河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年6月18日

(令和3年6月18日(金) 11:05~11:18  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨

 霞が関の超過勤務手当につきましては、各府省に対して上司の明確な指示と言いますか、とにかく在庁している間はきちんと超過勤務をつける、仕事が終わったら速やかに退庁する、そして超過勤務手当は確実に払うということを指示しております。各省の官房はよく理解してくれておりますけれども、一部管理職にまだ考えの切り替わっていない、恐竜のような方がいるようで、超過勤務手当に関して頭が切り替わっていない管理職が若干いるということです。
 何か問題があれば、内閣人事局で速やかに対応してまいりたいと思っております。
1月は超過勤務手当に関して50件近い通報、報告がございましたが、最近では片手程度になってはおります。ただ、まだ通報があるのは事実でございますので、引き続き問題があれば内閣人事局から是正措置を取ってまいりたいと思っております。
 ワクチンにつきまして、木曜日の医療従事者への接種回数は約13万回、累計で968万回となりました。医療従事者については、完了した都道府県は完了宣言をしていただいておりますが、そろそろどうするか考えていかなければいけないかなと思っております。高齢者への接種回数は、水曜日の実績で56万回になりました。累計で1,800万回になっております。
 両方合わせて2,000万人を超える方が少なくとも1回は接種を終えたということになります。
 6月16日の接種実績についてVRSへの当日入力分が56万回であり、その後、今は大体1.5倍ぐらいまできております。それに十数万回の医療従事者への接種回数を足しますと、1日100万回接種という目標に、1日のその当日の入力分を見て、近づいてきたなと思っております。
 VRSの公表段階での前日からの増分について見れば、火曜日135万回、水曜日134万回、木曜日128万回と、月曜日は200万回を超えていましたが、その後もコンスタントに100万回を超えてきているということから、総理の掲げた目標にかなり近づいているといいますか、増分で見ればもうはるかに超えているという状況になっております。
 職域接種につきましては、本日9時の時点で申請が3,258会場、1,300万人ということになっております。21日までに最大で269件で接種をスタートできるのではないかと思っております。
 1,000人以上ということでお願いをしておりますが、いろいろ集まってもなかなか1,000人にいかないという地域の場合には、商工会議所などが音頭を取っていただいて、自治体の集団接種の中で産業枠というような形でやっていただくということも十分考えられますので、いろいろとご検討いただきたいと思っております。
 また、大企業が入らずに中小企業だけで頑張って職域接種をやっていただくところ、あるいは文科省が定めた基準に則る大学等については、体制整備のための費用を補助するということもやってまいります。
 霞が関及び成田空港、羽田空港で、国家公務員の職域接種も21日からスタートいたします。水際対策・危機管理等要員を中心に、成田空港、羽田空港の6,000人、それから本府省に勤務する職員1万数千人に職域接種を行います。私もそちらの職域接種で接種をするということになると思います。

2.質疑応答

(問)2点だけ。冒頭言及のあった職域接種、申請が3,258会場、1,300万人で、このうち21日に開始できるのが269件。
(答)最大で。
(問)最大で269会場ですね。接種予定人数は何人になるのかということと、現在の申請件数からすると、21日に開始できる最大の数は、およそ1割にも満たない会場数にとどまっています。この点、大臣はどのように認識されているのか。今後、早期に残りの3,000余りの会場で始められるようにするために必要な課題と併せてお聞かせください。
(答)別に初日に始めるのが偉いということはありませんし、早期に前倒しをする必要もないと思います。現役世代の接種ですから、通勤場所、あるいはそれに近いところで打っていただくのが便利な方はそこで打っていただこうということでございますので、あまり早い、遅いにこだわる必要は全くないと思っています。
(問)もう一点。国家公務員の職場接種の方ですけれども、外国人の接遇などを担当する方ですとか、一定の優先順位を設ける考えがあるのか。また、大臣を含め、閣僚や政務三役も大臣同様に職場接種を霞が関でする方向でしょうか。また、大臣ご自身が先ほど意欲を示されたように、自ら霞が関で職場接種する意義、その期待する効果をお聞かせください。
(答)職域接種が始まりましたので、霞が関、それから羽田空港、成田空港のCIQでの接種をしっかりやっていきたいと思っております。閣僚にも希望する方は打っていただきたいと思っております。羽田、成田は、水際対策を最前線でやってくれている職員の方々ですから、そういう意味でなるべく早く最前線の職員が打てるようにしていきたいと思います。
(問)先ほど冒頭であった超過勤務手当の件ですけれども、大臣は「恐竜みたいな人がいる」という言及があったと思うのですが、これはどのような人を指しておっしゃったのですか。
(答)かつては、予算の上限を理由に超過勤務をつけなかったりとか、何かいろんなことを操作してきた経緯があると思いますが、「きちんと超過勤務手当を支払うように」という指示が出ているにもかかわらず、超過勤務がきちんとつけられていない部署があるということが、1月からこれまで何件か通報がありました。そろそろ頭が切り替わっている頃だと思いますけれども、いまだにそういう古いしきたりでやっているのは「恐竜みたいな人だな」と言わざるを得ないなと。そこは、そろそろ厳正に対処していかなければならないと思います。
(問)それと、霞が関の職域接種の件ですけれども、例えば他の関係するこの建物の中に入っている方とか、そういった方にも対象を広げていかれるお考えはあるのでしょうか。
(答)もちろん対象になります。
(問)霞が関の職域接種のお話ですが、先ほどおっしゃった「1万数千人」というのは、霞が関全体の職員の数であり、職員の家族は対象には含まれていない数でしょうか。
(答)取りあえず職員です。
(問)今後、職員の家族を対象に含めていくというお考えはないのでしょうか。
(答)これは、ワクチンの量その他との勘案ですけれども、ここまで通勤してきている職員がいる中で、家族にここまで来てもらうのがよいのか。どのようなやり方がいいのか、ワクチンの供給量を考えて、今後、検討していくことになろうかと思いますが、現時点では職員が対象です。
(問)もう一点。地方の出先機関の扱いはどうなるのでしょうか。
(答)地方の出先機関も検討しております。
(問)今回とは別にですか。
(答)そのとおりです。
(問)同じく霞が関での国家公務員の接種についてですけれども、これは中央省庁の方たちはどこで接種をするということになるのでしょうか。
(答)文科省の会議室をお借りします。文科省が中心になって設営を頑張ってくださっておりますので、お礼申し上げたいと思います。
(問)例えば21日の週に、中央省庁の方たちが何人ぐらい打つとかという、そのような期間と人数のめどというのはありますでしょうか。
(答)それはおいおい立てないといけないと思います。21日分はそろそろ決まっていると思います。
(問)できれば、全体像が分かるような資料をいただきたいんですけれども、何か出すことはできますか。
(答)あればお出しします。
(問)市町村主体の集団接種で使用するワクチンについてですけれども、大臣も示されているようにファイザー社製ワクチンからモデルナ社製ワクチンの変更について容認することになると思うのですが、その際の対処方針の検討状況を教えてください。
(答)今、ファイザー社製ワクチンとモデルナ社製ワクチンの量を見ながら検討しているところでございます。確定すれば速やかにお知らせをしたいと思います。
(問)もう一点。加藤官房長官が昨日の記者会見でワクチンパスポートについて言及され、7月に発行ということですが、一方で国内の差別防止のガイドラインを厚労省と検討しているところだと思います。こちらの進捗状況を教えてください。
(答)ワクチンパスポートにつきましては、7月の半ば前後から発行するということになろうかと思います。これは、VRSの記録に基づいて出しますが、自治体によってVRSの入力が全くできていない自治体がございます。昨日から個別に幾つかの自治体に確認しておりますが、ワクチンパスポートの申請が出されてもVRSに入力がないと出せないということになってしまいますので、自治体におかれては早急の入力をお願いしたいと思います。そのために必要な人件費は国が全額持つことになっておりますので、速やかな入力をお願いしたいと思います。
ガイドラインについては、引き続き検討しているところでございます。
(問)今、お話あるように、職域接種が始まったりとか、いろいろな年齢の人たちが打ち始めるわけですけれども、こうなってきたら、ちょっと素朴な疑問で恐縮ですが、接種券というのはもうそろそろ出さなくてもよいのではないかなと。今、おっしゃったように、事後的に登録さえすれば、個人を確認するという作業はできると思うのですが。
(答)自治体の予約を取るなど、様々な理由がありますので、接種券を今の時点でなくすということは考えておりません。
(問)接種券の発行が無駄になったりとか、接種券の発行が遅れているために打てないということも起きているように聞くものですから。
(答)現役世代は高齢者より人数が多いわけで、その方が1日で打てるわけではありません。この方を打つのにはやはり何か月かかかるわけですから、接種券を一度に出したからといって全員がすぐ打てるようになるわけではありませんので、接種券をなくすことは考えておりません。
(問)霞が関と、あと成田空港と羽田空港での職域接種ですけれども、医療従事者をどのように確保されたのでしょうか。
(答)各省の診療所の医師等でやると聞いております。羽田空港、成田空港は、そもそも医師がCIQでいらっしゃいます。

(以上)