若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年3月8日

(令和4年3月8日(火) 9:02~9:10  於:中央合同庁舎第4号館2階220会議室)

1.発言要旨


 消費者及び食品安全担当大臣としてご報告申し上げます。3月11日に東日本大震災の発生から11年目を迎えます。これに先立ちまして、消費者庁といたしましては「風評被害に関する消費者意識の実態調査」を実施いたしました。今回の調査結果によれば、放射性物質を理由に食品購入をためらう産地として福島県と回答された方は、昨年度の8.1%から今年度は6.5%に減少しています。また、本年度新たに風評被害を防止し、売られている食品を安心して食べるためにどのようなことが行われるべきか尋ねたところ、食品の安全やそれぞれの食品の産地や産品の魅力に関する情報提供を求める声が多く寄せられました。被災地の復興に向けまして、被災地の食品について消費者の皆さまにご理解いただくことは極めて重要だというふうに考えております。今回の調査結果を踏まえ、引き続き、食品中の放射性物質に関する情報発信や、被災地の農林水産物の魅力等を広く消費者の皆さま方にお伝えをしていくための取組を推進してまいりたいというふうに考えております。
 続きまして、同じく消費者及び食品安全担当大臣としてご報告申し上げます。明日3月9日でございますが、日本経済新聞社、消費者庁、農林水産省の共催で、日経SDGsフォーラム「消費者共創シンポジウム」を開催いたします。このシンポジウムは、午前の部では「みどりの食料システム戦略」をテーマとし、食品ロスの削減を含めた持続可能な生産消費についてのパネルディスカッション等を行います。午後の部では「消費者志向経営」をテーマといたしまして、令和3年度消費者志向経営優良事例の表彰の表彰式等を通じて、消費者志向経営において優れた事業者の取組を共有します。午後の部には、諸般の状況が許せば、私自身も出席をさせていただく予定でございます。今回のシンポジウムが、事業者と消費者の共創・協働による経営の実践を促し、経済の好循環、そして豊かな社会の実現に繋がっていくことを期待いたしております。

2.質疑応答

(問)冒頭ご発言がありました「風評被害に関する消費者意識の実態調査」についてですけれども、汚染処理水の海洋放出など、新たな話題がこの一年消費者の目に触れる機会も多かったと思うんですけれども、調査結果としては過去最少になったということで、原因の方をどのように見ていらっしゃるのかということと、それからこの調査を11年目も、これ以降も続けていかれるとは思うんですけれども、だんだん数字が減ってきた中でも、最終的なゴールや目標をどのように考えていらっしゃるのかということ、またそれに必要なことはどんなことだというふうに思っていらっしゃるのかというのをお伺いできますでしょうか。
(答)先ほど数字の方を申し上げさせていただきましたけれども、8.1%から6.5%というふうに、年々これはグラフで見てみますと、どんどん下がってきているような現状でございます。これはやはり福島県、そして東北3県等の産品の購入をためらう方が減ってきているということで、11年経って、皆さま方の意識としては、やはり放射能ということに関してはだんだんと薄れてきて、その影響があまりないのではないかなというふうにお感じになっておられる方が多いのではないかなというふうにも思います。食品の安全というものが、やはり皆さま方の中にご理解が進んできたのだというふうになっている証しじゃないかなというふうにも思っております。
 ただ、そうは申しましても、やはり何%かの、6.5%と減ったとはいえ、まだ何人かの方はそういうふうにお感じの方もいらっしゃるわけですので、こういったことに関しましても、私どもといたしましては、安心して食べていただけるということが、やはり一番消費者の皆さま方にとっては重要だと思っておりますので、先ほども申しましたけれども、この情報発信、様々な点については、引き続き継続していきたいなというふうに思っております。
 それから、ゴールということでございますが、これは特に今現時点でゴールというところを定めているわけではございませんが、一番良いのはやはり元のように意識することなく、皆さま方が本当にその産地ごとのおいしいものをおいしく、おいしい時期にまた召し上がっていただけるような状況に戻れば、一番幸いだなと思っておりますので、私どもはそれに向けて最善の努力を尽くしていきたいなと、このように思っております。
(問)冒頭発言と逸れる内容で恐縮なんですけれども、先月、熊本県の蒲島知事が来庁されて、今日でちょうど1カ月になります。現状、アサリの産地偽装に関するいわゆる協議だとか対策、その進捗具合とか、あるいは今後に向けた、ゴールに向けた取組とか、今どのような状況になっているかというのを教えてください。
(答)現時点では、ちょうどおっしゃられたように、お見えいただいてから1カ月ほど経ちました。現時点で農水省の方では、しっかりとした調査を引き続き続いているような状況でございます。実際に今どういう状況なのかというのは、まだ農水省の方から正確なお話し向きが発表されているわけでもございませんので、私の方から確たることをお示しするということは、現時点では差し控えさせていただきたいとは思っております。
 いずれにしましても、当初の熊本県の措置が2カ月間の出荷停止という非常に重たい措置だというふうに私自身も感じてございますので、この厳しいご判断をしっかりと受け止めて、農水省の方でしかるべき形で、できるだけ早い時期に全てのことを明らかにしていく方向に、今調査が進んでおりますので、その調査の結果をまずは見守りたいなというふうに思っております。

(以上)