第19回 公共料金等専門調査会 議事録

日時

2016年4月20日(水)12:59から14:50

場所

消費者委員会会議室

出席者

【委員】
古城座長、井手座長代理、古賀委員、白山委員、陶山委員、矢野委員
【説明者】
東京ガス株式会社 リビング本部 村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー
東京ガス株式会社 リビング本部 北岸リビング営業計画部事業計画グループ課長
JXエネルギー株式会社 電気事業部 田中副部長
JXエネルギー株式会社 電気事業部 井川副部長
JXエネルギー株式会社 電気事業部 治田電気販売2グループマネージャー
JXエネルギー株式会社 品質保証部 遠藤品質保証1グループシニアスタッフ
【事務局】
消費者委員会 黒木事務局長、小野審議官、丸山参事官
消費者庁 福岡審議官、澤井課長

議事次第

  1. 開会
  2. 東京電力による電気料金値上げ後のフォローアップに関する専門調査会意見(案)
  3. 東京ガス株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング
  4. JX エネルギー株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング
  5. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○丸山参事官 定刻よりも若干早いですけれども、委員の皆様方はお揃いですので、そろそろ始めさせていただきたいと思います。

本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから「消費者委員会第19回公共料金等専門調査会」を開催いたします。

本日は、所用により、松村委員、山内委員、消費者委員会担当委員の蟹瀬委員、長田委員が御欠席ということで連絡をいただいております。

それでは、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。

ただいまお配りしております資料につきまして、配付資料の一覧の通りとなっております。

不足の資料がございましたら、事務局のほうまでお申し出のほうをよろしくお願いいたします。

なお、本日の会議につきましては、公開で行います。

議事録についても、後日、公開をすることといたします。

それでは、古城座長、議事進行のほうをよろしくお願いします。


≪2.東京電力による電気料金値上げ後のフォローアップに関する専門調査会意見(案)≫

○古城座長 それでは、議事に入らせていただきます。

最初の議題は「東京電力による電気料金値上げ後のフォローアップに関する専門調査会意見(案)」です。

消費者基本計画においては、平成24年7月の東京電力による電気料金値上げ後のフォローアップを行うこととされており、消費者庁により、東京電力株式会社に対する原価算定期間終了後の事後評価について、参考資料1の通り、消費者委員会の意見を求められております。

それでは、前回のヒアリングを踏まえて、本件に関する当専門調査会の意見を取り纏めたいと思います。

意見案をお配りしていますので、その内容について事務局から説明をお願いします。

○丸山参事官 事務局です。

お配りしております資料の中で、資料1と肩書きのところでついているものがあろうかと思います。そちらのほうを御参照いただければと思います。

タイトルでございます。「東京電力による電気料金値上げ後のフォローアップに関する専門調査会意見(案)」です。

消費者委員会におきましては、4月5日付ですけれども、消費者庁より東電に対する原価算定期間終了後の事後評価についてということで付議を受けました。

こちらにつきましては、お手元の配付資料の参考資料1のほうにお配りさせていただいております。こちらのほうの内容を御確認いただければと思います。経済産業省による東電に対する原価算定期間終了後の事後評価について消費者庁の意見を検討するに当たり、消費者委員会の意見を求めますというものです。

これを受けまして、当専門調査会におきましては、先週でございますけれども、14日、東京電力ホールディングス株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、それから、電力・ガス取引監視等委員会事務局のほうへヒアリングを行いました。

こちらのほうのヒアリングの結果を踏まえまして、上記付議に対しての当専門調査会の意見ということで、今般、取り纏めさせていただいたものでございます。

「1.全体的な評価」です。

まず、監視委員会における原価算定期間終了後の事後評価でありますけれども、こちらの事後評価につきましては、いわゆる物価問題に関する関係閣僚会議への付議に向けた協議等が予定はされていないものでございます。

しかしながら、消費者基本計画工程表におきまして、その記載内容を踏まえて実施され、消費者庁による東電株式会社の家庭用電気料金値上げ認可申請に関する意見のうち、フォローアップ審査に関する記載内容に基づき、実績が料金原価を上回っている4つの費目につきまして、合理的な理由なく上回る実績となっていないか。あるいは、審査専門会合におきまして、具体的には検証されたということでございます。

このことにつきましては、原価算定期間終了後の事後評価においても、消費者の観点から料金の適正性を確保する姿勢が示されたものとして、一定程度、評価できるということで記載しております。また、規制部門と自由化部門の利益率に乖離が生じた要因や、経営効率化の取り組み状況について、東京電力に対して説明を求めたことについても評価できるとしております。

他方、電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議報告書におきましては、原価算定期間終了後、事業者が料金改定を行わない場合には、事業者が自ら部門別収支ベースで、原価と実績の比較、これまでの利益の使途、収支見通し等につきまして、具体的に説明することにより、原価算定期間終了後も引き続き当該料金を採用する妥当性を評価することが適当とされております。

しかしながら、今般の監視等委員会における事後評価におきましては、東電から、収支見通し等に関しましては具体的な説明が行われておらず、規制料金メニューの改定を行わないことについての妥当性に関して、東電による評価は十分に行われていないのではないかということで記しております。

監視委員会におきましては、東電に対しまして、収支見通し等に関する消費者への丁寧な説明や情報提供を促すべきであるということで記載させていただいております。

それから、規制料金メニューの引き下げでございます。

今般の東電による「電気料金の評価」において、今後の電気料金の改定については、柏崎刈羽原子力発電所の稼働状況や、費用全般の動向、需給見通し等を総合的に判断するとされております。

しかしながら、平成24年7月に、原発の停止に伴う火力発電の燃料費などの増加のため、家庭用の低圧分野の料金を値上げした経緯等を鑑みれば、仮に原発が再稼働された場合、料金原価に大幅な変更が生じることから、規制料金のメニューの値下げを行うべきであるということで記しております。

「2.個別項目」でございます。

まず、人件費についてでございます。

今般の事後評価における、料金原価と実績費用の比較において、人件費につきましては136億円の増加が示されております。その要因につきましては、いわゆる新・総合特別事業計画に基づくコスト削減計画の超過達成分の一部を原資とする「処遇制度の改編」を実施したためとされております。

しかしながら、経営効率化につきましては、本来、規制料金メニューの値下げに反映するべきであり、従業員の処遇改善に充当するのであれば、東電は、消費者の理解を得るために、どのような業績に応じて、どの程度の処遇改善を行ってきたのか、情報提供・説明を行うべきであるということでさせていただいております。

次に、修繕費でございます。

今般の事後評価におけます、経営効率化の取り組みにおきまして、修繕費につきましては、1,007億円の深掘りがされたことが示されております。先週の14日開催の当専門調査会におきまして、東電のほうから、いわゆる原発の再稼働のおくれに対応した緊急避難的な繰り延べが多く行われている等の説明がありました。

一次的な収支改善のための緊急避難的な繰り延べにつきましては、本来の意味での経営効率化とは異なるものであることから、東電は、修繕費のコスト削減額の実績について、緊急避難的な繰り延べと、そうではないものとを消費者に分かりやすく説明すべきであるということで記してございます。

下段のほうの目標値、実績値については、目下、調整中のところでございます。

「3.今後の課題」であります。

本年4月より、電力小売全面自由化が始まりまして、消費者による新料金プランへの切り替えが始まっておりますが、当面、多くの消費者が規制料金メニューの利用を継続することが見込まれております。

こうした中、経営効率化や原発の再稼働等が東京電力の規制料金メニューに適切に反映されるよう、電力・ガス取引監視等委員会におきまして、当面、定期的な審査が行われることを強く期待するということにしております。

消費者基本計画では、今年度及び来年度についても、電気料金値上げ後のフォローアップを行うことが定められておりますが、今後、監視等委員会におきまして、各電力会社に対して、原価算定期間後の事後評価が実施される際には、本意見の趣旨を踏まえて、より厳正な審査が行われることを強く期待するということで結んでおります。

説明につきましては、以上でございます。

○古城座長 ありがとうございました。

では、意見案について御意見のある方は御発言をお願いいたします。

古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 取り纏めの案ご作成ありがとうございました。

全体的な評価のところで、3点ございます。

最初の1番、原価算定後の事後評価のところですが、これは諮問に対する意見なので、特に改めて説明する必要もないのかも知れないのですけれども、電力・ガス取引監視等委員会による事後評価ということなのですが、この評価を行う権限主体はこの取引監視等委員会で良いと思うのですが、その7行目あたりに「電気料金審査専門会合」においてとありまして、この関係がちょっと一般の方には分かりにくいかも知れないので、「電力・ガス取引監視等委員会(電気料金審査専門会合)」と入れるか、もしくは、「電気料金審査専門会合」が出てきたときに、監視等委員会の分科会のような位置づけであることが分かるような書きぶりにしていただきたいと思います。

2点目、2ページ目の4行目から5行目に、「規制料金メニューの改定を行わないことの妥当性に関して、東京電力による評価は十分に行われていない」ということなのですが、東京電力による評価が、改定が行われないことについての評価と取られるのでしょうか。ちょっとこの文章が分かりにくかったのですけれども、規制料金メニューの改定を行わないのは東京電力であるので、規制料金メニューの改定を行うことに関して、東京電力に対する委員会の評価は十分に行われていないと理解したのですけれども、それで良いのかどうかということをお聞きしたいと思います。

それから、3番目のメニューの値下げのところなのですけれども、これは再稼働に関する国民の意見も色々とありますところですので、ちょっと書きぶりとしまして、下から3行目の「仮に柏崎刈羽原子力発電所が再稼働された場合」の前に、できれば、「諸所の事情に対する情報を公開し、透明性を高め」という言葉を入れていただく。これ自体、私たちが再稼働にいかにも賛成しているような受け止め方をされないことを、私としては希望をいたします。

以上です。

○古城座長 今の御意見で、いかがでしょうか。

確かに、2ページ目の4、5行目はちょっと分かりにくいことは分かりにくいですね。

○丸山参事官 古賀委員の2点目の指摘に関するところで、2ページ目の上から4行目、「規制料金メニューの改定を行わないことの妥当性に関して、東京電力による評価は十分に行われていない」というところですけれども、こちらのほうは、委員の御指摘のような構造になっているのではなくて、東電自ら、事業者による評価の結果、規制料金メニューの改定を行わないということで明らかにしていくということになっておりますので、これはこの文章のほうが正しいということになっております。

○古賀委員 その東電自体が評価しないことの妥当性について、そのことをしないことが妥当かどうかを評価するのは、監視等委員会とか、こちらの公共料金等専門調査会ではないのですか。「改定を行わないことの妥当性に関して、東京電力による評価は十分に行われていない」の「妥当性」という言葉がちょっと引っ掛かるのですけれども。

○丸山参事官 まず、こちらの構造ですけれども、先程御説明した通り、規制料金の水準につきまして、改定を行わない旨の妥当性については、まず、事業者自らが明らかにするというのが先決という形になっております。

その上で、監視等委員会が色々な基準を設定した上で、そちらのほうに該当するという判断をした場合には、料金水準についても変更命令を発動するという構造になっておりますので、まず、事業者自らが規制料金の改定の必要性につきまして、現在の水準は妥当であるという説明を十分にするべきであるということを、専門調査会の意見として記載することが必要ではないかということで、この中では位置づけているということです。

○古城座長 問題は、評価は行っていないのか。評価は行っているけれども、説明が十分でないのか。

○丸山参事官 こちらにつきまして、私のほうで説明させていただきました監視等委員会の評価では、言及というものは実はされておりません。

ただ、東電のほうでは、具体的に料金水準の改定の必要性について説明をしていないということになっているということです。

具体的に、東電自らの評価ということで、料金改定については、柏崎刈羽原子力発電所の稼働状況や、費用全般の動向、需給見通し等を総合的に勘案した上で判断して参りますということで自ら評価をしているということですので、その趣旨をここのところで盛り込んでいるということでございます。

○古城座長 どうぞ。

○井手座長代理 今の説明を聞くとよく分かるのですけれども、ここの文章だけで誤解の内容にされているかというのはちょっと分からないので、その辺をもし可能ならば分かりやすく修正していただければ。

○丸山参事官 分かりました。座長と御相談の上、工夫したいと思います。

○古城座長 古賀委員の質問は良いのでしょうか。まだ残っていますか。

○古賀委員 柏崎刈羽原発のところです。一例として大きく挙げられているのですけれども。

○丸山参事官 こちらのほうの特に3番目の点については、この場で議論をしていただければと思います。そういったことについて入れ込むことで、趣旨が明確化するのかどうか。あるいは本筋とは少し離れているということで、必要ないのではないか。様々な観点から議論をしていただければと思います。

○古城座長 原子力発電所が止まっているということで燃料費のコスト増要因があるわけですね。仮に原発が動いたら、止まったからと上げた部分は自動的に下げてくれという考え方は一つあるのですけれども、東電の説明では、その分は下がるけれども、他の値上がり要因があるから、それも勘案して処理しますよということについての争いであって、ここで書いてあるのは、原発が稼働して、値上げ要因がなくなったら元に戻してくれ、直ちに元に戻せと主張しているだけで、原発を動かせという主張はしていない。

○古賀委員 もちろんそうなのでしょうけれども。

○古城座長 そうは言っても、私の意見を「原発を早く動かせ」と曲解する人はいないと思うのだけれども。

○古賀委員 というより、基本的に再稼働をしないことを前提に今のところは財政収支見通しを立てているけれども、仮に再稼働した場合は、原則として下げろという主張であるのではないかと理解しているのですが、そういう意味では、もっと原発の稼働と料金の変動についての説明を情報公開して分かりやすくすることも必要だという趣旨を入れたいという意味です。

○古城座長 ここは、原発が止まったというので10%もガバッと上げているわけだから、再稼働するならば直ちに元に戻して下さいよと。10%の値上げ要因がなくなっても、他の値上げ要因があるので値下げしないというのであれば、もう一回、料金の洗い替えをしてやって下さいということですから。

○古賀委員 基本的には値上げ要因がなくなれば下げろということですね。分かりました。

○古城座長 陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 今後の課題のところです。

この中では、規制料金が継続することを前提に定期的な審査を求めるというところなのですが、これに加えて、分かりやすく丁寧な情報提供と説明という項目で2つ加えていただけないかなと思っております。

そのうちの一つが、分社化と企業形態の変更によって規制料金メニューの原価計算がこれまで以上に複雑になってくるということで、消費者に対しての丁寧な説明と情報提供ということ。

もう一点が、これは原子力の賠償の資金と、既に東電に対して7.5兆支援金が入っていること、それから、株式の引き受け1兆円、交付国債累計9兆円という資金援助が行われていることが、国民負担に直接つながっていく事業あるいは事業者であることを鑑みて、規制料金メニューの原価との関係において、分かりやすく丁寧な情報提供と説明を要望する項目を2項目加えていただけないだろうかという意見です。

○古城座長 色々な要望を盛り込みたいというのはあるのですけれども、他方、色々と書くと、焦点がちょっとぼけてきてしまうという弊害もあるので、両方考えないといけないと思うのです。

フォローアップの目的というのは、当初の原価算定に比べて、今回は3年後の時点でもう一度、今の原価に照らしてどうなのですかということを情報提供してもらって、利益が十分に上がっていたら値下げするし、ないのだったら、どうして値下げできないのかというのを説明してもらうというのがフォローアップの目的だと思うのですけれども、そのときに、先程言いました国の借金というのを盛り込む必要があるのかということなのですけれども。

○陶山委員 電気料金の原価との関係において情報提供を求めるという。

○古城座長 国からの借金というのは、原価に入っていないのですね。

○陶山委員 ただ、廃炉等の料金が入ってきますね。

○古城座長 それは入っています。廃炉は入ってきます。

事故を起こして、膨大な債務を東電は抱えていて、それについて国がお金を突っ込んでという、日々の運用のコストと廃炉についてだけが原価で、借金の返済費は原価に入っていないという格好になっているから、借金の話とコスト等の収入の話というのは切れているのです。だから、フォローアップには影響はないと思っているのですけれども。

それを入れてしまうと、フォローアップの際に付随して別の要求を書いているということになってしまう。

○陶山委員 2点のポイントのうち、最初のほうは関係するかと思います。

○古城座長 最初のほうは関係しますね。

どうぞ。

○丸山参事官 最初の点、分社化との関係については、どのような表現にするのかについて、座長と御相談させていただきたいと思います。

○古城座長 矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 私も3番の今後の課題のところでちょっと意見ですが、第2段目の最後の定期的な審査というところなのですが、経産省のほうから既に今後も毎年定期的な審査は行うということを明言しておりますから、ここで定期的な審査を求めるというより、むしろ定期的な審査が厳しく行われることを求めたほうが良いのではないかと思います。

それから、前回のこの専門調査会でも、座長の御意見もありましたけれども、いわゆる2段階のルールのあり方自体について、何か言及しなくても良いのか。今後は、特に2段階ルールで料金を改定する、命令が出せるかどうかということもありますけれども、2段階ルールのあり方については、何か意見を述べなくても良いのか。

○古城座長 2段階というのは何でしたか。

○矢野委員 基準です。

○古城座長 値下げ変更命令ですか。

○矢野委員 そうです。

私のほうからは2点です。

○古城座長 私の理解では、フォローアップの役割として、フォローアップのとき、料金値下げ変更申請命令というものを出す必要があるかどうかということを判断するための情報提供をしてもらうというのがフォローアップの役割だと、狭く見る考え方がありますね。

もう一つの広い考え方は、今の原価に照らして、値下げしないことについての説明、原価と収入についての説明をする。それでみんなに納得してもらうというのがフォローアップの役割だといたしますと、フォローアップの作業が変わってくるのですね。

だから、心配なのは、この経産省の委員会のほうで考えているフォローアップは値下げ申請変更命令を出す状況ではありませんよという情報提供をしてもらったら、それでもって我々のフォローアップをするべきと、こうされてしまうと非常に限られてしまうので、その点はちょっとまだ意見が十分に調整できていないということだと思うのです。回数だけではなくて、どういうフォローアップをするのかということについてですね。

○古賀委員 今、古城座長が言われたことを、矢野委員は入れてほしいと言ったように私は理解したのですが。要するに、現行の料金変更認可申請の変更命令というのは、私たちの目から見ても非常に変更発令されることが厳しい基準なわけで、それに対して、この基準自体の妥当性をどうこうする立場に私たちはないわけですけれども、少なくともこの変更命令の変更、値下げの発令命令をされない場合においても、やはりなぜそうなのかという情報提供と説明がきちんとされた上で、納得ができるようなフォローアップがされるべきだというのが、今の矢野委員のお考えだったのではないかと理解したので、これ以外のことについても厳しい定期的な審査を期待するみたいなことは入れたほうが良いと思います。

○古城座長 そういう趣旨で折り込めるようになるべくしたいと思います。

矢野委員、それでよろしいでしょうか。

白山委員。

○白山委員 私は表現ぶりのところだけです。個別項目の人件費の4行目のところで「しかしながら」以下のところでございますが、「しかしながら、経営効率化は、本来、規制料金メニューの値下げに反映されるべきであり」という表現なのですが、いわゆる今回の人件費の削減というのは、新・総合特別事業計画に基づいて、コスト削減のためのインセンティブとしてこれが規定されているという認識だったので、消費者の立場からすれば、それは確かに規制料金メニューの値下げに反映されるべきなのかもしれませんが、そもそものインセンティブということも考えてあげないといけないのではないかという気がするので、「べき」というものを、もう少し中立的な表現と言いますか、主語と述語の関係で「経営効率化は」「値下げに反映」ではなくて、「経営効率化による」「コストの削減」とか、「費用の削減額」は「本来、規制料金メニューの値下げの原資に含まれると考えられるもの」などにできないか。消費者の立場からすると確かにそうかもしれませんが、「べき」と言い切って良いのか。この趣旨は、原資としては考えても良いのではないか、ただ、それをやるのだったら、ちゃんと説明して下さいねということだと思うのです。だから、ちょっとこの「べき」と言うと言い過ぎかなという感じがしないでもないです。

それと、経営効率化によるコスト削減額がその原資になるということをもう少し正確にいったほうが良いと思います。経営効率化が反映されるわけではなくて、経営効率化によるコスト削減額が値下げの原資に使われるということですから、そこら辺は表現ぶりをきちんと書いた方が良いと思います。

それと、その下のところで「東京電力は、消費者の理解を得るために、どのような業績に応じて」という、この「業績」は何を言っているのか。従業員の方の評価のための業績のことを言っているのか。「業績に応じて」というところはどこかから引っ張ってきたのでしょうか。これは確認でございます。「処遇改善」は分かるのです。この「業績に応じて」というのは、従業員の方の職務の執行に関する業務に応じてなのか、それとも東京電力全体の財務的な業績という意味なのか、そこら辺が読んだだけだとどういう意味なのだろうかというのがちょっと分からなかったので、これは御質問でございます。

それと、修繕費の一番最後のところでございますが、「東京電力は、修繕費のコスト削減額の実績について、緊急避難的な繰延べと、そうでないもの」と書いてあるのですけれども、これは、趣旨としては、緊急避難的な繰り延べと、本来の意味での効率化によって削減された修繕費と、これを明確に分けて下さいという趣旨だと思うので、「そうでないもの」という言い方が今一つという感じがいたしました。表現ぶりだけで申しわけないのですけれども。

○古城座長 どうぞ。

○井手座長代理 人件費のところは、確かに新・特別事業計画に基づくということで、従業員等々にもインセンティブを与えるという意味で書かれているのだと思うのですけれども、これは他の電力会社はこういう特別事業計画はないわけで、そのときに、他の電力会社はみんな経営効率化をした。ただ、コスト削減のときに、後に出てくるような修繕費の繰り延べも含めて、コスト削減をしているから、従業員の給料をまずは上げましょうというスタンスで、各電力会社がやられると問題だと思うので、そういう意味では、本来は原発が止まったから、人件費を削減して値上げ率を抑えたわけですから、その点は料金水準の引き下げに本来は使うべきではないか。幾ら特別事業計画があるとしても、その辺を少し配慮すべきではないかという趣旨だと思うのですけれども。

○白山委員 分かりました。

そういう配慮があるということであれば、少し強目に「べき」ということでも良いのかもしれません。済みません。ころころ変えて申しわけないのですが。

そういう趣旨があるということを、あえて消費者側の立場として示すことは意味があると思いますので、「べき」のところは了解いたしました。

○古城座長 丸山参事官、どうぞ。

○丸山参事官 白山委員の2点目、人件費のところの下から2行目、「どのような業績に応じて、どの程度の処遇改善を行ってきたのか、情報提供・説明を行うべき」というところですけれども、こちらの「業績」につきましては、具体的には、東電全体ではなくて、どのような従業員の業績に応じて、どの程度の処遇改善を行ってきたのかという趣旨でございます。もし必要であれば、こちらのほうも修正したいと思います。

○古城座長 陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 私も人件費のところなのですが、先般の監視等委員会の御説明で、人件費が予定より大幅に上回ったことが合理的だということの理由が、この事業計画を法律で裏打ちしていて合理的なのだという論旨に、私には聞こえたのですが、この事業計画そのものを、法律でもって、ここのプラスになったものを人件費に支払っていいよという裏付けをすること自体が、そのときに合理的なのかどうなのかということを感じました。これはこれで、法律で成り立っているということですので、微妙なのですが、そのことが表現の中でもう少し消費者の意見が柔軟に反映できるような形での企業側の受け止めと事業執行につながっていけば良いのかなと思うのですが、ちょっと迷っているのですが、どうすればいいのか分からないのですけれども、合理的な理由というのが。

○古城座長 東電と役所の説明はこうですよ。

当初の料金算定のときの原価がある。それに比べて、原発の稼働が予想より遅れたので、もっと原価が膨れ上がって、そのまま漫然と言われた通りの原価算定だけだったら、値上げをしなければいけなかったですねと。

だけれども、すごく合理化を頑張ったので、すごく利益を生み出しました。この利益の大部分は、再値上げが必要な要因を相殺するために使いましたと。だから、消費者にかなりの部分を還元したことになると。あとは、自由化部門は赤字になっていますから、自由化部門の赤字を埋めるために一部使う。

あとのごく一部を従業員の待遇改善のために使うのは許して下さいと。これは、本来言われた通りの合理化だけをしていては赤字になって、また値上げしなければならなかったところを超過達成したのだから良いだろうと、こういう説明なのですね。

○陶山委員 電気事業の場合、一般的にどうなるのか分からないのですけれども、こういう事業計画を法律で全てやるということではないですね。

○古城座長 事業計画は法律ではなくて、料金算定のときの合理化だけでは足りないので、内部でやったということですね。

○陶山委員 そうですね。この間の御説明では、これは法律でとおっしゃったように記憶しているのですが、私の聞き間違いでしょうか。

○古城座長 それは違うと思います。

○古城座長 あと、いかがでしょうか。

古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 前回の御説明で、今の人件費の処遇改変のところについての御説明が、たしか、「コスト削減計画を超過達成した場合には、個人業績に応じ処遇に反映する処遇制度の改変を実施するということで、この超過達成が続けば、2016年度は全社員について年収5%カット水準まで復元していくことになる」という説明があったのです。

それによって、震災前から人件費は2割削減し、一層のコスト競争力強化と人材流出防止、組織活性化の両立を図るとあったので、今、白山委員、陶山委員が感じられた疑問として、このコストカットをしたものを復元していくに当たっては、やはりもうちょっと丁寧な説明がいるという趣旨を入れていったほうが良いのではないかと思います。

どのような業績に応じてと、そこの説明は、今は思いつきませんけれども、もう少し思いを込めた評価というのをして良いのではないかと思います。

○古城座長 今の古賀委員の意見は、はっきりしていないからではなくて、分かったけれども説明が足りない、もうちょっと分かりやすく説明するべきでないかと、こういうことですか。

○古賀委員 そうですね。

○古城座長 ちょっと私の意見も言わせていただくと、余り丁寧な説明を求めるという注文を連発してしまうと、当委員会の意見が甘く見られてしまうと思います。もっと中身についてこれはおかしいと言いたいのです。

○古賀委員 でも、私としては納得できない説明だったと感じています。

○古城座長 説明の中身がおかしいというのは幾らでも言っても良いと思うのですけれども、説明が足りないというのは。

○古賀委員 それぞれの人がどれぐらい業績に関与したということまで全部説明をしろというのは、どだい無理ですし、そこまでを求めているわけではないのです。しかし、通常の会社ではないわけですから、利潤をどこまで人件費コストに配分するかはもう少し丁寧に説明すべきだと思います。

○古城座長 根本的な問題は、超過達成したものについて、基本的には消費者に還元して下さいというのと、あとは人件費の改善に多少は回しても良いのですけれども、そのバランスが妥当かどうかということだと思うのですね。

あとはいかがでしょうか。

色々と御意見をいただきましたので、もっともな御意見もたくさんありましたので、それを踏まえて修正することといたしたいと思います。

修正の仕方につきましては、座長である私に御一任いただいてよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○古城座長 それでは、私のほうで原案を修正した上で、消費者委員会の本会議に報告することにいたします。

それでは、この点についての議論は以上といたします。

≪3.東京ガス株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング≫

○古城座長 続いての議題は「東京ガス株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング」です。

本日は、東京ガス株式会社のリビング本部リビング営業計画部より、村越正章部長・事業計画グループマネージャー、北岸延之事業計画グループ課長にお越しいただいております。

それでは、御説明をお願いします。大体20分ぐらいでお願いいたします。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー ただいま御紹介いただきました、東京ガスの村越でございます。

本日は、御説明の機会を頂戴し、ありがとうございます。

本日は、お客様対応の実務を担当している私と、技術的な説明を本社の北岸の2名でご説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

お手元の資料でございますが、まず、2ページの目次をご覧下さい。

こちらに記載しております内容を中心に、本日は御説明申し上げたいと考えてございます。

資料の4ページでございます。

まず、私ども東京ガスの料金サービスの概要から御説明申し上げたいと思います。

こちらは、弊社の電気料金メニューにつきましては、各種調査をもとに、お客様のニーズを踏まえまして、お客様が特に重視しております、上のほうにございます「料金の安さ」「安心・安全な企業」「料金・契約等の分かりやすさ」、これには手続の簡単さですとか、お客様対応のよさも含まれていると思っておりますが、こうした点を重視して、お客様に3つの価値、「お得」「安心」「簡単・便利」といったものをお届けしたいと考えてございます。

例えば、1つ目のお得でございますが、こちらは各種セットメニューですとか、競争力のある料金設定、2つ目の安心につきましては、弊社はガス事業を中心に地域密着での130年にわたる実績、そして、これまでの電力ビジネスで培って参りました電源ですとか、大口の販売の実績、さらには、今回新たに行います駆けつけサービスの提供、さらには3点目の「簡単・便利」につきましては、お客様の御事情に応じまして、御訪問させていただく、ウェブで受け付ける、電話で受け付けるなど、分かりやすく丁寧な御説明、対応を心がけていきたいと考えてございます。

おめくりいただきまして、5ページでございますが、こうした「お得」「安心」「簡単・便利」の3つの価値を織り込んだのが、この「ずっともプラン」と公表させていただきました私どものメニューでございます。

このページの図のように、「お得」につきましては、ガスと電気のセットメニューに加えまして、お客様の御希望によりましては、これらにインターネットの接続使用料を加えました「トリプル割」のようなメニューも準備をさせていただいております。

「安心」につきましては、「生活まわり駆けつけサービス」。

「簡単・便利」といたしましては、会員向けウェブサービスである「my TOKYO GAS」といったものも準備をさせていただいてございます。

資料の6ページでございます。

プランの全体概要につきましては、このページに記載させていただいておりまして、電気料金メニューに加えまして、詳細は後程御説明申し上げますが、このオレンジの電気に加えまして、例えば、黄色のポイント、またその上にもうちょっと濃いオレンジのガスと電気のセット割、右のほうに行きますと、今度はブルーの「生活まわり駆けつけサービス」、もっと右に行きますと赤い「クックパッド」、さらにはインターネットの「トリプル割」と、お客様に御自由にお選びいただき、組み合わせることができるようなプランとさせていただいてございます。

7ページでございます。

こちらは、私どもの料金メニューにつきましてのお得感につきまして、具体的な計算事例をお示ししてございます。

2人家族では、この電気料金とポイント両方でおよそ5,000円、そして、3人家族につきましてはおよそ1万円、4人家族では1万5,500円のお得感という形で、その他、下のほうに「生活まわり駆けつけサービス」等々のお得感も加えてお示しをさせていただいてございます。

8ページと次の9ページでございますが、私どもの電気料金の単価表を記載させていただいてございます。

私どもは、ずっともプランを踏まえまして、ずっとも電気という電気メニューにさせていただいてございますが、このずっとも電気1というのは東京電力さんの従量電灯Bに相当しているもの、ずっとも電気2というのは東京電力さんの従量電灯Cに相当しているものです。分かりやすさの観点から、各々の基本料金につきましては、東京電力さんと同額とさせていただいております。

9ページでございますが、下のほうに、ガス・電気セット割というものもございまして、こちらは1カ月で税込み270円、電気料金のほうから割引をさせていただいてございます。

その他の詳細につきましては、時間の関係上、説明を省略させていただきます。

10ページでございますが、こちらは付加サービスでございます。

「パッチョポイント」と書いてございますが、これは私ども当社独自のポイントサービスでございまして、電気料金に連動したポイント設定、キャンペーンによる付与などでポイントを貯めていただきまして、ここにあるdポイント、Ponta等々の5社の提携ポイントとの交換、さらには私どものオリジナルグッズとの交換等々も可能となってございます。

また、中段あたりの「生活まわり駆けつけサービス」につきましては、こちらは、水回り、鍵、ガラスのトラブルに関しまして、ガスと電気を御契約いただいているお客様を対象に、2年間無料で設定をさせていただいてございます。

また「クックパッド」につましては、お客様に非常に御好評の「人気順検索」というものがございまして、例えば、「ジャガイモ」と入力しますと、ジャガイモで人気のある料理のレシピが順番に出てくるというものでございますが、こうしたものを当社の御契約のお客様への独自サービスとしてやらせていただいております。

加えて、一番下の「トリプル割」につきましては、提携プロバイダー8社がインターネットに光回線接続サービスから料金を割り引いていただく形となってございます。

12ページでございます。

私どもの電力販売体制でございますが、大きく3つございまして、一番大きなウエートを占めるのは、上のところの四角囲みの真ん中にございます、東京ガスグループの地域チャネルでございます、ライフバルによる代理販売となってございます。

ライフバルは、これまでも1万人の規模で地域密着の体制で業務を行っておりまして、こうしたチャネルがお客様にきめ細かい説明を行いまして、御理解をいただいた上で電気の契約を行っております。

加えて、黒丸の3つ目でございますが、都市ガス事業者、プロパンの事業者さん等々とも、取次、代理販売も行ってございまして、現在、ここに記載の通り、都市ガス15社、プロパンの27社とも業務提携を行ってございます。

13ページでございます。

私ども東京ガスグループにとりまして、家庭用の電気の販売というのは、まさに未知の世界でございまして、グループの社員が一から電気を学び、法令遵守はもとより、お客様から電気のプロとして信頼いただけるように、2万人を対象に周到な教育を行ってきた様子でございます。

駆け足で恐縮ですが、おめくりいただきまして、15ページ以降につきましては、お問い合わせ体制を記載させていただいてございます。

当社といたしまして、ここに記載してある時間帯でございますが、月曜から土曜は9時から19時、日・祝につきましては9時から17時、この対応時間帯におきまして、電力お客様センターという200人規模の組織で、問い合わせ、苦情対応、契約行為、停電の際の一次対応等々を実施してございます。

お客様にしっかりと対応できるよう、この体制の規模につきましても柔軟に見直していくと共に、担当者でなかなか対応できない難しいケースにつきましては、その責任者、最終的には私どもでございますが、販売の統括部署にエスカレーションいたしまして、責任を持って対応するという仕組みも構築してございます。

16ページ以降が私どものお客様への情報提供ということで、17ページをご覧下さい。

まず、消費者の皆様から非常に御関心をいただいている電源構成につきましては、3月より私どものホームページの上で、電源構成の計画値として、この17ページの記載にあるようなLNG100%という表示をさせていただいてございます。

また、18ページでございますが、自由化とはどのようなものかといった基本的な内容も含めまして、よくいただく御質問につきまして、分かりやすく情報提供をインターネットのホームページ上でさせていただいてございます。

19ページ以降が、お客様満足度向上策でございます。

20ページでございます。

私どもの電気のお申込件数につきましては、これまで24万件、直近の数字で26万件程でございますが、大変多くのお客様にお申し込みをいただいてございます。

一方で、お申込件数の増加に伴いまして、弊社へのお問い合わせや御指摘も多くなっているというのが実態でございます。

その内容につきましては、次の21ページのところでございますが、お客様からいただいている声につきまして記載をさせていただいてございます。

こちらは「お得」「安心」「簡単・便利」といった3つの切り口で、お客様から御評価をいただいたことを、各々の項目の上段のほうに、点線で区切った以降の下段のほうには、どちらかというと苦情を含めまして、厳しく御指摘いただいた内容を中心に記載をさせていただいてございます。

この内容につきましても、こうした声をいただいているということも含めまして、積極的にお客様にもプレスリリース等によりまして公開をさせていただいてございます。

具体的には、この下の22ページでございます。

4月の初旬にプレスリリースをさせていただいた内容でございますが、4月に供給が近づくにつれまして、お客様から供給予定に関するお問い合わせが増えてきておりまして、こうした内容に対しまして、例えば、供給はいつから行われますかとか、予定どおり供給されますか、スマートメーターの交換は一体どうなのですかといったようなお問い合わせに対しまして、FAQのような形で、こうした内容もホームページ上で公開をさせていただいてございます。

23ページ、24ページでございますが、こちらも同じようにプレスリリースをさせていただいた内容でございますが、私どもに対する御指摘、特にこれは御不満の声とその対応策につきまして、2月のプレスリリースの内容を今回は記載させていただいてございます。

お客様からの御指摘につきましては、例えば、23ページのマル1でございますが、契約内容ですとか、重要事項の説明が分かりにくい、不十分ではないか。マル2でございますが、契約の意思をしっかりと確認しているのかなどという御指摘もいただいてございます。

私ども東京ガスグループといたしましても、こうした御指摘を真摯に受け止めまして、代理店に対して教育を改めて徹底するなど、緊張感を持った取り組みを展開させていただいております。

また、私どもといたしましても、お客様の声はもとより、国民生活センター、地域消費者相談室などの外部の消費者諸機関に寄せられるお客様の声やニーズ、さらには消費者団体の皆様からのアドバイスをいただくことも重要と認識しておりまして、このような取り組みを通じまして、未然にトラブル防止を図って参りたいと思ってございます。

最後の25ページ以降は参考でございますので、こちらは質疑応答で御指摘をいただく中で、改めて必要に応じて使いたいと思っておりますが、私どもは、家庭用の電力販売につきましては、これまでやったことがない、まさにチャレンジャーの立場だと認識をしてございます。

今後とも、ガスだけではなく、電気も東京ガスとおっしゃっていただいているお客様の御期待や信頼にしっかりと応えて、その信頼を損なうことがないように、フェアプレーで臨むことが重要だと認識してございます。

引き続き、お客様の声を最大限に重視して、グループ内の情報共有、対策の指導、周知徹底を図って参りたいと考えてございます。

以上、大変雑駁ではございますが、私からの説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○古城座長 ありがとうございました。

御説明いただいた内容について、御質問、御意見のある方は御発言をお願いいたします。

井手委員、どうぞ。

○井手座長代理 9ページのところで、ガスと電気のセット割というものがあって、これは電気の基本料金を270円割り引くということですけれども、これは今の東京電力だと、銀行の口座引き落としで50円を値引きますね。そういう意味では、電気とガスをセットに口座引き落としで割引というのは考えないのか。ガスはずっと前から口座引き落としで割引をやっていないのですけれども、それはやる予定はないのかという、つまらない質問ですが、それが1点です。

もう一つは、23ページのところの表のマル3で、解約金がないというのは、これは良いという人もいるのですけれども、私はちょっと問題ではないかと思っているのです。

色々な新電力が解約金を取るのですけれども、取らない理由は何なのかということを教えていただければと。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 御質問をありがとうございます。

まず、1点目の御質問につきましては、口座振替をしたときに、東京電力さんの場合ですと、その口座割引が税込みで54円あるということでございますが、私どもも同じように、ガス料金のほうは、その口座値引きといったものを54円設けてございます。今回、お客様が電気とガスをセットでお申し込みをいただいたときには、電気とガス料金を一緒にお客様に御請求させていただく形になってございますので、電気とガスが一緒になったからと言いまして、我々は108円、電気とガス、各々で口座割引をする形ではないのですが、電気とガスをセットでお客様にお申し込みいただいた場合には、同じくガス側の口座割引の54円が引き続きお使いいただけるという整理をさせていただいてございます。

2点目の御質問でございますが、解約金がないということにつきましては、こちらにつきましては、私どもも解約金につきましては、お客様のニーズ等々も色々とお伺いしたり、色々な形で聞きまして、最終的には、これは当面は取らないという形で決めさせていただきました。

お客様の雰囲気で言いますと、なかなかやはり最初のときには、色々な会社があって選びにくいという御指摘もございましたので、そうした中では、我々としてはできるだけ長く入ってはいただきたいのですが、一旦選んでいただいて、もしも他に良いところがあれば、そこに行っていただくのも仕方がないであろうという形で、お客様の声を踏まえまして、あえて解約金はなしという設定を当面はさせていただいてございます。

将来的にずっと解約金がないかというと、またそれは世の中の状況等々を色々踏まえまして、変わってくるとは思っておりますが、今のところ、こうしたことが大変お客様からは御好評いただいておりますので、しばらくはこの形でいきたいと考えてございます。

○古城座長 あと、いかがでしょうか。

矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 御説明、どうもありがとうございました。

3点ほど質問したいと思います。

まず、1点目は、4ページのいわゆるずっともプランの3つのキーワード、「お得」「安心」「簡単・便利」の「安心」についてですが、消費者からすると「安心」というと、そもそもの電気供給が安定化しているかとか、そういったことへの、この間、自由化に伴って色々と不安の声もあったわけですけれども、東京ガスさんの場合は、「安心」というのは、どちらかというとサービス的な見守りとか、そんなところが今回は強調されていたかなと思いますが、改めてそもそもの送電というか、電気が安心して送られるんだよみたいな、その辺のPRはどうされているのか。「安心」という言葉から引き起こされるものとして、ちょっと御説明をお願いしたいと思います。

2点目は、価格についてです。

8ページのところで、基本的にはずっとも電気1は東京電力と同じということでしたけれども、電源構成ではほとんど自発で全部東京ガスさんの発電基地があるわけで、そうなれば、もっと電気料金そのもの自体も引き下げられるのではないか、その辺については、今後、何かお考えがあるのかお聞きしたいと思います。

3つ目は、先程井手委員からも出された解約金ですけれども、解約金はないということですけれども、契約期間の設定はあるのかどうか、その辺をお聞かせ下さい。

以上です。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 契約金でございますか。

○矢野委員 契約期間です。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部長・事業計画グループマネージャー かしこまりました。

矢野委員、御質問をありがとうございます。

まず、1点目のこの安心等々につきましては、もともと電力自由化のところで、様々な機会、今回、あえて資料としては載せてございませんが、基本的には自分が電源を持っているから安心だとお客様は思っていただいていますので、後段のところで書かせていただいているように、この26ページに書いてあるように、私どもは自分たちで電源を持っておりまして、これまでも電力ビジネスをやっていますという、そうした安心感はあるかと思ってございますし、電力でもしっかりやってきたと、我々もしっかりと安定供給できますというところは、それも色々な機会に、電源を持っているということで、これまでしっかりと電気も供給してきましたと、いわゆる大口中心のお客様に対してやってきたという実績がございますという言い方で、お客様に機会を見つけてPRをしておりますし、今後ともして参りたいと考えてございます。

2点目の御質問につきましては、私の御説明が大変悪くて申しわけなかったのですが、東京電力さんと同じなのは基本料金でございます。例えば、8ページで言いますと、基本料金で契約電流のところで、例えば、これは30アンペアで842.4円という形になっておりますが、ここの基本料金を同じにしたという形でございまして、いわゆる電力量料金、いわゆる第1から第3段階のところにつきましては、こちらは東京電力さんよりも低目の設定としてございますので、私どもは対外的には業界トップクラスの価格水準という形で御説明申し上げておりますので、その一定の部分の競争力があるという形でお客様には御評価をいただいていると認識をしてございます。

3点目の契約期間でございますが、こちらにつきましては、私どもは料金メニューというものがございまして、料金メニュー適用期間は基本的に1年という形となってございます。

料金メニューにつきましては、1年が経って、その後、お申し出がなければ自動更新という形となってございますが、その期間であっても、お客様自身は解約ができますので、メニューの期間は1年と設けておりますが、その間でも解約はできるという形で認識をしてございます。

○古城座長 よろしいでしょうか。

あとはいかがでしょうか。

陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 先程、電源構成の御説明をされるときに、非常に関心が持たれているとおっしゃったのですけれども、お問い合わせ等で、電源構成についてのお問い合わせが、数としても多いとか、そういう現状があるのでしょうか。あれば教えて下さい。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 御指摘をありがとうございます。

今のお尋ねに関しましては、電源構成につきましては、我々のお客様センター等々につきましても、やはり東京ガスはどういう電源を使ってやっているのかといったお問い合わせが非常に多いと言いますか、そういったお問い合わせも中にはやはりございまして、マスコミさん等々からも含めて、電源構成が、これは小売の営業指針上、公開が望ましい行為とされていることもございまして、私どもはなかなか2月までは電源構成の公表を検討中という形にしておりましたので、お客様の声も踏まえまして、こうした形で3月に公開をさせていただいてございます。

○古城座長 いかがでしょうか。

井手委員、どうぞ。

○井手座長代理 もう一点だけですけれども、8ページの料金表ですが、これは3段階で逓増料金にしているのはどういう理由なのですか。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 御質問をありがとうございます。

3段階料金につきましては、私どもとしては、いわゆる経済性と環境性の両立だと思っておりまして、基本的にはやはり逓増型の料金というのは、多く使っていただいたお客様に対して、それなりに単価が上がっていくといったところは、省エネの視点から、現状においては必要だと考えてございます。

一方で、競争力といった視点からは、ここのところの3段料金の各々の単価を変えておりまして、一定の競争力を出していくことが必要だと思っておりますので、その両立をするために、今回はこの3段階型の逓増制料金といったものを私どもは採用させていただいてございます。

○井手座長代理 コストは同じですよね。

○東京ガス株式会社リビング本部北岸リビング営業計画部事業計画グループ課長 今のコストの話ですけれども、一般的に使用料の多いお客様ですと、電源の使い方ですとか、そういったところが少ない人よりも変わってくるところもございまして、弊社としては、いわゆる電気の使っている高さ、キロワットのところの評価というものは変わってきますので、そのあたりも考慮しまして、こういった設定としております。

○古城座長 いかがでしょうか。

古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 どうも丁寧な御説明をありがとうございました。

電源構成も明示していただいて、本当に分かりやすいと思いましたが、ちょっと17ページの電源構成のことについてお伺いしたいのですが、今後、例えば、自家発電している部分以外で足りなくなったような場合は、やはり卸市場から買ってこられるという理解でよろしいのでしょうか。

それから、CO2の排出量についての注の説明がちょっと分かりにくいのですが、もう少し説明をいただけますでしょうか。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 御質問をありがとうございます。

まず、1点目の御質問につきましては、足りなくなるぐらい売れるということは非常にうれしいと思っておりますが、いわゆる電源上、私どもが足りなかったときには、今おっしゃっていただいたように取引所から取引をする、もしくは東京電力さんの常時バックアップ制度の活用をする、そうした様々な方法を通じて調達をしてくるといったことはあり得ると考えてございます。

その場合は、実績値としてのこの電源構成に、入ってくる電源の構成が反映するといった形に変わってくるかと思ってございます。

この注書きのところが分かりにくくて恐縮なのですが、こちらにつきましては、この下の※のところでございます。

○東京ガス株式会社リビング本部北岸リビング営業計画部事業計画グループ課長 それでは、御説明させていただきます。

※の部分ですけれども、こちらは上のほうに書いてございます「FIT電気(風力)」というところに掛かってきてございまして、「FIT電気」というものは、いわゆる環境価値の部分が、その事業者だけではなく、幅広いお客様から電気料金という形でいただいているもので、賦課金という形で交付されているものでございますので、そのFIT電気を含む電気を使っている場合には、このような補足書きを書きなさいということがガイドラインで決まってございまして、そちらを書いているものになってございます。

具体的に読み上げますと、当社がこのFIT電気の風力を調達する費用の一部につきましては、東京ガス以外も含めた全ての電気を御利用の皆様から、再エネ賦課金という形で料金をいただいてございまして、その料金の一部を使わせていただいて成り立っている電気ですよということを書いてございます。

○古城座長 今質問があったのですけれども、東京ガスは、供給量については自信があるのですね。お客様については、電気の手当てができないので供給できません、という事態は起きないということですね。

○東京ガス株式会社リビング本部北岸リビング営業計画部事業計画グループ課長 そう考えております。

○古城座長 LNG発電100%というのもそのままなのですか。今、自社の発電所で発電しているのでしょう。これは限度がありますね。それ以上のお客様については、どうするのですか。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー ありがとうございます。

現時点においては、私どもは160万キロワットのLNGの発電所を持っておりまして、そこに、今回、私どもが小売をする分と、これまでも卸売りをしている部分もございますので、その卸も含めて賄うという形でございます。

当面は、この電源で概ね足りるだろうということをもって計画を作ってございます。

一方で、将来的には、2020年までにこの電源を300万キロワットまで増やすという計画を作っておりまして、概ねそこのところにつきましても目途は立っておりまして、将来的にも、一定の部分に対しては、その手当てができていると思ってございますが、何分、これはやはりお客様の動向によりましては、それが本当に足りる、足りないといった色々なこともやはりあると思っておりますので、そのときには、取引所の活用ですとか、あとは常時バックアップが制度として残っていればそれを活用する等々も含めて、その柔軟な対応を図っていく必要があると考えてございます。

○古城座長 いかがでしょうか。

矢野委員。

○矢野委員 追加で、12ページと13ページのところでお伺いします。

販売教育をしっかりなさっているということで御説明がありましたけれども、13ページにあります「協力企業社員」というのは、12ページにある業務提携先の都市ガス15社、LPガス27社を含むと捉えてよろしいでしょうか。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー 結論から言うと、含んでおります。

主にここに記載している教育の図というものが、こちらで言いますと、このちょうど真ん中あたりにございます東京ガスグループライフバル、私どもの代理店を中心とした教育の姿を書かせていただいてございますが、当然のことながら、この都市ガス事業者ですとか、プロパン事業者に対しましても、同等レベルの教育をしていかないといけない、お客様に御迷惑の掛かる話でございますので、そうしたところにもしっかりと同じような教育教材を使いまして、しっかりとした教育を行っているといった状況でございます。

○古城座長 他にはよろしいですか。

大体皆さんの御質問によくお答えいただきまして、ありがとうございました。

それでは、議論は以上といたします。

村越部長、北岸課長におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。

○東京ガス株式会社リビング本部村越リビング営業計画部部長・事業計画グループマネージャー どうもありがとうございました。

(東京ガス株式会社 退室)

≪4.JXエネルギー株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電気料金プラン等についてのヒアリング≫

○古城座長 続いての議題は、「JXエネルギー株式会社からの電力小売自由化に向けた新たな電力料金プラン等についてのヒアリング」です。

本日は、JXエネルギー株式会社より、電気事業部の田中信昭副部長、井川三郎副部長、治田健一マネージャー、また、品質保証部の遠藤弘章シニアスタッフにお越しいただいております。

それでは、御説明をお願いします。大体20分ぐらいでお願いいたします。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 承知いたしました。

ただいま御紹介いただきましたJXエネルギー電気事業部の田中と申します。

今日、私とあとカスタマーセンターの専任の部長をやっております井川、家庭用電気販売の実務のマネージャーをやっています治田、それと、全社でお客様対応をやっている品質保証部の遠藤、この4名でお邪魔させていただきました。

それでは、私のほうから御説明させていただきます。

それでは、資料のほうをご覧下さい。

こちらの資料につきましては、私どもの「ENEOSでんき」という商品を1月14日にプレスリリースさせていただきました。その際に使用いたしましたプレスリリースの内容の資料を基本的に今日はお持ちしております。

まず、ENEOSでんきの御紹介ということでページをおめくり下さい。

2ページ目のところでございますが、この4月から手前どもはENEOSでんきという商品で市場参入いたしましたが、このサービスエリアにつきましては、現在の東京電力さんの管内ということで、主に関東圏でのサービスを開始いたしました。

その下のところですけれども、なぜ私どもがこの家庭用電力に参入したかということでございますが、私どもJXエネルギーは、石油をコアとする会社でございますが、石油のみならず、かねてから、石炭であるとか、天然ガスであるとか、あとは、LPGはもとより、水素、太陽光、こういった様々なエネルギーをお客様、消費者の方々に御提供して参りました。

今回、全面自由化されたことによりまして、家庭用の電力という誰もが毎日使うエネルギー、ここに参入することによりまして、より身近な「総合エネルギー企業」として、御家庭の皆様に「安心・信頼」といったものをお届けしていきたいということで参入させていただきました。

4ページ目でございます。

先程の東京ガスさんとも重複するのですけれども、我々も電気という社会インフラ、ライフラインでございますので、やはり「安心・信頼」といったものがキーワードになるだろうと考えております。

その中で、私どもは既に全国に発電所を持っているということと、自由化されておりました産業用、業務用の電力につきまして、10年以上の供給サービス実績があるといったところで、供給と発電のノウハウを持ってこちらの家庭用に参入しているといったところを、安心、実績といったキーワードでお客様のほうに訴求してございます。

では、どれぐらい販売しているかといったところが次の5ページ目のところでございますが、2000年初頭の高圧の自由化以来、私どもはこのマーケットに参入しておりまして、2014年度で約15億キロワットアワー、直近にしますと2015年度で約18.5億キロワットアワーといったところの販売量になっています。これがいわゆる新電力の中では上から5番目ぐらいの位置づけになってございます。

1枚めくっていただきまして、今回参入いたしました家庭用の電力につきましては「ENEOSでんき」という商品名で参入しておりますが、こちらの商品及びサービスメニューの詳細でございます。

8ページをご覧下さい。

今回、私どもは、参入するに当たりまして、キーワードの1つが、分かりやすさというものが大事なのではないかと社内で議論いたしました。なかなか今まで一般消費者の方も電気料金は何となく金額は分かるけれども、内訳だったり、どういう料金の仕組みになっているかというところが分かりづらいといったところがあるのかなと思いまして、これを分かりやすく、比較しやすさといったものがキーワードだろうということで商品の設定を行いました。

ということで、基本的には東電さんの料金メニューと同じような仕組みにしないと、やはりなかなか比較が難しいのではないかと考えまして、東京電力さんの基本料金プラス従量料金という二部料金及び従量料金も、いわゆる3段階の単価は基本的に同じ立て付けにしようと。そのほうがお客様にとって比較しやすいのではないかという形で考えたのがこのENEOSでんきの料金メニューでございます。

9ページでございます。

「基本メニュー(Aプラン)」と書いてございますが、基本料金のところにつきましては、10アンペアから始まりまして、60アンペアまで、10アンペア当たり280.8円という東京電力さんの現在の基本料金と全く同じ単価にしてございます。

右側の箱でございますが、従量料金で我々は競争力を発揮しておりまして、使用料に応じて変わる単価の部分ですね。これにつきまして、1段目、2段目、3段目、そこに記載の通り、1段目の120キロワットアワーまでは、東電さんよりも若干値上げさせていただくかわりに、2段目、3段目を値引くことによりまして、お得感を訴求しているといった形になってございます。

10ページでございます。

我々のほうも、消費者の方々に色々とアンケートを取りまして、お客様のニーズというものを酌み上げたのですけれども、その中に長期プランみたいなものがあったら良いというお声がありましたので、基本は1年契約ということなのですけれども、2年契約をしていただいたお客様には、さらに割引をきかせようといったところで御用意したものがこの「にねんとく2割」というオプションのメニューになってございます。

これにつきましては、加入の段階ないしは加入後でも結構なのですけれども、これから2年間「ENEOSでんき」を使うとおっしゃっていただいたお客様につきましては、従量料金単価のところから、一律0.2円の割引をきかせるといったところでございます。2年契約でございますので、1回更改しますと、3年目、ここからはさらに割引額を増やしまして、0.3円の割引をきかせるといった形になってございます。

先程解約のお話が出ましたので、ここで触れさせていただきますと、私どもも基本的には1年単位の契約という形になっています。

ただし、東京ガスさんと同じように、途中で仮に解約しても別に解約均等は発生しないのですが、このオプションメニューにつきましては、やはり2年のお約束で割引をきかせるという形になっていますので、この2年割引をお選びいただいたお客様のみ、2年を待たずに解約といった形になりますと、解約手数料という形で1,080円をお受けするという形になってございます。

11ページから下は、各種の特典ということで、私どもは今回のENEOSでんきにつきましては各種の特典を御用意したのですけれども、お支払い方法に応じましてメリットを提供いたしますといったところの一つでございます。

まず1つ目が、ENEOSカード割引といったところでございまして、私どもは、ガソリンスタンドのENEOSといったところで主に使っていただくENEOSカードというものを既に発行しております。

こちらのクレジットカードを用いましてENEOSでんきにお支払いをいただいたお客様につきましては、ガソリンないし軽油といったSSで御利用していただいた分の燃料につきましても1円のキャッシュバックを追加でいたしますといったものがENEOSカード割引でございます。

ただ、ENEOSカードをお持ちのお客様が全てではございませんので、その他のお支払い方法によりましても、ポイントと言いますか、メリットをお付けしたものが、次の12ページ、13ページでございます。

ここに記載の6つのクレジットカード、ANAカードさんから始まりまして、エムアイカードさん、それぞれ独自の顧客基盤をお持ちですので、こちらのカードを通じてENEOSでんきのお支払いをしていただいたお客様には、通常のポイントに比べまして倍にしますよとか、マイルを追加的に付与しますといった形で、ポイント優待といったものもしております。

そうしますと、口座振替のお客様ですとか、こういったクレジットカードをお持ちのお客様にはメリットが提供できませんので、そういったお客様につきましては、いわゆるTポイントを御用意しておりまして、200円につきまして1ポイントのTポイントを付与するといった形になっております。

ということで、お支払い方法に応じまして、ENEOSカードであればガソリンのキャッシュバック、特別提携カードであればポイントの割り増し、それ以外のお客様であってもTポイントを付与するということで、3つの中からひとつをお選びいただくといった形になってございます。

時々テレビでENEOSでんきはガソリンとのセット割をやっているという表現があるのですけれども、今御説明したように、それは正しくなくて、セットで買わないと割引しないのではなくて、お支払い方法によるメリットのひとつということですので、我々はセット割引とは認識しておりません。

以上が、商品の設計でございます。

1枚めくっていただきまして、我々の販売体制、チャンネルのところでございます。

我々JXエネルギーは、ENEOSというブランドでSS展開をしておりますので、このSS網を使った販売を行っております。東電管内でのENEOSのサービスステーション、ガソリンスタンド、2,000カ所におきまして、ENEOSでんきの取り扱いをしていただいております。あとはLPG、プロパンとか、そういったもののチャンネルも持っておりますので、そのENEOS系列のLPガスの特約店さん200社におきましても、このENEOSでんきの取り扱いをしていただいております。

当然、石油以外のお客様にも我々はリーチしていきたいといったところで、異業種さんとのアライアンス先ということで、16ページ以降のところでございますが、家電量販店のノジマ様ですとか、あとは百貨店のマルイ様、こういった異業種様とのアライアンスを通じまして、幅広いお客様にENEOSでんきを訴求していきたいといった形になっております。

先程東京ガスさんのほうからも代理店に対する教育ですとか、指導のところがどうなっているかというところなのですけれども、我々は、昨年の秋以降、こういった代理店さんとの間で研修会を約70回、延べ3,500人以上の方に対して行っております。

ツールにつきましても、パンフレットを2冊作ったのと、あとはDVDなども作って、SSの従業員が待ち時間などにそれを見て勉強できるようにといったものなども用意して、お客様に間違った説明のないようにといったところに非常に苦心しているといったところでございます。

19ページをご覧下さい。

では、どういった形で我々がENEOSでんきの申し込みを受け付けるかといったところですけれども、我々はパソコンやスマートフォンといった、いわゆるデジタル、ウェブのところと、あとは紙の申込書、この2つの方法で申し込みを受け付けております。

その受付の窓口といたしましては、先程御説明いたしました通り、ENEOSでんきの取扱店でありますENEOSサービスステーションやノジマさん、もしくはエポスカードさん、こういったリアルな場所でもこういったものを受け付けるといったところでございます。

それをサポートする体制といたしましてカスタマーセンターを用意いたしまして、直接お客様からの質問であるとか、御意見を頂戴する体制を作ったといったところでございます。

お客様への告知だったりとか、御案内の方法といたしまして、我々はウェブを活用しておりまして、20ページにございますENEOSでんきスペシャルサイト、これを昨年6月に新電力の中ではいち早く立ち上げまして、色々と告知だったりだとか、我々の取り組みについて御説明させていただいているところでございます。

実際、ENEOSでんきに御契約いただきますと、専用のお客様ページといったものをご覧いただくことが可能になります。

この中身につきましては、21ページにございます通り、御自身の御契約内容であったり、御請求金額であったり、あとはスマートメーターがつきますと、実際のリアルな使用データがご覧いただけますので、30分ごとの使用電力量をお示しすることによりまして、多少なりとも省エネの意識だったりとか、そういったものにつなげられるのではないかと考えております。

将来的には、ここのところをどんどん充実させていきまして、より省エネ提案といったものにつなげていけるようなサービスの開発をしていきたいなと考えております。

1枚おめくり下さい。

先程お話ししましたカスタマーセンターでございます。

東電管内には、約2,000万件の御家庭がある。それだけのお客様がいらっしゃるということでございますので、そういった一人ひとりのお客様の色々な御要望であったり、御質問に答えるための体制といたしまして、今回は新たに電気専用のカスタマーセンターといったものを開設いたしました。

こちらにいます品質保証部のほうでは、会社全体の油を含めたほうのお客様相談室といったものは既にあるのですが、今回、電気という形になりますので、非常に多くのお客様から、細かい質問も来るだろうといったところで、電気専用のカスタマーセンターを開設いたしました。

営業時間等はそこに記載の通りでございます。オペレーターも120名体制ということで、今日1日最大4,000件の御質問、入電に対応できるような体制を整えております。

また、ウェブを通じての質問も受けるということで、先程御説明しましたENEOSでんきのスペシャルサイト内に、お問い合わせのフォームなども公開いたしまして、ウェブでの御質問も受け付ける体制を整えてございます。

こういったウェブであったりとか、カスタマーセンターに直接いただいたお客様の声につきましては、よくある御質問といった形で、先程のスペシャルサイトに公表するといったところで、お客様の認知ないし御理解、向上に努めているところでございます。

最後ですけれども、テレビ等でもございましたが、自由化当初は色々と詐欺まがいの行為もあるといったところで、実際、お客様のほうからも、ENEOSでんきの発電所に対する投資の話があるのですかみたいなこともあったようなので、こういったもので被害に遭われる方がないようにということで、こういった注意喚起なども、ENEOSでんきのスペシャルサイトはもちろん、会社のホームページのほうでも広く御案内しているところでございます。

非常に雑駁ではございますが、御説明は以上でございます。

○古城座長 ありがとうございました。

御説明いただいた内容について、御質問、御意見のある方は御発言をお願いいたします。

これは関東圏だけに絞っていらっしゃるというのは、どういう意図なのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 まず、我々は新規参入者ということで、しっかりと足場を固めなければいけないというところで、手を広げるよりは、まずは東電さんの管内でスタートさせたいといったことがひとつと、あとは先程御説明いたしました、我々も自社電源を強みとして参入していますので、この自社電源があるのが東電さん管内ということもありますので、需給調整する関係上、自社電源の強い関東圏からスタートしたといったところになります。

○古城座長 本社の小売というのは、自社電源と外で調達する割合はどれぐらいなのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 自社電源比率がほぼ100%と御理解下さい。

当然、電気は貯められませんので、一日の中でのちょっとした皺のところを買ったり売ったりすることはあったりとか、あとはどうしても電源の点検期間中などには買うことはあるのですけれども、基本的には自社電源を背景に供給体制を作っているといったところです。

○古城座長 分かりました。

古賀委員、どうぞ。

○古賀委員 御説明ありがとうございました。

全部自社電源ということなのですが、電源構成について分かりやすいグラフとか、そういったものはどこかに掲載されていらっしゃるのでしょうか。

もう一つ、基本メニュープランなのですが、3段階に分かれて、使用料について、最初のこれは、120キロワットアワーとか、300キロワットアワーとなっているのですけれども、他の電力会社さんが140とか350を下限にしていらっしゃるところもあるのですが、このように設定された理由もあわせて教えて下さい。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 済みません。こちらの今日お持ちした資料の中には自社電源比率は書いてございませんが、私どもが先程御説明いたしました通り、自由化領域では既に10年以上供給しております。

ここにおける実績という形で、先程お話ししましたスペシャルサイトの中には、昨年の秋以降、円グラフで自社電源の比率を既に公開してございます。

ちなみに、自社電源比率につきましては、LNGが41%、石油系が35%、その他、バイオマス等で22%になってございます。私どものスペシャルサイトをご覧いただきますと、こういった形で既に公開しております。

それと、今、御質問のありました、1段階目、2段階目の境目、我々は閾値と呼んでいますけれども、ここがなぜ120なのか、300なのかということなのですけれども、実はこれは東電さんがこういった形での段階を踏んでいるから、我々はそれをフォローしたといったところでございます。

先程お話ししましたように、比較しやすさというところで考えると、閾値をずらしてしまうと、お客様は自分のところはメリットがあるのだっけ、ないのだっけという形でちょっと比較しづらいかなということで、我々はここの閾値を東電さんに合わせたというところでございます。

○古賀委員 ありがとうございます。

今、電源構成について御説明いただいて、石油が35%、天然ガスが41%、バイオマスが22%ということだったのですが、残りの2%は石炭だと考えて良いのでしょうか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 先程東京ガスさんのお答えにもありましたが、いわゆるFIT電源、あと、取引所です。バイオマスと取引所で22%ということです。バイオマスだけで22%ではございません。

○古賀委員 石炭はないということですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 はい。現時点で石炭はございません。

○古城座長 いかがでしょうか。

陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 ありがとうございました。

比較という点で、東電さんと比較しやすいような形で出されていて、そこは消費者にとっては分かりやすいだろうなと思います。

比較したときに、3段階目の301キロワットアワー以上のところが非常に値引き率が高いので、その点は、事業だとか、利用する側にとってはうれしいということなのですが、もう一点、環境面という点から言えば、たくさん使いやすい。御社のところが、たくさん使う人にとって非常にメリットが出るプランだということは、どんどん使ってしまうかなという、節電という点、環境面という点から、単価としては比較すればこちらのほうが高くなってはいるのですけれども、高くなる割合が他社よりも非常に圧縮してあるので、色々と電源構成のお話を伺ったときにも、環境面からのお考え、方針を持たれていると思いますが、電気料金と関連して少しお話をしていただければと思います。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 こちらの表の御使用料の多い御家庭ほど価格メリットといったところなのですけれども、使えば使う程メリットがありますとは書いていないのですね。

というのが、1段目、2段目、3段目で単価は上がっていますので、東電さんよりは安くしていますけれども、3段目のほうが単価は高いわけですから、必ずしも省エネ意識に逆行するという御指摘は当たらないのではないかと我々は思っております。

○陶山委員 そのようになっているのは拝見しましたけれども、大きな視点として、環境面から、企業としての姿勢と言いますか、お考えを少し御披露いただければと思ったところです。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 私どものほうも、企業理念といたしまして、お客様に使いやすいエネルギーをより環境に優しい形で御提供したいと思っておりますので、今回の電気事業という中では、当然、環境に優しい電源を総合的に追究していかなければいけないということと、お使いになるところで色々な省エネの提案みたいなものを、今後サービスとしては組み込んでいきたいと考えてございます。

先程お話をちょっとしましたけれども、スマートメーターが入ってきますと、お客様の御使用のリアルなデータがございますので、例えば、同じような世帯のお客様に比べると使用料が多いですねとか、昨年の夏こんなにお使いになりましたので、今年は何か環境に対する使い方のところを工夫されては如何ですかというアナウンスを行って意識づけをしたり、もっと技術革新が進んで、家庭内でそれぞれの機器が使用している電気の状況などが分析できますとなれば、例えば、冷蔵庫の電気の使用量が多いようですとか、最新のものに替えますとこれだけ電力量が下がりますよといった御提案も、将来的なサービスとしては考えていきたいなと思っているところでございます。

○古城座長 あとはいかがでしょうか。

井手委員、どうぞ。

○井手座長代理 オプションメニューでにねんとく2割とかとありますけれども、今、加入者のうち、にねんとく2割を選択している人というのは、大体どのぐらいの割合でしょうか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 3月末まで我々は早割キャンペーンという形で実施させていただきましたが、この3月末時点で約10万件のお客様にお申し込みいただきました。これは新聞等で公表している数字でございます。

そのうち、約半分以上の方がこのにねんとく2を御選択いただいております。

○古城座長 このお客様との接点というのは、カスタマーセンターが中心ですか。それともENEOSの販売店が中心になっているのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 代理店さんが一次的な顧客接点の窓口にございますので、第1次のお客様対応につきましては、こういった代理店さん、SSだったりとか、ノジマさんにお願いしているところです。

そこでもやはり細かい質問だったりというものについては、カスタマーセンターのほうにエスカレーションいただくように体制を作ってございます。

○古城座長 矢野委員、どうぞ。

○矢野委員 御説明、どうもありがとうございました。

新規事業者のところは、ENEOSさん以外も、東京ガスさんもそうですけれども、ホームページを作りやすいのかなということで、その点は東京電力さんと比べて非常に分かりやすいホームページで良いかなと思っていますし、ENEOSさんの場合は割と特徴的なコマーシャルを使っていらして、なかなか選ばないと意気地なしと何回も言われてしまいますが、私のほうからは、15ページの取り扱いのお店のことで質問です。先程LPGの販売会社は200店のLPガスの特約店等があるということでしたが、東京ガスさんのほうでは、LP関係は27社ということで、ちょっと数がかなり違うのですが、LPガスの特約店とか、色々な代理店とか、取次をすることもあると思うのですけれども、東京ガスさんと重なっているということはないのでしょうか。その辺をお聞きしたいのが1点と、先程契約件数が10万件ということでかなり進んでいるかなと思いますが、何か目標値をお持ちでしたら、そのことについてお聞きしたいと思います。

以上です。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 今の御質問の1点目ですけれども、東京ガスさんの代理店になっていらっしゃるLPG店さんとの重なりはございません。

あと、目標のところでございますが、私どもといたしましては、早期に50万件のお客様との御契約を獲得したいと申し上げております。

○古城座長 あと、ENEOSでんきも、お客さんがすごく増えたら、電気を供給しなければいけませんけれども、それは自社電源を中心に賄うつもりなのですか。それとも、外から調達してくることをお考えなのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 基本的には、私どもは石油で長年安定供給をやってきたエネルギー会社として、自社で供給設備を持たないと、こういったエネルギーのようなインフラビジネスというのはできないのだろうと思っておりまして、電気につきましても基本は自社電源で供給していきたいと思ってございます。

現時点では、2018年度と2021年度に新規電源の立ち上げが既に計画済みでございます。それ以外にも、色々な地点で計画は進めておりまして、2030年代に400万キロワットまで持っていきたいということで、絵を描いているところでございます。

○古城座長 新規電源の種別は何ですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 基本的には経済性も大事でございますので、LNG、あとは石炭も、これは環境の問題もございますので、こちらの動静を見極めながらですけれども、この火力2つが主力になるかなと思ってございます。

環境面を考えまして、バイオマスですとか、あとは水力といっても、大型はなかなか難しいのかなと思ってございますので、小型水力といったものも、事業としてフィージブルかどうか、これはぜひ検討していきたいと考えております。

○古城座長 井手委員、どうぞ。

○井手座長代理 つまらない質問ですけれども、色々な料金メニューがあるので、1段階目の人が申し込んできたりとか、まだ1カ月経っていないのですけれども、解約する人はいないのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 我々がお客様に告知する段階で、月間使用量が180キロワットアワーを超えたお客様にメリットが出ますよというところはかなり強くアナウンスしておりまして、即ち、使用料の少ないお客様は割高になる可能性がありますので、そこはよく御検討いただきたく考えておりまして、なおかつ、シミュレーションのサイトみたいなものを御用意いたしまして、御自身で自分がENEOSでんきに切り替えたら幾らになるかといったところを御納得していただいた上で入ってくるような体制は作ってございます。

○井手座長代理 あとは、解約のところにつきましては如何でしょうか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 自由化で選択肢が増えていることもありまして、あるいは、勢いで契約してしまったのだけれども、とりあえずもう一回様子見をしたいから解約したいというお客様はおります。ゼロではないです。

ただ、それが御指摘の低使用料のお客様がデメリットになるので解約するといったところと直結はしていないです。

○古城座長 あとはいかがでしょうか。

陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 電源構成については、スペシャルサイトに掲示していますよということなのですが、スイッチングを検討していらっしゃるお客さんからの問い合わせで、電源構成について尋ねられることはどの程度ありますでしょうか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 なかなか全部のお声を定量化できていないので、割合と言われるとかなり厳しいのですけれども、お客様の声として、電源構成を聞かれる方もいらっしゃいますが、我々の認識では極めてわずかです。

あるいは、お声として、例えば、原発を使っていないので、主義として変えたいというお客様はいらっしゃるのは確かに事実なのですけれども、声としては非常に少ないと認識しています。

○古城座長 この後、22ページなのですが、カスタマーセンターは新設なのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 先程御説明も差し上げましたけれども、我々としては、B to Cは初めてということもありまして、この電気用に新設をしております。

○古城座長 他の商品を取り扱うカスタマーセンターとは別なのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 全く別ですね。

○古城座長 では、完全にこのコストは増分なのですね。120人体制というと、相当お金が掛かりますね。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 B to C事業をする上では必要なことなのですけれども、内情として言えば、業務委託等をして、全部自分のところでやることではないです。

○井手座長代理 これはLPGとかの特約店でENEOSでんきを売っているわけですから、顧客がLPGから買っている場合でも、コールセンターは全部ここに行くわけですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部井川副部長 そうですね。私どもは当然コールがあってではありますけれども、どのお客様はしてはいけないということになっていませんので、それこそ今の御指摘の油の特約店のお客様であれ、LPGの特約店のお客様であれ、お客様から御質問があれば私どものほうに来ますし、そういった媒介を介さない、直接ウェブで見たのだけれどもというお客様も含めて、全て門戸を開いているという状況です。

○古城座長 ENEOSでんき販売店でお客さんを獲得すると、あとの小売の対応はこのカスタマーセンターで引き受けるのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 申し込みのサポートを代理店さんにしていただくという形になってございます。

ですので、先程話したウェブないし紙の申込書ですので、その御不明点を代理店さんにお手伝いいただいて、分からなければカスタマーセンターのほうにエスカレーションしていただく。

契約以降につきましても、お問い合わせの一時対応は代理店さんにお願いいたしますが、細かい内容等については、カスタマーセンターにエスカレーションするといった形になります。

先程の中身で一点補足させていただきたいのですけれども、LPGのお客様は、LPGのお店と消費者の方との契約になりますけれども、このENEOSでんきに関しましては、我々と個人のお客様の契約になってございますので、そこは我々が全てのお客様と一次的な契約主体として消費者の方と向き合っているという形になります。

○古城座長 どうぞ。

○古賀委員 そうすると、LPGの方は特に取次とかではなくて、あくまでも契約主体は御社のENEOSでんきと顧客ということになるわけですね。だから、二重に契約をするわけですね。LPの方はLPガスと電気は別ということですね。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 そういうことになります。

あくまで法律上は媒介という位置づけのようですけれども、契約はあくまで我々とお客様で、LPGのお店は契約の代理として補助していただくといった立て付けになってございます。

○古賀委員 正式には、代理ではなくて媒介ですね。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 法律上は媒介という立て付けだそうです。

○古城座長 あとはいかがでしょうか。

ENEOSでんきというのは、電気は発電部門と販売部門と2つになっているのですか。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 発電所自体は、既にあったり、今後作っていくのですけれども、これは既に業務用で販売しています。この4月以降、新たに解放された家庭用の部門については、ENEOSでんきというブランドで市場に参入しているという形になります。ですので、大きい電気事業のうち、家庭用のところだけENEOSでんきというブランドで個人のお客様と契約させていただいているという形になっています。

○古城座長 電気事業の場合は、両方を跨って見ているということですね。

○JXエネルギー株式会社電気事業部田中副部長 そういうことになります。

発電部門と業務用ですね。

○古城座長 どうもありがとうございます。

あとはいかがでしょうか。

大体こちらからお伺いしたいことは教えていただきまして、ありがとうございました。


≪5.閉会≫

○古城座長 よろしいでしょうか。

それでは、田中副部長、井川副部長、治田マネージャー、遠藤シニアスタッフにおかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。

それでは、議論は以上といたします。

事務局から連絡事項はございますか。

○丸山参事官 本日も御熱心な議論をどうもありがとうございました。

今後の専門調査会等の日程につきましては、確定次第、御連絡をさせていただきます。

○古城座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)