河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年3月15日

(令和3年3月15日(月) 17:28~17:42  於:中央合同庁舎第8号館1階エントランスホール)

1.発言要旨


 4月12日から、いよいよ高齢者の接種がスタートいたします。その際、自治体には様々柔軟に対応していただきたいと思っておりますが、いろいろなお問合せが来ておりますので、ちょっと補足的に、今日、説明をさせていただきたいと思っております。
 医療従事者につきましては、2月17日以降、接種をスタートしております。4月12日の週と19日の週に、それぞれ1,200箱ずつ配送いたします。この1,200箱ずつの配送が終わりますと、全国知事会から470万人と報告のありました医療従事者などの1回目接種分の約9割の数量を配送できることになります。
 都道府県ごとの具体的な配送先、あるいは配送箱数について、明日、明後日にも、厚労省からそれを照会するための事務連絡を発出する予定です。どこかで医療従事者の接種率を確かめたいと思っておりますが、接種率が9割を切っていれば、4月12日、19日の合計2,400箱で、1回目の接種が完了するということになるかもしれません。
 また、4月12日から高齢者の接種が全国的に限定した数量で始まります。12日の週は、各都道府県1箱ずつ、約1,000人弱になります。医療従事者の接種がまだ地域によって終わっていないという話があって、高齢者の接種会場で、接種する側の医療従事者の接種がまだ終わっていない可能性があるのではないかということが指摘されております。高齢者用のワクチンを使って、その会場で先に医療従事者が打ってから、高齢者の接種をやっていただいて一向に構いませんし、副反応その他の恐れがあるならば、前の日にでも、そのワクチンを使って医療従事者に打っていただいて、高齢者接種、現場でスタートしていただくのも特に問題ございません。そういう意味で自治体には柔軟にぜひ対応していただきたいと思っております。
 また、医療従事者用のワクチンが自治体によって余っている。しかし、隣の市、隣の町では、まだ医療従事者の接種が終わってないという状況があると聞いております。ワクチンのトレーサビリティの問題がありますので、こっちからこっちに、ほいと渡すわけにはいきませんが、余っている医療機関からの巡回接種という形で、隣の町に行って打っていただくというのは、これは一向に構いません。
 巡回接種の場合は、本来持っている医療機関が接種数などを報告していただく、巡回で行く側が報告していただく必要があります。また、受ける側が副反応対応などをしっかりやっていただく必要がありますが、そこは巡回接種というやり方でやっていただけます。巡回接種をやるには、元の病院の医療従事者、お医者様がワクチンを持って打ちに行くということもできますし、行った先の病院のお医者様を、元の病院と併任をかけてワクチンを移送して、併任がかかったお医者さんが打っていただくということもできます。
 ワクチンのトレーサビリティ、あるいは管理責任の観点から、出し手の病院にはしっかりと管理していただく、あるいは受け手の病院は副反応対応をしっかりやっていただくということはお願いしなければいけませんが、柔軟にやっていただきたいと思います。基本的に自治体の柔軟な対応をお願いしたいと思っております。
 また、最後に、4月26日の週に、全ての市区町村に1箱ずつワクチンをお出しするということをこれまでも申し上げてまいりましたが、先週の金曜日の会見でも申し上げましたように、1,741箱、これは全市区町村に1箱ずつ出すというものに加えて、4月26日から5月9日までの間に、4,000箱をお届けすることができます。5月10日から、間違いなくそれを使って接種できると思いますし、着いた段階で接種を始めていただいて一向に構いません。
 全市区町村1箱ずつの1,741箱に加えて4,000箱、合計で5,741箱をV-SYSに入力していただいて、供給していきたいと思っております。いつまでに入力をしてくださいということは、追って厚労省の方からお知らせしたいと思いますが、5月9日までに、4,000箱が届きますので、接種の体制をしっかり組んでスタートしていただきたいと思っております。
 4,000箱しかありませんので、合計がそれを超えると4,000箱の中で傾斜配分をさせていただかなければなりませんが、5月に入りますと、各週9,188箱、限りなく1,000万回分に近い数が毎週入ってきますので、自治体の需要に応じてワクチンをお出しできるのではないかと思っております。
 基本的に2週間ごとの必要量をV-SYSに入れていただいて、お出ししていくということになりますので、それぞれの自治体におかれては、5月10日から、2週間でどれぐらい打てるかということを入れていただいて、合計で4,000箱以内ならその数を出します。超えている分は傾斜配分をいたしますが、その次は、また2週間の必要量を入れていただいて、どんどん供給していきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)巡回接種の件ですけれども、国としてガイドラインや指針などを各地方自治体に伝えるお考えはあるのでしょうか。
(答)しっかり出したいと思います。
(問)もう一点ですけれども、今日、一部報道で、明日菅総理が接種を受けるということがあったんですけれども、事実関係と、菅総理が接種を受けることでの影響を伺えたらありがたいのですが。
(答)総理の訪米に同行される方は、訪米までに2回打つと聞いておりますので、おそらくすぐ打たないと、3週間ということですから、具体的にいつどこでということは、官邸にお尋ねいただきたいと思います。
(問)関連で質問ですけれども、接種の順番が回ってきたら、河野大臣もワクチン接種を率先して受けたいという気持ちに変わりはないでしょうか。
(答)はい。
(問)改めて、最近アナフィラキシーショックの事例ですとか、副反応の事例も出ていますが、ワクチン接種を受けることの意義について、どのように考えていらっしゃいますか。
(答)副反応はワクチンにつきものです。今回のコロナワクチンは、インフルエンザワクチンより副反応の割合が高いと聞いています。発熱ですとか、打ったところの疼痛、あるいは次の日に倦怠感というようなものが出るということですが、それを予期して受けていただきたいと思っております。
 アナフィラキシーについては、厚労省の審議会がいろいろと評価されていると思いますので、専門家にしっかり意見を伺っていきたい。なるべくそれを大勢の国民の皆様にお知らせしていきたいと思っております。
(問)大臣はいつから打たれると。
(答)順番が来たら打ちます。
(問)4月26日からの接種のところですけれども、1箱ずつのものは26日の週となっていて、4,000箱が26日から5月9日となっていますが、これは二段階に分けてということでしょうか。それとも同時にということですか。
(答)これはひとえに物流の制約です。1日にどれぐらいの量を出せるかということと、入ってきたワクチンをいつ出せるかという物流の制約になりますので、いつということがまだ確定できないのは非常に申し訳ないと思いますが、いずれにしろ、この5,741箱、5月9日までにはお届けできる。できればもう少し早くお届けしたいと思いますが、いつ届くのかわからないと、なかなか体制が組めないということもあると思いますので、10日からそれを使って打てるように、そこまでにはしっかり出せるように、今、手配しているところです。
(問)そのうちの1,741箱の部分は4月中に届くと。
(答)なるべく1,741箱は早目に出して、全ての自治体で打ち始めていただきたいと思いますし、様々なシステムのテストをそれでやっていただきたいと思います。実際の予診の時間ですとか、あるいは地域によって、気温もだいぶばらつくかもしれませんので、肩を出すのにはどれぐらいの時間がかかるかということも、北海道と沖縄で違うかもしれませんので、そういうこともしっかり見極めて、接種体制を確認していただきたいと思います。
(問)先ほどの4月26日から5月9日までに出す追加の4,000箱と、1,741箱の件ですけれども、これは自治体側としたら、打つ回数としては、5回打ちで考えた方がよろしいのでしょうか。
(答)今の段階では、まだ5回と申し上げておいた方が安全かと思います。6回打ちがいつ出せるかまだやっておりますが、6回打ちが打てるようになれば、そこはすぐお知らせしたいと思います。
(問)本日おっしゃった内容は、基本的には以前に大臣が発表されているものかと思いますが、今回どのような情報発信の面での課題を感じられて、このようにぶら下がり会見をされたのでしょうか。
(答)高齢者と医療従事者の順番が逆になってしまうけれどどうしたらいいかというお問合せが自治体からたくさんありましたので、それは、高齢者向けとして届いたものでも、必要なら医療従事者はその場で打つ、あるいは前日なり何なりに打っていただいても一向に構いませんということを申し上げたいということと、隣の町とのワクチンの融通はしっかりやってくださいと。ただ、トレーサビリティを確保しなければいけないので、ただあげるのではなくて、あくまでも持っている医療機関に管理責任があって、巡回でいく。それは、お医者さんがワクチンを持っていくケースもあれば、ワクチンを移送して、相手の病院のお医者さんに併任をかけるということもありうるということを、しっかり自治体の皆様にお知らせしたいと思っております。
(問)優先接種について、高齢者の後に、基礎疾患のある人たちが見込まれると思うんですけれども、こちらに関して、ファイザー製なのか、アストラゼネカ製もこれから承認、輸入ということがあると思いますが、どのメーカーのワクチンを使うかという方針は決まっていますでしょうか。
(答)これから様々なワクチンの承認が行われた段階で、お知らせ申し上げたいと思います。

(以上)