河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年7月2日

(令和3年7月2日(金) 16:12~17:03  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨

 今日は画期的なニュースが1つあります。これまで、我が国では最新の法令を世の中の方に見ていただけないという状況がございました。政府は法案の作成・改定、あるいは国の法制執務に利用するe-LAWS(法制執務業務支援システム)というものを構築してまいりましたが、このe-LAWSに登録をされたデータをe-GOVすなわち電子政府の総合窓口に掲載して、一般に公開してまいりました。
 ところが、このe-LAWSの法令データが、法令の策定または改正後のデータの更新が遅く、最新の条文が法令の施行後もすぐに参照できない、すぐに確認できないという状況で、利用者からしてみると、何だこれはという状況でございました。
 また、所管官庁が認証せずに公開をしている法令も多く、そもそも条文が本当に正しいのかどうか、不安な面もあったわけでございます。認証が行われずに公開されている割合が、法律・政令ともに5%程度あるということです。
 そうしたことから、これまで内閣法制局の審査では、e-LAWSを使うことが認められない場合があったと承知しております。さすがに法治国家でこの状況はまずいということで、直轄チームから各府省に検討を依頼し、調整を行いました。
 その結果、法令データを整備する業務フローを抜本的に見直すことになりました。今までは公布した後に官報のデータから法令データを作成するということをやっておりましたけれども、今後は国会提出時にそのデータから作業するということにいたしました。また、「内外の法令及び法務に関する資料の整備及び編さんを行うこと」という規定が法務省設置法第4条第5号にございますが、本来、法務省が中心となって法令データを速やかに整備、更新すべきところでありますので、今後は法務省が中心となって行っていくということにいたしました。
 法律については、国会による修正がなかった場合には、原則として公布と同日にe-LAWSを更新し、さらにe-GOVを更新するということにいたします。
 次の通常国会の法案提出に間に合うように、法務省と総務省が共同で、まず、現在の法令データを検証するということにしてございます。迅速なデータ更新ができるような新たな業務フローの試行を今年度中に行いたいと思っているところでございます。
 今まで、法務省は、民間の「ぎょうせい」が出している紙の法令集である『現行日本法規』の監修は行っておりましたが、それは民間の出版物でございます。それよりも法令データをきちんと国民にお示しすることが大事でございますので、今回が恐らく初めての公式の法令データ整備ということになると認識をしております。
 これまでは、官報に公布されたデータから法令データを作成するということでしたので、法令のデータ案の作成は公布後に始まっておりました。ところが、各府省が法令の認証をしようというときには、もう既に人事異動が行われていて、法令の作成、改正を担当したチームは既に縮小、解散となっているケースが多々あったということです。それから、e-LAWSのシステムを管理する総務省は、便宜上、この法律・政令の溶け込み案の作成を事業者委託により代行しておりましたけれども、所管省庁にかわって法令を認証する権限はないわけですから、所管省庁の認証が行われない場合には未認証と表示した上で、データを公開しておりました。
 今回の見直しによって、法律については、国会に提出する際の法令データを基に作成、掲載することになります。法案の提出から成立まで、一般に何か月かかかりますので、その間に必要な作業が行えるということと、国会に法令を提出しておりますので、法令改正を担当するチームが残っており、各省の高い認証能力で認証することができます。それから、法令編さんを所管する法務省が責任を持って整備をするということになりますので、今までとは打って変わって、しっかりとした法令データの提供ができると思っております。
 法律について、国会の修正がない場合は、原則として公布と同日の法令データを公表し、全て認証した上で公表するということになろうかと思っております。
 ワクチンの接種実績でございます。医療従事者への接種回数は6月30日付で約8万回、累計で1,080万回近くになりました。高齢者を含めた一般接種の回数は、7月1日分のVRSの入力が54万回で、累計で3,536万回となりました。高齢者の中で2回の接種を終えられた方が既に1,000万人を超えたという状況でございます。
 モデルナ社製ワクチンの接種回数は、115万回に達しました。これは、接種券を持って接種した方の数で、職域接種を受けた方で名簿管理されている方は、今の時点では、この数字にはまだ含まれていない方がいらっしゃいます。職域接種を受けて、接種券を入力ができた方を含めて115万回でございますので、自治体から接種券が発行されれば、恐らくこの数は相当増えていくことになろうかと思っております。
 お示しをしましたのが、日本とアメリカ以外のG7の各国の接種回数でございます。日本がゴールデンウイーク明けからファイザー社製ワクチンがフルに入ってくるという状況で、最初は接種が遅れておりましたが、この表を見ていただいてお分かりのとおり、自治体の皆様のご努力と、医師会をはじめ医療関係者のご努力をいただきまして、1日当たりの接種回数が100万回を超えるというすごいスピードで立ち上がってまいりました。
 素早い立ち上がりに感謝申し上げると同時に、菅総理が表明された7月末までに重症化するリスクの高い高齢者へのワクチン接種を何とか終えたいという目標の達成が視野に入ってきているのではないかと思っております。
 ワクチン供給の全体像をこれまで何回か申し上げてまいりましたが、ファイザー社製ワクチンが6月までに日本国内に1億回分入ってきております。7月、8月、9月の第3四半期でファイザー社製ワクチンの輸入量が約7,000万回分であり、クールごとに1万箱供給できるという感覚でございます。10月、11月でファイザー社製ワクチンは2,000万回分が入ってくるということで、合計1億9,400万回分でございます。
 6月のモデルナ社製ワクチンの輸入量がおよそ1,700万回検討で、若干ずれるかもしれませんが、残りが7月、8月、9月の3か月で入ってくるということでございます。
 6月末までに高齢者を2回接種するために必要な量は、接種率100%の想定で各自治体にお送りしておりますので、高齢者への接種に関してはフルスピードで打っていただきたいと思っております
 その後でございますが、6月までに1億回分入ってきて、高齢者の接種率100%というわけにはいかないと思いますので、接種されなかった分が在庫として7月に上乗せをされることになるかと思いますが、7月、8月、9月は7,000万回分がほぼ均等に輸入されるということになってまいります。そうすると、各クール、恐らく1万箱程度を供給するということになります。7月、8月については、まず、そのうちの8,000箱を基本計画枠として、人口割で各自治体にお配りいたします。7月の第10クール分については、既に各自治体に基本計画枠分をお示しいたしました。数字の小さいところは若干ぶれますけれども、7月の後半(第10クール)分の基本計画枠としてお示しをした分を8月(第11クール、第12クール)分の基本計画枠としてお示しさせていただきたいと思っております。
 その間に、職域接種が進みます。今、名簿管理で打っていただいているところに接種券が発行されると、接種実績がVRSに入力されて、その数字が各自治体に入ってまいりますので、9月の配分については8月のどのあたりかで職域接種がどの程度、自治体の接種回数に寄与しているかというのが見えてくると思いますので、それを加味した上で9月はファイザー社製ワクチンを配布したいと思っております。8月いっぱいまでの基本計画枠については7月の後半とほぼ同等となると思っております。
 これまで、高齢者への接種のために1億回分のファイザー社製ワクチンを最大で1万6,000箱をお送りしたことがございますが、1万6,000箱ですとだいたい1日平均で130万回程度打てる量になるわけですが、1クールで1万箱の供給となりますと、計算していただくと分かりますとおり、1日当たり83万回程度の接種ができる量になります。今、恐らく足元で1日当たりの接種回数が120万回程度になっていると申し上げておりますが、高齢者への接種は7月末終了を目指してフルスピードで打っていただきたいと思います。その後については、自治体に残っている在庫を使いながら、供給スピードに応じた接種スピードの最適化をお願いするということになると思っております。
 自治体からの希望量は第10クールの配分量の3倍弱あって、希望量に達しないとか、希望量が半分になったという自治体もございますが、供給量が希望量の3分の1でございますので、希望量のとおりの配送というのはできません。今後は、手持ちの在庫をうまく使いながら、スピードを最適化していただいて、供給量に応じた接種スピードをお願いしていきたいと思っております。
 接種回数の累計は6月末で約4,400万回程度だと思います。1億回分のファイザー社製ワクチンは入ってきておりますので、接種回数4,400万回ということを考えると、各自治体にはまだそれなりの在庫がお手元にあると思いますので、その在庫を使いながら供給量に合わせた最適化を是非お願いをしたいと思います。
 第11クール(8月2日・9日の週)、それから第12クール(8月16日・23日の週)にはそれぞれ1万箱を配送することができる輸入量が入ってくる予定でございますので、1万箱を配送し、そのうち基本計画枠を8,000箱とさせていただいて、先ほど申し上げましたようにこの8,000箱を人口規模に応じて各市区町村に割り当てます。
 残りの2,000箱は、在庫率あるいは直近の接種実績に応じて割り当てをさせていただきたいと思いますが、在庫が積み上がってしまっている自治体は、少し基本計画枠分をそのままお送りしていいのかどうか考えていかなければならないと思っております。第11クール、第12クールの配分の詳細については追ってお知らせをしますが、基本的には8,000箱を人口割にした基本計画枠をお出しいたします。例えば、在庫が接種回数で割り出して100日分を超えている等、在庫が積み上がっている自治体の分は、接種スピードが速くて少し在庫が減っているところに回させていただくこともあると思います。適正在庫はもちろん必要ですから、在庫をとっておくことが全部だめだと言うつもりはございませんが、自治体によっては桁違いの在庫になっているところがございます。
 前から申し上げているようにVRSを基に判断をいたしますので、VRSの入力を是非タイムリーにやっていただきたいと思います。VRSの入力に関する人件費は国の方で全部負担をいたしますので、どうぞ、VRSをなるべくリアルタイムに近い入力できるような体制を、今後、是非お願いしたいと思います。
 第10クール(7月19日と26日の週)の配分についてもう少し詳しく申しますと、ファイザー社との交渉で更に600箱上乗せができましたので、1万600箱の配送を行います。基本計画枠として、64歳以下人口に応じて、まず8,000箱を配分いたします。それから、残りについて、モデルナ社製ワクチンを使用した大規模接種で申請された自治体の中で、保留中になってしまった案件については、7月最終週までに必要な数量をお送りいたします。その残りをワクチンの在庫率が低い自治体から順番に上位200番程度まで配れますので、直近の1週間の接種回数と、希望量と、基本計画枠の差分のいずれか小さい方の量をお出しするということにしております。基本計画枠については既に数字をお出しいたしましたが、追加分の2,600箱の数字については、今、精査しておりますので、来週月曜日に通知させていただきたいと思っております。
 それから、職域接種及び大学拠点接種の申請についてでございます。まず、専用の受付サイトから申請をいただいたと思いますが、申請をいただくと厚労省から申請を受け付けましたという、まず1通目のメールが届いているはずでございます。厚労省において申請内容を確認したものについては、確認メールが2通目として届くことになっております。2通目の確認メールが来ているところは、接種に向けて具体的なプロセスが動いております。先日も申し上げましたけれども、6月25日の午後5時に申請の受付を休止した段階で、職域接種と大学拠点接種合わせて3,700万回分の申請をいただいております。そのうちの2通目のメールを受け取ったという確認済みの会場につきましては、モデルナ社からのワクチンの供給に支障が生じない限り、当初申請をいただいた人数、スケジュールで実施できるように、ワクチンの供給の手続を進めております。接種開始の2週間前にワクチンの配送日と配送量をご連絡いたします。接種開始の1週間前にワクチンが届きます。それで、接種を開始していただくということで、2週間前の金曜日までに連絡が必ず来ることになっております。ですから、確認されている会場で7月19日以降に開始するというところにはまだご連絡が行っていないと思いますが、お待ちいただきたいと思います。
 厚労省から申請の受付と確認しましたという確認のメールが来ている会場については、当初の予定どおり手続きが進んでいくと思っていただいて構わないと思います。
 繰り返すようですが、モデルナ社製ワクチンに関しては、今の段階では一度配送してしまうと、そこから移送することが認められておりませんので、配送先で全て接種していただく必要がございます。貴重なワクチンを無駄にできません。実際の接種実績に応じて配送量を精査させていただくことになりますので、毎週の配送量の調整をV-SYSで行います。その際、接種実績をV-SYSに入れていただくようにお願いしたいと思います。接種実績が0になっておりますと、こちら側で接種が止まっていると認識をする場合がございますので、配送に必要な量と実績を入力していただきたいと思います。
 確認済みの会場への配送量を積み上げていきますと、接種ベースでは7月26日と8月2日の週に、配送ベースで見ると7月19日の週と26日の週がピークになります。これは、1回目を打ったところの2回目と新規にスタートするところが重なりますので、この週が配送量のピークになりますが、そこから最初にスタートした職域接種、大学拠点接種の2回目の接種が終わるとその分の必要量がどんどん落ちていきますので、配送量に空きが出てまいります。メディセオと地域卸の方々に頑張っていただいて、輸入された量は全て配送できる体制になりましたので、モデルナ社製ワクチンの輸入量が、今、配送上限ということで、フローの上限はモデルナ社製ワクチンの隔週の輸入量が上限という状況になってきております。
 職域接種の申請の確認待ちになっている会場を確認して、8月2日の週からワクチンの配送を始めて、8月9日の週から順番に接種を始めていただくことができるのではないかと考えていますが、逆を申しますと、今、確認ができていない会場について、7月中に接種を始めるのは非常に難しい状況になっております。医療従事者の確保等、いろいろなことがあると思いますので、申し訳ございませんが、7月のスタートは、現時点で確認されていない会場については厳しいと認識していただきたいと思います。8月2日の配送から、順次確認されていない、順番待ちになっているところは入れていきたいと思っております。
 新たな確認については、各省庁の協力を得て、各会場の状況等を検討していただいた上で、後ろにずれるのであれば人数が減るとか、あるいはもう地域接種が進んでいるのでそちらで接種を受けよう等、いろいろなことがあると思います。それはご自由にご判断いただいて構いません。その上で、申請された日時、それから開始予定時期を勘案して順次確認をして、ワクチンの配送に移ってまいりたいと思います。
 来週から、接種の対象者等について所管省庁から順次ヒアリングが行われると思いますので、ご対応をお願いしたいと思います。
 大学拠点接種につきましては、文科省の方で調整をいただくということになっておりますので、大学拠点接種については文科省とご調整をいただきたいと思います。
 現在、申請をしていただいている職域接種分が3,100万回分、大学拠点接種が600万回分、自治体の大規模接種が1,200万回分で、合計すると4,900万回分でございますので、総量的には全部枠の中に入っております。あとは、輸入量を見ながら、フローで調整が必要でございますので、そこのところをお待ちいただくようお願いしたいと思います。
 自治体のモデルナ社製ワクチンを使用する大規模接種で既に確認、承認済みのものは、モデルナ社からの供給に支障が出ない限りモデルナ社製ワクチンで接種を実施していただきます。7月に開始する予定で、まだ承認されていない自治体の大規模接種については、第10クールの中で7月分の必要量200万回分を供給するということにしております。8月以降の市町村による大規模接種は、市町村にお示しする供給量の中で対応していただくということなります。また、8月以降の都道府県による大規模接種会場については、別枠で都道府県にお送りをしたいと思っているところでございます。
 繰り返しますが、1日の接種回数が総理の示された100万回という目標を大きく上回るところまでスピードアップしていただきまして、自治体、医療関係の皆様には改めて感謝を申し上げたいと思います。7月末までに高齢者への2回の接種は、しっかりと終えていきたいと思いますが、その後、接種スピードを、供給に応じて最適化をしていただくことをお願いしたいと思います。

2.質疑応答

(問)職域接種、大学拠点接種で2点伺います。大臣のご説明ですと、接種自体のピークを7月26日の週と8月2日の週に迎えるということだと思いますが、接種回数はおよそ何回分に達するのかというのと、この時期にピークを迎える要因は、ちょうど1回目接種と2回目接種が重なるタイミングだからという理解でよいのか、それぞれ見解をお聞かせください。
(答)接種回数がどうなるかというのは、全部会場を足してみないといけませんが、一応モデルナ社からの輸入量の範囲内でございます。
申し上げましたように1回目の接種が、6月21日あたりで同時にスタートした会場の4週目が来て、新たに7月後半でスタートする企業がございますので、その合計で山が高くなっております。そこからだんだんと最初にスタートした職域接種が終わっていきますので、山が下がってくるということになります。
(問)もう1点。職域接種がまだ承認されていない、確認前の企業の職域接種自体が、8月9日以降に開始されるという認識でよいのかというのと、また、大臣の先ほどの発言で「当初の申請どおりにワクチンの供給の手続を進めている」という発言がありましたが、これは6月25日までに申請をした企業・大学の3,700万回分については、内容に不備がなければ原則全て承認するという理解でよいのか、この2点をお聞かせください。
(答)まず、今までに確認が取れているものについては、最初の予定どおりにスタートするということでございます。申請を頂󠄀いているけれども、まだ確認、承認が取れていないものにつきましては、8月2日あたりから輸入量と配送量の間に差ができてきますので、順次そこへ入れていって、恐らく8月9日の週に開始ということになると思います。
(問)モデルナ社製ワクチンの日本国内に入ってくる量ですけれども、先ほど大臣は6月に1,300万回分、もしくは1,700万回分とおっしゃったと思うんですけれども、これはどちらの数字が正しいのかというのと、そうすると残り3か月は、6月に入ってくる量が1,300万回分だと残り1,200万回分ずつ入ってくるという理解でよろしいのかというのを伺いたいです。
(答)トータルで5,000万回分です。あまりうかつに違った数字を言うといけませんので、今まで入ってきた量をもう一回精査したいと思います。残りが7月、8月、9月に入ってまいります。それがどのような感じで入ってくるかというのは、今交渉しております。
(問)もう1点だけです。先ほど「輸入量=配送上限量になった」とおっしゃったと思うんですけれども、可能であれば1週間の配送上限量を伺えたらありがたいです。
(答)すみません。今、手元に輸入量のデータがありませんが、1週間に何ロット入ってくるか等いろいろありますので、それをある程度ならして出すということにもなりますので、1週間にこれぐらい入ってくる、それを出していくということになります。輸入ロットが週によって3つ入ってきたり、1つ多かったり少なかったりということがありますけれども、だいたいその線ぎりぎりのところで一定にして出すということです。
 あとは適正在庫量をどう見るかというところがありますので、今、数字でどれぐらいとは申し上げられませんが、配送はメディセオと地域卸が、何回分来ても対応できる感じになっています。あとは、空港についてから国家検定を経てというような手続はありますけれども、「輸入量=上限」というふうに、基本的に輸入量を配るということになると思います。
(問)まず1点目、事実関係を確認したいのですが、今、職域接種は全部で3,100万回分とおっしゃいましたが、200万回分削れたという認識でしょうか。これまでは3,300万回分だったと思うんですけれども。
(答)3,100万回分です。
(問)分かりました。それともう1点。ファイザー社製ワクチンの方が今、1週間でならすと配送量が83万回分と。
(答)1日当たり。
(問)1日当たりですね。プラス、モデルナ社製ワクチンの配送量はその半分以下ぐらいだと思うんですけれども、そうするとそもそも1日当たり出せるのが、100万回分前後だというのが分かると思うのですが、それまで在庫が積み上がっていたとはいえ、1日100万回を目指し、さらにそこより上に職域接種で接種回数を上積みしましょうという、当初の計画自体は適正だったのでしょうか。また、ブレーキをかけるタイミングというのは、もっと早く判断できなかったものなのかというのを知りたいんですけれども。
(答)変異株が広がる中で、重症化するリスクの高い高齢者も方々に、とにかく1日も早く打ちたいというのが総理の思いでしたから、とにかく高齢者への接種に関しては、なるべく早く打ってください。そして目標は7月末ということです。
 最初に7月末と申し上げたときは、そんなことできるのかという声が強かった中で、7月末にできるという状況になってきたと思いますので、そこはそれぞれの自治体が努力をしていただいて、医療関係者のご協力も頂󠄀いたということで、まず高齢者についてはこのスピードでしっかり打っていただきたいと思っております。
 そこから先の64歳以下への接種について言えば、7月から9月のワクチンの供給量に限界がありますので、そこへなだらかに下りてきていただく必要があると思います。
 なだらかに下りてくるところは、手持ちの在庫を使いながら、緩やかに山を下りてきていただきたいと思いますが、9月末までに希望する国民全員分のワクチンの確保ということができておりますから、そこから国家検定、政府売却、それぞれの自治体への配送ということを考えても、10月から11月にかけての接種の終了というのは、供給的には問題ないと思っておりますので、スピードを最適化していただいて、その後はやはり若い世代の接種率を上げていくという最後の山に挑戦をすることになると思います。
 それぞれの自治体でも是非、自治体内の若い世代へ働きかけをしていただいて、それぞれの自治体で、若い世代の接種率を高めるご努力をいただきたいと思います
(問)ファイザー社製ワクチンの輸入についてお伺いします。冒頭に全体像の話がありましたが、確認ですが、7月から11月にかけて停止することなく継続的に輸入が続くということでよろしいのかということと、現状、接種スピードに対して供給が追い付かないということになっていますが、そもそも7月から11月にかけて入ってくるワクチンを、大臣自らファイザー社やモデルナ社等と交渉して、輸入計画を前倒しするということは考えていらっしゃらないのでしょうか。
(答)まず7月から9月で7,000万回分というのが、合意した数字でございます。ちょこちょこと1,000箱とか600箱とか浮いているやつを日本へ回してくれと言って、入れてもらっておりますが、全体的にもう少しフロントローディングできないかという話はしております。
 ただ、今、全世界的にワクチンの需要が非常に大きくなっているというのは、日本からも各国にワクチンの供給を始めている状況をご覧いただいてもお分かりだと思いますので、劇的に数字が前倒しになるかというのは、非常に厳しいと思いますが、それでも可能な限り前倒しができるような交渉をして、浮いているものがあれば、今回の600箱とか前回の1,000箱とかを回していただいているところです。
(問)事実関係も含めてまとめてお伺いします。まだ確認ができていない会場について、7月中に接種を始めるのは難しいという説明だったと思うんですけれども、これは5,000会場のうちの何会場ぐらいになるのでしょうか。あと今後、職域接種申請受付再開の可否の判断というのは、いつごろまでに精査して判断することになるのでしょうか。
 最後に、このような事態になったことは見通し、見積りが甘かったのではないかという指摘もあろうかと思いますけれども、そのことに対する受け止めをお願いします。
(答)今確認できていないものについては、7月の接種スタートは正直厳しいと申し上げましたが、どれぐらいの会場数があるのかというのが今、手元にございませんので、必要なら事務方にご確認いただきたいと思います。
 当初、職域接種で1,000人ということを申し上げましたが、それはハードルが高いだろうという声もありましたので、「なるべく中小企業、取引先、関連会社を拾ってください」というお願いをしたところでありますが、中小企業が一生懸命みんなで集まって1,000人を超えたり、いろいろなトラック協会や温泉組合とか、あるいは商工会議所が音頭を取って申請を出してきていただきましたので、想定をかなり超えたというのは事実でございます。
そのような意味で、見通しが甘かったのではないかと言われれば、そこはお詫びをするしかございませんが、それだけ皆さん頑張って、温泉ならみんなでワクチンを打って、お客さまをしっかりお迎えできるようにしたいとか、そのような思いの中でしっかりそういうグループを組んでいただいたと思いますので、時期は少し後ろになるかもしれませんけれども、今、申請を出していただいているものについては、順番にしっかり確認してスタートをかけていきたいと思います。
 先ほどから申し上げましたように、輸入量が今上限になっていて、配送量が減っていきますので、精査の上その減り方がもう少し大きいということになれば、スタートができる会場数が前倒しで増えていくと思いますので、そこは積極的に見ていきたいと思います。
(問)霞が関のFAXの廃止についてお伺いします。6月末で原則廃止ということになりましたけれども、その効果についてお伺いしたいのと、もう一つ、国会対応のFAXについて、職員の方に伺うとかなり負担にはなっているということですが、まだどのようにされるのか結論は出ていないと伺っています。その廃止の是非と、廃止するのであれば、いつごろどのような形でしていかれるのかというところを教えてください。
(答)幾つか危機管理のバックアップですとか、あるいは世の中からの申請であったり、ご意見の受付でFAXを使っているものについては、これは残さざるを得ないということで了解をしております。国会については院の方に私が出向いて、もう一回きちんとご説明をして、ご協力のお願いをしに行こうと思っております。
(問)廃止を目指されるということでしょうか。
(答)はい。
(問)ワクチンの関係ですけれども、職域接種の申請があったものは全て受け入れるということですが、当初の説明だと、過剰に申請があったということで、精査するということだったんですが、これは精査せずにそのまま受けられるという意味なのか、精査をした上で受け入れるのかという点を確認したいのと、そうなった場合に、すでに今の計算でも、職域接種、大学拠点接種、自治体での大規模接種の合計4,900万回分で、すでにモデルナ社製ワクチンが100万回分余っていて、さらに精査を進めていくと、さらにバッファーが出る可能性があるんですけれども、この扱いについてはどのようにお考えなのか教えてください。
(答)すでに精査の結果、空きが出ているというか必要量が減っておりますので、これは確認前のものも精査をしながら入れてまいります。一番多かったのが、申請時の説明で、延べ人数なのか接種人数なのか勘違いされて、1,000人に2回接種だから2,000人と申請されているところが多くあり、そこはご迷惑をお掛けしましたが、2,000人を1,000人に直させていただいたり、3,000人が1,500人だったりということで、そこは枠が少し空いてくると思います。これから確認をするものも、その間違いがあると思いますので、そういったものを中心にしっかり見ていきたいと思っております。
(問)第10クールの供給についてお伺いしたいです。自治体からの希望量が供給量の3倍弱あるとのお話がありましたけれども、これまで1億回分近く供給されて、在庫が十分あるはずだと思うんですけれども、それでもこれだけ多くの希望量が来ている理由について、大臣はどのように分析されていますでしょうか。
(答)一つは、かかりつけ医が、3週間後に2回目を接種する分のワクチンを持っていないと、1回目を打たないというところがありますので、とにかく3週間後に打つためのワクチンをしっかり確保するということと、例えば次の週の分は今あるワクチンの在庫で予約を受付けるけれども、さらにその次の週の予約を受付けようとすると、在庫を倍持っていないといけない。要するに予約を受け付ける分の在庫は持っているという前提で、予約を受付けていらっしゃるところが結構あると思います。
 それは確実にかかりつけの患者さんに打つという意味で、手の内にあるワクチンで打ちたいということで、例えば3週間先まで予約を受付けると、3週間分の1回目の接種に必要な量プラス、それの2回目の接種に必要な量ということで、6週間分の在庫がないと3週間先の予約を受け付けないというようなケースもあると聞いております。
 そういうことで在庫があるけれども、これは打つ人が決まっているから、次の予約を受け付けようと思ったら、次のワクチンが来ないと、今のワクチンは接種する人が決まっているということになっているというところがかなりあると承知しておりますので、そこをうまく使いながら最適化していただくということをお願いしないといけないと思っております。
 ひと月ぐらい前は、接種個所は恐らく2万か所程度であったのが、今は5万6,000か所程度になっていると思いますし、大規模接種会場が2,000から3,000か所ということを考えると、かかりつけ医の接種会場は5万3,000から5万4,000か所あって、10回ずつ多く打っていただくと、それだけで50万回増えるという、本当に底力を見ているような気がします。これから先はそれぞれの自治体の希望量は、残念ながら供給できませんので、うまく最適スピードに持っていっていただきたいと思っております。
(問)ワクチンについて質問させていただきます。日本でも3種類のワクチンが承認されて、その中で2種類しか使われていないのですが、アストラゼネカ社製ワクチンは、結果的に全く使わない可能性はありますか。
(答)アストラゼネカ社製ワクチンについては、厚労省の専門家パネルで、予防接種についてどのような使い方をするかというのを決めることになっておりますので、今私はそれを待っている状況でございます。
 恐らく7月中のどこかで開催をしていただけると思っておりますので、その結果を見た上で対応していきたいと思っています。
(問)ワクチンから話題は変わるのですが、内閣府沖縄総合事務局の局長が、沖縄県がまん延防止等重点措置や緊急事態宣言の対象となっていた時期に、複数回にわたって県内の離島へ出張していたことが分かりました。
 沖縄観光PRのために、沖縄総合事務局が管理しているサイトに載せる写真の撮影や情報収集を目的に出張したということですが、離島の方からは来島の自粛を呼びかけている状況でもありまして、医療の専門家からは不適切ではないかとの指摘も上がっていました。大臣のご見解をお聞かせいただければと思います。
(答)すみません。詳細を全く知らないものですから、内閣府沖縄総合事務局にお尋ねいただきたいと思います。

(以上)