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河上消費者委員会委員長 記者会見

2015年7月7日
消費者委員会

日時

2015年7月7日(火)14:00~14:26

場所

消費者庁記者会見室

冒頭発言

(事務局) ただいまから消費者委員会河上委員長の記者会見を開始させていただきます。

(河上委員長) それでは、こちらから報告事項が1件ございますので、報告させていただきます。

一つは「美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・同意に関する建議」であります。

午前中の消費者委員会本会議におきまして、「美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・同意に関する建議」を取りまとめましたので、冒頭、私から簡単にその内容を御報告させていただきます。

お手元に本体が配付されているかと思いますので、適宜御参照ください。

この建議ですけれども、第3次の委員会としては本会議で審議した回数が最も多い問題に関する建議であります。建議の取りまとめまでに至る経緯を御説明いたしますと、平成23年12月21日にエステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての建議を発出いたしまして、特に美容医療サービスに関しては、不適切な表示、広告の取り締まりの徹底及び消費者への説明責任の徹底などを求めておりました。

その後、消費者基本計画の検証・評価・監視の機会を捉えまして、厚生労働省に対して、これまで講じてきた取組の効果等について十分に検証・評価を行い、十分でない点があれば法規制を含めて更に必要な措置を講ずべきであるということを再三指摘してきたところであります。

しかし、厚生労働省による検証・評価が適切に行われていたかということについては甚だ疑問でございます。

このような経緯から、本年2月に消費者基本計画の検証・評価・監視の厚生労働省からのヒアリングを行いまして、更に3月には消費者団体、事業者団体からもヒアリングを行いました。このほかにも関係者からの非公式なヒアリングも重ねまして、本日の建議の取りまとめに至ったというものでございます。

建議の内容については、本日の本会議で説明があったとおりでありますけれども、基本的に次の3点を柱にしております。

第1は、「医療機関のホームページの情報提供の適正化」であります。恐らく建議の三つの中で一番重点の置かれているところであります。

ホームページの表示に誘引されて美容医療サービスを受ける消費者が多いという一方で、医療機関のホームページは広告規制の対象となっておりません。にもかかわらず、問題のある表示が行われている事例が散見されるということは御承知のとおりであります。

そこで、医療法における広告の概念を拡張いたしまして、医療機関のホームページも広告に含めるべきではないかということであります。少なくとも、虚偽の広告、比較広告、誇大広告、広告を行う者が客観的事実であることを証明できないような内容の広告、公序良俗に反する内容の広告は、医療機関のホームページについても禁止すべきであるという方向での建議を出しております。

第2は、「事前説明・同意の適正化」であります。美容医療サービスは患者の十分な理解と同意を得た上で行われるべきものでありますけれども、実際には不適切な説明とか、あるいは説明不足によりまして、十分な情報を得られない状況で施術を受けるという判断をしているケースがまま見られるということでございます。

そこで、都道府県等に対して事前説明、同意に関する厚生労働省の通知の解釈であるとか、あるいは指導監督の基準、Q&Aなどがありますけれども、これを示した上で、患者に対する施術前の説明を適切に行うということで、患者の理解と同意をきちんと得た上で施術を行う、いわゆるインフォームド・コンセントを徹底するということでありまして、特に美容医療の場合は、どうしてもそのときにやらないといけないという緊急性の乏しい医療行為であるわけでありますから、その意味では即日施術というようなことは厳に慎むべきであるということで、そのような方向での徹底をお願いしたいということであります。

また、都道府県等と連携して、美容医療サービスを受けるに当たって注意すべき事項について、医療機関にチラシを備え置く等の方法によって、機関に注意喚起をするという必要がございます。

第3は、「苦情相談情報の活用」でありまして、これは、都道府県等が医療機関に対する指導監督を効果的に行えるようにするために、PIO-NETあるいは都道府県等に置かれている医療安全支援センターの情報を十分に活用するということや、医療安全支援センターの相談窓口が活用されるように、消費者に対して周知を徹底する必要がございます。

また、行政手続法に基づいて、国民が法令に反する事実を発見した場合に、行政機関に対してそれを是正するための処分や行政指導を求めることができるという仕組みについても、これを活用すべきであろうと考えております。

以上の建議事項について、厚生労働省には着実に履行していただいて、美容医療サービスに関する被害防止に努めていただきたいと考えております。

なお、この美容医療の問題に関しては、最初の広告の段階、契約の締結の段階、履行の段階、あらゆる段階において、一定の問題が発生する原因があるわけでして、今、建議を行ったものについて、このような形での十分な措置がなされるほかにも、例えば特定商取引法であるとか、消費者契約法といった法律でもって民事的な効果の面でも、場合によっては手当をする必要があろうということも話題になりましたけれども、しかし、今回の建議では、現在、それぞれ下部組織で議論がなされているところでございますので、差し当たってそこは外した形で建議が構成されているということでございます。

以上がきょうの建議についての御説明であります。

私のほうからの報告は以上でございます。

質疑応答

(事務局) 質疑応答に移らせていただきます。マイクに向かって御質問いただけますでしょうか。

(河上委員長) いかがですか。

(問) 最初の医療機関のホームページの情報提供の適正化のところの建議についてお伺いしたいのですけれども、(1)と(2)、どちらも法改正が必要な措置になるのでしょうか。(2)の少なくともというところも法改正をしないと実現できないものなのでしょうか。

(答) 基本的には法改正を求めているものであります。

本来であれば解釈でやれるのではないかということも議論しましたけれども、実際問題として、これまでのホームページ等に対する扱いについての実務上の積み重ねがございますから、それを解釈で変えていくのはなかなか難しいということがございますので、法令改正を伴うほうがはっきりするのではないかということであります。

もう一つ、消費者委員会本会議での会議を御覧になっていた方はおわかりだと思いますけれども、厚生労働省がいわゆる医療における不正行為という形で現行法の枠内で一定の対応をするということを対応案として出されておりました。すぐには法改正というわけにいきませんので、その意味ではこの対応策も速やかにやっていただきたいことではあるのですが、一番効果的に問題に対応する方法は、建議1で書いたような手法であろうということであります。

(問) 1の、医療機関ホームページも広告に含めることというのは法改正を求めているというのはよくわかったのですが、この次の、要するに十分な説明を行って、即日施術を厳に慎むべきというところなのですが、これは一応通知が今まで出ていて、通知では全然守られていないということで、具体的にここは何を求めていらっしゃるのか。

(答) 建議の2ですか。

(問) そうです。

(答) この部分に関しては、今までの通知が非常に抽象的なレベルにとどまっていたということでありまして、もう少し具体的にQ&Aなどを通じて、こういうことはしてはいけないとか、こういうことについてきちんと説明をすべきであるといった形で、その通知内容が明らかになるようにしていただきたいということであります。従来の通知では、例えば品位を損ねる、あるいはおそれのある勧誘方法はだめだとか、その程度の書き方なのです。そうではなくて、もう少し具体的にきちんと内容を示した上で、患者に対する施術前の説明を適切に行うということを求めているわけであります。

(問) それから、特定商取引法の見直しで、特定継続的役務に美容医療を入れてはどうかということで、ほとんど反対意見は出ていなくて、事業者ヒアリングをもう少しするみたいな話になったままになっているのですが、これについてもう少し言及されてもよかったのではないのかと思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。

(答) 今、まさにこの特定商取引法の調査会でもって議論がなされている段階で、もちろんその議論がうまく実を結ぶことを望んでおりますけれども、現時点で親委員会のほうからあれこれと指示めいたことを言うのはむしろ控えたほうがいいだろうということで、下部の調査委員会で十分民事効果に関してのルール、あるいは特定商取引法の業法上のあり方についてのルールを考えていただきたいということです。

むしろ、ここでは、まずは医療法のほうからできる範囲のことをやっていただくということについて建議をしたということです。

(問) この法改正なのですけれども、委員長の思いとしては、どんなに遅くても来年の通常国会にはとか、そういった思いとかはありますか。

(答) 思いはいつも「速やかに」でありますけれども、もちろんできれば来年の通常国会でというのがありがたいと思います。特にいつまでということは申しませんが、速やかにやっていただきたいと思っております。

(問) あと、きょうはどのような形で厚生労働省に渡したのですか。例えば事務方が担当者に手渡したとか、大臣の秘書に渡したとか。

(答) 今までは事務的に渡したり、場合によっては大臣にお目にかかってお渡ししたりしております。発出そのものはきょう決まりましたので、事務的にできますけれども、それから後、厚労省にどういう形でお願いをするかということについては、今のところまだ決めておりません。

(問) もう既に発出いたしましたとあるので、きょうのこの件についてはもう発出済みなのですね。

(答) 発出しております。

(問) 文書で。

(答) 文書でもって。

(問) 委員長が直接行かれたわけでもなく、事務方で。

(答) まずは事務的に発出します。ただ、その後、もし、行ってお願いしたほうがよければ、私が参りますけれども、その辺をどのようにするかはまた検討してから、一番効果的な方法でやりたいと思います。

(問) 建議の件とちょっと違うのですけれども、特定商取引法の改正議論で、先日の自民党の内閣部会で事業者の声をよく聞いて、精査してやってくださいということで要望があったかと思うのですが、これに対する受けとめを改めてお聞きしたいのですが。

(答) まず、建議のほうの質問を伺って、もし、なくなったらということでよろしいですか。

(問) 建議について。

以前の消費者委員会の時に、厚労省のほうが実態調査というか、指導件数ですかね、何か実態の調査をして報告するという話があったと思うのです。前回も途中経過しか報告されていなかったと思うのですが、今回は報告されているのでしょうか。全国の。

(答) 報告そのものは受けましたけれども、はっきりとした数値は出てきませんでした。これまで、十分な調査が行われている、そして、報告内容について検討がされているという心証は得ることができませんでした。もう3年近くになりますが、何度も何度も私は申し上げた。ですから、その意味ではこう言ってはあれですが、本気でやる気があるのかなという気持ちさえするわけです。

ですから、厚生労働省としてはこの間の案で医療における不正行為という形で徹底してやっていくんだとされて、自主規制を期待するという姿勢から変わって、不正行為として取り締まるんだという姿勢になってくれたことは私は評価しているのですけれども、ただ、それとは別に現在の状況についてきちんと情報を分析して、何が一番必要な対応であるかということについて、まだまだ前に進めていないという判断をしました。

その意味では、しつこいようですけれども、再建議というか、建議をもう一度出して、厚労省に対応をお願いするということにしたわけです。

(問) そうすると、建議のでは数字が入れられなかったということなのですね。

(答) そういうことです。

(問) 今回は東京都だけでしたか。

(答) 今回の分に関しては、前の調査報告書から更にバージョンアップさせて、それ以降のものについては反映させましたけれども、それ以外の数字については入っていないということになります。

(事務局) 建議関係はあとはよろしいですか。

(問) 3ページの点なのですが、先ほども出ていましたが、これらの法律の手当について本建議の対象とはせずというところですが、先ほどの委員長のお話では、まず、医療法の改正からできる範囲でできるところをやっていきたいと。

今回の建議の範囲で、被害のほとんどが防止できるとお考えでしょうか。

(答) これは、基本的には行政的な形で、医療行政の形でそれぞれのところでやるべきことを定めているわけで、改善命令とか一定のことについての対応はできますけれども、現に、被害を受けた消費者の方が一定の契約上の損害賠償をしたり、取消し権を行使したりといったような民事の効果でもって自分を守ろうとするときには十分ではないということは明らかであります。

ですから、こちらのほうの対応がなされたということでもって、特定商取引法とか消費者契約法の対応が不要になるという話では全くありません。

(問) もう一つが、建議3のところなのですが、行政手続法なのですが、新しい仕組みが4月に施行されているということで、これは厚生労働省に対する建議ということですが、行政手続法の周知徹底という意味では、厚生労働省以外はないのでしょうか。

(答) 現時点で、とりあえず一番関係の深い官庁が厚生労働省だということで、こうなっております。

よろしゅうございますか。

(事務局) 建議関係はもうございませんか。

それでは、先ほどの。

(河上委員長) 質問をもう一度お願いします。

(問) 特定商取引法の改正議論についてなのですけれども、先日の自民党の内閣部会で事業者の声をよく聞いてくださいということで、要望とかも出ていましたし、議事運営についてもいろいろ意見があったかと思うのですが、これを受けての消費者委員会としての受けとめを改めてお聞きしたいのです。

(答) 自民党の中でどういう議論があったかということについて、もちろん承知はしておりますけれども、ただ、それはあくまで部会内部のご議論であったということでありまして、私自身はそれ以上について対応することは考えておりません。少なくとも消費者委員会が独立して審議を行う機関として設置されているところでございますから、淡々と我々の職責を果たすということであります。

(問) ありがとうございます。

(事務局) そのほかはよろしいですか。

(問) 今のものに関連してなのですが、自民党の部会のときに、改めて消費者委員会に回答いただいたものが更に失礼に当たるので、もう一度回答を求め直したという趣旨の発言があったのですが、それに対しては回答されたのでしょうか。再回答を求めるという。

(答) 具体的にそういうことになっているかどうかはわかりませんけれども、再回答を求めるという形でのものが来ているとすればどう対応するかですか。適切に対応はしておりますが、失礼に当たるということをどなたかが言ったのですか。

(問) その部会で、調査会の中で、回答文を見て、まるでガイドラインを認識していないかのようなことで、その点について、その回答は失礼ではないかという発言があったのですが、それについて改めて回答を求めたいということと聞こえたのですが。

(答) 私の回答ぶりが失礼だったかどうかはともかく、私のほうから回答として最初に申し上げたのは、外部からせっかくお越しいただいている参考人の方々が真剣にヒアリングに応じてくださっているのに対して、ヒアリングに臨む委員の挙動等で不愉快な思いをされたとすれば、それは大変残念なことであって、大変申し訳なかったという趣旨のことでして、特定商取引法専門調査会の冒頭のときにも御挨拶でそのことを申し上げさせていただきましたし、回答書の中でもその趣旨のことを書かせていただきました。それが失礼であったどうかはわかりません。

(問) すみません。話題が違うのですけれども、7月1日に消費者委員会のほうで特保の件について、リコムのエノキダケ抽出物配合食品については、安全性の確認を行えないために特保としては認めることは適当でないという答申をたしか出されました。

そこで、あえてお聞きしたいのですが、今回の諮問答申の範囲を超える問題なのですけれども、同じ関与成分の同じメーカー品の食品が機能性表示食品として届け出されているという。機能性表示食品については消費者委員会として、販売とか、市場に出るとか、そういうことについてあえて御意見はありますでしょうか。

(答) 結論から申しますと、消費者委員会に諮問をされたのは、まさに当該食品が特保としての要件を満たしているかどうかということの判断でございました。それに関して言うと、安全性の確認ができていないということがございましたので、その限りでは、特保としては承認できないという判断をしたというものであります。

しかし、同じ成分が含まれる食品が機能性食品として届け出られて、それが消費者庁において受理されているということは、私も承知しております。ただ、それはむしろ所管庁である消費者庁において今回の消費者委員会での結論も参考にしながらということになるのでしょうけれども、適切に判断されるものと期待しております。現時点でこちらから何かを申し上げるつもりはございません。

(問) 消費者庁が判断すべきだと。

(答) まさに消費者庁が判断すべき事柄です。

(事務局) よろしいでしょうか。

それでは、これで終わらせていただきます。

(河上委員長) どうもありがとうございました。

(以上)

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