河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年4月13日

(令和3年4月13日(火) 9:00~9:16  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨

 昨日、高齢者のワクチン接種がスタートいたしました。前から申し上げているように、システムが動くか、あるいは予診にどれぐらいの時間がかかるのか、肩を出すのにどれぐらい時間がかかるのか、あるいはファイザーのワクチンを解凍して生理食塩水で希釈して的確に定められた量を取れるのか、いろんなことを自治体で確認していただくフェーズでございますので、自治体には焦らずに一つ一つ確認した上で、他の自治体と知見を共有しながら広めていっていただきたいと思っております。
ワクチンの接種記録システムも昨日からスタートいたしました。1,139回の入力が行われておりますが、予診票を回収してまとめて入力をするような自治体もありますので、この数字はまた変わってくると思いますが、特に接種記録システムで大きな問題があったという話は今のところありません。
 ゴールデンウイークの連休中に接種をする自治体について調査をしておりましたところ、合計して186の自治体から563箱分のワクチンを要望いただきました。できるだけきちんと配送ができるように調整してまいりたいと思っております。
 また、4月26日からの2週間で4,000箱の配送ができるということで各自治体にお知らせしておりましたが、合計して7,322箱の要望をいただくことになりました。4,000箱しか配送可能量がないですから、まず連休中に接種を予定しているところに配送期間を配慮して出し、残りについてはちょっと傾斜配分を掛けさせていただきますが、出さなかったものについてはその翌週に配慮できるように検討していきたいと思っております。
 また、このほかに、各市区町村1箱ずつ1,741は別口で出すことにしております。
 それから、昨日、高齢者の接種の中で、余ったワクチンが若干ではありますが廃棄されることがあったようでございます。余ったワクチンが廃棄されないようにということはお願いしてまいりまして、できれば接種券を持っている高齢者がいれば打っていただき、接種券がなくても年齢的に対象になる方がいれば打っていただき、高齢者がいらっしゃらなければそれ以外の方という、できればそういう順番で対応していただきたいと思っております。他市・他県の方でも一向に構いません。全く制約はございませんので、ワクチンが破棄されないように現場対応でしっかりと打っていただきたいとお願いをしたいと思います。また、接種券がなくて打った場合には、しっかりと記録をしておいていただきたいと思います。

2.質疑応答

(問)2点伺います。まず、冒頭で言及のあったワクチンの廃棄の件です。昨日、高齢者接種初日に1,139人が接種を受けたかと思います。この接種を受けた中で、ワクチンの廃棄件数というのは若干とありましたが、具体的にどれぐらいの件数があったかというのと、大臣は柔軟な対応で他市・他県の方でも、接種券がなくても年齢的に対象なら構わないとおっしゃいましたが、なかなか現場の自治体の裁量で実際に接種を記録しながら、管理をしながら柔軟に対応するのは難しい面もあるかと思います。この辺はどう解消していくお考えか。2点をまずお聞かせください。
(答)私の知る限りでは、恐らく2バイアル以内ですから、1バイアル5人とすれば恐らく最大でも4人ずつ、そんなにはなかったと聞いております。恐らく片手分ぐらいが合計して廃棄されたのではないかと思います。
 打つ予定の方がいらっしゃらないということは当然想定されると思いますので、自治体にはキャンセルがあった場合にどうするかの対応を考えておいてくださいというお願いはしてございます。難しいことは特に何もないと思っております。
(問)別件で、国家公務員法改正案について、今日、与党内の手続が完了する見通しですけれども、総理は、5日の国会審議で、「高度化する行政課題に対応するには定年の引き上げが必要だ」と強調されています。一方で、法案の定年延長に関して、若手官僚や中堅の離職が相次ぐ中で、逆ピラミッド型のいびつな組織形態になるという懸念もあります。法案の必要性を含め、担当大臣としての見解をお聞かせください。
(答)高齢化が進み行政が様々高度化していく中で、定年の引き上げというのも必要なのだろうと思います。この法案をしっかりと実行していくためには、やはり働き方改革というものが伴わなければデメリットもあるわけですので、働き方改革がしっかりできるように進めてまいりたいと思います。
(問)ワクチンについてですけれども、自治体側からワクチンはいつ届くのか、早く知りたいという要望があると思うんですが、今後どのように対応されていくか伺いたいんですけれども。
(答)現行のシステムですと、なかなか自治体の要望に的確に応えられるような期日までに配送計画をお伝えできないかもしれませんので、自治体の要望になるべく沿えるように配送日時等をお知らせできるように、今、検討しているところでございます。
(問)幾つかあります。まず、今、おっしゃったシステムを変えていきたいというお話です。どのシステムをどういうふうに、いつまでに変えていこうという目標をお持ちなんでしょうか。いろんなシステムもあるので。
(答)今、検討しているところです。
(問)あと3点です。細かい話なんですが、先ほどのオーバーフローしているというお話ですが、4,000箱に対して7,322箱の要望があったということですが、これは連休中の563箱を含むものですか。それとも、7,322箱プラス563箱の要望があったと。
(答)563を含む数字です。
(問)それと、ワクチンの廃棄に関してなんですが。接種券を持っている人がいればその辺りということなんですが、それはどういうことを想定しているのか。要は近くにいる人に役所が電話して呼び寄せろということなのか、たまたまその辺を接種券を持って歩いている奇特な人を探してくださいということなのか、もう少しわかりやすいイメージできることを教えてください。
(答)もう現場対応で結構です。
(問)それと最後です。霞が関のファックスについて、年内にも全廃したいというふうに昨日の番組で発言していらっしゃいましたけれども、改めて、どういうスケジュール感をお持ちなのか。また、具体的に、今後は各省庁に対して棚卸しの指示を出したりだとか、何かお願いをしたりとか、そういったことをお考えなんでしょうか。
(答)具体的なスケジュールがあるわけではございません。東京でまん延防止のための措置が取られ、当然、霞が関もしっかりとテレワークということをもう一度お願いをしていかなければならないと思っております。このテレワークの阻害要因の一つになっているのが、ファックスでやりとりが行われ、結局、そのファックスのある所に物理的に誰かが来なければならない、あるいは担当者が来なければならないという話がございます。これはもうメールでやりとりができる時代ですから、あえてファックスのやりとりを続ける意味はないのではないかと思っております。これをメールに切り替えさせていただければ、少なくともファックスが原因でテレワークができないという部分はなくなります。業務の中でファックスが使われている割合の高い業務というのが幾つかありますので、そうしたところをテレワークするためにも、そろそろファックスをやめるということを霞が関も真剣に考えていかなければならないと思います。
 各国から来られている大使に、我が国では博物館に置いてあるファクシミリという機械が日本では現役で毎日使われていると揶揄されたこともありますので、ファックスがなく電子メールで業務を行うのが不可能だとは私は思っておりません。
そういう意味で、まだ具体的なスケジュール感も何もございませんけれども、やはりこのファックスというものについては、そろそろ霞が関は真剣に考えていかなければいけないと思っています。
(問)すると、いつまでにという具体的なものはないにしても、今後、それぞれの省庁に対して棚卸しであるだとか、あるいは切り替えできるもの、できないものの洗い出しをしろというようなことの通知を出すお考えはありますでしょうか。
(答)なにがしかのアクションは取りたいと思っておりますが、まず足元からやっていきたいと思っています。
(問)4,000箱のところに7,322箱の要望というところですが、こうした配送できる量よりも要望のほうが多くて配送できないということは今後も起こり得ることなのか、それとも今回だけなのか、その点はどうお考えでしょうか。
(答)今後はその次の2週間は1万6,000箱配送可能ですので、恐らく足りなかった3,000箱を上乗せしても1万6,000ならば何とかいけると思っています。1万6,000箱ということは、1,600万人近くですから、それぐらい一気に打っていただければ我々としてもこんなに嬉しいことはないわけです。
 今回は連休明けの部分というところもあって、各自治体が若干手ぐすね引いて待っていたというところですから、4,000箱で足りるかどうか懸念しておりましたが、想像以上に自治体の体制が整っているのかなということで、なるべくこの足りなかった部分については、しっかり対応できるようにしたいと思っております。また、最初にお話がありましたように、自治体としては、いつ届くのかということがきちんと分かれば、そんなに多く在庫を持っている必要もなくなりますので、そこを含め対応を考えていきたいと思っています。
(問)例年5月に予定している北方領土のビザなし渡航についてお伺いします。第1陣の出発予定日まで残り1カ月というふうに迫ってきているんですけれども。
(答)予定日ですか。
(問)出発予定で考えて、島民のほうに周知している日程があるかと思うんですけれども、現在の調整状況についてお聞かせ願えますでしょうか。
(答)こういうコロナ禍でございますので、調整中でございます。例年並みというわけにはいかないと思います。
(問)例年、この時期ですと、代表者間協議とかが行われて、具体的な日程なんかも見えてくるかと思うんですが、その協議が行われているかどうかに関して教えていだけませんか。
(答)具体的に私は承知しておりませんけれども、例年並みというわけにはいかないと思います。
(問)あともう一点です。同行団に関するワクチンの優先接種などは考えていらっしゃるでしょうか。
(答)考えておりません。
(問)それはどうしてですか。
(答)優先順位に入っておりません。
(問)ワクチンの廃棄に関して、他市・他県の方にも誰にでも現場判断で打って構わないということだったんですが、これは高齢者で接種券を持っている方であれば他市・他県の方でもという意味なのか。それとも、極端に言えば、医療従事者でもないし高齢者でもないという若い方がいて、それでも本当に余っていたらワクチンの廃棄を回避するという観点から希望者は誰にでも打って、現場判断で構わないということですか。
(答)それで結構です。優先順位から言えば、医療従事者ですとか高齢者、高齢者の中でも接種券を持っている方がいればその方を優先していただきたいと思っておりますが、若い方でもそこで予診をやっていただいて、打って問題ないということであれば打っていただいて、どなたに打ったかしっかり記録すると。ですから、身分証をしっかり確認していただくということは必要になるのかもしれませんけれども、廃棄せずにきちんと対応していただきたいと思います。

(以上)