河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年4月27日

(令和3年4月27日(火) 11:00~11:25  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨

 今日の午後3時から、第8回目となります「再生可能エネルギーのタスクフォース」を開催いたします。今回もオンライン形式での開催となります。議題は、「地熱発電等の導入拡大に向けた自然公園法、温泉法等の在り方」を取り上げます。また、電力システム改革のフォローアップも行います。規制改革推進室のYouTubeチャンネル、今までもやっていましたが、これまで同様に生配信いたしますので、ご覧いただきたいと思います。
 縦割り110番で要望のありました「災害復旧事業における写真撮影の合理化」を行いました。被災した地方自治体が国に災害復旧のための事業費の負担を求める際に、被災状況を写真に撮って提出しております。その際、農水省や国交省が発出している事務連絡などにおいては、被災箇所で起点・終点などの基準点にポールを設置してくださいということで、設置して、写真を撮って、写真を取ったらポールを撤去してということをやっておりますが、手間もかかりますし、最悪二次災害の恐れもあります。今は実際にポールを立てなくても写真で距離、その他が分かるという技術もありますので、この110番のご要望を基に、直轄チームと農水省・国交省と調整をしたところ、「実際にポールを現場に設置しなくても、撮影後の写真において起点・終点が分かるものを用いてくれれば、どのような方法でもよい」ということになりましたので、今月中に農水省・国交省から自治体に通知を出していただけることになりました。早い対応に感謝申し上げたいと思います。
 ワクチンでございます。4月26日月曜日の時点で累計290万6,566回、これは医療従事者向けです。26日の実績が26万3,328回、これは土日も入っていると思いますが、過去最高になっております。高齢者の接種は4月25日までの累計で7万4,852回となっております。4月26日の週からの2週間で5,741箱、4,000と自治体1,741を合計して5,741箱を2週間で配送いたしますが、ゴールデンウイークの連休の前半、5月2日までの接種分224箱は25日日曜日までに既に配送が終わっております。5月2日日曜日までに3,352箱、約330万回分をお届します。5月3日の週には2,165箱を、200万回分ちょっとですが、お届けすることになります。5月10日からの2週間については、5月3日に配送日をお伝えできるように、今、努力しているところでございます。
 5月の連休明けからほぼ毎週1,000万回分のワクチンが入ってくるということをこれまでも何度かお伝えをしておりますが、まだ知らないという自治体がありますので、メディアの皆様にも積極的な報道をお願いしたいと思います。毎週1,000万回分のワクチンが入ってきますので、ワクチンの供給がボトルネックにはならない、本格的な接種がスタートできると思いますので、自治体における取組の強化に力点を置いてやっていきたいと思っております。
 総理から、私と武田大臣に「円滑な接種に向けて自治体支援に万全を期すように」という指示が21日にございました。総務省は、本日、「新型コロナワクチン接種地方支援本部」を立ち上げて、1回目の会合が先ほど開催されたと聞いております。厚労省に都道府県からのリエゾンが出ておりますので、厚労省の自治体サポートチームと総務省のこの本部と連携して、政府一丸となって自治体の接種体制の支援をしっかり図っていきたいと思っております。
 また、今日、菅総理から防衛大臣に対しまして、東京、埼玉、千葉及び神奈川の1都3県におけるワクチン接種を国としても強力に後押しすべく、自衛隊の医官・看護官を活用した大規模接種センターを東京に設置し、開設目標を5月24日として3か月運営すること、同様に大阪でも適切な支援について検討するような指示がございましたので、防衛省としっかり調整をしてまいりたいと思います。

2.質疑応答

(問)ワクチンについて2点伺います。言及があった政府の大規模接種会場、これは東京・大阪以外にもどういった地域での設置を検討しているのか、あり得るのかというのと、今回は東京の方は防衛省・自衛隊の運営という形で総理は指示されました。そのほかに、例えば警察病院あるいは民間企業が運営する企業立病院ですか、こういった活用を検討されているのか、現状をお聞かせください。
(答)東京は、自衛隊を活用して大規模接種会場を立ち上げるということになりました。大阪についても、今、検討しております。その他の自治体については、まだ検討は行われておりません。
(問)そのほかの病院の形態についてはいかがですか。警察病院と。
(答)大阪については、今、どのように支援をするかを検討しているところでございますが、まだ具体的な中身を申し上げられるようなところまで至っておりません。
(問)もう1点です。自治体の接種体制強化の支援、先ほど大臣からの言及があった総務省の接種地方支援本部が先ほど初会合を開きました。この本部設置によって、自治体にとって具体的にどういった点が前向きに進められると大臣はお考えなのかというのと、先ほども大臣から言及のあったリエゾンチーム、あるいは大臣との総務省の地方支援本部との役割分担、住み分け、この点をどうお考えなのかをお聞かせください。
(答)厚労省のリエゾンは、各自治体の医療保健部門と主に連携していただいております。総務省の支援本部につきましては、行政側の府庁をはじめ、行政側と更なるどんな支援が必要なのかという情報を取るということになります。総務省のチームから、毎日、私と総理に報告をいただくことになっております。
(問)大規模接種会場についてお聞きします。今回設置するということですが、改めて意義をお聞かせいただきたいのと、あと、なぜ3か月なのかということをお聞かせください。
(答)自衛隊の医官・看護官に出てもらうため、自衛隊が無期限に出るというわけにもいきませんので、一応そういう期限を切ってということになっております。首都圏に高齢者のかなりの方がお住まいで、ここのスピードを上げるということは非常に重要なことであります。それから、モデルナあるいはアストラゼネカといった2番目、3番目の承認が取られたときに、今の自治体はもうファイザーでおなかいっぱいになっていますので、別ルートを立ち上げる必要がありますので、そこは今までの自治体から医師・看護師をはがすことになってはそっちのスピードが落ちますので、追加するという意味で自衛隊に当たっていただくことになります。
(問)すみません、追加です。3か月というと7月末まで、つまり高齢者接種完了目標のところまでということになりますが。
(答)(5月)24日から3か月は、ちょっと違うのでは。
(問)失礼しました。これはあくまで高齢者の接種を対象にしているということで、そのほかの、例えば一般人もそういう集団大規模接種施設で受けるという可能性はあるんですか。
(答)スタートは高齢者になります。
(問)一般人という可能性もありますか。
(答)そこはペースによってだと思います。
(問)ワクチン接種について伺います。希望する高齢者の7月末までに2回の接種が終えられるようにと発言がありましたけれども。大臣を含めて高齢者接種の完了のめどについては、自治体によって違う、自治体の接種体制に応じてとのことでした。今回、こういった目標というか、目途を示した理由というのは。
(答)変異株がかなり拡大しているというところに専門家も危機感を抱かれておりますので、ワクチン接種を一日も早く一人でも多く希望者に接種するというのは非常に大事だと思います。5月の連休明けからワクチン1,000万回ずつ入ってきますので、そこから本格的に自治体が立ち上がってくると、接種体制も2か月と3週間を念頭に作ってくださいとお願いしていましたので、それでいくと7月末ということで、それを達成するためにどのような支援が必要かということを厚労省・総務省のリエゾンチームや支援本部から吸い上げて、近々また自治体をどういうふうにサポートするかということが決まれば発表したいと思っております。今の体制をさらに強化すべく支援していきたいと思っております。
(問)関連です。大臣は今まで2か月と3週間についても目安であって、大きな自治体はもっとかかるというようなこともおっしゃっていたと思うんですけれども、それでも2か月と3週間で達成可能だとお考えでしょうか。
(答)変異株の拡大がかなり急速で、特に大阪などを見ると、やはり一日でも早く一人でも多くワクチンの接種をすることが医療への圧力を軽減することにもなってまいりますし、今回の変異株は少し若い方も重症化するということがありましたので、なるべく早く高齢者の方に打っていただいて、基礎疾患の方に移行していくというのが大事だろと思います。国としても危機感を持って自治体をしっかりサポートしていきたいと思います。
(問)もう一点です。自治体によっては既に8月以降までかかる前提で準備を進めているところもあるかと思うんですが、そういうところも7月末までに終わるようにスケジュールを見直さないといけないということでしょうか。
(答)自治体も、同じように高齢者、変異株の脅威にさらされるわけですから、どうやったらスケジュールを前倒しできるかということを検討していただいて、それができるように国としてしっかり支援を考えていきたいと思います。
(問)関連です。7月末までに全ての高齢者の2回分を完了するために、単純に計算すると今から1日でだいたい70万、80万件の接種が必要ですけれども、物理的に、人材も考えたら可能でしょうか。
(答)それを実現するために何が必要なのかということを自治体にしっかり考えていただいて、国としてもそれを実現するように支援していきたいと思います。
(問)大規模接種会場について関連で伺います。大臣は昨晩のテレビ朝日の番組でも言及されていましたけれども、今後はモデルナ社製のワクチンが承認されれば、ファイザー社製との混乱を避けるために自治体の接種会場ではなくて、国が開設する大規模接種会場で使われる見通しだということをおっしゃいましたけれども、大規模接種会場、東京・大阪で開設される予定のこの会場で、モデルナのワクチンを使う見通しであるというのは間違いないんでしょうか。
(答)それまでに承認されるワクチンがあれば、それを使っていきたいと思っております。自治体がファイザー社を打って、2回目はそれに準じて恐らく予約を取ることになると思います。その時に、大規模接種会場で1回目を打った方が2回目は自治体でということになると、恐らく自治体の接種計画が、やや混乱する可能性もあるのかなと心配をしています。モデルナにしろ、アストラゼネカにしろ、(接種の間隔が)ファイザーの3週間と比べてこっちは4週間ですので、混在させるわけにもいきません。承認されればファイザールートとは別なルートとして大規模接種会場を使っていきたいと思っております。
(問)関連してなんですが、そうすると、ファイザーを大規模接種会場で使う可能性はないということになりますか。
(答)何らかの理由で承認がずるずると遅れるということになれば、そこはファイザーでいかざるを得ないということはあり得ると思います。ただ、できれば別ルートとしてやりたいと思っています。
(問)そうすると、アストラゼネカ、モデルナ、どちらかが承認された場合、大規模接種会場で接種された方は基本的に2回目もそちらでされるという理解でよろしいんですか。
(答)そういうことです、はい。
(問)関連です。3か月間での大規模接種会場の運営ということになりますが、だいたい全部で累計何人ぐらいの接種を目指すというお考えがありますでしょうか。
(答)これからいろんな見積もりをしていくということになると思いますので、見積もりが決まり次第、公表することになると思います。
(問)それと、1都3県というご紹介がありましたけれども、大規模接種会場で接種を受けるには、1都3県の人が接種券を持って大規模接種会場を訪れれば接種を受けられるという理解でよろしいんでしょうか。
(答)接種のためには、接種券と身分証明書の2つを持って来ていただくことになります。対象区域をさらにどうするかというのはこれから詰めていくことになると思います。
(問)大阪でも適切な支援をというような総理の指示だったということなんですけれども。これは自衛隊による適切な支援ということになるんでしょうか。
(答)それも含めてということだろうと思います。
(問)大規模接種会場は国が運営するということで、市区町村と国と2つのルートができると思うんですけれども、今後、都道府県が接種を担えるようにするか、この必要性についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)将来的に必要ならば、ということだろうと思いますが、具体的な計画は今はありません。排除するわけではありませんが、今のところはありません。
(問)大規模接種についてお伺いします。先日、東京都の小池知事などが人口の多いところや、感染者の多いところに優先的に接種をというふうに求めるような流れもありました。今回の大規模接種の会場設置は東京と大阪ということですが、こうした流れを受けての対応ということなんでしょうか。
(答)ファイザーのワクチンが週に1,000万回入ってまいりますので、自治体には恐らく必要な分を供給することができると思います。ファイザーを何らかの形で重点配分しても在庫になってしまってはいけないと思っております。そういう意味で、今までにない打ち手で新ルートをつくるということで、高齢者人口が多い首都圏と近畿圏ということを考えて、側面から支援して、人口の多いところのスピードアップを図っていきたいと考えています。ファイザーのワクチンについては、今までどおり、必要に応じてお配りをするという方針に変わりはございません。
(問)週末の日本経済新聞の世論調査では日本のワクチン接種の展開についての評価を聞かれまして、80%の方は評価していませんでした。その評価をどのように受け止めますでしょうか。
(答)ゴールデンウイーク明けから始まりますので、評価も変わってくると思います。
(問)もう一つ。ブルームバーグニュースの取材で、EUの内部の資料によりますと、EUから5,200万回分のワクチンが日本へ出荷されたという記事がありましたけれども、この数字は日本の数字と違うというふうに見ていますけれども。
(答)違います。
(問)実際にはどれぐらいですか。
(答)約2,000万回分ではないかと思います。医療従事者向けに500万回、ゴールデンウイークに500万回、そして残りはゴールデンウイーク後の1,800万回の一部として配送することが決まっています。ブルームバーグの記事を見ましたけれども、どこから誤報になったのか、是非確認をしていただきたいと思います。
(問)EUの内部資料では、これから出荷する分も入っていると。
(答)承認が5,000万回分取れているということなら非常にありがたいニュースです。是非確認して喜ばせてください。お待ちしています。
(問)大規模接種会場についてお伺いします。1都3県の方が対象になるということですが、緊急事態宣言の間は県境をまたいだ往来を自粛するように呼びかけられていますが、こういったときの対応などをどのように考えられていますか。
(答)これから具体的にいろいろ計画が決まっていくと思いますので、その時に状況を見ながら、どういう方を、どういうエリアを対象に予約を受け付けるのかというのが決められていくと思います。
(問)関連です。では、1都3県を対象にするということを今、想定されていますけれども、その時の状況を見ながら判断するということですか。
(答)そうではないかと思います。これから具体的に自衛隊あるいは政府の関係各部で接種体制は具体化していきますので、その中で決まると思います。
(問)大規模接種会場につきまして、モデルナのワクチンとアストラゼネカのワクチンの両方を想定されているという話なんですけれども、こちらのワクチンに関していずれも温度管理だったりとか取り違えだったりとか、そういったオペレーションの違いがあると思います。1施設で2つのワクチンを扱うというふうな理解になるんですか。
(答)違います。
(問)そうすると、最低限2施設は用意するというふうな考え方になるんですか。
(答)いや、そういうわけではありません。
(問)1施設で2種類扱うわけでない。最低それこそアストラとモデルナと。
(答)いや、そういうことではありません。
(問)どういった考え方をすればよろしいんでしょうか。
(答)決まり次第お知らせいたします。
(問)確認したいんですが、接種を登録するITシステムは普通に動いていますか。
(答)はい。

(以上)