西村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年3月31日

(令和3年3月31日(水) 15:55~16:06  於:中央合同庁舎8号館1階S101・103会見室)

1.発言要旨

 私から冒頭に2点申し上げます。
 まず、経済の関係で、本日、「日本経済2020-2021」を公表いたしました。いわゆるミニ白書と言われているものでありますけれども、2020年後半から2021年初頭にかけての動向を点検・分析しております。
 詳細は事務方から説明があったと思いますので、私からは省きますが、この間の経済を意図的に止めて、大幅なGDPマイナスになった点。他方、雇用調整助成金などで雇用を維持した点。今後、産業間の労働移動、いわゆる失業なき労働移動を進めていかなければいけない。こういった点について分析をしておりますので、何か御質問があれば、ポイントだけまた後ほどお話ししたいと思います。
 それから、モニタリング検査についてでありますが、毎週前半に発表しておりますが、もう御案内のとおり1週目、栃木から565件入って、配りまして、1週間で整理をしておりますので、その後、回収をして、その翌週に536返ってきて0件であったということです。次の週は2,600件返り1,100、あるいは次の週は4,500。1週かその次の週かぐらいに返ってくることになりますが、その後、4,900、6,300、7,000件と5週目に配っています。
 そして、回収は1週遅れぐらい、あるいは場合によっては2週遅れになりますが、536、1,116、4,597、5,237回収されまして、これまでこのときの6件、このときの1件が陽性疑いということでありますので、全体で合計しますと約1万1,500件の検査を行って、合計7件の陽性疑いということであります。
 先週は、3月22日から28日にかけては、先週は岐阜県の大学、今週は京都の大学でも検査を実施する予定にしております。また、さらに今週、北海道や沖縄においても検査を開始いたします。北海道では企業、沖縄では専門学校などで実施する予定であります。
 私自身、神戸の一番の中心部である、三宮の駅前のモニタリング検査を視察させていただきました。中高年の方もそうですし、若い方も積極的に、昼頃になれば多くの若い方も受けてくれていました。
 まず、1日当たり1万人という量をしっかり確保したいと思っていますが、この結果を見ますと、つまり無症状の方にいろんな繁華街で人が集まる場所、どちらかというと活発に活動している方が多いと思いますけれども、対象としてやったとしても、このぐらいの件数であります。
 抗体保有者の調査が厚労省からも発表されましたけれども、東京でも1.数%、関西圏で0.何%ということですから、一般に対象を限ることなく声をかけますと、こういう形になってくるわけでありますので、予兆を見るという意味では、この数字が上がってくれば、当然分かってくるわけですけれども、むしろ今は感染拡大が少し広がってきている状況ですので、感染源を特定するという意味をより込めて、対応していきたいと考えています。
 そういう意味で今後、繁華街なども行っていきますけれども、数を増やしていく中で、感染が広がっている地域の工場とか作業現場とか、あるいはもう既に始めていますけれども、大学とか、それから企業の寮とか、比較的感染が広がっている地域とかリスクの高い所に重点を置きながら、それぞれの都道府県と連携をして、対応していきたいと考えています。
 これは今の件数、また公表させていただきますけれども、2万1,000件ほど配って、1万1,000件ほど回収ができているということです。
 そして、今申し上げたようにモニタリング検査、当初は感染が落ち着いていれば再拡大の予兆をつかむということですが、感染が広がってきている地域では、むしろ感染源を探知していく機能も持てると思いますので、医療機関等のいわゆる行政検査でやっているデータ。どの地域で陽性者が多いのか。それから、民間検査機関のデータもいただいています。
 SNSのデータ、こういったものをモニタリング検査にあわせて分析して、今はどちらかというと感染源を探知していく。そしてクラスター対策やまん延防止等重点措置、さらにワクチン接種を進める中で、大きな流行としないと。再拡大を防いでいければと考えています。
先週金曜日に、専門家を交えて準備会合を開いたところでありますが、こうしたデータの分析を専門家の御意見を聞きながら、また、都道府県の担当者にも入っていただいて、感染源がどこにあるのかということの分析を是非進めていきたいと考えています。そういった意味で、モニタリング検査については戦略的に広げ拡充し、活用していければと考えています。
 それから、全国の新規陽性者の数が、昨日は2,077名ということでありますが、今日それぞれの知事ともいろいろ状況について分析をし、緊張感を持った対応で取り組んでいくことで一致しているところでありますけれども、特に大阪でもかなりの数が今日は出るようであります。沖縄も数が増えるようであります。
 さらには宮城も、これまで少し検査をスムーズに受けられなかった方々の分が上乗せされるということで、この数日間ということを申し上げてきましたけれども、少しその分の数が上積みされて増えるようであります。
 それぞれの知事とこうした感染者の状況を分析し、そして、クラスターの状況なども意見交換させていただいています。病床の状況なども含めて強い警戒感、これを共有しているところであります。
 まん延防止等重点措置の適用も含めて、引き続きそれぞれの知事と連携をしながら、また、専門家の皆さんの御意見をしっかり聞きながら、分析なども踏まえて、今後、適切に判断をしていきたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)新型コロナの関係でお聞きいたします。大阪府は今日、対策本部を開いて、政府にまん延防止等重点措置の適用を求める方針であります。この適用に関する政府の検討状況及び基本的対処方針分科会の開催の予定等、見えているものがありましたらお願いします。
 それから、大臣からも御紹介がありました大阪以外にも、表を見ても、神戸でも赤い部分が出てきています。大阪以外にも重点措置適用の可能性等、現状どのようにお考えでしょうか。お願いいたします。
(答)まず大阪の吉村知事とも、先ほど電話で意見交換をいたしました。それもあってちょっと遅くなったんですけれども、ちょうど今、4時からですかね、本部を開いていると思いますので、その中で専門家の意見を聞いて判断をしていくということでありましたけれども。まだ正式な要請があるわけではありませんが、正式な要請があれば、これは法律上の要請でもありますし、そして、附帯決議でも「尊重して対応する」という旨が書かれておりますので、これは要請があればしっかりと受け止めて、しっかりとした検討をしたいと考えています。
 専門家の皆さんの意見も聞かなければならないと思いますが、いずれにしても今日の数字もかなり多いようでありますので、病床の状況も含めて、強い危機感を吉村知事と共有したところであります。
 いずれにしても、この感染拡大を抑え込むということで一致しておりますので、まん延防止等重点措置の適用も含めて、要請があればそれを真摯に受け止め、また、専門家の意見を聞いて、あまり時間を置くことなく、政府として検討を急ぎたいと考えています。
 その他、感染が広がっている知事とは、それぞれ意見交換をさせていただきました。村井知事あるいは兵庫県の井戸知事、沖縄、玉城知事、それぞれ状況などを踏まえてお考えがあるようでありますので、そうしたそれぞれの知事の考えも踏まえながら、また、専門家の皆さんの御意見を聞いて、何とか大きな流行にしないように、それぞれの地域でそれが広がらないように感染を抑えていくという観点から、政府としても引き続きそれぞれの知事と連携をしながら、対策をより強めていきたいと考えております。
 いずれにしても、要請があればそれを真摯に受け止めて、迅速に対応していきたいと考えております。
 ありがとうございました。

(以上)