河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年2月26日

(令和3年2月26日(金) 9:00~9:21  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 今日も幾つかございます。まず、「縦割り110番」に来た要望で、「介護施設に関する調査に重複があり、回答負担が大きいので解消してほしい」という要望がございました。
 直轄チームで確認したところ、介護保険法に基づく介護事業所・施設から都道府県へ報告しているものと、厚生労働省が実態把握のために行っている介護サービス施設・事業所調査、これらは両方とも、介護職員、看護師、管理栄養士等の職種別の常勤・非常勤の従業者数とサービス利用者数について、毎年度、重複した内容の回答を求めておりました。
 特に、介護保険法に基づく報告につきましては、厚生労働省のホームページの「介護サービス情報公表システム」で閲覧することができるようになっているにもかかわらず、厚労省が介護サービス施設・事業所調査で重ねて聞いておりますので、これは必要性が低いということだと思います。
 直轄チームでこうしたことが他にもないか調査したところ、老人福祉施設に対する調査でも、調査事項の重複が確認されましたので、厚労省に対応を要請し、福祉関係を中心に他にも同様の重複がないか確認し、確認された重複は都道府県と調整した上で、令和4年度から調査自体、あるいは調査事項の統廃合を図り、解消していくということになりました。
 こうしたことがございましたので、直轄チームと行政改革推進本部事務局で共同して各府省の協力をいただきながら、他府省でも同じような事例がないか確認を行っているところです。重複が確認された場合は解消を図るということにしていきたいと思います。
 それから、2つ目です。日本経済団体連合会、経済同友会、日本商工会議所、新経済連盟の事業者団体から、オンライン申請の使い勝手をよくしてほしいという要望が来ております。
 規制改革推進会議では、昨年10月から各府省に対し、各種手続について利用者の利便性を向上し、オンライン利用を促進するための実施計画を策定して進めていくことを求めておりましたが、これまでに策定されている計画はあまり利用者目線とは言えず、課題分析も十分でなく、具体性が非常に乏しいというのが現状と言わざるを得ないと思います。
 そのため、規制改革推進会議のデジタルガバメントワーキング・グループは、2月22日付で、各府省に対して具体的な視点を提示して計画の見直しを求めました。例えば、当たり前ですが、実際にシステムを利用する人の意見をよく聞くこと、窓口での事前相談が多い申請手続については、窓口で事前相談をしなければいけないということ自体を課題として、もう少しわかりやすい制度設計をしてくださいということ、紙の手続を単にオンラインにするだけでなく、デジタル化を前提として業務の簡素化を徹底してくださいということ、それから、IDが乱立しているケースがありますので、マイナンバーカードやGビズIDを利用することなどを求めております。
 4月下旬までに利用者へのアンケート調査を実施して、その結果を踏まえて詳細なチェックリストに沿って点検を行った上で、見直し後の計画を公表してもらうことを求めております。
 3件目はワクチンについてですが、2月17日に新型コロナウイルスワクチンの先行接種がスタートして約1週間が経過しました。2月25日午後5時時点の接種実績は2万1,896人となりまして、先行接種の半分を超えてきました。先行接種を予定している100の施設全てで接種が始まっております。順調に接種が進んでおります。関係者の皆様、施設の皆様に感謝申し上げたいと思います。
 現時点において、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に対してアナフィラキシーなどの重篤な副反応の報告はございません。
 次に、3月中のワクチンの供給のスケジュールについて、お知らせしたいと思います。3月1日に450箱、8万7,750バイアルが日本に到着する予定と既に申し上げておりますが、3月8日の週以降も毎週供給が継続し、3月末までに合計で2,275箱、44万3,625バイアルが供給される見込みです。
 続いて、医療従事者の優先接種分のワクチンの配送スケジュールをお伝えいたします。3月1日の週と8日の週、合わせて1,000箱のワクチンを第1回分の接種分として配送するということはお伝えしたかと思いますが、その3週間後、3月22日の週から、最初の1,000箱の第2回目分として同じく1,000箱を配送いたします。さらに、それに追加して、3月22日の週から新たに400箱を追加、これは新たな1回目分ということで400箱を配送します。以後3週間ごとにワクチンの配送をしながら、少しずつ3週間前の1回目に対応する2回目と同じ量を出しながら、更にそこに追加できる分を追加して送っていきたいと思っております。
 当初想定しておりました370万人につきましては、4月中に少なくとも370万人の1回目分はお届けできる見込みです。もちろん2回接種ができる方も相当数いらっしゃると思いますが、少なくとも最初に想定していた370万人全員の1回分は終わる量を4月中にお届けすることができると思います。
 最後に、高齢者の優先接種分のワクチン供給ですが、先日の会見でお伝えしたとおり、高齢者のワクチンは、4月12日から優先接種を始めていただく、そして徐々に拡大していく予定と申し上げております。ファイザー社との交渉の結果、数量を明示することはできませんが、6月末までに65歳以上の高齢者全員に2回接種する分のワクチンを自治体に配送完了できるようなスケジュールで、供給を受けるということになりそうです。
 ただし、先ほどから申し上げている数量は、EUの承認がとれるということが大前提です。第3便、3月1日到着の450箱まではEUの承認が取れておりますが、それ以降はEUの承認が取れるという前提でございます。
 高齢者の接種につきましては、6月いっぱいで自治体に供給を完了することができる、自治体に配送することができる、そういうスケジュールでファイザー社から供給を受けるということが大枠の合意でございます。もちろん自治体の接種のスケジュールに合わせて国の方で在庫を持っているということもあり得ますし、前提としてEUの承認が必要になるということは変わりございません。

2.質疑応答

(問)ワクチンで2点伺います。冒頭に発表があった高齢者の供給の完了時期に関してですが、接種自体は同様に6月末までに終えられるという認識で良いのかという点と、当初大臣は開始から2か月と3週間を目標に掲げておられまして、先日4月12日開始を表明されましたので、これは足し上げると7月5日が完了目標見通しとなるかと思います。重ねてですが、それよりも早く接種が完了する、6月末に接種が完了するという理解で良いのかと、今回ファイザー社とこういった大枠合意に至った経緯を、あわせてお聞かせください。
(答)それぞれの自治体が高齢者の接種の体制をつくるために、どれぐらいの期間を想定すれば良いのかという目安が求められておりましたので、目安として2か月と3週間ということを申し上げました。2か月で1回目が終わって3週間後に2回目ですから、2か月と3週間という目安を申し上げましたが、それぞれ自治体が接種計画を、今、つくっていただいておりますので、以前も申し上げましたが、自治体の立てる計画で打っていただくということになりますので、それぞれ自治体の計画どおりに進めていただければよろしいかと思っております。特に私の方でいつまでにというのを申し上げる必要もないと思っております。
 ファイザー社とはそういうことで、今までいろいろと話し合いをしてきた結果そうなったという以上のことはございません。
(問)高齢者も医療従事者も、あくまで希望する人への接種になるかと思います。大臣は、現時点でそれぞれおよそどの程度の割合が高齢者や医療従事者で、それぞれ接種を希望されると見込んでいるのか。現状進んでいる医療従事者の先行接種の状況も踏まえてお聞かせください。
(答)一人でも多くの方に打っていただきたいと思っております。まだ詳細を申し上げられるような状況ではないと思っています。
(問)6月末までに高齢者分、2回目も含めてということなので、3,600万人分が供給を完了するということだと思うんですが、その前段の医療従事者、今、370万人プラス100万人ぐらいという話ですけれども、そこも2回目の分を含めて6月末までに供給が完了できそうだという見通しで良いのでしょうか。
(答)そう理解していただいて構わないと思います。医療従事者の上振れしてしまった分の供給スケジュールについては、またお知らせしたいと思いますが、少なくともそれを含めて6月末までに供給を受けるということでございます。
(問)そうすると、数で言うと3,600万人プラス470万人とか500万人があって、4,000万人超の分は6月末までに供給完了する見通しであると。
(答)そういう計算でよろしいかと思います。
(問)医療従事者向けの供給の仕方のところで、22日の週から新たに400箱、これが新たな1回目ということですね。それに対応して、3週間後にまた2回目を送ると。以後3週間ごとに2回目を出しながら追加できる分を追加するというのは、この3週間ごとというのは、この3月22日の週から更に3週間後にという意味ではないんですよね。
(答)要するに、1回打ったら3週間後に2回目が必要になりますので、3月1日、8日の週、合わせて出す1,000箱は、これは全部1回目です。それに対応する2回目分を3週間後に出します。その2回目分に合わせて、次の1回目のグループの分を追加で出して、その追加で出した1回目の分の2回目がその3週間後に出ますので、それに合わせて更に追加する1回目分が出るという、3週間前に対応する2回目分と、新たな1回目分が3週間ごとに出ていくと。その数量の内訳は、もう少々お待ちいただきたいと思います。
(問)そうすると、だから3月22日の週から3週間後に3回目の供給が出るということですか。
(答)そういう言い方でも良いと思います。
(問)高齢者の接種分について6月いっぱいで合意したということですが、そもそも6月末までに全国民分のワクチンを確保するという目標を立てられていたと思うんですけれども、それはもう現段階では高齢者分までしか難しいということになっているという理解で良いのでしょうか。
(答)確保というのは契約ということだと思います。
(問)では、もう既に確保しているという認識なのですか。
(答)どこをもって確保というのかは、田村大臣に聞いてみます。
(問)実際に日本に届くという意味ではなくて、契約した段階で確保しているということでしょうか。
(答)田村大臣がその認識なのかどうか、ちょっと確認します。
(問)河野大臣としては、そうした理解なのですか。
(答)私としては、そうした理解です。
(問)今、スケジュールをいろいろ発表いただきましたけれども、先日の記者会見の時には、まだここまで出ていなかったのですが、この期間で何か進展があったのは理由があるのでしょうか。
(答)いや、常にやっていますから、常にいろいろなことが動きます。
(問)この今日の会見の後、また結構いろいろな数というのは、コンスタントに出てきそうなのですか。
(答)ワクチンは高齢者のところまで行きましたので、次はいよいよシリンジと注射針を一生懸命やらないと、せっかくワクチン確保の目途が立ちましたので、それになるべくあわせた形で注射針とシリンジもやりたいと思ってやっています。
(問)供給スケジュールですけれども、先ほどシリンジと注射針を一生懸命やらないといけないということなので、ここに書いてある供給スケジュールの箱数というのは何回とれるか、6回でとれるのか、5回でとれるのかというのは、まだそこはわからないということでよろしかったでしょうか。
(答)もう少々お待ちください。
(問)優先接種の医療従事者についてですけれども、大臣は従前100万人以上増えるとか、100万人程度増えるというお話をずっとされてきたと思うのですけれども、結局、最終的に370万人からどのぐらいまで増えるか、最終的な規模はどのようになったのか、もし決まっていたら教えていただけますか。
(答)事務方から報告させます。
(問)もう一点、4月12日から高齢者接種が始まるということですけれども、総理も自分は高齢者に入るということをおっしゃった上で、率先して打ちたいということもおっしゃっていると思うんですけれども、総理御自身は4月12日に打つという形になるのでしょうか。
(答)確認します。
(問)高齢者に対する接種に使うワクチンの量については、6月末という御説明だったと思うんですけれども、一般の人向けの接種は現時点でどうなりそうか、見通しだけでも教えていただけますか。
(答)頑張ります。
(問)針とシリンジの話ですけれども、確保できるかどうかは別として、結局、高齢者3,600万人分というのは、6回分なのか、5回分なのか、どういう前提で今はお話しいただいているのですか。
(答)数量については明示できるようになった段階でお知らせします。

(以上)