河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年9月3日(夕方)

(令和3年9月3日(金) 17:20~17:30  於:中央合同庁舎第8号館1階エントランス)

1.発言要旨

 菅政権の1年間、非常に密度の濃い1年だったと思います。菅総理のカーボンニュートラルの発言から再エネ最優先というところにエネルギー政策が大きく転換しましたし、9月1日にはデジタル庁が発足し、世の中にはあまり知られてないかもしれませんけども、給付の申請を受けることなく、対象者の口座に給付するというプッシュ型給付もやりました。
 規制改革が、菅内閣の1丁目1番地という総理の最初のご発言を受け、かなり多岐に渡り大きな改革から、写真のサイズの統一のような、困っている人は多いけれども小さい改革のようなものまで多種多様な規制改革が進んだと思います。
 また、外交面でも日米同盟の評価という意味で、一歩踏み出されました。
 私もワクチンを担当させていただきましたけれども、総理の7月末までに高齢者への2回接種を終えるという号令があったからこそ、デルタ株の感染が拡大している中で、希望する高齢者の方のほとんどが7月末までに2回接種を終えました。
 1日に100万回接種を目指せと言われ、当初、私は「いや、それは」と申し上げましたが、やってみればもう6月からほぼ連日、1日当たり100万回を超えているという状況で、10月から11月の早い時期に希望する国民の皆様への接種を終えることも視野に入ってまいりました。
 非常に、密度の濃い1年であったと思います。そのような中で、菅総理が今回の総裁選に出馬されないということになりました。支える閣僚の1人として、力不足であったと忸怩たる思いがございますが、菅内閣の1年間、どこかでしっかりと皆様にご評価いただくということになるのではないかと思っております。これまでワクチン接種を担当して、その分野で新型コロナウイルス感染症対策を一生懸命やってまいりましたが、ワクチン接種の中でも平時と有事の切り分けができていなかったり、あるいは国と自治体との分権についても、様々な問題があったりというところを一つ一つ解決して、ワクチン接種を前に進めてまいりました。
 知事会、市長会、町村会、そして現場の皆様、いろいろな方の支援をいただいて、ワクチン接種はおかげさまで、世界最高速と言える程のスピードまで持っていくことができました。この新型コロナウイルス感染症対策はワクチンだけではないと思います。他の分野で田村大臣や西村大臣が一生懸命頑張ってくださっておりますが、やはりそういうところをしっかりと規制改革をやりながら、必要な改革を思い切ってやりながら、新型コロナウイルス感染症対策というものをやっていく必要があると思っております。
 そのような中で、菅総理不出馬という総裁選挙でございますから、私自身どうするか、先輩、あるいは仲間の議員とじっくり相談し、また、関係の皆様と、いろいろ相談をしながら決めてまいりたいと思っております。

2.質疑応答

(問)これから仲間と相談していきたいというふうにおっしゃいました。さらに、新型コロナウイルス感染症対策の改革が必要とおっしゃいましたけれども、相談する方向性としてはご自身として、今度の自民党総裁選挙に立候補したいという意欲を示したという理解でよろしいでしょうか。
(答)これから皆様とご相談しますので、そこまでにとどめておきたいと思います。
(問)今日、所属する派閥の麻生会長と会談されたかと思います。総裁選対応をめぐって、麻生会長とどのような会談をされたのでしょうか。また、今後、先輩や仲間の議員と相談する上で、何に重点を置いて立候補するかどうかお考えになるのでしょうか。
(答)これから相談をしていくことでございますから、中身その他については決まったら、決まったことをお伝えします。それまでは差し控えたいと思います。
(問)いつ頃までに判断されたいというようなだいたいの目途はありますでしょうか。
(答)そのようなことも含めて、これから相談をしていきたいと思っております。決まり次第、しっかり皆様にご報告していきたいと思います。
(問)現在、ワクチンの担当をやられているということで、もし総裁選に出るとなれば、その職を一旦離れるということだろうと思いますが、継続性という観点からどのようにお考えでしょうか。
(答)総裁選挙ではありますけども、外務大臣として総選挙を経験しておりますので、そこはしっかりと閣僚としての仕事をやりながら、問題なくできると思っております。
(問)先ほどの関連で、今日、総理とお会いされた時にどのような話をされたか教えてください。
(答)総理がお辞めになるという話もございましたので、ワクチンの報告をした後に、菅内閣の1年間がしっかり評価されるように、きちんとまとめて、どこかで出していかなければいけないというような話をしてまいりました。
(問)これまで大臣は、ワクチン接種の担当なので、それをしっかりやりたいと述べられていましたけれども、「今後相談したい」と発言されたということは、一歩、出馬に向けて意欲を示している状況ということでしょうか。
(答)これから相談をするわけですから、まずはそこまでにとどめておきたいと思います。
(問)これから相談したいということですけれども、これまで相談してこなかった中で、これから相談しようというように気持ちが変わったきっかけは何かあったのでしょうか。
(答)総理が総裁選挙に出馬されないということでございましたら、それを受けていろいろなことを考えていこうと思います。
(問)総裁選に出られた場合、今の沖縄担当の担務を次の大臣に引き継がれることになると思うのですが、来年、沖縄の本土復帰50周年を迎えるという中で、沖縄政策については今後どのように考えていらっしゃいますか。
(答)まだ沖縄を担当する大臣ですからしっかりとやってまいりたいと思います。
(問)先ほど、菅政権が1年間でやってきたことをいろいろ評価されていましたけれども、ワクチン接種以外の新型コロナウイルス感染症対策についてどのように評価していらっしゃいますか。
(答)国際的に比較をすると、それなりの対応はできたのではないかと思っております。
 もちろん、もっとうまくやれたというご意見もあると思いますし、もっとこうすればよかったということはあるのかもしれません。
 そういうことを含め、しっかりこれからどうやって前に進めていくかということを考えていかなければいけないだろう思います。
(問)河野大臣としては、これまで菅政権が行ってきた政策や改革をこれからも続けていきたいとお考えなのか、また、これから日本をどのような方向に進めていきたいとお考えでしょうか。
(答)これからどうするのかということを、じっくり仲間と相談しますので、先のことはそれからにしたいと思います。

(以上)