河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年6月25日(午後)

(令和3年6月25日(金) 12:59~13:16  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨

 先ほどの会見で申し上げればよかったのですが、ワクチンの件でございます。
職域接種と大学拠点接種、それから都道府県、市区町村の自治体による大規模接種あるいは集団接種で、モデルナ社製ワクチンに対して申請を上げてきていただいております。
 まず大学拠点接種について、2学期に対面で授業を行っていただくために必要な回数分を文科省と協議して、既に文科省の方で各大学等と調整をしていただいているところでございます。これについては文科省がしっかり各大学と協議をしてくださいますので、それぞれの大学におかれては、文科省と調整をしていただきたいと思っております。
 大学拠点接種と職域接種を合わせた合計の接種回数は3,300万回分ということになります。この枠内で職域接種の申請を頂いている所を順次当てはめてまいりたいと思っております。
 今、この数字をトータルで超える申請を頂いておりますので、承認が難しい案件というのが既に出ておりますので、そこについてはなるべく早くお詫びを申し上げるとともに、状況をお知らせしたいと思っております。
現在、都道府県、自治体による大規模接種については1,200万回分を承認しております。これについてはしっかりと供給してまいりたいと思っております。
 その他に、都道府県及び自治体から追加で申請を頂いて保留になっている分が1,200万回分ございます。都道府県と市町村で約1,700万回分、モデルナ社製ワクチンの割り当てができると思っております。この他に、締め切りまでに申請して頂いたものについては、モデルナ社製ワクチンを供給するか、あるいはファイザー社製ワクチンに余裕が出てきた時に供給するということで、対応してまいりたいと思っているところでございます。
 ただし、今朝の会見でも申し上げましたが、1日当たりの配送限界量がございますので、申し訳ございませんが希望日に全てスタートをするというのはできないという状況になっております。これから精査して、来週中には精査の状況を何らかお示しできるようにしていきたいと思っております。
 スタートがあまりに後ろに倒れるようであるならば、やめようという判断もあるかもしれませんし、職域接種等の場合は後ろへ倒れるのであれば、もう自治体による接種で接種を始めてしまおうという判断もあるかもしれませんが、大学につきましては、しっかり文科省の方で対応していただけるということでございますので、大学は文科省とご相談いただきたいと思います。
 自治体につきましては、これまで承認した分についてはまずしっかり動かしたいと思っておりますが、配送可能量の上限に達しておりますので、これまで承認しているものでも数量が若干抑制されたり、後ろ倒しになるということがあることをお許しいただきたいと思います。今、保留中になっているものについては、なるべく、モデルナ社製ワクチンの総量の枠内で対応できるものについては、モデルナ社製ワクチンをお出ししたいと思っておりますし、それが駄目な場合には、ファイザー社製ワクチンの余裕が出てきた時にファイザー社製ワクチンをお送りするということにしたいと思っております。
 職域接種につきましては、大学拠点接種と職域接種の合計で3,300万回の枠の中に入っているものについて、承認させていただきたいと思っておりますが、配送限界がございますので、個々の量、あるいはスタートが後ろ倒しになるというところはお許しいただきたいと思います。職域接種の申請を頂いているものの中で、もう既にこの量をオーバーしておりますので、精査の上、ワクチンの供給が難しいというところはその旨を早急にお伝えしていきたいと考えているところでございます。

2.質疑応答

(問)まず1点、申し上げたいんですけれども、さすがに3時間前に会見があって、17分後にもう1回会見をしますと言われても、我々も対応に限界がありますので、そこは改善をお願いしたいと思います。
 その上で確認をしたいんですけれども、今おっしゃりたいことというのは、主に自治体が要請している集団接種についてであって、その枠は1,700万回分ありますと。既に承認済みの1,200万回分は、若干ずれるかもしれませんが必ずお届けはしますと。さらに追加で申請が1,200万回分あるので、2,400万回分マイナス1,700万回分の分については、残りのモデルナ社製ワクチン500万回分プラス、ファイザー社製ワクチンも必ず供給することによって、自治体が行う大規模接種については何らかの形でワクチンは必ず出しますということなのか、それともモデルナ社製ワクチンの残り500万回分は供給するけれども、ファイザー社製ワクチンで余りが出るかどうかは分からないので、そこはこれから調整しますという話なのか、どちらなのでしょうか。
(答)自治体から申請頂いているものにつきましては、時期その他は、モデルナ社製ワクチンの配送上限がありますので明確に今申し上げることはできませんが、これについては対応してまいりますということです。ひょっとするとファイザー社製ワクチンで対応するということもあり得るということでございます。
(問)確認ですけれども、承認していない申請のみの分についても、モデルナ社製ワクチンかファイザー社製ワクチンかは別にして、残りの1,200万回分についても届けるという理解でよろしいですか。
(答)対応するつもりでおります。ただし、時期が後ろに倒れますので、もうその時期になったら手持ちのワクチンでやるというようないろいろなご判断があると思いますが、国としては自治体の接種については申請いただいたものについては、一つずつきちんと対応してまいりたいと考えております。
(問)手短に2点だけですけれども、そうするとこの3,300万回分はもうフィックスされているという理解でよろしいでしょうかというのと、先ほど総理とお会いされていましたけれども、これは総理からご指示があったという理解でよろしいのでしょうか。
(答)関係の大臣とも相談して、大学拠点接種と職域接種の合計で3,300万回分、自治体の接種で使用するモデルナ社製ワクチンの枠を1,700万回分とさせていただきましたので、その範囲内でそれぞれこれから精査をしながら対応してまいりたいと思っております。
 また、自治体の接種でその枠に入りきらないものについては、ファイザー社製ワクチンを供給していくということを考えてまいります。
ただし、ファイザー社製ワクチンも今のところ自治体に配る基本枠と調整枠の上限が来ておりますので、配送上限量に組み込めるのが後ろ倒しになります。これがどの程度後ろ倒しになると配送上限量に空きが出るかというのがまだ精査が終わっておりませんので、なかなかめどを申し上げることができなくて申し訳ないと思いますが、来週中にはそこまでの時点で分かっている範囲でお伝えしていきたいと思います。
(問)そうすると、枠を決めたという理解でよろしいですか。
(答)そういうことでよろしいと思います。
(問)今回、上限が決まったということですが、もう既に職域接種や自治体でのモデルナ社製ワクチンによる接種が走り出している部分もあると思います。これまでに既にモデルナ社製ワクチンの1回目の接種を終えた方の分に関しては、必ず2回目も届けられるという理解でよろしいのでしょうか。
(答)もう始めていただいている所はそのまま動いていきます。
(問)大学拠点接種と職域接種を合わせて3,300万回分ということですけれども、この大学拠点接種と職域の内訳を教えていただけますでしょうか。
(答)これまでの職域接種の中に大学拠点接種も入っておりましたので、今、それを文科省の方に移しているところでございますので、次のときにはそれぞれの内訳の数をお出しできると思います。
(問)来週中にもめどという、申請の精査の状況ということですけれども、具体的にいつぐらいまでに後ろ倒しになるかとか、再開の時期とか、全体的なことが示されるということなのでしょうか。
(答)来週の時点で分かっていることを、まずしっかりお伝えしたいと思っておりますが、どれぐらいのところでできるかというのはかなり厳しいと思います。新規の申請の受付を停止しているというのは、継続になりますので、今、申し上げた分について精査の状況を来週中に一度、お伝えしたいと思います。
(問)10月から11月までに希望する全国民への接種完了という政府目標に対しての影響を教えてください。
(答)今、自治体が手を挙げてくださっているのは、かなり前倒しをしたい、そのためのワクチンの要望でございますので、この要望をしっかり受け止めることができれば相当前倒しになると思いますが、もうワクチンの供給の方の制約というのが出てきていて、今、恐らく接種体制、接種能力が供給限界を超えているのではないかと思います。そのあたりのことも少し精査していきたいと思います。
(問)再度確認ですが、3,300万回分を職域接種と大学拠点接種に、1,700万回分を自治体による大規模接種にという割り当てはこの数字で最終的に政府として決定し、今後変更はないという理解でよろしいでしょうか。
(答)まずこれで決定して精査していきたいと思います。全く変化がないかと言えば、絶対ないというわけではないのかもしれませんが、少なくとも今出されている申請案件についてはこの割り振りで精査を進めていきたいと思います。
(問)精査の結果によっては3,300万回分と1,700万回分が多少増減するという理解でよいのでしょうか。
(答)一応、枠はその中で調整していくつもりです。3,300万回分と1,700万回分の中で調整をしていきますが、今後、手を下ろすところがたくさんあれば、その3,300万回分と1,700万回分の枠の中に手を挙げているところが満たなければ、枠を変えるということが絶対ないというわけではありませんが、まず3,300万回分と1,700万回分で精査してまいります。
(問)すみません、念のため確認ですけれども、今回の発表は、職域接種、大学拠点接種の3,300万回分の上限を決めて、これはモデルナ社製ワクチンであると。加えて、1,700万回分の自治体による大規模接種会場と集団接種については、基本はモデルナ社製ワクチンですけれども、場合によってはファイザー社製ワクチンも使うことがあり得るということになるという理解でよろしいですか。
(答)まず、モデルナ社製ワクチンの5,000万回分を3,300万回分の大学拠点接種と職域接種、それから1,700万回分の都道府県、市区町村の自治体による大規模接種、集団接種に分けて精査します。都道府県、自治体から挙がってきている申請の中で、1,700万回分の外になる分についてはファイザー社製ワクチンで対応していくということです。一昨日で、申請を止めさせていただきましたけれども、これまでに都道府県、自治体から申請を頂いているものについては、なにがしかの対応をしてまいりたいということでございます。
(問)度々すみません。1点確認させてください。自治体が申請した分については、場合によってはファイザー社製ワクチンを補塡すると。一方で、企業等が申請した3,300万回分についてはリミットを設けて補填をしないという差を付けた理由をお聞かせください。
(答)自治体はファイザー社製ワクチンで動いておりますので、自治体の中で今でもかかりつけ医による個別接種と集団接種、かなりファイザー社製ワクチンを自由に動かしておりますので、そこにファイザー社製ワクチンを加えて集団接種の規模を拡大する、あるいは新しい大規模接種を増やしていくことは、配送ルートにも乗っていますので問題ないと思いますが、職域接種はなかなかそうもいきませんので、職域接種についてはモデルナ社製ワクチンで固定をさせていただくということです。
(問)大学拠点接種と職域接種で3,300万回分のモデルナ社製ワクチンの上限というお話で、今の質問でもありましたように、職域接種ではファイザー社製ワクチンは使わないという話でしたが、今後新しく承認されてくるワクチンが出てきた場合、その3,300万回分より大学拠点接種と職域接種への割り当てが増えていくということもあり得るのでしょうか。
(答)アストラゼネカ社製ワクチンについては、現時点で国費によるワクチン接種に使用できるということになっておりませんので、今のところそれについて私から何かお答えする立場にないということをご理解いただきたいと思います。現在、私が使うことができるものがファイザー社製ワクチンとモデルナ社製ワクチンでございますので、まずそれをきちんと使って、このファイザー社製ワクチンとモデルナ社製ワクチンで、少なくとも希望する国民の皆様に接種する十分な量があるということですので、まずこれをどのように使うかということをしっかり進めていきたいと思っております。
(問)では、モデルナ社製ワクチンに関しては、職域接種の新規の申し込みは再開しないということでしょうか。
(答)新規の受付は停止したままという状態を継続させていただきます。

(以上)