松山内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成30年9月14日

(平成30年9月14日(金) 10:02~10:12  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 私から3点御報告いたしまします。
 まず、科学技術政策担当として報告します。
 9月11日から13日にかけまして、東方経済フォーラム2018出席及びロシア政府要人との会談等のため、ロシア・ウラジオストクに出張してまいりました。
 安倍総理、プーチン大統領、中国の習近平国家主席、モンゴルのバトトルガ大統領、韓国の李国務総理がスピーチを行いましたフォーラム全体会合に出席をし、加えて、イノベーションやデジタル経済等を担当するロシアのアキモフ副首相との間で、日露間の科学技術政策分野における協力推進について、意見交換を行いました。
 今回の出張の成果を科学技術・イノベーション政策の更なる推進に役立ててまいりたいと考えております。
 2点目は、IAEA(国際原子力機関)総会への出席です。
 9月15日から18日にかけまして、第62回IAEA総会に出席してまいります。
 総会では、政府代表として、我が国における原子力の平和利用に関する取組について演説を行いまして、原子力の平和利用の促進と核不拡散の確保に我が国が一層貢献していく旨を表明してまいります。
 また、アメリカ、フランスの政府代表との会談を行い、両国の原子力政策分野における協力について意見交換を行う予定にしております。
 3点目、宇宙政策担当として報告いたします。
 本日午後、第2回準天頂衛星システム利活用促進タスクフォースを開催いたします。
 本日のタスクフォースでは、関係府省から概算要求の状況を報告するとともに、準天頂衛星システムが提供する高精度位置情報を活用したビジネスについて事業者から紹介していただく予定にしております。
 11月のサービスイン向けて、準天頂衛星システムの利活用が促進されるように、官民が結束して、しっかりと取り組んでいけるよう推進したいと思います。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 ロシアの出張なんですけども、アキモフ副首相と科学技術協力についてお話があったと思うんですけれども、具体的にどんな内容があって、これからどういうふうに活かしていくのかについて教えてください。
(答)今回の出張は、東方経済フォーラム2018出席並びに、政府要人との会談ということを目的として行ってきたわけですが、特にイノベーションやデジタル経済等を担当するアキモフ副首相との意見交換ですが、両国におけるイノベーション政策の重要性を共有し、引き続き意見交換をしていくということで、まず合意をいたしました。
 特に農業また防災といった、日露の共通課題について、科学技術・イノベーション分野で具体的な協力可能性を模索していく提案をし、共通理解を得たところであります。
 今後は双方の窓口を確定し、継続して日露の科学技術・イノベーション分野での意見交換を進めてまいる予定であります。
 また、サハ共和国のニコラエフ首長と面会をしました。
 先方から、温室栽培等の先進的な農業に関する取組、これは8項目の協力プランにも入っておりますが、こういったことを紹介いただくとともに、日本のSIP農業や防災プロジェクトなどを紹介し、今後の協力を模索することといたしました。
 日本からの経済協力という意味では、8項目のプランを始め、かなり前進をしておりますので、そういった内容の中に、科学技術分野、農業や防災等々かなり入り込んでいってますので、今後窓口をしっかり決めて進めようということで合意をした次第であります。
(問)NHK、地曳です。
 昨日海賊版サイト対策の検討会議が開かれまして、事務局の中間まとめ(案)というのが提示されたと思うんですけれども、この議論の中で、やはりブロッキングの法制化について、やはり反対意見が相次いで両論併記というような形でまとめていくんだと思うんですけれども、今後ブロッキングについては、中間まとめ(案)にどのように盛り込んでいくのかであるとか、法整備についてどういうふうに検討していくのか、スケジュール感のほうを教えていただければと思います。
(答)海賊版対策ですが、昨日7回目の有識者会議、会合が行われたところですが、正規版の流通促進また広告出稿を抑止する取組のほかに、リーチサイト規制の法制化あるいは海賊版サイトに関する総合的な対策を盛り込んだ「中間まとめ案」を提示しまして、これをたたき台として、昨日は意見交換をしたということです。
 総合的な対策のうちに、海賊版サイトへのブロッキングにつきましては、すぐに法制度整備を行うべきであるという意見と、ブロッキングに関する法制度整備は問題であるという意見と両方出されて、御指摘のように両論併記と現時点ではしております。
 インターネット上で全てのユーザーが安心・安全に情報収集活動あるいは創作活動を行うことができ、我が国において優れたコンテンツが産み出され続けるためには、様々な対策を総合的に進めていくということが必要なんだろうと思います。
 次回は9月19日でありますので、関係者の意見を聞きながら、中間まとめに向けてしっかり議論を進めてまいりたいと思っておるところでありまして、これからになるという状況です。
(問)毎日の酒造です。
 IAEA総会について伺います。
 先日、内閣府の原子力委員会が、国内に保有しているプルトニウムを今後削減していくという方針を出しました。
 IAEA総会でこの点をまずどういうふうに御説明されるのかということが一つと、それともう一つ、プルトニウムの国外譲渡というのが一つテーマになってきてると思いますが、こうした国内だけじゃなくて国外に処分してもらうっていうことも、何かテーマとして挙げられるかどうかと、この二つをお願いします。
(答)演説ですが、今回は我が国の原子力政策について述べる予定にしておりまして、一つは「エネルギー基本計画」が1点と、また「我が国におけるプルトニウム利用の基本的な考え方」を策定したということを述べるとともに、福島第一原発事故後の我が国の取組について述べるつもりであります。
 プルトニウムの利用方針については、9月12日に原子力委員会で日本原子力研究開発機構から説明があったかと思いますが、7月31日に原子力委員会が策定した「プルトニウム利用の基本的な考え方」を踏まえて、利用可能なプルトニウムについては国のエネルギー・原子力政策等に沿った研究開発に利用していくということと、すぐに利用が困難なプルトニウムについては、当面の間は保管し、その後処分をするということを基本とするという現時点での考え方を示している状況でございます。
 詳細については、更なる検討が必要であるという旨も述べられておりますので、原子力委員会としては、平和利用に係る透明性をより一層高めていくという観点からも、利用方針について今後とも更なる検討を行っていき、より具体的な説明を求めているところであります。
 こういった状況を踏まえてのIAEAの総会での演説になろうかと思います。
(問)確認ですが、その内容も触れるということでよろしいんでしょうか、御説明されるということで。そういった状況も含めて御説明されるということでよろしいんでしょうか。
(答)現状は説明します。

(以上)