若宮内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年11月19日

(令和3年11月19日(金) 10:50~11:02  於:中央合同庁舎第4号館2階共用220会議室)

1.発言要旨


 消費者及び食品安全担当大臣としてご報告をさせていただきます。 週明けの22日の月曜日ですが、国民生活センターの東京事務所及び東京都の消費生活総合センターを訪問し、現場を視察するとともに、相談員の方々からもお話を伺う予定にいたしております。地方自治体の消費生活センターは、消費者と行政を繋ぐ現場にあり、まさに相談員の方々は、その最前線で重要な役割を担っていただいていると思っております。また、国民生活センターは、PIO-NETシステムによる情報の収集・分析、消費者への情報発信、全国の自治体への支援など、消費者行政の中核的な実施機関にもなります。今回の訪問で実際の業務を私自身の目で確認をし、また、車座対話として現場の皆さま方のお話もしっかりお伺いをしたいと思っております。地方消費者行政の充実・強化に向けた取組に、これを更に活かしてまいりたいと、このようにも考えております。
 それから、もう1点、同じく消費者担当大臣としてご報告をさせていただきます。来月、12月6日の月曜日ですが、第9回の日中韓消費者政策協議会を日本において開催いたします。本協議会は、2年に1回、日中韓3国の持ち回りで開催している消費者政策当局間の局長級の会合であり、我が国においては7年ぶりの開催となります。今回の協議会では、午前に非公開の政府間会合、そして午後には「オンライン取引における消費者トラブル対応」をテーマといたします国際シンポジウムを開催いたします。オンライン取引を中心に、国境を越える取引が年々増加をしており、関連する消費者トラブルも急増いたしております。この問題には日中韓で連携して対応する必要があり、シンポジウムのテーマとしても時宜を得ているものと考えております。 また、シンポジウムにつきましてはオンラインでの配信も予定いたしており、是非多くの方々にご覧をいただければと思ってございます。

2.質疑応答

(問)日中韓の消費者政策協議会についてお聞きします。
 デジタル化とかグローバル化が進む中では、やはり国境を越えたオンラインのトラブルが増えているというのは確かにそのとおりだと思います。これについて、国民生活センターが運用している越境消費者センターの苦情相談の中では、中国からの、中国由来といいますか、中国の事業者による消費者トラブルというのが無視できない大きさを占めていて、今回は連携ということが一つのテーマになると思いますけれども、このような消費者越境トラブルについて、中国を含めたということになるかと思いますが、大臣としてはどのような被害防止へ向けた働き掛けを、何かお考えがあればお聞きしたいということです。
(答)今ご指摘になられましたように、消費者から国民生活センターにご相談のあった中国の事業者のトラブル、これは非常に増加傾向にありまして、過去5年間の間には年間250件から400件程度に増えているところでございます。これはまさにデジタル化の進展、あるいはコロナ禍に伴い、国境を越えたオンライン取引の増加というのが背景にあるというふうに思っております。また、これに対しては、しっかりとした対処をしていかなければならないというふうに思っております。
 これまで両国間の間には、協力に関する協定の締結、これは残念ながら今のところない状態でございますので、2019年の前回の会合では、私どもから中国に対して協定の締結の呼び掛けを行ったところでもございます。今回のこの12月に行われます会合につきましても、しっかりと意見交換を行った上で、この協定の締結に向けて更なる働き掛けを行ってまいりたいと思っております。それによって、両国間の連携強化、これについて取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
(問)もう一つご発言された国民生活センターと東京都の訪問なんですけれども、これを見ますと、かなり現場の相談員の方々と意見交流があるということです。大臣、ご就任のときに、地方自治体へのキャラバンといいますか、自治体へのキャラバンもやっていきたいというご発言があったんですけれども、地方自治体、消費者行政については厳しい状況にあるということもあって、消費者庁の幹部の方々は、既にキャラバンをやっていらっしゃるというふうに聞いております。大臣としては、地方を回るとか、地方の首長にお会いするとかというご予定というのは、今のところどうでしょうか。
(答)今現在、もちろんまず消費者行政に関していけば、様々な課題があろうかと思いますので、これについて実際に生の意見を、現場で働いている方々、仕事・業務に携わっている方々から、まずは私自身の耳で、目で、聞いて、見て、どういった形になっているのかなということをしっかりと受け止めたいなというふうに思っております。
 また、こうした形で今進めております、先ほど少しと申しましたPIO-NETの刷新、あるいは課題としては孤独、あるいは孤立化する消費者への対応、それからまた、自治体の相談員の方々が担い手不足ということが現実の問題としても起こってきておりますので、こういったものの解消とか、もちろんこれはお話をしっかりと承ってみないと分かりませんけれども、様々な課題について、どういった形での、また国としての支援の形が望ましいのか、あるいはその連携の形というのはどういった形が望ましいのかということも、私自身が直接じかにお話をさせていただいて受け止めたいなと思っております。今後、機会があれば様々な方面で私自身が出向いてまいりまして、お話を様々なところから承ってまいりたいなと、それをまた具体的な施策に活かしていきたいと、このように思っているところでございます。
(問)万博についてお伺いします。
 昨日、日本維新の会の遠藤国対委員長が、今開催中のドバイ万博で、来月開かれるジャパンデーに閣僚として参加しないのかというご発言をされました。このジャパンデーというのは、半年間の開催の中で、日本のいろんな文化ですとか、そういったものをアピールする、1日しかない、こういう非常に重要な日であると思いますけれども、今、招請活動中、結構コロナ禍で難航している中での、ある意味チャンスだろうと思いますけれども、このジャパンデー、参加されるご予定、あるいは検討されてはいるんでしょうか。
(答)今お話に出た12月11日のジャパンデーのことは重々承知をいたしております。また、先ほどのご指摘にあった国対でのお話の中で、そういったご意見が出たということも聞き及んでおります。何よりも大阪・関西万博のPR、これは各国への参加の招請を伺う絶好の機会であることというのは、これは間違いないと思っております。いろいろなスケジュールの制約、様々あるかと思います。あと、国会日程もどういう形になるか、まだ確定的ではありませんので、諸般の事情が許せば、何とか私も訪問いたしたいなというふうに思っておりますが、現段階では確定的にはまだ決まっていないのが現状でございます。
(問)発表いただいた日中韓消費者政策協議会の件でお尋ねします。
 ちょっと外交絡みの話になるんですけれども、韓国の警察庁長官が竹島に上陸したことを受けて、昨日、アメリカで行われている外務次官級の協議に参加している森外務次官が、日米韓3カ国の共同記者会見の出席を見合わせました。この今日発表いただいたシンポジウム自体、まだ先の日程ではありますが、外交の状況によっては大臣も韓国の参加するシンポジウムに参加を見合わせるとか、そういうようなこともあり得るものなんでしょうか。
(答)今のご指摘なのですが、日中韓消費者政策協議会という、この協議会自体が、まず局長級という実務家レベルでの会合だということが1点。それからまた、何よりも、やはり今、先ほども申しましたように、いろいろなオンラインでの普及によっての越境の消費者のトラブルが現実に発生しているのが現状でございますので、こうした中での国際的な協力に向けた意見交換を行うということは、何よりも日本の消費者を守るという観点から大変重要だというふうに思っております。
 そういった意味で、確かに外交上いろいろなお話、今ご指摘の点もあろうかと思いますけれども、継続して続けている取組であり、私の立場からすれば、日本の消費者を守るという観点が、一番重要なポイントだというふうに思っておりますので、議長国としては予定どおり、この政策の協議会、開催をしたいなというふうに考えているところでございます。

3.資産公開に関する質疑応答

(問)資産公開の内容なんですけれども、ご自身の資産内容についてと、また、制度自体に対してどのようなお考えを持っていらっしゃるかを2点教えてください。
(答)私自身、大したことはないと思うのですが、普通かなという、ごく平均的かなというような認識でおります。
 また、制度に関しましては、国務大臣等の資産公開、これは行政の責任者たる者が自らその資産を国民の皆さま方に公表することによって、何よりもこの在任中、なったときと終わるときということになるかと思いますけれども、在任中の清廉さ、公正さ、そしてまた政治と行政に対する国民の皆さま方からのご信頼をきちんと確保するということが大きな目的だと思っておりますので、こういった制度に則って、私もきちんと対応させていただきたいと思っておりますし、この制度は適切なものではないかなと考えているところでございます。

(以上)