若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和4年2月10日

(令和4年2月10日(木) 9:36~9:44  於:中央合同庁舎第4号館4階408会議室)

1.発言要旨


 本日は特に私の方からはございませんので、質問をお受けしたいと思います。

2.質疑応答

(問)一昨日の熊本県知事のご要望についてお伺いしたいんですけれども、アサリの産地偽装疑惑に絡んでルールの見直しとか、国からのサステイナビリティ制度の体制の援助みたいなことをおっしゃっておられたかと思うんですけれども、まず大臣の受け止めをお願いします。
(答)今おっしゃったように、2月8日にアサリの産地偽装対策に関するご要望、熊本県知事から受け取りました。
 この食品表示というのは、やはり消費者の皆さま方にとっては、商品を選択するにあたっての重要な判断材料だというふうに思っております。産地を偽った食品、商品が販売されるということは、これは消費者の信頼を揺るがす極めて深刻な問題だというふうに私自身は認識をいたしております。これは熊本県知事も同様な認識で共有をしているところでもございます。
 熊本県から取締まりの体制の整備ですとか、あるいは原産地の表示のルールの運用の見直しですとか、トレーサビリティ制度の構築について、いろいろなご提案をいただきました。いずれも現在のルールの下で表示違反を見付けるのがなかなか難しいということを背景にしているというふうに理解をいたしているところでもございますが、立ち入り検査、あるいは取締まりを担っている都道府県におきまして、表示違反の証拠を押さえることが非常に難しいということも聞いております。このご要望と現場の声というものをしっかりと受け止めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
(問)ルールの運用の見直しというお話がありましたけれども、一部で、アサリについては、そもそも長い期間、海外から持ってきたものを畜養するということが技術的に難しいはずなのに、それが前提となったルールの運用が解説の中に盛り込まれていることが不思議ではないかというような指摘も、知事もおっしゃっていましたし、どうもアサリに詳しい専門家の方も、そういった声を上げているようなんですけれども。例えば、JAS法からの流れだと思うので、いつ頃どういう経緯でそうしたルール解説が盛り込まれたのかということが、まだ明らかになっていないと思うんですけれども、そのあたりの経緯を、例えばちょっと調べるようにご指示なされたりとか、このあたりのことについて、大臣どのようにお考えかというのをお伺いしたいんですけれども。
(答)このアサリの件に関しまして、まずは農林水産省において、この疑義の解明についての調査、しっかりとやっていただくような形で今進んでいるというふうに承知をいたしているところでもございます。これと併せまして、やはり農林水産省と連携して、今おっしゃられたご指摘の部分、国内のアサリの流通の実態、こういったものもやはり把握していかないと、表示の偽装というのは防げないのではないかなというふうにも思っております。いずれにしましても、やはりご家庭で実際に消費者として買うときには、パックに「熊本産アサリ」と書いてあるビニールの表示のものを見て、皆さま方はお買い求めになろうかと思いますので、ご家庭の食卓に信頼できるアサリをきちんとお届けできるようにするにはどういう姿が一番望ましいのかということも含めて、連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
(問)関連してなんですけれども、熊本県は2カ月の出荷停止という、ある意味で厳しいというか、英断を知事は決断されたと思うんですけれども、この2カ月という期間で一定の成果を求めたいという意思表示もされているのかなと思いますが、大臣としては、この2カ月どのように取り組んでいきたいというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
(答)知事の方で2カ月の出荷の停止というご判断をされたという、これは今おっしゃるように非常に重い判断だというふうに思っております。ただ、実際、調査がどういった形で進むのか、2カ月間で果たしてきちんとしたところまで行けるのかどうか、これは何とも申し上げられる段階には今ないので、できるだけ早く、やはりいろいろな形での解明というものが必要かなと思っております。そのあたりは、やはり私どもとしても、農林水産省と連携をしながら、できるだけ早く良い形で皆さま方に、また確かな状況をお知らせできるような形で進めてまいりたいなというふうに思っております。
(問)別件なんですけれども、最近アカデミー賞の候補作として、濱口監督の『ドライブ・マイ・カー』が、作品賞としては日本作品では初めてノミネートされて、まだ発表は3月になりますけれども、明るい話題が入ってきましたけれども、改めてクールジャパン担当として、日本の作品が海外で一定の評価を受けているということについては、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)まさにおっしゃるように、この『ドライブ・マイ・カー』、ノミネートされているということで、私自身もクールジャパン担当の大臣として非常に喜ばしく嬉しく思っておりますので、何とか最後、3月27日でしたか、発表するときには、何かしら賞が取れれば良いなというふうに心から願っているところでもございます。
 こういった形で、やはり日本のドラマを通じて、あるいは映画を通じて、日本人の心ですとか、あるいは日本人の習慣とか、そういったものが、特にこの作品は非常に長い、3時間近くにわたる映画だというふうに伺っております。私もまだ全く見ていないですけれども、どういったところに海外の方が、日本の良さであったり、あるいは日本人の心のひだであったりするものを感じていただけるかなということを、やはりこういった作品を通じてご理解いただくのが、やはり一番早いかと思っておりますので、そういったところでは、やはり海外に向けてのクールジャパン、アニメはもう大分皆さま方、世界各国で浸透してきておりますけれども、なかなか映画とかドラマとかの作品までは、どうしてもまだまだ数が少ない状況かと思いますので、私といたしましても、この作品が是非賞を取っていただければ良いなと思っております。また、今後もこういった形での海外へのいろいろな意味での発進には尽力してまいりたいなと、このように思っております。

(以上)