消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体等との意見交換会 議事録

日時

2014年2月4日(火)15:57~17:08

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

【委員】
河上委員長、石戸谷委員長代理、阿久澤委員、岩田委員、齋藤委員、高橋委員、橋本委員、山本委員、唯根委員
【参加団体】
消費者機構日本 佐々木幸孝副理事長、吉備幸絵事務局主任
消費者支援機構関西 二之宮義人常任理事、西島秀向理事・事務局長
消費者被害防止ネットワーク東海 鋤柄司検討委員会委員長、伊藤陽児理事・検討委員、小田典靖検討委員
【事務局】
小田事務局長、大貫参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者委員会の活動状況等に関する意見交換
    • 消費者機構日本 佐々木幸孝 副理事長
    • 消費者機構日本 吉備幸絵 事務局主任
    • 消費者支援機構関西 二之宮義人 常任理事
    • 消費者支援機構関西 西島秀向理事・事務局長
    • 消費者被害防止ネットワーク東海 鋤柄司検討委員会委員長
    • 消費者被害防止ネットワーク東海 伊藤陽児理事・検討委員
    • 消費者被害防止ネットワーク東海 小田典靖検討委員
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○河上委員長 時間まであと1~2分あるのですけれども、皆さんおそろいですので始めさせていただきたいと思います。
 本日は皆さんお忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから「消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体等との意見交換会を開催いたします。
 本日、所用によりまして夏目委員が御欠席で、山本委員、阿久澤委員がおくれて出席の予定となっております。高橋委員はもうすぐお見えになるということのようですので、よろしくお願いします。
 まず初めに配付資料の確認につきまして、事務局からお願いいたします。

○大貫参事官 本日、配付資料は1~6ございまして、1~3が各団体にお出しいただいた資料で、委員には事前に読んでいただいております。
 4、5が消費者委員会からの資料でございまして、6が関係団体との意見交換会の出席団体一覧表になっております。
 以上でございます。

≪2.消費者委員会の活動状況等に関する意見交換≫

○河上委員長 それでは、議事に入らせていただきます。
 消費者委員会では今後の運営改善等の参考に資するために、消費者団体ほか関係団体等から御意見を伺うとともに、委員との意見交換会を今年度も開催していきたいと考えております。
 本日は適格消費者団体の消費者機構日本の佐々木幸孝副理事長、吉備幸絵事務局主任。
 消費者支援機構関西からは、二之宮義人常任理事、西島秀向理事・事務局長。
 消費者被害防止ネットワーク東海からは、鋤柄司検討委員会委員長、伊藤陽児理事・検討委員、小田典靖検討委員にお越しいただいております。
 皆様におかれましては、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 まず、皆様から最近の関心事あるいは消費者委員会の活動に対する評価、要望等についてお伺いをしまして、その後、委員との間での意見交換をさせていただきたいと考えております。
 時間が短いこともありますので、大変恐縮なのですけれども、御説明は各団体ともに5分程度ということでお願いすることにいたしまして、消費者機構日本から説明をお願いしたいと思います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○消費者機構日本佐々木副理事長 佐々木でございます。本日はこのような場を設けていただきまして、ありがとうございました。
 私たちの団体が関心を持っている事項と要望する事項について、5分ということでございますので、私たちの最近の活動の簡単な報告とあわせまして、その中で関心を抱いた事項について述べまして、その後、要望事項についてお話をさせていただきたいと思っています。
 配付していただきました資料に基づいて御報告をさせていただきます。資料1というのがレジュメになっております。一番最初が差止請求関連の状況ということで、私たちの本来の業務である差止請求業務についての状況について、資料1の裏が今年度の公表事案の一覧となっております。7つ報告がありますが、1番、3番が昨年あった差止請求訴訟の敗訴判決なのですけれども、それの報告。そのほか5件が一定の改善を見た事例の報告となっております。
 敗訴判決の部分は5つの契約条項について差し止めを求めましたが、そのうちの更新料条項、明渡遅延の場合の使用損害金条項について相手方が削除を認めませんでしたので、判決に至ったということですが、更新料条項については最高裁の判決がありまして、ほぼ同じような理由で負けています。明渡遅延の場合の使用損害金条項については、解除に伴う違約金ではないということで、9条1号の適用はない、10条にも反しないという理由で敗訴をしております。
 今年度は差止請求事例集の刊行と啓発セミナーという消費者庁の委託事業を受けまして、その関係で作成しましたのが別冊でお配りしている差止請求事例集というものです。これは全国の適格消費者団体が一定の改善の成果があったもの111例を取りまとめしたものでございます。
 現在、これをもとにしまして全国各地9カ所でセミナーを開いて、適格消費者団体の活動について御理解をいただいている状況です。
 このような活動の中から私たちが関心を持つというか、重要な問題だと思っているのは、今、消費者契約法の適用から外れるものが結構あるということと、あるいは要件が厳格であるために使いにくいものがあるということでございます。
 例えば先ほどの明渡遅延の場合の使用損害金につきましては、解除に伴うものではないということで消費者契約法の適用がないという判断がなされておりますし、この差止事例集を見ますと、例えば役務が提供されるかなり以前の段階で解除したのにもかかわらず、かなりの違約金を取るという場合についての差止請求というのは結構出ているのですけれども、それが役務の実施が近くなってからのもの、あるいは役務の提供中にキャンセルになったものについての違約金の差し止めというのが、かなり数が少ない。それというのも平均的損害についての立証責任が消費者側にあるという解釈がなされているものですから、なかなかそこのところを立証し切れないので、踏み込めないということで、そういう請求が少なくなっているということがあります。
 そういったことから、消費者契約法の実態部分の改正への期待というのが関心事項であります。差止対象の不当勧誘とか不当条項について拡大していただきたいということ。それから、差止請求も視野に入れた形で要件を設定していただきたいということを思っております。
 私たちは在京の適格消費者団体ですので、昨年12月に立法がなりました消費者裁判手続の特例法の立法活動にも国会議員要請等で随分熱心に取り組んできました。そういった経緯から今般できた制度について、同制度の施行までに実効性のある制度にするため、いろいろな取り組みをしなければならないと考えているところです。これも私たちの団体として大きな関心の事項であります。
 この中には、もちろん私どもが自助努力をしなければならないものというのがたくさんあるわけですけれども、それ以外にも財政の問題とか情報の問題等について支援をいただかないと、なかなかこの制度が円滑に運用していくのは難しいのではないかと考えているところです。それにつきましては資料2で幾つかの要請を消費者庁にしたところが載っていますが、時間の関係で後でごらんいただければと思います。
 もう一つ、在京の適格消費者団体ということもありまして、標準約款の検討会への消費者側の意見の反映ということで委員を派遣しております。
 1つは冠婚葬祭互助会の取消料に関するものですが、これは御承知のとおり大阪高裁で判決がありまして、その後にこの研究会が設けられたということで、高裁の判断がどういうふうに扱われるのかということに関心が持たれたのですけれども、最終的には大阪高裁の判決の線で取りまとめが行われました。
 もう一つ、標準約款の関係で行われているのが旅行業約款の、これもキャンセル規定についての検討が行われています。これについては前にこちらの委員会でも取り上げていただいて、その後、沙汰止みのような状態になっていたのですが、今度は新しい観点から日本の旅行産業を活性化するという観点からの議論が始まっているところです。その中でこの日本のキャンセルポリシーあるいは旅程保証が海外事業者との競争においても足かせになっているという意見も事業者から出されるという状況がありまして、これもいかに消費者側の意見を反映させていくかというところに苦慮しているところであります。
 そして、消費者委員会への要望ということですが、先ほども申し上げましたように消費者契約法の実態法部分の改正の推進をぜひ今後とも進めていただきたいということでございます。
 また、国の規制改革について消費者保護の観点からの政策補強と修正ということで、幾つか私たちの団体が出した意見書を添付しております。商品先物取引、健康食品の問題については、私たちの団体でも差し止めをすべきかどうかということで検討した例もあります。今回出された方向性に関しては非常に危惧を覚えているということで資料を添付しております。
 最後に景表法への課徴金制度の導入です。これについてもぜひ検討を進めて実現していただきたいと強く要望しているところでございます。
 長くなりましたが、私たちのほうからは以上述べさせていただきます。

○河上委員長 どうもありがとうございました。
 引き続きまして、消費者支援機構関西から説明をお願いします。

○消費者支援機構関西西島理事・事務局長 事例集の冊子の後のほうに資料2ということで、消費者委員会委員との意見交換会資料ということで出しております。
 まず私のほうで当団体の概要だけ御紹介しますと、2番のところにありますように適格団体で今33件の訴訟ということですが、KC’sではこれまでに6件の訴訟を提起しておりまして、現在3件が係争中となっております。
 4番の機関会議等ということですが、マル3にありますように検討グループのところが現在12ほど活動をしておりまして、さまざまなテーマで検討しておるところです。
 その下の最近の関心事項及び要望というところですが、1は後ほど。
 次のページにいきまして2のほうですけれども、先ほどもCOJさんから御紹介がありましたけれども、商品先物の不招請勧誘禁止撤廃に反対する意見書というものを10月8日付で出しまして、その後、金融庁のパブリックコメントがありましたので、今年に入りまして意見を提出しております。この意見書そのものは事例集の冊子の手前についておりますので、またごらんいただければと思います。
 3番目に、光回線の強引でしつこい勧誘に関しまして、以前から改善要請を行っております。その関係で当該事業者に関しましては一定の改善、例えばホームページでわかりやすく解約をしたい場合どこに連絡したらいいかだとか、どういう方法でしたらいいのかという表示をする、あるいは契約書面等にそういうものをわかりやすく赤字で書くだとかいうことは実現しておったのですが、他社でも同様の問題が引き続きあるということで、電気通信事業法で特商法並みの消費者保護を行うか、あるいは特商法の適用除外を見直すように求めました。12年10月30日にこちらの消費者委員会にも要望をさせていただきました。その後12月には私どもの要望に応える形で提言をまとめていただいておりますし、昨年7月には委員長の見解も発表されているということで聞いております。その後、13年9月に事業者が自主的な取り組みでは足りなくて、制度的な対応の検討に着手すべきというものをまとめられておりますけれども、その後、やはり同じような被害があるということが私どものほうにも聞こえてまいりますし、先日は遠隔操作で契約を本人が知らない間に契約してしまっているというような事例も紹介されております。こういったことに引き続き注目をして、今どのようになっているか御報告いただけたらありがたいと思います。

○消費者支援機構関西二之宮常任理事 KC’sの二之宮です。
 私からは集団的消費者被害回復訴訟制度に関して、3点ほど要望を申し上げたいと思います。
 1点目は、実効性のある具体的な手続運用になるように、政省令、ガイドラインの策定に当たっては私どもの活動を委縮させないように、消費者目線で活動できるように、その辺は消費者委員会からもぜひ策定に当たっては注視、適時適切な意見を述べていただきたいというのが1点目でございます。
 2点目は、実際にこの制度が3年後に始まったときに、ユーザーである我々はどうやって使っていくのだろうかということを抽象的に考えていても漠然としておりますので、既に差止請求訴訟で裁判を経験したその事例をもとに、今回できた法案に対し、消費者からの相談時点、検討の段階から訴状の提出、第1段階目、第2段階目に移ってというのを逐条的に当てはめていって、シミュレーションを現在やっているところでございます。
 そうした中で、通知公告の費用負担というのは当初からかなり重たいなと思っておったのですが、特に2段階目の和解に入っていくと、重要な裁判の中で1段階目を踏まえて、場合によっては1段階目の中でも事業者との間で重大事項の局面が出てくると、それを消費者との間でどうやって意思確認をしていくか。我々が受権を受けていない段階で、あるいは2段階目で受権を受けたとしても勝手に表示するわけにはいかないですから、いろんな場面でやりとりする必要が出てくるなというのをシミュレーションしていて感じています。
 そうした中で、1段階目で例えば学生の間で広がるマルチだとか、あるいは高齢者が消費者として多数の契約を結んでいる事案とかなってくると、1段階目で3年、4年かかってしまうとするならば、学生さんは就職して全国へ移っていく。高齢者の場合はその間に亡くなられる方もいて相続が発生してくる。そういう場合に、それを追いかけていって意思確認をしていくというのは二重、三重に大変だなということを切に感じております。
 そうしたときに、それを個別にやるというのはなかなか大変ですし、漏れがあっても意味がないですから、ここを何とか手当できないだろうかということで、そういう大企業とかが顧客との間での管理をどうやっているのか、具体的なものはぴんと来ないですけれども、そういうコンピュータシステムを1つ消費者庁なりでつくっていただいて、それを活用する。そういう形での支援というものができないだろうか。具体的にはどう考えていけばいいのかというところはもっと詰めないと、我々もぴんと来ていないところがありますけれども、自分たちで各団体がやれとなるとこれは大変だなというのを感じています。この辺の支援を消費者庁に働きかけていただきたいと思います。
 3点目は、景表法の検討が始まる課徴金についてですけれども、これはもともと被害を受けた消費者に返されてしかるべきものですから、それを前提にする仕組みというのは当然考えられていいと思いますが、それにとどまらず、そこで回収された資金というのを消費者全体のために活用するという意味で、特定適格団体の支援というものに回すこともできるのではないだろうか。そのための基金づくりというのも検討されていいのではないだろうか。そういった視点からの検討も委員会にお願いしたいところでございます。
 以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。
 最後になりましたけれども、消費者被害防止ネットワーク東海から御説明をお願いいたします。

○消費者被害防止ネットワーク東海伊藤理事・検討委員 消費者被害防止ネットワーク東海の伊藤と申します。よろしくお願いします。
 配付資料としては1枚の箇条書きになった形のレジュメと、その裏からは2013年度の活動報告ということで、2013年の差止請求とか裁判外の申入れ活動について書いてあります。
 まず活動状況についてですけれども、この活動報告のとおりでたくさんの申し入れをしているわけなのですが、平成25年度、昨年度の一番大きなトピックとしましては、当団体として初めて提訴いたしました専門学校のモード学園というところがあるのですが、そこに対する差止請求訴訟で和解が成立したということでございます。
 こちらの学校はAO入試等の場合は一切、学納金を返還しないという学納金不返還条項を使用していたのですけれども、地裁のほうで判決が出まして、当方勝訴の判決が出まして、控訴審では和解の協議がされていました。控訴審におきましては、具体的にどのように改定するかというところまで約束をさせるということと、既に進行中の入試についても、改定後の規定に沿って返金に応じる取り扱いをすることを約束させるという形で、和解を成立させることができました。
 判決だけですと、その後、改定した内容についてまた改めて裁判をしなければいけない可能性が出てくるものですから、できる限り和解で妥当な内容にしたいということで粘り強く協議をしてきたわけなのですけれども、この和解協議の過程で相手方の専門学校が返金に応じる具体的な時期を明示しない形、つまり平成18年の最高裁判決が判示しました、「代わりの入学者を通常容易に確保することができる時期を経過していない場合は返金する」というような形で、学則を変えるという話も出てきたことがありまして、もしそんなふうになったら規範として働かないということで、それは避けなければいけないということで粘り強い交渉をした結果、具体的に返金に応じる時期を明示するという形で和解できたというのが、1つ大きな成果かなと思っております。
 また、平成25年度は新たに結婚式場の事業者とかスマートフォンの機器メーカー、美容医療サービスの広告を集めたサイト運営事業者、子供に対するスポーツ指導事業者、美容医療機関等に対する是正申し入れを新たに行っております。
 消費者、事業者に対する啓発活動についても取り組んでいるところでございます。
 こうした取り組みに関連しまして、最近の関心事項につきまして御報告したいと思いますけれども、まず美容医療サービスの問題です。この問題については内閣府の消費者委員会でも取り組んでいただいて、一定の成果が出ているところだと思っておりますが、まだまだいろいろ問題のあるサイトなり、美容医療サービスがあります。現在も当団体が申し入れを行っている美容医療サービスの広告を集めたサイト。たくさんの美容医療サービスの広告を、クーポン券を配るような形のサイトがあるのですけれども、そのサイトに申し入れをしております。ここのサイトでは高い技術だとか、最新の美容皮膚科だとか、最善の治療法という医療法では認められていない事項だとか、客観的事実であることを確認すること、証明することができないような広告あるいは割引率63%オフという通常価格があって、このクーポンを使えばこれだけ割引になりますよという、割引価格を強調したような、厚労省のガイドラインで禁止されている内容の広告が多数見受けられているところでございます。
 同じく、今度は美容医療機関自体に申し入れを行っているものもありまして、そちらにつきましては3回施術する、やせるというコースなのですけれども、3回施術であるにもかかわらず、2回目と3回目はサービス、無料だと。つまり1回受けてしまうとその後に解約したら全額取られてしまうということですね。2回目、3回目は無料になっていますので、解約したとしても初めに払ったお金は返しませんという形で、中途解約しても全額を請求するような条項を使っているということで問題になっています。こういった美容サービスの問題については、引き続き関心を持って取り組んでいきたいと思っております。
 また、専門学校について、まだまだ今回訴訟上の和解で成立した専門学校については、恐らく専門学校の中では氷山の一角ではないかと思っております。まだまだ不当な学納金の返還条項を使用している専門学校があると思いますので、引き続き消費者からの情報提供を求めたり、専門学校にアンケートを実施するなどの取り組みをして、広く申し入れをしていきたいと考えております。
 最後の事業者団体のモデル約款、標準約款の問題ですけれども、結婚式場の事業者などの場合、不当に高額なキャンセル料条項について是正の申し入れをしますと、大抵は業界団体がつくっておりますモデル約款に沿って改定されることが多いのですが、モデル約款そのものも例えば当日キャンセルの場合、見積金額全額がキャンセル料と定められておりますけれども、当日キャンセルであれば実際に披露宴はしなかったわけですので、使い回しが効く飲料だとか、事業者が支出を免れる品目もあるはずなのですが、全額になっているという問題もあります。
 こういった同様な規定、モデル約款があると、事業者に申し入れをするとモデル約款には合わせるのだけれども、さらにそのモデル約款の問題点について指摘をしていくと、それ以上は応じないということで止まってしまうことが多いです。また、モデル約款があることによって個々の事業者に対して一つ一つ、一件一件申し入れをしていかなければいけないということで多大な労力を要することもありますので、モデル約款そのものについて差止請求なり申し入れができるように、請求訴訟ができるようになるといいかなと思っております。これは消費者団体訴訟制度を導入する際に、推奨行為について差止請求訴訟を認めるかが論点になったと思いますけれども、実際に差止請求を行う中で問題として明らかになってきているのかなと思っております。
 最後の消費者委員会に対する活動の評価と要望についてということでお題をいただいておりましたけれども、消費者委員会のほうは限られた人員の中で積極的な活動をしていただいていると思っております。
 要望につきましては既に2団体から要望がありましたけれども、今回、集団的消費者被害回復訴訟制度が創設されることによって、適格消費者団体の果たすべき責任はますます大きなものとなってきています。適格消費者団体が充実した活動を行うためには、人的な基盤と財政基盤の自立が不可欠でありますけれども、財政基盤は基本的には正会員や賛助会員の会費収入によって賄われております。なかなか会員拡大も進んでいないという実態があります。また、差止請求訴訟につきましても当初は弁護士費用が消費者支援基金から着手金と報酬という形で出ていたのですけれども、消費者支援基金が、どうも枯渇した、お金が足りなくなってしまったということで、1団体につき1回しか使えませんという形になってしまっております。そのため現在、関与する弁護士は完全な手弁当で行っているという状況になっています。
 ということで、会員拡大という意味もありまして制度の周知、それから、適格団体に対する支援策について、消費者委員会からも積極的に建議、提言をお願いしたいと思っております。
 また、差止請求訴訟についての業界団体の標準約款等の問題は先ほど述べたとおりでありますけれども、景表法には食品表示の不当表示の差止請求につきまして、特に優良誤認につきましては実際のその消費やサービスの品質や内容がどのようなものかということを、実際に裁判になりますと立証責任がこちら団体側にあるという規定ぶりになっております。したがって、申し入れまでは進んだのですけれども、いざ訴訟に踏み切るということになりますと、なかなか躊躇せざるを得ないケースが出てきております。当団体の申し入れをしている事例でも、結婚式のプロデュースをしている事業者に対する申し入れがあるのですけれども、そちらについては訴訟の手前でさらにもう一度練り直さなければいけないなということで検討しているところでございます。
 基本的には法改正が必要な事項となってくると思いますけれども、不当表示の問題については行政との連携によって一定程度改善、立証に資するような方法があるのではないかと考えておりますので、差止請求の実効性を高めるための方策につきましても、消費者委員会の積極的な取り組みを期待できればと思っております。
 以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。
 皆様のお手元にある資料の中では資料4、資料5が消費者委員会から出したものでして、資料4を見ていただきますと、主に委員会本会議あるいはワーキングなどで検討中の問題が挙げられております。
 最初が、現時点における主な関心テーマということで、そこに金融、インターネット、消費者安全の3点ほどがありますけれども、これに尽きるわけではなくて、その都度の重要課題を適時議題として取り上げまして、必要に応じて機動的に意見表明を行っていくつもりで今、作業をやっております。
 もう一つ、きょうお話には出ませんでしたけれども、実は消費者基本計画の5年目が終わって、次の5年に向けた基本計画の策定という作業が始まるということで、これが意外と大事であります。いろんな形で今後の次の5年間の間に各省庁が何をするかということについてのピンどめをする役目を果たすものでございますので、これについても皆様からのお知恵をいろいろ拝借して、基本計画の内容の充実につなげていかせていただければありがたいと考えているところでございます。
 裏側に下部組織で検討を行っているものということで、ここに書いてあるような形で食品表示部会、新開発、公共料金。4番目に景表法の不当表示に係る課徴金制度に関する専門調査会というものが挙がっておりまして、これは6日に第1回会合が開かれるということでして、大車輪でいろんな作業をやっているところであります。その他のところに書いてありますのは、それぞれ必要に応じてまたやるということでして、消費者契約法についてもそっと書かせていただいておりますが、これはやるぞということであります。
 いろいろな話題があろうかと思いますけれども、皆様からは自由に御意見、御質問等をいただきながら、残りの時間を進めたいと思います。
 それでは、御質問、御意見のある方は発言をお願いいたします。石戸谷委員、どうぞ。

○石戸谷委員長代理 今日はありがとうございました。私は神奈川で適格消費者団体の準備をしているのですが、財政基盤の確立のところがネックになってなかなかできないので、いち早く立ち上げて、ばりばり活動をされているということに関しては、深く敬意を表したいと思っております。
 それと同時に、消費者庁・消費者委員会をつくるときの議論でもいろいろありまして、設置法の附則の5条に適格消費者団体に対する支援のあり方というものが入っておりまして、ここが委員就任のときに今までの議論をざっと振り返ってみて、ここがうまく進んでいないなというのは感じていたところで、各団体からやはり出たかというふうに出たかと思っておりますので、ここはどういう具合にしなければいけないのか、改めて今、思った次第です。
 適格消費者団体と消費者委員会、国セン、何と言うのですか、美容医療関係を聞きながらいろいろ考えていたのですけれども、消費者庁所管の法でない部分において、適格消費者団体においては民間に対してある法律で差止請求をしていく。特定というのがつくと今度は損害賠償ができる。だけれども、それは権利権限としては現に今ある法律に限られる。消費者委員会というのは民間に行けるわけではなくて、対行政との関係ですので、そこのところはうまく切り分けができている。したがって、美容医療で見ますと、あるテーマにおいて適格消費者団体が活躍される場面と、こちらのほうで何か言わなければいけない場面というのは、1つのテーマで両方発生することは大いにあり得るので、何かしらそこのところうまく連携してやっていくと、非常におもしろい活動ができるのではないかと今、話を聞いていて思いました。
 国センのほうは企業であろうが事業者団体であろうが行政であろうが、いろんなところに情報を出したり提言をしたりしてやっておるわけですけれども、ここは法律上の権限がないという関係になるので、ここは三者うまく連携しながら展開していくと、なかなかおもしろいのかなと思いました。
 要望があった部分についていろいろ考えていかなければいけないのですけれども、適格消費者団体の実務というのが一般の弁護士業の実務と違って、皮膚感覚がない部分がありまして、具体的に制度の運用についての場面においては、やはりよく話を聞いた上で考えないとわからないところがありますので、そういう場面についてはまたよろしくお願いしたいと思います。
 以上、雑駁ですが、感想でした。

○河上委員長 ほかに何か御質問、御意見ございましたらお願いいたします。
 岩田委員、どうぞ。

○岩田委員 消費者の集団的な被害の回復のための民事裁判手続の特例について、各団体から御要望が出た中で、今、石戸谷先生もおっしゃいましたけれども、特定適格消費者団体に対する財政的な支援ですとか、情報の面についての支援の御要請がありました。
 そして、情報についての支援は事前に消費者委員会に文書で御意見もいただいておりましたので、先日PIO-NETの見直しについてヒアリングをさせていただく機会がありましたので、私からもこういう役割がしっかり果たせるように、PIO-NETの情報についてもしかるべくアクセス情報の制限というものがあるのかもしれませんけれども、適格消費者団体、皆様に提供すべきではないかというような質問をしたところ、それは非常に前向きな回答がございましたので、何らかの形で検討しているのではないかと思います。
 それに関連して、特にKC’sからお話のありました、被害を受けた消費者をずっと何年にわたって追いかけていくところの仕組みが非常に大変で、それを共通なものを消費者庁のほうにつくってもらえないかということを御要望しているというお話があったのですけれども、消費者庁に対しても、私たち消費者委員会からも意見表明をしてほしいという御要望もありましたが、どういう仕組みのことについて消費者庁に御要望されていて、消費者庁の現時点でのリアクションというのか、反応はどういうことになっているのでしょうか。

○消費者支援機構関西西島理事・事務局長 こちらの法律ができたときの声明というのを、本日の資料に事例集の後の紙の2枚目のところにありまして、それの裏の2項目目にあるのですが。

○小田事務局長 我々の手違いで、資料1の一番後ろにくっついています。

○消費者支援機構関西西島理事・事務局長 その後の私どもの意見交換会資料の次に声明というものがあります。新しい法律の成立に関する声明。その裏のページの2項目に、特定適格団体と消費者の連絡がスムーズに行えるようなシステムの構築というようなことで出しておりまして、これはもちろん消費者庁にも届けておりますし、先日、昨年末ですけれども、12月12日、森大臣との意見交換会でもこういった内容を御紹介はしておりますが、なかなか前向きな反応であったと思います。こういうものは難しいからだめだというようなお答えでは、そのときはなかったと思っています。

○岩田委員 済みません、ちょっとイメージがつくりにくかったのですけれども、被害を受けた消費者の方のデータベースのようなものなのでしょうか。

○消費者支援機構関西二之宮常任理事 データベースといいますか、例えば銀行が顧客を管理するときに、あるいはカード会社とかが個別の連絡とかを文書でもやっているのでしょうけれども、メールでやりとりするだとか、要するにそのシステムを通してしまうと自動的に流れるとか、あるいは消費者のほうからの意見もそれで集約して、今度の和解案には乗る乗らないとか、これを一々文書でやっていると、とてもではないですけれども、私たちは連絡先を追いかけていく発想の段階で止まってしまうだろう。イメージとしたらそういうシステムがつくれないかというものです。

○河上委員長 ほかにいかかでしょう。齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員 今のところにかかわる問題だと思うのですけれども、新制度が今度できると、その運営に際して通知広告費用が気になるところ。これは多分相当気になっているだろうと思います。やればやるほど底が抜けたようなことになってくるというふうに私も思います。
 これは実は事業者側も同じ悩みを持っているわけで、例えばリコールするときにメーカーは誰が消費者かわかりません。買った人が誰かが。それでもリコールをしなければならないとなると、新聞広告でやる。そうすると数千万単位で全国紙になった場合には金が出ていくということになる。誰かが、流通段階のどこかのところが最終的に使っている人のところに接しているわけですけれども、流通も複数あったりするとまたそこが捕捉できない。この辺は事業者も同じ悩みをほとんど持っていると思うので、この訴訟の場になると原告と被告で変わるのかもしれませんが、そういう情報をどうやって捕捉していったらいいのだろうという知恵の出し方は多分、一緒だという部分が多いと思うので、お互いに困る者同士で意見交換とかしていったら、何か知恵が出てこないかなと。それで出てこなければ多分行き詰まるのではないかと思います。何とか知恵を出し合っていけばどうだろうか。
 長いこと続けていると、例えば流通段階のものに一定の情報の提供義務を課すとかいうこともあり得ると思うわけですし、工夫の余地がないとは私は思っていないのですけれども、ただ、今の状況ではいかんともしがたい部分に、壁が必ずあるというふうに思います。
 したがって、この制度を生かそうという前提で同じ悩みを持つ者同士という発想はできないでしょうか。事業者と。事業者で乗ってくるところがあるかどうかわかりませんけれども、適格消費者団体との間で。

○河上委員長 もし何かお考えがあればお願いします。

○消費者支援機構関西二之宮常任理事 今のお話を聞いていてなるほどなと思いまして、私どももシステムのこんなものという今、言った程度のイメージしかなかったわけですけれども、むしろ事業者側はシステム面は持っているけれども、中身の情報はどうやって取ってきたらいいのかというところが同じ悩みなのであれば、そこは意見交換していく中で形が具体的に見えてくるのではないかと確かに思いました。見えてきたものを消費者庁でつくっていただいたらいいだけの話ですから、前に進むのではないかと今、思いました。ありがとうございます。

○河上委員長 ほかにはいかがでしょうか。橋本委員、どうぞ。

○橋本委員 3団体とも非常に財政が困難な中ですばらしい活動をしているなということを改めて拝見させていただいて、ありがとうございます。
 その中でやはり財政というところで具体的にどのようなことを考えているのかというのを各団体にお聞きしたいのですけれども、例えば消費者機構日本の中では特定認定を目指す適格消費者団体への支援の中に、多分そういう財政的な支援のこともあるのかなと思うのですが、どういう支援が必要なのかということ。
 KC’sのところで口頭で景表法の課徴金制度を導入した場合、それを財政の支援に充ててはという具体的なこともおっしゃっていたのですけれども、それをもう少しお聞きしたい。
 最後のネットワーク東海さんのところでも、やはり財政的な支援、先ほど基金がなくなったというのですが、その基金みたいな形のほうがいいのか、または別な形の財政的な支援というほうがいいのか、その辺を各団体にお聞きしたいと思うのです。

○河上委員長 いかがでしょうか。

○消費者機構日本佐々木副理事長 私どものほうに今、向けられた御質問は、特定適格消費者団体の認定を目指す団体への支援であったと思うのですけれども、これから特定適格消費者団体と認定されるわけなのですが、現状の状況のままでなかなか特定適格消費者団体になるというのは難しいと思うのです。どこの団体も財政的には結構厳しいわけなので、この上に先ほど言った通知広告の費用などを負担をしなければならないとなると、どこが一体こういうふうな任務を負えるのかと思います。そういう意味で特定適格消費者団体の認定を目指す団体に対してきちんと支援をしていって、こういうふうな実務が担えるような、財政的な基盤をそれまでにつくっていただけないのかなと思っています。
 そこにある資料2なのですけれども、私たちの今の想像力といいますか、そういうもので考えますと、例えば都道府県に対する支援の呼びかけと、支援を後押しするような財政的な措置はとってもらえないのかどうかということです。これは具体的に言いますと地方自治体に会員になってもらって、一部会費をいただいているのですが、それもいろいろな団体との兼ね合いという問題があって限定的なものになっています。ここのところをもう少し緩やかにできないのかということです。
 3番は、そこに先ほども出ました消費者支援基金のような民間の機関による助成というものです。今、恐らくどこの団体も会員からの会費というところで運営しているところが多いと思うのですが、その辺のところをある程度どこかの団体が中間に入って、そこが割り振りをするというようなワンクッションを置くような財政的な支援の仕方も重要ではないかと思っております。
 さきほどの基金は構想としては私たちも期待していたのですけれども、結局、途中で打ち切りのような形になっているところです。
 あと、これは適格消費者団体が特定認定を受けるときですが、今は大分適格認定を受けるときの手続も、昔から比べればそうではないのかもしれないのですけれども、昔は結構な作業量があって、3,000ページぐらいの資料を出させられたという時期がありました。特商法が差し止めの対象になるときには経産省にも同じものを出してください。公取にも出してくださいと言われた時期もあって、それをやっていると事務だけで回らなくなってしまいますということがあったので、そこはかなり写しを出すという形になりましたけれども、そういったこともあるので、その辺の事務についてはできるだけ軽減していただきたいというのが、私たちが考えて消費者庁のほうに出した要望となります。
 ほかのところはまた違うお考えがあろうかと思いますが。

○河上委員長 KC’sさんからは、何かありますか。

○消費者支援機構関西二之宮常任理事 先ほどの課徴金についての考え、まず団体として意見がかたまっているわけではなくて、中でこういう方法、ああいう方法といろいろ意見交換をしているレベルですけれども、オレオレ詐欺とかの犯罪被害者を集めてきて、預金保険機構が管理して、被害者に分配、返済して、残ったものをどう使うかというのが1つああいうやり方もできるのではないか。そのお金を国庫に入れて、その流し方というのは具体的にはわからないですが、最終的には消費者支援基金にもう一度残った部分は回して、そこから団体に支援してもらうというやり方も1つあり得るのではないかという意見もございます。

○河上委員長 ネットワーク東海さんは、何かこの点については御意見ございますか。

○消費者被害防止ネットワーク東海伊藤理事・事務局長 先ほど消費者支援基金のお話はしましたけれども、基金という形での財政支援も1つかと思います。
 通知広告費用だとかいろいろ諸費用がかかるのですけれども、現在の法テラス、弁護士費用の援助の制度で、日本司法支援センターが行っている民事扶助の制度がありますが、あちらのほうは例えば訴訟した後で経済的に厳しいということであれば、その償還を免除するだとか、そういう制度があります。
 そういった制度を参考にして、例えばこの団体が無償で貸し付け、費用を借り入れする。無償で借り入れをした上で訴訟を提起するのだけれども、もしその後、業者が倒産するだとか、その費用を回収できないとそれは団体持ちになってしまうのです。そういうリスクを非常に抱えてこの訴訟を遂行しなければいけないというところがあって、それを考えると事案も相当慎重に選ばなければいけないということになってきますと、この制度の実効性が失われることにもなりかねないということで、例えば適正に訴訟遂行を行ったのだけれども、そういった事情によって回収ができなかった。費用がそこで赤字になってしまったという場合に償還を免除する措置とか、そういう制度によって団体が安心して、もちろん濫訴の懸念とか言われていますので、その辺は慎重にやるとしても、そういう制度の構築も1つあり得るのかなと検討していただければと、アイデアとしては持っています。

○河上委員長 ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 本日はさまざまな情報ありがとうございます。
 私はこの制度ができるときの国民生活審議会の委員で、損害賠償請求と財政支援の問題というのは当時から1日も早くと言われてきたものなのですけれども、本当にここ7年随分頑張っていただいたなと思っています。
 当時を振り返ると、50万円の年間運営資金があれば弁護士さんのプロラタ活動も含めて何とかなるのだけれどもというところからスタートしたと思うのですが、現在、具体的にどういう財政支援、どのぐらいの金額なのかなというのはわからないので、難しいかもしれませんけれども、今までの御経験から、小さな団体もたくさん立ち上がることも必要だと思っていますので、その辺のアドバイスがいただけたらというのが1つです。
 もう一つは、この制度は一般消費者からの信頼というのが非常に大切だと思うのですけれども、認知度、知名度を上げるためにどのような御努力をなさっていらっしゃるのか。それから、いろんな事例の情報提供ルートなのですけれども、国民生活センターからの消費生活相談のもの、それから、消費者団体から来るもの、一般消費者から来るもの、その他いろいろあると思うのですが、どういうふうな形で情報を集めていらっしゃるのか。比率とか主にこれですといったところを各団体にお伺いできたらと思います。よろしくお願いします。

○河上委員長 一律の答えは難しいかもしれませんが、ざっくりとしたところで結構ですので発言をお願いします。

○消費者機構日本佐々木副理事長 具体的に例えば新しい制度が始まったときに、どのくらいの費用がかかるのかというのは、東海のほうで日弁連の関係で検討していただいた数字がありませんでしたか。
 私たちの団体では、正確にそういう数字を検討してはいませんが、結構な金額になりましたね。それが東海だったか忘れてしまったのですけれども、済みません。
 それから、私たちの団体に来る被害情報ですが、今は大体ルートとしては一般消費者の方が私たちの団体に情報を寄せていただくことが多いです。それを私たち団体の中で選別してという形でやって、それで回っているという状況です。
 先ほど都道府県の財政支援のことで、直接的に会員になっていただくというのがあるのですけれども、もう一つ言い忘れたのは、各都道府県が訴訟援助の制度を条例上持っているわけです。それが被害救済委員会と連結して今あるわけですけれども、そこを切り離して、例えば都民とか県民の広く分布している消費者被害を救済するためという形で、それが使えるようになれば、かなり団体としては助かるのかなということもありまして、各都道府県の支援をお願いしております。
 今、立ち上がっている適格消費者団体だと、地方公共団体がかなり後押ししてやっているところも結構ありますので、そういったところは少し期待できるのではないかと考えております。

○河上委員長 今のことでKC’sさん何かありますか。

○消費者支援機構関西西島理事・事務局長 運営の費用はKC’sの場合は年間の予算として実績が1,400万円ぐらい。そのうち200~300万ぐらい残しているという形で、昨年度の場合は実績になっております。
 収入の中身としましては会費が8割ぐらい。昨年度の場合はたまたま消費者庁さんの受託事業というものがありまして、それが2割ぐらいを占めたところであります。
 認知度を上げる努力というのは、これはこちらでも独自にさまざまなセミナー等を行っておりますし、広報も行っています。特にホームページは都度更新するようにしておりますので、陳腐化して見られないようにならない努力はしておるということです。
 今後新しい制度の周知ということでしたら、行政と何らかタイアップしてやっていけるようなことを考えたいと思っています。特に今日配付されました事例集等ができ上がっているわけですから、私どもでこういうものを取り上げて、こんなふうに解決できているんだということを御紹介すれば、非常にわかりやすいのではないかと思います。
 情報収集のところですが、今はほぼKC’sに直接情報提供があるものということです。ただ、それには消費生活センターさんから紹介してもらっただとか、消費生活センターさんから御連絡をいただいたりというようなこともございます。
 以前のところで言いますと、会員からの情報というのが、司法書士さんなり弁護士さんなりが受任されている事件での情報というのも結構あったわけですけれども、今はどちらかというと直接入ってくるものが多くなっています。
 周知のことで言いますと、現在、消費者団体訴訟制度が施行から6年たって、今の周知状況というのは、私は消費者庁さんにもう少し頑張ってもらいたいなと思います。ですからせっかくこの新しい制度ができたという時期ですから、非常に力を入れて2014年度もやりたいなと考えているところです。

○河上委員長 東海さんは何かありましょうか。

○消費者被害防止ネットワーク東海鋤柄司検討委員会委員長 財政の点については個別の細かい数字を今、持ち合わせておりませんのでわからないのですが、会費収入が大体200万前後ぐらいです。
 情報の周知とかいう感じでは、相談員さんからの持ち込みが大体6割ぐらいな感じ。あと個別の弁護士の相談を受けたケースが2~3割。直接来るのは極めて少ない感じですが、こちらとしてもホームページで公表する、つくって案内するというのが中心で、個別にそのほかに具体的に周知するとかいうところまでは、手が回っていない状況です。

○河上委員長 よろしいですか。実際には事務所を構えて専従の事務の方を置いただけでも相当費用がかかる。それもすべて会費からというふうになると、かなり大変なことで、団体の中には清く貧しく苦しくというところもあると聞いております。今後、訴訟を起こすとしても相当な費用がかかる。
 考えてみると、民事訴訟とはいっても、本当は父権訴訟みたいな形で国にかわって適格消費者団体が正義のためにやるということですから、そのための費用については本来は国からある程度補助をするというのが私は筋だろうと思います。先ほど出てきた民事扶助、司法扶助みたいな制度というのが、もし基金の活動の1つとして立つということであれば、結構使い勝手はよいと考えてよろしいでしょうか。もっと別の形で経済的に支援をしてもらったほうがありがたいということになるのでしょうか。委託事業なんかをぼんぼん出してもらってというような手もあるのでしょうけれども、いかがでしょう。

○消費者被害防止ネットワーク東海伊藤理事・事務局長 先ほどの民事扶助のような形というのは、まだ検討した上でという話ではないのですけれども、委託事業については結局のところ、それに関わる人、人件費で入って出ていくということで、ほとんど財政の支援としてはかなりわずかな部分なのです。それを財政支援として生かそうとしますと、例えば電話のナビダイヤルとか受けましたけれども、その日当を少なくするということで、検討委員とか専門委員で関わっている団体関係者のやる仕事がふえる。ふえるのだけれども、その分、それで時間がとられてしまって人手がかかるということで、なかなか委託事業による支援というのは、その分負担が大きくなる一面もあります。

○消費者支援機構関西二之宮常任理事 民事扶助は1つのたしかに訴訟に関したら有効な支援のあり方でけれども、訴訟になる案件の前に膨大な数の情報が入ってきて、これをまず検討して、検討委員会で申し入れだとかやりとりをやって、最後解決がつかないものだけが訴訟ですから、それ以前の段階でかなり人を使って事務を行っています。民事扶助で解決できるのはごくわずかな一部に過ぎないのではないかと思います。

○河上委員長 昔、1970年代にドイツで約款規制法が成立して、やはり団体に差止請求権を認めた時期がありまして、そのときにちょうど調査に行ったことがありました。当時、ドイツのラントごとにいろいろ消費者団体ができたのですが、最後はベルリンの消費者団体だけが訴訟をやるというふうに一元化して、ラントの消費者団体みんながネットワークをつくって、これを今度やってほしいと依頼するしくみで回しているということでした。弁護士さんたちもベルリンに集結する。
 もう一つあったのは、消費者団体の方が事業者と約款を使わないという協定を結んで、もし約束に反したら違約金をとる。この違約金が結構な収入になるという話をしておりましたけれども、やはり最初立ち上がったときはどこも大変な思いをするし、組織的な工夫をしないと単独でやっていくのはなかなか難しいのかなと感じたことがあります。
 きょう御発言されていない方でもこれだけはということがあれば、もうそろそろ時間が来ておりますが、山本委員、いかがですか。

○山本委員 非常に個別の話になって、しかもひょっとすると聞き間違いかもしれないのですけれども、KC’sさんの2ページの最後の電気通信事業の話のところで、遠隔操作で契約を締結させるという事案が最近あったということを伺ったと思うのですが、これが本当だとすると個々の消費者の救済のみならず、事業のあり方という面でもかなり問題があるのではないかと思うのですが、これはもう少し具体的に言っていただくと、どういうような案件で、結局どうなったのかというのを伺いたいと思います。

○消費者支援機構関西西島理事・事務局長 私も事案の詳しいところまではわからないのですけれども、これは国民生活センターで昨年6月に速報ということで、遠隔操作によるプロバイダ勧誘トラブルに注意というものを出しています。それと同じような情報が私どもにも寄せられたということです。
 電話で勧誘をして、パソコンに遠隔操作のソフトをダウンロードさせて、こうしたら新しいプロバイダ契約ができますよというようなことをして、実はそのプロバイダ契約が実際そんなに安くなかっただとか、あるいは知らない間に契約させられていたという事案です。こういう速報が出ているのですけれども、最近またふえていると伺っております。

○河上委員長 
 ほかにはよろしいでしょうか。実際にやり始めるといろいろな議論がまた出てくるかとは思うのですけれども、大体予定の時間がまいりました。皆様におかれましてはお忙しい中、本当にありがとうございました。本日、出していただいた意見等については、今後の当委員会での運営の中でさらに検討し、改善に向けて参考にさせていただこうと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは、最後に、事務局から連絡がありましたらお願いいたします。

≪3.閉会≫

○大貫参事官 消費者委員会では今回を含めて計4回にわたり、消費者団体ほか関係団体等との意見交換を行う予定としております。
 次回の第4回、最後ですが、2月18日火曜日16時からを予定しております。参加いただく団体は京都消費者契約ネットワーク、ひょうご消費者ネット、全国消費生活相談員協会でございます。
 本日この後17時15分から委員間打ち合わせを行いますので、各委員におかれましては委員室に移動していただきますよう、お願いいたします。

○河上委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。どうもお忙しいところありがとうございました。

(以上)

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