甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年9月18日

(平成27年9月18日(金) 9:30~9:39  於:合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)アメリカのFOMC、注目されていた利上げの見送りが発表されました。利上げの見送りですけれども、大臣はどのように評価されていますでしょうか。
(答)世界経済の状況であるとか、アメリカ経済の現状等々を勘案して、適宜適切に判断されたのだと思います。
(問)これによる影響というのはどのように考えられていますでしょうか。
(答)悪くはなかったのではないですか。
(問)TPP交渉の関連で、閣僚会合を今月末にアメリカ・アトランタで開催する方向で調整が進んでいるとする報道がありましたが、閣僚会合開催への調整の状況と、交渉の進捗状況をお願いできますでしょうか。
(答)日本を含めて、各国へその日程の打診が来ていることは事実です。正式発表は議長国アメリカから間もなくあるのではないかと思います。
(問)かねてから大臣は、今回の閣僚会合で妥結できなければ、大筋合意ができなければ、漂流とはおっしゃっていませんが、1年、2年という長いスパンで妥結できない可能性が高いとおっしゃっていましたけれども、今回は決める会合だと、大臣もアメリカも決意されて行うということでよろしいでしょうか。
(答)何といっても、12か国の関係者が協議してきた枠組みで大筋合意がなされるというタイムリミットが、カナダの総選挙前ということは前から申し上げておりました。総選挙後にどのような体制が構築されるか、全く誰も分からないわけでありますから、不確定要素になるわけであります。現状の体制で大筋合意に持っていくということがベストだと思っております。
 でありますから、今回、アメリカ側から打診されている日程が、その現体制での最後のチャンスだと思っております。その時点での合意がない場合には、年単位で先延ばしになる危険性がある。極めて不確定要素が大きくなってしまうわけでありますから、全力で今回の日程で大筋合意に持っていくべく、関係各国は最大の努力をすべきだと思っております。
(問)前回はニュージーランドの問題があり、それで自動車も多少残ったり、知財も残っていました。今回は、その問題がそれぞれ解決のめどが立ちそうなのかどうか、その辺のところをそれぞれ教えていただきたいと思います。
(答)終盤に近づいてきますと、各国とも国情から照らして譲れない課題が最後に残るわけであります。加えてマーケットアクセスでは、最後の駆引きが繰り返される、最後の駆引きが執り行われるということでありますが、12か国が、これが現体制での最後のチャンスという認識を持って臨むことが極めて重要であります。
 日本に関係する課題につきましても、私が事務方に指示をいたしまして、日本として取り得る最大の努力をしているところであります。
 まだ見通しはそう楽観的ではありませんけれども、前に進んでいるということは、私自身が感じているところであります。
 引き続き日本としては、閣僚会合前に、事務折衝で、閣僚会合に持ち込める幅まで協議するということを指示いたしておりますが、日本として譲れる部分は極めて小さくなっていくということは事実でありますし、それをどのように対象国に理解してもらえるかということであろうと思います。
(問)今、大臣は、事務折衝で閣僚会合に持ち込める幅まで協議を進めたいというお話でしたけれども、来週、自動車の方の、また4か国による協議が、実務レベルの協議があるという報道もあるのですけれども、まずそういう協議があるのかどうかということと、あるのであれば、それに対してどのようなことを期待されているのかという点についてお伺いします。
(答)現状でまだ閣僚会合まで持っていくだけの幅になっておりませんから、引き続き協議はさせたいと思います。
 その結果、日本としては、ステークホルダーとの最終協議の後に、これ以上はどうあってもやりようがないという方向について、実情を説明し、理解を求めたいと思っています。
(問)スタンダード・アンド・プアーズが、先日、日本国債をまた格下げしたと思うのですけれども、アベノミクスが信用力を好転させるには至らないという、これへの、受け止めはどうでしょうか。
(答)民間格付け機関がなされることですから、いちいち良い・悪いは言いませんけれども、アベノミクスにより経済の再生と財政の再建、この両立を図っているという、この試みは、具体的な数字として成果を出しているわけであります。
 財政再建のいわば中間目標も達成できる見通しでありますし、経済の指標、企業収益や雇用のそれぞれの指標も、まさに四半世紀ぶりという、日本にとって例がないくらいの改善を示している。この事実を直視していただければ、それなりの評価に今後もつながっていくと思います。

(以上)