片山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和元年5月7日

(令和元年5月7日(火) 11:31~11:43  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 令和元年5月2日から6日まで、スーパーシティを含む今後の地方創生に向けた取組に生かすということでインドのデリー、それからイスラエルのテルアビブ、エルサレムを訪問いたしました。実質3泊5日ということです。
 インドにおきましては、住宅都市省等と会談をいたしまして、インドもスマートシティの取組を一昨年ぐらいから続けておりまして、現地の日本企業も一部受注をしております。それは大変良いことで、その経験はフィードバックして日本に使えますから。そこで、インド側もスマートシティの概念が日本よりも、もっと昔から日本がやっていたような都市構造の整備のことも、つまり道路を平らにするとかバリアフリーにするとか、タグを付けていわゆるスマート運輸ができるようにするとか、日本の大手がほとんどもうやっているようなことも含めてスマート化とおっしゃっているので、この100の内容は極めて千差万別でしたが、そういったことをやって1年か2年経って、我々が考えているのは、標準化したAPIですね、標準化した基盤を作る必要があるということを急速に認識して、今、共通化の制度を進めていて、それを我々は内閣府と内閣官房でやりますが、インドではこの住宅都市省の中に担当局長がいまして、その人も出てきましたが、その人がやっているという状況であることが分かりまして、この他も、インドはソフトウエアの設計とかアプリケーションの設計技術が極めて高いですから、話をしていてかなり共通項があるということが分かりまして、両国間で覚書を結んで、この点について協力関係を強化するということで、この度合意をいたしました。
 イスラエルの方でも、イノベーション庁のトップなどといろいろな構想の交換をいたしまして、ここも日本企業とのジョイント投資みたいなのはもうあるんですね。何年か前に安倍総理がイスラエルを訪問され、その後、茂木経済再生担当大臣が訪問され、両国間で産業協力もやっていますし、NEDOとも話をしているということで、そういうこともやっているという前提の中で、こちらが訪問すると言ったら、スマートシティに使える要素技術がある、イスラエルのスタートアップだけでこんなにあるよという分布図を頂きまして、早いんですよ。そうやっていけば一瞬にしてそれだけのものが出てきますし、それらと日本側で、いわゆる都市基盤整備というと出てくるだろう、あるいはシステム整備というと出てくるだろう会社というのはほとんどイスラエルに新技術を買いに来たり、アクセスに来ていますが、この両方は非常にウイン・ウインの関係なので、ここについてある意味で両方で話をしてプラットフォームを作っていこうということを合意いたしまして、具体的な内容や、あるいは文章をどう作るかとか、あるいはどうやってマッチングをやるかという部分については今後協議していくということになりました。こちらもやはりスーパーシティに関われるような先進技術はすごくて、G20にはアルゼンチンが入っておりますが、今度トップで来られる大統領はブエノスアイレスの前市長です、そのときに都市基盤整備とか、あるいは都市防犯とか、危機管理も含めて全部のシステムをイスラエル企業に発注したんですね。その企業のトップと我々は会ったんですけれども、これはすごいです。それと同じものをエルサレムでもテルアビブでも執行しているので、残念ながら、我々が行ったときはイスラエル全体がオンアラートでしたが、まだ首相が、バグダッドからの砲撃が続いているので、イスラエルとして最大限の報復をするというふうに国防会議で言うような状態でしたので、オンアラートというこのシステムをフル稼働しているということですから、見られませんでしたが、実際にはきちっと見させていただくことも非常に有用だなと、私はその説明を聞いていて思いました。
 いずれにしても、今回6月の末にG20と同様にG20のサイドイベントとして大阪でスーパーシティ、スマートシティフォーラムを開催する方向でございますので、そういったことに対する関心がインドでもイスラエルでも極めて高いし、両方とも本当に親日国ですから、協力をしたいという気持ちが向こうからも強いということが分かったのは大変な進歩でございました。

2.質疑応答

(問)令和という新しい時代を現役の閣僚として迎えられたと思いますが、新しい時代をどのような時代にしたいのか、所管の分野についてお願いします。
(答)本当に有り難いことに、私の所管は非常に幅が広く、これから取りまとめをしていく項目もまだまだ多く、まち・ひと・しごと創生、地方創生にしても、規制改革にしても、男女共同参画、女性活躍推進につきましても大きな官邸の了承を得るような取りまとめがめじろ押しでまだありまして、その途中経過については、ここで皆様に御報告をし、報道していただいたことも多々ありますが、5月、6月に集中しておりますので、新しい時代にまた新しい時代の将来、未来を切り開くという意味でこれらの新しい希望の持てる時代の地方創生、まち・ひと・しごと創生、規制改革、国家戦略特区、さらに女性活躍推進をまとめていきたいと、またまとめなければいけないという重い責任感を感じております。
(問)大臣御自身はどのような時代にしていきたいとお考えでしょうか。
(答)やはりその令和という言葉の持つ意味合いやイメージは大変すばらしいと思いますし、私自身は、多くの方が希望を持ち、かつ和を大切にする時代という形での、国民の間での好感があるので、そのようになっていく上で、閣僚の一人として自分の担務をきちっと進めたいというふうに思っております。
(問)改元に関連してなのですが、片山大臣は女性として初めて剣璽等承継の儀に参列されました。このことへの受止めと、出席されてみての御所感がありましたらお願いします。
(答)1月18日にも会見で申し上げましたように、飽くまで閣僚の一人としてその責務というか、職務を果たすという意味では、その儀式も含め、一連の儀式がきちっと終了してというか、次にどんどん進んでいることは大変喜ばしいというか、閣僚の一人として安心をしている次第でございます。
(問)トランプ大統領が中国に対する関税を25%に引き上げるということを表明されました。日本への影響も大きいと思いますけれども、元財務官僚のお立場から御所見をお伺いできればと思うのですが。
(答)経済政策全般ということは私の担務ではありませんので、ただ、地方経済に及ぼし得る影響というのは、当然最大の経済パートナーですから、アメリカも中国も、であるという意味では、しっかり注視していきたいと思いますが、インドでもイスラエルでもアメリカとの関係、あるいは中国との経済関係が両国とも強いので、話題は出ておりましたが、やはりその中国側はまだ今後、交渉や話合いを続けると言っておられますので、完全な決裂であるというふうに受け止めていた向きはあまりなく、株価も、アメリカは思っていたほどではない、下がったは下がったけれども、思っていたほどではないという形になっているので、まさにその数字が受止めそのものなのかなと思います。私も、見ている限りの感想はそういうことかなと思っております。
(問)今日からクールビズが始まりまして、男性はノーネクタイだとか、そういうのが始まっていますが、女性の今日、閣議では半々ぐらいだったと思うんですけれども、女性の閣僚としてクールビズ、どう取り組んでいく等、もしお考えありましたら是非お願いします。
(答)クールビズは、気温が温暖化で上がっているというか、極端に暑い日が多い中で、いわゆる環境面、CO2排出抑制等を含めると、意義のある制度だと思いますけれども、あまり極端になり過ぎる必要もないのかなと。きちっとした印象を与える範囲内で、やはり動いて活動して快適ということを体現するというのが、やっぱり閣僚はそれが仕事でしょうから、飽くまでもやはりあまりくだけ過ぎない方が良いのかなと、私は個人的には思いますが、皆さんこういうことを御認識されて、男性の方も臨んでいらっしゃるんじゃないかなと、拝見していては思います。
(問)片山大臣自身、女性としてクールビズというのはなかなか難しいのかもしれないんですけれども、何か気を遣ったりすることはこれからあるんでしょうか。
(答)女性の場合は七分袖とか、最近増えているんですよ。これ、国際的にやっぱりグローバル・ウォーミングなので、その辺の袖丈というスーツが結構増えてますね、ジャケットでも。それはただ、ほとんど皆さん自然に受け止められているんですが、その長さで大分違います。あとは、材質も今は進歩していますので、外見がそれほど違和感がなくても涼しく見えて、しかも、かなりかしこまっているというウエアが、女性については私は増えていると思いまして、これは日本の働く女性を増やす上で非常に有効です。とにかく暑いですからね。外を歩くことも当然あるわけで、湿度がしかも高いという意味では、東南アジアの国よりも日本の働く女性にとってはきちっとして、かつ涼しく見える素材や形というのはとても重要だと思います。

(以上)