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第172回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2014年9月30日(火)16:00~18:46

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

【委員】
河上委員長、石戸谷委員長代理、阿久澤委員、岩田委員、齋藤委員、高橋委員、夏目委員、橋本委員、山本委員、唯根委員
【事務局】
黒木事務局長、井内審議官、大貫参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 民法(債権関係)改正の要綱仮案について
    法務省 筒井 民事局民事法制管理官
  3. 消費者安全について(子どもの安全)
    消費者庁 宗林 消費者安全課長
    厚生労働省 雇用均等・児童家庭局保育課担当者
    文部科学省 スポーツ・青少年局学校健康教育課担当者
    文部科学省 初等中等教育局幼児教育課担当者
    内閣府 政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(少子化対策担当)付担当者
  4. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○河上委員長 それでは、時間になりましたので始めさせていただきます。本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから、「消費者委員会第172回本会議」を開催いたします

また、本日は所用によりまして山本委員が若干おくれて御出席という予定になっております

それでは、配付資料の確認につきまして事務局からお願いいたします。

○大貫参事官 資料ですが、議事次第の下にございます配付資料、資料1から資料5。資料1が民法(債権関係)で、1-1から1-3。資料2が2-1から2-3。資料3、資料4はそれぞれ単体でございまして、資料5が5-1から5-3。そして、参考資料となっております。不足がございましたらば、事務局のほうまでお申し出いただきますようお願いいたします。以上です。


≪2.民法(債権関係)改正の要綱仮案について≫

○河上委員長 それでは、早速、最初の議題に入りたいと思います。最初の議題は「民法(債権関係)改正の要綱仮案について」というものであります

法務省におかれましては、お忙しいところを御出席いただきまして、まことにありがとうございます

民法(債権関係)改正につきましては、法務省の法制審議会において議論が重ねられ、8月26日に要綱仮案が取りまとめられていると承知しております

消費者委員会では、平成23年8月に中間的な論点整理について、また平成25年1月に中間試案について、それぞれ法務省からヒアリングを実施してまいりました。また、平成23年8月に消費者契約法の改正に向けた検討についての提言を行い、民法(債権関係)改正の議論と連携しつつ、消費者契約法改正の検討作業に着手することを消費者庁に求めました。現在、消費者庁において、消費者契約法の運用状況に関する検討が行われ、一方で、消費者委員会は、先般、内閣総理大臣から消費者契約法における契約締結過程及び契約条項の内容に係る規律等のあり方について検討することとする諮問を受けております。今後、民法(債権関係)改正のこれまでの議論を踏まえ、調査・審議を行っていく予定でおります

本日は、要綱仮案のうち、特に消費者と関連の深い規定の内容について、中間試案からの議論状況を中心に法務省より御説明いただき、その後、若干の質疑応答を行いたいと思います。大変膨大な仮案なので、御説明は大変かと思いますが、差し当たって15分程度で御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 法務省民事局の筒井と申します。どうぞよろしくお願いいたします

ただいま河上委員長から御紹介ありましたように、現在、法務省法制審議会において審議が進んでおります民法(債権関係)の見直しについて進捗状況を御報告させていただこうと思います

お手元の資料に沿ってお話をしてまいりたいと思いますが、まず資料1-1に沿いまして、民法(債権関係)の見直しの目的やスケジュールなどについて、お話をさせていただこうと思います

法制審議会にこの民法(債権関係)の見直しの諮問がされましたのが平成21年10月でございまして、既に5年ほどが経過しております。諮問の内容は、資料1-1に全文を掲載したとおりでございまして、検討対象とされておりますのは、民法のうちの債権関係の規定です。基本的に民法第3編債権に置かれている規定が対象ですけれども、民法第1編総則の中にも意思表示、消滅時効といった債権とのかかわりの深い規定が置かれていますので、それらもあわせて検討対象とされております。また、そのうちで、契約に関する規定を中心に見直しを行うとされております。債権のうちでも、不法行為に基づいて発生する債権については主たる検討対象とはせず、契約に関する規定を中心に見直しを行うという整理でございます

改正の目的としては、2つのことが掲げられております

1つ目が、社会・経済の変化への対応を図るということでございます。民法が制定されましたのが明治29年、1896年で、既に120年近くが経過しております。この間の社会経済の変化への対応を図る必要があるとされている規定がございます。例を挙げますと、消滅時効制度の見直し、法定利率の見直し、保証人保護の方策の拡充、約款に関する規定の新設、こういったものが社会経済の変化への対応にかかわる代表的な論点でございます

もう一つ、国民一般にわかりやすい民法とするという目的が掲げられております。これは、現在の民法が国民にわかりにくい法律になっているという現状認識があるからでございます。その具体的な意味といたしましては、民法制定以来120年間が経過する中で、民法についての重要な判例などによって、条文の外に膨大な解釈論が形成されていますけれども、それは法律の専門家は民法を勉強して知っているけれども、それが条文に明記されていないために、一般の国民の目に見える形になっていないという問題意識がございます

そういった問題意識を踏まえて、基本的なルールについては、できる限り適切に条文として書きあらわす必要があるのではないか。そうすることによって民法のルールが見えるようにすることが、今回の改正の重要な目的の一つとされているわけでございます

具体例を挙げますと、高齢化社会を迎える中で重要性を増していると言われている意思能力に関する規律について明文規定を設けるべきではないかという議論があります。あるいは、錯誤、つまり勘違いで契約をしてしまったというトラブルは、消費者相談の現場でしばしば問題となると聞いておりますが、その場合に契約の効力を否定することができる具体的な要件は、判例によっておおむね明らかにされていますので、それを適切に明文化するという議論があります

それから、賃貸借が終了したときの原状回復や敷金の返還に関する紛争は、市民生活においてしばしば起きる代表的なトラブルですけれども、それに関するルールが民法には書かれておらず、判例の積み重ねによって実務運用がされていますので、そういったルールを明文化すべきではないかといった議論があります

法制審議会におけるこれまでの審議経過については、資料1-1の下半分で示しておりますけれども、この民法(債権関係)の改正について専門に審議するための民法(債権関係)部会が直ちに設置され、これまで審議を重ねてまいりました。全体を3つのステージに区分して審議を進めております。第1ステージでは、論点の整理を行う。そして第2ステージで中間試案を取りまとめる。そして、それぞれについてパブリックコメントの手続を実施してまいりました。そういったパブリックコメントの手続に寄せられた意見を踏まえながら、第3ステージにおきましては最終的な改正要綱案の取りまとめを目指す審議が現在進められております

今後の日程としては、平成27年2月の法制審総会で改正要綱が決定され法務大臣への答申がされた後に、平成27年の通常国会に関係法案を提出することをめどとして検討作業が進んでおります

この最終的な改正要綱案の決定に至る前に、先ほど河上委員長から御紹介がありましたように、本年8月26日に要綱仮案の決定が行われております。最終的な要綱案を決定する前に要綱仮案の決定をするという進め方は、これまで恐らく例がなかったのではないかと思いますが、今回の債権法改正では、改正対象としている範囲の民法の規定について全般的な見直しを行った結果として、かなりの分量の改正項目がありますので、これを最終的に条文化する作業には相当の時間を必要とするであろうし、また、経過措置の検討や関連法律の整備といった作業をするのに相当な時間がかかるだろうと見込まれました

そういった作業を進めた上で、何らかの問題が見つかったときには、もう一度部会にフィードバックして議論をし、最終的な条文にできるだけ近いところまで法制審議会の審議の機会を持つようにしたいということから、要綱仮案という決定プロセスを中間に挟むという進め方が考えられたわけでございます

全体的な改正項目のボリュームですけれども、中間論点整理の段階では論点の取捨選択に余り深入りしないで議論を整理しました関係で、全体で500項目を超える改正検討事項が並んでおりましたけれども、中間試案の段階でそれが約260に絞り込まれております。法制審議会の部会では、構成メンバーのコンセンサスが形成される範囲で取りまとめをするという作業方針で審議を進めてきましたので、合意形成の可能なものとして約260項目に絞り込まれたということです。その上で、中間試案についてのパブリックコメントの結果を踏まえ、また法制審の部会でさらに審議を進めた結果、要綱仮案では、中間試案の260項目のうち約200項目が盛り込まれることとなっております

資料1-3がその要綱仮案でございます。内容的にはかなりの分量がありますので、一つ一つの項目を紹介することはとてもできないのですけれども、先ほど河上委員長から、中間試案から大きく変わったところという御示唆がありましたので、一、二点、御紹介したいと思います

1つ目に法定利率について御紹介したいと思うのですけれども、資料1-3、要綱仮案の10ページを御覧ください。法定利率と言いますのは、損害賠償請求権などの金銭債権について不履行があった場合の遅延損害金の利率などとして適用されるものですけれども、それが現在、民法では年5%と定められていて、実勢金利と比べて高すぎるのではないかという問題点が指摘されていたところでございます。この点については、現在の市場金利の水準などを勘案しながら、年3%程度に一旦引き下げ、その上で今後の金利の推移に合わせて変動する変動制の法定利率に改めるという方向が中間試案で提示されていて、その点についてはおおむね異論がないものとして、要綱仮案でもそのまま維持されております

一方、法定利率が適用されるもう一つの場面として、判例上、中間利息控除の割合として法定利率を用いることとされております。これは、例えば交通事故などで死亡されたときの損害賠償については、その亡くなった方が将来得ることができたであろう逸失利益を算定して、それを遺族の方に支払うことになるわけですが、将来得ることができる利益を現時点で支払うこととなる関係で、受け取った側にその後の運用益が発生してしまいますので、それをあらかじめ差し引く計算をいたします。これを中間利息控除と呼んでおります

この逸失利益の算定は、先ほど申しました交通事故の場合のような不法行為による損害賠償の場面で主に問題となりますが、今般の改正作業では不法行為は主たる検討対象とはしないという整理をしておりました関係で、その点について十分な審議をしないままに現状を大きく変更するのは適当でないという指摘があります。そこで、中間試案では、法定利率は年3%程度に引き下げるけれども、中間利息控除については現状の年5%を維持するという案が提示されておりました

これに対してパブリックコメントの手続では、中間利息控除の割合として年5%と法律で規定してしまうのは、被害者にとって著しい不利益となっている現状を固定化するものであるといった批判が多く寄せられました。中間利息控除として運用益を差し引く際に年5%で控除するといたしますと、被害者の遺族が受け取ることができる損害賠償の額は大きく差し引かれてしまっているわけでございます。今日の経済状況では、安全に年5%で運用するのは非常に難しいわけですけれども、そのような利率で差し引かれている現状を法律で固定化するのは適当ではないという意見がたくさん寄せられました

また、中間利息控除の割合というのは、遅延損害金の率と裏腹な関係にあるという指摘もございました。つまり、逸失利益について、これを現時点で受け取るために中間利息を控除する、つまり運用益を差し引く。ところが、この差し引いて計算した金額について、実際には支払いが遅滞したために遅延損害金が発生するという場面を想定いたしますと、5%で運用益を差し引いたにもかかわらず、支払いが遅れたことの損害金については3%しか加算されないというのでは、いかにも不公平であるといった指摘も多く寄せられました

そういったパブコメに寄せられた意見を踏まえて、その後の法制審議会の部会では、中間利息控除についても変動制の法定利率を適用するという方向に修正する議論をいたしまして、今回の要綱仮案ではそのような案でまとめられています

もっとも、中間利息控除の割合が変更されるといたしますと、損害保険の実務に大きな影響を与えます。現在は年5%で差し引かれていたものについて、改正以降は年3%で差し引くことになりますと、被害者の遺族が受け取る損害賠償の金額は大きく増えますけれども、それは保険料の上昇をもたらす可能性がありますので、そういったことの当否。それから、法定利率が変動するたびに保険料率の計算をし直して金融庁の認可を得ることに伴う事務コストの増大といった問題点などが指摘されました

これらの指摘も踏まえながら、また法定利率が頻繁に変わることについての法律実務の混乱のおそれということも考慮した上で、法定利率の変動制については、変動の頻度を非常に緩やかなものとする案になっております。具体的には、10ページの要綱仮案第9の1に書いてあることですけれども、3年に1回程度の見直しの頻度とすること、その際に過去5年間の貸出金利の平均で比べて1%以上の差が生じた場合に限って、1%の刻みで増減させることにされております。これが法定利率についての見直しの内容でございます

もう一点、約款に関して御紹介しておこうと思います。これは、資料1-3の要綱仮案で申しますと46ページになるのですけれども、「第28定型約款」という項目は「P」、ペンディングとされていて、具体的な案文が記載されておりません。これは、要綱仮案が決定されました本年8月26日の会議におきましては、事務当局から提示した取りまとめ案について、一部の部会委員から、その案については現時点では直ちに賛成することはできないという意見がありました

この法制審の部会では、これまで基本的に全員のコンセンサスで決定するという作業方針で審議を進めてまいりましたので、その日の会議では、この「第28定型約款」については決定に至らず、引き続き審議を継続することになり、したがって、要綱仮案の記載上は「P」となっているということでございます。なお、要綱仮案を決定した会議に事務当局が提示した案については、資料1-2としてお配りいたしました。このような案を提示して議論していただいた結果、全員の合意には至らなかったということでございます

もっとも、約款に関する規定を設けることに関しては、中間試案の段階までは経済界から非常に強い反対意見がございました。そもそも規定を設けることに全面的に反対であるという意見が大変強かったわけでございます。しかし、その後、第3ステージの審議の中では、具体的にどのような支障があるという反対意見なのかということを丁寧に聴取し、意見のすり合わせを行ってくる中で、合意形成にはなお至っていないものの、対立している意見の距離はかなり縮まってきているように感じてはおります。この日に提示された資料1-2の案について現時点で賛成はできないという意見を述べられた委員からは、約款の定義についてなお曖昧なところがあって、この約款のルールの適用の有無をめぐって紛争を生ずるおそれがあるのではないかといった指摘がありました。また、定型約款の変更に関するルールが、この資料1-2の2ページ目、「4定型約款の変更」というところに設けられているのですが、この定型約款の変更に関するルールについては、改正法が施行される前に締結された契約についての約款にも適用されるようにしてほしいという要望があるわけですが、その点については既存契約への適用関係ということですので経過規定で対処することが検討されているわけですけれども、その経過規定の具体的な内容がまだ明らかになっていないという問題点の指摘もありました

そういうことで、現状では定型約款に関する規定を設けるかどうかについては、なお審議を継続するとされておりますけれども、賛成できない理由としては、今、申し上げたような技術的な詰めの部分に移ってきているという見方もできると思いますので、その点について、今後さらに審議を尽くして合意形成の可能性を探っていくことになろうかと思います

非常に雑駁な御説明になりましたけれども、私のほうからは以上でございます。ありがとうございました。

○河上委員長 どうもありがとうございました

それでは、残りの時間、少し意見交換をしたいと思いますので、御質問、御意見のある方は発言をお願いいたします。では、石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 御説明ありがとうございました。消費者委員会のほうでは、消費者契約法改正の検討をするわけですけれども、その前提として民法改正の点について、若干お尋ねしたいことがありますので、よろしくお願いいたします

まず、先ほど御説明ありました意思能力の点ですけれども、高齢化社会を迎えておりまして、高齢者の消費者被害が大変ふえているという状態にありまして、民法改正の社会経済の変化への対応ということからすると、これは大変大きい問題だなと思って注目していたのですが、中間試案では、その法律行為をすることの意味を理解する能力というものを基本に据えて、脚注で事理弁識能力とする考え方があるということで書かれておりまして、その考え方でいくのかなと思って期待していたのですが、その後の議論で、意義については規定を設けないことにしたという話になっております

その中で、裁判例等においても意思能力という文言が定着しておるので、内容をさらに具体化する必要性は乏しいという記載がありまして、あれと思ったのです。コンセンサスを得られないというのは、これはいたし方ないと思うのですが、具体化する必要性は乏しいというのはどういう意味合いなのか、その辺の考え方について、ちょっと御説明いただければと思います。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 御指摘のあった私どもの部会資料を本日は持ってきておりませんが、具体化する必要性が乏しいとまで記載されていたとすると、あまり適切な説明ではなかったと思います。意思能力の具体的な中身を規定することについて消極方向であることの理由を説明する中で、そういう表現を使ったのだと思いますが、石戸谷先生がおっしゃられたように、意見の対立があってコンセンサスの形成が困難であったので、その点についての明文化を避け、しかしそれでも規定を設けることには意味があるということで、意思能力を有しないときに無効とするという規定を設けたということでございます

この点についてのコンセンサスの形成が困難であったというのは、大まかに申しますと、意思能力の有無は、具体的な行為と離れて客観的に定まるという考え方が一方の極にあって、それに対して、具体的な行為ごとに相対的に定まるという考え方もあって、どちらを重視するかによって、意思能力の意味についての規定内容が変わってきます。この点についてのコンセンサスの形成が現時点では難しかったということでございます

他方で、その点についてまで踏み込まなくても、意思能力がないときに契約が無効となるということが明記されていれば、大まかに言えば契約の意味を理解することができない場合の規律であるという説明を補うことによって、基本的なルールの存在を知ることができるわけですから、それで規定を置く意味は十分あるだろうということで、このような案になったということでございます。

○石戸谷委員長代理 ありがとうございました

裁判例で定着しているということが書かれているので、書かなくても従来の裁判例で十分対応できるということかなと思ったのです。どういう定義をとっても、どの程度の能力を言うのかというのは次の問題として出るのですが、その点を含めて、従来の裁判例を前提としていくのだという考え方でよろしいでしょうか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 御指摘のとおりだと思います。

○石戸谷委員長代理 ありがとうございました。議論の経過で適合性原則との関係とか状況の濫用とかの関係が議論されておりましたので、それらを参考にしながら消費者契約法のほうを検討させていただきたいと思います

次に、公序良俗違反の点について伺いたいのですが、90条、91条の関係ですと、公法上の取締法規に違反する意思表示の効力、これはかなり学説も展開されていたところで、これも消費者関係だとかなり関連性が高い分野なので注目していたのですが、その後、具体的にこの問題は中間的な論点整理の段階では取り上げられていたのですが、具体案の提示がないということで、中間試案以降はこの点が論点として挙がっていないですが、これは具体的な提案まで出ないために消えてしまったということで、理解としてよろしいでしょうか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 公序良俗に関しては、暴利行為についての明文規定を設けるという案が中間試案では提示されていましたけれども、お尋ねの点については御指摘のとおりかと思います。

○石戸谷委員長代理 ありがとうございました

公序良俗違反の関係では、今、お話に出ました暴利行為のところも重要だなと思っていたのですが、そこも要件について限定的過ぎるということと、濫用のおそれがあると、両方から意見が出て、これも結局なくなったということでよろしいのでしょうかね。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 暴利行為に関しては、異なる意見のすり合わせる努力を続け、案文の改訂を重ねてきましたけれども、最終的に要綱仮案の原案を示す段階で、合意形成が困難だということで見送りになったという経緯でございます。

○石戸谷委員長代理 ありがとうございました。その点も消費者契約法のときに議論の経過について参考にさせていただきたいと思います

それと、公序良俗違反の関係では、暴利行為のところでも問題になっていたのですが、著しく不利益を与えるとか著しく過大な利益という要件があるのですけれども、議論の推移を拝見すると、市場との関係の議論というのはそんなになかったという考えでよろしいでしょうか。というのは、著しく過大だとか不利益というのは、契約当事者間に視野を当てている議論じゃないかと思うのです。現実問題として、消費者分野でいえば、一事業者に対して多数の取引当事者(顧客)がいて、一つ一つはそんなに著しく過大ではないけれども、全体として見ると芳しくない商法によって、極めて膨大な利益が生じているみたいなことがあるわけです

契約当事者間だけの局面で見ていると、そういうものが視野に入ってこないのですけれども、その辺の議論は余りないのかなと思いますが、その点、済みませんが、お尋ねしたいと思います。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 法制審議会の部会においても、暴利行為に関してどのような内容の規定を設けるべきかという点では、さまざまな意見があり、議論の積み重ねがあったと思いますけれども、合意形成の可能性を考えたときに、暴利行為の定式を示したものとして参照されている昭和9年の判例をベースに、できる限りその定式に沿って明文化するかどうかといったところで議論が続いてきたという経緯がございます。それが現在の判例の到達している水準と照らして、適用範囲が狭くなり過ぎるのではないかという議論はもちろんありましたけれども、合意形成の可能性を考慮した結果として、そのように議論が絞られていたということだと思います。

○石戸谷委員長代理 ありがとうございました

例えば約款のほうの局面で見ますと、約款は一事業者が多数消費者との関係で生ずる問題であるので、ある事業者とある相手方という局面じゃなしに、もうちょっと大量、多数の契約者とか、そういう局面で見ていると思うのですけれども、その約款の場面でも不当条項などで全体として見た場合の過大な利益とか、その辺の局面の観点というのは入っていないのでしょうか。というのは、暴利行為の場合だといろいろな事情が入ってくるのですけれども、約款の場合だと合意に入るか入らないかという切り口で見ていて、過大という要件は必要じゃないとか、そういう議論になっていて、多数性とか全体として見た場合の議論は、それはまた違うのかなという感じがしたものですから、お尋ねします。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 石戸谷委員の問題意識に直接に答えるような議論は、必ずしも法制審議会ではされていなかったと思います。むしろ、繰り返しになりますけれども、合意形成の可能性を考慮し、約款に関する一般ルールとして必要なミニマムなルールとして、契約当事者が実際には読んでもいないような条項であっても契約内容となるというルールを置く反面において、それが不当な内容のものであるときには排除されるというルールの根拠となる抽象的な規定を整備するという限度で、法制審のほうでは議論されてきたと思います。

○石戸谷委員長代理 判例・学説の展開を踏まえての議論だとは思ったのですが、ちょっと誤解があるといけないので、一応お尋ねしました。ありがとうございました

最後はちょっと希望ですけれども、約款は特に消費者契約の場合に非常に関係が深いので、消費者契約法のほうでも論点としてあるのですが、合意に組み入れられるかどうかという、合意の内容なのかどうかという一般的規律の問題なので、ぜひ民法のほうでもそこはしっかりと規律を設けていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

○河上委員長 ほかにはいかがでしょうか

私から少し伺います。先ほどの約款の問題はペンディングになっているということですけれども、これはもう一度何か提案のようなものを出して、そのテーマについて年末ぐらいまでの間に何回か議論するという前提ですか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 具体的な審議スケジュールはまだ決まっておりませんけれども、法制審の部会としては来年1月をめどに要綱案を取りまとめることを目指しており、それまで引き続き審議するということですので、河上委員長の御指摘のように何回か、あるいは1回かもしれませんけれども、新たな案を提示してさらに議論を深めることになろうかと思います。

○河上委員長 もう一つ、中間試案というものがあって、今度、要綱仮案になってと、少しずつ形や内容が進化しているのか、退化しているのか知りませんが、変わっている。全体としてはスリムになっているわけですが、今、出てきている要綱仮案が、一旦消えたようなルールが要綱の段階で復活するということは、これはもうないと考えたほうがいいのですか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 会議体で議論していることですので、最終段階まであらゆる可能性は排除されていないと思うのですが、要綱仮案の決定をするという審議の進め方をしましたのは、合意形成が可能な実質的な改正内容をこの段階で固める趣旨ですので、その後に新たな項目が加わることは、基本的に想定されていないということだと思います。

○河上委員長 ずっと拝見していて不思議だなと思うものが幾つもあって、例えば判例では明らかにルールが確定しているというか、でき上がっていると思われるような暴利行為とか動機の錯誤とか、明文化して判例が見えないような状態から見える化するというのは、これは技術的な問題なので、むしろ真っ先にやっていいことではないかと個人的に思っていたのがどんどん落ちていっているのがよくわからないですね

結局は、コンセンサスが得られるということの意味によるのですけれども、技術的な話でとまっているというのではなくて、そのようなルールは要らない、要るという違いで意見が対立しているのか、それとも、そもそも表現ぶりについて、みんながこれでは何となく納得いかないなというので、技術的なところでコンセンサスが得られなくなってとまっているのか、その辺りはどういうコンセンサスが問題となっていたのですか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 それは、一つ一つの検討項目によってさまざまなのですけれども、コンセンサスが形成された範囲でと申しましても、単に賛否が分かれていたら見送るという審議の進め方をしているわけではありません。意見の対立があるところは、その対立している論拠をそれぞれ酌み取りつつ、新たな案を提示して、さらに議論を詰めるという作業を繰り返し、その成果として合意形成に至った論点は、一方ではたくさんございます

しかし、御指摘があったような暴利行為でありますとか、事情変更の法理といったところは、とりわけ具体的な案文の詰めの部分での意見対立もあり、成案を得るには至らなかったということだと思います。

○河上委員長 もう一点だけ、そのコンセンサスの関係でも気になったのが約款のところですけれども、そもそも約款に対する規制は絶対反対であるとおっしゃっている方がかなりいらしたということはわかりました。ただ、中間試案までの段階では、約款の拘束力の根拠の前提となる開示とか同意といったルールと、約款の内容が不当であるから無効であるという形での不当条項の規制のルールを分けて提示してあったわけですね

それを要綱仮案(案)の段階では一体化した形で出してきて、拘束力の根拠の規定の同じ条文の中に、不当条項が合意の対象にならないという書き方でまとめて規定された形になっています。それは、審議での議論とは無関係にそういう変化が起きているとしか見えなかったのですけれども、何をお考えになってそういうふうになったのか

実は、この問題は消費者契約法の不当条項規制に関するルールの位置づけと密接にかかわっておりまして、もし条項の当・不当が個別の合意の状況等の総合的判断される事項だとすると、差止請求などの対象になるのは非常に難しくなってくるという懸念がございます。その辺も含めて、なぜあれをそもそも一体化させようとしたのかということと、今、ペンディングになっていることでもありますので、現状についてだけお教えいただければと思います。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 河上委員長の問題意識に的確に答えられるかどうか分かりませんけれども、一体化するという意図で現在の案文が組み立てられているわけではないと思います。先ほどお示しした資料1-2の2(1)が組入れ要件を示しておりますが、そこでは一定の要件を満たした場合に定型約款の条項について合意したものとみなされるという書き方をしているわけでございます

これは、これまでの審議の過程を離れたものでは決してなくて、最終的に内閣提出法案として国会に法案を提出することを目指している審議会として、できる限り実際の条文案に近い形に改正要綱案を仕上げていく作業を同時並行で進めた到達点として、このような案を提示したものです

河上委員長が指摘された不当条項に関する規定は2(2)ですけれども、ここでは、2(1)で合意したものとみなすという規定ぶりを選択したこととの関係で、法律でみなす以上は、不当なものはみなす対象から排除されるはずであろうという整理をいたしまして、不当条項に該当するものについては、合意したものと法律上みなされる対象には含まれないとされているわけでございます

新たな規律を法文化する場合の論理的な整理として、これはこれであり得るだろうと思います。その上で、河上委員長の問題意識は、それが他の規律にどのような影響を及ぼすのかという観点からの問題意識なのだろうと承りました。それについては、引き続き検討してみたいと思います。

○河上委員長 合意があったものとみなすという構成をとったこととの関係で、これはこういう書きぶりにしたのだという理由は、補足説明の中で拝見したものです。補足説明では、昔は2つの規律としていたが、これを一本化することとしという説明がされています。不意打ち条項の禁止に関するルールというのも、実質的にはここで組み入れることができるだろうということとか、いろいろな話が全部ここに混じっていて、内容規制の問題と約款の拘束力根拠の正当化の議論というのが融合しているということが分かるわけです。そういうことなのだろうかということです。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 河上委員長から御指摘のあった一本化という言葉を使っているのは、不当条項に関するルールと不意打ち条項の排除に関するルールの2つが一本化されたという説明をしている箇所だと思います。要するに、2(2)におきまして、不当条項の排除を規定しているところに不意打ち条項の排除のルールも織り込む形で一本化したという説明をしたのだと思います。

○河上委員長 でも、不当条項に関するルールは、他には用意していないわけですね。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 不意打ちの排除のことですか。

○河上委員長 不意打ちではなくて、定型約款の条項の無効に関するルールは、仮案では存在していないですね。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 それは、言葉の問題をおっしゃっているのでしょうか。

○河上委員長 いえ。定型約款の内容が不当だから無効ですというルールは、仮案では用意していないですね。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 それを、合意したものとみなされないという形で表現しているということです。

○河上委員長 不意打ちのところと無効条項と、それから拘束力の根拠を全部1つの条文の中に書き込んだということでよろしいわけですね。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 この短いやりとりの中で、河上委員長がおっしゃろうとしていることと、うまくコミュニケーションがとれているのかどうか、自信がありませんが。

○河上委員長 これはちょっと理論的な話かもしれませんので、後ほどゆっくりと話をさせていただきます

ほかの委員の方で、これだけは聞いておきたいということがございましたら。石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 今のところですが、資料1-2で第28定型約款の2の(2)のところがどういう意味合いなのでしょうか。さっきの話との関係。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 法制審の部会で、これまで不当条項の排除のルールとして規定の案が示されていたものが、この2(2)に引き継がれているということです。また、不意打ち条項の排除ルールについても、この中で織り込んで判断できるようにしているということでございます。

○石戸谷委員長代理 そういう理解でよろしいわけですね。ありがとうございました。

○河上委員長 ほかにはいかがですか

約款の問題は、私自身も、消費者約款に限らず、事業者間での取引にも使われる重要なツールで、現代的な取引の中では、こうした意思が希薄化して定型化した契約条件についての規律というのは必要であろうと思いますので、民法の中に基本的なルールはぜひ入れていただきたいと思っております。前に筒井さんが「不退転の決意で」ということをシンポジウムでおっしゃったのをはっきり覚えておりますけれども、なかなか難しい状況にあるということはよく承知しております。是非とも、頑張っていただければありがたいと思います

あと、消滅時効のところで1つ聞きたかったのですけれども、消滅時効に関しては、これは全体として短めにするということになっています。短期消滅時効については余りいろいろな種類は置かないで、そろえてしまおうということが言われているわけですが、例えば銀行に対する預金者が持っている預金債権の消滅時効などに関して言うと、余り短いとぐあいが悪いのではないか

それから、消費者が事業者に向かって何か損害賠償請求権を持つという場合に、消滅時効が余り短いと、ぐずぐずしている間に時効にかかってしまうということもあります。これはもろ刃の剣ではあるのでしょうけれども、どちらかというと今までの問題事例から言うと、時効にかかってしまって泣き寝入りしているという場面が少なくないのです。この辺りは要綱仮案ではどういう御判断をされたと考えればいいですか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 河上委員長から御指摘があったのは、資料1-3の要綱仮案の6ページ、「第7消滅時効」の1にかかわることだと思います

消滅時効に関しては、「3職業別の短期消滅時効の廃止」といったところで、現在、1年から3年で職業別に細かく規定されている短期消滅時効を全て廃止して、時効期間をシンプルにすることが目指されていて、そのシンプルにした時効制度の基本となる原則的な規定について、第7の1(2)におきまして、権利を行使することができるときから10年間という現行制度を維持することに加えまして、1(1)におきまして、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間という時効期間を設けて、この2つのいずれか早く経過したほうで時効が完成とすることにしております

この1(1)に関する議論の経緯といたしましては、全て客観的な起算点から5年とするという案が一方にあり、また、権利を行使することができることを知った時からという時効期間を併置する場合でも、その時効期間を3年とする案、4年とする案、5年とする案などに分かれていたわけです。その議論の最終的な到達点として、河上委員長の問題意識にも沿うと思いますけれども、知った時からという要件を入れることによって、知らないうちに短い時効が完成してしまうことを避けようとするとともに、知った時からの期間としても、3年間などではなく、比較的長期の5年という数字を採用することで合意形成が図られて、このような案になったということだと思います。

○河上委員長 そうすると、預金などの場合は預金者が知っているわけですから、5年で消える。何かを預けているというときは、もうちょっと別の配慮をする必要はなかったのですか。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 預金の消滅時効に関する解釈論は依然として残っているのだと思いますが、現在の一般的な解釈で普通預金についてお金の出し入れが全くなくなったところから時効が走り始めるのだとすれば、それについて3年ではなく5年という数字を採用したということだと思います。

○河上委員長 どうもありがとうございました

ほかに。唯根委員、よろしいですか。

○唯根委員 はい。

○石戸谷委員長代理 では、ちょっと最後にお伺いします。

○河上委員長 これで最後にしましょう。

○石戸谷委員長代理 はい

消費者関係の特色については、中間的な論点整理では多岐にわたる論点があったのですが、中間試案が仮案ということで大分なくなってきて、ちょっとやりにくいのですけれども、錯誤についても、相手方の表示による錯誤というのがどうなるのかと思ったら、あれについても意見の一致が見られないということで落ちてしまっている状態です。いずれにしても、議論の経過については、今後、十分参考にさせていただきたいと思います。議事録がまだアップされていない最近のものがありますので、ぜひ可及的速やかによろしくお願いしたいと思います。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 承知いたしました。

○河上委員長 私の同僚から「連戦連敗」という言葉が聞こえて、学者が考えている理想的なものと、立法という段階でそれをまとめていくことの難しさは、私も痛感させられましたけれども、今後は消費者委員会においても、今回の民法の改正の要綱仮案の内容を踏まえ、それ以前の議論もあわせて参考にさせていただいて、民法の特別法である消費者契約法の見直しについての検討を大車輪で進めていきたいと思います

法務省におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、まことにありがとうございました。また、今後とも御協力をよろしくお願いしたいと思います。

○法務省筒井民事局民事法制管理官 こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

(法務省退席)

消費者庁・厚生労働省・文部科学省・内閣府着席)

≪3.消費者安全について(子どもの安全)≫

○河上委員長 次の議題は、「消費者安全について(子どもの安全)」というものであります。消費者庁、厚生労働省、文部科学省、内閣府にお越しいただいております。お忙しいところ御出席いただきまして、ありがとうございます

教育・保育施設等において死亡事故を含む事故が繰り返されているということを踏まえまして、当委員会ではサービスの提供を受ける消費者たる子どもの安全確保という観点から、事故情報の適切な収集・活用等について検討を行っているところであります。本日は皆様から、教育・保育施設等における事故の防止について、制度のあり方あるいは取組のあり方、関係省庁との連携等について御説明をいただいて、その後若干の意見交換をお願いできればと考えております

それでは、まず本件に関する取組状況や事前に質問項目としてお示しした点について、消費者庁、厚生労働省、文部科学省、内閣府から御説明をいただきたいと思います。恐縮ですが、説明時間はそれぞれ10分程度でお願いできればと思います

まず、消費者庁のほうからお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

○消費者庁宗林消費者安全課長 消費者庁消費者安全課でございます。どうぞよろしくお願いいたします

お手元の資料で、「教育・保育施設等における事故情報の収集・活用について」ということで御説明します

1枚おめくりいただきまして、これが消費者庁における事故情報の収集・活用の全体像でございます。生命・身体にかかわる事故が発生しますと、事故情報が集まってくるわけですけれども、主には左側の緑色の部分が消費者安全法に基づく通知となってございます。PI0-NETから入ってくる申し出のものも消費者安全法に基づくものになりますが、それ以外に左側、関係省庁・地方公共団体からの通知というものがメインでございます

それから、真ん中でございますが、消費生活用製品安全法に基づき重大事故が起こった場合には、事業者から消費者庁に報告することになってございますので、これが事故情報として集められてございます

そのほか、個別法によらない任意の情報提供ということでいただいているものがございまして、これがブルーの部分でございます。1つは、事故情報データバンクの参画機関ということで、皆さん、事故情報データバンクというものがホームページからも見られるようになってございますが、この中に通知とは別に入っているものがあります。例えばNITEであったり、今回のテーマとの関係でいえばスポーツ振興財団等、学校でけがをしたときに保険などを支払ってくださるところにかかわるところも入ってございます

それから、一番右側でございますが、医療機関ネットワークの参画機関ということで、これは任意でありますけれども、まずお医者さんに行くだろうということで強化に努めているところでございます

それを集めましたところ、消費者庁としてどういうふうに活用していくかということでございますが、今までメインでやってきましたのは左側の注意喚起ということで、消費者にとにかく情報を伝えるということと、再発防止のために何かやれることはないかということをアドバイスするということでございます

そのほか、右側のツールもございますが、例えば関係省庁である程度問題のあるものがあり、関係省庁が所管しているにもかかわらず、その機能をうまく発揮できない場合に措置要求ができる仕組みもございます。また、どこの省庁もない場合には、すき間事案の措置ということで事業者に直接流通をとめたりすることもできる仕組みを持ってございます

次のページをお開きください

それでは、情報の収集強化に関する取組をどういうふうにしてきたのかということでございますが、まず上段部分、消費者安全法に基づく収集ということであります。これは、こちらの消費者委員会の専門調査会のほうからも、文部科学省等の教育現場での事故がうまく収集されていないのではないかという御指摘も受けまして、平成24年6月に消費者庁と文部科学省が連名で、事故の通知に関して、消費者事故であることを見分けることがうまくできていないのではないかということに力点を起きまして、今日の資料にもついていると思いますけれども、地方公共団体あるいは消費者行政関係のところと教育機関に、私学の学校も含めて送らせていただいております

2番目でございますが、平成26年4月に都道府県等の消費者行政担当課長会議におきまして、地方の行政機関への通知の際に、生命・身体事案ですと、例えば銘柄名とかメーカー名とか、事故のありようがきちんと入っていませんと、その後の展開になかなか使いにくいということでございまして、その辺りの通知の徹底を要請してございます。その前の26年2月にも、関係省庁の同じような担当課長会議におきましても、その要請をお願いしております

引き続き関係省庁と連携し、消費者安全法に基づく事故情報の収集・強化に取り組みたいと思ってございまして、以前、こちらの専門調査会から指摘されたとき、年間数件しか来ていないのではないかという御指摘を受けましたけれども、実はそれほど多い件数になっているということではございません。これは、関係省庁とも、どういうふうにしたらうまくいくのかということを、知恵を出しながら収集強化を是非していきたいと思ってございます

それから、下段でございますが、医療機関からの収集ということで、医療機関ネットワークの強化。2年間で1期でございますが、最初13病院でございましたが、26年度までの第2期は24病院ということで、さらに新規参画病院の開拓ということで、増えることを前提に病院の数を増やしてございます

もう一つ、国民生活センターのウェブサイトにドクターメール箱という、医師からの情報提供を受ける窓口をつくりました。これは、いろいろな関係機関、医師会等にお願いし、今、始めているところでございます

1枚おめくりいただきまして、先ほど御紹介しました事故情報データバンクのトップページが右下にありますけれども、こういう画面で始まるものでございます。ここに生命・身体事案の一元化された情報については、整理して公表してございます。これは、消費者庁自らがこれを活用するということだけではなくて、地方公共団体・報道機関とか、あるいは消費者自身が持っているものが何かおかしいというときに検索していただいて、同種事例があるのではないかということが見られるということで、事故防止に活用されることを期待しているものでございます

この概要でございますけれども、5歳未満の子どもの事故は1,400件、10歳未満の子どもの事故が2,400件ということで、5歳未満のものは内数になりますけれども、大体こんな件数でございまして、幼稚園・保育園の事故は約100件入ってございます

アクセス数は、そこに書いてあるとおりでございます

次のページに参りまして、この集めました事故を要請等ということで、消費者に広く周知してございますが、取組をしてきたことを御紹介したいと思います

窒息事故ということでは、平成24年7月に保育施設において白玉風だんごによって、フルーツポンチだったかと思いますけれども、死亡事故が発生したということで、消費者庁から厚生労働省及び文科省、消費者行政の担当のところもそうですけれども、事故防止の取組を要請したということでございます。ここは、食品の窒息事故と、そのときにスーパーボールとか、そういうおもちゃも入っていましたので、並びは悪いですけれども、玩具も一部入っております

それから、その下のプール事故に関しましては、安全課の中に事務局がございます消費者安全調査委員会が、神奈川県の幼稚園におけるプール事故について事故の原因究明の調査を実施いたしまして、文部科学省、内閣府、厚生労働省に事故防止についての意見を提出したところでございます

内容的には、プールにおいて監視・指導を1人の人間がやるのではなくて、監視と指導を分けて配置するということを意見の中に盛り込ませていただいたことと、緊急時への備えとして、3分、4分、5分、10分と、分が1桁のところで生死を分けるようになっていますので、死亡に至っている場合が非常に多いということでございますので、事前の緊急時の教育・研修が大変重要であるということで、取組を行うような周知・徹底ということを意見として出してございます。あるいは、事故防止のための具体的な手法を情報提供してほしいということも言ってございます

その後、26年7月にも京都府内でプールでの死亡事故が発生しまして、消費者庁のほうから各省庁に対して事故防止の取組を改めて要請したところでございます

次のページは、注意喚起の例でございます

歯磨き事故でございますが、乳幼児が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒するという事故で、結構重大な事故が起きてございます。これについては3年間で50件ぐらいの事故が起きていて、こういうことが起きることを知らない人が7割ぐらいいたということでございましたので、報道発表し、ポスターを自治体に配布しました。1歳に本当に大きなピークがございます。下の電池もそうですけれども、1歳が本当に危ないということでございまして、保健所の健診のときとか保育所での掲載ということで、このポスターは1万2,000枚ほど配布してございます。右側にありますけれども、大変好評で、たくさんの方から依頼がありましたので、要請にお応えして、たくさん配布いたしました

それから、割と最近公表したボタン電池の誤飲でございますが、これは少し大き目のボタン電池で特に起電力の大きいリチウムのものについては、1歳児が飲み込んだときには胃まで落ちずに食道でとどまって放電がありまして、数時間でもかいようができて穴があくこともあるということで、非常に重篤な症状が生じることが科学的にはわかっておりますし、実際の症例があるのですけれども、一般の方にはそれほど知られていない。重症化することがあると知らない人が6割、知っている人は4割ぐらいしかいないということで、4年間で90件の事故が起きているということでございました

これは日本だけの問題ではなくて、OECDと連携しまして、6月でしたでしょうか、公表するときのタイミングを合わせまして、ボタン電池の安全性に関する国際啓発週間ということで、16カ国と連携しまして、それぞれ同じ週に公表したということで、多くのメディアに取り上げられて、大きな反響がございました。右側のように、1歳ですと、このぐらいリチウム電池の影が写るということでございます

そのほか、子どもを事故から守る!プロジェクトの優良事例の紹介ということで、消費者教育という観点からも、先駆的・優良な取組事例をウェブサイトに紹介してございまして、保護者とか教育関係者が活用できるようにということで掲載してございます

それから、子ども安全メールというのを毎週出してございます。主に小学校入学前のお子様の思わぬ事故を防ぐためにということで、あれと思うものも、ちょっと踏み込んで、こういった事故もありましたよということで出してございますので、是非見ていただければと思いますが、講読者数は2万7,000人ということで、話題になりましたベビーシッターとか、それ以外にも気付いたものをここに掲載してございます

説明は以上でございまして、次のページからは、先ほどお話しました連名で出した事務連絡であったり、通知をするとき、どんなものが消費者事故であるのか、ないのかということがわかりやすく伝わって、是非とも通知をいただきたいという思いから付けてございます。後は見ていただければと思います

以上でございます。

○河上委員長 ありがとうございます

続きまして、厚生労働省にお願い致します。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 厚生労働省の保育課でございます

私のほうからは、資料3「保育所等の事故再発防止のための取組について」というもので御説明させていただきます。まず、保育所等におきます事故情報の収集状況と、どのようにフィードバックしているのかについて御説明させていただきます

おめくりいただきまして、1枚目が保育所等におきます現行の事故報告制度の概要といいますか、それに関する通知を掲載しております

現在、保育所及び認可外保育施設、放課後児童クラブ、ファミリー・サポート・センター事業につきましては、死亡事故や治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴います重篤な事故等が発生した場合には、厚生労働省に御報告くださいということで、通知でお願いしてございます。ここには、保育所及び認可外保育施設と書いておりますけれども、家庭的保育についても御報告いただくようにしております。ただ、ベビーシッターにつきましては、現行、特に法律上、届出制度の対象になってございませんので、報告は出てこないことになっております

(1)で、保育所及び認可外保育施設について、事故の報告をお願いした通知が掲載してございます。左側は文章ですけれども、右側に事故報告の様式ということで載せさせていただいております

情報収集のルートですけれども、保育所、後で通知が出てまいりますけれども、放課後児童クラブとファミリー・サポート・センターについては、市町村事業になってございますので、施設から市町村に報告いただいて、それを県で取りまとめていただいたものを厚生労働省に提出いただいているという状況です

認可外保育施設につきましては、指導監督権限が都道府県、政令指定都市、中核市になっておりますので、そちらに御報告いただきまして、それを厚生労働省に提出いただいてございます

様式で、1ページの右側の別紙を見ていただきますと、基本的な情報ということで、認可か認可外かということ。あと、自治体名、施設名、所在地、入所児童数、保育従事者数、保育士の数、面積などを御報告いただいています。真ん中が児童に関することで、実際に事故が発生した日時、事故に遭ったお子さんの年齢、性別あるいは死因等について御報告いただくようになっていまして、その下の発生状況のところで事故の経過を書いて出していただくようにしてございます

2ページが、この様式だけですとどういうふうに書いたらいいのかわからないということもありますので、記載例ということで自治体にお示ししているものです。先ほどの様式の発生状況のイメージがちょっとわかりにくいかなと思いますので、この資料をつけさせていただいておりまして、時系列でどんな状況だったのかというのを御報告いただくようにしています

これが保育所でして、3ページ目、放課後児童クラブについても同じように通知で国のほうに御報告いただくようにお願いしておりまして、様式についても見ていただきますと、保育所と大体同じような事項を御提出いただくようになっております

4ページ目が放課後児童クラブについての報告の記載例で、同じものですので、飛ばさせていただきます

5ページ目、(3)ファミリー・サポート・センター事業についても、同じように国のほうに御報告いただくようにしておりまして、様式も基本的な事項、事故の発生状況等、御報告いただくようになっております

6ページ目は、現行の事故報告制度に基づきます報告件数ということで、最初が保育所及び認可外保育施設の事故件数です。これは、直近でいきますと26年1月末に公表しておりまして、毎年1月ぐらいに、前年の1月から12月までに事故ということで報告いただいたものについて、ホームページと自治体に対しまして事務連絡という形で情報提供しております。報告件数ということで、(1)で162件となってございまして、これについては、その下の(2)の事故報告の内訳というところで見ていただきますと、認可保育所と認可外保育施設について、合わせて162件というのが25年中に事故について御報告いただいている件数です

資料を公表する際には、ここにありますように、マル1死亡及び負傷の事故概要ということで分類してお示しするというのと。マル2年齢別の状況。マル3が園内なのか園外なのかということで、場所別の状況を内訳として公表しております

7ページ目を見ていただきますと、マル4主な死因ということで、死亡事故について、認可・認可外に分けまして、SIDSなのか、窒息なのか。どうしても原因不明のものが多いので、その他になってしまいますけれども、そういう分類で公表しております。マル5が睡眠中なのか、それ以外なのかということで分類して公表しております

2で特に留意すべき事項ということでお示ししております。死亡と負傷に分けまして、その年にありました事故の事例をここに書き出しまして、どういうところに注意したらいいのか。死亡でいきますと、睡眠に当たっては、子どもの様子の確認とか、仰向けに寝かせるとか、確実に観察するように配慮が必要ということを書いて注意喚起をしてございます。負傷についても同じような形でやっております

7ページ目の右側が参考ということで、これまでの事故の報告件数を載せさせていただいております

8ページ目が、これについて年齢別に、死亡だけですけれども、どういう年齢のお子さんの事故が多いのかということを資料で公表させていただいております

次の9ページ目が、放課後児童クラブについてでございます。放課後児童クラブにつきましては、毎年2月頃、年度末近くに全国児童福祉主管課長会議をやっておりますけれども、そのときに会議の資料ということで公表しております。これについては、会議資料自体がホームページに載っております。放課後児童クラブにつきましては報告件数が218件ということでございます

同じように負傷等の内訳、学年別、場所別、事由別ということで件数を公表しておりまして、事故発生の主なケースということで、放課後児童クラブについても、こういう事故が見受けられますというものを出しておりまして、それについて、こういうところに注意してくださいということで、例えば遊具の使用ルールを指導徹底する。ブランコから途中で飛び降りることはしないように注意が必要ですといったことを、事故防止のためのポイントということでお示しするようにしております

ちょっと飛ばしまして、11ページ目がファミリー・サポート・センター事業についての事故の報告の件数でございます。これについては、直近ですと23年10月に公表しております。このときの報告件数としましては15件ということで、真ん中の1の(4)に出させていただいております。このときにまとめて公表したということでございまして、こちらの報告期間は18年4月から23年6月までの約5年間の事故の報告件数を公表しております。ファミリー・サポート・センター事業につきましても、同じように病状別あるいは年齢別、場所別、事由別ということで公表しておりまして、そのときに発生した事故の事例ということで、3番にお示ししております

12ページに、死亡事故等があった場合、事故防止のためにどういう周知徹底をしているかというのを載せさせていただいております

(1)が保育所及び認可外保育施設ということで、事故防止の徹底についての文書を自治体宛てに出させていただいております。これについては25年1月となっておりますけれども、毎年、周知の事務連絡自体は出しております

左側はかがみの文章ですので、こういう重篤な事故が発生しないように徹底をお願いしますということを書いています

右側には別紙で、保育所等におきます事故防止のための指導事項ということで、こういうことに気をつけてやってくださいということを書いています

1番が基本原理で、2番が事故防止の方法ということで、これは基本的な考え方を書いている部分でして、日常的な安全管理が必要ですとか、職員の方のスキルアップとか関係機関との連携が必要ですということを書いています

3番目が事故防止の観点ということで、次のページで見ていただいたほうが分かりやすいと思います。13ページで、具体的にこういう年齢の例ということで、マル1を見ていただきますと、ゼロ歳から1歳について考えられる事故ということで、睡眠時の窒息とか、吐乳による窒息といった事故が考えられるというのを一番左に書いています。真ん中が環境整備ということで、そういう事故を防止するために、寝具とか周辺の点検。あと、玩具等の大きさとか素材に注意が必要ですということを書いています。右側が保育士等の配慮点ということで、常にお子さんの確認が必要とか、睡眠時の観察・点検、あるいは仰向けに寝かせるといったことが必要ですという注意点を書いてございます

同じように、場所について保育室なのか園庭なのかということで考えられる事項、あるいは環境整備、その場合の保育士の配慮点というのを例ということで書いてございます

マル3は、散歩している場合であればこういう事故が考えられます、あるいは給食の場合にはこういう事故が考えられるので、こういう点に注意してくださいということを書いたものを自治体のほうに周知させていただいてございます

次の14ページが放課後児童クラブについてでございます。放課後児童クラブについても、同じように周知の文書を出させていただいておりまして、その次の15ページは、ファミリー・サポート・センター事業についてでございます。こちらについても、事故防止のための留意事項についてということで、留意点について周知するような文書を出させていただいております

事前に御質問いただいております事故情報の収集の状況と、どういうふうにいただいた情報を自治体のほうにフィードバックしているのかということについては、今のような内容になってございます

あと、消費者安全法に基づきます消費者庁への通知の状況ということでございますけれども、保育所等におきます事故につきましては、直接厚生労働省からの通知というのは現在行っておりません。基本的に保育の実施主体であります市町村が、まず一義的に施設のほうから報告を受けるということがありますので、市町村から消費者庁に通知がなされるものと考えてございます

先ほどもちょっと御説明しましたけれども、報告自体が任意の通知ということでお願いして出していただいているということと、市町村が実施主体ということで報告をいただくのですけれども、それを県を通じまして厚生労働省に出していただくということで、何人も経由して出していただくということがありますので、現在は市のほうから消費者庁に直接通知いただくのが適当だろうと考えております

その次が、これまで消費者庁とどういうふうに連携してきたのかということでございます。先ほど白玉だんごの事例の説明とかもありましたけれども、直近でいきますと、本年3月にベビーシッターを名乗る男性の自宅から男の子の遺体が発見されるという事件がございました。その対応につきまして、ベビーシッターを利用する場合の留意点を厚生労働省で作成しまして、それを周知したのですけれども、その際に消費者庁からも、子どもの安全メールによりまして注意喚起をいただくということで連携をとらせていただいている例がございます。今後ともそういう事例があった場合には、連携をとらせていただくということをお願いしたいと思っています

子ども・子育て支援新制度の給付に入らない認可外保育施設といったものにつきまして、事故報告制度についてどういうふうにするのかということにつきましては、後ほどまた御説明があると思いますけれども、現在、内閣府と文科省と厚労省で事故の再発防止の検討会を設置しておりまして、その中で事故の報告をいただく範囲についての検討をすることにしております。今まで認可外保育施設について事故情報の報告をいただいているということもありますので、これを機にとらなくなるということはないと思いますけれども、具体的にはこの検討会の場で御議論いただいて決めていきたいと思っております

今年7月に京都市内の保育所でプールの事故がございました。その前に消費者安全調査委員会のプール事故に関する意見について、京都の事故の起きました施設に厚生労働省からの通知が届いていたのかということでございます

私どものほうからは、6月20日に消費者安全調査委員会から意見をいただきましたので、それを踏まえまして、厚生労働省から同日付で自治体に通知を出しておりまして、自治体からも施設に対しまして6月26日付で注意喚起を行ったと聞いてございます。通知をしていたのですけれども、残念ながら起きてしまった事故ではございます。一応、注意喚起はしております。私からの説明は以上でございます。

○河上委員長 ありがとうございました

続きまして、文部科学省からお願いします。

○文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課担当者 文部科学省の学校健康教育課でございます

資料4で説明させていただきたいと思います

まず、お開きいただくと、JSCが行う災害共済給付制度についてという資料がございます。私ども、事故情報をJSC(独立行政法人日本スポーツ振興センター)の災害共済給付制度の中でいただいている状況でございます。集め方としては、これは保険になりますので、保険にかかっている親御さんからいろいろな申請があって集めていくことになっております。幼稚園については、加入状況が現在は8割という状況で、死亡見舞金の給付状況はさほど多くないのですが、毎年1件ずつぐらい起きているという状況です

平成23年、24年、25年、どのような事例があったかというお問い合わせが直前にございましたので、簡単ですが、御紹介させていただきたいと思います

平成23年は、バスの中の事故になっております。神奈川県で発生した事故ですが、バスで送り迎えをしているときに、教諭が別の児童を保護者に引き渡すためにおりて、戻ってきたときに倒れていたような状況で、すぐに救急車で病院に搬送してICUで治療を受けて、数日後に死亡したという事例になっております。4歳の男の子でございました

平成24年の件については、溺死でございます。5歳の男の子で、愛媛県です。これは、お泊まり保育中に川遊びをしていた中で、急に増水して流されてしまったということで、川岸伝いに追いかけてはみたものの、見失ってしまった。発見されたものの、死亡という事案でございました

平成25年の1件については、窒息死ということで、水なれで水鉄砲の遊びをしていた状況で、担任が目を離していた間にプールにうつ伏せになっていたという状況で、これもAED や心臓マッサージの治療を試みたものの、病院に搬送され死亡という事案になっております。これは愛知県の事案でございました。これが3件になります

災害報告書ですが、次のページを御覧いただきますと、情報としては、災害発生、事故が発生した日時・場所・場合、負傷の部位、災害発生の状況、応急処置や医療機関への移送など災害発生に対して幼稚園側のとった措置状況、その他参考となる事項ということで、情報を集めさせていただいているような状況です

おめくりいただきますと、どういう流れで情報が上がってくるかという流れ図がございます。災害が発生しましてから医療機関を受診された親御様が学校に状況を提出されて、それが設置者に提出されて、センターに上がってくる。保険ですので、それによって死亡見舞金等が支給されるとともに、データベースに情報が蓄積されていくという流れになっております

次、おめくりいただきますと、安全支援業務ということで、これら情報を集めて、それで終わりということはございませんで、災害事例のデータを集めた上で情報提供をしていく。あとは、事故防止の取組をしていこうということをしております

おめくりいただきますと、具体的には学校事故事例検索データベースというものを公開しております。これは、現在だと平成17年度から24年度に給付した総数4,594件の障害・死亡事例を検索できることになっております。データベースを見ていただくと、死亡の状況とか、かなり事細かに分けて、性別、学校種を含めて検索できるようなシステムになってございます

あとは、調査研究という形で、JSCのほうで学校災害防止調査研究委員会を設置しまして、毎年テーマを決めて、いろいろな報告書を出しております。直近では、体育活動における熱中症の予防。あとは、通学中の事故の現状と事故防止の留意点とか、過去、幾つかの調査をしながら事故防止ということで報告書をまとめております

最後、おめくりいただきますと、文部科学省において追加でどのようなことをやっているかというところで、幼児期の運動に関する指導参考資料を、今年ですが、平成26年度に作成を予定しております。プール事故や運動遊び中での事故が起こってきましたので、その事故防止に関するいろいろな参考事例を加えた上で、指導参考資料を作成していこうと。まだ作成は終わっておりませんで、平成26年度末にはでき上がってくる予定でございます

あと、学校事故対応に関する調査研究に今年から取り組んでおります。JSCのいろいろなデータを参考にしながら、これはどちらかというと再発防止と、遺族対応を含めて、その場でどういうふうに事故情報を収集して、どのような対応をするかということを主眼に置いた調査になっておりまして、本年度、基礎調査をして、来年度以降に何らかの指針を取りまとめられればと考えているところでございます

資料はございませんが、現在の消費者庁との協力状況についてですが、消費者庁への御報告というところで、平成24年の通知以降、平成25年度に3件、平成26年度に1件、御報告させていただいております。平成25年度の3件は幼稚園に限りませんが、1件だけ秋田県の幼稚園で、立てかけてあった子ども用プールによじ登って、プールごと倒れて頭部強打というケースがございます。こちらも含めて御報告させていただいている状況です。平成26年度については、これは幼稚園ではないのですが、サッカーゴールの関係での御報告になっております

あと、情報収集、我々が持っているデータバンクですが、障害見舞金、死亡見舞金を給付している事故事例については、毎年度末にJSCから消費者庁消費者安全課のほうに情報提供をまとめてさせていただいて、データベースの情報を御活用いただいているという状況になっております

子ども・子育て支援制度の関係ですが、先ほども厚生労働省からありましたとおり、現在、我々と厚生労働省と内閣府で事故再発防止の検討会を開催させていただいておりますので、その中の状況を見守りながら、今後、幼稚園の対応についてもどうしていくかということは検討してまいりたいと考えております。手短ですが、以上です。

○河上委員長 初等教育のほうはよろしいですか

では、内閣府、お願いします。

○内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(少子化対策担当)付担当者 内閣府の子ども・子育て支援新制度担当でございます

お手元に資料5-1から5-3まであろうかと思いますが、私どもの子ども・子育て支援新制度につきまして簡単に御説明させていただきまして、そこでの内閣府の役割ですとか、今月上旬に立ち上げました教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会について御説明させていただければと思います

まず、資料5-1を1枚おめくりいただきまして2ページ目から3ページ目にかけて、子ども・子育て関連3法、平成24年8月に成立したものでありますが、これに基づきます新制度の内容について概略述べております。この制度につきましては、来年、平成27年4月に施行予定ということで、現在、もろもろの準備を進めているところでございます

その主なポイントのマル1でございますが、これまで運営にかかわる財政支援がばらばらの形で行われておりました認定こども園、幼稚園、保育所につきまして、共通の給付を施設型給付という形で財政支援のベースをそろえる形にしております。もう一つは、小規模保育ですね。保育所は定員20人以上ということになっておりますので、それに満たない小規模保育、あるいはいわゆる保育ママ、家庭的保育といったものにつきましても認可事業ということで位置づけをしまして、そうしたものについても地域型保育給付ということで共通の財政支援に乗せていくという仕組みにしております

この財政支援の仕組みの関係などを内閣府が新たに所管するという形になっておりまして、そこがメーンのところでございますが、そのほか子ども・子育て支援新制度の中では、マル2認定こども園制度の改善ですとか、マル3の放課後児童クラブなど、まとめて地域子ども・子育て支援事業と呼んでおりますけれども、地域の実情に応じた子ども・子育ての支援の充実を図っていくということですとか、1枚おめくりいただきまして、マル5社会全体による費用負担ということで、消費税を財源といたしまして対応していくということですとか、マル7子ども・子育て会議といった審議会を内閣府の中に設置するなどして対応していくといった形になってございます

1枚おめくりいただきまして、全体的なことを図示したのが4ページ目でございます。この青い地になっているところが子ども・子育て支援新制度に基づきます共通の財政支援のための仕組みということで、認定こども園とか幼稚園、保育所、あとは地域型保育給付ということで小規模保育等が入ってくる形になっております。ちなみに、幼稚園のところで左のほうに多少はみ出ている部分があります。これは、私立幼稚園につきまして、現行の私学助成のままで行けるような道も残されておりますので、その部分がちょっと出ているといった形になってございます

5ページから7ページは参考的な資料でございますので、詳しい説明は省略させていただこうかと思いますが、先ほど申し上げました地域型保育ということで、小規模保育等々について下のほうで図示しておりますけれども、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育といったところも認可事業として共通の財政支援のベースに入れるといった形でございます

それと、6ページから7ページは、先ほどちょっと御説明いたしましたが、地域の実情に応じた子ども・子育て支援のための事業ということで13事業ありますけれども、この中には、先ほど厚生労働省の説明の中でもありましたけれども、7番目のファミリー・サポート・センター事業とか、11番目の放課後児童クラブといったものも位置づけていく形になってございます

また1枚おめくりいただきまして、8ページから10ページにかけまして確認制度についてということで資料をおつけしております。これは、先ほどの認定こども園とか幼稚園、保育所などに共通的な財政支援を行うに当たって、新たな仕組みとして確認制度というものを設けている形になっております

給付は、国・都道府県も負担していくわけでございますが、直接的には市町村が行っていく形になっておりまして、認可施設・認可事業者の中で、認可自体はそれぞれ、例えば保育所であれば厚生労働省所管、幼稚園については文科省所管になっているわけでございますが、その認可施設、認可事業者の中できちんとした運営がなされているかどうかということを見た上で給付の対象とする、施設・事業者を確認するといった制度が新たにかぶさってきている形となっております

その中で、下のほうでございますが、対象施設・事業についてのところで運営基準の遵守といったところがありますけれども、この確認制度で給付を行うに当たっては、当然ながら、その施設の整備とか職員配置など、各施設・事業の認可基準を満たしていることが前提になるわけでございます。これに加えまして、国が定める基準を踏まえて、具体的には市町村が条例で定めていただく形になっておりますが、その対象施設・事業として求める運営基準を条例で定めていただきまして、それに沿ったきちんとした運営ができているかどうかといったことについて、市町村が指導監督を行うといった仕組みとなってございます

9ページ目がその確認制度の中身で、これは内閣府が定めている運営基準でございまして、これをもとに市町村が詳しくは条例で定めていただくという形でございます。事故の関係でございますと、分類の欄の上から3つ目に管理・運営等に関する基準がございまして、その右側に赤い字で書いてありますけれども、事故防止及び事故発生時の対応ということで基準を定めております

この具体的な中身につきましては、1枚おめくりいただきまして11ページに詳しく参照条文が載っております。特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準の第32条でございますが、特定教育・保育施設は財政支援の対象になる施設でございますけれども、事故の発生又はその再発を防止するため、次の各号に定める措置を講じなければならないということで、第1号に事故発生防止のための指針を整備すること。2号といたしまして、事故が発生した場合等々に事実報告とか分析を通じた改善策を従業者に周知徹底する体制を整備すること。第3号といたしまして、事故発生の防止のための委員会及び従業者に対する研修を定期的に行うことを定めております

また、その下の第2項では、事故が発生した場合には、速やかに市町村や子どもの家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならないということが定められているわけでございます

それと関連いたしまして、1ページ戻っていただきまして10ページ目でございますが、施設・事業者の透明性とか教育・保育の質向上を促すための教育・保育に関する情報の報告・公表の仕組みを設けております。これは、ここに掲げております情報につきまして施設から都道府県に対して報告していただいて、都道府県によって公表するといったものでございますが、その中でも運営の情報ということで、一番下、事故発生時の対応、事故発生時にどういうふうにするか、したかといった情報についても公表していくという形となってございます

以上が子ども・子育て支援新制度の簡単な概要でございまして、資料5-2から5-3にかけましては、こういったものに関連しまして、私どものほうで立ち上げました重大事故の再発防止策に関する検討会関係の資料でございます

資料5-2が開催の要綱でございますが、趣旨の最初の段落のところは、今、御説明したような内容が簡略書かれておりまして、その下の段落で、施設・事業者は先ほど御説明したような形で対応するのですが、こういった仕組みを実効性あらしめるという観点から、そこにマル1からマル3まで列記しておりますけれども、特に重大な事故についてのプライバシーに配慮した情報の集約とか、類似事例が発生することを防止する観点から、事故情報の公表、分析・フィードバック(周知)とか、事故再発防止のための支援や指導監督などに関する行政の取組のあり方についても、行政の役割なども含めまして検討していくことが必要だろうということで開催することとしております

その庶務につきましては、3にございますけれども、文部科学省、厚生労働省と協力しながらやっているという形でございます

この検討会は去る9月9日に第1回会議を開催したところでありまして、資料5-3はその資料の抜粋でございますが、今後の検討課題についてということでございます

1枚おめくりいただきまして1ページ目でございますけれども、論点1から3は先ほどの開催要綱を列記した内容でございますけれども、表の中で、それをブレークダウンするような形で検討項目をお示ししております

検討項目といたしまして、先ほどの論点1の重大事故の情報の集約のあり方についてという関係では、施設等から行政への報告の範囲ということで、報告の対象となる施設・事業の範囲をどうするのか。これは先ほどちょっと話が出ておりましたが、認可外の保育施設なども必要と考えられるわけでございますが、そういったものとか、重大事故の範囲をどうしていくのか。あるいは、先ほどの厚生労働省の説明の中でも、現行、どういった情報を報告してもらっているかという様式がございましたけれども、その情報の範囲をどうすべきかといったことを検討しております

集約方法がその下でございますが、報告の集約先として、どういうルートでどこに集約していくべきかということや、先ほどの情報の範囲・項目とかかわりますけれども、報告の様式を検討しているということでございます

論点2の情報の分析、フィードバック、公表の関係では、集約した情報をプライバシーにも配慮しつつ、どういうふうに公表していくかといったこととか、集約した情報は事後の検証に生かすことが重要でございますので、その分析、フィードバックのあり方ということで、データベースの整備もあり得るでしょうし、事故発生防止・予防のためのガイドラインの整備をしていくことも重要ではないかということでございます

あと、論点3といたしまして、再発防止のために必要な事後的な検証のあり方といったものも検討の対象に考えているということでございます

2ページ目以降につきましては、検討に当たっての具体的な視点を提示しております。多少細かくなりますので、説明は時間の関係で省略させていただきます

最後のページでスケジュールということで簡単に触れさせていただきますと、去る9月9日にこういった検討課題を提示して、全体的なことについてまず議論いただいたところであります。当面の検討課題といたしまして、第2回、10月中と第3回、11月中くらいをめどに開催しようと考えておりまして、この中で、資料5-3の1ページの表で申し上げますと、論点2のマル2分析・フィードバックのあり方の上半分ぐらいまでを、まず当面の課題として検討して一定の取りまとめをする形にして、来年度から始まる子ども・子育て支援新制度では、これに基づくような形で事故の報告がなされるような形にしていければということで検討を進めております

先ほどの当面の検討スケジュールの最後のページの表でございますが、第4回以降ということで、例えば事故予防のガイドラインの検討とか事後的な検証のあり方についての整理といったものについては、年明け後、多少時間をかけて検討していきたいと考えております。以上でございます。

○河上委員長 ありがとうございました

それでは、御質問、御意見のある方、発言をお願いいたします。齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員 これは、多分、消費者庁にお伺いするのが一番いいと思います。私は、子どもの事故というのは、日本全部でどのぐらいの子どもさんがどういう事故で亡くなっているか、主として不慮の事故ですね、その重要なものが何らかの格好で最終的に消費者庁に集約されていて、どういう手を打つのが望ましいのかという検討がなされ、それが子育てをしている現場に周知されている、というのが理想だと思うのです

今、いろいろな角度から、厚生労働省、文部科学省、内閣府のお話を聞きました。事業体で何があったかという情報を集め、再発しないように事業体へフィードバックするということです。しかし、子どもが事業体に行っていない、自宅でこういう事故に遭う子もたくさんいるわけです。母子手帳でも何でもいいのですけれども、必要な情報を広く知らせる機会がないのか。それが多分、一つの理想だろう。そういう全体像を見ようとするときに、現状は事故情報が集約されているといえるのか

集約の仕方も、文部科学省と厚生労働省はちょっとスタンスが違っている。官庁ルートで集めたものを消費者庁に集めるやり方と、ダイレクトに消費者庁が集めるやり方と両方あるようです。全体の把握の仕方、それから子どもを育てる場全体にフィードバックするという観点から、今の方法でどの程度徹底できているのか、どの程度の事故情報を把握していると思っているのか、情報を必要とする何%ぐらいのところにフィードバックされていると思っているのか。しっかりした情報は多分ないのでしょうが、感覚的なものでもいいので示して頂きたい。それから、不十分なところを何とか埋めていこうとしたら、どういう手立てが考えられるかを1つお伺いしたい

これは消費者庁が一番いいと思います。最終的に消費者安全法で内閣総理大臣のところに集めると思いますから、その責任が多分あるのだろうと思います

次に、内閣府がいいと思うのですが、資料5-2で事故情報等を集約し、分析してフィードバックする、これは大いに結構です。この中に、今、質問の相手とした消費者庁が入っていないのです。事故情報の集約の仕方については、消費者庁のほうにダイレクトに集めるルートもあるように先ほど伺いましたが、消費者庁の関与の仕方をどのように考えているのか、大きくこの2つをお伺いしたいと思います。

○河上委員長 消費者庁のほうからお願いします。

○消費者庁宗林消費者安全課長 御質問ありがとうございました

全体の子どもが不慮の事故でどう亡くなったのかというのは、多分、人口動態統計というところでの統計資料が最も正しいだろうと思います。ですから、疾病も含めて死亡原因の分類は、厚生労働省の人口動態統計ということだろうと思います。私どもが集めているものは消費者事故という概念がございまして、これは製品や施設ということで、何かしら問題のおそれがあるということについての事故を収集しているわけでございます

ただ、これがなかなか徹底されていない理由の一つかなと思うのですが、保育所といったところも、学校もそうですが、有料のサービスを受けているところでございまして、有料のサービスを受けているところで起こった事故については、消費者事故として収集の対象になってございますので、これまで厚生労働省をはじめ各省のお話も伺いましたけれども、安全性を欠いていないことが明らかなものというのは一部でございまして、それほど多くないのではないかと思います

ですから、集め方は、今、齋藤先生がおっしゃったように、省庁を通じて、あるいは地方自治体からということがあるかもしれませんけれども、集めるべきものがまだ集まってきていないということを感じているところでございます。ですから、そういったところについては、先ほど言った有料のサービスという概念がなかなか浸透していないということとか

例えば、通知したときに、今日の資料の最後のほうにもつけていましたけれども、バスケットボールのゴールが倒れてきてグラウンドで事故を起こしたといったものも収集の対象になるわけですけれども、事例を出し提供のお願いをしているのですが、そういうものが実際に集まってきていないと思いますので、よりわかりやすい通知の内容をお伝えするとともに、是非とも関係する省庁と知恵を出しながら、より一層収集を図っていきたいと思います

以上でございます。

○河上委員長 それでは、内閣府からお願いします。

○内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(少子化対策担当)付担当者 事故情報のフィードバックのルートに関して、特に消費者庁との関係でどういうふうに考えているかという御質問をいただきました。これにつきましては、まさに情報の集約ルートをどういうふうにしていくかということは、先ほどの検討会の中で検討しているところでございます

消費者庁との関係につきましては、先ほどの資料の中で明確には論点の対象にしていなかったのですけれども、消費者安全法に基づく消費者庁への報告ということも当然大事な話だと思いますので、事故が起こったときに、その情報は施設から市町村に一義的に来るかと思うのですが、その後国を経由して消費者庁に報告するのか、あるいは市町村から消費者庁のほうに直接報告するような形にするのか、そういったことも含めて、どういった形が適当なのかということも視野に入れて検討を進めていただくということになろうかと思います。以上でございます。

○河上委員長 岩田委員、どうぞ。

○岩田委員 各省の御報告を聞きまして、大変残念ではありますけれども、消費者安全法に基づく、子どもに関する消費者事故の一元的な収集というのは非常に不完全であるという印象を持ちました

多分、理由が2つあって、1つは今、消費者庁の課長もおっしゃいましたけれども、目に見える製品に起因する事故ではなくて、保育サービスとか幼稚園で受ける教育サービスに起因する事故が消費者事故であるという認識が、現場の施設にも自治体にも、あるいはひょっとしたら各省庁にも薄いのではないかというのが1つです

2つ目には、なぜ省庁の枠を超えて一元的に収集しないといけないのか。そのことが再発防止につながるということの理解が十分でないのではないかと思うのですね。保育所で起きた事故は、認可外保育所とか、厚生労働省が管轄している子どもに関する事業の場でももちろん起きるリスクはありますけれども、同時に文部科学省が管轄しておられるような幼稚園等でも起こる可能性もありますし、さらに一般家庭で、通常の御家庭で子どもを養育しているときにも起こる可能性がありますから、省庁の枠を超えて事故情報を一元的に集めて、そして広く子どもさんにかかわっているような施設とか全ての御家庭にその情報を届けるというための一元的な収集だと思うのですね

その辺りが十分理解していただいていないので、報告制度がうまく機能していないのではないかと思ったのが全体の印象です

とりあえず厚生労働省に具体的に資料3について御質問していきたいと思います。数が5つ6つありますけれども、よろしいでしょうか。ページに沿って1つずつお尋ねしていきたいと思います

まず、1ページで、現行の事故報告制度についてですけれども、これは重篤な事故の報告になっていると思うのですけれども、消費者安全法では重篤な事故に限りませんで、被害の拡大のおそれがあるような消費者事故についても報告を求めているのですね。重篤な事故だけの報告になっているのでしょうかという、そこの確認をまずしたいと思います。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 ここで言っていますのは、30日以上の負傷・疾病を重篤な事故と言っています。死亡ももちろん入っていますけれども、そこにお示ししております。

○岩田委員 そうすると、重篤な事故に該当しないけれども、被害の拡大のおそれがある消費者事故というのは、この報告制度ではカバーしていないと、今は理解してよろしいでしょうか。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 はい。厚生労働省には報告いただいていません。

○岩田委員 わかりました

それから、この報告制度はファミリー・サポート・センターとか保育ママとか放課後児童クラブが適用になっているというお話がありましたけれども、ベビーシッター事業をどうするかというのは、この際、ぜひ御検討いただく必要があるのではないか。これは特にお答えは要りませんけれども、ぜひお願いしておきたいと思います

それから、6ページに進みますが、これは保育所と認可外保育所についてですけれども、1年に1回の公表とフィードバックでは、間隔があき過ぎていると思うのです。これは重篤な事故だと思うのですけれども、基本的にはその都度公表してフィードバックするということではないかなと思いますので、1年に1回でいいのでしょうかという問題提起です。これはお答えいただかなくてもいいです

それから、ここに件数が報告されておりますけれども、これで厚生労働省としては、報告すべき重篤事故に該当する事案は全て把握できているという御認識でしょうか。それとも、相当漏れがあるという感じで見ておられるのか、その点、いかがでしょうか。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 漏れがないかどうかというのは、正直言ってわからない部分ではあるのですが、実は以前にかなり報告漏れがあったということがありまして、そのときにこういう報告が必要ですよというのを周知しましたので、ほぼ出てきているのではないかと思っています。

○岩田委員 そのカバー率というのですか、重大事故ですから、原則は一件も残らず把握するということがぜひ必要かと思います

そして、消費者庁のほうに連絡する仕方が文部科学省と厚生労働省で違うのですね。文部科学省は本省を通じて消費者庁のほうに報告しているのですけれども、厚生労働省のほうは市町村から直接にということで指示されていらっしゃるようです。どっちがいいかということなのですけれども、消費者庁のほうに自治体から保育所関係の事故の情報がほとんど行っていないところを見ますと、文部科学省方式といいますか、現場の施設とか自治体の負担とか、いかに消費者庁が効率よく集められるかという観点から見ますと、厚生労働省はどうせ情報を集約しないといけないわけですから、それを本省経由で消費者庁に提供するということのほうが現実的かなと思いますので、ここも御検討いただければと思います

9ページは放課後児童クラブですけれども、これは1年に1回、自治体の方に集まっていただく会議で会議資料の中でまとめて公表している。そして、それをホームページにも載せているというお話だったのですが、これも1年に1回という間隔は大き過ぎると思いますし、会議資料をホームページに載せたから情報開示している、公表しているということには実際的にはならないので、いかにこの情報を関係者のもとに届けるかという熱意とか工夫というのが、残念なことに感じられないのです。ホームページに載せていれば情報を開示した、責任はそれで果たしているということではないと思いますので、さらに工夫をお願いしたいと思います

11ページですけれども、これはファミリー・サポート・センター。これも5年に1回まとめて公表しているということですので、これも原則はその都度ということでお願いしたいと思います

以上、たくさんのことを申し上げましたけれども、ぜひ改善の御検討をいただきたいと思います。

○河上委員長 もうお答えはなくてもいいという前提ですけれども、この際、何かお答えがあれば、厚生労働省さん、お願いします。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 1点だけ、ファミリー・サポート・センターにつきましては、事故の報告というのは余りないということがありまして、まとめた形で公表したという経緯はございます。先程、年1回の公表では不十分との御指摘をいただきましたので、今は、その都度公表というのができていないのですけれども、3府省合同の検討会のほうでデータベース化について検討していますので、その中でどういうふうに情報を公表していくのかということも議論していただくことを考えております。

○河上委員長 事故の経験を生かすという観点からすると、余り事故情報を長い間置いておいてもしようがないわけですから、その辺は工夫していただくことが大事なことだろうと思います

ほかにはいかがですか。阿久澤委員、どうぞ。

○阿久澤委員 私も岩田委員と似た感想を持っていまして、各省庁の御説明によると、事故に対する認識がそれぞれ違っているのではないかという印象を受けました。事故情報というのは、発生あるいは再発防止にとって、とても重要な情報ですし、事故として扱う基準がさまざまであっては宜しくないような気がしました。厚労省は30日あるいは1カ月以上というものの届出ということになっていますし、文科省はJSCの保険適用になった方ですね。加入されていないところも約20%あるということですから。そういったところの事故情報はどうなっているのだろうかという疑問も含めて、その辺の基準がどうなのだろうか。統一あるいは一元化されたほうが、情報としては正確性を増すのではないかという印象を受けました

厚労省の30日という日数は、どうでしょう。情報を多くとればとるほど正確な情報となり、対応も的確にできるわけですので、その意味からすると30日は長いのかなという印象を受けました。感想です。

○唯根委員 すみません、今のことで。

○河上委員長 唯根委員、どうぞ。

○唯根委員 私も今、阿久澤委員おっしゃったように、厚労省の届け出事故の期間が30日をもう少し短くすると、同じような事故が他の場所や家庭内でも起きる可能性も把握できるのではないかと思うのです。また、「注釈」の部分を拝見しましてちょっと驚いたのが、厚労省の6ページの事故報告の内訳の「その他」のところの内容が、指の切断は確かに30日かかるかもしれないですが、唇とか歯の治療で30日以上というのは、小さいお子さんでなくてもちょっと現実的ではなく、もっと治療期間が短いものでも重篤な怪我はいっぱい出てくるのではないかと思います。実際に「切り傷、打撲」ということについても、30日よりもう少し短い期間でのけがも把握していただければ、事故原因の把握や対策についても、もっと広い意味で注意喚起ができる要素が随分ふえるのではないかとちょっと思いました。感想です。

○河上委員長 山本委員、手を挙げておられましたか。

○山本委員 挙げていませんが、2つほどございます

1つは、先ほど岩田委員が総論的に御指摘された点について、私も全く同じ感想を持ちました。消費者庁発足のときの一つの大きなきっかけは、プール等で事故が起きた。そういったことについて情報がなかなか回っていかない、うまく収集されず、分析されずといった状況を改善することが一つの大きなきっかけであったと思うのですが、今、お話を伺っていると、それがどこに行ってしまったのだろうと、率直に言ってそういう感じを持ちました

先ほど厚労省さんのほうから、自治体は厚労省とは別のルートで消費者庁のほうに報告すればというお話もございましたし、文科省さんのほうは、1年に1回集約してJSCのデータを報告するという話でしたけれども、これも1年に1回というのは総計のデータですね。ですから、迅速に事故を防止するという観点からいって、それだけで十分だろうかという気がいたしますので、そこは消費者庁のもとに迅速に一元的に情報が集約できるように、それぞれの省庁が協力する体制をぜひきちんとつくっていただきたいという感じを持ちました。それが1点目です

2点目は、より現場の話です。先ほどから現場に情報をフィードバックするために通知等するということなのですが、厚労省さんの提出されている資料で申しますと、いろいろなところに出てきていたかと思うのですが、例えば10ページの放課後児童クラブの話の一番最後のところに、発生した事故や事故につながりそうな事例、ヒヤリハットとかインシデントと呼ばれるものかと思います。これについても、なるべく情報を共有するようにということが書かれています

あるいは、12ページは保育所、認可外保育施設の話かと思いますが、右側の別紙2の「事故防止のための職員のスキルアップや」の一番最初に、やはりインシデント等のことも挙がっています。これは非常に重要なことであり、有益なことだと思うのですが、果たしてこれを個々の施設ごとに職員の間で共有するということだけで十分なのだろうかという疑問を持ちます。もちろん、施設に非常に特殊な形状になったところがあって、その施設にしか役に立たない情報というのも中にはあるのかもしれません。ただ、恐らく多くの情報は、現場で共有することによって、事故の防止にうまくつなげられるのではないかと思うのです

そうすると、単に施設ごとに取り組むというのではなくて、もう少し広い範囲でその情報が共有され、あるいはそういう情報が現場に回っていけば、さらにうちにもこんなことがありましたという形で情報がふくらんでいく効果もあると思うのですが、この辺の現場における情報の収集あるいは共有あるいは分析の体制として、現状で十分なのかどうかということについて、厚労省さんの御意見、御見解を伺いたいと思います。以上です。

○河上委員長 お願いします。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 幾つかお話をいただきましたけれども、迅速にという部分につきましては、先ほども御指摘いただきましたけれども、何件事故がありましたということを毎年1回まとめて公表しておりますので、実際にどういう事例が現場で起きているのかわからないではないかということを3府省合同の検討会の場でも言われております。そういう意味でも、データベース化ということで、どんな事故が起きているのかをきちんと現場のほうにフィードバックするというのが必要だということも御意見いただいております

現在、こういう形で公表しており、実際どういう事例が起きているのかというのは、日本スポーツ振興センターのデータベースで見られますよということを、事務連絡の中でも御紹介しているというのが実情です。今後については、3府省合同の検討会の中でもこういうやり方がいいのではないかという御指摘をいただけると思いますので、データベースで事故の情報の内容が少し見えるような形にしていけたらと考えております。

○河上委員長 どうぞ。

○文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課担当者 先ほどJSCから年に一度、情報を提供しているという話でしたが、それは死亡見舞金とか障害見舞金が給付された全ての情報を1年に一度、御提供させていただいているということで、消費者事故が起きた際の、先ほどの3件、1件と御報告させていただいているものについては、年に一度まとめてという形ではなく、その都度報告させていただいている状況です。

○河上委員長 橋本委員、どうぞ。

○橋本委員 今のに関連して、死亡事故、重篤な事故についてはその都度ということですけれども、先ほど厚生労働省の方に岩田委員も質問していましたけれども、消費者事故等による被害が拡大し、または当該消費者事故等と同種、もしくは類似の消費者事故等が発生するおそれがあるという事例についても報告なさっているのでしょうか。その辺確認したいです。

○文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課担当者 先ほども挙がっているとおり、いわゆる消費者事故がどういうものかというのがなかなか共通認識が得られていないという部分もあって、我々もそこは全て拾い切れているとは言えないです。重篤な事故についての報告ということで報告させているような状況です。

○橋本委員 重篤な事故というのは、先ほど言った30日以上とか死亡事故というものだけということでよろしいですね。

○文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課担当者 近いものと思っていただければいいかと思います。

○河上委員長 厚生労働省さん、先ほど発言されそうになったようですが、何でしょう。

○厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課担当者 今、30日ですけれども、どういう事故を報告していただくのが適当なのかというのは、3府省合同の検討会で御議論いただいておりまして、ヒヤリハットのものからきちんと拾っていったほうがいいという御意見と、そういうものではなくて、重篤なものをまずは国のほうでは集約して、公表していくべきだという御意見、両方いただいておりますので、3府省合同の検討会でまた検討させていただくことを考えています。

○河上委員長 高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 それぞれの官庁が事故情報の収集に取り組んでおられることはよくわかったのですけれども、数も大切ではありますが、先ほど来出ていますように、状況の早期把握と再発防止、拡大防止というのが大きな目的です。そうなりますと、ベビーシッターとか多種多様で情報収集が難しいような機関もあるのですが、その情報を収集するということから言うと、医師のルートは非常に重要ではないかと思っています

その意味では、消費者庁の御報告、2ページ目にドクターメール箱というのがありましたけれども、これはまだスタートして間もないので、どういう運用状況か、ちょっと補足していただきたいのです。こういう取組は、さらに連携して取り組んでいくということが必要ではないかなと感じました

それについての私自身の気づきと質問になるのですけれども、ホームページでドクターメール箱をクリックしてみますと、1,000文字の記述式になっています。当然ながら子どもの情報だけではないので、普通に記述していって、いつ、どこでという書き方で1,000文字以内。文章が上手な方であれば、その書きぶりから重大性というのを認識することができると思うのですけれども、迅速性ということから言ったら、年齢が子どもなのか大人なのかとか、場所がどこなのか、そのぐらいは定型のところにまず書いてもらうのも一つの方法ではないか。そういった改善取組も今後、ぜひやっていただきたいと思います

2点目は、このドクターメール箱がどのぐらい周知されているかということでございます。ホームページ、ウェブで展開しているということで、バナーが立ってはいるのですけれども、そこではお医者さんへの呼びかけではなくて、また、ドクターからの情報収集窓口があるとの認知にとどまり、ほかの人は関係ないという位置づけですが、事故があったときには医療機関からきちんと届けてもらいましょうとか、そういう呼びかけもあっていいのではないでしょうか

そのほか医療機関でいえば、先ほど省庁連携のところで文科省さんから災害給付請求の御説明がありましたけれども、災害が発生したときには、まず医療機関に事故状況、費用の証明を取るわけです。ヒヤリハットも重篤なものも含め、消費者事故と言われるようなものは、医療機関に直に、消費者庁のほうにも入れてもらうとか、ウェブの時代だから何か工夫できるのではないか。あるいは電話1本でもいいですから、そういうこともできるのではないかと思いました

3点目は、ドクターメール箱は、医師が書くと書いてあって、医師以外の方は今までのトラブルメール箱に書くと書いてあるのです。お医者さん本人のみ対象とどうしても読めてしまうのですけれども、医療機関の看護師さんとか、ほかの方が書いても全く構わないものだと思うのです。医師に限定することで、集まる情報が集まらなくなっているのではないかと感じました

以上、ウェブで見た点での感想なので、間違っているかもしれませんけれども、少しお答えいただけたらと思います。

○河上委員長 消費者庁、いかがですか。

○消費者庁宗林消費者安全課長 まず、ドクターメール箱の入り口は国民生活センターに設けてございます。それで、初めてそれをアップしましたのが8月29日でございまして、今、約1カ月たったところで、ちょっとずつ入りつつあるところでございます

それで、この周知をして入れていただくのに、私たちは医療機関がとても大事だということで、ネットワークはまず持っていて、組織からいろいろ入ってくるということで、こちらからも、要請ができるというやりとりができるという形で持っています。その後、学会にもお声がけをしまして、学会からファックスをいただくという取組をしました。そして、病院にいらっしゃる個人であっても、組織というよりも個人で気がついた方にぜひとも情報を寄せていただきたいという意味でございます

そして、確かに「医師」にということで、「等」はついていないのですが、これは実は、情報を出すという観点から責任が持てるということで医師に絞っているとしてございます。それで、医師会から出るいろいろな雑誌に載せていただいたり、今までおつき合いがあった学会さんにもこういうものもできましたということで、消費者庁も周知に走り回るということがこの1カ月間でございました

ですので、今、ぽつぽつと入りつつあるところで、学会のお医者様からファックスでいただいたものも、できるだけこちらにという誘導もさせていただいて、消費者事故というものがわかりにくく、消費者がこれが問題なのだと気づかないものもお医者様には行かれて、そこからの情報が気づきの端緒になるということで、一番早いと思ってございますので、回答が不十分だったかもしれませんけれども、以上のような理由で細かい情報もある程度わかるということと、あとはお医者様に絞った理由

そして、お医者様の名前を書いていただくところもちゃんとございますので、コールバックといいますか、端緒を入れていただければ詳細情報をとりに行くという形で連絡をし直すというやり方をさせていただくということが前提になってございます。以上です。

○高橋委員 御説明ありがとうございました。国民生活センター経由で消費者庁に入ってくるという理解でよろしいですね。

○消費者庁宗林消費者安全課長 国民生活センターは個人情報が全部見られますが、私たちは患者様の個人情報まではいただいていない状態です。

○高橋委員 記入フォーマットには、「患者の個人情報は書かないでください。なお、送信できる文字数は全角1,000字まで」と書いてあるのです。ですので、そこを記入するのは看護師さんとか別の方であっても、その連絡先は必ず医師の資格のある人の医師名としておけば何ら問題は起きなくて、迅速に収集できるのではないかと感じました。もう一度お調べいただきたいと思います。

○消費者庁宗林消費者安全課長 理解いたしました。ありがとうございます。

○河上委員長 夏目委員、どうぞ。

○夏目委員 子ども・子育て支援新制度について、特に内閣府に要望を申し上げたいと思います

来年度から施行される新しい制度につきまして、私は評価すべきところがたくさんあると思います

1つには、御説明があったとおり、従来入っていなかった地域型保育事業、6人以上19人以下の小規模保育、5人以下の家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育という4つが対象になった上で、児童福祉法に位置づけられて給付の対象になるということですので、当然、そこのところではきちんとした指導の対象になっていくという意味では、今まで入っていなかったところが包括的に入れられたというところで、これはぜひ進めていくべきだろうと思います

そこで問題になるのは、今までこれは給付対象ではなかったので、ある意味では余り指導が行き届いていなかった面もあるかと思いますので、こういった新しい地域型保育事業で子どもの事故が起こらないような、きちんとした指導をしていくことはとても大事なことではないかなと思います

さらに、新しい制度で新たな仕組みとして確認制度というものが設けられますので、運営基準の遵守というところを設置主体であります市町村がきちんと見守っていく、指導監督を行うということが今度は条例で決められていきますので、そういう意味でも、子どもの安全にかかわるところを守るという意味での担保がある程度できるというところに期待しております

内閣府にお願いしたいのは、重大事故の再発防止策に関する検討会で協議していただきたいと思いますのは、今までそれぞれ消費者庁、文科省、厚労省から事故情報の収集と事故再発防止についての取組の報告があったわけですけれども、それぞれなさっています。ですから、それにさらに屋上屋を重ねるような仕組みづくりは避けるべきであって、今の仕組みでどこが足りなくて機能していないかということをきちんと把握していただいた上で、例えばデータベースを構築されるとお話されていますけれども、消費者庁にはデータベースがかなりあるわけです。十分ではございませんけれども、そういうものがあるわけですので、そういうところの整合性もきちんとお諮りいただきたいと思います

そして、それぞれの委員から御意見が出ておりましたし、また消費者庁の宗林課長も自らおっしゃっておりましたけれども、集めるべき消費者事故、また子どもの事故という範囲をきちんと関係者が合意形成した上で、こういう事故について、ヒヤリハットを含めてだと思いますけれども、きちんと一元的な収集方法と、そしてフィードバックして再発防止へつなげるという方向をこの会議で打ち出していただけますと、地域はとてもありがたいと思います。今、それぞれの自治体は、この9月議会でこの条例案を作成するために必死になってやっている状況でございますので、ぜひそこのところをお願いしたいと思います

もう一つ、先ほど来、事故情報の収集の話で、例えば文科省はJSCを中心に非常に効率的に上がってくるというお話が出てまいりましたけれども、それは1つには、保険が統一して使われているということがございます。私はファミリー・サポート・センターを運営し、放課後児童クラブを運営している実務者として思いますのは、ファミリー・サポート・センターの保険も統一されています。したがって、事故はそこに報告されて保険会社がきちんと把握して、当然厚労省にも行くという形になっています

事故件数が5年間の中で非常に少ないというのは、1つはファミリー・サポート・センターの事業の仕組みが違っておりまして、1対1の事業でございますから、1人が多数を見るという事業ではないということもございますし、入り口で引き受けられない場合は引き受けませんという仕組みがあるところが違うかと思います。それにしましても、事故情報はできるだけ早くフィードバックしていただきたいと思います

もう一つ要望ですけれども、保険のことに関しますと、例えば放課後児童クラブの保険は統一されていません。つまり、学校で起こった事故はJSCを通じて行きますけれども、放課後児童クラブで起こった事故は、それぞれのクラブが違う保険を掛けているわけです。その辺もちょっと問題があるのかなと思います。統一するのがいいかどうかは別にしまして、ルートとして集めにくいということはあろうかと思います。幼稚園のほうは、ちょっと私はわかりませんけれども、そんな現実があるということを申し上げたいと思います

いずれにしましても、消費者庁なり、内閣府の新たなデータベースをおつくりになるのは、それはそれで結構ですけれども、申しわけないけれども、現場はホームページを見られる環境にはございません。それは現場へ行っていただくとわかると思いますけれども、放課後児童クラブの設置場所にホームページを見られる環境は何もございません。そういうところにどういうふうに情報を届けて再発防止につなげていくかというのは、きちんと現場の意見を吸い取っていただいて、机上の協議ではなくて検討会で御議論いただきたいということで要望を申し上げさせていただきます

よろしくお願いいたします。

○河上委員長 ありがとうございました。今の点について、何かお答えしたいという方、いらっしゃいますか。内閣府さん。

○内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(少子化対策担当)付担当者 検討会の運営について、全体的なことを御意見いただきましたので、ちょっと一般的なお話になってしまうかと思いますけれども、まず小規模保育の関係につきましては、新制度の中でこういったものをきちんと位置づけたというのが一つのポイントでありますので、事故の報告の関係でもこれらも対象になるような形でやっていくのが基本だと考えております

あと、データベースの関係で屋上屋を避けてということも御意見いただきました。これにつきましては、現場の負担などもあるかと思いますし、情報の集約という点でどういった形が適当なのかといったことも含めて検討を進めていければいいかなと考えてございます。簡単ですが、以上でございます。

○河上委員長 石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 済みません、時間が押しているときに

1点だけですが、先ほど来出ていますように、事故情報の一元化というのは、消費者庁をつくるときの大きなきっかけになったことでありまして、中国産冷凍ギョーザとかガス器具の事件などで事故が多発していたにもかかわらず、分散しているために再発防止ができなかったということの大きな反省として消費者庁を立ち上げて、それで安全法というのを制定して消費者庁が所管しているわけですので、今までの話を聞いていて非常に残念です

というのは、国会の90時間の審議の中でかなりの部分をそこに費やして附帯決議もつけておりまして、特に児童とか高齢者については言及しているわけです。参議院の附帯決議の14項を見ていただければわかりますし、さらにその後、消費者委員会のほうでも23年7月に既に建議を出しているのですね。そこでは、中国産冷凍ギョーザ事件の反省も踏まえて消費者安全法が制定され、消費者庁が設置されたことの趣旨が徹底されていない可能性が高いというのは、既に調査会報告書で指摘していることであります

建議本体でも、事故情報を一元的に収集して、消費者行政の司令塔として注意喚起を図っていくという消費者安全法の趣旨が十分生かされているとは言いがたい状況にあるということを指摘しておりまして、関係大臣に出しているわけでありまして、今までの話を聞いていると、きちんと対応していただけているのかどうか。特に消費者庁のほうは、国会審議や建議を踏まえて、しっかり対応していただきたいと一言申し上げます。

○河上委員長 何かお返事が必要ですか。よろしいですか。

○齋藤委員 決意表明だけ。

○河上委員長 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員 今の点に連動します。消費者庁と消費者委員会が同時にでき、消費者安全法ができた。あのときの議論の中で私が記憶しているのは、官庁から上がってきたデータをそのまま信用することができないということが根底にあったことです。事故が全部消費者目線で適切に公表されているかという疑いがあり、どういうプロセスで公表するかを検討して手続が設けられています

特に製品事故は、私も担当していますが、経済産業省との間で本当に公表しなくていいのか、するべきではないのかという検討を1件ずつみんなしています。サービス・役務の場合は、刑事事件に直結するものもあって、やりにくいかもしれません。けれども、それだけに一層慎重にこれをどう取り扱うかということを考えないと、闇に隠れてしまう部分がかなりできることを恐れています。そういうことも含めて消費者庁に頑張っていただきたいと思っております。

○河上委員長 エールが届いていますので、消費者庁からも決意表明をひとつお願いします。

○消費者庁宗林消費者安全課長 私どもの力だけでは力不足でございまして、先ほどの消費者事故という概念が有料の役務・サービスという観点の中で、どこまでが通知していくことなのかということがわかりにくいのではないかという話もございましたので、その辺を関係省庁の皆様方と連携しながら、より一層集約させるようにしていきたいと思っております

来年4月以降、子ども・子育て新制度というお話が今日ございましたが、ここでも自治体が消費者事故等を把握した場合は、この安全法の通知の義務の中に入ってくると思いますので、その辺りも是非とも集約していきたいと思っておりますし、先ほども申しましたけれども、厚生労働省が把握している事故の中にも、完全に問題がない、おそれがないというものは少なかったと思いますので、関係省庁と連携して、より一層集約していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○河上委員長 消安法ができた後、製品の安全に関しては、どちらかというと「消費者事故」かどうかということが随分議論になって、一部は消費者事故ではないというので外していたけれども、入れないといけないのではないかというものも見受けられました。今度は、製品だけじゃなくてサービスの問題になってきたということで、問題はもっと難しい局面に入ってきているようです。けれども、消費者にとっての安全・安心ということを考えたときに、必要な消費者事故の射程というのは見直していかないといけないし、ある程度一つにまとまった基準のもとで、全省庁がその情報を消費者庁に集めて、それをきちんと分析して、速やかにこれを情報共有して新しいリスクに備えるという体制をつくることが大事なことだろうと思います

もう一つ、「子どもの」というのがついているところが1つのみそで、子どもの消費者事故というものの特殊性のようなものについても、また考えていただければと思うのです。子どもというのは成長していきますから、危険なものもどんどん安全なものに変わっていったり、場合によっては逆の部分もあります。この間の国センから出た情報でペダルのない自転車の問題ありましたけれども、あれはうまくすれば自転車に早く乗れるのに役に立つものであるけれども、坂道へ行くととまらないという両面を持っている

他面で、子どもはある程度危険な状態に置かないと成長しないということもあるので、それも含めて、子どもの消費者事故というものの特性を、この際一緒に考えていかないといけないのではないかという気がいたしております

「重篤な損害」の観念も問題でして、これは先ほどから意見が複数出ていますけれども、むしろ広がりの可能性であったり、子どもに与える影響ということの観点から、ある程度柔軟に見ていただく必要があるのではないかという気がいたしました

課題は多いですけれども、消費者庁を含め、関係省庁には努力していただいて、いい形での情報収集・分析・共有というものをやっていただければと思います

消費者庁、厚生労働省、文部科学省、内閣府におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、まことにありがとうございました。さまざまな論点について貴重な情報を伺うこともできたと考えております。今後、当委員会としてもさらに検討を進めていきたいと思っておりますので、大いに参考にさせていただきます。また、今後、御協力をお願いするかと思いますけれども、よろしくお願いいたします

本日の議題は以上になります。


≪4.閉会≫

○河上委員長 最後に事務局から、今後の予定について説明をお願いいたします。

○大貫参事官 次回の本会議につきましては、10月7日火曜日、16時に開催を予定しております。開催時間、議題等、詳細については、確定次第、委員会ホームページで御案内させていただきます。

○河上委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)

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