平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年5月11日

(令和3年5月11日(火) 9:37~9:44  於:中央合同庁舎第8号館1階S108記者会見室)

1.発言要旨


 まず私からは、「ワクチン接種記録システム(VRS)」への円滑な記録の入力ということで、いろいろなご指摘もあるので少し触れておきたいと思います。
 新型コロナウイルスのワクチン接種記録システム(VRS)は、4月12日の運用開始からちょうど1カ月になります。システムへの記録の入力は、タブレット端末による接種券の画像読み取り等で行っていただいておりますが、「ピントが合わない」「手振れで読み取りが難しい」「バーコードを読み取れない」との声をいただいておりますし、一部で報道されています。
 IT総合戦略室においては、こうした声を踏まえまして、ピントが合いやすい距離や、その距離でタブレットを固定する方法を動画や画像入りのマニュアルで自治体に周知する。固定するための台の配付をすることとして、本日から自治体に配付希望台数の照会を行い、24日(月)以降に発送を開始する予定であります。
 そもそも、読み取りは18桁の数字、OCRラインにより行うものであって、バーコードを読むのではないんですね。その誤解がまずあったと思います。スムーズな読み取りを可能とするために、18桁の数字、OCRラインを入れていただく赤枠を読み取り画面に表示する仕組みとしています。そのところの誤解があるんだと思います。
 VRSで入力いただいた実績は、総数については毎日、都道府県別については週1回、首相官邸ホームページでも公表しております。接種の進捗状況の迅速かつ正確な把握は非常に重要であるため、IT総合戦略室が発信する情報をご確認いただければと思います。いよいよ急激に接種回数が増えておりますので、数字がどんどん変わるということでございます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今、大臣の冒頭のご発言にもあったと思うんですけれども、コロナのワクチンの高齢者への予約のところで、今、電話とかがつながりにくい状況になっているというところと、今日、デジタル関連5法案が参議院の内閣委員会で質疑終局後に採決という見通しかと思うんですけれども。大臣はこれまで、スマホとかで行政手続きが60秒以内で完結するということをおっしゃられていると思うんですが、このデジタル関連法案の成立によって、今回のワクチンの接種の予約状況とかも改善することは可能だとお考えになっているか、見通しをお伺いできればと思います。
(答)まず、新型コロナウイルスのワクチン接種の予約に関しては、アクセス数が集中してシステムに不具合が生じる、オンラインでの予約に不慣れな高齢者の方が市役所の窓口に足を運ぶといった状況が生まれていることは報道で確認をしております。行政手続きのオンライン化に当たっては、高齢者の方などデジタル機器の利用に不慣れな方がいらっしゃる方を念頭に置いて、そうした方々にも使いやすいUIとすることが非常に重要だと考えています。また、デジタル化が進めば進むほど、人が人を助ける仕組みが重要となると考えておりまして、デジタル化によって効率化された業務リソースをデジタル機器の利用に不慣れな方に、「人による支援」に振り向けるという視点も非常に重要ではないかと考えています。今般のデジタル改革が目指すものは「人に優しいデジタル化」であり、「誰一人取り残さない」というのが理念でございます。
 加えて、今般の予約システムは、自治体が個々にバラバラに取り組んでおりますが、デジタル化の取組の一環として、今後整備される予定のガバメントクラウドを活用して、デジタル庁自らがシステムを開発、全国で共通して必要となる機能を提供するという可能性もあると考えています。
 いずれにしましても、こうした有事の対応も含めて、エンド・トゥ・エンドで一気通貫のサービスが提供できることもUXの観点から重要であると思っておりますし、こういうことが起きないようにするためにもデジタル庁を創設するということですから、そのようなことがないように努力をしていきたいと考えています。
 そして法案に関しては、今日10時から審議、また総理出席等々ありますが、採決に関してはまだ具体的に聞いておりませんので、国会の御判断ということになろうかと思います。成立しましたら、その時は私の方からコメントさせていただきたいと思います。

(以上)