有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年9月16日
(平成26年9月16日(火) 11:06~11:22 於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)
1.発言要旨
皆様、おはようございます。
まずは、女性活躍担当大臣ということで発言を開始させていただきます。
先週の土曜日9月13日に、「WAW!女性が輝く社会に向けた国際社会シンポジウム」のハイレベルラウンドテーブル、いわゆる円卓会議に参加いたしました。安倍総理御夫妻、また岸田外務大臣、それから女性活躍担当の有村ということで基調講演もさせていただきました。
同時に、その日の午前中には、外務省からの要請によりまして、以下の4名の方々と、それぞれ個別に二者会談を行いました。そのお相手は、UN Women、国連の女性政策のトップであるヌクカ事務局長、紛争下の性的暴力について御担当されているバングーラ国連事務総長特別代表、そしてエルサルバドルの社会統合担当大統領補佐官、前大統領の奥様でもいらっしゃると理解しております、ピニャト補佐官、それからトーゴの女性地位向上大臣のエクエ大臣、それぞれ4名の方と個別に会談をいたしました。
このWAW!シンポジウムは、我が国の女性の活躍推進の取組を世界に発信する、また全世界の女性の地位向上、人権が守られるように、日本が貢献をしたいという発言が安倍総理からもありまして、そういう意味で、今回初めての会合でございましたけれども、大きな意義を持つ会議でございました。
安倍総理からは、開会の御挨拶におきまして、「この社会革命ともいうべき取組は、1年では完結しない。来年もまた東京に集いましょう」という発言がございました。私の感覚からしますと、総理の語彙の中で「革命」ということは、あまり今まで積極的に使っていらっしゃらない。保守の政治家としては、日本に革命が合うのかどうかということも含めて、民主党政権が与党であったときに、革命、革命、随分民主党の方がおっしゃっていたのですが、またどちらかというと、その言葉が適切なのかどうかということを野党の自民党内でも話をしていたこともございます。この女性の地位向上というのは社会革命ともいうべき大事な方向性だ、ということを総理の発言で自らおっしゃったというのは、本当にこの政策にコミットされようとしていただいて、行動を伴おうと努力されているのだなという、同じ政治家同士、先輩の発言を聞いて、そのコミットメントを実感した次第でございます。
また、就任早々、このWAW!というのは、事務方からは、今回がワンショット、1回アドバルーン、1回きりのものだというように内々聞いていたのですが、9月13日の会議では、「来年も東京に集いましょう」という総理の言葉があり、そして、岸田外務大臣にも確認いたしましたが、女性版ダボス会議となっていけるように、これからも頑張って開催をしていきたい、というように直接確認をとっていますので、総理及び外務大臣は、今後の継続性ということを展望に入れていただいているということを私も言質をとって、確認をとっていますので、ありがたいことだと思いました。このチャンスを国内外の女性の地位向上と人権を守っていく、そして活躍、登用を進めていくという一つの大きな起爆剤として、持続可能な取組にしていきたいというように思っております。
また、各国要人あるいは各機関、国連の会談においては、国連のバングーラ特別代表と二者会談をしたときに、ジェンダーや女性の活躍、ウーマンエンパワーメントを担当する大臣は、一般的にいって世界各国で立場が弱いことが多い。お飾りで女性担当大臣を置いて、その人を行ったら終わり、ということが残念ながら往々にしてあります。どうかお飾りにならずに、防衛大臣や法務大臣など、他の分野の大臣とも渡り合えるような力をつけてほしいというような激励をいただきました。どういう意味かと伺いましたら、一般的に申し上げて、いろいろな国で女性の担当の大臣は多いわけですが、例えば、その国の軍隊で、性的な犯罪で女性が被害者になったときに、防衛大臣が取り合ってくれない、あるいは犯罪で女性が被害者になったときに、法務大臣が起訴をしてくれない、そのことを大事に見てくれないということが往々にしてある。だから、女性担当大臣を置きましたということだけではなく、しっかりと各大臣とも対等に渡り合っていくだけの力をつけてこそ実効力が高まる、そこを意識していってほしいという激励をいただきました。なるほど、いいアドバイスをいただいたと私自身は思っています。
今後も、会議に参加された内外のリーダーからも応援していただきながら、この日本の取組を進めていきたいと考えております。
WAW!Tokyo2014については、以上で発言を終わります。
次に、消費者・食品安全担当の大臣として、御報告させていただきます。
明日9月17日水曜日、車座ふるさとトークに出席するため、静岡県静岡市を訪問いたします。これは、現場の生の声をつぶさに聞き、安倍内閣の政策に活かすとの目的で行われるものでありまして、今回の第2次安倍改造内閣では初めての開催になります。
一昨年の12月に第2次安倍内閣が発足して、今回で52回目になりますが、第2次安倍改造内閣としては、明日が第1回目のキックオフになります。静岡県での開催も初めてということになります。
当日は、静岡市で積極的に取り組まれている高齢者の見守りネットワークをテーマにして、現場で活躍されている方々との意見交換を行います。
真面目に努力をされている方々の財産と安全、特に高齢者の方々が被害に遭うことのないように、その安全をしっかりと守り、消費者が安心して暮らすことができる環境を整備することは、経済の活性化にもつながると考えております。今回の出張の成果を今後の政策運営に反映させていきたいと考えております。
第2次安倍改造内閣で初めてということですが、私も着任して初めての地方出張ということになりますので、心して務めてまいりたいと考えております。
出張の詳細につきましては、消費者庁広報室までお問い合わせいただきたいと思います。
以上で、私からの発言を終了させていただきます。
2.質疑応答
- (問)おはようございます。フジテレビの工藤です。
マタニティマークについてお伺いします。内閣府の先日13日の調査で、男性に、「マタニティマークを知っていますか」との質問をしたところ、「知っている」と答えた男性は3割にとどまったとの結果があります。この結果をどう受け止められたかということに関連してもう一つ、妊婦さんがマタニティマークをつけていますと、お腹を蹴られたり嫌がらせを受けるという話がございます。この件についても、御見解をお願いいたします。 - (答)マタニティマークの認知度がまだまだ低い、特に男性で低い。マタニティマーク、このマークですね、この間金曜日に紹介をいたしましたが、これを知っている男性は3割にとどまっていることが内閣府の調査で分かり、発表されました。御指摘のとおりです。
同じ男性にとっても、目に見えてはいても、実際に結婚して、自分の奥さんが妊娠をされて初めてこのマークが、ああ、何かあったマークだということで、初めて認知するという方が多いのが現状だと思います。
これは、自分の奥さんが妊娠して、出産をした経験のある男性だけではなくて、男女ともに全国で認知されて、初めて意味があるということだと思いますので、私も、この全国統一のマークが考案されるためにも力を尽くしましたし、これが鉄道会社や公共セクターで使われることをどんどん告知をしてきました。でも、まだまだだという評価をいただいたというように思っていますので、少子化担当対策大臣としても、もっともっと広がっていくように、あらゆる機会を捉えて、このマークの、目には見えているけど、認知されていないという現状のギャップを埋めていきたいというように思っております。
ちなみに、私はこのマークをフリーユースですと紹介しています。誰でも自由にマグカップに印刷したり、あるいは今、ダブルハッピー婚というようでございますけれども、妊娠をされてから結婚される、結婚指輪を用意されるときに宝石屋さんでもこのマークを授与されることもありますし、母子手帳にもこのマークが載っていることも多くなりました。そういう意味では、全国の志のある方々に、もっともっとこのマークを広げてください、また市町村、自治体が出される母子手帳にもこのことを載せてください、という力を強化していきたいというように思っております。
そして、このマタニティマークを鞄に付けておられるというところで、お腹を蹴られたり嫌がらせを受けるという御報告をいただきました。そういうことが起こっているとしたら、それは人間として恥ずべき行為でございます。この間の盲導犬が傷つけられた、あるいは後ろから蹴りを入れられたということは、本当に先進国の日本にあって、心の豊かさがあるのか、私たちは心の先進国であれるのかどうかというところの人間性、国民性が問われているのだと思います。そういう意味では、ぜひ新しい命を育んでいるお母さんの不安と期待の入り交じった、そういう心理状況、また流産のおそれが一番高い妊娠初期の女性をみんなで守っていけるような社会をつくっていきましょうという呼びかけを強化したいと思います。
同時に、「マタニティハラスメント」という言葉もございます。それは、妊娠中の新しくママになろうとする人が、妊娠しているということを理由に、嫌がらせを受けるということでございますから、そもそも、このセクシャルハラスメント、パワーハラスメント、いろいろな言葉がありますけれども、妊娠中のお母さん、あるいはそのお母さんをしっかり守ろうとするお父さんたちがハラスメントを受けないように、妊婦さんが心理的な、また物理的な被害を被るということは、完全にハラスメントになるんだという社会の認識を上げていきたいというように思っています。
以上です。
(以上)