども、大学生の女性の方だったのですが、関西の学校に行っておられたのだけれども、もともと徳島のご出身、小さい頃は都市部に早く出たいなと思っていたけれども、今は逆ですと。学校を卒業したら逆に徳島で私は仕事をしたいと思っています。このいるメンバーが本当に魅力的だし、それから自分に対して大きな刺激を与えてくれる、そういうふうに話してくれた方がいらっしゃいました。お一人お一人のお話を伺ってみると、そこに集まったメンバーの方が、また一人一人大きな個性を持っていらっしゃいますので、そのハーモニーがまた一つ大きな進歩に繋がっているなというのを、肌で感じたところでもございます。
 ですから、今なかなか全国の区市町村で、デジタル田園都市国家構想と言われても、いったいどうしていいのかなというふうなご不安もあろうかとも、また、いらっしゃるかとも思いますけれども、そういった方は是非どうぞご相談いただきまして、これはどうやったらうちの地域に一番良いかなというのを、どうぞこちらの担当部局の方に是非ご相談いただければ、それにはこういったアドバイスができますよということをご提示申し上げられるのではないかなというふうに思っております。これを一歩一歩できるだけ早いタイミングでスピード感を持って全国展開していきたいなと、こう思っております。
 長くなりましたけれども、本当はもっともっとお話をしたいのですが、詳しくは、もし個別にいらしていただければ、時間をかけて少し私の方からご説明を申し上げたいと思っております。
(問)今おっしゃっておられました「メニューブック」というのは、もう作るということでいいのですか。
(答)いや、まだ確定はしていなくて、今、私の中のアイデアで、そういうのがあったら、例えばそれをデータで全部作っておけば、例えばメニューブックって本に実際するわけではなくて、どんどんアップグレードしていったら良いと思うのです。そして、成功事例もあれば失敗事例もあって、何でここの地域はうまくいかなかったのかとか、そういうのも全部取っておけば、次にもし何か取りかかろうとしたときに、気を付けなければいけない点とかが非常に分かりやすくなりますから、そういったものを作っておいたら良いのではないかなというふうに思っておりますので、今の私の考えであります。まだ具体的にいついつまでにそれを作るといったことではないです。
(問)では、アイデアの一つとして今あるということですか。アイデアというか構想の一つとしてあるという段階ですか。
(答)はい、そうですね。

(以上)