河野内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年9月18日

(令和2年9月18日(金) 14:44~15:03  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 お疲れ様です。明日沖縄を訪問いたします。戦没者墓苑、それから玉城知事、赤嶺議長とお目にかかる予定にしております。北海道の方は、今、調整中でございます。
 それから、昨日立ち上げました「縦割り110番」は4,000件を超えまして、処理能力をオーバーしそうで、「全部読みます」と言った手前、一時停止をさせていただきましたが、内閣府の規制改革ホットラインがございますので、そちらでは常時受け付けておりますので、ぜひ内閣府の規制改革ホットライン、これは行革もあわせて受けるようにしていきたいと思っておりますので、4連休に4,000通、一所懸命目を通していきたいと思います。
 「河野太郎、頑張れ」というメールが4,000通の中には結構ございまして、ありがたいなと思いましたのと、自分が抱えている悩みを切々と書かれて、「読んでくれてありがとう」というのが結構ございました。個人の様々な個別の御相談事も結構ありまして、やはり今、いろんな支援のためのホットラインというのがありますが、御相談事とか悩み事を、「読んでもらってありがとう」というメールをこれだけ多くいただくと、やはり何かそういうホットラインといいますか、支えるものがしっかり回っているのかなというのをちょっと気にいたしました。そういうこともいずれ考えていかなければいけないなと思っておりますが、まずいただいたものについてきっちり目を通して、なかなか個別の御相談に、個別に対応するのはできないことをお許しいただきたいと思いますが、中には相当具体的な規制改革についての問題提起がございましたので、そういうものについてはきちんと対応していきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)今、御紹介に上がりましたその「縦割り110番」は、今は一時停止しているということだと思いますけれども、今後、再開する見通しですか。こうなったら再開したいとか、そういったお考えは今の時点でありますでしょうか。
(答)とりあえず4,000通をしっかり目を通さなければいけないと思っています。「とりあえず一時停止します」と夜中に申し上げたら、朝までに私の個人的なホームページの河野太郎のメールという欄に数百通来まして。これを再開すると、またどうなるのかなと思っていますので、とりあえず今考えているのは、立ち上げたものはちょっと4,000通の処理の間、閉鎖をしますが、規制改革ホットラインという内閣府の今までのシステムがございますので、それに行政改革も加えて、そちらも「縦割り110番」を兼務させてもらって、とりあえずそこは今でもあいていますし専門に担当している者がおりますから、これは多少件数が増えても閉鎖ということにはしないで済むと思いますので、まず内閣府の規制改革ホットラインに御意見を頂戴したいと思っております。
 一所懸命4連休で4,000通を頑張っていきますが、昨日、結構へろへろになりながら明け方まで読んでいましたけれども、それでも処理した件数は結構限界がありますので、ちょっと頑張ります。
(問)関連して、今、個人的な悩み相談みたいなのもあったというふうにありましたけれども、プライバシーの関係もあるかもしれませんけれども、どういった内容のものが寄せられたのか、もし御紹介できれば。
(答)もう本当に多様な個人が抱えている悩みです。ちょっと個別に対応はできないんですけれども、それだけ多くのメールが来たということは、やはり困っている方にどう手を差し伸べられるか、どう寄り添えるかということを考えていかないといけないのかなと思います。それも国のものだけでなくて、本来市町村の業務、あるいは都道府県に関係する業務に関する悩み、御相談事というのもありましたので、縦割りだけではなくて、横割りも考えなくてはいけないのかなと。おそらくこれはどこへ行ったら良いのかよく分からんとか、こちらへ行ったらあちらと言われて、あちらへ行ったらうちじゃないと言われみたいなのも結構ありましたので、正直何か考えないといけないなというところまででございます、今のところ。
(問)そう思われるというのは、基本的には行政上の不備であったり、ちょっと手続が煩雑であったりとか、そういった悩みが多かったということですか。
(答)行政上の不備なのかどうか分からないんですけれども。少なくとも、御本人からしてみればどこへ相談をして良いのか分からないというものですから。それは、相談の窓口が分からないというのも含め、やはり何か考えないと行けないのかなとちょっと思いました。
(問)関連してですけども、規制改革ホットラインというものが、もし分かればですけれども、普段どれぐらい使われていたものなのか、件数がもし分かればという点を。
(答)それは、後ほど事務方から、必要ならお答えさせます。
(問)それと、もし役割をこちらで担えるのであれば、なぜこちらを使わなかったのか、最初活用しようとしなかったのかという、その考えをお聞かせください。
(答)総理から「縦割り110番」という話がありましたので、とりあえずやってみようということで、やったらこんなに来てしまったということです。僕は100通ぐらい来るかなと正直思っていたら、昨日、飯を食べている間にもう1,000通超えになっていましたし、飯を食べ終わったら2,000通を超えて、夜中に3,000通になって、もう駄目だと思って止めるまでにそこから1,000通来てしまいましたから、その規制改革ホットラインというのでは、多分すくい上げなかったようなものが結構あったと思うんです。だから、やはりそれこそ困っていたことをとりあえず110番にメールしようみたいな感じになったと思うので、規制改革ホットラインですと言ったら、多分、かなりの部分が来なかったのだろうと思います。いただいたものもかなりの部分は対応が具体的にできるかというと、個別に具体的に対応はできないものが結構あるんですけれども、やはりそういう悩みや問題があったんだというのが改めて浮き彫りになりましたので、そこを考えなければいけないということを今は思っています。
(問)沖縄振興の関連なんですけれども、昨日、大臣が会見の中で、沖縄の振興の在り方について、距離的な問題から製造業をもっていくのはなかなか難しいのではないかというようなお話をされていました。一方で、前任の衛藤前大臣は、沖縄の製造業を伸ばしていくという必要性を盛んに主張されていました。実際にそういった調査事業も始めていらっしゃったと思います。
 これは、どちらが正しいとか間違っているという話ではないと思うんですけれども、一方で、これまで税制措置を含めて製造業を伸ばしていこうという方向性で沖縄振興が進んできた部分もあると思います。
 大臣として、製造業を伸ばすという方向性について、転換したほうが良いんではないかというようなお考えがあるのでしょうか。教えてください。
(答)伸ばせるなら伸ばせば良いと思います。ただ、おそらく沖縄以外の全国平均が2割ぐらいだと思うんです。沖縄はおそらく5%程度にとどまっているということだと思いますので、やはり距離の壁というのは厳然としてあるのかなという気がしています。そういう中で、沖縄が良いという製造業があれば、それは遠慮なく伸ばしていかなければいけないと思います。距離を越えられるもの、それから、今度医療施設の整備なんかも進みますけれども、日本の医療技術を活用したいという、例えば東南アジアや中国の方からしてみれば、沖縄というのは非常に日本の中でも玄関口ですから、そういう医療ツーリズムみたいなことも考えられるだろうと思いますし、もちろん観光もあるわけです。
 昨日、申し上げたように、IT、金融、様々この距離を越えられるものがありますので、そういうものも含め、しっかり伸ばしていくということが大事だと思います。特に、今の段階でどれがということはなく、それぞれやっていったほうが良いと思います。私も学校を出てから選挙に出るまで製造業におりましたので、輸送のコストをはじめ、様々な問題があるなというのは認識していますが、それを越えられるようなものがあればやっていきたいと思っていますし、そういうものがもしあれば、スタートアップの後押しというのはやっていきたいと思います。
(問)大臣、明日の玉木知事との会見でちょっとお伺いしたいんですけれども、昨日、大臣の会見の中で沖縄振興のレビューについても、どういうふうにやっていこうかというふうな御発言があったんですけれども、内閣府では、これまでの沖縄振興の在り方について今検証作業をしていまして、大臣は大臣なりのカラーを出したレビューを改めてやっていきたいというふうにお考えなのか、お考えをお願いします。
(答)今、動いているものがありますから、それをしっかり見たいと思っています。なかなか県民所得の格差が縮まらないというところをやはり何か打開しないといけないと思っていますので、良いアイデアがあれば、そこはしっかりやらなければいけないと思います。
 知事とはざっくばらんに、知事がどういうアイデアをお持ちなのかというのを伺ってみたいと思いますし、いろんなことができるのではないか。知事とはしょっちゅう携帯電話でも話をしていますから、別に改めて何とかというわけではありませんけれども、せっかく行きますから、そこはどんなお考えかというのは改めて伺うというのも大事かと思います。
(問)関連です。デニー知事との関係の中で、昨日、ひっくるめ論というような表現もありましたけれども、基地問題についても、明日意見交換してみたいというお考えもありますか。
(答)基地問題は岸防衛大臣が行かれるだろうと思いますから、そこはもう岸さんにある程度お任せをするのかなと思っています。
(問)110番をしばらく閉めて、規制改革ホットラインをということですけれども、今回、大臣がやった一つの、皆さんが投稿したら河野太郎が全てを読むというのがあったと思うんですが、その規制改革ホットラインに寄せられたものは、大臣が全て目を通すおつもりなのか。それとも、それはそれでまた別に若干フィルターをかけてやるのか、そこはどういうふうにやっていくおつもりなのかというのと、その規制改革ホットラインはこれまであまりなかったということですけれども、名称を変えたり、もう少し分かりやすいポータルをつくるなり、そういったお考えはあるんでしょうか。
(答)「110番は全部読むぞ」と言ったので、全部に目を通すのはしっかりやらなければいけないなと思っていますが、ホットラインに同じぐらい来てしまうと、どこまで全部いけるかというのはあると思いますので、そこはあんまり勝手にお約束はしない方が良いかなと思っておりますが、なるべく皆さんからお寄せいただいたものについては目を通して、これはと思うものはきちっとすくい上げるということはやっていきたいと思っております。
 規制改革というのが世の中に広く自分に関係すると思っていただけてなかったのかというところはあるのかもしれません。1回こうやってわっと門戸を広げましたので、直接規制改革と関係ないものも随分いただきましたけれども、何らかの形で世の中の声をすくい上げるというのはある意味大事なのかなと。それが具体的に行政のアクションにつながるかどうかというところは、全部できないというところは正直あると思いますけれども、少なくとも、こういう悩みがある、こういう問題があるというのをきちんと把握しておくというのは大事だと思いますし、何らかの形でそれをすくい上げられるようなメカニズムというのは何か考えられないかなと。これは、私一人ではどうにもなりませんので、閣内でいろんな担当の大臣にも問題意識を共有してもらって、それこそデジタル化でやれるところはあるだろうし、厚生労働省、総務省にもやっていただかなければいけない部分があると思いますので、そこは少し閣内で共有しながらやっていきたいと思っています。
(問)世論調査への結果について伺いたいんですけれども、報道各社の世論調査で高い支持率が出ています。国民からの高い期待の表れではないかという声もあると思うんですが、大臣としてはどのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)期待に応えられるように頑張ります。
(問)従来の規制改革推進会議についてお伺いしたいんですが、昨日の会見で、大臣は悠長なことはやるつもりはないというようなお話をされたかと思います。改革のスピードアップを図るという意図からの御発言だったと思うんですが、これまでの規制改革推進会議について、今後、どのように使っていくのか、あるいは使わないのか。もしくは、別の会議体みたいなものを立ち上げるイメージがあったりするのか、その辺のお考えがあれば、よろしくお願いします。
(答)もうあるものは使い倒そうと思っていますので、使えるものは毎日でもお知恵を借りながらやっていきたいと思っています。いつまでに何とかを取りまとめではなくて、もうあるものをいかに実行するかということで、実行までやってもらおうと思っています。
(問)今のと関連して、規制改革ではなくて行政改革の方でもレビューというのは毎年やっていると思うんですけれども、行政改革はそれに載せるイメージでやっていくのか、それとも、大臣の過去のブログとかを見ていると、個別案件として、何か官報の締切りの改革とか、あとは宮内庁の関係の施設の公開とか、そういうのにも取り組んでいるようで、それがレビューに載っていたかもしれないんですけれども、またそういった個別案件のようなやり方をやろうとお考えなのか、その辺をお願いします。
(答)両方をやろうと思っています。個別に明日できるものは明日やって、レビューはレビューでやっていきたいと思っていますので、もう来週ぐらいからレビューで何をやるか、相談を始めたいと思っています。
(問)個別にやる場合は相手方の省庁もあるんですけれども、この辺との交渉というのは大臣が直接されることになるんですか。
(答)それはいろんなレベルでやります。

(以上)