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第169回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2014年8月19日(火)16:00~17:07

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

消費者庁 板東長官
【委員】
河上委員長、石戸谷委員長代理、阿久澤委員、齋藤委員(TV会議出席)、高橋委員、夏目委員、橋本委員、唯根委員
【事務局】
黒木事務局長、井内審議官、大貫参事官
【説明者】
経済産業省 木村 商務情報政策局情報経済課長
松岡 商務情報政策局サービス政策課長
消費者庁 加納 消費者制度課長

議事次第

  1. 開会
  2. 板東消費者庁長官御挨拶
  3. 個人情報保護について
    経済産業省
    木村 商務情報政策局情報経済課長
    松岡 商務情報政策局サービス政策課長
    消費者庁
    加納 消費者制度課長
  4. その他
  5. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○河上委員長 まだ2分ほど前ですけれども、皆様お集まりのようなので、始めさせていただきます。本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから、「消費者委員会本会議(第169回)」を開催いたします。

また、本日は所用によりまして、岩田委員、山本委員が御欠席の予定となっております。なお、齋藤委員につきましては、テレビ会議での御参加となります。齋藤委員、聞こえますか。

○齋藤委員 はい、聞こえています。

○河上委員長 よろしくお願いします。

○齋藤委員 よろしくお願いします。

○河上委員長 本日は、8月10日付で消費者庁長官に就任されました板東消費者庁長官にもお越しいただいておりますので、開会に当たりまして長官から一言御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


≪2.板東消費者庁長官御挨拶≫

○板東消費者庁長官 それでは、一言御挨拶申し上げます。8月10日付で消費者庁長官に就任いたしました板東と申します。よろしくお願い申し上げます。

私は、前任では文部科学省におりまして、消費者行政とのかかわり、消費者庁とのかかわりでは、消費者教育推進会議というものがございます。今は法律に基づいて設置されているものでございますが、数年前、生涯学習政策局の局長をしておりましたときに、今の会議の前身で、やはり同じ名前の会議でございましたけれども、副大臣のもとの懇談会として置かれたころがございました。そのときに、消費者庁の皆さんと連携しながら、これから消費者教育、自立した消費者であったり、消費者市民社会を支えていくような担い手をどう育成していくのか、そのあたりの話を一緒に検討させていただきました。

消費者教育のほうでは、まだまだ道半ばということであるかと思いますけれども、そういったことで推進役を担わせていただいたということがございました。

消費者庁は5年たつわけでございますけれども、今まで消費者委員会のおかげをもちまして、いろいろな制度、ルールが着々と整備されつつあるかと思いますけれども、それを本当に動かしていくというのはまだまだこれからというところがあろうかと思います。

それから、御承知のように、景表法の課徴金制度の導入など、消費者委員会のほうからもいろいろ御指導いただいている新たな仕組みの導入ということも、またこれから努力していかなくてはいけないと思っておりますし、また来年度から新しい消費者基本計画を動かしていくということで、これから御意見をお伺いしながら計画しなくてはいけないと思っております。

そのような面で、多様な角度から消費者委員会と手を携えて、消費者政策の推進あるいは制度の充実ということを皆様とぜひ良いパートナーシップのもとで推進していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

きょうは、どうもありがとうございました。

○河上委員長 どうもありがとうございました。大変な時期ですけれども、よろしくお願いいたします。

続きまして、配付資料の確認につきまして、事務局からお願いします。

○大貫参事官 資料でございますが、議事次第の下にございます配付資料一覧のとおりでございまして、資料1が個人情報保護関連資料、1-1と1-2に分かれております。資料2が特定保健用食品の答申書の関係でございます。2-1と2-2がございます。そのほかに参考資料1として諮問書、参考資料2として委員間の打合せ概要。

以上をお配りしております。不足しているものがございましたら、事務局のほうにお申し出いただきますようお願いします。

≪3.個人情報保護について≫

○河上委員長 議題に入りたいと思います。最初の議題は、個人情報保護についてであります。

経済産業省及び消費者庁におかれましては、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

個人情報保護につきましては、政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が本年6月24日に決定したパーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱に対しまして、当委員会では消費者の利益の擁護という観点から、7月15日に意見を取りまとめ、公表しております。この意見の中では、いわゆる名簿屋等により販売された個人情報については、大綱が示す対策だけでなく、早急に実効的な対策のあり方を検討することが必要であるとしております。個人情報保護関係法令の改正については、内閣官房において制度設計の細部等を検討し、その法案化が進められると承知しております。当委員会といたしましても、引き続き必要な意見を述べることとしております。

このような観点から、本日は経済産業省及び消費者庁から、今般の株式会社ベネッセコーポレーションの個人情報流出問題への対応等について御説明をいただき、若干の意見交換を行いたいと考えております。

なお、高橋委員はベネッセコーポレーションの役員ではございませんが、株式会社ベネッセホールディングスの社外監査役を務められておりまして、本日の審議ではベネッセ事件固有の事柄に関する発言は差し控えていただくのが適当ではないかと考えておりますので、この点、よろしくお願いいたします。

まずは、経済産業省から御説明をいただき、続いて、消費者庁に御説明をいただいた後、まとめて意見交換を行いたいと思います。説明は、それぞれ10分程度でお願いしたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

○経済産業省松岡商務情報政策局サービス政策課長 経済産業省商務情報政策局サービス政策課長の松岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 同じく情報経済課長の木村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○経済産業省松岡商務情報政策局サービス政策課長 それでは、私のほうから今回の事案の概要と経済産業省の対応について御説明したいと思っております。

まず、資料1-1に基づいて御説明いたします。

事案の概要でございますが、ベネッセコーポレーションの顧客情報が名簿事業者経由で他事業者に漏えいいたしました。

警察の捜査は7月7日に開始されまして、9日にベネッセが記者会見を実施しております。17日には、警視庁がベネッセデータベースシステムの保守・管理委託先に派遣されていたシステムエンジニアを不正競争防止法違反の容疑で逮捕しました。8月11日に再逮捕になっているところでございます。

事件発覚当初は760万件が漏えい数ということでございましたけれども、7月21日には通信教育事業のデータベース、生活関連事業データベースの合計で約2,260万件という発表になりました。

漏えいの内容は、住所、氏名、電話番号、子供の生年月日・性別、出産予定日、これは一部ということでございます。また、メールアドバイス、これも一部ということでございます。こういった情報でございます。クレジットカードや銀行口座情報が漏えいしたことは、現時点では確認されていないという状況です。金銭的な被害の報告は、現在ございません。私ども経済産業省は、本件につきましては子供さんの情報ということで、特に保護されるべき情報が漏えいされているということで、非常に遺憾に思っております。我々としては、できる対応を次々と実施したいと思って、今までやってきているところでございます。

ベネッセへの対応です。

7月10日、経産省からベネッセの担当役員に対しまして、個人情報保護法に基づいて、詳細な事実関係や今後の再発防止策につきまして、1週間以内に報告してくださいという指示をしました。

11日は、閣議後の記者会見で大臣から、今回事案の重大性に言及していただき、ベネッセにおける早急な原因究明と再発防止、顧客の信頼回復に向けた取り組みが必要であるということを発言しました。菅官房長官からも同様の発言、それから来年の通常国会に個人情報保護法の改正を提出予定という御発言もございました。

10日に指示した報告ということで、17日、茂木大臣がベネッセホールディングス原田社長から、調査結果と再発防止策についての報告書、これは中間的なものでございましたが、受領いたしました。大臣のほうから、最終的な報告書をできる限り早期に提出するよう要請いたしております。これがベネッセへの対応状況です。

そして、経済界でございますが、これはベネッセのみならず、通信教育、塾の関係、さらには広い業界団体に対する対応が必要だと思ってやっているところでございます。

まず、7月10日、情報処理推進機構(IPA)から、組織内部からの不正な情報漏えいを防ぐためのセキュリティ・ガイドラインについて、改めて幅広く事業者に周知するための注意喚起をすぐに実施しました。

15日、全国学習塾協会、全国学習塾協同組合、日本通信販売協会に対しまして、個人情報保護法ガイドライン及びセキュリティ・ガイドラインに沿いまして、委託先事業者を含めた個人情報の適切な取り扱い徹底に関する注意喚起と、会員企業への周知徹底の要請を実施しました。

18日、株式会社ジャストシステムに対して、個人情報の購入に関する事実関係について確認するため、ヒアリングを実施しました。個人情報の取得に際しまして、データが適法かつ公正に入手されたものであることの重要性について注意喚起しまして、個人情報に関する管理体制の強化を要請しました。

また、25日、株式会社ECCに対してヒアリングを実施しました。ECCからは、今後、第三者からの名簿購入を取りやめるといった御発言をいただいております。

8月15日、先週金曜日でございますが、閣議後の記者会見で茂木大臣から、経済界における個人情報保護の強化を広く周知徹底するための要請文を発出。18日付で発出させていただきました。9月中を目途に「経済産業省分野における個人情報保護法ガイドライン」、また「IPA内部不正防止のセキュリティ・ガイドライン」を改訂して、社内の安全管理措置強化、委託先の監督強化、情報の適正な取得について拡充する旨を発表させていただいております。

26日、今後の予定ということになりますが、「内部不正防止に関する緊急セミナー」ということで、これもIPA関係のセミナーを経済産業省で開催し、動画配信いたします。

この15日、それから26日のアクションにつきまして詳しく書きましたものが資料1-2になります。経済界における個人情報保護の徹底に関する当面のアクションとして、この3点を茂木経済産業大臣から発表させていただいております。

まず、要請文の発出の内容ですけれども、8月18日付で、経済団体連合会、新経済連盟、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会の5団体に対して発出いたしております。

経済産業分野の個人情報保護法ガイドライン等、既存のガイドラインに沿った点検を要請しています。あわせて、今回の事案を踏まえまして、社内の安全管理措置強化、委託先の監督強化、情報の適正な取得の3点に特段の注意を払うことを要請しています。

社内の安全管理強化ということでは、経営者が率先して、自社内における個人情報の管理体制を構築して、役員クラスの責任者への任命や、個人情報を取り扱う専門部署の設置等、十分な措置を講ずること。

委託先の監督といたしましては、安全管理措置の実施が十分かを確認すること。委託先が再委託をする場合には、事前に承認を求めるようにするとともに、再委託先による安全管理措置の実施が十分かを確認すること。これは、再々委託先以降についても、そういったものがあれば同様に扱ってくださいということでございます。

3つ目は、情報の適切な取得です。第三者から個人情報を取得する場合には、この情報について、その入手方法を確認すること。適法に入手されていることが確認できないときには、偽りその他不正な手段により取得されたものである可能性もあることから、取引の自粛を含め、慎重に対応することを求めております。

続きまして、内部不正防止に関する緊急セミナー、8月26日、これは経済産業省講堂で実施いたします。主催は、経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構でございます。参加できない方々に見ていただけるように、後日、動画により講演内容を配信する予定になっております。

また、個人情報保護法ガイドラインの経済産業分野を見直してまいります。先ほど申し上げた3点、社内の安全管理組織強化、委託先の監督強化、情報の適正な取得を見直していきたいと考えています。9月中にまず改訂案をつくり、ガイドラインということですので、パブリックコメントにかけさせていただくことを考えています。パブリックコメントと申し上げましたのは、経済産業分野における個人情報保護法ガイドラインでございます。これは、個人情報保護法の解釈や具体例を記載しております。

また、IPA内部不正防止のセキュリティ・ガイドラインは9月のうちに改訂いたしまして、すぐにお示ししたいと考えております。内部関係者の情報漏えいを防止する方策を記載しているのが、こちらのセキュリティ・ガイドラインになっております。以上、私どものアクションでございます。

○河上委員長 引き続きまして、消費者庁からお願いいたします。

○消費者庁加納消費者制度課長 消費者庁の加納と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

私どもとしましては、本件の状況の推移を見きわめながら対応してまいりたいと考えておりますけれども、先ほど経済産業省から御説明がございました資料1-1の3ポツ目でございますが、経済界への対応というところで、経済界に対して個人情報保護の強化を広く周知徹底するという取組をされているということでございますので、こういった取組を経済産業省以外の関係省庁にも広く周知して促していくという働きかけを行ってまいりたいと考えております。具体的には、近日中に関係省庁の担当者が集まる連絡会議を開催いたしまして、こういった経済産業省の取組について紹介して促していくということをやってまいりたいと考えております。

また、資料1-2のほうで、経済産業分野における個人情報保護法のガイドラインの見直しということで、経済産業省において検討されるということでございますので、これにつきましては現行法の解釈等の問題もございますので、経済産業省と私どもで連携しながら、そのガイドラインの見直しに向けて取り組んでいきたいと考えております。

私どもの現在の取組は、以上でございます。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、御質問、御意見のある方は発言をお願いいたします。石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 御説明ありがとうございました。

今回の件は、2,260万件という膨大なデータが漏えいしたという事件でありまして、非常に多数の被害者が存在している。先ほどの御説明は、現行法でいきますと個人情報保護法20条の安全管理措置とか22条の委託先の関係でありますが、その辺が中心だったかと思いますけれども、他方、被害者のほうからしてみますと、漏えいしたデータについて何ができるのか。何もできないのかというのが一番悩んでいるところであり、納得がいかないところだと思うのですけれども、そちらのほうの観点からの対応というのは何か検討されているのでしょうか。

○河上委員長 経済産業省さんからでよろしいですか。

○経済産業省松岡商務情報政策局サービス政策課長 漏えいしてしまったデータにつきましては、私どもは今、申し上げたとおり、今後、漏えいしないような手立てを、できることということで次々に考えております。漏えいしてしまったデータを何とか消し去る方法を検討していかなくちゃならないものだと。つまり、後からどうやったら消し去ることができるか、これは考えていかなくてはならないものだと思います。それで、関係省庁とも御相談しながら、この方法を考えていきたいと思っています。

○河上委員長 何か現時点では具体的な検討内容というのはございますか。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 若干補足させていただきます。

先生方、御案内のとおりだと思いますけれども、現行法上、特定の行政庁が一度流出した情報を、例えば強制的な権限をもって削除することはできないと承知しております。その一方で、ベネッセさんのほうが、自分たちが漏えいした情報を使われた事業者さんに対して、内容証明等の形で削除してくださいという要望をされて、それを受けた形で削除された事業者さんもあるやに承っております。現在、警察の捜査が続いておりますので、そういった観点から直ちにどうのこうのというのは限界があると思いますけれども、そういった取組が今後広がっていくことを私どもも期待をし、しっかりと注視してまいりたいと思ってございます。

○河上委員長 消費者庁さんはいかがでしょう。

○消費者庁加納消費者制度課長 経済産業省から御説明があったことに特に加えるものはございませんけれども、現行法でこういった場合の対応は難しいところがございますので、任意の対応ということになりますけれども、ベネッセさんがおやりになっている業者に対する要請というのがどうなるかというのは、注視してまいりたいと思います。それ以上のところについてどうするかというのは、今後の検討課題になってくるのではないかと思います。

○河上委員長 石戸谷委員、よろしいですか。

○石戸谷委員長代理 では、順次伺っていきたいと思います。

行政ないしは業者のほうからの対応というのはわかりましたが、一方、データ漏出された被害者のほうで何ができるのかという観点から見ますと、開示請求しようにも、自分の情報が一体どこにあるのか自体が全然わからないというのが実態ではないかと思います。報道によりますと、名簿業者数百社に流れたのではないかとか、いろいろ出ていますけれども、名簿業者の存在ないし問題というのが今回改めてクローズアップされたと思うのですけれども、この名簿業者に関して、実態というのは把握されているのでしょうか。

○河上委員長 消費者庁から、どうぞ。

○消費者庁加納消費者制度課長 名簿業者について、特に明確にこうだと把握しているものはございません。

○河上委員長 経産省のほうはいかがですか。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 今、消費者庁さんからお答えいただきましたけれども、私自身がホームページなどを拝見する形で、いわゆる名簿事業者さんの事業の実態、幾つか拝見させていただきました。一言で申しますと、どういう活動をされているのかというのが、実態としてはよく把握できていないのが正直なところでございます。

御案内のとおり、一般的に名簿事業者さんを含みます事業者さんが取り扱われる個人情報には、多種多様なものがございます。例えて言いますと、電話帳のようなものもございますれば、いわゆる紳士録のようなものございます。加えまして、信用情報のようなものもあれば、同窓会名簿あるいはスポーツ選手の選手名鑑のようなものもございます。そういった多種多様なものがまさに流通して取引されているという実態がうかがわれるわけでございますけれども、それ以外にも多種多様な情報を取り扱っておられる方がおられるということで、そういう意味において、業界の全体像が詳細に把握できているかというと、必ずしもそういう状況にはないということでございます。

以上でございます。

○河上委員長 ほかにいかがでしょう。石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 そうしますと、まずもって犯罪で取得されたデータであるにもかかわらず、被害者のほうにしてみると、自分の情報がどこに、どういうぐあいにあるのか自体が把握できないし、それを知るすべもないというのが、まず大きい問題だと思いますが、仮に何らかDM、その他、別の情報先から自分の情報がどこにあるかがわかった場合に、抹消請求できるかというと、抹消請求できるというのは、16条、17条、23条1項違反ということになっておりますので、それに違反したことを立証しなきゃいけないということになるわけですが、これまた非常に難しい話であります。

例えば、先ほど17条の情報の適正な取得ということが挙がりましたが、現行のガイドラインを見ますと、違反があることを知り、又は容易に知ることができるにもかかわらずという要件で書かれていると思います。そうしますと、名簿屋を転々としたという段階で容易に知ることができると言えるのでしょうか。その辺、どういうふうな考え方なのか、そこをちょっとお尋ねしたいと思います。

○河上委員長 経産省さん、いかがですか。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 まず、ベネッセさんの事案につきましては、現在、警察を中心に捜査が継続されておりますので、私どもも先ほど松岡から申し上げましたように、中間的な報告を受けているという状況ですから、個別事案の対応といいますか、考え方については、少し留保させていただく必要があるかなと思っております。そこにつきましては、引き続きしっかりと調査していきたいということでございます。

なお、一般論として申し上げますと、この17条の適正取得に関しまして、どこまでの注意義務がかかっているかということにつきましては、今回、要請文を出させていただくに先立ちまして、私ども消費者庁さんも含めまして関係省庁とも相談させていただきましたが、明確な線引きというのは必ずしもはっきりしているわけでもないなというのが所見でございます。

そこを詰めることも一つの考え方としてはあり得ますけれども、むしろ現行のガイドラインの記述ぶりも踏まえた上で、さらにどういった取組をしていただく必要があるのかということを考えまして、今回、発出させていただきました要請文書、資料1-2の1ポツのマル3でございますが、第三者から個人情報を取得する場合には、きちんとその入手方法を確認してください。その上で、適法に入手されていることが確認できない場合には、その取得、取引を自粛することも含めまして慎重に対応してくださいという、現行の17条の規定からいたしますと、一歩踏み込んだ要請をさせていただいたものと考えてございます。

こういった考え方につきましては、ベネッセの事案の全体を把握した上で、今後見直しますガイドラインにも何らかの形で反映したいと考えております。

○河上委員長 消費者庁さんはいかがですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 特にございません。

○河上委員長 石戸谷委員、続けてください。

○石戸谷委員長代理 確かに現行ガイドラインですと、知り、又は容易に知ることができるにもかかわらずという定め方になっているのですが、適法に入手されていることが確認できないときはということなので、確かに一歩前進していると思うのですが、ベネッセに限らず、データがある名簿屋から次の名簿屋に移ったとした場合に、自分のところの情報とマッチングして集約したデータですといって、次の名簿屋に売る際に、適法に入手されていることを確認するというのは、例えばどういう方法ということをお考えになっているのでしょうか。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 その点につきましては、取引の実態、さまざまございますので、そういった点もよく踏まえて検討する必要があろうかと思っておりますけれども、適法に入手されることの確認の一つの例といたしましては、提供を受けようとする相手側がどういう形で個人情報保護法を遵守されておられるのか。例えばオプトアウトの手続をどういう形でやっておられるのか。あるいは、個人から同意を得て情報を入手されているとすれば、本人の同意をどういう形で取りつけておられるのかということを、個々の取引の中で実態に即して確認していただくことが考えられるのではないかと思っております。

ただ、一律、こういう方法でというのは、さまざまな取引の実態がございますことを考えますと、例示することはできるかもしれませんけれども、網羅的に示すことはなかなか難しいのかなと感じております。以上でございます。

○石戸谷委員長代理 確かに、これは個人情報保護法の改正問題が現にあるわけで、そのときどうするかという問題と、現行法で直ちにどこまでできるかという、両方あると思いますので、直ちにやるべき点というのは大いに詰めていただいて、こういう事態が起こらないようにしないといけないと思うのです。

例えばオプトアウトの点ですが、今、お話に出た点ですが、23条2項では、あらかじめ本人に通知するか、または本人が容易に知り得る状態に置いているときということで、オプトアウトが適用になるわけですね。その容易に知り得るというのをいろいろな解説を見ますと、ホームページに掲載してあればいいとなっているのです。それだと、今の状態を想定してみると、自分の情報が一体どこにあるのかわからないと。ホームページにあるのだから容易に知り得ることになるのかとなると、これは全く形骸化してしまって機能しないのではないか。そこはいかがですか。

○河上委員長 消費者庁、どうぞ。

○消費者庁加納消費者制度課長 そういった問題は確かにあります。ただ、現行法はこうなってしまっていると言わざるを得ません。それをどうするかというのが今後の課題になってくるということではないかと思います。

○石戸谷委員長代理 確かに今後どうするかというのは重大な問題で、対応をきちんとしなきゃいかぬと思うのです。ただし、現在の条文の書き方からしても、あらかじめ本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態というのは、今の状態は用意に知り得る状態とは言えないのではないかとも考えられるのですけれども、そこはいかがでしょうか。

○消費者庁加納消費者制度課長 現行法の規定が本人に通知、又は容易に知り得る状態ということで、容易に知り得る状態としてホームページでもいいですよと説明されていますので、そこはそれを踏まえざるを得ないということかと思います。それでいいのかどうかというのは、また別に議論があっていいのではないかと思いますけれども、現行法としてはそうなっていますということを言わざるを得ません。

○河上委員長 ホームページなどでそういうことを書いた後、本人がオプトアウトするかどうかを考えて、一定の熟慮期間といいますか、オプトアウトするかどうか考えるための期間というのは、現行ではとられてはいないのですね。どうですか。ホームページなどに記載してしまえば、そこから後はよいという判断になっているのですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 熟慮期間という発想ではなくて、23条2項1号から4号までに掲げられている事項を、本人に通知するか、又は本人が容易に知り得る状態に置いているときには、23条1項の規定にかかわらず、第三者に情報を提供することができると現行法では規定されております。それで、先ほど石戸谷先生からも御指摘があったのは、容易に知り得るというのはどんな場合か、ホームページに書いてあるだけでもいいのかということでありますが、ホームページに書いてある場合でもこれには該当すると解説書では書かれております。

○河上委員長 ホームページにアップしてしまえば、もうそのことをやった時点から第三者に提供して構わないというのが現行の解釈なのですね。

○消費者庁加納消費者制度課長 そうですね。

○河上委員長 そうなると、オプトアウトするチャンスというのは非常に限られてくるということは明らかですけれどもね。

○消費者庁加納消費者制度課長 熟慮期間というのではなくて、そういうふうにしているとなったら、その後に個人がオプトアウトするのはいつでもできるということになります。

○河上委員長 でも、情報は渡るわけですね。

○消費者庁加納消費者制度課長 渡るまでにオプトアウトをするかどうかということではないでしょうか。

○河上委員長 熟慮期間という言葉は、クーリングオフ権と紛らわしいのでやめますけれども、一定の期間、オプトアウトするかどうかを実質的に考える時間というのは、今の体制ではないのではないですか。

○消費者庁加納消費者制度課長 体制といいますか、23条2項の措置を置いているときは提供できるという条文になっています。それ以上でもそれ以下でもない。条文の規定がそう書いていますということですね。私が申し上げられるのは、そこまでです。

○河上委員長 ほかには、いかがですか。

○石戸谷委員長代理 ちょっと今の関連だけ。実際にインターネットでホームページをいろいろ見てみますと、確かに名簿業者のホームページがいろいろあるのですけれども、自分の情報がそこにあるのかないのかというのは、それだけでは全然わからないわけで、知ろうと思えば開示請求しないと、どこにあるのかわからないですけれども、名簿業者というのは先ほど来お話が出ているとおり、ものすごくたくさんあって、一々全部、開示請求といったら非現実的な話でありますし、開示請求するといっても一定のフォーマットで、本人確認の書類ないし本人確認資料を出してくれみたいな話になって、新たに個人情報を全部出さなきゃいけないという話なので、とてもじゃないけれども、現実問題として行使不可能状態にあると思うのです。

だから、今の状態というのは、オプトアウトできますとうたっていればいいというのだけれども、どういう名簿がありますかというのが確かに並んでいますけれども、その中に入っているのか、入っていないのか自体が見てもわからないとなっているので、これは容易に知り得る状態ということからはほど遠いなというのが、実際探してみたときの感じですけれどもね。

○河上委員長 消費者庁さん、どうぞ。

○消費者庁加納消費者制度課長 何を容易に知り得るかということだと思うのですけれども、石戸谷先生の御指摘は、自分の情報がどこにあるかということが容易に知り得ることがあって初めて、容易に知り得るという御意見のように聞こえるのですけれども、現行法は、23条2項各号に掲げる事項についてということであります。

○河上委員長 とりあえず、これに関連するところ以外でも結構ですけれども、ほかの委員の方、何か御発言がありましたらお願いします。

○齋藤委員 齋藤ですが、よろしいですか。

○河上委員長 どうぞ。

○齋藤委員 4つほどお伺いしたいことがあります。簡単な答えで結構なので、経済産業省か、消費者庁か、どちらか、今、考えていることがあればお聞かせいただきたい。

1つは、情報は一度出たら、まず戻らないわけです。国内にとどまっている間は措置のしようがありますけれども、外国のサーバーにアップされて世界中からアクセスできる状態に置かれたときには、なかなか取り去るのが難しいこともあろうかと思います。そうすると、不正取得そのものを厳罰にして、もとを絶つことをやらないといけないと私は思っているのですけれども、そのあたりはどのようにお考えかということが1点。

第2点目は、財産は人、金、物、それから情報と最近言われます。人はちょっと置いておくとして、金と物については規制がかなりあるわけです。古物営業とかマネーロンダリングという形であります。チェックする際には、出所、筋が正しいかどうか、本人確認はどうか、記録をチェックするとか、いろいろなルールがあるのです。今回、犯人が取り扱ったときに、その犯人あるいは業者でもいいですけれども、素性確認、本人確認ということは考えられないのかというのが第2点目。マネーロンダリングとか古物営業の場合には、警察に届けることになりますけれども、情報の場合も第三者に届けることになるのかどうか、これが2つ目です。

第3点目は、情報が流出したら消してほしいわけですけれども、一定の手続を踏まないと証拠隠滅になってしまうことがあろうかと思います。そのときに第三者的なところが消すという法的なルールができるかどうか。消し方のルールですね。これが第3点目。

第4点目が、経済界に呼びかけるというのが経済産業省のほうで行われているということですけれども、その呼びかけの中に名簿屋というのが入っていて、そこで直接国が指導できるのかどうかということ。ひょっとしたら漏れているのではないのかと懸念しますが、いかがでしょうか。

○河上委員長 4点ほどございましたけれども、どうしましょうか。では、消費者庁さんのほうからお願いします。

○消費者庁加納消費者制度課長 最後の呼びかけの点は経済産業省にお答えいただくのがよいかと思いますので、1点目から3点目でございます。

まず、1点目の国外などの関係で、不正に取得した場合の厳罰化というお話がありましたので、そこはまさに今の個人情報保護法改正の検討の中での課題の一つになってくるのではないかと思います。どのような対応ができるかというのは、よく検討する必要がありますけれども、検討課題の一つにはなるのではないかと思います。

それから、2点目が、若干音声が聞き取りにくかったので、必ずしも正確に理解できていないと思いますが、犯人の素性の確認とおっしゃいましたか。その場合の犯人というのは、今回はベネッセから持ち出したSEであって、それでマネーロンダリングというお話がありまして、古物営業のお話もございましたが、流出した情報がどういうふうに転々流通しているかということについて、何ができるかということかと思います。そこについては、現行では特に規律はないのですけれども、そういった情報がどういうふうに転々流通しているのかということについて、何らかの枠組みというのはあってよいと思いますが、いずれにしましても、それも今後の検討課題になるのではないかと思います。

古物営業のお話がありまして、盗品が転々と流通している場合に、流通している古物に対して一定の措置ができるという趣旨の規定があるようでございますので、そういった規律は参考になるのかなという気は私もしております。ただ、これは個人的な見解ということで、留保させていただきたいと思います。情報の場合には、改変が非常に容易であるということをどう見るかというのが非常に難しいと思っております。つまり、業者はいろいろなところからいろいろな情報を得て、そこで加工して出す。業者の実態がどうかというのはよく承知しておりませんと申し上げましたが、そこはよくわからないところがあります。

それでどうするのかというのをよく考えないといけない、情報特有の難しさがあると思っておりまして、7月15日付の消費者委員会の御意見によりますと、情報のロンダリングを許さないトレーサビリティの確立というのを立法提言としていただいておりますが、具体的に情報をどういうふうに追跡していくのかということについて、消費者委員会のほうで御検討いただいていることがあったら、教えていただければ非常にありがたいなと。

私が思いますのは、情報は改変が容易であるという特殊性がありまして、古物と同様に果たして取り扱えるのだろうかというのがありますので、このトレーサビリティの確立ということで消費者委員会においてどういう検討をされたのかというのは、ぜひ教えていただければ参考になるかと思います。

それから、3点目の情報の利用停止の点でございますけれども、これは先ほど石戸谷先生がおっしゃったように、現行法で抹消に関する規定がございますが、この規定には一定の要件があります。こういった場合に抹消できるというのがありますので、そこをどう考えていくということで、これも現行法はそうなっていますということしか言えないのですけれども、検討課題の一つにはなるのではないかと思います。私のほうからは以上です。

○河上委員長 では、4点目のほうをお願いします。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 まず、経済界への呼びかけでございますけれども、こちらにつきましては先ほど松岡から申しましたように、5団体のほうに当面行わせていただいております。そちらには多種多様の会員の方がおられると思いますので、そういったところまでしっかり周知していただくようにお願いしたいと思っております。加えまして、経産省の所管の団体という言い方がいいのかどうかわかりませんけれども、各種工業会等々ございますので、各局各課で役割分担をしながら、今回の要請が中小企業の方も含めまして、できるだけ幅広く周知していただけるように御協力をお願いしていきたいと思っております。

他方、私どもの所管以外の事業者さんをどうするかという問題もございます。そういったところにつきましては、今後、消費者庁さんとも御相談をさせていただきながら、どういう形でこの周知を広げていくのかということについては、引き続き勉強していきたいと思います。

○河上委員長 大綱の表現でも、「事業者(いわゆる名簿屋)等により販売された個人情報」という形になっていたと思います。かなり広い射程で問題があるのだということは、大綱の中でも書かれているとおりでありますので、今後、名簿屋という概念でどこまで拾えるのかという問題も含めて、そこは射程をどういうふうに考えるか、かなり大きな問題にはなる。委員会としても、その認識は持っております。

齋藤委員、大体こんなところでよろしいですか。

○齋藤委員 現在の状況はわかりました。ありがとうございます。

○河上委員長 ありがとうございます。

ほかにはいかがでしょう。橋本委員、どうぞ。

○橋本委員 資料の1-2で、各団体に要請したところの1ポツのマル3ですけれども、情報の適切な取得とあるのですけれども、逆に言うと、もし入手した情報が不正に入手したのではないかと思ったときに、それを通報するというのは現行法では別に義務はないと解釈しているのですけれども、そういったことも含めて、今回のことで、その辺は今後出てくるかもしれませんけれども、明らかにこれは不正に入手したものを流したのではないかと思ったときに、その情報をこういう情報が流れていますよと事業者のほうで言っていくということは、有効なのではないかと思うのですけれども、それについてどのようにお考えかということと。

今の経済産業省の御説明の中に、経済団体については、今回は経済ということで、このような措置をとっているというのですけれども、消費者庁にお伺いしたいのですけれども、ほかの関係省庁に対して、これからいろいろと情報提供していかなければいけないという御説明があったのですけれども、行政など、すごい情報量を持っているところに関して、不正な入手というところではどこも同じだと思うのですけれども、その防止について、今後どのように現行法の中でお考えなのか、または、そういった場合、今後はどのように進めていくべきかということがございましたら、お聞きしたいと思います。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 前段の御指摘、御質問についてでございますけれども、現行法の中では、そういった不正に入手されたことが確認された場合に、例えば特定の行政庁に対して通報するという仕組みを想定されて御発言されているかと思いますけれども、そういった規定はございません。

したがいまして、私どもの要請文あるいはガイドラインの規定も、結局法律の範囲でしかできないものですから、そういったことを仮に求めるとすれば、そもそも制度としてどういうやり方を考えるかということに立ち戻って考える必要があると思っておりますので、現時点では要請文あるいはガイドラインの中で、おっしゃられたようなことをやることまでは検討していないのが現状でございます。

○消費者庁加納消費者制度課長 消費者庁としての取組についての御質問ですけれども、現行法でできるところは現行法の枠内でやるしかないということでありますので、今般の経済産業省の取組というのは、現行法の枠内で可能なものと私も認識しておりまして、そういった取組については、経済産業省以外の省庁に対しても同様の取組をお願いするという方向性でやってまいりたいと思います。それを超えまして、こういった事案への対処というところは、むしろ現行法の限界があるところですから、法改正、その他ということになるのではないかと思っております。

○河上委員長 橋本委員、よろしいですか。

○橋本委員 ありがとうございます。現行法には非常に限度があるということが、今の説明を聞いてもよくわかりましたので、今後の話ですが、こういった不正による入手のところを厳罰にしていただきたいなということを意見として申し添えたいと思います。以上です。

○河上委員長 ほかにはいかがでしょうか。石戸谷委員、お願いします。

○石戸谷委員長代理 今回の事件というのは非常に深刻な影響がある話で、事案の重大性で、ベネッセに顧客の信頼回復に向けた取組が重要であるというのは、それはそのとおりですけれども、今の個人情報保護法のシステムそれ自体の信頼性が大きく揺らいでいると思うのです。だから、信頼回復という意味では、現行法でできることはフルにやっていただいて、被害者のほうの不安というものを解消するように努めていただきたいと思います。現行法で勧告とか命令とか、主務大臣のほうの取り得る措置というのもいろいろあるわけですので、ぜひそこあたりは徹底的に追求して、取るべき措置を取っていただいて、信頼回復をお願いしたいと思います。

法改正に向けての意見というのは、当然こちらはこちらで考えて出しますけれども、現行法でやるべきことはいろいろあると思いますので、ぜひお願いしておきたいと思います。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 先ほど申しておりますけれども、調査は継続しておりますので、この段階で何か予断を持って、こういうことをしますとか、しませんというのは申し上げられませんけれども、しっかりと調査いたしまして、現行法の範囲でできる限りの対応を経産省としてもしっかり講じていきたいと思っております。

○河上委員長 ほかにはよろしいですか。夏目委員、どうぞ。

○夏目委員 経済産業省にお伺いしたいのですけれども、資料1-2の経済団体への個人情報保護に関する要請文の発出のところで、主に3点について要請したということでございますけれども、このマル1、マル2、マル3につきましても、これだけですと事業者はなかなかわかりにくいところがあるのではないかと思われます。したがいまして、マル1の社内の安全管理強化。例えば、専門部署の設置等、十分な措置を講ずることとなっておりますけれども、設置しただけでは何の意味もないわけでございます。

そこがどういうふうに機能しているかということの意味のほうが大きいのだと思いますし、特に一企業だけではなくて、さまざまな個人情報の漏えい事犯が起こりましたときには、むしろ特定の個人に責任を負わせることは、もちろんそれは犯罪として必要かもしれませんけれども、そういうものを引き起こした過程において、企業の管理が十分ではなかった。もっと言えば、ガバナンスとかコンプライアンス全体のどこかに緩みがあるのではないかと思えてなりません。そうでないと、こんなに大きな事件は起きなかっただろうと思いますので、こういうものの設置と措置を講じることも大事ですけれども、講じた後、どういうふうにそれを実効性あるものにするか。そこまできちんと出していただきたいと思います。

マル2の委託先の監督につきまして、一番最後の再々委託先以降についても同様の扱いをするということ。これはとても曖昧な表現で、きっちりと委託先の監督。再々、その先までどこまでできるのですかというのを申し上げたいですね。多分、これは再々委託は禁止という方向ではなかったかと思うのですけれども、その辺も含めてもう少し中身を詰めていただきたいと思います。

マル3につきましては、先ほどから適法に入手されていることの確認というのはどういうことを指すのかというやりとりがございましたから、そこについては今後も御検討されて、より実効性あるものにしていただきたいと思っております。

もう一点は、経産のガイドラインを見直す、それからIPAのガイドラインを見直すということで、IPAのほうは9月中に改正しますというお話でしたけれども、経産省のほうのガイドライン、パブコメが予定されていますとおっしゃいましたけれども、具体的なスケジュール感をもう少しお示しください。できるだけ早くガイドラインの改正をしていただきたいと切に願っておりますので、いつ、こういうものがパブコメにかけられるのか。そして、実際にどのぐらいのタイミングで施行されていくのかというところを教えていただきたいと思います。

もう一つは、消費者庁さんに。経産では、経産分野におけるガイドラインの見直し等をなさるということでございますけれども、経産以外のガイドラインの見直しについて、もし知っていらっしゃる情報があれば教えていただきたいと思います。以上でございます。

○河上委員長 以上でよろしいですか。では、経産省から、お願いします。

○経済産業省木村商務情報政策局情報経済課長 お答え申し上げます。

まず、要請文だけではわかりにくい、必ずしも丁寧じゃないという御指摘かと存じます。その点につきましては、まさにガイドライン改訂の中で、この3項目を中心に企業の中でとっていただくべき行為規範をできる限り具体的に示していきたいと思っております。それは、安全管理強化あるいは委託先の監督、適正な取得、いずれも同様でございます。できるだけ具体的にお示ししたいと思っております。

その上で、やや各論に入ってまいりますけれども、再委託云々のところにつきましては、一部、マスコミの報道で禁止ということも書かれておりましたが、そもそも御案内のとおり、これはガイドラインというのはあくまでも行政指導の領域に属するものでございますので、まず禁止ということはできないという限界がございます。その上で、再委託とか再々委託をどう考えるかということですが、委託、さらに再委託という形でアウトソーシングが行われましても、それぞれの先できちんとした安全管理が委託元と同レベルに行われていることが必要だろうと思っております。

ですので、そういったことをあらかじめきちんと確認していただき、点検していただいた上で、自分たちと同様の安全管理措置が講じられるということを確認された場合に委託していただくといった具体的な流れといいますか、手続をお示しできればと考えているところでございます。

それと、全体のガイドラインに向けたスケジュール感、できるだけ早くという御指摘も賜りました。私ども、そのとおりと思っております。他方、警察当局のほうの捜査が継続している中で、いつの時点で捜査が終結といいますか、区切りがつくかということについては、私ども、必ずしも具体的に把握できていないところがございます。そういった捜査のある程度区切りがついた段階で、経済産業省として、今回の事案の全体像をきちんと事実確認した上で、必要な対応を漏れなくやっていきたいと考えております。そういった意味では、捜査の区切りがつきまして、その後、ベネッセさんのほうに最終的な報告をできるだけ早く出していただくように私どももお願いし、それ以降、間髪入れず、できるだけ速やかにパブリックコメントの手続を経まして改訂案を施行させていただきたいと考えてございます。以上でございます。

○河上委員長 消費者庁、どうぞ。

○消費者庁加納消費者制度課長 夏目委員の御質問の最後の経済産業省以外のところでどうかということですけれども、私ども、現時点で具体的にこういった動きがあるというのは特に把握はしておりませんが、冒頭に申し上げましたように、経済産業省の取組を関係省庁に対しても周知するといった形での働きかけをやっていきたいと思っております。

○河上委員長 大体よろしいでしょうか。唯根委員、よろしいですか。

○唯根委員 はい。

○河上委員長 今回発覚したベネッセの大量個人情報流出事案に限らず、個人情報の流出とか漏えい事件というのは、個人情報保護法の施行後、たびたび発生しているものであります。これほど大きな数のものが流出したというのは、もちろん初めてですけれども、これまでも相当数の流出事故がありました。それを考えますと、その都度消費者の間には、自分の個人情報が知らないところで市場に流通していて、不適正な利用が行われるのではないかといった不安を抱えていたわけであります。ですから、その意味ではベネッセの事件の捜査が完結するまでと言っていられる状況ではないという気がいたしまして、できれば速やかに手を打っていくほうがいいのではないかと感じております。

今、ガイドライン等の策定が行われているということで、それはそれで大変結構なことではあるのですけれども、ガイドラインを策定しているのだから、その効果を見きわめてからなどということのないように、すみやかな法制度的な対応をきっちりやっていただくということが大事だろうと思います。現在、内閣官房において個人情報保護の制度改正に向けて法案化を進めていると承知しているところでありますけれども、新制度が消費者の個人情報やプライバシーをきちんと保護して、消費者の安心感を生む制度となることを心から期待しているところであります。

消費者庁及び関係省庁におかれまして、企業等における個人情報の不適正な取り扱いによって、消費者の権利・利益が損なわれることのないように、現行制度のもとでも可能な限りの手を打っていただくことをお願いしたいと思います。

消費者委員会としても、この問題について前に出した意見をさらに敷衍したような形で、何らかの形で意見を速やかに発出したいと考えておりますので、またその意見等もぜひ参考にしていただければありがたいと思います。

経済産業省、消費者庁におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、まことにありがとうございました。

(経済産業省、消費者庁退室)

≪4.その他≫

○河上委員長 続きまして、議題のその他といたしまして、新開発食品調査部会から報告がございます。阿久澤部会長から説明をお願いいたします。

○阿久澤委員 それでは、特定保健用食品の表示許可にかかわる答申について、私から御報告いたします。

平成26年7月25日に開催した第19回新開発食品調査部会の議決について、新開発食品調査部会設置・運営規程第7条に基づき、委員長の同意を経て委員会の議決とし、8月5日付で内閣総理大臣へ答申を行いました。今回の答申は、特定保健用食品として認めることとして差し支えないとした品目と、適当でないとした品目がありました。

まず、資料2-1の答申書をごらんください。認めることとして差し支えないとした8品目です。これらについては、内閣総理大臣より諮問を受けて、第19回新開発食品調査部会において安全性及び効果について審議を行い、審議の結果、特定保健用食品として認めることといたしました。

次に、資料2-2の答申書をごらんください。特定保健用食品として認めることは適当でないとした2品目です。これらについては、製品名を非公表としているため、本日お配りしている答申書は製品名を黒塗りにしております。御了承ください。これらは、内閣総理大臣より諮問を受けて、平成25年8月26日開催の第14回新開発食品調査部会で審議しました。調査部会では、申請品目がノンアルコール飲料という商品形態を前提としていたことから、ノンアルコール飲料が特定保健用食品にふさわしいかという点で議論がされました。結果、特定保健用食品として認めることは適当でないとの方針が示され、部会長に対して委員長に審議結果を報告する報告書及び答申作成が一任されました。

その後、消費者庁を通じて申請者に対し、ノンアルコール飲料を飲用する未成年者が増加した場合、未成年者の飲酒の可能性をさらに上げるのではないかという懸念があることについての見解などの確認を行いましたが、第14回調査部会の適当でないという方針を覆すだけの根拠提示はなかったため、第19回調査部会において適当でないとの議決がされました。私からの報告は以上でございます。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

これは、一応、委員長決裁で部会の意見をそのまま委員会の意見とするということになっております。新聞報道などでもこの問題について若干の報道がありまして、社会の関心も強いところでありますが、私としては調査部会の御判断を尊重したいと考えて、同意致しました。何かこの問題について、結論は結論として受けとめていただきたいと思いますが、この場で御意見がある方は発言いただいても結構です。いかがでしょうか。よろしいですか。はい。

それでは、以上のような形での答申を行いましたという報告であります。

消費者契約法の件は、どこかで御披露することになっていましたか。

○黒木事務局長 参考資料1としておつけしております。8月5日付で当委員会に対して、消費者契約法についての諮問が来ておりますので、御確認いただければと思います。

○河上委員長 参考資料1ですね。ここに書いておりますように、内閣総理大臣から消費者委員会に対して、「消費者契約法について、施行後の消費者契約に係る苦情相談の処理例及び裁判例等の情報の蓄積を踏まえ、情報通信技術の発達や高齢化の進展を始めとした社会経済状況の変化への対応等の観点から、契約締結過程及び契約条項の内容に係る規律等の在り方を検討すること」ということで、消費者契約法の実体法部分についての規律を検討することについて諮問がございました。

これは、また次回以降、どういう形でこの諮問に答えるための体制を整えるかについては、相談して決定したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

本日の議題は以上になります。


≪5.閉会≫

○河上委員長 最後に、事務局から、今後の予定について説明をお願いいたします。

○大貫参事官 次回の委員会は、8月26日火曜日16時に開催を予定しております。議題等の詳細につきましては、確定次第、委員会ホームページで御案内させていただきます。

なお、この後、委員間打ち合わせを開催いたしますので、委員の皆様におかれましては委員室のほうに御移動いただくよう、お願いいたします。

○河上委員長 それでは、本日はこれにて閉会させていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)

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