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第209回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2015年12月15日(火)12:58~14:23

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

  • 【委員】
    河上委員長、池本委員長代理、阿久澤委員、大森委員、蟹瀬委員、鹿野委員、長田委員、中原委員、樋口委員、増田委員
  • 【説明者】
    消費者庁 鈴木消費者政策課長、加納消費者制度課長
  • 【事務局】
    黒木事務局長、小野審議官、丸山参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者基本計画の検証・評価・監視について
  3. 消費者裁判手続特例法に関する政令、内閣府令、ガイドラインについて
  4. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○河上委員長 それでは、時間になりましたので、始めさせていただきます。

本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

ただいまから「消費者委員会第209回本会議」を開催いたします。

なお、阿久澤委員が若干遅れてお越しということでございます。

それでは、配付資料の確認をお願いいたします。

○丸山参事官 配付資料、お手元の議事次第の下部のほうに提示しております。

資料1といたしまして商品先物取引関係資料。

資料2-1~2-6まで、消費者裁判手続特例法に関する資料。

参考資料につきましては、1、2、3ということになっております。

もし不足がございましたら、事務局までお申し出いただきますよう、よろしくお願いいたします。


≪2.消費者基本計画の検証・評価・監視について≫

○河上委員長 最初の議題は「消費者基本計画の検証・評価・監視について」です。

今月の8日、第208回本会議では、電気通信サービスに関わる消費者保護についてヒアリングを行いましたけれども、本日は、商品先物取引法のいわゆる不招請勧誘規制緩和後の状況についてヒアリングを行いたいと思います。

経済産業省及び農林水産省は、平成26年4月に商品先物取引法施行規則及び商品先物取引業者等の監督の基本的な指針の改正案を公表いたしましたが、この改正案が消費者保護の観点から見て重大な危険をはらむものであるということに鑑みまして、その動向を看過することができず、当委員会は、その再考を求める意見書を同月に公表いたしました。

その後、消費者庁も含む3省庁での協議を踏まえ、経済産業省及び農林水産省は、本年1月に施行規則を改正、新たな監督指針を公表いたしました。消費者委員会は、同月の182回本会議においてヒアリングを行いましたが、法令の構造上の問題あるいは不招請勧誘禁止規制の立法趣旨との関係、消費者被害を防止できないのではないか等の点で、なお懸念がある旨、私から申し上げたところであります。本日は本年6月に施行された改正施行規則について、モニタリングを兼ねて施行後の状況についてヒアリングをし、意見交換を行いたいと思います。

消費者庁におかれましては、お忙しいところを御出席いただきまして、まことにありがとうございます。それでは、商品先物取引法の不招請勧誘禁止緩和後の現状について、10分ほどで御説明をお願いいたします。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 消費者庁の消費者政策課長の鈴木でございます。よろしくお願いいたします。

今、委員長から御説明がありましたとおり、経済産業省、農林水産省の省令改正でございますが、状況については3省庁でフォローしていくということで、今回は消費者庁のほうからまとめて御説明ということです。

資料でございますが、この関係は、資料1と参考資料1、参考資料2で御説明をさせていただきます。

まず、資料1でございますが、グラフの下に説明が書いてございまして、本年6月に施行された商品先物取引法施行規則等の改正により、商品先物取引の不招請勧誘の禁止の例外が拡大され、以下の不招請勧誘が可能となったということで、商品先物取引法におきましては、不招請勧誘の禁止という原則が規定されておりますが、省令でその例外として勧誘できる範囲が定められており、その省令の改正で例外の範囲を広げたということでございます。

参考資料1は、ことしの1月に3省庁で委員会に御説明させていただいた見直しの内容の資料の抜粋でございまして、参考資料1の1ページ目が新しく勧誘できるようになった類型、2ページ目がその見直しの中身の重層的な委託者保護の取組ということで、広げた部分についてはいろいろな措置を講じているということです。

3ページ目は、包括的な委託者保護策ということで、省令のルールとしてどう作っているということ以外にも、主務省のほうで外務員の研修をするとかトラブル110番を作るとか、また、自主規制ルールの厳格化や被害救済ということで協会のADRの強化などをしますという御説明をさせていただいたものを改めて付けてございます。

本体資料のほうに戻っていただきまして、見直しの内容を簡単に改めて御説明させていただきますが、2つの類型が例外として新たに入ったということでございます。1つは、ハイリスク取引の経験者、有価証券の信用取引とか他社でのFX取引等のハイリスク取引を行った経験者の方に対する勧誘ができるようになったというのが施行規則の第102条の2の第2号の類型でございます。

もう1つは、一定の要件を満たす方であれば、ハイリスク取引の未経験者であっても勧誘ができるという、施行規則の第102条の2の第3号の類型でございます。一定の要件につきましては、65歳未満とか年金等生活者ではないとか、年収又は金融資産で一定の金額を持っている、ないしは弁護士や公認会計士等の一定の資格がある方というような複数の要件を満たす方が対象になります。なおかつ、ただし書きにございますように、契約前に取引のリスクの理解度確認テストをして、それで満点をとる。要は商品先物にどういうリスクがあるかということを理解している方であること。また、契約後も、熟慮期間ということで一定期間はすぐに取引を始められないとか、投資上限額を設けるといったような重層的な顧客保護の仕組み。参考資料1の2ページ目のところでございますが、そういう措置を講じた上で、例外を拡大する見直しをしたということでございます。

その後の状況ということで、グラフの説明になるわけでございますけれども、最近の国内商品先物取引の消費生活相談の動向、これはPIO-NETでの国内商品先物取引に関する相談の件数ということでございまして、ことしの4月以降の月別の相談件数をとっております。6月はちょっと多くなっておりますが、全体的に減っているといいますか、少ないということでございます。12件の下に点線を引いてございますけれども、2014年度、昨年度の商品先物取引に関する相談が年間で141件ございましたので、月平均にすると12件弱ということで線を引いておるわけでございますが、商品先物取引に関する相談は、昨年度に比べて少なくなっているという状況であります。なおかつ、1ページ目の丸の2つ目のところでございますが、現在のところ、6月に施行された見直しに係る勧誘、いろいろルールを設定したわけですけれども、そういうルールに違反するといった内容の消費生活相談は寄せられていないということでございます。

1ページ目の下のところでございますが、主務省からの状況報告ということでございまして、施行後の状況につきましては、3省庁で情報共有をしていくということにしておりますが、新しくできるようになった類型の勧誘につきましては、会社の中で内部統制体制ができていなければ勧誘ができないということになっておりまして、両省のほうで、その体制が整備されているかということを確認しているということでございます。この関係では、資料1の3ページ目でございますけれども、両省のほうで確認している内容として、2号の類型についての勧誘の体制ができているのが今5社あり、3号については、今、体制整備が確認できている業者はないという状況だということでありまして、資料1の2ページ目の上のところに書いてございますが、実際に2号、3号の類型の勧誘を今やっている業者はいないということでございます。

そういうこともありまして、経済産業省、農林水産省の商品先物トラブル110番におきましても、6月に施行された見直しに係る勧誘に関する相談は今のところ来ていないということでございます。

あと、参考資料2を御説明いたします。この規制の見直しの関係では、商品先物取引はリスクが高いということもありまして、被害の未然防止のために注意喚起を積極的にやっていくべきであると委員会からも御指摘があったところであり、基本計画の中でもリスクの高い取引についての注意喚起をやっていくという記述がございますので、そういうことを受けまして、6月の施行に先立ち、5月に消費者庁のほうで、参考資料2のようなチラシを作りました。

この内容につきましては、主務省とも調整をして作ったものでございますが、先物取引のリスクということで、支払った金額以上に損失が発生することがあるというようなことが1枚目に、裏面には消費者に対するアドバイスということで、話を聞きたくなければきっぱり断りましょうとか、業者が許可を受けているか確認しましょうとか、そういうことを書いてございます。これを5月に消費者庁で作りまして、全国の消費生活センターや消費者団体などに、7万部印刷をして配布しました。また、紙での配布だけではなくて、消費者庁のウェブサイトにも掲載して、いつでも見られるようにしておりまして、こういうこともあって、現状としては、今、見直しの内容について特段問題になっている状況ではないという認識でいるということでございます。

以上でございます。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、御質問、御意見のある方は、御発言をお願いいたします。

増田委員、どうぞ。

○増田委員 御説明、ありがとうございます。

私が勉強不足かもしれないのですけれども、理解度確認の部分でテスト方式ということがありますが、テストの内容というのは、あらかじめ何か一定程度のレベルというのはあるのでしょうか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 テストについては、ひな形は以前の委員会に資料として出していたかと思いますけれども、こういう値動きをしたときにどれぐらい損失が出るのかということを自分で計算していただく、元本がなくなるといったことを自分でモデルケースをもとに計算をしていただくというようなテストになっております。

○増田委員 ありがとうございます。

そうした場合、外務員の関与を極力避けるということが記載されておりますけれども、実際に家でやって直接会社のほうに提出するような仕組みになっているということでしょうか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 そうです。このテストは外務員が関わらず、その会社の管理部門のほうからお客さんのほうにお送りして、お客さんが書いて管理部門のほうに返して、管理部門のほうで採点するということで、テストには外務員が関与しないという仕組みにしております。

○河上委員長 よろしいですか。

蟹瀬委員、どうぞ。

○蟹瀬委員 教えていただきたいのですが、65歳未満で年金などの生活者でなくという縛りがこの中にあるのですが、65歳未満の人しか先物取引はできないという理解でいいのですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 これはあくまでも不招請勧誘の規制でございまして、資料1の真ん中辺りに注で「不招請勧誘とは」と書いてございますが、勧誘を要請していない顧客に対し、訪問又は電話で勧誘する行為が不招請勧誘で、これについて禁止ということでございます。ですから、例えば会社がコマーシャルとかPRのチラシとかを配って、それを見て関心があるということで店頭にお客さんのほうから行くとかというようなことについては禁止されておりません。

○蟹瀬委員 そうしますと、もう1つ質問なのですが、この配布されるチラシを読んだときは、ただ気を付けなさいということは書いてあるのですが、そういった条件に満たされていないとできないよということはどこで消費者は知ればいいのですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 このチラシは裏表1枚で作ったものですが、このチラシにどういう情報を入れるのかいろいろ考えまして、今回の見直しのルールを事細かにここに説明をするのがいいのか、それよりも先物取引というのはこういうリスクがあるので、今回の基準云々に関わらず、先物取引をやるときにはこういうことに注意をしてくださいというように、もっと大きなといいますか、もっとベースのところの理解をしていただいたほうがいいのではないかということで、このチラシは作っております。

個々の具体的な確認のルール等につきましては、業者のほうが詳しくわかっているわけですし、参考資料1の2ページ目の重層的な顧客保護の取組の右下のところですけれども、こういうルールを守らずに業者が取引をしたといったような場合には、顧客に発生した損失を事業者の側に付け替えるという、ペナルティーといいますか、実効性担保のための民事的なルールも今回付け加えておりますので、何歳とか何の手続があるとかというようなことを1つ1つ細かく利用者の方に知っていただくより前に、先物取引にはこういうリスクがあるとか、あるいはすぐわかる許可業者かどうかということをまず確認していただきたいということを中心に、このチラシは作ったということでございます。

ホームページには、今回の見直しの内容も書いてあり、それに応じてどうだということはもう少し詳しく載せており、国民生活センターのほうでも制度の見直しに即した注意喚起をしております。

○蟹瀬委員 最後にもう1つだけ質問なのですが、このチラシの中で年収などを答える場合、正確に伝えましょうということがあるのですが、基本的に年収とか資産とかというのは公表したくない、個人的にはしたくない。なぜここで伝えなければならないかという理由は、ただあなたの生活を守るためと書いてあるのです。ここに書いてあるような年収800万円以上、もしくは金融資産2,000万円以上でないと不招請勧誘ができないよということをもっと明確にしていないと、これは余り働かないような気がするのですけれども、それはどうなのですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 それを書いたほうがよかったのかというのはあるかもしれませんけれども、「過度な投資が行われないように」という趣旨は書いてあり、また、今、御指摘ありましたように、こういうものを教えたくないというのはおっしゃるとおりだと思いますので、なお書きのところで、「取引を行うつもりがない場合は、年収などを答える必要はありません」と書いております。ですから、まず先物取引にはこういうリスクがあるということを理解した上で、それでもやってみようかという方が初めてそういうフェーズに入るので、初めから細かいルールを説明するよりは、先物取引のリスクをまずしっかり理解した上でやるかどうかということを考えてほしいということを、むしろこのチラシとしては強調したということでございます。

○河上委員長 池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理 池本でございます。

御説明いただいた中で、例外の第2号と3号、それぞれについて体制整備が確認されている事業者が、2号について5社、3号については今のところないということでした。これは特に2号又は3号に基づく勧誘を希望するということで体制整備を進めている途中でまだこれだけしか確認に至っていないということなのか、まだ余りこの例外を使って営業活動をしようということの動きがそれほどないというところなのか、その辺りの実情というのがもしおわかりであれば教えていただきたいと思います。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 すみません、実際に事業者に対する調査とかヒアリングをしているのは主務省である経済産業省、農林水産省なので、事業者がどう思っているのかというところまでこちらでは把握できておりません。

○河上委員長 よろしいですか。

大森委員、どうぞ。

○大森委員 資料1のグラフなのですけれども、やはり不招請勧誘が効果を上げて、被害がずっと落ち込んできたという非常にすばらしい実績だと思うのですが、うまく法律が機能しているのであれば改正する必要はなくてこのままいくべきだと思うのですけれども、どうしてあえて緩和をしないといけないのでしょうか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 それは、これから緩和しようということではなくて、今回の緩和をしたということについてですね。

○大森委員 はい。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 その話になると、過去の経緯にさかのぼってしまうのですが、2年前の規制改革実施計画が最初の発端でありまして、顧客保護に留意しつつ、市場活性化の観点から規制の見直しを検討するという閣議決定があり、それを踏まえて主務省である経済産業省、農林水産省のほうで省令改正の案を作った。それが、委員長が最初におっしゃった去年4月のパブコメですけれども、それに関しては、閣議決定にある顧客保護の観点が手薄なのではないかということでいろいろ議論があり、消費者庁もその検討に参加してこのような内容としたということです。一方では市場活性化という要請があり、ただ、顧客保護に留意しつつということで、こういう見直しになったということでございます。

○大森委員 市場活性化にはいろいろな方法があって、もっと安全に高齢者が投資できるような施策を考えるとか、そういうほうも考えてほしいと思います。

資料2のチラシなのですけれども、ウェブと、7万部配布されたということなのですが、これはどういう方に見せようという、対象はどういう方というつもりで作られたチラシでしょうか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 広く一般の方ということですが、特に高齢者の方が勧誘を受けるのではないかという議論もありましたので、おじいさんのイラストも入れておりますけれども、高齢者の方でもわかるようになるべくわかりやすい表現にしたつもりではございます。

○大森委員 実際に7万部配布された先はどういうところですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 全国の消費生活センター、消費者団体にお送りしまして、更に追加で欲しい、例えば会員に配るというところがあれば追加でお送りしています。

○大森委員 消費生活センターとか消費者団体の方は、こういう先物取引に参加される方だと思われますか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 消費生活センターの職員や消費者団体の役職員の方が先物取引をするということではなくて、そういう方に、こういうチラシがある、あるいはこういう仕組みになっているということを知っていただければ、その周辺の方、その会なら会の活動に参加される方とか、あるいは消費生活センターであればそこに来られる方とかに周知をしていただきたいという趣旨でお配りしたということでございます。

○大森委員 多分そうだと思うのですけれども、啓発のチラシを全て消費生活センターとかに置いていますが、取られる人というのはすごく消費者団体の重鎮であるとか、消費生活センターの相談員であるとか、消費生活アドバイザーとか、相談員の資格試験を受けようと思う人たちがコンパクトに上手にまとめてくれていて勉強になるわという感じでとられていると思うのです。

なかなか一般の消費者までこれが行き渡っているかどうかという点について、いつもすごく疑問に思っているのです。本当に一般の消費者に周知徹底させたいのであれば、東京のほうはどうかは知りませんけれども、関西だったら「ちちんぷいぷい」という番組があって、おばちゃんは全員見ています。東京でも共通だと思うのですけれども、NHKの連ドラの「あさが来た」とか、ほとんどの方が見ていると思うのです。そういう直後にテレビでやるとか、テレビはお金がかかるかもしれませんけれども、たくさん印刷して配るのもすごくお金がかかるので、もう少し効果的なやり方というのはないのかなという気がします。

間接的に伝えるにしても、これを理解した上でわかりやすく伝えられる人というのはほとんどいないと思うのです。間接的に伝えることを狙うのであれば、これを見せながら説明しやすいような工夫が要ると思うのです。逆にストップというような手形みたいなものがあって、このお金はなくしても大丈夫ですかとか、ストップ、あなたはこれでちゃんと生活できますかというような、何か手形でチェックして、こういう人しかだめなのですよとか説明できるようなものが要るかなと思うのです。だから、裏表にするのであれば、片面はそういうように見せながらできるようなパンフレットにして、裏にその趣旨だとか、もっと詳しく書いているというような形のもの、もう少し工夫が必要かなといつも思っているのです。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 このチラシも一応裏と表で違う使い方ができるようにとかいろいろ工夫をしたつもりではあるのですが、テレビ番組はおっしゃったように予算がかかるのでなかなか難しいですけれども、今後の注意喚起に関しては、御趣旨を踏まえてできる工夫は考えたいと思います。

○河上委員長 よろしいですか。

池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理 意見というか、お願いになりますが、先ほどお伺いしたように、この省令改正は、施行されてまだ半年で、業者がここを利用しようという動きが広がるのか、それとも業態の転換などで安定的に推移するのか、まだ評価できる段階ではないと思います。その意味では、消費者庁としては、経済産業省、農林水産省を通じて業界の動向を更に丁寧に監視していただきたいと思うのですが、やはりそのときにはもともとこの先物取引被害というのは過去に非常に深刻な被害を繰り返してきた末での不招請勧誘禁止が導入されたこと、省令改正そのものが法律の定めた原則を逸脱するのではないかという厳しい批判意見が多数あったことも踏まえて、本当に慎重な監視を継続していただきたいと思いますし、むしろ委員会としても今回にとどまらず、また時々状況をお伺いする必要があるのかなというように感じています。

以上です。

○河上委員長 いかがですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 省令改正の際に委員会でも御説明したとおり、3省庁で状況をフォローしていくということで、今回でフォローが終わるということではありませんので、フォローは引き続きやっていくということでございます。

○河上委員長 長田委員、どうぞ。

○長田委員 先ほど池本委員長代理の御質問の事業者の動向のところで、もし経済産業省や農林水産省に確認していただけるのでしたら、この3行目のところに勧誘を希望する事業者について調査及びヒアリングを実施したというように書かれているのですが、何か勧誘を希望する事業者というものが既に把握されているのか、それとも50~60社でしょうか、取引業者及び仲介業者の皆さん全部にこの調査をなさったのかということと、先ほどの質問の意図にもありましたけれども、例えば第3号について、今、整備を準備中なのかどうかというようなことを把握してらっしゃるかどうかなど、もう少し詳細な情報をいただければと思います。

その上で、不招請勧誘の問題ももちろん大きいのですけれども、もともと素人の一般の人が、非常にリスクの高い取引に参加すること自体、かなり危険度が高いのだということは今後も周知していく必要はとてもあると思いますので、このチラシ、いろいろな皆様のアイデアもありましたけれども、バージョンを変えながら、是非今後も周知に力を果たしていっていただければと思います。

○河上委員長 現在の事業者の動向について、経済産業省あるいは農林水産省の調査状況をもう少し具体的にまたお知らせいただけますか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 確認します。

○河上委員長 お願いします。

蟹瀬委員、どうぞ。

○蟹瀬委員 最後に1つお願いなのですが、この省令改正のあった一定の要件、契約後のというのがありますね。確かにホームページを見ればわかるかもしれませんが、高齢者がホームページを見て調べるかというと難しいものもあるかもしれず、この情報は消費者にとっては自分を守る情報でもありますので、年収の話、資産の話、数字にまつわるところなどは情報としてきちんと個人が知っていれば断る理由が非常に簡単なのです。それがありませんからと言えば不招請勧誘というのはすぐ断れてしまう。だから、情報が力ということがありますので、消費者にわかりやすくこういったところがすぐ理解できるように伝える方法があれば、今後考えていただけるといいなと思っています。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 考えていきます。

○河上委員長 ほかはよろしいですか。私からも若干伺っておきたいのですけれども、3省庁で今、定期的に連絡を取り合っているということですが、具体的にはどういう形で情報交換なさっているのですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 実際に打合せをするときやメールや電話での連絡など、いろいろあります。

○河上委員長 具体的に現在の数字がどうなっているかとかというような話も出てくるわけですね。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 今日の資料1で書いているような、例えばPIO-NETでは商品先物取引に関する相談の状況がこんな推移であるというようなことです。PIO-NETの状況は消費者庁で把握して両省に情報共有するということですし、トラブル110番のほうにもそういう相談が来ていないといったことを情報共有しているということでございます。

○河上委員長 もう1点、この注意喚起は結構なことなのですけれども、例えば余裕資金というのがどういう意味合いを持ったものなのかとか、概念は結構難しいかもしれません。つまり、リスクマネーに投じてもいいお金というのは、恐らく持ち家の人なのか、借家の人なのかによっては違ってくるでしょうし、さらに、安定した収入がどのくらい将来見込めるのかということによっても違ってくる。年金生活者というのははっきり客観的指標になりますけれども、そうでないと将来の収入がどのくらいまで安定して入るのだろうかということによっても、金融資産というか、余裕資金というのは違ってくる可能性があります。その辺の具体的なわかりやすい理解が金融資産というだけでは恐らくわからないのではないかという気がするけれども、いかがですか。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 金融資産の定義は省令上決まっていまして、例えば不動産は入らないということになっており、金額基準がある金融資産とは何かというのは定義されています。ただ、委員長が今おっしゃった、人によってどれぐらい投資ができるかということは、この制度とは別に、個人が生活設計をどのようにしていくのかという消費者教育的な面もあるかと思いますので、それはこの問題に限らず、1つのテーマではあると思います。

○河上委員長 やはり高齢者に同じ情報を渡すのでも、高齢者が実質的にこれは金融資産としてリスクマネーに投じてもいいお金だというように判断するためには、その部分がある程度理解できていないと、言葉だけが入っても意味がないのではないかという気がするのです。ですから、その辺は今後、広報とか注意喚起の段階で、先ほど来いろいろお話が出ていましたけれども、工夫をしていただく必要があるのかなという気がいたしました。

現在の状況を説明いただきまして、改正省令の執行以降、実際に未経験者への勧誘を行っている事業者は現時点ではいないということでして、結果として、それによる被害者、消費者被害というのは出るような状況ではないということは本日のヒアリングで確認いたしました。それならば、政令を変えてまで緩和した意味は本当にあったのだろうかと逆に思ってしまいますけれども、いずれにしても、本日のヒアリングではそれを確認いたしました。

しかし、従前から申し上げているとおり、消費者委員会としまして、本件については想定される消費者被害の発生を防止するためには、最大限の取組を行う必要があると考えております。また、今般の改正施行規則が真に消費者被害の防止に効果があるかどうかということは今後とも注視する必要があると考えているところであります。

勧誘に関する苦情相談というものがもし増加に転ずるという兆しが少しでも見えたときには、直ちに省令を見直していただくべきことは、何度も申し上げておりますとおりで、本件については、当委員会としても引き続き重大な関心を持ってこれを注視してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

消費者庁におかれましては、お忙しい中審議に御協力いただきまして、まことにありがとうございました。

○消費者庁鈴木消費者政策課長 ありがとうございました。

(消費者庁鈴木消費者政策課長退席)

(消費者庁加納消費者制度課長着席)

≪3.消費者裁判手続特例法に関する政令、内閣府令、ガイドラインについて≫

○河上委員長 次の議題ですけれども、消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律、いわゆる消費者裁判手続特例法に関する政令、内閣府令、ガイドラインについてであります。

消費者裁判手続特例法は平成25年12月に成立、交付され、本年4月には特定適格消費者団体の認定、監督に関する指針等、検討会の報告書が公表されたところであります。それらを受けて、消費者庁は政令案、内閣府令案、特定適格消費者団体の認定、監督等に関するガイドライン案をそれぞれ作成し、本年6月から7月までパブリックコメントを行い、当委員会においては7月の第197回委員会本会議においてヒアリングを実施したところであります。その後、11月11日に政令、内閣府令が公布されまして、ガイドラインが公表されました。本日は、その政令、内閣府令、ガイドラインについて御報告をいただこうと思います。

消費者庁におかれましては、お忙しいところを御出席いただきまして、ありがとうございます。たくさんの内容ではありますけれども、20分程度で御説明をいただければと思います。よろしくお願いします。

○消費者庁加納消費者制度課長 消費者庁の加納と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

資料を幾つかお付けしておりまして、2-1が制度の概要ということになります。2-2で政令と内閣府令について、2-3でガイドラインについてというようにしておりまして、2-4でガイドラインの本体、2-5で意見募集、2-6で意見に対する考え方というので、これで1セットとなっているかと思います。

まず、制度の概要、2-1でありますけれども、これは既に御案内のとおりでありますが、念のためふえんして申し上げますと、ここに書いているような背景があるという問題意識のもとで、2段階型と私どもは呼んでおりますが、新しいタイプの訴訟制度を創設するという内容であります。

1段階目で共通義務というようにこの制度でなっておりますが、事業者と多数消費者との間の法律関係を共通義務という形で確認をするというものでありまして、その1段階目の判決が確定しましたら、それに基づきまして2段階目の手続に進むというものであります。

2段階目の手続においては、個別に消費者から授権を受けて適格消費者団体が手続を追行するわけですが、この手続では簡易確定手続と呼んでおりますけれども、事業者の認否と書面による審理を中心としまして、簡易迅速に個々の消費者の請求金額を確定していくというものであります。異議がある場合には通常の訴訟に移行するということで、最終的には通常訴訟による解決の道を残しております。

手続の追行主体としては、「特定適格消費者団体」と呼んでおりますが、現在の消費者契約法に基づく適格消費者団体の中から新たな認定を更に受けたという、2段階方式とでも言いましょうか、2階建て方式と言いましょうか、適格団体の中から更に選ばれた団体がなるというような枠組みをとっておりまして、その認定要件として、幾つか、小さい字で書いてありますけれども、要件を定めている。また、監督に関し責務規定もあるということであります。ガイドライン、政令につきましては、こういった適格団体関係を中心としたものというようになっております。

対象となる事案につきましては、ここに書いてあるとおり、一定のものに限って認めているという枠組みであります。

以上が制度の概要ということになりまして、2-2のほうで政令と施行規則、2-3のほうでガイドラインというようになりますので、この2-2と2-3に基づいて概要を御説明したいと思います。

まず2-2のほうですが、施行令、政令でありますが、マル1、マル2ということで書いておりまして、1つが認定の欠格事由に関するもの。もう1つが権限の委任に関する事項というようになっております。

2番の施行規則の概要というところであります。これはガイドラインの内容ともかなり重複しますので、ガイドラインのところの説明をしつつ、またこちらのほうに戻ってきたいと思っておりますけれども、手続関係としては、団体から消費者に対して通知をいたしますので、その通知の内容でありますとか、消費者に対して説明をしなければいけないというようなことを規定しております。

団体関係としましては、業務規程というのを団体が作るわけでありますけれども、業務規程の記載事項としてここに書いてあるようなものというのが掲げられております。

ガイドラインのほうを御覧いただきますと、主に認定、監督に関することということになりますが、こういった内容をガイドラインのほうに盛り込んでいるというものであります。

まず、左のほうの認定要件に関するものでありますが、(1)から幾つか書いてあります。活動実績が一定期間必要である。体制が整備されていること。経理的基礎がきちんとあることといったもの。これは法律にも書いてあるところですけれども、それをガイドラインとして書き下ろしたというものがあります。

(4)の報酬・費用のところであります。この報酬・費用は非常に難しい論点でありまして、先ほど河上委員長から御紹介のあった検討会の中でもかなりの部分、ここの議論に費やしたという経緯がありますけれども、結論としてはここに書いてあるような形で、検討会のほうでもおおむねこういった形でまとまりまして、ガイドラインもそれを踏まえて策定しております。

アというところに書いていますけれども、まず団体は一定の基準を作成して、その基準にのっとって報酬費用を取るのだということでありまして、余り場当たり的になっては困るということであります。

手続参加の費用というのと、債権届出の後の報酬・費用というのは分けておりまして、手続参加の費用、例えば裁判所に納める手数料でありますが、さまざまな費用がかかりますけれども、そういったものは基本的に団体は消費者から取ってよいということであります。ただし、どういった費用がかかるのか消費者はよくわかりませんので、そこはきちんと説明してくださいということでありまして、枠で囲ってあるマル1からマル6というようなことをできるだけ丁寧に説明してくださいということであります。

この点で先ほどの資料2-2の2の(2)というところに関係してまいりまして、説明をしようとする際には、できるだけ丁寧にやってくださいということでありますので、マル1に個別面談、電話、説明会などと書いております。ただし、多数の消費者との間である程度効率的にやらないといけないという要請もありますので、マル2のようにウェブサイトの閲覧による方法も認めるということにしておりますが、消費者にとっては裁判手続自体が縁遠いものでありますので、どういうものかというのをできるだけ丁寧に消費者に説明するということを書いております。

ガイドラインのほうに戻っていただきまして、報酬・費用のイのところまで御説明しましたけれども、ウのところでありますが、債権届出の後に報酬・費用をどうするかということで、これは実際に事業者からお金が戻ってきたという局面になりますが、その場合にどれだけ報酬として団体が取れるのかということであります。ここは非常にいろいろな議論がありましたが、結論としましては、常に50%超は取り戻しましょう。消費者に返してあげてくださいということであります。これ以外の基準というのはなかなか具体的にどういうような線を引くかというのは非常に設定するのが困難であるという結論に検討会ではなりましたので、当面はこれでやってみて、運用状況を見ながら、またここは検討しましょうということになっております。

ただ、50%は返すのだということは、逆に言いますと、50%にいくまでは団体は取っていいのだという話になります。そうしますと、取り過ぎるといいますか、回収額が多額になる事件とか、あるいは消費者が多くなるに従って効率化が図られるはずでありますので、できるだけ適切に消費者に返してあげるという基準を作っていただくということを前提に認定として認める、認定をするというような建て付けにしております。

なかなか少額事件が多いのですけれども、事案によっては多額になることもあるだろうと。数が多くなりますと作業量も増えますが、共通する部分も出てまいりますので、そういった意味での効率化が図れるだろうということでありまして、効率化を図りつつ、できるだけ消費者に返してあげるというようなことでやってくださいということであります。

業務規程の記載事項につきましては、小さい字で幾つか書いておりますけれども、こういった事柄についてきちっと定める。情報の管理とかこれは非常に重要でありまして、個人情報をかなり取り扱いますので、これはきっちりと管理をする。金銭管理についても当然でありますけれども、人のお金を預かるということになりますから、きっちりと管理するという管理の仕方などについて業務規程できっちり定めるということを書いております。

2番目のほうの被害回復関係業務というところでありまして、まず(1)で団体の説明義務ということを書いてありますが、できるだけ丁寧に説明しましょうという先ほど御説明したことと重複いたしますことを書いてあります。

(2)の団体の責務というところで、不当な目的でみだりに訴えの提起その他をしてはならないという、これはいわゆる濫訴の懸念でありまして、これはこの制度を創設する際に特に事業者関係者から、濫訴の弊害の除去というのを強く求められたところでありまして、このガイドラインの検討の際にも、ここも1つの大きな柱というようになりました。

ア、イということで、こういった場合が濫訴、不当な目的でみだりに訴えの提起などをしている場合に当たりますよということで、できるだけ例示をしていくということでありまして、アの消費者の利益の擁護を図る目的がないというような場合ということで、事例として点線の中で嫌がらせ目的とかいろいろ書いてありますが、こういったものを書いております。

イのほうで、根拠なくあえてやる場合ということで、点線の中に書いたリコールのケースなどを書いております。

最後の監督につきましては、ここに書いてあるとおりでありますけれども、不利益処分等については広くウェブサイトで公表するといったことを書いております。

御説明としては大体以上です。こういったガイドラインに基づきまして運用を図っていきたいと考えているところであります。

説明は以上であります。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、御質問、御意見のある方は発言をお願いいたします。いかがでしょうか。

大森委員、どうぞ。

○大森委員 特定適格消費者団体を新たに適格消費者団体の上に作るということなのですけれども、適格消費者団体も認定されるのにはいろいろ資料を出して認定されているわけですから、どうしてその上に更に作らないといけないのでしょうか。

○消費者庁加納消費者制度課長 適格消費者団体は今、差止請求という業務をやるというようになっております。今回は被害回復ということになりまして、やる内容はかなり変わってまいります。とりわけ冒頭の2-1の資料で2段階型手続というように申し上げましたけれども、この2段階目の手続という個別消費者から授権を受けてと、依頼を受けるようなものですが、裁判所に届出をして、事業者と交渉してお金を返してもらう。こういった手続は現在の差止にはありません。かつ、これが非常に重たいというか、大変な作業になってまいりますので、その業務内容は差止よりはるかに多いと思います。そういったはるかに重い内容を遂行するに足りる存在でなければなりませんので、認定要件もその分加わってきています。

○大森委員 実際、今の適格消費者団体の中で差止制度とかアクティブに動いている団体というのは割と財政基盤が弱くて、特定適格消費者団体になりにくい団体が多いのではないかなと思うのですけれども、そういうアクティブに動いている団体をいろいろ縛ることによって排除するというのは、日本国民にとって、もったいないことではないかなと思うのですけれども、いかがでしようか。

○消費者庁加納消費者制度課長 アクティブに動く団体はアクティブに動いていただくのがよくて、それはその環境を整備するのは当然のことでありますが、他方で、この制度を中途半端にやって途中で倒れるというのはもっと悲惨なことになります。それは避けなければならないというところでありますので、要するに制度の安定的な運用を図りつつ、被害救済の実効性を確保するということで、これは非常に長い年月の議論を重ねて専門家や消費者団体あるいは事業者団体関係者も交えた、非常に長い議論を積み重ねた結果でこういった要件が立てられております。あと、運用でそれが過度なものになってはいけないと思いますからガイドラインを作っているわけでありまして、ガイドラインを作ることによって行政が制度を恣意的な運用をしてはならないということで、そのガイドラインで何をするかと明確化しているということでないかと思います。

○河上委員長 よろしいですか。

樋口委員、どうぞ。

○樋口委員 今の大森委員の質問に関連するのですが、初歩的な質問になりますけれども、実際に特定消費者団体というのはどのくらい認められるのかとか、どのくらいの案件を扱うのかということについては、何か予測はお持ちなのでしょうか。仕組みとして整備をするということと併せて、被害を救済するためにはどの程度、この特定消費者団体が日本に幾つ認定されて、どういう形で被害を救済するような業務をどのくらい担うのかということについての予測というか、これはもちろん断定はできませんけれども、ある程度の見通しというようなものはガイドラインを作る場合にも必要になってくるのではないか。その辺について、何か既にそういう方向性をお持ちであれば教えていただければと思います。

○消費者庁加納消費者制度課長 余り御期待に添う回答ではないのですけれども、見通しは特に現時点ではないのです。これはやってみないとわからない話であります。

適格団体の差止制度というのが始まったのが平成19年でありまして、今は大体8年ぐらいたったところであります。先日、13団体目を認定いたしましたが、1年間で2つとかぐらいのペースで数がちょっとずつ増えている。これは最初、東京と大阪とか、そういったところだけでしたけれども、この間、岡山県の団体というのがありましたが、少しずつ地方にもそういう芽が生まれてきてできてきている。私どもとしては、そういった地方とかにおける適格消費者団体を目指したいという動きは大切にしながら、それを支援することによって、適格団体にたどり着いていただきたいとは思っております。

その特定適格団体は適格団体になってから更にという話になりますので、今、現行で13団体ありますけれども、13より増えるということはまずありません。13の中からどれだけなるか。被害救済は大事な話でありまして、私は個人的には適格団体はできるだけ特定適格団体になっていただきたいと思っておりますけれども、先ほど御質問にもありましたが、この集団的被害回復というのはものすごく大変な作業です。今まで弁護団とかいろいろやっていますけれども、ものすごく大変な仕事でありまして、そのものすごく大変なことをやるのは相当限らざるを得ない、絞らざるを得ないだろうというように思います。

ですから、団体としては、まずは適格団体になり、その適格団体になってからも更に力を蓄えることによって特定適格を目指していただきたいなということでありまして、すぐに皆さんやってくださいと軽々しく言うことは難しい制度だと思います。

○樋口委員 今のお話は非常に重要な点だと思うのですが、全国で適格消費者団体を設立しようという動きがいろいろありますし、ただ、正直言うと私はいろいろデータを見させていただいたのですが、財政基盤についてはどの団体も非常に弱い財政基盤なのです。いろいろ支援を受けて立ち上がり、制度を整備するということはあると思いますけれども、適格消費者団体を運用していくためには、きちっとした財政基盤が必要である。さらに、その中からもこういう特定適格消費者団体としての重要な任務を担う団体を育てていこうということであれば、まず適格消費者団体の財政的基礎をしっかり確立するような方向での政策も是非考えていただきたい。これは今、この場でどうということではありませんけれども、そうしませんと裾野が広がらないと特定適格消費者団体も実際にふさわしいものが余り出てこない恐れもあると思いますので、是非適格消費者団体が今、抱えている現状の問題点等について御検討いただいた上で、そういった方向性について更に強力に進めるような政策を検討いただいたほうがいいのではないかなと思います。

○消費者庁加納消費者制度課長 御指摘ごもっともでありまして、私どもそういう問題意識で更に取り組みたいと思っております。

現在、適格消費者団体の支援に関する検討会というのを消費者庁で開催しておりまして、その中では財政的な支援はもちろん、それにとどまらず情報提供に関する支援でありますとか、いろいろなことを検討したいと思っておりますので、その中でできることから1つずつやっていきたい。

また、裾野を広げる必要があるというのはそうでありまして、いきなり特定適格団体になるのは大変でありますから、まず適格団体になってというステップ・バイ・ステップでやっていただくしかなくて、まずは適格団体になるということなのですが、この適格団体になるということに関しましては、例の地方消費者行政推進交付金というのが設立の支援に充てられるという枠組みができておりまして、最近認定を受けている団体というのは、いずれもこの枠組みを活用してやっております。ただ、前提としては、地元の地方公共団体と適格団体が円滑な信頼関係を築いているというのが前提になっているように見受けられますので、そういった環境整備を図っていきたいというように思っております。

○河上委員長 蟹瀬委員、どうぞ。

○蟹瀬委員 消費者被害の回復のために大変いいことだというように思っておりますが、このガイドラインの中で費用と報酬というところがあるのですが、この回収額50%超は消費者の取り分とするということは、残りは報酬として特定適格消費者団体がいただくということになった場合、経費、費用が消費者のほうにかかっていますね。この費用を除いての50%以上をもらえるのか、あるいは費用は別に払って回収額の50%以上になっているのか、その経緯と結果を教えていただきたいです。

○消費者庁加納消費者制度課長 手続参加のための費用は別途取れるという枠組みで考えておりまして、これは団体の懐に入るものではありませんので。

○蟹瀬委員 例えば回収額が100万円ありました。51万円は消費者の私のところに戻ってきました。でも、その前に費用として25万円払っていましたということになると、やっていただいた方の報酬は50万円で、戻ってきたのは25万円しかないわけですね。そういうアンバランスな返し方になるのですかということをお聞きしているのです。

○消費者庁加納消費者制度課長 その25万円の費用がかかるケースというのが何かというのは、私はにわかに想定できませんが。

○蟹瀬委員 例えばです。

○消費者庁加納消費者制度課長 できませんが、手続参加のための費用は別途取れるとしてあげないと、団体は多分業務を続けられないと思います。だから、今の御質問の設例が、そういう設例はにわかに想定できませんけれども、仮にあれば25万円は別途取られる。

○蟹瀬委員 私が申し上げたいのは、費用を先にお払いしますね。例えば25万かかりますよと言われて、25万では大きいとして、5万なら5万かかりますよと言われて、被害者が5万円払って手続してくださいとお願いをしました。そうしたら、その方々はとてもよく働いてくださって、では、30万円返ってきました。30万円返ってきたから50%以上は戻さなければいけないので15万頭に戻しますよといったら、私のところに戻ってきたお金は15万ですが、実際に費用を5万円払っていますから、基本的には10万しか戻ってこないことになりますね。そういう形になるのですかというのをお聞きしているのです。

○消費者庁加納消費者制度課長 そうなります。

○河上委員長 では、鹿野委員、どうぞ。

○鹿野委員 この資料2-3のガイドラインの概要の表の左側のウの一番下のところに丸括弧があるのですけれども、そこには、消費者は回収額の50%未満の適切な範囲内で報酬・費用を負担と書いてあります。これは、先ほどの御説明と違うような気もしますけれど、いかがでしょうか。

○消費者庁加納消費者制度課長 ですから、イとウは分けて見ていただく必要があります。蟹瀬委員がおっしゃっている費用というので、ここで私が違和感を覚えたのは、ここの費用で25万かかるということはまずないでしょうと申し上げましたけれども、説明いたしますね。

このイのところの費用というのは、団体に取らせてあげないと団体は業務が多分回っていないものを想定しておりまして、それは消費者から取っていいですよと。

ウのところの報酬・費用というのは債権届出より後に手続がありますので、そこの費用というのは50%枠内でやってくださいということになりますから、こちらでそれなりの金額が発生するという可能性はあります。

○河上委員長 要するに、債権の届出の段階と、それ以降の実際に勝訴判決をとった後の分配のところでかかる費用と一応分けて考えているというわけですね。トータルで計算したときは50%よりも小さくなる可能性や大きくなる可能性はもちろんあるということですね。

○蟹瀬委員 そういうことを聞きたいのです。

○消費者庁加納消費者制度課長 申し上げたいのは、何回も申し上げている、大変な制度なのです。団体は非常に大変な役割になりますし、業務も非常に重いです。なので、ある程度取れるようにしてあげないと団体もやっていられないという話になると思います。ですから、これは消費者のためにやるわけなので、ある程度消費者から取れるようにするというのはむしろ当然かなと。他方で、取り過ぎはいけませんよということで50%。この50%というのは手続参加のための費用以外のところというようになってしまいますけれども、そういうような話にはなります。

できるだけ円滑に団体が安定的に業務を運営することを可能にするということで、それは行政の支援も当然必要なのですけれども、基本的に消費者のために一生懸命やるわけでありまして、消費者に対する説明義務は非常に重たいものを団体は負います。ですから、そういった消費者に対する適正な業務をするということを前提に、こういったものが取れるようにしてやるということでありまして、検討会の議論なども踏まえて、こういった枠組みで考えております。

○河上委員長 ほかには。

増田委員、どうぞ。

○増田委員 適格消費者団体が特定になるかどうかというのは今、皆さん全国で悩んでいるところだと思います。ちなみに私どものほうも当面様子を見ていきたいとは考えております。本来であれば多数消費者の非常に小さい金額の回収までもできれば一番いいなと思うのですけれども、そういう事案では無理なのではないかと思っているのです。

あと事案を選んでやっていかないと、到底団体としてはやっていくことができないだろうと考えておりますけれども、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

○河上委員長 いかがですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 もともと無理のあることをやろうとするのがこの制度ですね。先ほどから何回も言っていますけれども、こういった少額多数被害の回収の実現というのは、難しいのです。だから今までこういう制度はなかったわけでありまして、こういう制度を新しく作ったわけです。究極的な少額事件というのは、例えば偽装表示問題みたいなのがありますね。ああいうのは被害額が500円とかそういうようになってきますから、500円の事件をどうやって円滑にするかというのは極めて困難。どんな制度を作っても困難と言わざるを得ないですね。あるのだったら教えていただきたいですけれども、でも、それは将来的にはそういうこともやることになるかもしれない。この制度の対象には入っています。やろうと思ったらできる。実際にやるのは極めて困難。それは環境整備をさまざましていく中でチャレンジをしていただきたいなというのが私どもの考え方です。

○河上委員長 大森委員、どうぞ。

○大森委員 特定適格消費者団体になると、訴訟を通じて一定の収入を得る可能性はあるわけですけれども、特定が付かないただの適格消費者団体の場合は、申入れをしたりいろいろ消費者のために活動していますね。そういう会員はよくないですよとか、そういう約款はよくないですよということで。でも、どこから収入を得るのですか。その財政基盤のしっかりした一部の団体だけが特定適格消費者団体になるということは、逆に問題はないのでしょうか。

○消費者庁加納消費者制度課長 先ほどから何回も言っていますけれども、問題はないのかということに対しては、これだけの大変なことですから、できる人は限られてくるのはむしろ当然。非常に大変な業務ですので、それなりに能力もあり、体制もあり、財政的な基盤もあるという団体でないともともとこういうことはできません。ですから、あとはそういった団体をどうやって支援していくのかということで、冒頭にありましたように、まずは適格団体の裾野を広げ、その適格団体を更に支援して、こういった特定団体につなげていくということしかないと思います。

○大森委員 すると、適格消費者団体の支援は先ほど財政的、情報的な支援とおっしゃっていましたけれども、もう少し具体的に教えていただけますか。

○消費者庁加納消費者制度課長 先ほどから何回も申し上げていますけれども、地方消費者行政推進交付金の枠組みがありまして、それによって都道府県と連携をすることによって、都道府県から財政的な支援を受けるという枠組みが用意されております。

○河上委員長 よろしいですか。

鹿野委員、どうぞ。

○鹿野委員 この制度は、まったく新しい制度であり、これをうまく成功に導くということは消費者全体にとってとても重要であり、非常に大切なことだと思っているところです。先ほどから、この業務は差止とはまた違って、より重い業務を担うことになるので、それに見合った体制・基盤等が必要だというご説明があり、それについても、基本的にはそのとおりだと受け止めています。さてここで、先ほどの報酬・費用の基準というところに戻って、1つ質問をさせていただきたいと思います。

報酬・費用の基準については、授権に際して消費者に説明をするということになっています。当然のことながら、消費者としては、自分がこの授権をしたときに、それがどうなるのかということが非常に大切ですので、ここに書いてあるマル1~マル9の点に関する十分な説明が必要だということも、そのとおりだと思います。ただ、先ほどの報酬・費用の負担のところについては、授権された後の状況によって、実際に生ずるところの費用とかは変わってくることがあるのではないかと思うのです。そもそも授権してくださいというようにみんなに呼びかける時点では、どれぐらいの人が授権してくれるかということもまだわからないということが、最初の時期にはあるでしょうし、あるいは、ある程度の人数がそろってきたという時期であっても、その後の進展に関する事情は事案によっても違ってくると思います。そこで、50%を超えるものは消費者の取り分とするという中で、具体的にどれぐらいが消費者への戻し分となって、どれぐらいが費用あるいは報酬として消費者に返ってこないお金になるのかということを明確に示すのも難しいように思います。この決め方というのは、こういう場合だったらこういう計算になりますよという基本的な枠組みを明確に示しておくという形になるのでしょうか。あらかじめ何%みたいな形ではなかなか示しにくいのではないかとも心配しておりまして、それについて教えてください。

○消費者庁加納消費者制度課長 基本的には、今、鹿野先生がおっしゃったような枠組みになるのだろうと思っておりますが、団体としては、確かに見通しが当初立ちにくいのですけれども、消費者も見通しが立ちませんし、消費者はそもそもこの手続自体が何のことかよくわからないという人が大多数だと思いますので、可能な限りでとはなりますけれども、できるだけ丁寧に消費者に説明をしてあげてほしい。その場合、見込み違いというようなことも中にはどうしても出てくるわけです。完璧に将来のことはわかりませんので。なので、団体の説明としてはある程度堅めの説明と言ったらあれですけれども、そういった説明に実際のところはなるケースが多いだろうなとは思いますが、枠組みとしては今、先生がおっしゃったような枠組みになるかと思います。

○河上委員長 池本委員長代理、どうぞ。

○池本委員長代理 池本です。

政省令、ガイドライン作りのときに適格団体といろいろなやりとりをされているのも聞いていましたので、特にこの時点でここがどうこうというのを申し上げるつもりはありませんが、もうこの間も話題に出ていますが、適格消費者団体ですら施行から何年もたって12、13という程度にとどまっています。その適格消費者団体の中で特定適格を申請するのに、果たしてどういう体制にしてやっていけるのだろうかというのも、その中でも見えないというように言っていることは恐らくお聞きになっておられるかと思います。

その意味で言うと、先ほど来出ている、設立に向けた財政面だけではない情報を地域の消費者にも伝え、周りの支援も含めて会員を増やしたりとかということも含めて、あるいは事業者団体側の理解も必要でしょうし、そういったところを制度設計が一段落した後は、やはり設立し、活動ができる環境を作るところを是非やっていただきたいという、これはお願いとして申し上げておきたいと思います。

○河上委員長 樋口委員、お願いします。

○樋口委員 1点、細かいことをお伺いしたいのですけれども、業務委託という項目がありますけれども、実はどういうものを業務委託されるのか、どういう方に業務委託されるのかということがこういうしっかりした団体が実際にきちっと責任をとっていけるかどうかに関わってくるのではないか。要するに差止請求していて、そういう実績があるところが、例えばしっかりした仕事をするために外の方に業務委託するということなのかなと、そういう場合もあり得るのかなと思ったのですが、そうとすれば、どういう方に業務委託をされるのを想定しておられるのか、その辺を教えていただければと思います。

○消費者庁加納消費者制度課長 典型的には弁護士であります。

○河上委員長 よろしいですか。

○樋口委員 そうすると、その弁護士に業務委託をするということについては、特定適格消費者団体にふさわしいかどうかということと直接には絡まないわけですか。特定適格消費者団体になるためには、差止請求の実績があればいい。実際に業務は非常に大変だということはおっしゃるとおりだと思うのですが、その場合には外部の弁護士に、今、正直言って今の団体というのはそんなにパワフルな組織ではないところが多いわけですね。特定の弁護士がボランティアでかなり一生懸命やっておられるというような実態だと思いますので、そういう中で認定を受けたら、その先は例えば外部の弁護士さんに業務委託をして、実際の仕事を進めてもいいのかどうかということなのです。

○消費者庁加納消費者制度課長 御質問の趣旨としては、先ほど業務委託先としては弁護士を想定していますというように申し上げましたけれども、どういう委託があり得るのかという御質問ですか。

○樋口委員 そうですね。ここで想定されている業務委託というのはどういうものを想定されているか。

○消費者庁加納消費者制度課長 わかりました。典型的には訴訟代理であります。要するに弁護士ですけれども、訴訟をやりますので、訴訟代理人としてやる。この制度では2-1の認定要件の適格団体という枠組みの左下のほうの小さい字で書いていますけれども、理事として弁護士がいることというのを要件としておりまして、弁護士が理事にいない団体はそもそもこの特定適格団体になれないとしております。これは訴訟をやるからということでありますが、実際の訴訟追行をやるのは理事である弁護士だけではなくて、別の弁護士さんに依頼をするということもあり得るだろうということで考えております。

ただ、あくまでも認定をしたのは団体に対して認定した。団体が事務手続的なことも含めてできるということを前提に認定しているとなりますから、外注という形で余り業務を丸投げしてしまうとかというのは、この制度の潜脱みたいな意味になるかもしれませんので、そういったことは好ましくないと考えております。

○樋口委員 そうすると、認定を受ける側から考えますと、オーガナイズする能力がある。実際にこういう手続を進めていくための例えば弁護士を委託する相手をちゃんと持っていたり、自ら、もちろん差止訴訟を2年間経験している。そして、そういうオーガナイズする機能を持っていれば、そして、一定の財政基盤があれば、特定適格消費者団体になり得るというように考えてもいいのでしょうか。

○消費者庁加納消費者制度課長 大体イメージとしてそんなところでありまして、言葉はよくないかもしれませんけれども、弁護士をうまく使いこなしている。団体がきちっと管理してコントロールするということではないかと思います。

○樋口委員 わかりました。ありがとうございました。

○河上委員長 関係しているかもしれませんけれども、簡易確定手続申立団体という言葉がガイドラインの被害回復業務のところに出てきますが、この簡易確定手続申立団体というのと、特定適格消費者団体の関係はどういうふうに考えたらいいのですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 これは単なる言葉遣いの問題でありまして、特定適格消費者団体が訴訟追行するわけですけれども、当該事案において簡易確定手続を申し立てた特定適格消費者団体をこの制度では簡易確定手続申立団体と呼んでおります。

○河上委員長 イコールではないのでしょう。

○消費者庁加納消費者制度課長 特定適格消費者団体というのは幾つかあるわけですね。この事案にAならAという特定適格消費者団体が共通義務確認の訴えを起こしました、勝ちました。2段階目をやりますと、2段階目の手続の簡易確定手続を申し立てなければならないので、申し立てたAという団体が簡易確定手続申立団体と呼ばれているということです。

○河上委員長 では、ほとんどイコールと考えていいのですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 イコールといえばイコールなのですけれども、イコールでないといえばイコールでないということかと思います。

○河上委員長 当該手続における特定適格消費者団体ということですね。

○消費者庁加納消費者制度課長 そういうことなのですけれども、細かいのですが、共通義務確認訴訟は複数団体が訴えを提起するということを想定しております。これは必要的共同訴訟になるのだという前提で想定しておりますが、1段階目手続はそれで完結確定したら手続は終結しますので、2段階目の手続は全く別の新しい手続として観念しております。

例えばAとBという2つの特定適格消費者団体が共通義務確認を追行して、判決の当事者になった。ただ、そのうちAだけが簡易確定手続申し立てをするという可能性もあるというようなことで、Aだけが申立てをしたら、Aだけを簡易確定手続申立団体と呼びます。

○河上委員長 先ほどの業務委託との関係で言うと、それは委託先の弁護士たちが特殊な申立団体を形成するというのではないのですね。そうではなくて、むしろ特定適格消費者団体が特定の手続の中でどういう役割をしているかによって、この言葉が使われていると理解していいですね。

○消費者庁加納消費者制度課長 すみませんが、よくわからないのですけれども、御説明したとおりでありまして、幾つかの特定適格消費者団体が申し立てる可能性があって、そのうちの1つが簡易確定手続を申し立てるのであれば、それを簡易確定手続申立団体と呼ぶということであります。

○河上委員長 了解です。

ほかはよろしいですか。

あといつも言われることなのですけれども、2段階の訴訟をやるとき、担保として出す保証金の問題ですね。あれは結構な額になる。それを用意するだけの財政的な問題に皆さん、ほとんど自分たちの力では不可能で、何か基金のようなものがあればよいけれども、そうでない限りは、これを用意するのは相当のハードルが高い問題だと口をそろえておっしゃいます。この辺は何か消費者庁としてお考えのところはあるのですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 まさにそこがポイントですから、先ほど申し上げた適格団体の支援の検討会の中のテーマとして検討していきたいと思っています。

○河上委員長 よろしいでしょうか。

本日御説明いただいた政令、内閣府令、ガイドラインについては、パブリックコメントで出てきたさまざまな意見があったかと思いますが、そうした意見を踏まえて、更に検討が加えられ、公表されたものと認識しておりまして、これまでの消費者庁の御苦労には敬意を表したいと思います。

裁判手続特例法は、消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害を集団的に回復するため、特定適格消費者団体が訴えを起こして、消費者の債権について事業者に請求を行うということを可能とする新しい画期的な制度であるということでありますけれども、先ほど来おっしゃっているように、大変な制度でもあるということであります。

この制度を絵に描いた餅ではなくて、実効性のあるものにするためには、やはりできるだけ多くの消費者に知ってもらうということが重要でありますので、今後とも消費者に対する周知、徹底を行うなど、制度が適切に運営されるように努めていただくことを期待しております。

なお、現在、消費者庁において、先ほど来紹介がありました「消費者団体訴訟制度の実効的な運用に資する支援の在り方に関する検討会」というものが開催されていると承知しております。消費者委員会でも実は地方行政の新しい在り方についての調査報告を出したりして、国と民間との連携の在り方というものについて一定の方向性を示して、更に現在も検討を続けているところですけれども、やはり設立支援ばかりではなくて、今後の団体の運営支援といったようなところも含めて、適格消費者団体あるいは特定適格消費者団体への財政面あるいは情報面での支援について、積極的に取り組んでいただくように是非お願いしたいと思います。

消費者庁におかれましては、お忙しい中審議に御協力をいただきまして、まことにありがとうございました。

(消費者庁加納消費者制度課長退席)


≪4.閉会≫

○河上委員長 本日の議題は以上になります。

最後に、事務局から今後の予定について、説明をお願いいたします。

○丸山参事官 次回の本会議の日程、議題につきましては、決まり次第、委員会のホームページ等を通じてお知らせさせていただきます。

○河上委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)

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