河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年4月8日

(令和3年4月8日(木) 16:03~16:12  於:中央合同庁舎第8号館1階エントランス)

1.発言要旨

 コロナワクチンに対する期待感が高まりつつありますが、一部の自治体で接種券の発送が始まっている中、なかなか自治体のコールセンターに繋がらない、あるいは予約が取れないというような声が上がっておりますので改めてまた申し上げたいと思います。ワクチンは5月になれば相当数が毎週入ってまいります。また6月末までには、高齢者の2回分の接種に必要なワクチンが供給されるというスケジュールで進めておりますので、接種を希望する方には確実に接種ができる状況にあります。
 ただ、高齢者だけで3600万人いらっしゃいますので、この人数を1日や1週間とかで接種するということはできないというのはお分かりいただけると思います。少し時間がかかりますが、確実に希望する方には接種していただけますので、ぜひ慌てずにご対応をお願いしたいと思っております。
 また、自治体も接種券を一斉に発送して、コールセンターが繋がらない、あるいは予約が取れないというような例があるようですが、これまでも繰り返しお伝えしてきたように、100歳、95歳、90歳というような年齢階層別で接種券を発送していただいたり、あるいは、地域で順番に出していただいたり、様々な自治体で、工夫をして、発送してくださいということをお願いしてまいりました。26万人くらいの自治体で90歳以上の高齢者から接種券を送付している、そういう自治体もありますし、人口13万人の自治体で85歳以上の高齢者から、あるいは65歳以上の施設に入っている方から順次送り出しますということをやっている自治体もあります。また、予約状況を確認しながら順次接種券を送付している自治体もあるようでございますので、それぞれの自治体の状況に一番合ったやり方で接種券を出していただいて、コールセンターの回線数あるいは予約可能な数を見ながら、出していただきたいと思います。
 厚労省の調査では3月25日の時点で、まだ約半数の自治体が段階的ではなく、一斉に出すことを考えているということもありました。小規模の自治体ならそれでも対応できるかもしれませんけども、コールセンターの回線数や予約可能な数を見ながら段階的に発送することを考えていただきたいと思っております。自治体の様々な状況に応じた対応をお願いしたいと思います。また、一部の自治体にヒアリングすると、接種券が同時に届かないと公平性の観点から問題があるのではないかということを気にされている自治体があるようですけども、そもそもワクチンの供給量ということを考えて、65歳以上優先という順位をつけておりますので、65歳以上の中で順位をつけて出す、あるいは地域毎に出すということは、一向に構わないと思っております。
 公平性の観点もあるとは思いますが、コールセンターや予約業務が混乱しないように対応していただきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)全く同じようなことをこの前の火曜日に仰ってましたけども、なぜ今回改めてこういうことを言おうと思ったのか。また、前々から同様の趣旨を仰っていますが、それにも関わらずおよそ半数の自治体が一斉に接種券を発送しようとしていることが起きていることについてどのようにお考えでしょうか。
(答)ここには接種券届いたけど、うちには来ないという話が出ると公平性の観点から、同時に届いた方がよいと考えている自治体があるようでございます。その視点も大事だとは思いますけども、その後の受付業務、コールセンター業務に混乱を生じないためには、段階的に発送していただく必要があると思っております。これまでも繰り返し申し上げてまいりましたけども、予約可能な数に比べて、多い接種券を出すと予約が取れないということにもなりますし、コールセンターの稼働数にも限りがありますから、段階的に発送することで、その後の業務に混乱が生じないことを優先していただきたいと思っております。自治体によって年齢別なのか地域別なのか、いろいろなやり方があると思いますが、ワクチンの総量は足りていますけれども、総量が一度に入ってきているわけではありませんし、接種も1日でその町の高齢者全員が打ち終わるわけではなく、しばらく時間がかかります。そういうことを考えて、接種券の出し方を、業務が混乱しない、予約が混乱しないというところに是非力点を置いていただきたいということは繰り返し申し上げたいと思います。
(問)一部報道でオリンピック選手にワクチンを優先接種するという話が出ていますが、大臣が把握していることと、もしその場合、懸念や課題があればお願いします。
 
(答)私はまだ何も聞いておりません。その点についてはどこからもございません。ワクチンの接種が高齢者から優先接種が始まったところでございますので、私としては他に指示がなければ粛々と高齢者の接種を進めていきたいと思っております。
 
(問)野党から自治体の接種システムについて不具合があるのではないか、動いてない県があるのではないかということで、厚労省のシステムですけれども、この件に関して大臣に報告などはありましたか。
 
(答)V-SYSについて、今いろいろと数量の入力をしていただいておりますが、医療機関ではない体育館や公民館のようなところで接種する場合には、自治体から申請をしていただいて、V-SYS用のIDを配るという作業があります。そこができていなくて入力できませんという話があるということは聞いておりますので、今、急いでID申請をしていただいて、IDをしっかり配る作業をやっているところで、おそらくそのことではないかと思います。
 

(以上)