消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体等との意見交換会 議事録

日時

2015年10月20日(火)15:30~17:31

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

【委員】
河上委員長、阿久澤委員、大森委員、蟹瀬委員、鹿野委員、長田委員、中原委員、増田委員
【説明者】
適格消費者団体 認定NPO法人消費者支援ネット北海道
大嶋明子 事務局長
NPO法人消費者市民ネットとうほく
小野寺友宏 理事・事務局長
適格消費者団体 NPO法人消費者被害防止ネットワーク東海
外山孝司 理事・事務局長
NPO法人消費者ネット・しが
土井裕明 理事長
NPO法人徳島県消費者協会
齋藤郁雄 会長
NPO法人消費者市民ネットおきなわ
仲宗根京子 副理事長
【事務局】
黒木事務局長、小野審議官、丸山参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者団体ほか関係団体等との意見交換について
    適格消費者団体 認定NPO法人消費者支援ネット北海道
    大嶋 明子 事務局長
    NPO法人消費者市民ネットとうほく
    小野寺 友宏 理事・事務局長
    適格消費者団体 NPO法人消費者被害防止ネットワーク東海
    外山 孝司 理事・事務局長
    NPO法人消費者ネット・しが
    土井 裕明 理事長
    NPO法人徳島県消費者協会
    齋藤 郁雄 会長
    NPO法人消費者市民ネットおきなわ
    仲宗根 京子 副理事長
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

  • ※消費者庁消費者政策『消費者基本計画等』別ウインドウで開きますへのリンクとなります。新しいウィンドウで開きます。
    【参考資料1】 消費者基本計画
    【参考資料2】 消費者基本計画工程表

≪1.開会≫

○河上委員長 本日は、皆様、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。

ただいまから「消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体等との意見交換会」を開催いたします。

本日は、所用によりまして池本委員長代理、樋口委員が御欠席ということになっております。なお、鹿野委員は所用によりまして途中で退席されるということでございます。

初めに資料の確認を事務局からお願いします。

○丸山参事官 事務局でございます。お手元に議事次第を配付されておりますけれども、下部のほうに配付資料の一覧を記してあるかと思います。

資料1といたしまして、消費者支援ネット北海道さんからの提出資料。

資料2といたしまして、消費者被害防止ネットワーク東海さんからの提出資料。

資料3といたしまして、消費者ネット・しがさんからの提出資料。

資料4といたしまして、消費者市民ネットおきなわさんからの提出資料となっております。

それから、一連のとじてある資料とは別に、右肩に資料5ということでありますけれども、こちらは徳島県の消費者協会さんからの提出資料でございます。

もう一つ資料5以外に席上に配付資料、タイトルといたしましては第4次消費者委員会意見交換会への要望事項ということで記してある資料があるかと思います。こちらにつきましては、資料1、消費者支援ネット北海道さんからの提出資料の補足資料でございますので、よろしくお願いいたします。

あと、参考資料といたしまして、きょうの議論に資するということでありますけれども、平成27年4月に閣議決定されました消費者基本計画、それから同基本計画の工程表を配付しております。もし不足がございましたら、事務局までお申し出いただきますようお願いいたします。

≪2.消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体との意見交換について≫

○河上委員長 それでは、始めさせていただきます。

申しおくれましたけれども、この9月1日から消費者委員会第4次が発足いたしまして、今こちらに並んでいる委員が委嘱を受けた委員でございます。私が委員長に選出されました河上でございます。よろしくお願いいたします。

当委員会の課題は山積みでございまして、中でも消費者契約法、特定商取引法の見直し作業というのが専門調査会で審議中になっておりまして、今やっと新たな調査会の準備が整って再開という段階に入っております。それから、新しい食品表示制度ができ上がった後、これを実際に動かしていかないといけないということで、それとの関係もあって、具体的な基準づくりなどの喫緊の課題がたくさんあるという状況でございます。

消費者委員会というのは、既に御承知のとおり、諮問を受けて答申をするという審議会的な機能と、関係省庁の消費者政策を監視するという監視の機能と、さらにもう一つ重要なものとして、消費者との間でのパイプ機能を果たすということが必要であろうと考えております。その意味では、消費者団体あるいは関係諸団体との意見交換というのは大変重要な作業と認識しております。

今後の消費者委員会の運営、改善等の参考にするためにも、皆様からの御意見を伺うとともに、委員との間で意見交換会を行っていきたいということで、今回その第一弾をお願いするということになりました。

本日は、適格消費者団体の認定NPO法人消費者支援ネット北海道、大嶋明子事務局長、NPO法人消費者市民ネットとうほく、小野寺友宏理事・事務局長、適格消費者団体NPO法人消費者被害防止ネットワーク東海、外山孝司理事・事務局長、NPO法人消費者ネット・しが、土井裕明理事長、NPO法人徳島県消費者協会、齋藤郁雄会長、NPO法人消費者市民ネットおきなわ、仲宗根京子副理事長にお越しいただいております。皆様におかれましては、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

まず、皆様より新たな消費者委員会発足に当たっての御意見、御要望について、短い時間で恐縮ですけれども、10分程度でお話をお願いいたしまして、その後、委員との意見交換をさせていただきたいと考えております。

早速ですけれども、初めに「適格消費者団体認定NPO法人消費者支援ネット北海道」から、御説明をお願いいたします。10分程度ということで済みませんが、よろしくお願いします。

○消費者支援ネット北海道大嶋事務局長 ただいま御紹介にあずかりました消費者支援ネット北海道の大嶋と申します。ひとつよろしくお願いいたします。

まず、北海道というのはなかなか地域色が豊かというのか、消費者問題につきましても北海道独自の消費者問題というのがあります。一つは、LPガスの料金、本州の平均よりも2割強高い、そういった北海道価格というのがあります。また、賃貸住宅の契約につきまして、冬季間の違約金条項です。例えば11月から2月までに賃貸アパートを退去した場合に違約金がかかるという、そういった北海道独自の契約条項があるところでございます。そういった意味で、きょうはこのような意見交換会にお呼びいただきましてまことにありがとうございます。

それでは、消費者委員会への要望事項といたしまして、資料1に基づきまして御説明させていただきます。私の資料1につきましては項目立てというところでしたので、それの補足資料といたしましては当日配付資料のところで肉づけした資料と、参考資料というところで配付しておりますので、ひとつよろしくお願いいたします。

それでは、限られた時間ですので、幾つかまとめてお話しいたします。消費者基本計画の中の19ページの「適正な取引の実現」というところで、皆様方御存じのとおり、日本は急速に高齢化社会が進展しております。この北海道におきましても、65歳以上の人口が3割以上という市町村が128もあります。北海道全体で179市町村がある中で128と申しますと、約7割が「65歳以上が3割」というところで高齢化が進展している地域でございます。高齢者夫婦のみの世帯だとか、ひとり暮らしの高齢者世帯もやはりふえております。

その中で、訪問販売、電話勧誘販売などで被害を受ける消費者も年々ふえておりまして、北海道および札幌市の消費生活相談の情報によりますと、70歳以上の相談が全体の相談件数の約2割を占めておりまして、それもやはり年々ふえる傾向にあります。

そういった中で、これから高齢化が進展しまして、高齢者というのは主に在宅率が高いので電話勧誘、訪問販売の機会が多いということで、悪質な事業者に狙われるというケースがこれから続出してくる可能性があります。そのため、悪質な事業者に対して厳正な法執行と取り組みを強化していただきたいというのが1点ございます。

それと、現在、電気通信サービスについての電話勧誘販売が非常に北海道でも多くありまして、特に高齢者の場合は、先ほど申したように在宅率が高いので、電話料金が安くなりますよといったようなことで、「では安くなるなら」と、契約内容がどういった内容かもわからずに契約をしてしまい、結果トラブルになるという事例が結構ふえております。そういったところで、やはり電気通信サービスの今後の消費者保護政策につきましては、特に法的規制を含めて取り組みを強化していただきたいというところがあります。

続きまして、当法人も昨年の4月30日付けで意見書を出した商品先物取引のことでございます。商品先物取引につきましては、過去に無差別な訪問とか電話勧誘によって非常に多数の消費者被害を生んだといった経緯がありまして、一旦、不招請勧誘禁止ということになりましたが、ことしの6月の商品先物取引法の施行規則の改正などによって、一定の手続のもとで事業者が不招請勧誘を行うことができるようになったということで、本当に知識や経験のない消費者が、特に高齢者などが被害に遭うことがないようなところで、ぜひ取り組みを強化していただきたいというところがございます。

あと、消費者契約法の専門調査会の中間取りまとめと特定商取引法の専門調査会の中間整理につきましても、当法人は意見書を出しております。その中で、権利についての指定権利制、それは今現在、指定制というところで規制されておりますが、実際のところ、その権利につきましては、ファンド型投資商品だとか、老人ホームの入居権だとか、水資源の権利などで、指定制にないもののさまざまな権利の訪問販売などにより消費者のトラブルが発生しているというところで、対策は急務ですので、ぜひ指定制を見直して、特商法の訪問販売の規制の対象としていただきたいというところで、私ども当法人といたしましては意見書を出しております。

それと、消費者基本計画の24ページ、「消費者が主役となって選択・行動ができる社会の形成」というところで、特に消費者教育の推進のところで御説明いたします。

その中で、若年層への契約に関する基本的な考え方や契約に伴う責任という消費者教育の重要性という文言がございますが、実は当法人は名義貸しにつきましての与信問題検討グループというものをつくっておりまして、その中で二十になったばかりの大学生だとか、若年層が、アルバイトと称する例えば携帯電話の名義貸し事件等々を本当に繰り返して、数年おきにこういった名義貸しの事件が起きております。実際、若年層の中で契約をするという責任というところの消費者教育のところがどうも抜けているのではないかということで、道内の大学に、名義貸しについてはこういった危険が伴う、契約の責任が伴うというところで、一斉に呼びかけた経緯がございます。

それと同時に、名義貸しを防ぐ意味での事業者側の責任というところで、事業者のところでも名義貸しというのはこういう責任が伴うということの注意喚起表示をきちっとするようにといったところで申し入れをしております。

消費者教育というのは、各ライフステージに合わせてそれぞれの教育の必要性があると思いますが、特に若年層、若年層が二十になったというところで、二十にはなってはいるのですけれども、契約責任という意識が、薄いために本当に大変な借金を背負ってしまうといった事例が繰り返し起きているというところで、特に消費者教育の推進というところでは取り組みを強化していただきたいというのがございます。

最後になりますが、消費者基本計画の30ページの「消費者の被害救済、利益保護の枠組みの整備」というところで、適格消費者団体及び特定適格消費者団体の差しとめ請求関係業務及び被害回復関係業務への支援というところで、私ども消費者支援ネット北海道は、平成22年に8番目の適格消費者団体と認定されまして、現在7年目の活動を継続しております。

その中で、平成21年に消費者庁の設置法の附則の第5項に、差しとめ請求関係業務の遂行に必要な資金の確保、その他の適格消費者団体に対する支援のあり方について見直しを行い、必要な措置を講ずるという規定がございます。

6年たった現在、どうなっているのかと申しますと、適格消費者団体の支援が進んだという実感はありません。適格消費者団体は、ほぼ皆さんボランティアで、本当にボランタリーの精神で熱意を持って取り組んでいるというところであります。ただ、その熱意も、例えば弁護士、司法書士の先生が、本業があって、その片手間というのか、そういったところで熱意を持ってやっているというところで、どうしてもやはり制約がかかるということと、それとやはり事務局の負担のところで、みんなほぼボランティアの中で必死になってやっているという現状でございます。

今いる本当にボランタリー精神の熱意のある方がやめられたときに、ではその同じモチベーションを持った方が次にあらわれるかというとなかなか難しい。適格消費者団体は、今後安定的な運営とか事務局体制の強化といったような課題を抱えております。消費者支援ネット北海道は通称「ホクネット」というのですけれども、ホクネットでも財政基盤の強化だとか安定的な運営というところで日々努力を重ねておりますが、やはり中期計画とか今後が見通せない状況でございます。その中で新制度が施行されるに当たって、それに向けての基盤をどうつくっていくのかというところが大変大きな課題でございまして、当初に申し上げたように北海道というのはローカル色が強いところでございまして、契約条項等々、コンプライアンス意識の醸成がなかなかできないという部分がありまして、その中で適格消費者団体は今後も絶対必要不可欠なものでございます。

そういったところを考えましたところ、安定的な基盤づくりとか消費者団体の支援というところはぜひ急務だと思いますので、その辺のところの取り組みをぜひ御検討いただければと思っております。

以上でございます。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

続きまして、「NPO法人消費者市民ネットとうほく」から御説明をお願いいたします。

○消費者市民ネットとうほく小野寺理事・事務局長 消費者市民ネットとうほくの理事と事務局長をしております小野寺と申します。

消費者市民ネットとうほくは、今、適格消費者団体を目指しているNPO法人なのですけれども、御承知のとおり、今各地に適格消費者団体ができる中で、残念ながらまだ空白と言わざるを得ない地域が幾つかあります。そのうちの一つが東北地方だと思います。

東北には、残念ながら、今の話のように適格消費者団体がないのですけれども、私たち団体はあえて名称に「市民ネットとうほく」という名前を使って、東北にまず第1号の適格消費者団体を作りたいということで活動をしております。

東北は全部で6県あるのですけれども、このネットとうほくの事務局は宮城県仙台市に置かれております。東北中では最も規模が大きい都市ということで、そこに拠点を置いているのですけれども、各地、6県全ての消費者団体や個人に呼びかけをして、広く会員を募って活動しております。

私たちの団体から要望したい点としては、まず団体の主目的であります適格消費者団体を目指すところの団体に対する支援が挙げられます。今、支援ネット北海道さんから、適格消費者団体に対するいろいろな意味での支援が十分ではないのではないかという御指摘がありました。適格消費者団体になった後の支援もそのとおりなのですけれども、各地にそれ以上の数の目指す団体があります。その目指す団体も、そのほとんどは経済的に大変な状況を抱えている。また、事務的な負担も相当あります。

適格消費者団体というのは、本当に各地くまなくあって、地域の方が何かあったときに、まさに自分の地元の団体にこういう問題がある、ぜひこれを差し止めてくれ、改善してくれということが言えて、意味を発揮するということが言えると思います。

そういった意味で、適格消費者団体になった団体に対する支援も重要ですけれども、それとは同じぐらい、これから目指す団体に対して支援していくことも大きい問題なのではないかと思っております。

ぜひ、目指す団体に対しても一定の経済的なバックアップなどができればありがたいと思うのとともに、いろいろな情報を集めていると、適格消費者団体になるための事務的な手続というのが相当負担だと聞いております。

まず、活動実績としておよそ2年プラスアルファぐらいの期間で、一定の成果を上げること。そして、そこからの事務手続なのですが、今までの活動内容についての報告だけではなくて、会計的な書類、いろいろな規約関係の書類、こういったものをきちんと整備して、消費者庁の審査を受ける。その審査だけでおよそ半年ぐらいの期間を要すると伺っております。もちろんスムーズにいけばもっと短いところもあるでしょうし、逆に不備がたくさん指摘されると半年では済まないといった例も報告されております。

多くの団体がこの審査の手続が非常に、言葉はよくないのですけれども、細かいところまでチェックがあって、ここまで必要なのだろうかというお話をされております。私もきちんとした団体が適格にならなければいけない、そのために一定の要件をクリアしなければいけないというのはもっともだと思います。しかし、やはり限られた事務体制の中で行っているという実情もありますので、本当に必要なものに絞ってきちんとしたチェックをする。そういったところで要・不要、手続の大事な部分とここはなくてもいいのではないかというところを見直すなどの工夫があっていいのではないかと思っております。

後に続く団体のためにもぜひそのあたりを、これはどちらかというと消費者庁側の問題なのでしょうけれども、そういったことについて意見を申し上げて、御検討いただけるとありがたいと思っております。

そして、無事適格消費者団体になった後につきましては、まさに先ほど支援ネット北海道さんが述べたのと同じような認識を持っておりまして、適格になれば会員がふえて、一気に経済状況が好転するという話でもないと諸先輩方から伺っております。そういったところで、もちろん団体としての努力も大事なのですけれども、公的なバックアップ、各地で各団体が伸び伸びと活動できるような、そういったことをお考えいただけると大変ありがたいと思っております。

経済的な支援という意味では、まさに団体の中核的な活動である差しとめ請求の訴訟、さらに今後進んで特定適格消費者団体になった場合の集団的な被害回復の訴訟、こういったものに対して、特に弁護士が中心になってでしょうけれども、物凄い労力を費やすのだと思います。訴訟になったら多数回の裁判期日の出頭、特に証拠調べ、要するに尋問期日等に向けた準備、期日ともなればまさに半日、1日かけての訴訟活動、こういったものをボランティアで担わせるというのは余りにも厳しいものがあるだろうと。業務に与える影響も小さくなく、逆に熱意ある人材がこういった適格消費者団体の活動から遠ざかってしまうということも危惧されるのではないか。まさにこういった中核的、なおかつ労力が大きい活動に対しては、何らかの積極的な支援があってしかるべきではないかと思っておりますので、活動の中でも核となる部分については、特に経済的その他バックアップを考えていただけるとありがたいと思っております。

そのほか、ネットとうほくの活動としましては、先ほど御意見がありましたように、消費者契約法の専門調査会の中間取りまとめ及び特商法の中間整理について、それぞれ意見を述べさせていただきました。双方とても多岐にわたる論点整理がなされておりまして、これらが改正されれば両方の法律が大きく前進するなと。ぜひ、多くの項目について実現していただきたいと思っているところです。

特に消費者契約法については、これまで取り消し、約款の無効など、かなりの成果を上げてきたのはそのとおりなのですけれども、本来であればもっと広い範囲で取り消しが認められ、また無効になる範囲があってしかるべきではないかということが従来から言われてきました。そういった問題意識を盛り込んだ論点整理がなされていると思っておりますので、できるだけ今の被害の実態を踏まえて、多くの方が救済されるようなものを実現していただきたいなと思っております。

あとは、実際に消費者契約法を使う仕事に携わっていて、ここが不合理だなと思うのは、消費者契約法の9条の1号にあります解約などがなされた場合の違約金に関する条項で、平均的な損害についての立証の問題です。特に裁判になった場合に、業者側なのか、消費者側なのか、どちらが平均的な損害についての裏付け、立証をしなければいけない責任を負うかというところがまさに勝敗を決める大きなポイントになると思うのですけれども、こういった情報というのは事業をやっている者こそが持っている情報であって、それを消費者側が立証するということは極めて困難なことを強いる話だと思います。ところが、残念ながら、判例の立場はそこについて事業者側ではなくて消費者側に責任を負わせている。こういったことについて、解釈論ではなくて、きちんと法律上のルールで、消費者が重い負担を負わないようにするような形での解決を図れればと思っております。

特商法については、最も注目されているのは不招請勧誘の問題ですけれども、ここについてかなり事業者側からも積極的な意見が出されていると聞いております。そういった意味では、どういうふうになるのかというところで予断は許さないという状況なのでしょうけれども、まさに勧誘を受けたくない者に対して勧誘をするというところからスタートするということが果たして営業のあり方として本当にいいのだろうか。そうではなくて、積極的に欲しい、消費者のほうから進んでその商品を購入したい、サービスを受けたい、そういったあり方こそが本来望まれるものなのだと思いますので、不招請勧誘のところに関しても、本来あるべき姿に立ち返った形での制度の実現が望まれると考えております。

そして、消費者教育の推進・強化という点につきましてですけれども、古くから消費者教育ということが言われている中で、最近特にこの消費者教育というものが注目を浴びていると思います。特に消費者市民社会という言葉が、法律ができ、言葉が徐々に広まりつつある中で、この消費者教育というものが非常に重要視されていると思います。消費者市民社会は、これまでの消費者問題の枠からすると、本当に一般的ないわゆる消費者被害、トラブルという範囲を大きく超えて、世の中のあり方、今の社会のあり方、あと将来まで見越した社会のあり方をどう考えるかという本当にスケールの大きいテーマだなと思っております。まさに今後、今の社会をよりよくする、あとは将来世代にわたって本当にこの世の中がいい形で維持できるかどうかということを考えたときに、消費者市民社会の考え方を今の世代、あとはこれからまさに社会を担う子供世代からどんどん広く認識を深めていっていただくというところは非常に大きいことなんだろうと思います。従来から言われている消費者教育と並んで、この消費者市民社会という考え方を今後どれだけいろいろな場所で広めていくことができるか、こういったところが非常に大きなテーマになってくると思いますので、ぜひ御留意いただければと思っております。

最後ですけれども、消費者基本計画の中にある消費者被害の救済、枠組みの整備というところに関して思っているところを述べたいと思います。私も仙台弁護士会の会員の弁護士ですけれども、従前からこういった被害救済に取り組んでまいりました。個別の弁護士、司法書士、あとは消費生活相談窓口での被害救済というのはもちろん重要なのですけれども、いろいろな意味で官民一体となって被害に取り組めるようなネットワークみたいなものがもっと充実できないのだろうか。私たちが個別に被害に対してアプローチするよりも、公的機関が広く被害に対して周知を図る。そういったことによって、初めて被害に遭っている方がその被害を認識し、またこういったところに救済を求めればいいのかということが認識できる。そして、公的機関が広めた情報について、専門家団体ないしは適格消費者団体のような被害の救済ないしは防止を図れるような団体が具体的な取り組みをする。こういった官民を挙げた連携というもののネットワークがもっと各地で進めば、よりいい被害救済、予防などにつなげられるのではないかと思っております。

基本計画の中でもそういったことが意識されていると思いますけれども、これを例えばモデルケースなどをもとに各地にそういった取り組みがどんどん広がっていけばありがたいことだなと。それと、各地に将来できる適格消費者団体が行政ともリンクを強めることによって、本当により充実した活動、官民ともに充実した活動が実現できるのではないかと思っております。

以上、考えているところを述べさせていただきましたけれども、きょうこれからいただく意見なども踏まえて、今後とも活動を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いいいたします。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

引き続きまして、適格消費者団体NPO法人消費者被害防止ネットワーク東海から、御説明をお願いいたします。

○消費者被害防止ネットワーク東海外山理事・事務局長 私たち消費者被害防止ネットワーク東海は、実は消費者支援ネット北海道の次、9番目に認定を受けました。申請を出した時期がほぼ同じなのですけれども、その後受理されるまでに、先ほどもありましたけれども、認定の要件として、いわゆる取り扱った申し入れ、差し止め請求の実績件数がどうも足らないので、あと幾つか申し入れをするようにといわれて、年明けに臨時理事会をやって申し入れを決めて、何とかそれで2件出してクリアしたという形です。ただ、多分認定を受けた団体の中では、実績件数としては一番少なかったのではないかと思います。扱った件数としては少なかったのですけれども、やっている中身としてはかなりいろいろな分野にわたって申し入れ活動をしていたということで、それが評価されて、少ない件数で認定を受けることができたということになっております。

きょうの委員会に出席をという形で案内をいただきましたが、私は9月25日から10月5日まで日本にいなかったものですから、それを見たのが帰ってきてからで、急遽出るということになって、それも休み明けに事前資料を出せと言われて、それも間に合わなくて、一日遅れの10月14日に一応事前資料という形で送らせていただきましたけれども、要らない資料まで載せていて申しわけありません。

4ページの資料になっていますが、1ページ目は一応団体の概況について書いてあります。これはめくっていただいて、差し止め請求活動の概況という部分も別紙についていますが、これもなしということでお願いします。きょうの消費者委員会への要望事項という形で、私ども適格消費者団体ですので、特に適格消費者団体、それから今度の新しい裁判制度を担う特定適格消費者団体の財政基盤の確立に向けた支援の具体化の要望を出させていただきました。

実は、これはあさって10月22日から消費者庁のほうが主催する形で、来年の夏をめどに取りまとめるという形で、消費者団体訴訟制度の実効的な運用に対する支援のあり方に関する検討会というのが開催されます。その中では、団体における必要な資金の確保、団体に対する必要な情報の提供、その他制度に関する事項という形で、3点ほどの検討項目が出されています。この中で、団体における必要な資金の確保という項目は入っているのですが、消費者庁主催ということもあるのもしれませんが、国は一切出さないという前提のもとに、どうも適格消費者団体だとか消費者団体が集まって、民のところで基金に当たるものをつくったらどうかみたいなことが検討されようとしているようで、それではいわゆる差し止め請求活動だとか、それから今度の新しい訴訟制度を運用していく上では、とてもじゃないですけれども、きちっとした支援とはいえないのではないかと考えております。

これは、5月か6月でしたか、官民連携についてのヒアリングがあって、そのときにもこちらから要請させていただきましたが、団体訴権の法的権限を与えられている海外の消費者団体については政府から相当程度の財政支援というのがありますが、日本の場合はほぼゼロ。ここで言っているほぼゼロというのはこの後説明しますが、そういうようなことになっています。

適格消費者団体ですが、一部の団体を除けば会員数も少なく、主たる収入源というのは会費収入ですので、当然少ないというのが実情です。行政から消費者行政の交付金だとか、そういうものがいろいろあって、事業を受託してやっている団体もありますが、その場合もその事業をするための経費という形でほとんど支出されてしまうということで、そこで出た剰余を差し止め請求業務の費用に充当できるかといってみると、そういうふうにはなっていないというのが実情です。

そんな中で、消費者支援基金というのがありまして、唯一差し止め請求訴訟の費用等について支援をしてくれていたのですが、基金が枯渇するということで昨年解散になりまして、現在は全く支援の手がなくなっているというのが現状です。支援の中身については、資料の上のところに書いてありますが、訴訟費用の80%の助成という形で、控訴審など二審になった場合は別の訴訟という扱いで支援してくれるような仕組みがありましたが、今はなくなっています。

でも、こういう中で、私ども適格消費者団体が消費者団体訴訟を担えているのは、関係している弁護士、司法書士、消費生活相談員、学者の皆さんの無償ボランティアに因っているからで、特に弁護士、いわゆる訴訟にかかわっての文書作成だとか、そういうことは弁護士がやりますので、特に弁護士のところに負担がかかっているということです。

とりあえずはこれで活動をやっているわけですけれども、いつまでもこれに頼っていていいのかという話があって、昨日も理事会でもいろいろ論議しましたが、こういうことを言っていいのかわかりませんが、敢えて言わせていただきますと、適格消費者団体、それから今度の特定適格消費者団体というのは、言ってみたら、本来国だとか地方行政がやるべきものを消費者団体がボランティアという形で肩代わりしてやっているわけです。そういうことですので、ぜひ、基金という場合には、民間が出し合うという基金のあり方もありますが、その前に国としてやはり必要な基金の拠出をするという形にしてほしいということが私どもの要請です。

この点につきましては平成27年3月24日の消費者基本計画の中でもうたっていますので、ぜひ第4次の消費者委員会の中ではこの具体化をお願いします。特に最低限必要な財政支援としては、差しとめ請求訴訟の際、それから今度の新しい訴訟制度でいう第1段階の事業者の共通義務確認訴訟の際の着手金、それから弁護士報酬に対する助成ということと、もう一つについては、ここに書いてある中身のようなことではなくて、別の方法もあるようですが、これも加えて、いわゆる第2段階になったときに、事業者の財産保全手続、仮差し押えする際の担保として、押さえる額の10分の1はこちらから担保として要りますので、例えば1億という額を押さえるためには1,000万という資金が要るんですね。とてもじゃないですけれども、そういう資金はありませんので、無利子で貸し付けをするなりの支援をお願いしたいということです。

それも、消費者支援基金のいわゆる二の舞にならないようにということで、1度だけの基金の支出だけではなく、やはり毎年積み増しをしていくという形のあるべき支援基金の設立をということを要請します。

それから、2番目は具体的なことが書いてありますが、景表法、それから食品表示法と書いてありますが、これは消費者契約法、それから特商法についても言えることですが、現在の仕組みでは立証責任というのは原告側が持つということになっておりまして、そういう意味で、差しとめ請求訴訟までいけば、裁判の中で何らかの形で提示をということはないわけではないと思うのですけれども、裁判に行く前の差し止め請求活動の中で、こちらから資料提供という形で要請をしても出されるということはありません。そういうことで、いわゆる改善活動、それから訴訟ということに関しても、その前の段階でこちらとして諦めざるを得ないというケースがたくさんあります。

具体的に2つほど書いてありますが、催眠セラピーという事業者に対する申し入れをしまして、これは景表法ではなくて、実は特商法だったのですが、こちらから改善できるという確実な証拠を提示するようにと申し入れしましたけれども、それが出されないということで不調に終わりました。ただし、この案件につきましては、ことし春に警察がこの事業者を逮捕・起訴するという形で終結しました。その間、消費者被害がずっと継続するという状況が続いておりました。

次が結婚式披露宴事業者ですが、これは景表法にかかわるものですが、もう4年近くずっと継続しているのですけれども、全くらちが明かないという状況で、こちらから申し入れをすると少し改善されますが、それから少したつと、またホームページの表現が元に戻るとか、途中の経過では、消費者庁の表示対策課に指導をあおり、表示対策課の職員からこういうふうにすればいいという指導に基づいてホームページに記載しているので何も問題ないという回答書が返ってきたりとか、そういうこともありまして、現在、再度申し入れをしていますが、一般的には354万9,000円という平均的な額に対してうちは200万でできるとか、1万円の自己資金から結婚式を挙げられるというホームページを実際にまだやっているのですね。これに対してそれにかかわる合理的なデータというのは何も開示されないので、相手とは引き続きやっておりますが、これについてもいつまでやるのかということで内部でも悩んでいます。

そういうことから、そういう際に事業者側に必要な合理的な根拠になるようなデータを開示する義務をぜひ負わせるような形で、これは景表法、食品表示法もありますし、特商法もぜひこういう中身にしてほしいし、消費者契約法についてもぜひこういう条項の改正をお願いしたい。

以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、引き続きまして、「NPO法人消費者ネット・しが」から、御説明をお願いいたします。やはり10分ほどでお願いいたします。

○消費者ネット・しが土井理事長 消費者ネット・しがの土井でございます。個人的には弁護士をしております。

消費者ネット・しがは2010年に設立をいたしまして、すぐその後にNPOになったのですが、現時点では適格消費者団体にはなっておりませんし、今のところ適格消費者団体を目指すという方針も持っておりません。不適格のままでいくということです。

それは、最初は都会の団体が適格消費者団体になっていって、滋賀はそれほど都会ではないので様子見かなと思っていたのですが、だんだん大都市圏以外のところも適格消費者団体ができていて、こういうことだとうちも目指したほうがいいかとか、周りから目指さないのかということも言われるのですけれども、やはり今までもお話が出ましたけれども、適格消費者団体になると事務的な負担も非常に大きくなってくる。それの負担と適格消費者団体になることのメリットを比較して、まだしばらく様子見かなと。

そうはいっても、滋賀というのはすぐ隣に京都があって、その隣に大阪がありまして、どちらも大変、特に京都は元気のいい団体がありますので、ここのメンバーはそちらのメンバーも兼ねている人が多いものですから、差しとめということになってくると、そちらで動くということもできているので、滋賀は今のところ適格消費者団体は目指していないということです。ただ、今までいろいろ要望も御意見もありましたけれども、財政的な支援であるとか、事務的な負担が軽減されれば、滋賀もそっちを向いて行きたいかなという気持ちはございます。

2010年にこの団体ができてから、専ら県内で結婚式の式場の約款の調査であるとか、県から委託を受けて消費者教育のお手伝いをしたりとか、そういうことをやってきたのですけれども、2012年、3年ちょっと前に県の委託で、不当広告110番という取り組みをやりました。県内、あるいはネットでも意見を求めましたので、県外からも来ていると思いますけれども、世の中に出回っている広告でおかしいものがあったら教えてくださいということをやったわけです。その結果を集約しました。

その結果、全体の4割がいわゆる健康食品の広告がおかしいのではないかという指摘でした。それ以降、専らうちの団体のメーンテーマがいわゆる健康食品の表示広告等の調査になってきております。

とりわけネットの健康食品の広告というのは、もう目に余るひどいものがいっぱいあるわけですが、典型的なのは体験談を書いて「これは個人の感想です」と言っておけば何でも通るのかということがもう日常茶飯事で起きていますし、はっきり効くとはさすがに、言っているところは処分を受けたりしていますけれども、はっきり効くとは言わないけれども、いかにも効くと、一般の消費者の感覚で見ると効くと言われているのと全く変わらない、そういう効果を暗示するような手法の広告ばかりなのですね。ネットはもちろんひどいですが、BSのテレビコマーシャルも、見ていると本当に健康が害されるのではないかと思うようなひどい広告がいっぱいあります。

どこの団体もこういう問題を扱っておられるでしょうし、もちろん消費者委員会の皆さんも重々御承知のことと思いますけれども、最近になって機能性表示食品の制度ができて、これも我々は大反対をしましたけれども、制度ができた。機能性表示食品の唯一いいところがあるとすれば、根拠となっている論文等を全部公表しなさいということになっている。それは公表しないより公表したほうがいいわけですけれども、これは公表されても、では公表されたものは誰が吟味するんだと。我々も、機能性表示食品で出されている論文等をネットで公開されたりしていますので、それをとって解読はするのですが、これはなかなか大変な作業なのです。でも、結局消費者の代表である誰かがこれをやらないといけないわけで、おかしいということになれば、これはおかしいということを言っていかなければいけないわけですけれども、なかなかその作業は大変です。

ただ、機能性表示食品ができたら、今まで野放しにされていた非常に怪しい広告というのは淘汰されるのかというと、全然そうではないだろうと。今現在も全く改善されていません。引き続きこういういわゆる健康食品のおかしな広告についてはきちんと規制をしていっていただきたいというのが1点です。

例えば、ごく最近ですけれども、我々が問題にし始めているのが、製薬会社が医薬品を出しているわけですけれども、この医薬品と同じ商品名で健康食品を出している。何とかという固有名詞、きょうはいろいろな人が来ているので具体的に言いませんけれども、何とかという医薬品があって、その後ろに例えばエースだとか、ダブルだとか、プラスだとか、そういうのをくっつけて、一般消費者から見ると同じ種類の商品のように見えるわけですね。でも、一方は医薬品ですけれども、一方は医薬品でも何でもない、単なる清涼飲料水ですと。こういうのがちらほら出てきています。

しかも、新聞広告とか、チラシの広告に、医薬品の広告がずっと書いてあって、こんな効能がありますよということが書いてあって、医薬品の広告があって、同じ紙面に医薬品ではない商品の広告もさりげなく載っている。これだと、一般の消費者からはもう区別がつかないですね。店頭でさすがに医薬品とそうでないものを並べて売っているかどうかはわかりませんけれども、ちょっとそういう問題も出てきていて、いわゆる健康食品というのは本当にひどい売り方をされているということを申し上げておきたいと思います。

我々が今メーンテーマでここ3年ぐらいずっとこれをやっておりますので、その話をさせていただきました。

それから、もちろん不招請勧誘の問題、あるいは消費者契約法の改正の問題も非常に重要であります。うちの団体は、構成員のかなりの部分を県内の消費生活相談員が占めています。日常の業務の中で、解決に難儀をしたり、あるいはひどい被害を目にしたりしているメンバーが多いわけです。

きょうここに来るよということを言ったら、その消費生活相談員の会員からぜひ伝えてくれということをいろいろ言われたのですが、やはり不招請勧誘が、少なくともうちには来ないでくれという意思表示をしたところには行ってはいけないというぐらいのことは、本当はもう不招請勧誘を全部禁止したらいいというのが本音ですけれども、せめてそれぐらいは実現をしてほしいと。不招請勧誘がなくなれば、消費者被害がもう激減することは目に見えているというのが消費生活相談員のうちのメンバーみんながそう思っていることです。

それから、消費者契約法も消費生活相談の現場では非常に使いにくいと。特商法のクーリングオフに比べて非常に使い勝手が悪いということを昔から言われておりまして、これは論点も多岐にわたりますので、ペーパーを出していますのでそのとおりなのですけれども、この問題も非常に重要であるということです。

それから、うちの団体で割と市民向けにいろいろな講座を開いたりしているのですけれども、何回か割と多くやったのが携帯電話の使い方、あるいは契約の仕方についての問題です。

電気通信事業法が改正されて、初期契約解除の制度ができると。ただ、政省令で具体的なところは決めていくということで、どうなっていくか、成り行きを注目しているのですが、まだ正確なところをきちんとつかんでいないのですけれども、きのう何か総務省のワーキンググループで、移動体通信に関しては初期契約解除の適用を除外するみたいな話になったということを聞いていて、ちょっとそれはどうなんだということが今気になっています。

そもそも電気通信事業は大手の会社が多いから問題はないだろうという発想で電気通信事業法はできていたのか知りませんけれども、現場ではすごく苦情だとかトラブルが起きていることは数字の上でも明らかでして、せっかくそれで初期契約解除というルールを入れたのに、肝心の部分が除外されるというのは非常に問題であると思っていますので、これから省令についてもパブリックコメントなどがあると思いますけれども、我々もそれはしっかり意見を言っていきたいと思っております。

それと、成年年齢の引き下げがどうも政治課題に、スケジュールにのぼっているようで、選挙権が18歳に下がったことを受けて成年年齢が下がると、未成年者取り消しができる範囲が、要するに18歳から未成年取り消しができなくなる。これも相談の現場では非常に深刻な問題になるだろうと予想されています。

現在、未成年者、要するに19歳とか二十直前の人というのはほとんど被害に遭っていないのです。それは何でか、というと、どうせ被害に遭わせようというか、そういう変な契約をさせても、未成年取り消しで、一発で元に戻ってしまうから、最初から未成年の人は事業者側も相手にしないからです。ところが、これが18歳まで下がってきたら、もうそこの人口というのはかなりのボリュームがあるはずですので、これが問題になるということを申し上げておきたいと思います。

最後に1つ、こうしてくれ、ああしてくれという話ばかりでは恐縮なので、この第4次になる前かもしれませんけれども、電子マネーについての建議を消費者委員会で出していただいておりまして、これは消費生活相談員の現場では非常に歓迎している。こういう建議を出していただいてありがとうございましたと言っておいてくれと言われましたので、言っておきます。

これは具体化するのは多分何カ月か待って、その取り組み状況をまた検証されるのだと思いますので、これはきちんと検証していただきたいと思っております。

以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

引き続きまして、「NPO法人徳島県消費者協会」から御説明をお願いいたします。

○徳島県消費者協会齋藤会長 徳島県消費者協会の齋藤でございます。よろしくお願いします。

皆さんの高尚なお話を聞いていますと、うちの協会はジェネリック協会かなということで、後発になりますけれども、いろいろな会議に出していただいて刺激を受けて帰って、事業を活性化するという当協会はまだまだ幼い運動段階という感じなのですけれども、お手元の資料5に協会の概要を書きましたのは、そんな中で何をやっているかということと、本県の消費者活動の問題点は何かというのがわかるようにということで、書いたもので組織云々等は後で読んでいただければわかると思いますので省きます。

本県は24市町村ありますが、消費者センターがあるのが6市町村で、消費者庁ですか、5万人以上のところはセンターを設置してほしい、5万人以下の所はセンターをつくるように努力してくださいという話があったと思うのですが、そういうことを受けまして、私どもの県の消費者情報センター、高齢者の消費者被害が多発しておりまして、徳島県では1人で2億円だまされた方がおられ、一人当たり被害額が全国一になったという不名誉な記録もありますので、高齢者の被害対策に力を入れたいということで活動しています。

そこの中にも書いてありますが、県受託事業で大学校という啓発の講座をやっていますけれども、その中に被害を受けた方が来られていました。来られていて何を話したかといったら、あっけらかんと、「だまされたけれども、おもしろいから行くよ」ということです。今まではだますほうの分析とか、そういうものはできているのですが、だまされる方の分析も入れて対策を立てた方が消費者被害の減少に良いのではなかろうかという印象を持っております。と言いながらまだ具体的にはやれていませんけれども、そういう方も加わってもらって啓発、県消費者協会は32団体ありますが、32団体は皆さん高齢者の消費者被害の対策として寸劇をやったり、漫才をやったり、ロールプレーをやったり、歌声をやったりということで活動していますので、そんな中にだまされた人というか、いまだに飽きもせずにだまされに行くという人を入れて、そういう話を聞いていただいてだまされる人を減らそうかなという活動をしたいと思っています。

今回の第4次の計画でお願いしたいのは、今申し上げましたマル6にある消費生活センターが少ない。高齢者の方ですので県のセンターまでは相談になかなか来られないということで、知事が消費者行政に熱心でございまして、では地元でそういう人にアドバイスをしてあげようということで、サポーター制度をいち早くつくったりはしていただいていますけれども、やはり高齢者の方にはなかなか啓発できない、協会に入会していればわかりますけれども、協会に入っていない高齢者の方に、やはりだまされているねということで相談に来てもらえるには、県下一円に消費生活センターをつくるのが一番最良かなと思っています。

その資料の裏側に書いてあるのですけれども、マル1は私どもが感じている消費者問題に係る問題点で、その結果、今述べましたように、とりあえずというか早急の課題としては、市町村の相談窓口、消費生活センターを充実してほしいということです。市町村の消費者センターの設置に地域連携という項目も計画に上がっていると思うのですけれども、私どもは啓発活動とか消費者協会の何かの事業をする場合に、県下32を4つに分けて8団体ずつの4ブロックをつくっておりまして、そのブロックを使って広域連携して、消費者センターがあるところ、ないところは皆さん補い合いながら、広域的センターにするのか、あるいは機能的に補完していくという形態を組んで消費者相談に乗るかというところはまだ整理できていませんけれども、そういう形でやっていただければ、相談員の能力不足も、あるいは相談員は試験を受けて資格をとっていますけれども、その人たち市町村相談員の方のスキルアップの機会はほとんどないので、スキルアップをどうするかということですが、市町村の場合は出張旅費をいただけないというか、新参者で非常勤ですから、出張に行かせてよと言ったらおりづらくなるという感じだそうですので、そういうことをブロック内でやればお休みしてでも行けますし、あるいは誰かが県または県外の研修に行ってきて勉強会をブロック別でやればということで、消費者センターの機能が充実できるのではなかろうかということで提案させていただいています。そこへプラス、アのところに書いていますが、消費者団体・協会を運営に巻き込んで頂けるともっと低経費でセンター機能の充実ができるのにと思っています。

この話、この形態でやると行政だけの話になりますが、各市町村の首長さん経費の懸かる事業を県から命令されてはやりませんが、私たちの協会は市町村に根を張っていますので、市町村の協会のほうから、「必要ですよ、村長さん、町長さん」「必要ですよ、市長さん」ということで攻めていけば、そういう形の広域連携も実現しやすいというか、一票一票、首長の皆さんは数えておられますので、そういうことで、うちは3,000人ですけれども、3,000票ではなくて1万数千票の価値を持っていますので、そう言うと割と聞いていただけますので、そういう形で消費者団体のほうからも地域連携で消費者センターを作って欲しいという攻め方ができるのではなかろうかと考えておりまして、そういう形で動けるような何かを委員会さんのほうで提案していただければと思って、それの提案、やって欲しいですということで、大分おくれている協会ですけれども、皆さんの高尚な意見から言うとちょっと後発ですけれども、そういうことでやっていただければ、私どもの消費者活動あるいは相談業務はかなりスキルアップして、能力を蓄えられるようになるのではなかろうかと思いお願いに上がりました。

イ、ウで、私は北海道さんしか知らなかったものですから、相談業務を全面委託されている沖縄もされているようですけれども、そういう形でやるのは少し荷が重い。首長さんの意識が大分違いますので、県がそういう支部をつくっていくということはなかなか難しい。多額のお金が要りますので、やってくれないだろうと思いますので、ブロック別で1つずつ攻めていって落としていって、ソフトな広域連携、あるいは広域の消費生活センターという形で消費者相談の解決、高齢者は特にそれをやれば問題解決できるようになるのだろうと思いますので、仕掛けのほうをひとつお願いしたいということでお願いに参りましたので、よろしくお願いします。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

では、最後になりましたけれども、「NPO法人消費者市民ネットおきなわ」から、御説明をお願いいたします。

○消費者市民ネットおきなわ仲宗根副理事長 皆さん、こんにちは。消費者市民ネットおきなわの仲宗根といいます。

私どもは2年前にNPO法人消費者市民ネットおきなわを立ち上げました。ただし、5年以上も前から、任意団体として生協さん、消費者相談員、弁護士の先生、あと大学の先生方と勉強会、意見交換を月一回行っておりました。その中で、ここまで頑張ってやるのだから適格消費者団体を目指すべきではないかと。

適格消費者団体の立ち上げを頑張ろうよという話になったときに、本当にできるのかなという不安がありまして、NPO法人埼玉消費者被害をなくす会の池本先生を講師で呼びまして、みんな集まって先生にお話を伺いました。池本先生から、身の丈に合った適格団体、制度としてあるものは活用して、地域に役立てる団体としてやるべきでは、やるのだったら皆さん身の丈に合った、そんなに肩肘張らないでやれるのではないですかというお話がありました。そこで皆、やっぱりやろうよということになるわけですが、それでも一歩踏み出すまでには時間を要しました。NPO法人の申請・登記手続きをしたのが2年前です。今年度は適格消費者団体を申請しようと、今一生懸命手続に頑張っているところでございます。

本日は、適格消費者団体を取得した先輩方の団体としての活動内容やこれから取得を目指す、あるいは必ずしも取得に拘ることなく消費者団体として活動している皆様の取組に大変感銘をうけました。本当に皆さん頑張っていらっしゃいます。そして、適格消費者団体として適切に運営するためにいろいろな問題点もあることを知りました私の質問の4番目に問題点を教えてしいとか、注意点を教えてほしいと書きましたけれども、ちょっと恥ずかしいなと思うぐらい、皆さん本当に草の根から頑張ってここまで積上げて来て意見表明なさっているんだなと思いました。お話を伺うと非常に励みになるし、やはりこれはいろいろあっても頑張っていこうよと、逆にそういう思いも湧きました。

私は、NPO法人消費者市民ネットおきなわの会員でもありますし、今徳島県消費者協会さんがおっしゃっていただきましたように、沖縄県は県の消費者生活センターの相談部門だけはNPO法人消費者センター沖縄が委託を受けておりまして現在はそこの理事長でもあります。法人化したのは平成16年でして、県センターの委託を受けたのは平成18年からです。沖縄県には41市町村ありますけれども、私どもが相談業務の委託を受けているのは県、それと12市町と1社協です。NPO法人が受託している相談窓口で毎日開設しているのは県と1市のみです。後は週に1回から3回という形で勤務しております。那覇市、沖縄市、宜野湾市は常設で相談員を市が直接採用し配置しております。

沖縄県は人口比に対して市町村が多いということと、資金的な面で、各市長村に相談窓口はあるのですけれども、相談員の配置がなかなか進まず残念なんですが、広域とか、いろいろな考え方でもってやっていけるのではないかと希望を持っているところであります。本日はお勉強させていただきたく、情報・意見交換ができればと思い参加させてもらっていますので宜しくお願い致します。

まず、1番目に消費者委員会への御質問というところで、特定商取引法や消費者契約法の中間整理について、勧誘に関する規制とか、取消権の行使期間等については、こちらもある程度は承知しておりますが、それについて進捗状況なり、現場の声を聞かせていただければと思っております。

私どもも独自の意見表明までは行ってないのですが、団体としては弁護士会等の意見表明に賛同として参加しています。

2番目に、消費者基本法あるいは消費者教育推進法等で、地域にどれだけ消費者教育、消費者被害救済、消費者問題について行き渡らせるかというところが、県、市町村、あるいは消費者団体や私ども相談員を含めての課題ではないかと考えています。消費者教育推進法では子供から大人、高齢者の方までライフステージに合わせた消費者教育体制の構築が必要です。高齢者被害が多いというのはほかの県と同様、沖縄県も多いので高齢者が被害に遭わないよう、見守り体制等の取組も必要だと考えています。

沖縄県は、平成18年は1万件ぐらいの相談件数で、徐々に右肩下がりで減ってきておりまして、平成25年度は6,000件を切るような状況にありました。要因としては貸金業法等の改正があり、あるいは特定商取引法や割賦販売法の改正があったり、また沖縄県も各市町村に相談窓口の誘致を呼びかけたりした結果、減少傾向になったと考えられています。ただし、高齢者の苦情相談は増加しております。

それともう一つ気になるのが、先ほど消費者支援ネット北海道さんからもお話がございました、若者の契約に対する考え方、これをやはりしっかり伝えたほうがよいと思っております。例えばスマホの問題、金融商品の問題、環境の問題、食育の問題、商品選択や契約の留意点など若者や学生、子供たちに消費者教育講座等を通し、適切に情報提供することで、危機管理能力を培い消費者市民として育成・支援することが必要ではないかと考えております。

学校教育の現場の先生方との連携。やはり先生方と連携しないと、先生方の授業の割り振りとか、消費者問題、消費者教育について授業の中にどう織り込んでいくかというのを、相談員が学校現場に足を運んで、先生方からお話を伺いニーズに合わせて一緒に取り組める講座等の提案ができないかと、今考えているところでございます。

沖縄県の最近の消費者トラブルは、先ほども報告がございましたけれども、電気通信事業関連、遠隔操作ですね。光の卸売、プロバイダの変更、安くなると言われたトラブル、これは沖縄県でも同じように苦情相談が寄せられております。

それと、サクラサイト(有料サイト)の被害相談が多く寄せられております。先ほど電子マネーの建議を消費者委員会が出してくれたのは相談員としてうれしいと言ってくれと話されましたが、私も相談員として同感でございます。最近はサイト運営業者の口座に直接現金を振り込ませるという手法もふえておりまして、占いサイトから出会い系サイト、懸賞サイト、当たりましたとか、副業で高収入を得ましょうとか、お金を差し上げます、支援しますという手口の被害で、被害額が、数百万から1,000万、2,000万というのもありました。

高額被害につきましては相談者が弁護士の先生に委任したり、被害回復などにいろいろ取り組んでおります。若者の被害相談で気になるのが有料サイト被害とヤミ金被害です。沖縄県は経済活性化地域の上位にあるというふうに聞いたことがあるのですけれども、いかんせん若者の雇用環境が格差で、要は低賃金で社会保険はあっても賞与や退職金制度等がなく、アルバイトのような就職先が多く、結婚をして家庭を築いていくというところになると、なかなか難しいというところがあります。ネット広告を見て、若者が闇金の被害に遭ったり、お金を借りたい、給料日までのつなぎ資金で、あと五、六万あれば大丈夫だけれどもと思って、簡単に借りられるという広告をスマホで見つけたら、実はそこがヤミ金業者だった。希望の借入額を貸せる前に、信用調査のために8,000円を入れるから2万円返しなさいと言われて、驚いて断った。そうしたら、押し貸しの被害に遭った。職場や家庭まで嫌がらせの電話を受ける。あるいは近所まで巻き込んで、嫌がらせを受ける等の被害に遭う、それが若者に起こってきているのです。やはりちょっとしたお金が足りなくて、そういう被害に遭う。

他には、結婚するので借金はきれいにしたい、返したいと思い、100万円ちょっと返済すべき奨学金が残っているから、これを返したいと思い高額な副業収入が得られると言う広告のサクラサイト(有料サイト)に登録し被害に遭う、これは百数十万の被害額でした。

あるいは、夫婦で、非正規雇用で頑張っているけれども、出産のために奥さんが退社しないといけない。そうすると、出産費用が十数万円ぐらいしかないから、その補てんや休んでいる間の生活費が必要で副業サイトに登録、携帯電話でメール交換し相手の話を聞くだけで50万円、40万円の高収入が得られますよというスマホの広告を見てポイント購入の被害に遭い、貯金10万円をサイト運営業者へ直接振り込んでしまった。これをどうにか取り返してほしいと相談が寄せられます。

相談者は警察へも相談しましたが、取返しについてはセンターへ相談に来られます。私ども相談員としては直接振り込まれたお金の回収というのは実は非常に難しいのです。ですけれども、相談者にとっては大切な生活資金、是非取り戻してほしいと言いますので、一生懸命取り組んでいます。8万円返してもらったり、現在は100万円余を直接振り込んだ苦情相談の返金交渉をしております。業者は30万円しかない、口座も凍結になっているし、返せない、30万円の返金で合意してくれというわけです。弁護士の先生にもアドバイスを受けたり、弁護士にもつないだりはしていますけれども、いかんせん被害額100万円が本当に返ってくるかどうか保証ができないものですから、弁護士の先生も正直にお話しするわけでして、消費者も委任にするのは悩ましいわけです。現在、相談者の依頼を受けセンターにて交渉を続行している最中でございます。

若者の被害相談がある一方で、高齢者の詐欺被害、振り込め詐欺が横行しておりますし、新しく出始めた金融商品クラウドファンディングも、商品そのものよりも、そこに数万円を投資すれば高収入を得られますよというセールストーク等にひかれたが、募集は寄付型になっており不審を感じるので解約したいとの高齢者からの相談も寄せられております。今後、消費者被害につきましては警察とか、県、消費生活センター等や市町村、消費者、消費者団体、企業・団体が連携をとり、消費者被害の未然防止への取組、また消費者教育、消費者情報をきちんと行き渡らせるような形に持っていけないかということで、消費者市民ネットおきなわも消費者センター沖縄も消費者団体として一生懸命頑張っていきたいと思っているところでございます。

消費者市民ネットおきなわが適格消費者団体を目指して、検討会や理事会を行い、弁護士の先生方が中心になり差し止め請求を行い、事務局も資料整理や申請書の作成など、会員一丸となって頑張っているところでございます。もうその辺の作業は完全なるボランティアです。現在は県の基金等助成を受けておりますが、認証をとった後の運営維持がまた重要課題というのがつくづくわかりました。消費者被害の未然防止、被害回復に一生懸命頑張る消費者団体が疲弊することのないように、ぜひ消費者庁、消費者委員会の皆様のお力添えをお願いしたいと思います。またこのような有意義な意見交換会を持っていただいたことに感謝申し上げ、今後も継続し、消費者団体が一緒になって連携のとれる体制にもっていければ本当にありがたいなと思っております。

どうもありがとうございました。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、ただいまの御説明を前提にして、御質問、御意見のある方はお願いいたします。いかがでしょうか。

別にテーマを何か決めて議論するというほど時間的な余裕がありませんから、もう御自由に、どこからでも、ということでお願いいたします。

○阿久澤委員 ネットワーク東海さんとネット・しがさん、そのお2方からのご報告のなかで、特定保健用食品、いわゆる健康食品について御意見をいただきました。そしてこのことに関しネットワーク東海さんは日本弁護士連合会の意見内容と同意見だということと、ネット・しがさんにつきましては、この制度に問題があり、その内容としては広告規制に関することが主なことだったと思います。私は健康食品という言葉を余り使いたくないのですが、このことは健康食品と言われているもの全般に言えることだと思います。それらの区別がつかないということが問題だということでして、このような内容の弁護士会の意見、そしてネット・しがさんからの意見に私も共感するところが多くございます。

特に、ネット・しがさんにおかれましては、事例を含め多くの状況、意見を書面にていただきまして、ありがとうございます。参考にさせていただきたいと思います。

そもそも、私たちが口に入れる物は医薬品か食品のいづれですが、その医薬品と食品の区別も怪しいということがネット・しがさんのほうからの御意見にありました。

このことは、安全性の視点からも医薬品と食品とはしっかりと区別はされるようにしなければいけないと思います。ましてや、食品分類における区別は難しいのが現状かと思います。食品を区別して摂取させよう、あるいは食べさせようとしての制度ではないように思いますし、まんまと消費者がはまってしまっているということかなと感じております。

そこでネット・しがさんに聞きたいのですが、購入する際に区別がつかないということですけれども、購入しようとするときに選択判断する内容というのは、表示を見て、すなわちこれはトクホだから、あるいは機能性表示食品だから、それとも、何か健康に関するようなことが書いてあるからということで買っているのか、もう単なるキャッチコピー1文字、2文字の広告で買っているのか、もし調査された数字とか、感覚的にでも結構ですが、どのような現状にあるのでしょうか。

○消費者ネット・しが土井理事長 ネット・しがの土井ですけれども、そもそも表示なんか読んでいないと思うのですね。表示をきちっと読むような人は、そもそも変なものは買わない。リテラシーがある程度高いと思うので、だから、CMでも印象に働きかける、そういう広告ですよね。イメージで買わせる。

しかも、そういう広告が氾濫しているために、例えばコラーゲンが全然役に立たないことはさすがにわかっている人はわかっていると思うのですけれども、コラーゲンというのは一時すごくあっちもこっちもコラーゲン、コラーゲンとやったために、コラーゲンというのはお肌にいいものだとみんなもう思い込んでいて、コラーゲンが含まれていますといったら、もうそれだけで飛びつく。もうそういうものができ上がってしまっているので、表示がどうということを幾ら言っても、そもそもそんなものは見ていないと思うのですね。表示をきちんと読んでもらって買ってもらおうということもメーカーは考えていないと思うのです。

○阿久澤委員 委員会として、この機能性表示食品については議論する時間を余りいただけなかったのですけれども、そんな中でも、ネット・しがさんがおっしゃっていたように、いわゆる健康食品が淘汰されるということを期待していたのですけれども、始まったばかりですけれども、どうも難しいかなという印象ですが、如何でしょうか。

○消費者ネット・しが土井理事長 淘汰されてほしいという一縷の望みを持っていたかもしれませんけれども、それは全然期待できないと思います。

実は、いわゆる健康食品の問題というのは、消費者問題の中のごく一部分ではあるのですけれども、実は非常に象徴的で、しがだから、ついでに滋賀の宣伝をしておきますけれども、「近江商人の三方よし」というのがありまして、買い手よし、売り手よし、世間よしで、健全な商行為というのは、購入者もいい商品を買って満足するし、売る方も正当な利益が上がるし、社会的にも非常に意義があるというのが健全な商行為だという考え方ですよね。ところが、いわゆる健康食品というのは、それを飲んだって別に健康によくなるわけではない。下手をすると健康を害するかもしれない。そういう意味では、治る病気も治らなくなったりして、世間的にもよくない。いいのは売り手だけ。もうかればそれでいい、後のことは知らんと。そういう象徴的な商業分野になっているのだろうと思っていて、消費者ネットと言いながら、専らこればかりもう何年かやっているのですけれども、次から次へとひどいものが出てきています。

本当はトクホをつくったときに、トクホはもう国が検査もして一応効果があるということでいいと。逆に、トクホでないものは効果があるかのような言い方をしてはだめよというふうにするはずだったのではないかと思うのですけれども、結局トクホができても、トクホ以外のものもいわゆる健康食品みたいにして売っている。機能性表示食品ができても、それ以外のものも全然淘汰されない。だったら、この2つの制度は何だったのだと。しかも、トクホがありながら機能性表示食品という制度をつくるというのは、その整合性はどうなのだというのは何も解決されていないですね。

言い出すと言いたいことはいっぱいありますが、これは食品の分野だけの問題ではなくて、健全な商業活動というのはどういうものかということを考えたときに、非常に本質的な問題を含んでいると思っています。

○河上委員長 ありがとうございました。

消費者委員会としても少しご説明をしないといけないのだろうと思います。トクホについても千数百個の商品があって、それがもう何年も見直しもされていないという状況なのですね。ですから、トクホ制度についてももう一遍おさらいをして、見直しをしなければということで、今、専門調査会を立てて検討を始めました。

もう一つ、機能性表示食品について検討依頼があった時点では、既に閣議決定が存在していたのですね。ですから、もし消費者委員会がそんなのをだめだと言ったとしても、恐らく何も規制がない状態で市場に出てしまう可能性があった。そこで、消費者委員会としてはとにかく条件をつけて、安全性と実質的選択権が確保できるように、消費者庁に9つぐらい条件をつけて、この機能性表示食品制度を動かすのであればこのような条件を満たしてくださいという形での答申を出しました。

そのときの我々の気持ちは、次善の策として、少なくともこの制度がうまく回ることでいかがわしげな健康食品が淘汰してもらえるのではないかということを期待したわけです。

今、現実に動き始めて、まだまだうまくいっていない。疑義情報が出ても、それをどう処理していいかということについて消費者庁も十分対応できていない。私どもも大変懸念はしておりますけれども、状況を見ながら、また必要な形で意見表明をして、阿久澤先生と一緒に頑張りたいと思っておりますので、いましばらく温かく見守っていただければありがたいと思います。

ほかにはいかがでしょうか。大森さん、どうぞ。

○大森委員 皆さん、どこの団体も困っていらっしゃるのは資金面のことだと思うのです。私もひょうご消費者ネットの理事をしておりまして、本当にみんな手持ち弁当でやっていて、引っ越しとか家庭の事情などで活動が続かなくなると、この制度自体がすごく危機的な状況にある。

それで、北海道さんがおっしゃったように、地域による特色というのがあるので、大きな都市部だけで適格消費者団体が動いていいというものではないと思うのですね。各都道府県に1団体ぐらい、みんなの声を集約するような機能を持つ適格消費者団体が要ると思うんですね。私もことし入ったばかりで事情がよくわからないのですけれども、どうやったらこの資金というのを調達できるのか、委員長、どうでしょうか。

○河上委員長 私もいい知恵はないのですけれども、前々から言われていることは、政策基金のようなものを改めてつくることは考えてよいと思います。前にあった基金が必ずしもうまく回らなかったようですが、あれの反省を踏まえて何らかの形で基金をもう一度構想してはどうでしょう。これは私の個人的な思いつきですけれども、例えば凍結口座預金がありますけれども、ああいうものがうまく消費者のために使えるような基金として回してもらえないかとか。場合によっては、それ以外にも幾つか基金を考える手はあると思うのですね。ですから、せめて無利息で訴訟費用や担保資金として利用できるような経済的な支援というものを考えることをぜひ一緒にやっていきたいと思います。

ほかにはいかがでしょうか。どうぞ。

○蟹瀬委員 徳島の齋藤さんのお話、私は非常に印象的に残ったのですが、今、消費者教育というものの転換期に入っていると私は感じているのです。今までは、こういうケースがありました、ああいうケースがありました、だからお気をつけなさいという教育をされていたと思うのですが、これからはこの教育だけではいかなくなるというのが齋藤さんがお話しなさったことだと思います。

お聞きをしたいのですが、なぜだまされるのかというところを分析して、そこのところを突いていかないと、恐らく消費者教育というのは一方的に、こんな悪質業者がいますよ、こういう誘い言葉で来ますよと言っても、銀行に行って100万、200万振り込んでしまう人がいっぱいいるわけです。そうすると、そこのところの今徳島の消費者協会でなさっていることがどういうことなのか、ちょっとお聞かせいただくと、これから教育をしていくときのフックになるのではないかと私は今お聞きして感じたので、その辺を詳しく教えていただけますか。

○徳島県消費者協会齋藤会長 私どもも消費者教育は普通の形でやっていたので、消費者大学校で基礎を勉強して、大学院で専門コースという形でやっていたのですが、専門コースに来られた方がそういう形でお一人はあっけらかんと、もうお一人は2,000万損したよという方が来られているのですが、その方の体験を生かしてもらおうじゃないかということで、各消費者協会は皆さん高齢者の方ですので、長い講演をやったところでだめなので、寸劇とか、ロールプレーとか、あるいは紙芝居程度で啓発しているのですけれども、その中にその人の経験談を入れて紙芝居をつくってもらうとか、寸劇をつくってもらうという形で、だまされる心理というのをわかって話をしていただいたら効果があるのではということで、今、取り組んでいるところです。

○蟹瀬委員 だまされる心理というのは。

○徳島県消費者協会齋藤会長 200万損された方は「私、楽しいもん」、今も80万ぐらい損になるものに行っているんですということなのですが、それはおかしいでしょうと言っても、やはり楽しいからって。お金をどこかで使わなければいけないから、たとえだまされても、おもしろく楽しくその時間が過ごせればいいからという形で行かれているのです。

2億円だまされた方の場合は、私は特別だというかたちなんですよね。今までだまされたことがないと。徳島県は貯蓄率から言うと上位の何本かの指に入っているのですけれども、その方は事業家ですけれども、徳島の事業家の方というのは事業から上がった金はあまり事業に再度投資しないと言われています。皆さん、貯金してしまうのです。銀行に預けています。だから、銀行の方がどういうことで言ってくるかというと、「そのお金をちょっと回してくれませんか」と、今、資金繰りが大変で潰れそうな企業がありますと。その人はあと1カ月待てば年間の金利が入るのですけれども、今ここで処分しなければならないので、どこか証券を買ってくれる人を探して欲しいと銀行の方に頼んだら、その銀行の方が、お金を持っている人をわかっていますから、預金がある方のところへ来て、「これどうですか」と1%でもその人の計算にすれば1割の収益になるので、そういう形で銀行の方が回ってこられますので、その2億円を損された方は、そういう形で今まで得してきているので、そういう話というのは後ろにあるのだと自分の知識がありまして、だからそんな話が来ても、私は特別で、悪質商法も詐欺があるのも知っているのですが、だから、「詐欺でだまされるような、そんな、へまはやらないよ」と言ってだまされているのです。

○大森委員 でも、徳島県は非常に消費者教育のために大学があって、大学院があって、地域にサポーターが400人ぐらいいらして、その上にコーディネーターが25人ほどいるというような、すごく組織化されたシステムができているので、これが機能してくると全国的なモデルパターンになるのではないかと、いつも期待して見ています。

○徳島県消費者協会齋藤会長 知事がそういうところにいち早く注目して行政をしていただいています。協会の会員さんはなかなかサポーター制度はおもしろいと今までの活動は、協会の人たちは皆さん勉強されるのですけれどもそれが外に出ないで協会で終わっていたのですけれども、そうではなくて、お年寄りの人が近所付き合いで協会に入っていない人もおられますし、世間話に振り込め詐欺の話も出てきますので、そこはだめよ、相談に行きましょうという形でやれば減らせると一番の素朴な発想で、くらしのサポーターがふえてきました。メンバーはやはり消費者協会のメンバーが主力のサポーターにはなっていますけれども、それを聞いて消費者協会に入っていただけますし、そういう活動をしようという形の人がふえてきていますので、それはおもしろい形で被害の防止というか、減少には役立つと思っています。

○河上委員長 私もサポーターに対する卒業証書の授与式というのを拝見したのですけれども、若い方も随分いらっしゃるのですね。

○徳島県消費者協会齋藤会長 そうです。今までは高齢者ばかりで、平均年齢は協会でとりますと60なのですけれども、最近若い人がそういう形で関心を持って入っていただいています。サポーターになるとか何かあるよということですと、年寄りの会員の方が必要性を感じていますので、若い人を掘り起こしに行ってくれていますので、そういう形で20代が入ってきています。若い人が入ってくるような形になって、若い人が入るということで高齢者会員の方も活性化しております。

○河上委員長 大学の先生も学生を連れていろいろと活動されているとかですね。恐らく、消費者団体は今高齢化が進んでいて、しかも経済的な基盤が弱いというときに、裾野がどうしても広がっていかないですね。ですから、そうした若い方々を取り込んでいけるような仕掛けというのは大事なのだろうと思います。ほかにはいかがでしょうか。

○徳島県消費者協会齋藤会長 皆さん、啓発づくりの研究・分析はグループ討議でやるのですけれども、若い人はそういうのは学校教育でできていますので、年寄りではグループ討議のやり方から手法まで教えなければいけないのですが、それなしで、問題提起ですぐにグループ討議で資料が上げてきますので、私どもはすごいなと思っています。

○河上委員長 ほかにはいかがでしょうか。長田委員、どうぞ。

○長田委員 きょうはいろいろなお話をありがとうございました。長田と申します。

まず1つ目は、幾つかの団体から電気通信の問題が多いという御指摘がいっぱい出ていて、確かにそうなのですね。非常に長い時間をかけて、何とか電気通信事業法の改正にまでこぎ着けて、きのう省令の検討の最後の会がありました。

その簡単な御報告ですが、初期契約解除ルールというふうに、クーリングオフとはちょっと違うルールということにしています。その一つの特徴が、店舗も一応対象にしますということです。あと、通信なので、いろいろなユーザーがいるからですけれども、そのクーリングオフ期間というか、初期契約解除をするまでの間に、例えば通信をいっぱい使ってしまったとか、そういう場合にはその部分は請求はしますというルール。それから、工事が行われていた場合も、実費という、そこは何か要件が入ると思いますけれども、それはやはり工事費用の請求は入るというようなルールになっています。その中で移動通信サービスを外すかどうかという議論がきのう行われて、移動通信サービスは外してほしいというので、電気通信事業者やその他MVNOを提供している方からもとても強い要望がありました。

もし外すためには、私たちがこうしますという条件が出てきているのがお試しサービスを充実させますということでした。今、お試しサービスは3社ばらばらの条件でやっていますけれども、事後型、契約した後に解除ができる、特に事前の申し込みをしなくても解除ができる、電気通信事業法なので電波のことしか言えないけれども、その契約に付随したさまざまなほかの契約や端末も返せるというような要件の中にはまったサービスを実施しているところは執行を猶予しますというような、最終的にこれでいいですよねと確認がされたわけではないですけれども、流れとしてはそういうような取りまとめがとりあえずはされていて、ですから、今の現状でいけばMVNOの皆さんはできていませんので、初期契約解除の対象の範囲に入るし、データ通信だけをやっているところなどもみんな入ってくることにはなると思います。

ただ、総務省の初期契約解除ルールでは、端末が対象になりませんので、SIMを外すような形で端末はその人のところに残る。どっちをとったら消費者にとってベターなのかという議論の中で、何人かの方から、やはり端末が返せるほうをとりあえず今とってみて、例えば1年間という期間を見て、相談の件数がどのくらい変化するかを見て、執行を猶予していたものを執行することにするかどうかの検討をしたらどうかという御提案が行われたというのがきのうの段階です。

この後、省令や告示等の案が、今度そのための審議会にかかりますので、そこでパブリックコメントが行われますので、ぜひ意見を出していっていただければいいなと思っています。

大きな問題は、移動通信が外されるということは、店舗だけではなくて、電話勧誘も訪問販売も外れるということになりますので、端末は特商法で返せるのに通信役務だけが残るということにならないような何か手当てが必要だと考えているところです。

○河上委員長 ありがとうございました。もう公表されていますかね。

○長田委員 会議そのものは公開で行われていますので、今お話ししたまでは特に大丈夫です。

○河上委員長 ということですので、また、パブコメの段階あたりで意見を述べていただきたいと思いますし、委員会でも調査をして、必要があれば本会議で報告を受けて、一定の意見を述べようかとは考えております。

ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、中原委員。

○中原委員 中原と申します。本日は貴重なお話をありがとうございました。

ネットとうほくの小野寺理事にお伺いしたいのですけれども、私も仙台に住んでおりまして、東北で1番目の適格消費者団体を目指して活動をされていると伺いまして、ぜひ頑張っていただきたいと思ったのですけれども、この適格消費者団体の要件、ハードルというのが、やはり大都市部以外での消費者団体にとってかなり厳しいものなのかどうかということと、それから地方によって消費者問題はいろいろ特徴があるというお話も伺いましたけれども、もし東北地方における消費者問題の特徴といったものがございましたら、教えていただけますでしょうか。

○消費者市民ネットとうほく小野寺理事・事務局長 ありがとうございます。東北第1号を目指して、今後も頑張っていきたいと思います。

その上で、要件、ハードルについての御質問だったのですけれども、これについては幾つか適格消費者団体として認められるための要件として伺っているのが、まず、先ほど私の話の中でも出しましたけれども、団体としての活動実績というのが挙げられております。最低でも2年ぐらいの期間にわたって、具体的ないわゆる差し止め、不当な勧誘などに対してそれをやめるようにと言ったり、あとはいわゆる無効になるような約款、契約書の類いに対して、それを指摘して改善させる、そういった趣旨の、適格消費者団体になったらまさに差し止めの対象になるような行為について複数件の実績を上げていることが必要であるというふうに伺っています。

2年の実績という意味で言うと、ネットとうほくがNPO法人になったのが昨年の3月です。そこからカウントして2年ということは、来年の3月ですので、少なくともその間に一定程度の実績を上げるということが求められると考えております。

あとは、会員数ですが、一定の会員数がいること、要するに経済的な安定とも関係あるのでしょうけれども、会員からの会費で基本的には成り立っておりますので、100名程度の会員は必要であると言われております。

当団体は、今のところまだ80弱ぐらいで、あと一息というところで、今後もくまなくいろいろな機会に東北での市民集会、その他ネットとうほくのいろいろな企画のときに活動を紹介して会員の参加を呼びかけておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

あとは、財政的な基盤も非常に重要で、現在は仙台市から毎年補助金をいただいておりまして、それがかなりのウエートを占めているのですけれども、毎年必ずいただけるというものでもありませんので、会員からの安定的な会費がぜひとも重要な課題になってくる。年間の活動費として最低でも200万はかかるだろうと見込まれます。ですので、コンスタントにそれぐらいの収入が得られるような体制づくりということも必要になってきます。

大きく言うと、今言ったような実績、会員数、経済的な基盤というところですけれども、そのほかに事務局体制がきちんと整備しているとか、あとは事務局スペースが、他ときちんと仕切られてプライバシーなどについても配慮したような形のスペースなどが確保されているとか、いろいろな要件が課されておりまして、今それに対して一つ一つ取り組んでいるところです。

あとは、東北に固有の消費者被害という意味で、典型的なものというのはないのですけれども、やはり農村部が多いので、農村部のなおかつ高齢者を狙ったような被害はかなり見られるなと思っておりました。

少し前になりますけれども、クレジットを悪用した集団の被害、いわゆる名義借り、名義貸しと言われているような、迷惑をかけないからということで、地元の余りそういった仕組みなどについて詳しくない方の人のよさにつけ込んで、多くの人をだました被害ですとか、そういったものが一つの特徴として挙げられるかなと思っております。

○河上委員長 大嶋事務局長。

○消費者支援ネット北海道大嶋事務局長 先ほど、ネットとうほくさんのほうで団体時の活動実績はおおむね2年ということだったのですけれども、北海道の事例を申し上げますと、北海道は多分最短で認定をもらったのではないかと思うのですけれども、1年半ぐらいですね。

なぜ活動実績が認められたかというと、これも不名誉なことなのですけれども、最初私どもホクネットが取り組んだ事例に建物の賃貸借契約があったのです。北海道の賃貸借契約条項というのは不当条項のオンパレードで、とにかくひどかったという印象です。それで、例えば110番をやってその契約書が提供されると、そうしたらもう本当に不当条項のオンパレードですから、申し入れ件数に全く困らなかったという印象です。1月に多いときに6件、7件もの申し入れ件数があったということで、先ほど東海さんのほうで差しとめの件数が足りなくてある程度時間がかかったという話をされたのですけれども、そういう意味では、差しとめ請求の件数によって活動実績が認められるというところがありますので、その辺のところ、早く認定されたことは団体としても喜ばしいことではあるのですけれども、一方では課題も非常に大きいということです。

私ども、そういったところで、本当にたたいても、たたいても不当条項が出てくるということで、これは幾ら申し入れをしていても氷山の一角ではないかということで、実は札幌市にお願いいたしまして、そのとき消費者行政活性化基金を利用させていただいて、そして消費者志向経営促進セミナーをやらせてほしいと要請しました。不当条項というのは、こういったところで気をつけてほしいというところで、事業者向けセミナーをやりましょうといったこちらからの働きかけもありまして、ことしで消費者志向経営促進セミナーは4年目になっています。

そういったことがありますので、1つは差止請求関連業務をすることによって消費者利益の全体の擁護という形があるのですけれども、それと同時に、消費者教育、ましてや事業者の消費者志向経営ですね。それというのは必ず両論で動いていかないと、なかなか社会全体の利益促進というところにはならないのかなと思っております。

以上です。

○河上委員長 外山理事長。

○消費者被害防止ネットワーク東海外山理事・事務局長 活動実績というとき、はっきりとは消費者庁も言わないのですけれども、2桁だとか。うちの場合は多分2桁いかなかった。8件ぐらいで認定を得られたのですけれども、そのあたりが一つの実績になると思います。

ただし、その場合に消費者契約法、景表法、特商法、今度は食品表示法も対象ですかね、対象になるような法律の条項について相手に対して申し入れをして改善をということなので、民法だとか、そういうものはもうカウントされませんので、本当に対象となる条項についての問題をこちらから指摘しなければいけない。

それから、先ほど言われた高齢者がよくだまされるみたいな、そういう詐欺的な悪質な事案については、実は適格消費者団体というのは向いていないんですね。ということは、差し止め請求訴訟はできるにしても、相手が事業をやめましたと言ったらそれで終わりなんです。つまり、今後そういう違法な行為をしないということに対して訴訟が起こせるわけで、相手がもう事業をやめました、廃止しましたと言ったら、それでももう終わりです。

それから、こちらから申し入れをし、やりとりをして、それでも改善がされないときに、こちらから差しとめ請求書41条書面というのを出して、1週間以内に向こうから回答がない場合、初めて裁判ができるわけなので、そういう意味で言うと、適格消費者団体がいわゆる申し入れ、差し止め請求訴訟の対象とでき得る事業者というのは、それなりの事業活動をやっている、かなりまともな事業者しか対象にならないという問題がありまして、そういう意味で言うと、県だとか、警察だとか、そういうところを含めて、特に悪徳な詐欺的な問題については連携して取り締まりをやってもらう、そういうことをうまくやっていかないとだめだと思います。

○河上委員長 要件の核になっている部分というのは、要するに消費者の利益擁護のための活動を主目的にして、そして相当期間、継続的な活動実績がある、それに尽きているのですね。ですから、一定の申し入れや差止請求の数を稼がなくてはいけないなどということは、全くないはずです。本来はそういうことはあってはいけないことで、もしそういうことを認定庁が言っているとすれば、それは間違っていると思います。むしろ、真摯に消費者利益の擁護のための活動実績を積んでいるかということで、1件、2件でもいいからきちんと問題に対応して、あるいは消費者相談をきちんと受けて消費者を支援するということを活動の中でやってきているかというところを見てなければなりません。

事業者の人たちが、暴力団みたいな人が適格消費者団体になって企業をおどすようなことを恐れたがための措置ですから、その意味ではそんなに認定のハードルの高さを恐れることはなくて、東北にはしっかり頑張っていただきたいと思います。

消費者庁から箸の上げ下げまで、財務諸表をどうしろとか、こんな書類を出せといろいろ言われるのでしょうけれども、1つ見本があれば、それをさっと横に見て準備していただければいいのかなという感じがいたします。もっとやるべきことが他にあるはずです。

大変申しわけありません。予定していた時間がほぼ来てしまいまして、まだまだお話をしたいことがたくさんあるのですけれども、この辺で締めに入りたいと思います。

今、話を伺っていてもわかりましたけれども、適格消費者団体それぞれ一定の地域性を持って、その地域の中での御苦労がたくさんおありである。少なくとも共通してこれから必要なのは、やはり持続的な団体活動をしていくための人的な組織の確立と、もう一つは経済的な基盤の確保ということだろうと思います。

官民連携という言葉はきれいなのですけれども、実際に具体的にどういう形で官が民を支援するかということについて、もうちょっと根本的に考え直さないといけない。この点は、消費者委員会としても非常に強く認識しているところでございますので、またいろいろな知恵を出し合って、経済的な支援に向けて努力したいと思います。

諸外国の例を見ると、桁違いの公的な支援があるのですね。適格消費者団体の差止請求の活動などは、いわば官にかわってやっている作業ですから、そのための必要経費ぐらいは何とか出してもらえるようにと、私どもも検討していきたいと思います。

それから、消費者教育の話が沢山出てきましたけれども、やはり教育を通じていろいろな人と結びつくとか、あるいは問題の掘り起こしをすることができるということで、その消費者啓発とか教育のレベルで各団体の方々が果たすべき役割も非常に大きいと思いました。徳島さんのようなユニークな取り組みもありますけれども、少しでもいいモデルを探して、私ども情報提供をさせていただきたいと思いますし、皆さんもこんないいやり方がありますよということがあったら、ぜひ教えていただければと思います。

≪3.閉会≫

○河上委員長 消費者委員会は非常に小さな所帯ですけれども、できるだけ効果的に建議とか提言をして、消費者の皆さんにとって役に立てるように頑張りたいと思いますので、今後とも御支援をお願いしたいと思います。きょうは本当にありがとうございました。

それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。

(以上)

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