有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年9月9日

(平成26年9月9日(火) 11:28~11:48  於:中央合同庁舎第8号館1階S101会見室)

1.発言要旨

 皆様おはようございます。
 今日は、少子化担当大臣としての発言から始めたいと思います。
 本日、イギリス王室のウィリアム王子のキャサリン妃が第2子を御懐妊、との報道がございました。昨年7月のジョージ王子様の御誕生に続き、大変喜ばしいことだと思っております。少子化担当の大臣として、キャサリン妃の御健勝と授かられた新しい命のすくすくとした御成長をお祈り申し上げたいと思います。
 本日は、新たな命の息吹に触れることができて、かけがえのない命の大切さにも改めて思いをいたしたいと思います。
 これが1点でございます。
 命にかかわることで報告をいたします。
 本日の閣議におきまして、明日9月10日から1週間、「自殺予防週間」を実施することについて官邸で発言させていただきました。この自殺予防週間は、平成19年度以降毎年行われているものです。
 期間中、関係省庁、地方公共団体、関係団体及び民間団体と連携して、こころの健康や多重債務の相談、法律に関する相談などの支援策を重点的に実施いたしたいと考えます。一人でも多くの方の命を救うために、皆様におかれましても自殺予防週間の実施に格段の御協力をいただきますよう改めて御案内を申し上げます。
 詳細については、内閣府自殺対策推進室にお問い合わせいただきたいと思いますが、内閣府においては、インターネットの広告やポスターの作成と配布、ラジオ番組の広報などを行いたいと考えております。
 また、各府省、地方公共団体、関係団体が連携して、集中的に自殺を防止するための啓発活動や「全国一斉こころの健康相談統一ダイヤル」等の支援策を実施いたします。
 ちなみに、この全国の統一ダイヤルの番号を御紹介させていただきますので、告知をいただけたら大変ありがたいと思います。番号を申し上げます。0570-064-556です。この語呂を見ていただきますと「おこなおう まもろうよ こころ」ということです。最初、このアンチョコ、メモには、番号も入っていなかったのですが、やはり修羅場にある方がちょっとでもこの番号をわかってもらいたいということが、実質的にその予防につながると私は確信しておりますので、もしよかったら、この番号も告知していただけたらありがたいと思います。
 我が国の自殺死亡数は、平成10年以降、3万人を超える状況が続いてまいりました。平成24年にやっと3万人を切って2万7,858人、昨年、平成25年には2万7,283人となりました。減少傾向にはありますが、依然として多くの方が自殺、自死で亡くなられているという意味で、今後とも政府として一丸となって、自殺予防週間における取組をはじめ、自殺対策を推進していきたいと考えております。
 ちなみに、この2万7,283人、平成25年自殺で亡くなられた方は、1日当たりの換算をいたしますと、平成25年では75人です。平成24年は76人です。ですから1日当たり全国で75、6人の多くの命が、大きな苦を背負って自殺されているというこの現実に皆様、目を見開いていただいて、多くの防止策をみんなで一丸となって救える命を救いたいというように考えております。
 もう一つ、がらっと話題を変えますが、発言させていただきます。
 これは、女性活躍担当ということでの発言です。本日の閣僚懇談会におきまして、来る9月12日から14日の日程で開催いたします「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウムWAW!Tokyo 2014」について発言させていただきました。
 安倍総理のイニシアチブのもと、政府全体でシンポジウムを盛り上げていくこととしており、閣僚の皆様、ちょうど私が付けているこのバッジでございますが、全閣僚の皆様にもこのバッジのことを御紹介して、そしてバッジを着用していただきたい、発信に御協力いただきたいという旨の発言をさせていただきました。詳細につきましては、内閣府男女共同参画局にお問い合わせいただけるとありがたいと思います。
 続いて同じ女性活躍担当としての、質問をいただく前の最後の告知になります。
 本日午後、女性トラックドライバー、いわゆるトラガールです、及び建設業従業女性、いわゆるドボジョです、土木に従事される女性の方ということでドボジョ、4名の方が総理を表敬されます。
 先日、ドボジョの皆さんが国土交通大臣を表敬されましたが、このたび、総理自らが女性トラックドライバーや左官の女性技能者の方々から、日ごろの活躍ぶりをお聞きになられる、そういうことによって、運輸業や建設業における女性の活躍を御紹介するとともに、国民の皆様にもその女性の活躍を実感していただきたいということで、心してPRさせていただきたいと思います。
 私も女性活躍の担当として、総理表敬に陪席いたしますので、御関心を持っていただける方は、是非積極的な取材をお願い申し上げます。
 詳細については、内閣府男女共同参画局にお問い合わせをください。
 なお、その表敬の時間帯でございますが、本日9月9日の2時45分から2時55分、官邸4階特別会議室でトラガール・ドボジョ総理表敬、カメラありということで、代表者の紹介、それから総理の挨拶まで、全てフルオープンになっておりますので、御紹介させていただきます。
 私のほうからは以上でございます。

2.質疑応答

(問)日本経済新聞の学頭と申します。
 大臣、前回の記者会見で、大臣補佐官について、全体を見渡せるような人がいいと考えていらっしゃると発言がありましたけれども、現在のお考えをお聞かせいただきたいのと、もう一つはそれに関連して7つの所掌で幅広いですけれども、何か横串を通していくような今後の進め方というのをお考えかどうかお聞かせいただきたい。
(答)大臣補佐官の採否について御質問をいただきました。
 大臣補佐官の起用については、文字どおり前向きに検討させていただきたいと思います。所掌がかなり多くて、それぞれに法案を抱えていたり、重大な時の政府としてのミッションを背負っておりますので、是非とも適任者を選びたいというように思っております。
 ただ、直近の新聞にも、国会議員では基本的にないほうがいいというような御発言もありますし、何が適切なのかという状況も見ながら判断していきたい、何人か頭の中で考えている人は、当然この段階ではいらっしゃいます。
 それから7つの所掌の横串というところですが、まさにおっしゃっていただいた横串というのは、私が7つを何とか任務を、玉を返していくためにも横串ができてこそというように思っています。その横串というのは、主権者たる納税者の皆さんに税金を納める額以上にいい仕事をしているなと、少なくとも基本的な信頼関係をつくれるかどうかということと、やはり新しいポストの女性活躍担当ということで、それぞれの意思決定や判断や仕組みづくり、立法に女性の視点を入れていけるかどうかということは、少なくとも意識して、最後に私が退任したときに、どの分野においても、どの7つの領域においても、そういう視点が入っていたな、というように思っていただけるようにはしていきたいと思います。
 それから最後でございますが、私自身やはり政治家として歴史の評価に耐えられるかどうか、後世、3年、5年、10年、30年後、人がご覧になっていただいたときに、あのときの判断は正しかった、あるいは適切だった、あるいはよりましな判断を重ねてきたと思ってもらえるかどうかということを、自らの言動の規範の核に据えていますので、その視点からも、いわゆる一過性のファッションやブームというものではなくて、これがどういうふうに後世にインパクトを残していくのか、一過性のブームに終わらせないためにはどういう仕組みをつくっていけばいいのか、ということを冷徹に考えていきたいというように思っております。
 以上です。
(問)朝日新聞の藤原と申します。
 先日の閣僚の会見で、松島法務大臣が、選択的夫婦別姓について特に女性が公の場で活動する際に、事務的な不便さなんかも含めて夫婦別姓について前向きな考えを示されておりましたが、大臣御自身としてのお考えをお伺いできればと思います。
(答)私の政治家としての思いは、しっかりとした国家感と地に足の着いた生活感をあわせ持って、命の重みと家族、地域のきずなと国家の尊厳を守るということで、それを軸足にして活動してまいりました。そういう意味では女性の活躍、そして応援するということと同時に、親子あるいは夫婦の関係が健全であることも大事なことだと思っております。
 民法改正の問題については、平成8年に法制審議会から答申が出された後も、政府内において、また与党内においても、あるいは国民各界においても、様々な議論がなされており、現在も検討中という認識でございます。法務大臣の御発言でございますから、法務省における今後の対応、国民意識の動向ということを見つつ、引き続き適切にモニタリングをさせていただきたいと思っております。
(問)毎日新聞の小田中です。
 話、一つ戻って大臣補佐官に戻るのですけれども、先ほど要は7つ所掌がある中で、大臣補佐官について前向きに検討されたいということなのですけれども、その視点から立つと、いわゆる政務、国会議員の方が大臣補佐官として入られた方が、という気もするんですけれども、大臣御自身としてはできれば国会議員の方を使えるのであれば使いたいという意識があるのでしょうか。
(答)大臣補佐官について御質問をいただきました。
 私が今、頭の中に描いている方のお一人は、やはり国会議員ということを考えております。これは、国会議員というステータスだから駄目と一概に言うものではなかろうと思います。実際に今日の閣議の後でも、国会議員の方を大臣補佐官にするというアナウンスも他省庁でございましたので、その仕事、ミッションということで国会議員であるがゆえにそれがだめな理由というようにはならないというように思っております。
 結果は、私は当然7つということで自身も大変な重責を感じておりますものですから、それを少しでも実現していくためには、誰が適任か、やはり女性の感性というところもありますから、どういう感性やどういう発信力か、限られた時間の中で利害関係の対立する人たちの意見も虚心坦懐、意見をきちんと聞けて、そして、下すべき判断に対して適切な情報を上げてくれる。そういう人に関心を持っています。
(問)テレビ朝日の澤井と申します。
 関連なのですけれども、先ほどの発言の中でも、女性の感性であったり女性としての視点をというようにおっしゃっていましたけれども、大臣補佐官にはやはり女性がいいというようにお考えなのでしょうか。
(答)一般論で申し上げて、女性だからいい、男性だから駄目だという考えは持っておりません。あくまでも適材適所、ミッションを遂行するために誰が一番適任かという視点であるというように思っています。
 誤解を恐れずに申し上げれば、女性担当だから全て女性ということが果たして国民の皆さんの受けとめ方として本当に健全なのかどうかという視点もあると思いますので、女性担当大臣になったから、補佐官も女性にしなければいけないという切迫感は感じておりません。ただ、その方が男性に対しても女性に対しても、また国民の各世代の方々に対してもしっかりとしたコミュニケーションの、人間としての謙虚な姿勢を持って結果を出すというキャパシティーを持っていたら、男女の区分にかかわらず、当然私の方からは魅力的な人材に映るかと思います。

(以上)