平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和3年4月9日

(令和3年4月9日(金) 9:25~9:35  於:中央合同庁舎第8号館1階S108記者会見室)

1.発言要旨


 4月採用の民間人材との顔合わせをやらせていただいた印象を少しお話しさせていただきたいと思います。
 年齢とか、どういう方かということに関しては大まかには既にお話しをさせていただいたと思いますが、今回採用する皆さんと面談することができました。そしてたくさんの質問もいただいたりして、そういう中で今回1,400人を超える応募があったというのも、デジタル庁に対する期待が相当大きいんだということを改めて認識しました。
 その上で、年収とか、そういうものが下がる方もいらっしゃるんですが、自分の培った経験とかスキルを国のために是非使ってみたいと、デジタル化が遅れている日本の中で100年に1回の大きな大変革のときという認識は今回のエンジニアの皆さんに共通でした。
 そういう中で、皆さんは役所のこととか、あまり知らない方が多い、つまり今までの霞が関にはいない方々が非常に多いわけで、改めて、彼らが能力を発揮できる環境を作るためには組織をどうするかということが非常に重要なテーマであると思いました。
 ただ、楽しみな面もあって、ああいう方々がデジタル庁の中にいると、自前でシステムも作れると思いました。それだけスキルのある方が今回集まっていただいているということです。
 今回は管理職の方ではなかったので、次の採用に関しても我々は組織文化をどう作っていくかということに関して、共感していただけるような方々とマネジメント自体が新たなチャレンジになる組織なので、皆さんと十分に意見を交換しながら採用を決めていきたいと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今、「彼らが能力を発揮するには組織をどうするかが非常に重要だと思った」と、まさにそうだと思うんですけれども、そうなると大臣は、改めてデジタル庁を作っていく上で、組織を作っていく中でどの辺りがポイントになっていくとお考えでしょうか。
(答)まだこれからの採用ですけれども、意思決定のプロセスというか、ラインにも民間の人たちを配置していくので、今までのような情報共有のやり方であるとか、例えばIT総合戦略室一つを取って見ても縦割りになるんです。その中の仕事というのは、サイロ化しようとするのが霞が関なので、そこを壊すということです。ですから、自分の仕事以外のことに関して関与しないということではなくて、全体のことに全て参画できるような、意見を言えるような組織にしなければいけないと思っています。
 そこは全く今までの霞が関と違うところであって、混成チーム、役所の皆さんの今まで長い、100年変わらない官僚組織のヒエラルキーを今回のデジタル庁はある程度壊していかなければいけないと、ここは大きなチャレンジになると思っています。
 そうでないと、彼らは働きがいというか、自分が役に立ちたいという思いで来ていますので、こんなはずではなかったというふうにはしたくないということで、私も含めて組織全体の風通しのよさをどうやって作っていくかということが非常に重要なテーマになると思います。
(問)続いて、いわゆるデジ庁法案が通った後に採っていく管理職になっていただくような民間人材とか、そういった方々の採用というのも非常にここは重要になってくるというわけですね。
(答)そうですね。組織のトップをはじめ、それぞれ責任のあるところを担ってくれる方々も、そういう組織を作るという共通認識を持った方でないと駄目だと考えています。
 そういう意味でこれからの採用に関しては私も十分にそこのところを理解してもらった上で採用に当たりたいと思います。
(問)今のお話にあった組織のトップ、「デジタル監」になると思うんですけれども、これからの組織の文化を決定付ける上でトップというのは非常に大事で、今回それが民間人ということで大変に目玉になっていると思うんですけれども、改めてどういった方がそういうポジションに適切か。それと、デジタル監を発表するタイミングですけれども、例えば早めに発表して、業界で有名な、著明な方という名前を使って、もっと優秀な人材を確保するというやり方もあるかと思うんですけれども、大臣のお考えというのを、現段階でありましたらお伺いできますか。
(答)まず、私は、衆議院は通過したものの、この法律を確実にこの国会で通すということが一番重要だと考えています。
 ですから、全ては法律が通ってからということになると、その時点で9月1日にスタートをするということが、やっとそこの時点で確定しますので、そうした後に、どこかのタイミングで発表するということになろうかと思います。
 ただ、トップに当たる人選に関して言えば、この私の思いをやはりきちんと共感していただいて、そこにやりがいを感じていただける方でなければならないと思っているということと、もう一つはテクノロジーに対して、ある程度以上の造詣があって、特にこのデジタル分野ですから、そういうことに対して理解がないと、エンジニアの言葉が理解できない人だとなかなか厳しいだろうと思います。まだ、全然決まっておりませんので、ただそういう思いで人選をしているということでございます。

(以上)