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河上消費者委員会委員長 記者会見

2013年7月16日
消費者委員会

日時

2013年7月16日(火)14:00~14:20

場所

消費者委員会大会議室

冒頭発言

(事務局) それでは、時間が参りましたので、始めさせていただきたいと思います。
 本日は、毎月1回開いております委員長による定例の記者会見ですが、前半は記者会見ということでお話をさせていただきますが、後半は消費者契約法について、今週末、それから来週末と東京、大阪でもシンポジウムを予定しておりますので、消費者契約法とはどういう法律で、どういったところを委員長のもとでのWTで検討してきたのかについて、学習会ということで進めさせていただけたらと思います。
 それから、資料といたしまして、いろいろな色紙をつけておりますけれども、それぞれのシンポジウムの御案内と、それから、第9回の地方消費者委員会を金沢で開きますので、そちらのチラシ等をおつけしております。
 それでは、冒頭、委員長のほうから、現在、委員会で活動していることを中心にお話をさせていただいて、その後、少し意見交換をさせていただいた後、学習会に移りたいと思います。
 委員長、よろしくお願いいたします。

(河上委員長) それでは、始めさせていただきます。最初は少し、当面の関心事項の話をさせていただくことにいたします。
 最初は、詐欺的投資勧誘対策についてであります。
 これは前々から、そろそろ建議に向けてということを申し上げていたところですけれども、少し長引いていて、これまでの審議を踏まえまして、建議の取りまとめに向けた最終的な詰めの作業を鋭意行っているところであります。建議の時期については、延び延びになっておりますけれども、今月末を目標として何とか出したいと考えているところであります。
 第2番目が、地方消費者行政専門調査会の報告書の取りまとめであります。
 本年の3月28日から、第2次消費者委員会として地方消費者行政専門調査会を再開いたしまして、これまで全6回にわたって精力的に審議を行ってきたところであります。7月11日木曜日に行われた最終の会合で、意見書(案)について議論を行ったところです。
 今後は、委員から出された意見を踏まえた上で報告書を取りまとめる予定でおります。具体的には、8月6日火曜日の消費者委員会において宇賀克也座長から報告書についての報告をお願いしておりまして、消費者委員会本体でも一度審議をした上で、8月中には意見を発出する予定でおります。
 報告書では、地方消費者行政の優先課題ということで、特に小規模の市町村の消費者行政の体制を底上げすることについて。もう一つは、地域力強化による地方消費者行政の体制強化。3番目が、消費者行政担当の地方自治体職員に対する支援策。この3つを挙げて、具体的な方策を検討しているところであります。
 なお、限られた時間での検討であったために、国とか都道府県、市町村のそれぞれの役割分担に関する論点、かなり重要な論点なのですが、つめ切れておりませんので、これに関しては第3次の消費者委員会として引き続き検討する必要があると考えています。
 第3番目が、今後のフォローアップの予定です。
 電気通信事業者の販売方法の改善に関する提言であります。平成24年12月に発出した、この提言のフォローアップとして、7月23日の第127回委員会で、総務省から事業者団体による自主基準の遵守等による消費者トラブルの改善状況の検証結果について報告を受ける予定であります。検討結果いかんでは、改めて別の形でまた要請を出すことは予告してあったところでありますので、その自主基準がどの程度機能しているかなど、注目していきたいと思います。
 それから、健康食品の表示のあり方に関する建議であります。これは本年1月に取りまとめた建議において、建議事項についての実施状況を関係大臣である消費者担当大臣、厚生労働大臣から7月中には御報告をいただくことになっていたところです。これも8月中の委員会で改めてヒアリングを行うことを予定しております。
 3つ目が、消費者事故未然防止のための情報周知徹底に向けた対応策についての建議であります。これは本年2月に取りまとめた建議のフォローアップということで、8月6日の委員会で消費者庁並びに経済産業省に対してヒアリングを実施する予定でおります。消費者庁に対しては、行政機関を通じての情報周知の方策、それから、情報通信技術を活用した情報周知の方策、製品安全に係る消費者教育・啓発の充実のための方策等々、6項目についての実施状況を報告していただくということで、経済産業省に対しては事業者を通じての情報周知の方策についての実施状況を確認するということにしております。
 なお、7月4日には、消費者庁から薬用化粧品の健康被害について、使用中止のお願い及び自主回収のお知らせが公表されていることは報道で御承知のとおりでありますけれども、消費者に対する情報周知体制がさらに強化されているかどうかという点も含めて注視してまいりたいと考えています。
 前半の、当面の関心事項に関しては以上です。
 どうしましょうか。まずは、ここで一旦切ったほうがいいですか。

質疑応答

(事務局) そうですね。一旦、こちらからの御報告事項ということで御案内いたしましたけれども、これらについて、もし御質問がございましたら、特に触れておりませんけれども、そのほかのことでも結構ですので、ございましたらお願いいたします。
 どうぞ。

(問) 委員長、1点目でおっしゃった詐欺的投資勧誘対策の建議なのですけれども、これは今月末ということは、もう来週か再来週には何とか出して公表したいというお考えですか。

(答) はい。そのとおりです。

(問) 具体的な日時とかも決めていらっしゃいますか。

(答) まだ最後の詰めを若干やっておりまして、皆さん御承知のとおり、前の消費者委員会で、消費者庁とかなりはっきりとした意見の対立があることが判明しております。これは恐らく、なかなか解消できないところだろうと思っておりまして、それを前提にして、どういうふうに消費者委員会として建議していくかということについて、最後の詰めの作業をしているところであります。

(事務局) ほかにはいかがでしょうか。
 後段の消費者契約法の勉強会、学習会というものを予定しているのですけれども、記者の方々はこれ以上にふえるのですか。どうですか。時間としては何時からとかという話をしているわけではないのですが、一応、このメンバーでいいでしょうか。消費者契約法の学習会を、この定例の記者会見が終わった後にいたしましょうということにして御案内をしているのですが。

(問) きょうですか。

(答・事務局) はい。

(問) 何か周知されていたのでしたか。

(答・事務局) 周知しています。もしも、参加される方があれば加わっていただいたほうがいいのですが。
 どうぞ。

(問) 先ほどの質問に関連なのですけれども、詐欺的商法の勧誘についての、これは提言とか意見ではなくて、建議と考えてよろしいですか。

(答) 建議です。

(問) それは前の消費者委員会で議論のありました、指定権利の制度の廃止が一番のあれでしょうか。

(答) といいますか、消費者庁からも話がありましたけれども、指定権利制だけにフォーカスを当てないでくれということを消費者庁もおっしゃっておりました。我々としても、あの問題だけが高齢消費者被害の救済のための対策の決め手になるという理解はしておりません。やはり総合的にやらないといけないということなので、いろいろなことの中の一つとして考えているところではあります。

(問) 消費者庁のペーパー、意見の中で、今、そのような意見があって、それだけにフォーカスを当てるなというのはおかしいのではないかということ。もう一つが、全体的に詐欺的商法でやるのであれば、なぜ、こういう商法が許されるのかとか、つまり、特商法だけではなくて全般的な法的なすき間とか、それを消費者委員会として、立法的な部門として建議すべきではないかということを消費者庁自身が書いておりましたけれども、そういうものは入ってくるのでしょうか。

(答) もともと消費者委員会で用意していたペーパーは、いろいろな角度から対策を打つ必要があるということで、特定商取引法の指定権利制の廃止というのはワン・オブ・ゼムであったので、今さら消費者庁に言われるまでもなく、そういうつもりで作業をしてきたつもりです。

(問) あと、フォローアップについてなのですけれども、健康食品についてのあり方が1月に出て、それが8月中にということで、7月中に対応について報告をお願いするということだったと思います。これはまだ来ていないということですね。

(答) 今のところはまだ来ておりませんで、これからフォローアップの段階で最終的にはペーパーなんかも出てくるのではないかと思っています。

(問) もう一つ、消費者委員会のほうで、6月でしたか、消費者基本計画についての意見を出されました。
 5月でしたか。6月ですね。

(答・事務局) 6月です。

(問) その後に規制改革会議のほうから答申が出て、6月28日に閣議決定されたものが消費者基本計画の中に改正案として入りましたね。それが機能性表示の件であるとか、これについては消費者委員会としては、つまり、基本計画はそれ以前のものを意見といいますか、出されていますので、それ以後の改正の点についてはどうなのでしょうか。何か考えていることは。

(答) 消費者委員会自身は、これまで出してきた建議のスタンスを変える必要はないという認識でおります。むしろ規制改革会議でこういう形でというふうに言われているものについては、そういうタイプの機能性表示をもしやるのであれば、それは既存の特保の制度のレベルを下げるという話ではなくて、むしろ特保をうまく活用していただくべきであるということ。
 それから、もし下げるということを前提にして考えるのであれば、科学的な根拠と第三者による評価の仕組みそして消費者の認識を高めるということをちゃんと考えてほしいということは前々からお話ししているところであります。これまでの基本的な立場を変えるつもりはございません。

(答・事務局) それから、先ほど間違っていたので修正します。消費者基本計画に基づく意見表明は6月ではなくて5月下旬です。済みませんでした。

(問) だけれども、基本計画に盛り込まれたものが、企業の責任における機能性表示ということがあって、それ以外の法執行とかなんかも含まれていましたけれども、アメリカのダイエタリーサプリメントのものを参考にするとか、つまり、これまで検討されてきたものではない部分がすぽんと入っている感じがしましたものですから、1月の消費者委員会の建議、健康食品の表示のあり方については法執行とかがありましたが、一企業の責任における機能性表示とか、そういうことまで考えていらっしゃらなかったような気がします。
 そういうことについて、これが食品表示法という制定された法律の前に、あれは施行は2年以内ですから、この機能性表示自体が、基本計画の中では平成26年度ですので、その法律の前に見直しが図られる可能性があるわけで、そうなりますと、消費者委員会として何らかの形の意見とかはどうなのかなと思いましてね。

(答) 消費者団体からこれに反対する意見書が総理や消費者担当大臣宛てに提出されていることは承知しております。栄養機能食品制度について、やはり海外の具体的な事例とか実証的な研究等を参考にしながら、新たに追加すべき栄養成分の有無をきちんと検討していただくということが必要であります。健康食品のフォローアップの中では、こうした新しい機能性表示についての考え方についてもきちんとヒアリングを行う予定でおります。そこであらわれた事情が、消費者問題にとってやはり看過できないということでありましたら、改めて消費者委員会として申し上げることがあるかと思います。

(事務局) どうぞ。

(問) この機能性表示のところは、消費者庁の中に検討会ができるのでしょうか。

(事務局) このというのは、どの部分でしょうか。

(問) 企業による、基本計画に新たに入った。

(答・事務局) はっきりとは聞いていないですけれども、多分そうではないかと思います。

(問) 消費者委員会は、これにはかかわらないのですか。

(答) どうでしょうか。

(答・事務局) 現段階では直接はかかわらないと思います。まず関係省庁で連絡会議みたいなものをやられて、どこでやるのかという話になるのだろうと思います。

(答) 消費者庁が問題の整理を最初にされると思うのですけれども、その情報をうまく共有させていただきながら、消費者委員会としても、今後の進め方について連携して検討していく必要があるだろうと考えております。

(問) それから、これとは別に、食品表示法が通って基準をつくるところが60ぐらいあると言われているのですが、そこのところをもう少し教えていただいて、それはこの消費者委員会でどのような形でやっていかれるのか。

(答) 基本的には、60以上の問題に関しては消費者庁の表示課が作業をされるというふうに聞いています。
 あれは、たしか最終的に消費者委員会の意見を聞くことになっていましたね。

(答・事務局) そうです。消費者委員会の食品表示部会で審議することになります。

(問) 食品表示部会に、項目ごとに次々に出てくるということですか。

(答・事務局) 表示については消費者委員会の意見を聞くというのが法律で、食品表示法で入っていますから、次々か、まとまってかはわかりませんけれども、それは当然、消費者委員会の食品表示部会で審議をいたします。

(問) それから、今週の火曜日の詐欺的投資被害の消費者庁と消費者委員会のやりとりを聞いていて、消費者庁の視点とは余りに違う。本当に特商法の解釈が今の消費者庁の言っているとおりなのかというのが、私はずっと特商法を追ってきている人間からしてもすごく気になる発言で、ここをどう消費者委員会がおさめられるのかがすごく気になっているところなのです。
 そこまでほかの法律も言うのであれば、消費者庁にも企画立案権限はあるわけなので、何となく特商法ができないことの言いわけのようにも聞こえなくもない。あの辺は、これは会見で話を聞くものではないのかもしれないのですが、消費者委員会はどのようにあの議論を受けとめられているのでしょうか。

(答) 消費者委員会の考え方と消費者庁の考え方がはっきり、特商法の目的をめぐって違っていることは確かです。特商法に関して言いますと、委員会としては、権利も含めて、外形標準的に取引には特商法は適用できるはずであるという理解をしております。
 加えて、指定権利制の廃止は、欺瞞的な取引への対策としても一定の効果はあるはずである。それは特商法の中での効果としての行政措置では難しい面があるかもしれないけれども、ほかのさまざまな機関、例えば警察などの権限の発動を促すきっかけにもなるはずであると考えています。消費者委員会としては特商法の位置づけを、消費者保護のための法律であることを第一義として考えるべきであるという立場です。
 消費者庁は、特商法の法目的からすると、もともと詐欺的取引は外れていて、およそ欺瞞的な取引とか架空の商材は対象外であるという発想で考えている。でも実際に、例えば有体物であればまがいものを売っている。例えばガラスの細工物をダイヤモンドだと称して売っているようなときに特商法が全然適用されないかというと、適用されているわけです。ですから、それを考えれば権利に関してだって、結果的に架空とか欺瞞的な権利であっても、権利としてそれが商材となって市場に出てきて消費者に取引被害を与えているときに、特商法がそれに対して何の手も打てないはずがないと思います。
 ですから、消費者庁がなぜそこまでかたくなに「権利」についてみずからを縛るような解釈をされるのかというのは、委員会の中でも理解ができないという意見が多いわけです。
 ただ、これから先のことを考えていきますと、特商法の改正も、いろいろな改正全部そうですけれども、消費者庁が先頭に立って法律案をつくって、国会に上程して、説明をして、そして変えていくということをやっていく機関ですから、その意味では消費者庁にちゃんと消費者委員会の意向を理解してもらって、なるほどなと思ってもらう必要がある。それまでに踏むべき手順として一体どういう手順が考えられるだろうということを、今、検討しているところです。
 対立の構図をつくるのはそんなに難しいことではないのですけれども、対立をしたままでは何も生まれませんので、どういうふうにしたらいいかなということはちょっと悩んでいます。

(問) もう一つ、実は地方消費者行政のあの報告案を拝見して、これもまた会見場で言うようなことではないのかもしれないのですが、これは今さら言われなくても、こんなことはわかっている。自治体が消費者委員会に期待していたことはこういうことだったのか。今、次の当初予算も非常に厳しい状態で、準則ができたといっても、どこまで使えているのか、はっきりしない。でも、5年目で来られた段階で、本当にこの先がどうなるのかという不安がやはり残っている中で、消費者委員会に対する期待はすごく大きかったと私は思っているのです。
 なので、一番、都道府県とかが困っている役割分担がなければ、財政のところに国がどう支援してくれるかという一番欲しいところが何もない。これはどう書こうかと迷っているのですが、きっと地元は、現場は失望するのではないかという気持ちがすごくあるのですが、どのようにお考えになっているのでしょうか。

(答) まだ報告書を受け取っていない段階なので、きちんとお答えできないのですけれども、少なくとも6回しかない会議の中で全体についてのビジョンを示すのはかなり難しかったのだろうと思います。差し当たって、地方の消費者行政を下支えするための議論で終わってしまったということで、本丸まで行けていないのです。それが、今、考えなくていい問題という話ではなくて、むしろ、そこに向かって、本丸に向かっていろいろ議論しているところではあるわけで、今回の報告書では入り口の段階ということで、ぜひ第3次の消費者委員会に引き継いでいただいて、これを実現してもらいたいと思います。
 消費者委員会は、前々から、国がある程度下支えしないと、現在の地方消費者行政の状況から考えて、このまま地方がやっていくことは無理であるということを何度も申し上げています。理念の問題以上に、どういうふうにしたらそういう下支えが継続的にできるかということを考えないといけないのだと思いますが、もう少し調査も必要ですし、そこまで具体的な議論がまとまらなかったということで、申しわけなく思います。

(問) あの報告書をもとにして、8月中には意見、提言、建議という、どういう形で出るのでしょうか。

(答) 恐らく提言ではないかと思います。

(答・事務局) 実際には3月末からスタートしていて、6回ということで、まず現況調査をもとにして、今の基礎自治体のうち、特に小規模自治体がどういう状況にあるのかというのを、現状分析を前半はしたというところで、後段もその現状を、まだ非常に弱体であるというところは見てとれたわけですから、そこでどういうふうにして継続して質を上げていくかを課題にして今回審議していて、本来であれば都道府県の役割とか国の役割というところを重点的にやりたかったのですが、そこまで時間が足らずに、検討し切れていないところです。
 ですから、ちょっと中間的な取りまとめの感じで、この第2次のところでは取りまとめて出すというところでして、ただ、おっしゃられたように、やはり現場の人たちが意気消沈するようでは本当にいけないので、何とかまた委員の皆様にも御意見をいただきながら修文も重ねて、できるだけ委員会でもそれを引き取って意見を出せるようにしたいと考えています。

(答) 専門調査会が委員会の任期をまたいでつくれるようだといいのですけれども、とりあえず第2次の任期で終わって、一旦切れるということなので、本来であれば続けてやるべきテーマだろうと思います。

(事務局) それでは、14時半になりましたので、またありましたら、ぜひ個別にでも御質問・御意見をお聞きにいらしてください。
 16時からは消費者委員会も予定しておりますので、1時間ちょっとというところですけれども、消費者契約法の学習会ということで、お手元に簡単な概要を配っておりますので、それを中心に話をしたいと思います。また、シンポジウムのほうの取材もどうぞよろしくお願いいたします。
 きょうはありがとうございました。

(以上)

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