西村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年10月20日

(令和2年10月20日(火) 18:06~18:18  於:中央合同庁舎8号館1階S101・103会見室)

1.発言要旨

 まず、感染者の状況について申し上げます。
 昨日の新規の陽性者の数は315名ということであります。月曜日でありましたので、大体いつも少ないわけですけれども、週単位で見ていかなければいけないということであります。
 その中で、特に沖縄県で昨日36名、月曜日ですけれどもかなりの陽性者の数になっておりまして、このところずっと30名前後で推移してきています。1日停電がありましたので、まとめて63人と報告がありましたけど、分けると34人、29人ということで、このあたりからずっと、先週も含めてですけれども30人前後ということで、本日、玉城知事と電話会談を行いました。この12日から18日の1週間で、宮古島で21名、石垣島で22名、竹富島で1名ということで、離島で陽性者が発生しています。離島では病床の確保も難しい場面もありますので、玉城知事と状況について確認した次第です。
 玉城知事からは、現時点で何か逼迫しているという状況ではないということでありますけれども、特に観光客からの感染ではなくて、島内で地元の方々の家族内での感染拡大が目立ってきているということでありました。沖縄のそれぞれの風習で、何人かで寄って飲むような風習、慣行があるようでありまして、その際に広がっているということでお話がありました。
 私から二つ申し上げて、一つは、前広に何なりと御相談くださいということで、病床、宿泊療養施設とも、それぞれの島内で一定数確保しているということでありましたけれども、以前にも自衛隊が患者さんの搬送を行うという事例もございましたので、何なりとまたおっしゃってくださいと申し上げています。
 もう一つは、集中的に幅広くPCR検査をされてくださいということで申し上げてあります。本日、厚労省のクラスター班から宮古島、石垣島に専門家を派遣したところであります。まずは、感染の対応に万全を期しながら、感染拡大をできる限り防げるよう、連携してやっていければと思います。
 地方で少し感染が広がっておりまして、戦略的にPCR検査を重点的にやってもらえないかという話をそれぞれにしておりますけれども、昨日、青森県知事とも話しました。弘前市からも今日、報告がありましたけれども、近日中にPCRを重点的に行うという方針であります。こちらにもクラスター対策班を送っていますので、まずは濃厚接触者からということですが、近日中に行う予定と。それから、仙台市は既に土日で209件のPCR検査を行っていますが、陽性者0ということで、ちょっと検査数も少ないのではないかということで、今、調整してもらっています。それから、郡山も13日、14日で85件ということですが、陽性者0ということでありますが、昨日、福島県知事とも話しました。少し前広に重点的に検査を行うということで聞いております。それから、さいたま市、南銀という繁華街ですね、ここも26日以降実施する方向で検討がなされています。それから、熊本は9月10日以降、私も視察しましたけれども、プライバシーにも配慮しながら538件。やや最近また増えていますので、検査を呼びかけるということで聞いていますけれども、1名の陽性者と。それから、鹿児島市も少し繁華街で出ていますので、26日以降に実施予定ということで、鹿児島県知事とも話を私もしました。
 ということで、地方の場合は、特に繁華街で発生した場合には、前広に重点的にPCR検査をやれば、これまで経験でいきますと、かなりの程度その範囲で封じ込めができますので、2次感染、3次感染も防ぐことができますので、タイミング良く、できるだけ早期に集中的に重点的にやることが大事だと思っています。そこから高齢者、あるいは病院や高齢者施設にいきますと、重症化するリスクが高い方々に感染が広がりますので、できる限りその範囲で封じ込めるということを集中的にやってもらうことが大事だと思っています。
 大都市部の5つの繁華街の対策につきまして、ワーキンググループで議論を進めているところですけれども、これまでの我々の分析でそういったことも分かってきていますので、地方で少しクラスターが繁華街を中心に発生した場合には、そうした取組をお願いしているところであります。保健所の負担も考えながら、県とそれぞれの市町村と連携しながら対応していければと考えています。
 私からは以上ですが、ちょっと数字だけ申し上げると、日曜日、月曜日は検査件数が少なくなっておりますが、陽性率は3%、ちょっと愛知が検査件数が少ないこともあって4%台になっていますが、それから、沖縄が今申し上げたように、ちょっと4%台になっていますが、しっかりと連携しながら対応していければと思います。
 東京都は、こんな感じで少し横ばいが続いている状況ですね、陽性率も。
 60代以上の方が243名ということで、ここもよく注意しながら見ていかなければいけないと思っています。
 指標については、今申し上げた60代以上の方ですね、しっかりと見ていかなければいけませんし、これは1日の数字ですね、それから病床もしっかり見ていかなければいけないと思っています。
 ステージ3、4の指標も、沖縄でちょっと高くなっていますが、今日、知事とお話しした限りでは、直ちに何か逼迫した状況ではないということで報告を受けておりますので、引き続きしっかり連携していければと思っております。
 PCRの陽性率は3%台で、一部4%、愛知、沖縄であるということであります。新規の報告者数も、沖縄でちょっと13点台になっていますのでステージ3の15に近づいていますが、あと、東京は9ということでありますけれども、今のところまだ手前でとどまっている状況であります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)私からTPPについて1点伺いたいと思います。イギリスのトラス国際貿易相が今週23日に来日して、先日合意しました日英貿易協定についての署名式を行うことで調整していると伺っております。かねてよりイギリスはTPPへの参加に強い意欲を示しておりますけれども、この訪日の機会に大臣がトラスさんと会談して、英国のTPP入りについて協議する御予定はあるのかどうか。また、イギリスのTPP入りの意義について改めて伺えればと思います。
(答)まず、トラス大臣の訪日については現在、外務省において調整を行っているところと承知しています。まだ確定していないものだと理解しています。
 我が国としては、これまでも申し上げてきましたとおり、英国のTPP11、CPTPPへの加入への関心を歓迎しているところであります。引き続き、英国の動向を注視し、必要な情報提供を行っていく考えであります。機会があれば、訪日されてそういう機会を作れれば、改めて私からこうした考えをお伝えするつもりであります。
 それから、御案内のとおり、TPPはまさに21世紀型の新たな貿易・投資・通商のルールを定めているものであります。当然、マーケットアクセスも、できる限り自由な貿易の体制を作っていこうということでありますし、知的財産の保護とか、投資の保護とか、こういった21世紀型の高いレベルのルールを構築しているものであります。まさにコロナを機に多くの国が内向きになりがちな中でありますけれども、やはり世界の富を増やしていくのは貿易であり、投資であると。特に日本は自由貿易国家としてここまで成長してきました。引き続き、自由貿易の旗手として取り組んでいかなければいけないと思いますし、国内への海外からの投資も歓迎ですし、また、海外へ投資して、それによって収益を上げていく、これも必要なことであります。そういった意味で、こうした貿易や投資の高いレベルのルールをより多くの国に広げていくこと、コロナを経験してより一層大事になってきていると思いますので、日本はそうした意味でTPPを、私の立場では一つのこれは大きな手段として、是非、基本的には多くの仲間にこうした高いレベルのルールを受け入れる、そうした国を増やしていくこと、この主導的役割を果たしていきたいと考えているところです。
 ありがとうございました。

(以上)