第34回 公共料金等専門調査会 議事録

日時

2017年4月21日(金)13:59から16:10

場所

消費者委員会会議室

出席者

【委員】
古城座長、井手座長代理、古賀委員、陶山委員、矢野委員
【消費者委員会担当委員】
蟹瀬委員、長田委員
【説明者】
明徳  毅 関西電力株式会社 お客さま本部営業企画部門営業企画部長
小南  勤 関西電力株式会社 お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー
山内 洋介 西部ガス株式会社 執行役員 営業計画部長
山下 秋史 西部ガス株式会社 理事 経営企画室長
【事務局】
消費者委員会 黒木事務局長、福島審議官、丸山参事官
消費者庁 澤井消費者調査課長

議事次第

  1. 開会
  2. 都市ガス小売自由化に伴う料金プラン等についてのヒアリング
  3. その他
  4. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○丸山参事官 定刻より若干早いですけれども、委員の皆様方がそろいましたので、会議を始めさせていただきたいと思います。

本日は、皆様、お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから「消費者委員会第34回公共料金等専門調査会」を開催いたします。

本日は、白山委員、松村委員、山内委員が御欠席となっております。

まず、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。

お手元の議事次第下部のほうに資料一覧を記載しております。もし不足等ございましたら、事務局までお知らせいただきますよう、よろしくお願いいたします。

なお、本日の会議につきましては、公開で行います。議事録についても、後日公開することといたします。

それでは、古城座長、以後の議事進行をよろしくお願いいたします。


≪2.都市ガス小売自由化に伴う料金プラン等についてのヒアリング≫

○古城座長 それでは、議事に入らせていただきます。

本日の議題は「都市ガス自由化に伴う料金プラン等についてのヒアリング」です。

初めに、関西電力によるガス料金プラン等について御説明を伺います。御承知のとおり、都市ガスの小売自由化以降、特に関西地域において事業者間での活発な競争が行われているところですので、こうした状況等についてヒアリングを行いたいと思います。

本日は、関西電力株式会社より明徳毅営業企画部長、小南勤ガス営業グループマネジャーにお越しいただいております。お忙しいところ御出席いただき、誠にありがとうございます。

それでは、20分程度で御説明をお願いいたします。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 ありがとうございます。関西電力でございます。

お手元の「関電ガスの料金プラン等について」という資料で御説明させていただきます。

めくっていただきまして、目次でございます。関西電力のガス事業について、料金メニュー「なっトクプラン」、販売体制、お問合せ対応体制、保安サービス体制の順番で御説明させていただきます。

まず、関西電力のガス事業についてでございます。

めくっていただいて、右肩、3ページ目、「ガス事業参入の経緯」でございます。

当社は、天然ガスの取扱い等、電気事業で培った技術を生かして、お客様ニーズに応じて供給方法を拡大し、需要家保安業務を確実に遂行することで、既にガス事業に参入して16年という状況でございます。

ガス事業につきましては、御存じのとおり、右下に書いておりますとおり、ローリー供給、託送供給、自営導管供給というものがございますが、左側に書いておりますとおり、平成12年にローリーでのLNG販売を開始以降、平成14年に託送での大口販売を開始、17年には自営導管での販売を開始しております。その後、越前市営ガスの譲渡を受けまして子会社として事業を続けてきているという状況でございます。平成29年4月からガス小売全面自由化に伴い、家庭用分野等への販売をまさに開始したところでございます。

下側4ページ目、「ガス・LNG販売量実績」でございます。黄色がLNG、青色がいわゆる気化したガスの量を示しております。足元、平成27年度で72万トンの販売実績がございます。これは、大手の都市ガス会社さんに次ぐ販売実績があるような状況でございます。

めくっていただいて5ページ目、「関西電力グループ中期経営計画におけるガス事業の位置づけ」ということで、昨年4月にグループの中期経営計画を発表させていただいておりまして、この中に、下のほうに記載しておりますとおり、ガス事業の積極展開についても記載させていただいています。

左下に棒グラフで販売の目標を書いておりますが、先ほども御説明しました、平成27年、2015年に72万トンであるものを、3年間で100万トン、10年後には現状の2倍以上の170万トンを目指して、順次活動を進めているところです。

右側に「足元3カ年の取組み」を記載させていただいておりますが、電気・ガスにグループサービスを組み合わせた総合営業の展開、あるいはガス器具取扱店等との販売連携、それらを行うことでの家庭分野での販売や、法人で新たに自由化になるお客様にも拡大を進めていきたいと考えております。そのための事業基盤整備として、熱量調整設備等の新設を含めたガス託送インフラの整備なども順次進めているところでございます。

一番下、赤囲みで、「初年度の平成29年度には、20万件以上」の獲得を目指して、現在、販売を進めているところでございます。

次に、「料金メニュー「なっトクプラン」について」御説明させていただきます。

7ページ目は、「「なっトクプラン」の供給エリア」についてでございます。現状では、大阪ガスの都市ガス供給エリアで御利用いただけるようになっておりまして、近畿の2府4県の大阪ガスさんでの託送供給が可能なエリアで御利用いただけるようにしております。

下側8ページ目が「「なっトクプラン」の概要」でございます。

「なっトクプラン」につきましては、大阪ガスの一般料金よりも御使用量が多くても少なくても、季節・時間帯に関係なくお得になるような料金設定とさせていただいております。更に、電気とのセット割引で3%。平成30年1月までの早期に申込みをいただいたお客様につきましては、早期契約割引として平成31年4月分の料金まで1%お得になるような料金設定とさせていただいております。

下側の右側に料金単価、左側に標準的な御家庭での御使用量での料金比較をさせていただいております。大阪ガスさんの一般料金、年間で6万3,348円に対しまして、セット割引等がない状況で、真ん中に示しておりますとおり、年間で5万7,744円ぐらいになりまして、約5,600円、8%ほどお得になります。更に、先ほど御説明させていただきました電気のセット割引、早期契約割引を適用することで、年間で8,600円、約13%お得となるメニューになっております。

そのほか、後ほど御説明させていただきますが、300円相当のはぴeポイントというポイントがたまるということで、合わせて年間8,900円ぐらいお得になるようなメニュー設定とさせていただいております。

めくっていただきまして、9ページ目、これはインターネットに掲載しております「「なっトクプラン」の概要」を示しております。

先ほども御説明させていただきましたとおり、まずお得ということで、料金メニューにつきまして、大阪ガスの一般料金に比べて、誰でもお得になりますよ、更には、電気のセット割3%、早期のお申込みで1%ということで、結果として8,600円お得になるということをインターネットでもPRさせていただいております。

そのほか、左側に書いておりますが、豊富な販売実績等から来る安心・安全ということ。

それから、切替えに当たっては工事も必要ありませんし、切替え費用もないということで、切替えも簡単であるということ。

それから、これも後ほど御説明させていただきますが、はぴeみる電と言いまして、光熱費をまとめて見られるウェブのサービスを提供させていただいていますので、便利に使えるということ。

この4点を積極的にPRさせていただいております。

10ページ目は、「当社の電気・ガスをセットで御契約いただいた場合のメリット」を示しております。

左側が平均的な御使用量のお客様、右側は大阪ガスさんが公表されました、電気・ガスの使用量が比較的多いお客様の比較を示しております。

関西電力の標準的な電気料金、それから大阪ガスさんの一般料金に比べまして、両方とも関西電力で御契約いただいた場合には、約8,600円お得になります。更に、大阪ガスさんの電気のプランであるベースプランA、それから大阪ガスさんのGAS得プランもっと割料金のセットと比べましても、標準的な御家庭で約1,900円お得になるような設定でございます。

比較的使用量の多いお客様についても、同様に、大阪ガスさんで両方契約されるよりも低い料金設定とさせていただいております。

めくっていただいて、11ページ目、先ほども御説明しましたが、「はぴeみる電の概要」ということでございます。

電気の使用量あるいは料金の確認に加え、暮らしに役立ついろいろなコンテンツを御提供させていただいております。こちらのサービスで、関電ガスの使用量あるいは料金も見ていただけるような形になっております。

少し見づらいですが、真ん中にイメージを示しておりまして、過去のガス料金・使用量が月々、前年との比較であるとか、あるいは前月との比較が簡単にできるようになっております。そういう意味では、ガスの使用量を毎月見ていただくことで、より省エネを意識して取り組んでいただけるのではないかということも考えております。

下側、12ページ目は、「はぴeポイントの概要」についてでございます。はぴeみる電を御利用いただいているお客様が、はぴeポイントクラブというクラブを設定しておりまして、このクラブに登録いただきますと、電気・ガスの使用量に応じてポイントがたまる仕組みになっております。

真ん中の左側に書いておりますが、ガスの場合には、1,000円の利用につき5ポイントたまるという形で、ポイントが月々たまります。電気・ガスを両方お使いのお客様で、毎月、はぴeみる電を御利用いただきますと、真ん中あたりに書いておりますとおり、年間で約1,300円相当のポイントがたまる形となっております。これについて、ポイントを使うということで、いろいろなアイテムあるいは他社のポイントへの交換などもできるような仕組みになっております。

めくっていただきまして、13ページ目、「「関電ガススタート!キャンペーン」の概要」ということで、この4月1日から6月30日までの間に「なっトクプラン」にお申込みいただいた 方に、抽選で1,000名の方に3万円相当のギフトカタログなどが当たるキャンペーンを実施して、早期のお客様獲得に努めているような状況でございます。

14ページ目は、「「なっトクプラン」のご使用開始までの流れ」を示しております。

通常、お申込みから受付完了まで、7営業日程度の日数が必要ですが、その手続を行った後、御契約内容の御案内をさせていただき、御使用開始となります。御使用開始につきましては、手続が終わった後、大阪ガスの検針日の翌日からの供給開始でスタートする形となっております。

めくっていただいて、15ページ目、「お申込み方法」についてでございます。

ウェブでのお申込みは、料金のシミュレーションサイトを設けて、シミュレーションをやってもらった上でお申込みができるようなサイトを設けております。そのほか、申込書、紙ベースでの申込み、それに加えまして、電話でのお申込みも受付させていただいております。これら、直接的に関西電力にお申込みいただけるものに加えまして、後ほどこれも御説明させていただきますが、販売代理店経由でのお申込みについても積極的に受付を行っております。

16ページ目は参考ですけれども、先ほど御説明しました料金シミュレーションサイトの主な概要を示しております。

まず、先ほども御説明しましたとおり、大阪ガスの一般料金あるいはGAS得プランのエコジョーズ料金に対して、料金メリットが必ず出るような設定にさせていただいておりますので、そのどちらの料金のメニューであるかを御確認した上で、一月の使用量を入力していただく、もしくは、この画面上は載っておりませんが、月々のガス料金を入力いただきますと、年間でこのぐらいお得になりますよということが試算できるサイトになっております。

一部、大阪ガスの床暖房なんかを使っているお客様につきましては、料金が上がるケースがございますので、このあたりは、一般料金をお使いですか、GAS得プランのエコジョーズ料金をお使いですかということをしっかりと確認するようなサイトとさせていただいております。

めくっていただきまして、17ページ目、お申込みサイトの概要です。

少し文字が潰れていて見にくいですが、まず、お申込み者が本人なのか、あるいは配偶者なのか、それから連絡先がどこかをお聞きした上で、右側に示しておりますとおり、ガスの契約内容、供給地点特定番号等を入力いただきまして、それを確認いただいてお申込み完了となります。そのお申込み完了になる前に、供給条件とか重要事項説明についても確認いただくような画面を設定しております。記載がありませんが、そういう手続をとるような形になっております。

それから、18ページ目、こちらも参考ですが、紙ベースでの申込書のイメージを示しております。

こちらにつきましては、電気のお客様番号、ガスの供給地点特定番号等を記載いただいた上で、重要事項説明等についても添付しておりますので、その内容を御理解の上、申込みをいただくような形でございます。

19ページ目、こちらも参考ですが、このようなものをつくっているということでございます。

ガスの供給条件、ガスのなっトクプランの料金表、それから、右が少し字が潰れておりまして、見にくいですけれども、重要事項説明を書いた紙を用意させていただいております。

特に、この画面上は載っておりませんが、クーリングオフの制度等についても文字の色を変えるなど工夫させていただいて、消費者の方により理解いただけるような形で御説明をさせていただいております。

次に、「販売体制について」でございます。

21ページ、「関電ガスの販売における提携先企業・団体」ということで、記載しておりますとおり、14の企業・団体の方と販売代理の契約をさせていただいております。現状、当社におきましては、全て販売代理という形で販売をさせていただいております。

22ページ目、「「関電ガスサポート株式会社」の活動イメージ」ということで、岩谷産業さんと1月27日に共同で関電ガスサポートという会社を設立させていただいております。

具体的には何をやるかといいますと、下側にちょっと書いておりますが、関電ガスの販売代理、それから、保安ということで、ガスの定期調査に加えまして、機器の買替えあるいは修理の対応などを、関電ガスサポートの傘下に関電ガスサポートショップとして加盟いただいて、こちらで販売・保安の対応をやることとしております。現状、約80拠点、300名以上のスタッフを整備できつつあるような状況でございます。

23ページ目、こちらも参考ですが、「「関電ガス」のPR活動」の状況でございます。

3月23日に岩谷産業さんの岩谷水素ステーション、大阪市内にあります水素ステーションの横に、関電ガスサポートショップの旗艦店をオープンしております。こちらでは、制度の概要を詳しく御説明するとともに、受付もできるような体制にしております。

それから、4月1日、自由化開始に合わせまして、JR三ノ宮の駅前で関電ガススタート!キャンペーンの告知を目的とさせていただいて、当社の副社長の香川以下でPR行事などもやらせていただいております。

次に、「お問い合せ対応体制」についてでございます。

25ページ目に示しておりますが、電話で専用の「関電ガスお問合せダイヤル」というものも設けておりますし、メールでお問合せしていただけるようなサイトも準備させていただいております。電話がつながりにくいことがないように、十分な席数も用意して、現状対応をさせていただいております。

26ページ目は、ウェブに載せております料金・契約に関するQ&Aの中から抜粋したものです。

まず、関電ガスの契約期間ですけれども、契約期間は、ガスの需給契約が成立した日から、契約使用期間の満了日までとなっています。

下にイメージを描いておりますが、その後、3月末以降、自動更新で1年契約での契約期間とさせていただいております。一方、契約の途中で転宅、その他お客様の都合で解約された場合につきまして、特に違約金等をいただくような設定には、現状しておりません。

それから、27ページ目、関電ガスの電気のセット割引の適用条件を記載させていただいております。同一需要場所において、ガス需給契約と同一名義で当社の電気をお使いの方について、基本料金、従量料金の合計金額から3%を割引するということを記載させていただいております。

一番下に示しておりますとおり、ガス料金の割引であって、電気の割引ではないということもしっかりとお知らせさせていただいております。

最後に、「保安サービス体制」についてでございます。

29ページ目、「ガス保安の概要」については、皆さん、既によく御存じだと思いますが、小売事業者につきましては、右下に書いております4年に1度の消費機器調査、2年に1度の安全周知が義務づけられておりますが、こちらにつきましては、先ほど御説明しました関電ガスサポート株式会社、それから当社の子会社である関電サービス株式会社と連携して、安心・安全にガスを御使用いただけるように取り組んでいきたいと考えております。

30ページ目は、「一般周知」の内容でございます。

契約いただいたお客様に、ステッカーで、ガス漏れの緊急時の場合には、大阪ガスの導管の連絡先、その他の問合せについては、関西電力へというお知らせを、それから、下側の安全周知のパンフレットなどを郵送でお届けさせていただきますとともに、ウェブにも同様の内容を現在、掲載しております。

最後に、31ページ目、警報器、ガス機器等への対応についてでございます。

警報器につきましては、先ほども御説明しました関電ガスサポートの提携店、関電ガスサポートショップで対応する形にしておりまして、大阪ガスさんと同様の形で警報器の対応もさせていただくようなことで準備をさせていただいています。

そのほか、ガス器具の修理、買替えにつきましても、先ほどの関電ガスサポートショップでエリア割をしまして体制を整えて、丁寧に対応するよう進めているような状況でございます。

少し長くなりましたが、説明は以上でございます。

○古城座長 ありがとうございました。

それでは、御質問や御意見のある方は御発言をお願いいたします。

どうぞ。

○蟹瀬委員 御苦労さまです。これから新しいチャレンジが始まると思いますが、ここに関電ガスという表記があるのですが、これは関西電力が電気とガスを両方一緒に売るときのお名前として出てくるという解釈でよろしいですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 いわゆる関西電力が売っているガスの総称でして、お客様の中には、電気は他の事業者さんから買われている方も実際いらっしゃいます。

○蟹瀬委員 そういう誤解を今、したのですね。関西電力が電力とガスを一緒に売るための名前かなと。要するに、消費者の立場で聞いていますので、今のように違う電力会社から買っていらっしゃる方が、関西電力からガスを買うときの名前ということですね。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 両方買われている方もいらっしゃいます。関西電力が扱っているガスという意味で、関電ガスとしております。

○蟹瀬委員 ですから、関西電力から電力を買っている方と、違う電力会社から買っていらっしゃる方がいらっしゃるということですね。

もう一つ、9ページと10ページで「なっトクプラン」の説明があるのですが、9ページ、一月当たり33立方メートル、お使いの場合の年間の金額ですね。私もこういう世界にいたのでよく分かるのですが、大きく数字を見せることによって、お客様に得すると思わせることが結構あるのですけれども、ひと月当たりという使用量を書いておきながら、年間で得する価格を表示していますね。この辺りのお客様への分かりやすさというか、誤解を招かないかという懸念があるので、表記の仕方を統一したほうがいいかなという感じがしています。

もう一つは、大阪ガスさんと比較していらっしゃる10ページの電気・ガス両方を大阪ガスと契約する場合と比べて、これだけお得ですという比較の広告は、基本、できないと思いますけれども、これは表記できるものですか。大阪ガスと契約する場合と比べて、平均的なお客様が年間で1,900円お得ですという書き方が、自己企業の中での比較は大丈夫であっても、他企業との比較というのは商業的には表に出てはいけないと思っているのですが、これは単純にここでの比較をおっしゃっているのですか。広告業界の中において、自社調査ですという表現は許されても、他社との比較表記はできないと私は理解していたのですが、その辺りのところはいかがでしょうか。

もう1個あるのです。12ページのはぴeポイントの中で、これはとても条件が細かいものがあって、実はこんなに得しないというのが結果的に分かってしまうのですけれども、1,000円で8ポイント、ガスの場合1,000円で5ポイント。下にeおとくプラン、なっトクプランで年間1,300円相当ポイントがたまるみたいなことが書いてあって、申し訳ないけれども、これは何が得なのか、私のほうで全然見えてこなかった。1,300円はどうしてたまるのか、ポイントはどういう計算がされていくのかというのが、お客様にとってはちょっと分かりづらいかなと消費者としては思って、この辺りはどういう意味なのかを教えていただけたらと思います。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 まず、ひと月の記載についてですが、ガスの使用量の実態として、夏場と冬場ですごく使用量が違います。ですから、何月で比較するとか、そういうことが非常に難しいのかなと思っています。そういう意味で、年間で標準的な御家庭でという形で、今は表記をさせていただいています。

○蟹瀬委員 そうした場合、ひと月当たりという表現よりも、1家族の平均をこういうふうに見た場合という表現のほうが、下の8,600円、1か月でもうかるわけではなくて、年間で得をするわけですから、上で1か月の使用量を書きながら、下で年間の利益になる差額を書いているというのが、お客様は分かりづらいのではないですかという質問です。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 御指摘の点につきましては、少し考えさせていただきたいと思います。

それから、事業者との比較につきまして、我々、月間使用量あるいは試算条件を明確に示した上で、料金メニューとして公表されているものの比較として記載しております。そういう意味で、一般の商品とは少し違うのではないかと思っておりますが、法にそれほど詳しくないもので確認させていただきたい。

○蟹瀬委員 これは、担当者の方がしっかり調べていただきたいと思うのですが、商業の世界の中で他社比較というのは、お客様にどこよりどのぐらいいいですよということを表現した紙というのはほとんど見当たらないと私は思っているのです。他社の会社の名前がしっかり出てくることが余りないです。大阪ガスなら大阪ガスというふうにして出てくることがほとんどないかと私は理解していますので、もしこういうふうになさりたいのであれば、A社比較、B社比較という表現になっていきます。それが自社の過去と比較してみたいなことがあれば、単体で売ったときと合体で売ったときはこんなに違いますよということが、業界では普通に言われています。

もし、この10ページがそのままお客様の目に触れるとするならば、恐らくこういう比較でお客様を誘導するということはあり得ないのではないかと、私の理解では思っているので、ひょっとしてそれが自由化されてオーケーになっているのであれば、それはそれで。

○古城座長 携帯は、割にこういうことをやっていますね。何々プランと、携帯の世界では普通にやっていますね。

○蟹瀬委員 社名は出ていないですね。

○古賀委員 説明ありがとうございました。

多分、蟹瀬委員が言っているのは、景表法5条との関係で、他社の名前を具体的に出して、他社と比べてこれだけ安くなるという表示をすることが、比較広告上(管轄としては消費者庁の表示制度課ですか、そこがいろいろ調整されていると思うのですけれども)それがまずいのではないいかという質問ではないかと思います。これが広告紙として一般の消費者に行った場合には、かなり問題になるかもしれないですが、ここにあげられている数字と比較の対象、サービスが全く同等であるか、その内容が同じであれば比較ということもできると思うのですが、このプラン自体が、今度、大阪ガスさんももちろん変わっていく可能性もあるので、そこのところは注意してやっていかれる必要があるのではないかと思います。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 ありがとうございます。

ポイントにつきましては、12ページの真ん中にガス料金1,000円につき5ポイントと記載させていただいております。例えば、標準的な御家庭で、先ほどの説明の例でいきますと、月間4,500円ぐらいの料金になります。ですから、5ポイント掛ける4倍の20ポイントが毎月たまります。そのほか、毎月、料金等を御確認いただくことで5ポイントたまりますので、月々25ポイントずつたまっていきます。5ポイント掛ける4掛ける12の240ポイントと、見ていただくことで5ポイントつきまして、それの12倍で60ポイントつきます。それで、ガスの使用だけですと300ポイントがたまる形になります。

そのほか、電気ですと、左側に書いておりますが、1,000円で8ポイントたまる。標準的な使用量で、見ていただくとたまるポイント等を含めて、1,000円相当たまるという形で、こちらには細かいことを書いておりませんが、ウェブ上ではこの根拠などもきっちり書いて御説明させていただいております。

○蟹瀬委員 分かりにくくて、分かりました。消費者は、安くなることとポイントがたまることは非常に興味があって、円と書かれた瞬間に数字に目が行くわけですが、その数字が大きければ大きいほど、例えば御自分の平均の使用量が違った場合に、8,600円も得するわけではないことになりますし、使用量が多い場合はもっと大きく得することになるのですけれども、平均で書かれているものが何%ぐらい、あるいは8,600円得する人たちが全体の何%ぐらいいらっしゃるのですか。これは平均ではあるのですけれども、ここのパーセンテージはどのぐらいいらっしゃるのですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 ガス事業に今、参入したところですので、標準的な使用量として大阪ガスさんが公表されている数字をベースにしておりますので、分布がどうなっているかというところまでは、分かりません。

○古城座長 次、矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 御説明、どうもありがとうございました。4点、質問させていただきます。

最初に、5ページのところで、中期経営計画で目標値を出していらっしゃいますけれども、今回の新たな小売自由化のところでは、2017年度、今年度が20万件ということですけれども、2018、2025年度の中期計画においても、新たな小売分野の計画値もお持ちで、もし公表できるようでしたら教えていただきたいなと思います。

それから、2点目ですが、11ページのはぴeみる電でさまざまな見える化というところが説明されていますけれども、下のほうのエネルギー全体を管理できるというのは、これはどういうことなのでしょうか、少し説明していただきたいなと思います。

それから、3点目は、保安に関してです。保安の部分は、ガス事業に関しては、利用者にとってもすごく関心が大きいし、不安も持つところですけれども、さまざまなガス器具等で時々リコールになるときもありますけれども、そういった場合に顧客が管理されていると思いますので、直接該当する器具等が事故とか、お知らせしなくてはいけないことを、直接関係するお客様に知らせる手立ては持っていらっしゃるのかどうか、それをお聞きしたいと思います。

それから、4点目ですが、消費者にとっては料金がどれだけ安くなるかに一番関心があるところですけれども、あとは、検針票や請求書が分かりやすいものであるかということも非常に重要だと思います。今日、出していただけているとありがたかったかなと思いますけれども、経産省から出された適正なガス取引についての指針の中に、請求書の中に託送料金の明記が望ましい行為として書かれていますけれども、この辺りについてはどういう扱いをされているのでしょうか。

以上4点、お願いします。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 ありがとうございます。

初めに、中期経営計画の中でということでございますが、この販売量につきましては、今回、自由化と合わせまして、保安の在り方が変更になりまして、いわゆる大口の業務用でも参入が容易になったと思っております。こちらでの販売等を含めた数字として記載させていただいております。この販売拡大に併せて、先ほども御説明しましたとおり、熱量調整の設備であるとか託送関係の設備についても、順次、増強を進める計画で、足元でも工事をやっております。内訳につきましては、社内的には持っておりますが、この場では御容赦いただければと思っております。

それから、2点目、はぴeみる電についてでございます。みる電で電気料金・ガス料金だけでなく、家庭のエネルギー全体をという書き方をさせていただいております。エネルギーになるかどうかということはありますけれども、水道料金等も登録できる仕組みになっておりまして、水道光熱費を含めたものが一つのウェブの中でいろいろ比較ができるという意味で、こういう書き方をさせていただいております。灯油あるいはガソリンなどの使用量も登録できるようにしております。

それから、保安のリコールにつきましては、メール等で基本的には料金等も確認いただけるようにしていますので、そういう通知の方法はあるかなというのが一つございます。

それから、11ページの、少し文字が薄くて恐縮ですが、右上に家電サポートというものを書いています。これは、家電機具の情報を登録いただきまして、その登録の中身によってリコールが出た場合に通知するサービスを現在、やっております。こういう形でのものが使えるのではないかなと思っております。今後、御指摘の点も含めて、そういう形での通知の方法も考えていきたいと考えております。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 料金ですけれども、はぴeみる電で見ていただこうというのを原則にしていまして、御希望のお客様につきましては、少しお金を頂戴するのですけれども、108円で検針票兼請求書、紙のものをお送りしまして、託送料金はこういうふうにして算定するということがここを見たら分かりますという形で、ウェブではリンクを張っていますし、紙の場合はここを見てくださいということを記載し、計算はこうやりますよというのを、大阪ガスさんの託送約款の基本料金(単価)と従量料金(単価)を書きながら、これで計算してくださいと書くようにしていますが、実際幾らなのかというのは明記できていないのが実態です。こういうふうにして計算してくださいと記載しているだけです。

○古城座長 細かい内訳は見られるのですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー こういう計算をしますよと記載しています。

○古城座長 はぴeみる電でも計算式で、実際、計算した結果は出ていないということですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー はい。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 現状は掲載できておりません。システム的な都合もありますし、今後、お客様の希望の状況等も見まして課題とさせていただきます。

○古城座長 今できないのは、システム上の問題、それともシステム上はできるけれども、政策上の問題ですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 いろいろなシステムの開発がかなり押していましたので、そういう都合も現状ございます。その上で、お客様の希望状況等を勘案して考えていきたいと思います。

○古城座長 内訳を載せるシステムは、お金がかかるのですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 使用量に基づいて計算しますと、ガス料金の計算を2回するようなイメージになります。託送料金も計算しますとなりますと、同じことを2回、場合によっては3回やらなきゃいけないとなりまして、システムはかなり複雑になるのかなと思っているところでございます。今後の検討課題と認識しています。

○古城座長 矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 今の託送料金の明記に関してですけれども、お客様の御要望という御説明もありましたけれども、経産省から出ている指針にも望ましい行為とはなっていますけれども、事業者としては積極的にそういった指針を受け止めて対応していくという姿勢をぜひ持っていただきたいなと思いますし、ちゃんと明記されることを望んでおります。よろしくお願いいたします。

○古城座長 陶山委員。

○陶山委員 御説明ありがとうございました。

まず、感想を申し上げたいと思います。8ページとか全体を通して、当然と言えば当然ですが、大阪ガスさんとの比較で、使用量が多くても少なくても、季節のいかんにかかわらず安くなりますよと。多いところで言えば、大阪ガスさんのこれは一般料金との比較に限られていますけれども、それとの比較で13%安くなりますよ、ポイントもつきますよ、早く申し込んだ方には3万円相当のカタログギフトもありますよと、消費者はこの辺りに非常に目を奪われてしまうなと思います。

ただ、大阪ガスさんの一般料金との比較ということで、この辺りの料金も流動的ではありますし、大阪ガスさんもいろいろなプランを提起されるわけですので、この表記自体が消費者にとって本当に正しい実態を伝えるものかどうなのかということは、ちょっと心配いたします。

それから、ほかの委員の方がそれぞれ言われましたけれども、今回のガスの小売自由化に向けて、関電ガスをスタートされるに当たっていろいろな取組をされるわけですけれども、ここまでいろいろ下げられるのであれば、ガスそのものの料金が下げられないのか。基本的なガスの料金は本当に適正なのかと、消費者としては思わざるを得ないところです。

あと、お聞きしたい点ですけれども、申込み受付とお話しされていましたけれども、ウェブによる申込み、それから申込書、それから電話によるという3種類書かれています。当然、店舗を訪ねてというのもあると思いますけれども、この中で電話による申込みについて、重要事項の説明とか契約書の締結、そこにサインするかどうかも含めて、どのようにしていかれるのか。

それから、今回のガスの自由化に向けては、重要事項の説明とか契約書、選んで一人一人が契約しますという行為自体が非常に重要かと思いますので、その契約書なり重要事項説明をしたという記録の保管というものについてはどんなふうに考えて、どの程度の期間されていくのか、教えていただけたらと思います。

以上です。

○古城座長 今の点、お願いいたします。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 比較対象としまして、大阪ガスさんの一般供給約款ですけれども、こちらにつきましては規制料金でございまして、オープンになっており、今後とも経過措置で料金が残るものですので、それを明記の上、こういう使用条件であればこうなるというのは誰がやっても計算できますので、そういう形で計算させてもらっています。

おっしゃるように、これから自由メニューにどんどんなってきまして、大阪ガスさんもいろいろなメニューがあるということで、ほとんどの方がばらついたときには、またいろいろ検討していかないといけない課題だと思っています。今回につきましては、料金メニューと使用量が分かったら計算すれば分かるということですので、こういう形にさせていただきましたということです。

あと、下げ過ぎという話があったかと思います。

○陶山委員 下げ過ぎとは言っていません。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー はい。我々もできるだけたくさんのお客様に選んでいただきたいという新規参入者という立場で、我々のできる範囲で最大限の数字を出させていただいているのが13%というものでございまして、この料金をお示しすることによって、たくさんのお客様に選んでいただきたいという思いでございます。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 補足しますと、選ばれる基準は全てが単純な料金だけではないと思っています。いろいろな省エネをやろうとか、そういうことの参考となる情報を、うちで言いますと、みる電の中で見られるとか、そういう複合的なサービスを皆さん、比較された上で申込みをされると思いますので、どちらにどれだけお金をかけるかみたいなこともあると思います。そこは、単純に何のサービスもないです、支払い方法は口座振替だけですとか、どんどん限定していけばコストは下げていけると思いますし、その辺のバランスは、お客様のあるいは競合の状況も見ながらしっかりと考えていきたいと考えております。

それから、申込みの関係でございますが、電話で申込みをされたお客様については、事後で締結書面を送っております。その中で、再度、重要事項説明だとか、必要な説明事項を書面でお届けするようにしています。一般的には、クーリングオフの制度につきましては、訪問販売とかで申し込んだ場合となっておりますが、そのクーリングオフの扱いに準じて、締結書面をお届けしたところから8日間ぐらいは自由に解約いただけるような形での運用、お客様にしっかり見ていただけるような状況にした上で判断いただけるような運用をさせていただいているような状況でございます。

それから、全てのお客様にしっかりと重要事項説明をすることとしておりますので、それをやった、やらないという記録までは残しておりません。

○古城座長 はい。

○陶山委員 それでは、契約内容について、いろいろなトラブルが将来的に起こった場合は、事業者のリスクとして考えるわけですけれども、重要事項説明をちゃんとしましたからとか、消費者のほうもきちんと確認の上で契約されたのですかという、そこはどうやって証明していくというお考えでしょうか。契約上のトラブルが起こったときの対応の仕方です。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー コールセンターで言った、言わないという話だと思いますけれども、録音をさせてもらうことをお断りした上で、最終はそこになるのですけれども。あと、最低限、二十何項目、説明する項目があるのですけれども、これとこれは絶対言ってくださいねという指導を(コールセンターに対して)しております。後、お客様のお急ぎ状況によって、他も説明したいのですけれども、御説明し切れないというのもあったりしますので、今、申しましたように、コールセンターでのご対応のフォローとして、そういう書面で確認していただく、更に、それでもなお、違うではないかという話があったら、録音でカバーした運用で対応しようかなというところを思っている次第です。

○陶山委員 携帯電話とかを契約するときに、全部チェックを入れてサインしたりしますね。何かトラブルがあっても、ここできちんと御説明していますねということが事業者側に残っていればいいわけで、今の御説明だと非常にばらつきがあるように思いますが。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー ウェブ申込みとか申込書による申込みは全てチェックしてもらいます。電話でという話だったので、最終は録音を残しておくのですけれども、電話ですと短時間にお話ししないといけないということもありまして、最低限必要なことは必ず言いなさい、もちろん、言わないといけない部分もありますけれども、それについてはお客様の許される時間というのもありますので、ケース・バイ・ケースなのかなというところがございます。

○陶山委員 ウェブとか書面での記録は、かなり長い間残されているのですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 もちろんそうです。販売代理をされる場合について、いろいろなショップで受付する場合については、今、言われたように、かなりばらつきが出るおそれがありますので、必ず署名をいただくとか、そういう運用で現在させていただいています。

○古城座長 次、井手座長代理、お願いします。

○井手座長代理 まず、8ページですけれども、これまで説明されたように、大阪ガスの一般料金でということ。先ほど、床暖とかを利用された場合にはかえって割高になるケースがある。本来、選択約款というのは自由化を前提として作られたものではなくて、御承知のとおりネットレベニューで、規制料金のところでネットレベニューテストをパスしたものとして設定されているのですけれども、その選択約款に全く勝てないというか、それに対抗する料金が出来ないというのは、関電ガスのほうから見るとなぜ勝てないのか。そこはどういうふうに見ているのかというのが1点です。それは、恐らく原材料に託送料と営業費用を乗せるとどういう料金ができるかというのは分かると思うので、どうしてできないのかという点が1点。

2点目は、保安体制で岩谷と一緒にやっているということですけれども、一方でオール電化というのを関電とかは進めているわけで、そのときに岩谷はプロパンをやっていますので、そういうところには基本的にオール電化営業をやらないという、ある意味すみ分けみたいなものが、こういう体制を作ることによってできてしまうのではないか。一方でオール電化というものを進め、一方でガスも売るという、関電さんの中で営業体制としては非常に難しいのではないだろうかという感じが2点目です。

それから、もう一点ですが、これは後でいいので、2点だけお願いいたします。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 ありがとうございます。

1点目につきましては、確かに原料費と託送料を乗せて、あとどのぐらい経費が積めるかというところで見ると、かなり厳しいメニューなので、現状は少し対抗が難しいところがあるのですけれども、実際問題として、我々がガス事業あるいは家庭用ガスの使用実態について、データ等も余り持ち合わせておりませんが、全てのお客様に勝てないわけではないのが現状です。

ただ、実態が勝てないケースがあるということで、先ほども御質問がありましたが、どの使用量帯でどんな使い方の方が多いかとか、そのあたりももう少し勉強していく必要はあるのかなと思っています。確かに、残された部分が少ないというのは事実です。その上で、あとはどのお客様であれば取れるかとか、そういうこともあると思っていますので、そこはしっかり勉強していく必要があるのかなと思っています。

それから、2点目のオール電化の関係ですけれども、基本的には我々、オール電化を進めていきたいということは変わっておりません。一方で、従前から、例えば既築のマンションのお客様で電化はなかなか難しいというお客様もたくさんいらっしゃいますし、特に都市部の狭小地で、エコキュートあるいは電気式の給湯器を置くスペースがないお客様もたくさんいらっしゃいます。あるいは、足元で給湯器を変えたところだし、まだ使えるというお客様もたくさんいらっしゃいますので、そういうお客様については、ガスを積極的に、中心に売っていくのかなと思っています。

それから、岩谷さんとの関係で言えば、都市ガスの導管が順次エリア拡大しておりますので、プロパンのエリアが少しずつ侵食されている状況にあります。そんな中で、岩谷さん、あるいは傘下のショップからしても、当社と組むことで都市ガスの器具を売れるとか、そういう意味での業況の拡大、自らの商売を拡大できるという部分で組み方みたいなところもあります。確かに御指摘のとおり、こっちでオール電化を売りながら、ガスの器具をというところはありますけれども、そこはお客様のお望みの状態に応じてバランスを取りながらやっていくのかなというのが今の状況でございます。

○古城座長 ガスを売ってもらうということで、関電は岩谷が売っているプロパンに対しての全電化攻勢を手控えるのではないかというと、そういうことはありませんというお答えですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 基本はバランスをとりながらだと思っています。

○古城座長 井手座長代理、どうぞ。

○井手座長代理 もう一点だけですけれども、ガス自由化をして関電ガスは契約数を結構とっているのですけれども、更に伸ばしていくためにはいろいろな障害があると思うので、今の時点でどういう障害を実感として持たれているかという質問です。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 先ほどもちょっとあったのですけれども、いろいろな代理店と契約させていただいています。例えば、通信の関係で、お店に来られたお客様に、そこで関電ガスの広告を見たので申し込みたい、あるいは興味を持たれたお客様がいらっしゃるときに、供給地点特定番号とか御利用番号というものを、そこの窓口で、それでは事業者さんに電話して聞いてくださいと言うのですけれども、そのときの本人確認の在り方、どこまで細かく本人確認するのかとか、そのあたりが今、問題になっている部分が1つございます。

ある意味厳格に運用しなければいけないところもあると思いますが、厳格過ぎますと、そこの場では本人だということが分からないみたいなことになってしまいまして、そういうところは少し課題かなと思っています。

更に言いますと、現在、大阪ガスさんのエリアについてのみやっておりますが、それに導管接続している都市ガス事業者さんもございます。そういうところについては、大口のお客様については、現在、やらせていただいていますが、スイッチングのシステムなどがないもので、なかなか手間もかかりますし、そこはどうしようかなということを考えています。例えば、スイッチングのシステムについても、データのやり取りとかを、今、少なくとも大阪ガスさんとやらせていただいているのと同じような仕組みでやらせていただけることができれば、我々のシステム開発の費用も少なくて済みますし、そういうところはぜひお願いできればと思っております。

○古城座長 4ページですけれども、平成24年をピークにして供給量が減っているのですけれども、これはどうしてでしょうか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 これは、一部の大口のお客様の稼働が落ちている、あるいは海外に生産拠点を移されたみたいなことがあって、その大口のお客様の影響で少し減っているという状況です。お客様の数が減っているという状況では、決してございません。

○古城座長 ありがとうございます。

もう一つは、関電が売っていらっしゃるガスというのはLNGで、LNGが発電との取り合いになってしまうので、余りガスで売ってしまうと発電のほうにしわ寄せが来るので、供給能力に制約があるのではないかと心配しているのですけれども、その心配はどんなものでしょうか。仮にお客様がいっぱいついても、関電ガスの供給能力には制約がないということでしょうか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 特に託送につきましては、今まで熱量調整設備が姫路の方にしかなかったのですけれども、堺にもLNGの基地を持っておりまして、そちらで今、まさに新設の工事をやって、今年度にはそこの設備も出来上がってきますので、我々が今、描いております中期経営計画に基づく販売量は、ガスとして売っていけるような状況だと考えております。

○古城座長 今の見通しは、原発が動いたから、ガスに回せるLNGがすごく増えたということで、ネックは熱量調整設備だというのが現状ということですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 熱量調整設備なり、あるいはそこに送ることができるガスの量です。

○古城座長 それは何で決まってくるのですか。結局、発電との関係ですか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 つなぎ込んでいる導管側の送れる量でございます。

○古城座長 それは何で決まってくるのですか。技術的に決まってくる、設備的に決まってくるのですか。それとも、ガス供給用に使えるガスの量が決まってくるからということですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 一番のネックは熱量調整設備ということで、そこを通る量でマックスが決まってくるのです。それを上回る分だけのガスは当然確保していますし、接続できる場合もありますので、今の関電のトータル供給力がどれだけというと、熱量調整設備で決まることになります。今、170万トン売りたいと申しているのですけれども、その中には、ローリー供給、熱量調整しないで生ガスを自営導管で売ることが入っております。もちろん託送で売るのですけれども、そこは今、言いました熱量調整設備で目一杯使う形で売りたいと思っているということであり、量的には大丈夫です。

○古城座長 量的には大丈夫なのですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 170万トンを売る量は確保します。

○井手座長代理 熱量調整設備は、別に御社でやらなくても、大阪ガスに委託して確保ができるのですけれども、それに対する問題は何らない、もし、そういうものをやろうというお考えはないのですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 自社で姫路に続きまして堺でつくっていきますので、関電のガスをもっとたくさん売る場合には、そちらの増設もしていきたいなと思っているところでございます。ガスの加工も含めて自社でやりたいなと思っています。

○古城座長 古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 質問しようと思ったことにほとんど答えていただいたので、確認させていただきたいと思います。

そうしますと、4月から家庭用分野での自由化が始まるに当たって、家庭用に売るものについては、3ページから4ページ、5ページのところに御社の今後の営業戦略・販売戦略が書いてあるのですけれども、基本的にはすみません、確認ですけれども、ガス託送インフラの整備というのは、あくまでも自前のガスLNGを自前の託送設備を通じて販売していく、家庭用については、基本的にはそこに示された方向で行かれるという理解でよろしいのでしょうか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 基本的には、お客様対応あるいは接点を利用して、総合エネルギー事業者として電気もガスも、あるいは附帯するいろいろなサービスを直接御提供していきたいと考えておりますので、現状では直接、ガスについても販売するということで考えています。今後、例えば卸で販売していくかどうかとか、そういうことは、競争状況とかをトータル的に見て判断していきたいと考えています。

○古賀委員 ありがとうございます。

そうしますと、3ページに今、託送供給している部分があると思います。地方の都市ガスや産業用ユーザーに対して、この託送は、大阪ガスさんの導管を使ってやっていらっしゃるのでしょうか。これも今、自前でやっていらっしゃるのですか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 託送供給というのは大阪ガスさんのものを借りています。自前といいますのは、自営導管、自前の導管で送るという区分と理解いただければと思います。

あと、地方都市ガス会社ですと、ローリーで持っていっているというのがございますので、それは自前といいますか、協力会社も含めてですけれども、やらせていただいています。

○古賀委員 そうすると、大阪ガスさんの導管を使っているのと、自営で導管を使っているものの割合というのはどれぐらいなのでしょうか。今後、それが変わるということもあるのでしょうか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 自営導管では、送れる量として3年でネットワーク需要の4.5%というルールがございます。基本的には、その数字がある中で、我々も拡大したいと思っても、そういう制限があるのでできないという事実があります。今、現実としては、託送に比べたら自営導管はかなり少量です。メインは託送供給でやっています。

○古賀委員 そうしますと、託送料というのは、今後のガスの料金を決める上でかなり大きなウエイトのものとなると思うのですが、これは要望なのですけれども、請求書に託送料を含めて、紙で出すには108円かかるわけですけれども、これを例えば無料にするとか、そういうことはできないのでしょうか。消費者としては、託送料金についての関心も非常に高いと思うのです。いろいろなポイントがついたりするのも楽しいことではあるのですけれども、具体的に料金の内容というのを消費者は知りたいと思います。これは要望なのですけれども、そういうものも御検討いただければと思います。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 先ほどの話かと思います。現状では108円をいただいたから表示できるというものではございません。基本的にはウェブで確認いただくということを条件にさせていただいていますので、検針票あるいは料金の請求書なりを発行するに当たっては手数料をいただきますという制度になっています。託送料を別に表示できるかについては、先ほどの御議論のように、御希望としてはあるのだなと思っています。

○古賀委員 もう一点、よろしいですか。26ページの「なっトクプラン」の料金契約についてですけれども、これは月の途中で解約した場合は日割り計算になるわけですか。

それから、スイッチングした場合には、基本的に違約金はないとお聞きしたのですが、これは特に告知期間とかを設けていなくて、どの時点で解約するとどこまで料金が発生するとか、そういうことは決まっているのでしょうか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 1つ目ですけれども、日割りかどうかというのは日割りです。日割り相当をいただくということです。例えば、使用量区分はAからB、C、D・・・とあるのですけれども、ひと月たたなかったら使用量は少ないのですが、換算して、どのランクになるのかということで日割りさせてもらいます。

あと、解約ですけれども、解約金はいただいていないので、いつまでというのはございません。スイッチングだろうと引っ越しだろうと、1年に満たないとか、そういう理由で解約金は申し受けないことにしています。

○古賀委員 そうすると、特に告知期間というのはなくて、次のところにスイッチングした場合には、次のところに言えば、基本的に前の契約は終了することになるのですね。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 新しい小売から廃止取次という形で連絡が来るので、そこで解約金なしでオーケー(承諾)というボタンを押すというのですか、そんなイメージです。

○古賀委員 すみません、さっきの日割りの話なのですが、日割りの場合は使用量に応じてランクが変わるとおっしゃったのですが、そうすると30立方メートルじゃなくて10立方メートルしか使っていないような場合には、前の基本料金で計算された日割り分ということになるわけですか。細かい話で恐縮です。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー ひと月で、例えば0から20とか、20から50、この料金区分を使いますというのを分けているのです。日割りする場合、例えば15日で割りまして、30日換算して、どのランクに当たるのかということを決めて料金計算させてもらいます。

○古城座長 蟹瀬委員、どうぞ。

○蟹瀬委員 確認ですが、8ページの料金単価などのページがありますが、これは新しくガスを売られるときの御社の料金体系ですか。右側です。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー そうです。この使用量区分がAからHとあります。ひと月にこれだけ使ったら、このランクで見るというものでございまして、このランクも大阪ガスさんと合わせています。

○蟹瀬委員 それでちょっとお伺いしたいのですが、横で大阪ガスさんの電気料金を見ているのですけれども、同じ区分の中でAの区分のところは大阪ガスさんと745円、変わらずです。Aぐらいしか使わない方は、ガスを切り替えても余り得はしないということなのかどうか。それから、BとCは明らかに大阪ガスさんより御社のほうが安く設定されています。ですので、この方々はかなり得をするだろうということが理解できるのですが、消費者は今、便利なスマホで情報を全部取ってまいりますので、例えばAの使用量が非常に少ない人にとっては、大阪ガスから切り替えるメリットはないという理解でいいのかというのが質問の1つ。

もう一つは、BとCは、大阪ガスさんのBとCに比べればかなり安く設定されていますが、御社のBとCの間の6円しか違わない理由といいますか、設定の仕方で、BもCも基本料金が余り変わらないですね。この辺りの設定の仕方の根拠というのは、どういうところからなされているかというのをちょっとお聞きしたい。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー Aはもともと使用量が少ないので、関電ガスに切り替えるとメリットは出ますが、額的には小さくなります。それは仕方がないところもございます。あと、B、Cは多分ボリュームゾーンだと思っていまして、大方のお客様はここにいらっしゃるのかなということで、ターゲットをここに置いて、どれだけ引き下げるというのを決めていかないといけない中で、とりあえずBとかCを引き下げないとボリュームゾーンのお客様は選んでいただけないのかなと思っているところでございます。その結果として差が小さくなっているということもございます。ボリュームゾーンだということです。

○蟹瀬委員 文句を言っているわけではないので、下げていただくのはいいかと思います。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 お客様ごとに使用実態も違いますので、できるだけシミュレーションしていただいて、このぐらいメリットが出ますということをしっかりとお伝えしていきたいと思っています。先ほどもありましたとおり、一般料金との比較なのか、エコジョーズとの比較なのか、大阪ガスさんが新たに出されたメニューとの比較なのかみたいなところもありますので、そのあたりは丁寧に御説明していきたいと思います。

○古城座長 次、長田委員、どうぞ。

○長田委員 26ページの契約期間のところですけれども、先ほどの御説明だと、契約を解除しても特に違約金も何もないのに、1年ごとに自動更新というのを入れている理由は、そのことのために何か制約がほかにあり得るかどうか教えてください。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 現状で特にお客様にどうこうというのはないのですけれども、自由料金メニューとして設定していますので、何らかの理由で供給条件を変更するケースも将来的に考えられます。そのときにばらばらと契約期間がございますと、いつお客様に通知するのか、ばらばら通知する必要がございます。そういう意味で、基本的には年度末で切れるという運用をさせていただいておりますと、その時点からの供給条件の変更みたいなことを一斉にお伝えすることができると思っています。そういう意味で、現状、特にそれで不都合があったり、違約金があるわけではないのですけれども、契約期間というものを設けさせていただいているということでございます。

○長田委員 そうすると、御社の中で別なメニューがもしもできた場合、この契約期間の間で移行するということも、この期間中であっても可能ということになりますか。電力とのセットで、電力のほうが別メニューとのセットになる場合ということは、この契約期間に縛られることなく移れるということでしょうか。

○関西電力株式会社小南お客さま本部ガス営業部門ガス営業グループマネジャー 今は「なっトクプラン」1種類しかないのですけれども、例えばもう1種類できて、そっちのほうがいいとおっしゃられれば、そういう運用になるのかなと思っています。逆に、我々の料金は安くしているのですけれども、値上げしたいというときは、契約期間を待って値上げのお願いもしなければならないかもしれません。それは、今後そういう事態が起きたら、丁寧に説明してまいりたいと思っています。

○古城座長 最後の質問にさせていただきます。陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 小売の自由化がスタートして、まだ1か月もたっていませんけれども、契約は1か月前の3月から。これまで契約された消費者との対応の中で、想定外のトラブルがあったとか、難しい事案がありましたら教えていただけますでしょうか。

○関西電力株式会社明徳お客さま本部営業企画部門営業企画部長 事前受付は1月からさせていただいておりまして、既にスイッチングの数でも公表されていますが、先週木曜日時点で約13万件、申込みをいただいています。順次、現在、サービスインしている状況でございますが、特段大きくトラブルになったという事象は今のところは発生していません。

ただ、問合せが多いのが、契約手続の関係とか料金メニューについてとか、そういう問合せは結構ございます。あるいは、先ほど最後に御説明しましたが、現状、ガスの警報器をつけているのだけれども、どういう扱いになりますかとか、あるいはガス会社さんから器具をリースしている契約を結んでいる場合にどうなりますか、みたいなお問合せは、かなりの数いただいているのは事実です。

○古城座長 ありがとうございました。

ちょっと時間が押しておりますので、皆さん、まだ御質問したいかと思いますけれども、以上とさせていただきます。

明徳様、小南様におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。

(関西電力株式会社 退席)

(西部ガス 着席)

○古城座長 続きまして、西部ガスによるガス料金プラン等について御説明を伺います。都市ガスの小売自由化に伴い、12の事業者の供給区域では経過措置料金規制が残されましたが、それ以外の地域では料金規制が撤廃されています。西部ガスが事業を行っている北九州地域もその一つですので、規制撤廃による影響も含め、ヒアリングを行いたいと思います。

本日は、西部ガス株式会社より山内洋介営業計画部長、山下秋史経営企画室長にお越しいただいております。お忙しいところ御出席いただき、ありがとうございます。

それでは、20分程度で説明をお願いいたします。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 それでは、お手元の資料2によりまして、西部ガスの説明をさせていただきたいと思います。

1ページめくっていただいて、目次に今回の説明の順番というか、内容が簡単に記載されております。

最初が私ども西部ガスの会社の概要。それから、4月1日以降、お客様に御提供させていただいている料金メニューの一覧。4月1日から新たに追加させていただいたヒナタメリット契約とでんき割という料金説明。それと一緒に私どもがお客様にお勧めして加入していただいています生活支援サービス、ヒナタかけつけサービスと呼んでいますけれども、これの御説明。あとは、お問合せとかガス料金プランの受付の体制、現状でのお申込み件数という内容になってございます。

それでは、1ページめくっていただいて、3ページでございます。私どもの「会社概要」でございます。

西部ガスという会社でございまして、北部九州の3県、福岡と熊本と長崎で15市16町の約110万件のお客様に都市ガスを供給させていただいている会社でございます。創立は昭和5年でございますので、もう少しすると90年になるという会社です。従業員は、そこに書いていますように1,365名です。

こういった会社であることを頭に入れていただいて、次の4ページ目が現在、御提供させていただいている「ガス料金一覧」になります。

家庭用と業務用を合わせて、そこに16のメニューがございます。そのうち15は、3月31日、規制料金だった時代に供給約款料金と選択約款料金という形で御提供させていただきました。今回、4月1日をもって、それらの料金を全て同じ料金表で新しいメニューとして設定させていただきます。ですから、3月31日までと4月1日以降で何が変わっているかといいますと、その料金表の一覧の右の一番上にヒナタメリット契約というものがあると思いますけれども、このヒナタメリット契約を新たに追加させていただいたという形になっています。それ以外は全く同じ料金表で、従来のメニューをそのまま継続して新しく作らせていただいているというのが、この料金のところでございます。

ヒナタメリット契約に関しましては、この表の欄外、一番下のところにでんき割というのが書いてございますけれども、ヒナタメリット契約をお選びのお客様には、西部ガス、私ども、去年の4月1日に電力が自由化されたときに電力の小売にも参入しております。私どもの電力を契約していただいているお客様に関しては、更にでんき割というものを適用させていただきますということが、この内容でございます。

次の5ページでございます。ここが「ヒナタメリット契約」の概要でございます。

ヒナタメリット契約というのは、すみません、1つ前の4ページ目にいろいろなメニューがたくさん書いてあるのですけれども、一般契約以外の料金メニューに関しましては、何らか使用機器の制限がついています。例えば、床暖房契約であれば床暖房をお使いでないといけないといったような制約です。そういう制約が一切ないのが一般契約という料金だったのですけれども、ヒナタメリット契約に関しましても、一般料金契約と同じように、用途や機器条件の設定はありません。つまり、どなたでもお申込みいただける料金になってございます。

契約期間は1年としておりますけれども、変更や解約のお申込みがない場合は、同一条件でずっと継続をさせていただく形になっています。先ほど関電さんの関電ガスの話でもありましたけれども、契約期間中に解約されても違約金等は一切発生しない形になっています。

料金表は、次に掲げていますように、よく似ていますけれども、区分としては非常に簡素です。3区分しかございません。毎月の使用量に応じて、基本料金と従量料金を設定させていただいているところでございます。

3番目に書いていますのが標準的な御使用に基づく料金の目安ということで、年間の御使用量276立方メートルという中途半端な数字ですけれども、これで申しますと、一般契約で契約していただいているお客様は6万5,323円、年間ガス代がかかります。ヒナタメリットで契約していただくと6万4,345円ということで、年間で978円、率にして1.5%ほどお得になるという料金メニューでございます。

次、6ページでございます。先ほどちょっと申し上げました「でんき割」の説明になります。

ヒナタメリット契約をお選びのお客様で、西部ガスの電気の契約もしていただいているお客様に関しては、自動ででんき割を適用させていただきます。これも同じように、契約期間は1年ということですが、お申出がなければ自動更新する。同じように、途中で解約されても違約金等は一切発生しないという割引のメニューです。

具体的には、その割引率という形で2番に書いていますけれども、ヒナタメリットで計算したガス料金から、更に3%、お引きします。ただ、月に1,080円を上限とさせていただきますという割引の内容でございます。

3番目に、同じように年間276立方メートル、お使いいただく標準的な御使用で見ますと、一般契約が先ほどと同じ6万5,323円。ヒナタメリットのでんき割だと6万2,421円になりまして、年間2,902円、率で4.4%ほどお得になるという料金でございます。

今まで一般契約とヒナタメリット、ヒナタメリット契約(でんき割)という形で御説明してきましたけれども、それを使用量別に比較させていただいたのが次の7ページの資料になります。

3つの固まりでグラフを表示していますけれども、一番左側は比較的少量のお客様、月に10立方メートルほどお使いのお客様、年間120立方メートル。真ん中が、今まで申し上げてきました、標準的と私どもが呼んでいる年間276立方メートル。一番右側が、家庭用としては比較的量が多いお客様、年間480立方メートルほどお使いのお客様。それぞれをグレーの部分が一般契約、青がヒナタメリット、黄色がヒナタメリット(でんき割)という形で年間のガス代を比較したものでございます。

ここで見ていただくと分かるように、一般契約のところで月10立方メートル、お使いのところだけは、一般契約よりヒナタメリットのほうが年間のガス代が少し高くなる設定にしております。ただ、この場合もでんき割になりますと、一般契約よりも安くなるという形です。あとは、先ほど申し上げたように、276立方メートル、お使いの場合には、ヒナタメリットが1.5%、ヒナタメリットのでんき割が4.4%ほどお得になるという話を差し上げました。更に480立方メートルほどお使いのお客様になりますと、率にすると一般契約とヒナタメリットが2.6%、ヒナタメリットのでんき割になると5.5%、一般契約よりもお安くなるという形になります。

次の8ページが、私どものヒナタメリット、でんき割とともに、今回4月1日から新しくお客様にサービスを開始させていただきました生活関係の支援サービス、「ヒナタかけつけサービス」の御説明になります。

ヒナタメリットをお選びいただいたお客様は、ここに書いています2つのかけつけサービス、ガス機器かけつけサービスと住まいのトラブルのかけつけサービスを、ガス機器かけつけサービスについては契約期間中、ずっと。住まいのトラブルかけつけサービスに関しては、契約開始から2年間、無償で御提供するということにしています。これは、それぞれ個別に御加入いただくと月に324円かかるサービスになっていまして、これを無償で御提供するという形でございます。

ガス機器のかけつけサービスは、そこに書いていますように、ガス機器が故障した場合、通常だと故障してお客様のところに行って修理するわけですけれども、そのときには出張料とか技術料とか部品代といったものがかかってまいります。このかけつけサービスに御加入いただくと、出張料と技術料を無料にします。つまり、部品代だけくださいという形にしております。

住まいのトラブルかけつけサービスは、お住まいの中で水漏れをしたとか、鍵が壊れた、ガラスが割れたといったいろいろなトラブルがあると思いますけれども、それの応急処置を無償でやらせていただきます。交換修理は、すみません、お金をいただく形になるのですけれども、とりあえずの応急処置は無償でやらせていただく。

この2つのサービスを無償で御提供できるということです。無償期間については、少し差がございます。こういったことを4月1日からお客様に対して御提供を開始したというところでございます。

こういう新しい料金とかを開始しているわけですけれども、そちらをどういう形でお客様からお申込みを受けて処理しているのかというのが9ページ目に書かれているところでございます。

2ポツを先に見ていただくと分かりやすいと思いますけれども、ガス料金プランの受付体制で、大きく分けて、西部ガスに直接申し込んでいただく場合はマル1からマル3の方法をとっております。マル1は、私どものホームページからウェブで申込みをしていただく形。2つ目は、紙の申込書で書いていただいて申し込んでいただく。3つ目は、これはお客様に私どものほうからダイレクトメールをお送りして、加入を御希望されるお客様はダイレクトメールの返信はがきで返信していただいて申し込んでいただくというやり方をとっております。

あと、私どもには、いろいろな委託業務とかガス機器の販売をやっている西部ガスリビングメイトという販売店がございます。その販売店に関しては、ほとんどの場合は紙で申込みいただいて、それを私どものほうに渡していただくという形で処理するという形でございます。

受付の時間とか体制は、1番に書いてあるとおりでございます。

それぞれの申込みの方法を簡単に御紹介すると、10ページ目はウェブを通じて申し込んでいただくやり方です。

これに関しては、私ども、ガス事業者で、お客様のガスの使用量が分かりますので、ウェブを通じてお客様の自分の使用者番号を入れていただくと、お客様の1年間の御使用量に応じて、一般契約もしくは契約していただいている料金と、このヒナタメリットを比べて幾らお得になるかというのを、個別に計算しています。それを御提示した上で申し込んでいただくということをやっております。

次の11ページがダイレクトメールによりお客様に御連絡しているものです。縦と横が混在していて見にくくて申し訳ないのですけれども、下のダイレクトメールの右半分が、今、ウェブで使用量が分かるので、それでシミュレーションすると申し上げましたけれども、そのシミュレーション結果がここにお客様ごとに印刷されています。お客様は、これを見ていただいて、これだと申し込もうかと思っていただいたら、左側の下3分の2ぐらいが返信用はがきになっていまして、ここに必要事項を記入して送っていただくと申込みが完了するという仕つけにしております。

12ページが「西部ガスリビングメイトによる受付」、私どもの販売店です。販売店は、今、お手元にチラシがあると思いますけれども、基本的にはこのチラシを用いてお客様に御説明するという方法。あとは、私どもの委託業務でガス開栓作業の際にタブレットを使ってやっているのですけれども、そのタブレットの中に、ホームページにあるシミュレーションと同じものが入っていまして、お客様と面対した上で、お客様に対してシミュレーション結果を提示して御判断いただいてから、紙の申込書をいただくということをやっております。

販売店に関しては、そこに書いていますように、福岡、熊本、佐世保、長崎、島原、北九州、私どもの営業区域全区域に店舗がございますので、こちらのほうからお客様のところに行って面対した上で、実際に申し込んでいただくということをやっておるところでございます。

一番最後、13ページ目、これは数字が先週の分になりますけれども、4月16日時点でどのぐらいのお客様から反応をいただいているのかというのをまとめたものでございます。

一番上がお客さまセンター、私どもの電話を受けるほうに契約のお問合せをいただいているのが5,500件。ウェブの特設サイト、これはシミュレーションを行うサイトですけれども、こちらに訪れていただいたお客様が14万3,000件。そのうち1割強のお客様がシミュレーションを実際に実施していただいています。16日現在でヒナタメリットを御契約いただいているお客様の件数が大体9,000件という形で推移しています。毎日、少しずつ増えてきているところでございます。

私のほうからの説明は、雑ぱくでございますが、以上でございます。

○古城座長 ありがとうございました。

それでは、御質問や御意見のある方は御発言をお願いいたしますが、ちょっと時間が押しておりますので、なるべく質問を絞ってお願いいたします。

最初に基本的なことだけ伺いたいのですけれども、西部ガス管内ではガスの新規参入者というのは今のところいるのでしょうか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 家庭用に限って言いますと、九州電力さん、1社でございます。大口まで入れると、ほかに数社ございます。

○古城座長 分かりました。

井手座長代理、どうぞ。

○井手座長代理 まず、基本的なところですけれども、料金規制は外されているのに、一般契約として西部ガスは残している。なぜ、これは残しているのかというのをお聞きしたい。

2点目は、ヒナタメリット契約というので9,000件ということでしたけれども、これは自由料金ですから、どういう料金を作ってもいいのですが、どのぐらいの需要がつくというところで計算して、この料金を作っているのか、どのぐらいの需要家件数を想定しているのかというのをお聞きしたい。

それから、3点目は、九州電力とかが対抗的に安い料金を提示してきたときに、御社がヒナタメリット契約を更に引き下げるとすれば、一般契約料金を引き下げるべきという声も当然出てくると思うのですけれども、その点をどういうふうに考えているのかという3点、お聞きしたい。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 まず最初に、経過措置がないのになぜ一般契約を残したのかというお話ですけれども、大多数のお客様は当然、一般契約が一番多い契約でございまして、3月31日をもって、それが全くなくなって、違う料金メニューになりますという話になってしまうと、私ども、110万件ぐらいお客様がいらっしゃるのですけれども、そのうち90万件とか95万件が一般契約のお客様でございまして、そちらのお客様がどのメニューにしようと戸惑われたり、困られたりするのではないかというのを事業者として考えまして、一番スムーズに、今と同じ料金にしていただくのが、お客様の不安とかがないのではないかと考えた上で、全く同じ料金表で作らせていただいたというのが現状でございます。

それから、ヒナタメリットの需要想定のお話ですけれども、これは、1つは当然、九州電力さんが新規参入されるというのを大分前に表明されましたので、分かっていましたので、どの辺りをターゲットに狙ってこられるかを考えました。先ほど関電さんのお話の中にもありましたけれども、家庭用で使用量が比較的多いところを当然ターゲットにしてこられるだろうということで、料金表そのものは、料金使用量が比較的多いところがきちんとメリットが出るような形にしないといけないと考えて作りました。

需要量に関しては、正直言って何件ぐらい来るから幾らにしようという作り方はしておりません。どのくらいの値下げ原資と言うとおかしいですけれども、費用投下ができるのか、減収になるのかという話はあるのですけれども、まずどのぐらいの水準で九電さんが来られるのかというところが見えない段階で、あの料金を作りましたので、むしろ、どのぐらいの水準だったらお客さんにこれを選んでいただけるだろうかというところで、料金水準設定をしております。だから、需要想定を厳密にやって、この料金原価を配賦したという形にはなっておりません。

最後の一般料金を下げるべきではないかというお話ですけれども、これに関して申し上げると、投入できる原資が、会社の体力とか、その辺りでおのずと制限がございますので、なるべく効果的に料金表にそれを反映させたいと考えました。それで、ヒナタメリットという別の契約を作ってやる形にしたということでございまして、一般契約を下げるという御意見は当然あるだろうと思いますけれども、私どもはなるべく効果的に値下げ原資を配分して、競争に勝てるようなメニューを作っていこうと考えたところで、そういうふうにしたところでございます。

○古城座長 はい。

○井手座長代理 今の説明だと、10立方メートルとかのお客さんはもちろん一般契約のほうがいいのだけれども、それを超えるお客さんは、皆、ヒナタメリットに移ってください。それのほうが料金が安くなりますよという宣伝は全くしていないということですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 いや、当然、メリットがお客様一人一人に分かるように、シミュレーションを実際にやったり、ダイレクトメールを送ったりしていますので、そういった意味での広報はずっとしております。

○井手座長代理 それでも9,000件。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 そうです。今のところ、まだそういうスピードですね。

○井手座長代理 分かりました。ありがとうございます。

○古城座長 陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 御説明、どうもありがとうございました。

今の井手座長代理のお話に関連するのですが、経過措置料金の対象ではない西部ガスさんとして、将来的にこの一般料金の扱い方はどんなふうに変化を考えておられるのか、今時点のお考えで結構ですので、教えていただけたらと思います。

それで、確認ですが、ヒナタメリット契約というのは、ここに用途や機器条件の設定はありませんと書いてありますが、16のメニュー、どの利用者に対しても、このヒナタメリットの契約ができるということなのでしょうか。一般料金の使用者だけを対象にしているメニューなのでしょうか。ちょっとそこが分からないので、教えていただけたらと思います。

それから、先ほど関電ガスさんの御説明で、電話による契約もあると理解しましたが、西部ガスさんのところでは、ウェブと申込書と返信はがきという3つが挙げられていましたので、問合せには対応するけれども、電話での契約はないと理解していいのかどうかの確認です。

あわせて、先ほど関電さんにもお伺いしましたが、重要事項説明の記録と契約書の保管年数とか、もし社内の規定をお持ちだったら教えていただきたいということ。

それから、検針票、請求書は、紙ベースの場合は関電さんの場合は有料というお話をお聞きしましたけれども、西部ガスさんはどうなのか。そして、その中に料金の計算式等も含んで欲しいと思いますが、それは消費者がその検針票なりを見たときに、こういう利用したので、この料金だと納得できるように、明確な料金の成り立ちといいますか、その辺りがきちんと確認できるようになっているのでしょうかということ。

幾つかありまして、申し訳ありません。よろしくお願いします。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 それでは、お答え申し上げます。

一般料金の戦略の考え方ですけれども、この場で将来の戦略までお約束することは当然できないのですけれども、御案内のように、ガス業界は、プロパンガスとかオール電化、そして今回、4月から異業種からの参入者の方と、非常に競合が厳しくなってきておりまして、これまで原価がこのぐらいだから料金がこれという発想をしていたのですけれども、今後はお客様に受け入れていただける料金がこのぐらいだから原価がこのぐらいといった発想の転換をしないといけないと思っておりまして、供給約款料金につきましても、将来、競合の状況ですとかお客様の反応ですとか、こういったものを総合的に勘案しながら対応していくと考えております。

○古城座長 すみません、やや手短にお願いいたします。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 分かりました。

2点目のヒナタメリットは、ほかのどの料金からも切替えはできます。ただ、切替えすることがお客様にとって値上がりにつながるので、やる意味がないというものがございます。

それから、電話で完結するような申込みの方法はとっておりません。これは、メリットの御説明、重要事項の御説明に時間がかかるものですから、書面でやるという安全側に立った判断でございます。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 そこで補足すると、そういうお客様に関して言うと、御希望を聞いてお申込書を郵送しています。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 それから、重要事項の御説明に関しましては、お客様から確認したという書面をいただいておりますけれども、保存年限につきましてはすみません、情報を持っておりませんので、改めましてお答えいたします。

それから、検針票は無料でございます。検針票には、お客様に適用の料金表の名前、料金表そのもの、そしてA区画、B区画、C区画などがございますので、今月は何区画を適用しましたという情報も併せて記載するようにしております。

以上です。

○古城座長 ありがとうございます。

古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 御説明ありがとうございました。

御社のウェブを拝見しますと、総売上高というのを出されていらっしゃるのですが、2014年が約1,540億円、2015年が1,380億円ということで、160億円減少されていらっしゃるのですが、2016年の総売上げはどのぐらいあるのかということ。

それから、ヒナタの名前ですけれども、これを使うほど安くなるというイメージなのですけれども、むしろヒナタであれば使わなくてもいいので、逆に日陰メリットではないかと、すみません、ふざけているわけではないのですけれども、思ったのです。一方で、御社は太陽光発電とか電力のほうにも力を入れていらっしゃる。自然エネルギーの開発にも力を入れていらっしゃるようですが、今回のこのヒナタメリット契約というのと、電気の併売ということでメリットがあるとイメージとしてあるのですけれども、これは今後どのように告知されるか分からないのですが、一般の契約をされている方には、電力との併売のメリットというものを考えていないというプランだと理解してよろしいのでしょうか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 2016年の総売上高は、大体出ているのですけれども、すみません、まだ決算発表前なので、この場ではっきりした数字は申し上げられないのですけれども、ガスの売上がほとんどでございますので、原料費の調整制度で2016年はかなりマイナスのほうで調整させていただきましたので、売上高という意味で見ると少し下がっていると思います。

それから、ヒナタと日陰の話ですけれども、私ども、温水式の床暖房を主力商品で売っていまして、その昔のキャッチフレーズが陽だまりのような暖かさでして、そこから私どものショールームも全部ヒナタ何とかという名前にしています。ヒナタ福岡とかヒナタ北九州。今回、家庭用の選択約款の主力になる部分を作るときにネーミングを考えたときに、ヒナタが一番いいだろうという経緯でヒナタメリットにしております。

あと、電力のでんき割に関しては、御指摘のとおりで、とりあえず当面、ヒナタメリットに付加されるという形で御用意させていただいているのですけれども、今後、ほかの旧選択約款に合わせてやっていくのか、一般契約にもこれを付加するのかというのは検討していきたいと思っていますけれども、今のところ、確たる、こうしようという方針は持っておりません。

○古城座長 矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 御説明ありがとうございました。

私のほうからは、先ほど関電ガスさんにもお聞きしましたが、指針では望ましい行為として、経産省のほうから、検針票もしくは請求書に託送料金のことが出されていると思いますけれども、託送料の明記がされているのかどうかをお伺いしたいと思います。

それから、11ページで、一人一人のお客様に個別にシミュレーションを全部出されるという、かなり丁寧な対応をされているので、動きがたくさんあるかなと思ったのですけれども、今のところ9,000件というのは、これだけメリット感が書いてあると動きそうな感じなのですけれども、その辺りの受け止めはどうされているのか。

それから、実際に九電ガスとの競合状況はいかがでしょうか。どのぐらい九電ガスに流れているのか、その辺り、お話しできる範囲で結構ですので、お願いいたします。

以上です。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 検針票の託送料金でございますが、関西電力様もおっしゃっておりましたけれども、システム上の対応。それから、私どもは紙で検針票をお客様に全部投函しておりますので、フォーマット変更のためのハンディターミナルの改修とか、システム上の課題が多くございまして、現在、検討課題として認識しているところでございます。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 あと、9,000件が多いのか少ないのかという話ですけれども、この中でDMをお客さんにお送りしていくのは、とりあえず3月末にお送りしました。その反応がようやく4月上旬・中旬ぐらいから少しずつ出てきているという話でございまして、DMも全件に対して一斉に送ったわけではなくて、最初は福岡と北九州のヒナタメリットがお得になるお客様に絞って送っています。そろそろ第2弾で、福岡、北九州以外の同様のお客様にも送るというふうに、一遍ではなくて、何回かに分けて送っていますので、多分、これからいろいろ増えてくるのではないかと思っております。

九電さんとの競合状況ですけれども、スイッチングの件数は定期的に月2回ほど御報告差し上げていまして、直近のスイッチングの件数はたしか4,500、4,600件だったと思います。九電ガスさんにスイッチされた数です。そんな形で今、推移しておるところでございます。

○古城座長 蟹瀬委員、どうぞ。

○蟹瀬委員 私は九州の出身で、西部ガスさんには子供の頃から大変お世話になりました。ありがとうございます。こんなに高い料金だったとは知らなかったというのが事実なのですが。

全国に比べて基本料金が非常に高くなっていますので、もともとガスの会社の方なので、そこから電気を一緒に組み合わせてヒナタにするということにおいての下げ幅が非常に少ないイメージがどうしてもあって、今、九州電力さんのほうを見ますと、西部ガスさんから変わるときにかなり下げて提案をお客様になさっている。そうすると、消費者の立場から見たときには、西部ガスさんが電気と一緒に売られるものよりも、九州電力がガスを一緒に売ってくださるほうに動いていくというイメージがちょっとあるのですね。それで、先ほど関西電力の方が、御自分たちの基本料金を言われたときに非常に低い料金を言われて、一番小さいAクラスで200円の差が出ています。

その辺りの差を今後どういうふうにしていかれるのかというのを、さっきの質問に関係するのですけれども、競合が大変激しくなってきたときに、これで勝ち抜いていけるのだろうかという心配があって、どうなさりたいのかというのがあればお聞かせください。

それから、もう一つ、ヒナタかけつけサービスには2つのサービスがあって、一つずつが324円ということでありますが、これをお客様は1個ずつ契約することができるのか、あるいはセットでしかできないのか。なので、セットしかできないので648円得するよと書いていらっしゃるのか。ガスかけつけサービスと住まいのトラブルかけつけサービスは、一般の方が多分契約なさっているサービスですね。違いますか。今までの方。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 有料サービスとして始めたのは4月1日からでございますので、過去にそういうお客様がいらっしゃったかと言われると、いません。

○蟹瀬委員 そうですか。そうすると、これは一つ一つ契約することができる。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 一つ一つ契約することができます。

○蟹瀬委員 それが両方無料になりますよということですね。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 そうです。

○蟹瀬委員 分かりました。お客様にとって、これが一つ一つできるのであれば、どちらかというと住まいのトラブルかけつけサービスのほうが、ひょっとするとガスと余り関係ないので要らないとおっしゃるかもしれない。ということになると、ヒナタかけつけサービスは両方がただですよという表現は、その辺りを分かっていただくというか、大変得していますよという理解をしていただかないと、聞いたときに、自分でお金を払うのは1個でいいなら、半分でいいというイメージがちょっとしたので、その辺りのところをお客様が誤解しないようにしていただければと思います。

1つだけ御質問にお答えいただければ。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 九州電力さんと私どものヒナタメリット(でんき割)の料金の水準の比較ですけれども、私どもが検証した中では、ここには資料を載せていませんけれども、確かに九電さんのほうが少しお安いです。ただ、ガス機器のかけつけサービス月額324円、1つだとそうなるわけですけれども、12カ月、年間掛けると4,000円ぐらいになるのです。では、4,000円以上、九電さんとの私どもの料金が大きく違うかというと、使用量によって違いますけれども、そこまでの差はないと認識しています。ですから、ガス機器のかけつけサービス等の生活支援サービス、こちらのほうがいいとおっしゃっていただけるお客様に関して言うと、私どもを十分選んでいただけるのではないかと今、思っておる次第でございます。

○蟹瀬委員 現在、ガスの問題が起こったときに、故障しましたと出張なさったときも有料なのですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 有料です。

○古城座長 ですから、九電からガスを買って、かけつけサービスを御社に頼むということはできるのですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 ガス機器かけつけサービスは当社の都市ガスをお使いの家庭用のお客様が対象になっているので、九電のガスのお客様はサービスを受けることはできません。

○古城座長 矢野委員、もう一回ですか。

○矢野委員 今の質問に関連して。8ページの今のかけつけサービスですけれども、これは一般契約のお客様は全員契約していらっしゃるのですか。これも選べるのですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 先ほど申し上げたように、4月1日から有料サービスとしてやり始めて、一般契約のお客様がこれをされているということではないです。

○古城座長 井手座長代理、どうぞ。

○井手座長代理 今のガス機器のかけつけの場合、九電のガスをしている人は、保安は西部ガスさんが受けているので、西部ガスさんが行かれるのですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 保安出動であれば西部ガスから行きます。これはあくまでも機器の故障とか、そういう話なので、保安の話とはまた別のお話になります。

○井手座長代理 消費器具は、九電さんの場合はどうされているのですか。御社に聞くのもおかしいですが。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 消費機器で法定検査しないといけない部分がございますけれども、それは私どもが受託を受けて関連会社がやる形になっています。ただ、ここで申し上げている機器のかけつけサービスというのは、あくまでも機器の不具合とか故障といったところになりますので、それを九電さんがどうされているかというのは、私もすみません、存じ上げていません。

○古城座長 いかがでしょうか。もう時間も押しておりますので、特にというのがなければ。

はい。

○古賀委員 すみません、1点だけ。

いただいたチラシですが、これはどういうところに配布されているのですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 主に、先ほど申し上げたリビングメイトがお客様と会って、プランの説明を紙ベースでするときに使っています。

○古賀委員 資料としてですか。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 はい。タブレットでシミュレーションと同じものがその中に入っていますので、御興味を持たれたお客様に関しては、実際にそこでシミュレーションして差し上げて、御契約のほうに進んでいくというやり方をしています。

○古賀委員 では、この九州電力という名称は入っているわけですね。

○西部ガス株式会社山内執行役員営業計画部長 それは入っています。

○古城座長 井手座長代理、簡単にお願いします。

○井手座長代理 もう一点だけ、ヒナタメリット契約で、先ほど競争対抗的に料金を作っているので、需要がどのぐらいつくか、余り考えていないということでしたけれども、では、値下げの原資はどこから出ているのでしょうか。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 それに対しては、企業努力、経営効率化で捻出するとしか、申し上げられません。私ども、長期的に料金を作って、料金収入がこのぐらい減る。その上で、企業として存続するためには、どういうところを効率化させないといけないのかみたいなシミュレーションを当然やって、今回のこの料金を設定しているわけでございます。

○古城座長 井手座長代理の質問は、このかけつけサービスのコストがかかっているわけで、要するにヒナタでサービス提供しているコストは収入を上回っている、コスト割れになっていることはないのでしょうかと、それを確認しているのですかということです。

○西部ガス株式会社山下理事経営企画室長 その確認は、ざっくりとどのぐらいのボリュームということは、いろいろなケースを想定しながらチェックはやっております。

○古城座長 分かりました。

時間もありますので、ほかにも聞きたいことがあるかと思いますけれども、これにて議論は終了させていただきます。

山内様、山下様におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。

(西部ガス 退席)

≪3.その他≫

○古城座長 最後に「その他」ですが、3月23日の公共料金等専門調査会での電力・ガス取引監視等委員会事務局に対する質問事項について、同事務局から回答が来ております。本調査会の事務局から説明を行っていただきます。

それでは、説明をお願いします。

○丸山参事官 お手元に横組みで右肩、参考資料という形で配られている資料があるかと思います。そちらに基づきまして説明させていただきます。

3月23日の公共料金等専門調査会におきまして、具体的には4点ほど監視等委員会に対して委員から御質問がありました。1件ずつ回答が経産省から寄せられましたので、御説明させていただきます。

まず1点目ですけれども、井手座長代理から、旧電力会社のもともとの供給区域の域外の家庭用にどれぐらい出ているかということで御質問がありました。

回答ですけれども、参考資料の1ページ目を御覧になっていただけますでしょうか。みなし小売電気事業者及びその子会社による旧供給区域外への進出は進んでおらず、旧供給区域外への供給は全体の約0.8%という回答がありました。地域別では、沖縄を除く全ての地域で域外供給が発生しているということです。具体的には、こちらの資料の緑と赤を足したものが、ほかの地域への進出とカウントされるかと思いますので、そちらを御覧になっていただければと思います。

それから、2点目ですけれども、古賀委員から、適正なガス取引についての指針の改正ポイントとして、ガス導管事業者が導管網への接続の検討に関する情報提供を行うことを、望ましい行為と位置づけるとありますが、電力の指針に関してもこのような規定があるかということでございました。

こちらでございますけれども、同じく参考資料の2ページ目を御覧になっていただければと思います。その上段に、電力についても適正な電力取引についての指針において、旧一般電気事業者が系統接続検討に関する情報提供を行うことを、望ましい行為と位置づけているという回答がございました。

それから、同じく古賀委員からもう一点、託送を受ける、系統接続をする上で、送配電事業者やガス導管事業者がうまく接続させてくれないといった苦情はあったのかという御質問がありました。

こちらにつきましては、電気事業法、ガス事業法に基づく苦情の申出はない。ただし、関係事業者のほうから電力系統やガス導管網への接続などに関する多くの相談を受けているという回答がございました。

最後、4点目でございますけれども、白山委員から、消費者が電力会社や料金プランをスイッチングしない理由は調査しているのかということで御質問がありました。

こちらの回答ですが、参考資料の3ページ目を御覧になっていただけますでしょうか。先日の公共料金等専門調査会にて報告した、電力小売自由化における消費者の選択行動アンケート調査の中で把握しているということです。それによりますと、電気の購入先や料金プランを比較検討したが変更しなかった理由として、「思ったより電気料金が安くならなかったから」「変更することのメリットがよく分からないから」「なんとなく変更してしまうことに不安があるから」という回答が高い結果だったという回答がありました。こちらは、具体的なグラフの青いところの部分を上位3件という形で回答があったということです。

他方、解決されたら変更すると思うものについては、ということで、下の赤のところで記されているのが該当するところですけれども、こちらについては、料金に関する項目が高いという結果が出ているという回答がございました。

こちらの報告については以上です。

○古城座長 今の報告につきまして、何か質問や御意見はございますでしょうか。

それでは、議論は以上といたします。


≪4.閉会≫

○古城座長 事務局から連絡事項はございますか。

○丸山参事官 本日も熱心な御議論、どうもありがとうございました。

次回の会合につきましては、4月26日水曜日、午後4時からの開催を予定しております。詳細等につきましては、事務局から追って御連絡させていただきます。

○古城座長 次回は、報告書の論点を議論することになりますか。

○丸山参事官 そこも含めて事務局のほうで検討させていただきたいと思います。

○古城座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)