松山内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成29年11月17日

(平成29年11月17日(金) 10:23~10:32  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。私の方から2点御報告がございます。
 まず、科学技術政策担当として報告をいたします。
 昨日11月16日、経済財政諮問会議と総合科学技術・イノベーション会議、CSTIの合同会議が開催されました。経済財政諮問会議との合同開催は、昨年12月に続き、今回で2度目となります。
 会議におきましては、生産性革命に資する科学技術イノベーションを議題に議論をいたしました。
 有識者議員から、真の生産性革命の実現には、従来の発想を超えた破壊的なイノベーションを起こし、生産性を飛躍的に高めていくことが必要だという認識の下に、Society 5.0実現のための本格的な技術基盤やデータ連携基盤の整備、また、人材・知・資金の好循環を実現するための若手研究者の活躍促進に向けた環境整備、社会変革につながる先端的技術開発や優れた人材の供給を実現する大学改革、これらを強力に進めまして、社会構造の変革を成し遂げることが必須であるとの御意見を頂き、私からも、これらの点の重要性を訴えました。これらを踏まえて、総理より、その実現に向けた具体的な政策を早急に策定するよう指示を受けたところでございます。
 総理の指示を踏まえ、CSTIの司令塔機能を抜本的に強化し、科学技術政策担当大臣として関係大臣と連携・協力しつつ、生産性革命に資する科学技術イノベーション政策にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 もう一点でございますが、これも科学技術政策担当として報告申し上げます。
 12月15日金曜日、福岡市、理化学研究所等と共同でサイエンス&イノベーションフォーラムin Fukuokaを福岡市で開催いたします。
 本イベントは、研究開発型スタートアップやイノベーション創出に関わる産学官の様々な主体が組織や業種を超えて連携・交流する場づくりの推進でありまして、福岡市では地域の各主体を集積したコンソーシアムを設立する予定でございます。今回の福岡市の取組とS&II協議会の活動に高い親和性があり、相乗効果を期待するほか、地域での取組を全国に向けて発信する最初の機会としたいと思っております。
 今回の開催が、地域のイノベーションに携わる各主体の自律的な連携を促すきっかけとなって、地域発イノベーション創出に向けたネットワークづくりの先進事例になっていくことを期待しているところでございます。多くの皆さんにお越しを頂きたく、奮って御参加いただければというふうに思っておるところでございます。
 以上2点、私から御報告でございました。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日の総理指示なんですけども、それについて、今後具体的にどういうスケジュール感で進めていくのかについて教えてください。
(答)昨日の総理の指示でございますが、一つはSIPとPRISMの予算の確実な確保ということで、Society 5.0実現のための基盤構築を加速するということが1点と二つ目の指示は制度改革。来年の常会での研究開発力強化法改正の機会を最大限利用して、与党と密接に協力しながら、一つは若手研究者の活躍促進のための環境整備、そして社会と協業する次世代の大学の創出いわゆる大学改革、これに向けて全力で取り組んでいこうと思っております。
 この10月から私のイニシアチブで、関係本部・省庁を一同に集めて重要テーマを議論する政策討議を開始しておりますので、ここで徹底的な議論をやりながら、必要な一連の政策リストを取りまとめていきたいというふうに思っております。
(問)読売新聞の船越です。
 私も引き続いてその関連で、今、大臣、会見の中でイノベーションの更なる飛躍のためにはCSTIの抜本的な強化というふうにおっしゃっていましたが、これは具体的にどのようなことをお考えなんでしょうか。
(答)昨日総理から指示がありましたのは、若手研究者の活躍促進のための整備と大学改革というところであります。
 大学のガバナンス改革につきましては、有識者の議員から、プロボスト制度の拡大等を通じた経営と教学の機能分担、また1法人複数大学経営等の組織再編、三つ目に大学ガバナンスコードの策定等を行うべきと具体的な提案がございました。これらを踏まえて、大学が我が国のイノベーションの中核の拠点となるための取組、これを林文科大臣とも連携して、まずは強力に進めていきたいというふうに思っております。
 先程申し上げた政策討議を11月29日の政策討議の場で、この大学改革をテーマに議論していただく予定にいたしております。
(問)今、大臣がおっしゃられたのはCSTIを強化した後に何をやるかであって、私の伺いたかったのは、若手強化の整備や大学改革をするためにCSTIとして何か強化するのであれば、CSTI自体を何か必要な手当か財源か分かりませんが、何か手当する必要があると思うんですが、それはどうなんでしょうか。
(答)CSTIにつきましては、これまで科学技術イノベーション政策、いろいろ司令塔があって結構ばらばらにやっていたところもございますので、この辺の総合戦略というものを関係する本部・省庁、共同して連携をとりながらやっていこうというようなことで、少しその辺を考慮した運営の仕方を考えております。
(問)組織の改編であるとかそういったところまで視野に入れているんでしょうか。
(答)具体的にまだそこまであれですが、とにかく横の連携をもう少し図りながらイノベーション施策の統合・一体化というものがCSTIの有識者からも提言されておりますので、それを踏まえて、来年度の総合戦略に向けて、重要テーマに関しては横の連携をしっかりとって進めていきたいと思っています。

(以上)