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第35回 消費者委員会 議事録

日時

2010年9月24日(金)15:00~16:40

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

 岡崎内閣府特命担当大臣、末松内閣府副大臣

【委員】
 松本委員長、中村委員長代理、池田委員、佐野委員、下谷内委員、
 田島委員、日和佐委員、山口委員

【説明者】
 山本国際コンサルタンツ 山本代表
 京都産業大学大学院法務研究科 坂東教授

【事務局】
 齋藤審議官、原事務局長

議事次第

1.開会
2.岡崎内閣府特命担当大臣ご挨拶
3.末松内閣府副大臣ご挨拶
4.決済代行業について
 ○説明者:山本正行氏(山本国際コンサルタンツ代表)
  坂東俊矢氏(京都産業大学大学院法務研究科教授)
5.閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

議事次第 (PDF形式:14KB)
【資料1】 クレジットカードの仕組と決済代行業者の位置づけ(山本正行氏提出資料) (PDF形式:664KB)
【資料2】 消費者が決済代行業者を利用した場合の問題点と法の対応の考え方(坂東俊矢氏提出資料) (PDF形式:225KB)
【参考資料1】 消費者委員会のこれまでの1年間と今後について(消費者委員会各委員より) (PDF形式:38KB)
【参考資料2】 委員間打合せ概要 (PDF形式:75KB)


≪1.開会≫

○原事務局長 時間になりましたので、始めたいと思います。
 本日は皆様、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。大臣も、どうもありがとうございます。
 ただいまから、「消費者委員会(第35回)」の会合を開催したいと思います。
 それでは、委員長、どうぞよろしくお願いいたします。

○松本委員長 本日は、岡崎トミ子内閣府特命担当大臣にお越しいただいております。なお、末松義規内閣府副大臣も後ほどお越しになる予定となっております。

≪2.岡崎内閣府特命担当大臣ご挨拶≫

○松本委員長 それでは、本日の開会に当たり、岡崎内閣府特命担当大臣よりごあいさつをいただきたいと思います。

○岡崎大臣 消費者担当の内閣府特命担当大臣を拝命いたしました、岡崎トミ子でございます。本日は、就任後初めてということでございますので、ごあいさつを申し上げたいと思います。
 私は内閣総理大臣から指示書といたしまして、消費者の問題につきましては、事業者中心の行政を転換して、消費者や地域の現場の視点を大胆に取り込んだ、新たな消費者行政を強力に推進することと、こちらに関係あることでは、消費者委員会の独立的な地位と監視機能に十分留意しながら、消費者庁における消費者行政の一元化の推進について、努めていくことについて指示をいただいたところでございました。
 消費者の皆さんの意見を行政に届ける、あるいは、消費者行政全般に目を光らせる組織として、この1年で35回の本委員会、数多くの部会、専門調査会が開かれているとお聞きしておりますけれども、大変お忙しい中、松本委員長を始めとして委員の皆様方が精力的に働いてくださっておりますことに、心からお礼を申し上げたいと思います。
 今年の3月に閣議決定した消費者基本計画の冒頭にもございますが、すべての人が消費者です。社会で生活していく限り私たちはあらゆる消費者問題に直面します。消費者が安心して豊かな消費生活を送れるようにするために、消費者庁が消費者行政の司令塔として力を発揮するだけでなく、この消費者委員会も消費者庁と連携しながら、さまざまな重要課題について精力的に御議論をいただいて、消費者の立場に立って積極的に御提言をいただくことは欠かせないことだと思っております。消費者行政は課題が山積いたしております。今後とも、皆様には精力的に御審議をいただけますようによろしくお願い申し上げます。
 本日はせっかくの機会でございますので、皆様からの御意見をしっかり伺いまして、これからの行政にもきっちり反映していくように頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞ皆様、今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○松本委員長 どうもありがとうございました。岡崎大臣におかれましては、少しお時間をいただけるということでございますので、ここで消費者委員会の委員との間で意見交換をさせていただければと思います。どなたからでも結構ですので、どうぞ御意見をお出しください。
 山口委員、どうぞ。

○山口委員 期待しております。よろしくお願いいたします。
 2つだけお願いといいますか、1つは、行政法の専攻の櫻井委員が8月末をもって辞任されましたので、1人、枠があいております。私どもとしては正式に消費者委員会の中で議論しているわけではないのですが、やはり行政法に詳しい、意欲あふれる学者の先生がおいでになった方がいろいろな意味でいいのではないかと思いますので、その辺は大臣の権限で、ぜひいい人材を委員として送り込んでいただければと思います。
 もう1点ですが、消費者庁の長官あるいは大臣と、中央省庁、各省の地方事務所と県知事などの権限が、景品表示法、特定商取引法、JAS法、食品衛生法などの法律によってバラバラです。いろいろな形で消費者の安心・安全、あるいは取引被害を守るための法律がございますが、それぞれの規定ぶりがばらばらなのです。大臣と消費者庁長官と県知事、それから、それぞれの経済産業局などの地方局がございますが、その辺の権限がばらばらなので、自治体や地方局でも、法の執行やりにくいという問題点が出ております。これは消費者委員会からも、また提言なり建議なりさせていただくかもしれませんが、ぜひ御検討の方、よろしくお願いいたします。

○松本委員長 中村委員、どうぞ。

○中村委員長代理 大臣にお願いするとしたら、消費者委員会、消費者行政に予算と人、これの確保は全力を上げてやっていただきたい。昨年1年間、消費者委員会の動きが非常に見えにくいとかいろいろ言われましたけれども、もともと昨年の予算というのが、3月の段階で法案が通る前、消費者委員会というものがまだ生まれていなくて、消費者政策委員会という消費者庁の下の審議組織として予算位置づけされていただけでしたので、国会の審議、法案修正の中で、消費者委員会に対して多くの期待、附帯決議や法律の附則などにいっぱい仕事が命じられたのに、それをこなすだけの人とお金が付いていなかったというのが、昨年の動きづらかった原因です。
 今回、かなり思い切った要求をしておりまして、民主党からも3倍にしろというふうに言われていますので、ぜひここで一気に、本来の活動ができるような予算と人の配置をお願いしたいと思います。

○松本委員長 佐野委員、どうぞ。

○佐野委員 消費者庁・消費者委員会ができてやっと1年であります。試行錯誤の中で私たちもここまで来ました。私は常に頭に置いているのが、なぜ消費者庁・消費者委員会ができたのか、どうして消費者団体、消費者が望んだのか、その辺が一番肝心なところだと思っています。いろいろな消費者問題がたくさんある、それを何とか解決していく。それもここの中央だけではなく、地方消費者行政の活性化を含めないとやはりそれはうまくいかないということで、課題は多々あります。
 それで、今、大臣に望みたいことといいますと、消費者問題というのは、制度を変えたり、法改正があったり、じっくり検討すべきことは山ほどあります。それと同時に、すぐ判断が必要な課題というのも日々起きております。それをぜひ迅速に動けるような形、それから、即判断が必要なときに、ぜひ大臣みずからが検討の中に入って決断をしていただきたい。そうしないと、なかなか消費者問題を解決できない場面があります。その辺をきっちりとやっていただきたい。それが必要だからこそ、消費者庁・消費者委員会ができたと私は思っておりますので、消費者団体、消費者とともに歩みながら、同じ方向を向いて、いい社会、安心そして安全な社会を御一緒につくっていけたらなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

○松本委員長 池田委員、どうぞ。

○池田委員 私は、企業経営に携わってきたという立場でこの委員会に出席させていただいていると思っております。消費者庁・消費者委員会というのは今までにない画期的な組織だと思っていますけれども、その分、いろいろ初めてのことですから、問題も山積しているのではないかと思います。私も1年間参加させていただいて、消費者目線ということを重視するのは当然ですけれども、目指すべきは、消費者と事業者がウィン・ウィンの関係になるような社会づくり、そういう組織づくりをしていくことが究極の目的ではないかと思います。そういう意味では、民主党政権の成立という当初のいきさつがあるにしても、発足当初から、事業者に対する少し排除的な意思が入ってきたのは否めないと思うのです。その残骸が今でも少し残っている。そういうことでは公正な委員会の運営はできないと思います。まず、そういうことを政権の中から払拭する努力をしていただきたいと思っております。
 もう一つは、先ほど、総理からの指示書でということを言われましたけれども、消費者庁なり消費者委員会というのは、行政の横串的な一元化という今までにない組織だと思います。逆に言うと、行政というのは法の中で動いておりますので、法の中で動いている間は絶対に横串なり一元化というのはできないという宿命にあると思います。それを打破していくのは政治のリーダーシップだと思うのです。そういう意味でぜひ大臣のパワーを発揮していただきたい。いろいろな事情があるにしても、この1年間、岡崎大臣で4人目でございます。はっきり言って、それではなかなかパワーが発揮できないのではないかと思いますので、ぜひパワーを発揮していただきたいと思っております。

○松本委員長 日和佐委員、どうぞ。

○日和佐委員 大臣にお願いしたいこと、重ねてですけれども、ぜひ予算を獲得していただきたい。そのことで大変苦労してまいっているという状況でございますので、ぜひよろしくお願いしたいということが一つです。もう一つは、お忙しいとは思いますけれども、可能な限り消費者委員会へも足をお運びいただきたいと思います。
 それと、消費者庁・消費者委員会を含めてなんですけれども、まだまだ外への情報発信がうまくいっていませんで、何をやっているのかよくわからないという声も少なからずあります。私ども消費者委員会としても、外へのアピールということでは努力をいたしますけれども、ぜひ大臣としてのお立場で、消費者問題について外に発信をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。

○松本委員長 下谷内委員、どうぞ。

○下谷内委員 大臣には、何人目かでありますが、期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それで、政務三役会議というのでいろいろ諮られるし、今の民主党の政権はそのようになっているかと思いますが、できるだけ何事も速やかに判断をしていただきたい。消費者問題というのは日々変わって動いておりますので、ほかのところもそういうことではありますが、できるだけ速やかな判断をしていただきたいということが1点ございます。
 それから、国家公安委員会委員長という肩書でもいらっしゃいますが、今、日和佐委員も言われましたように、消費者関連につきましては積極的に発言していただいて、PRしていただく機会をつくっていただければいいのではないかと思います。何か少し端にやられたような気がして、ちょっと不安を感じております。ぜひ期待しておりますので、よろしくお願いします。
 そのためには、何人かも言っておりますように、予算の獲得を積極的にやっていただくということが必要なのではないかと思います。やはり消費者目線でここの消費者庁・消費者委員会ができましたので、新しい組織、仕組みを国民、消費者に積極的に伝えていただけることを期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○松本委員長 田島委員、どうぞ。

○田島委員 よろしく御指導のほどお願いいたします。もう4人目になりますけれども、岡崎大臣には期待しております。何を期待しているのかといいますと、ほかの委員の方がおっしゃったことと同じでございますけれども、何よりも事務局の拡充をぜひともお願いしたいと思います。日本の官僚というのはとても優秀でして、官僚を使いこなすのが政治家の役割だと思っております。消費者委員会でも、官僚の力を利用して事を進めていきたいと思っておりますので、ぜひ事務局の拡充をよろしくお願いいたします。

○松本委員長 一通り委員からひと言ずつ要望が出されましたので、大臣からお願いいたします。

○岡崎大臣 この年齢ですと、書きとめないと頭をスースー行くような、そんな感じもありますので、ちょっと書きとめさせていただきましたけれども、山口委員からは、櫻井委員がお辞めになった欠員の問題がございました。これは速やかに官房長官とも相談して検討していきたいと思っております。
 それから、たくさんの法律がある、規定ぶりがばらばらだ、もう少し地方でも使い勝手のいいものをつくっていかなければいけないということでございましたので、これも皆さんと一緒に検討して進めていきたいと思います。やはり皆さん共通して、予算と人の確保についておっしゃってくださいました。私も参りまして、消費者庁は200人ぐらいの体制で、大きな省庁から言うと、200人ぐらいの1つの局で仕事をされてきたということです。あれもこれも国民の皆様から大きな期待をいただいた、そして、そのことについて発信もしていかなければならないときに、この人数では十分にできないということについて多くの皆さんにお話も伺いました。
 ただ、概算要求のところで、81名の定員を確保していこうということで、増員もこれから要求ということで出している最中でございますので、これがきちんと獲得することができるようにやってまいりたいと思っております。
 佐野委員からも、やっと1年、試行錯誤で、なぜこれができたのかということについて、しっかりと踏まえてやってほしいと。それから、地方の活性化です。私もできるだけ地方にも足を運んで、一番御苦労なさって一番情報も集まるところでもございますので、そういうものを相談員からもしっかりと聞いていきたいというふうに思っております。
 そして、判断をなるべく早くしてということでございました。それも、やはり私どもがみんなでお話をさせていただいたときに、例えば厚生労働省にかかわる、農林水産省にかかわる、事件がそちらの方にとどまっていて、なかなかこちらに上がりにくいというようなことがあってはならないので、福嶋長官のところにも速やかに上がってくる、そして、私のところにもすぐ伝えられる。これは政府全体で取り組んでいかなければならないときには、官房長官から総理大臣のところまで上げて、政府を挙げて解決しなければならない、そういう取り組みの仕組みもきちんとやっていきたいと思っておりますので、御意見ありがとうございました。
 事務局の定員ですけれども、今、お聞きいたしましたところ、消費者委員会につきましては現状6人の定員を12人増でやらせていただきたいということで要求しているところでございます。
 それから、池田委員のところでは、消費者庁と消費者委員会、画期的なものが出て、この1年間の参加で、消費者目線でやっていくということだけれども、ウィン・ウィンの関係をつくらなければいけないということでした。これまではどうしても事業者寄りであったのではないか、もう少し消費者目線でやっていくことが画期的であるというふうに思っておりましたけれども、今、お話をしてくださいましたように、事業者排除でやってはならないという気持ちで、もちろん、公正な運営をしていくためにも一生懸命努力をしたいと思っております。行政の機能をしっかりとやっていくために政治のリーダーシップが大切だということでございますので、皆さんのお話をお伺いして、それをしっかりと具体的に実行することができる形に持っていくためにも、頑張ってまいりたいと思います。
 日和佐委員からも、予算の獲得が大変苦労だろうなということでお話をいただきましたけれども、これがないと本当に進まないのだということで、予算の獲得もしっかりやっていきたいと思いますのと、可能な限りこの委員会には出席して、皆さんの意見をお聞かせいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 そして、政務三役で諮る、何事も速やかに判断して進みなさいということでした。私のところでは、これまで消費者問題に関する特別委員会の末松委員長が内閣府の副大臣ということで、私どもの消費者担当にもなりましたので、政務二役でここはやっていくということになっております。何事も速やかにできますように、私と末松副大臣と連携をしてやっていきたいというふうに思っております。今日、間もなくごあいさつに見えるということでございます。
 もっと発言とか、PRとか、しっかりとここから発信してくださいということでございました。確かに消費者目線で国民の皆さんから大変期待をいただいて、この1年間の活動で不十分であったということから、消費者庁、消費者委員会で頑張ってくださっている発信をするときに、的確にしなければいけない。情報公開は大切だと思っておりますけれども、私たちは情報公開の前段のところで、これが被害者を救う、命を救うという場合に迅速であることは大変大事だと思っております。間違った情報でないということを確認することを急いでやって、できる限り速やかに情報公開をして、発信をして、PRをして、被害者が一人でもなくなるためにも頑張っていきたいと思っております。
 田島委員からも、期待は事務局の拡充であると。また、官僚を使いこなすというのが私の力量なんだということでございました。福嶋長官を初めとして、事務局の皆さんたちも一生懸命やってくださっておりますので、パートナーシップも図りながら、いち早く判断し、決断する。方針を出して、決断の方については政治のリーダーシップを発揮してやっていきたいと思っておりますけれども、少ない人数でございますから、皆さんと力を合わせてやっていくことをお約束したいと思います。
 以上でございます。

○松本委員長 ありがとうございました。この6階の大臣室をできるだけ活用いただいて、消費者庁・消費者委員会に対する指導や支援をお願い申し上げます。本日はどうもありがとうございました。
 岡崎大臣におかれましてはここで退席されます。就任早々、お忙しいところを誠にありがとうございました。

○岡崎大臣 ありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。

(岡崎大臣退室)

≪4.決済代行業について≫

○松本委員長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。本日は「決済代行業について」を取り上げたいと思います。
 決済代行業につきましては、7月9日の第29回の委員会におきまして、消費者委員会あてに要望書を提出された2団体、すなわち社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会と社団法人全国消費生活相談員協会、更に国民生活センターからヒアリングを行ったところでございます。
 本日の委員会におきましては、更に決済代行業が関連する被害の実態についてヒアリングを行うために、決済代行業者あるいは国際ブランドとの関係を把握するという観点から、お二人の方においでいただいております。
 一人目は、山本正行・山本国際コンサルタンツ代表です。山本氏からは、クレジットカードの仕組みと決済代行業者の位置づけ、とりわけ国際ブランドカードのケースを中心にその仕組みと課題について御紹介をいただきます。
 二人目は坂東俊矢・京都産業大学大学院法務研究科教授です。坂東氏は消費者支援機構関西の常務理事も務めておられますが、海外決済代行業者が絡むトラブル事例について御紹介をしていただきます。
 進め方といたしましては、まず、山本・坂東両氏からお話をいただきまして、その後、質疑応答ということにしたいと思います。
 それでは、まず、山本正行氏より御説明をお願いいたします。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 ただいま御紹介いただきました山本と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど御説明がありましたとおり、本日は決済代行業者というテーマかと存じますが、その中で、それにかなり深く関与する国際ブランドとの関係とか、クレジットカードの取引全体がどのようになっているかという、若干仕組み的な要素を御理解いただくことが消費者問題の解決の一助となるのではないかと思い、微力ながらここに参り、お手伝いさせていただきたいというふうに思っております。
 配付資料(PDF形式:664KB)に沿って御説明させていただきたいと思います。
 まず、クレジットカードそのものは皆様も日常的に御利用いただいているかと思いますが、決済代行業者という事業体及び事業者が何をやっているのか。恐らくいろいろな委員会の中で皆様ももう勉強されているかとは思いますが、もともとクレジットカード決済の取引全体の中では、決済代行業者の明確な定義や位置づけは決まっておらず、自然発生的にこの業態が出てきた。これは日本に限らず世界でも、呼び方はいろいろございますが、象徴的に言えば、カード会社と加盟店との間の契約を代理・代行する、あるいは、店子(たなご)のような多くのお店をまとめて契約をするスタイルで、特にカード会社の業務を助ける位置づけで、この決済代行業というものが発展・普及してきている状況にございます。特にクレジットカード決済という観点から、正式な定義はないのですが、今、申し上げましたような事業者を決済代行業者として御説明させていただきたいと思っております。
 以上、前置きでございますが、長くて申し訳ございません。
 資料をめくっていただきまして、3ページ目、横のカラーのものでございますが、お時間が限られますものですから、全体的な話をかなりはしょって御説明するところは御容赦いただきたく思います。質疑応答の中で細かな点はフォローさせていただきたく思います。
 本日は主に3点、御説明しようと考えておりまして、国際ブランドカード決済における関係者、契約関係の整理でございます。それと、決済代行業者の位置づけ、それがどこにはまっているのかという観点。それと、課題でございます。課題は、私も消費者問題を昨年ぐらいからいろいろ御相談を受けるようになりまして、よくキーワードとして出てきておりますのが、チャージバック。これは後で御説明いたしますが、それともう一つ、専門用語ではクロスボーダーと申しますが、カード会社が国をまたいでいる場合の取引、そういったキーワードが飛び交う、そういうはざまにいろいろな問題が発生しているというふうに認識されているのではないかと思います。
 その辺を手短に御説明していきたいと思います。決済代行業者以前に、まず、国際ブランドカードの契約関係といいますか、関係者を並べたものが4ページ目と5ページ目でございます。中心的なのは、ここに赤で記してございますカード会社AとB。2つカード会社が存在するというのが象徴的な事例でございまして、カード会社Aは加盟店と契約をしているカード会社でございます。それに対して、カードを発行しカード会員にそれを貸与しているカード会社、この絵ではカード会社Bでございますが、こちらがイシュアーという役割を担っております。それぞれの契約関係は、カード会社A、つまりアクワイヤラーが加盟店と契約関係にある。カード会社B、ここではイシュアー、カードを発行しているカード会社が、カード会員と会員規約なりの関係で契約をしている。こういう関係が成り立っております。
 そこで国際ブランドでございますが、ここで言いますカード会社Bが発行したカードに付したブランド、また、加盟店側にシールが張ってあるブランド、具体的にはビザとかマスターカードなどの国際ブランドを指しておりますが、カード会社A・Bがそれらのブランドを使ってカード業務を行う。具体的には加盟店でカード受け入れをする、カードを発行する、そういった業務を行うための契約を国際ブランドと取り交わしておりまして、それは一般的には国際ブランドのメンバーシップと呼ばれております。そのブランドの規約の中に、いろいろな細かな取り扱いの規定がございます。
 次の5ページ目ですが、現実には国際ブランドと直接契約関係にあってカード業務を行っているカード会社というのは、比較的大手さんに限られるという状況にございます。少しごちゃごちゃして申し訳ございません、5ページ目の図にございますとおり、加盟店及びカード会社から見たときには、カード会社と普通のカード会社に見えるのですが、実際には国際ブランドとの契約関係がない場合もかなりございます。その場合はどうしているかといいますと、この緑のカード会社はそれぞれ、国際ブランドと取引がありメンバーシップを保有するカード会社との契約があり、そこの店子というのでしょうか、そこの傘下でカード業務を行っている場合もございます。
 次に、国際ブランドとの関係というのは国際ブランドのメンバーシップということですけれども、6ページ以降、実際にはカードの取引に閉じた御説明をさせていただきたいと思います。その場合には、この図で言いますと、国際ブランドを除いた四角形の中で御説明ができますけれども、加盟店、カード会社A、Bの間では、この図にありますような流れで売上処理をしたり、支払いをするという関係にありまして、カード会社AとBの間で相殺する関係にございます。
 駆け足で恐縮でございますが、次の7ページ目にございますように、例えば商品が届かなかった、サービスが不十分であったなどの理由で、その取引自体を取り消したいという希望なりクレームがカード会員からあった場合、あるいはイシュアーが、この取引は明らかにおかしいのではないかと検知した場合など、理由はさまざまでございますが、イシュアーとアクワイヤラーの間ではチャージバックという処理が決められておりまして、これは、いわば国際ブランドの処理のシステムの中にそういう機能があるというものでございます。つまり、この取引はおかしいと判断したときにはチャージバックという手続を、自動とまでは言いませんが、イシュアーが行うことによって、ある程度は機械的にその処理が行われる。それによって不正な取引については決済を免れる、あるいは、支払ったものについては次の支払いのときに相殺して支払えばいいということになっております。
 一つだけ、課題の1点目でございますが、このチャージバックという制度でございます。これは国際ブランドの仕組みですので、国際ブランドのネットワークの中で取引が行われた場合に有効な取引です。日本国内のカード会社相互の場合は、この仕組みが自動的に使える環境にはなっておりませんので、国内のカード会社間で個別に調整してチャージバックの手続を踏んでいるということでございます。
 次に8ページ目、ここから決済代行業者の御説明に入りたいと思います。冒頭に御説明申し上げましたとおり、決済代行業者はカード会社と加盟店の間の契約をカード会社になり代わってする。基本的には包括的に複数の加盟店の契約を一つの契約のように、見せかけという言い方は語弊があるかもしれませんが、一つの包括加盟という形でカード会社と契約をしているものでございます。したがって、カード会社から見ると決済代行業者は、時と場合にもよりますが、多くの場合は一つの集合的な加盟店に見えるということでございます。
 次に、取引で何か問題が起こるというのは加盟店ごとでございますので、加盟店ごとに見ていくという観点で御用意した図が9ページ目でございます。先ほどの四角形のカード会社A、Bと加盟店、カード会員の関係で言うと、ちょうどカード会社Aと加盟店の間に割って入る位置づけにあるのが決済代行業者です。専門用語で恐縮ですが、オーソリゼーションというピンクの破線で書いているものは、実は決済端末を使った処理というのは自動的に決済のネットワークを通じてカード会社に送られます。それは現実的には決済代行業者を通らずに、次の10ページになりますが、売上の精算処理など、そういった手続を加盟店とカード会社の間で仲介しているのが決済代行業者でございます。
 以上が、簡単な御説明で恐縮ですが、決済代行業者の位置づけでございます。
 次にもう一つの問題、クロスボーダー。つまりカードを使った人は日本であるけれども、実際にはそれが処理されたのが海外である場合など、クロスボーダー、国をまたいだ取引というのが特に問題視されております。それを整理した図は、11ページと12ページにいろいろなパターンが書いてございます。

≪4.決済代行業について≫(続き)へ

≪3.末松内閣府副大臣ご挨拶≫

○松本委員長 御説明の途中でございますけれども、末松義規内閣府副大臣がおいでになりましたので、ここで、ごあいさつをいただきたいと思います。

○末松副大臣 皆さん、こんにちは。済みません、会議の途中で割って入って、大変無礼で申し訳ございません。今、ずっとあいさつ回りをさせていただいておりまして、その観点から、消費者委員会の方にこの時間でないと来られないということで、大変失礼を申し上げました。
 この後またすぐに帰っていくわけですけれども、消費者委員会の皆様におかれましては、私も何回か傍聴席で、消費者問題に関する特別委員長として傍聴させていただきましたが、皆さん、御活発な御議論を賜りまして、自動車のリコール問題の報告書も最近出されたり、30数回でしたか、すばらしいことを数々やっておられるということも伺っておりますし、皆様には本当に地に足のついた御議論を賜っております。
 私は、消費者委員会の手足といいますか、できるだけそこは気合を入れて、皆様に御迷惑がかからないような仕組みを、足腰を強化していくという形をまずもってさせていただきたいと思います。そういった意味でぜひ御存分に御議論をなさっていただきたいと思います。また、これはおかしいではないかというのがあったら、私の方におっしゃっていただければ、できるだけそこはやらせていただきたいと思います。
 済みません、今日はあいさつの途中ということで、大変恐縮ではございますけれども、また、無礼ではございますけれども、お許しを賜りたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

○松本委員長 ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 末松内閣府副大臣におかれましてはここで退席をされます。就任早々、お忙しいところを誠にありがとうございました。

(末松副大臣退室)

≪4.決済代行業について≫(続き)

○松本委員長 御説明を中断させてしまいまして、大変失礼いたしました。それでは、御説明の続きの方をよろしくお願い申し上げます。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 それでは、先ほどの続きから。クロスボーダー、国跨(また)ぎの取引のところかと思いますが、11ページの上の2つの絵につきましては、左側については決済代行業者が入らない取引でございます。右上は決済代行業者が入ったものでございますが、いずれにしても国に閉じているもの。通常は、決済代行業者が入っても、右上のように国内に閉じている取引が想定されるのが一般的だと思います。
 ところが、最近の事例を見てみますと、下の例1のように、決済代行業者までは国内の事業者であり、その所在も確認できるのですが、決済代行業者が契約している先のカード会社が海外のカード会社、アクワイヤラーの役割を担ったカード会社である事例が多く見られるということでございます。
 これはいろいろな経緯がございまして、まず前提として、例1で言いますと、海外にある、あるカード会社が日本の決済代行業者と契約をしているわけで、国をまたいでアクワイヤリング、いわば加盟店契約をしている。これは国際ブランドによっても扱いが違うのですが、例えばビザの例で言いますと、それを原則としては余り受け入れていないという状況がありますが、実態としてはそれが行われているような状況にあります。
 それと、決済代行業者が海外と契約するに至る経緯の一つとして、いろいろな事例の中にもありましたけれども、国内のカード会社がなかなか取り扱いにくいような零細、あるいは存在がつかみにくいような加盟店との契約を、国内のカード会社ではなかなかしたがらない傾向が最近ある。そんな中で、比較的審査が緩い、あるいは全く審査がなく加盟契約ができる海外のアクワイヤラーと決済代行業者が契約をするという経緯が、一部では認められるようでございます。
 昨年度から私が照会をいただいた事例は、国をまたいだ例で言いますと、例1のようになっていたものが多かったように記憶しております。私もすべて調べたわけではございませんが、そのほかにも整理いたしますと、次の12ページにございますように、どこがどの国にあるという点で言いますと、実は決済代行業者も海外である例(例2)とか、決済代行業が入っていないけれども、日本の加盟店が海外のカード会社及び銀行と直接契約をしている例(例3)のような場合もあり得ます。例4になりますと海外の加盟店でございますので、物理的にはこれは海外に行った場合ですが、インターネットの場合は、海外の加盟店も日本語表記されていたり、英語でも、日本で決済した場合というのは例4のようになる事例もございます。これは問題があるということではなく、そういう整理ができるという意味でここに表示させていただいたものでございます。
 若干駆け足な説明で大変恐縮でございますが、少し戻りまして、チャージバックに関して課題的なところで申し上げますと、実は国際ブランドの取引の流れの中でのチャージバックというのは、システム的には処理をするだけ。だけと言うと語弊があるかもしれませんが、やり方がわかればカード会社は基本的にやりやすいものなのですが、先ほど申し上げましたとおり、国内相互、国内のカード会社同士の場合には、個別に連絡をとって話し合って決めるようなことが今まで習慣として行われてきて、それを厳格化、ルール化するということが、今、行われています。近々、システム上の自動処理などによってそれが行われるようになることが期待されますけれども、国内のカード会社同士でのチャージバックが、実は思うようにいかないというケースを伝え聞くことはございます。
 もう一つ、ビザやマスターカードの取引でもチャージバックがうまくいかないことがもしあるとするならば、一つの可能性としては、5ページ目にございますような事案で、直接関与しているカード会社が実は国際ブランドと契約がなく、国際ブランドとのメンバーシップを有しているカード会社とやりとりをしながら、リモートでやらなければならないような場合。こういった場合は、特にカード会社DとCの間でのチャージバックは処理も煩雑になりますので、そこは、手続をするのが比較的大変という印象を担当者の方が持たれている傾向はあるように感じております。
 お時間もございます関係から、レジュメを使った御説明につきましては以上とさせていただきたいと思います。参考資料の方は、お時間があるときにお読みいただくか、質疑のときに引用する機会があれば使いたいと思っております。

○松本委員長 ありがとうございました。
 続きまして、坂東俊矢氏より御説明をお願いいたします。

○京都産業大学大学院坂東教授 坂東と申します。今日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 私からは、決済代行業者の問題が、今、とりわけ消費者の視点から見たときにどのような問題を個々の消費者に生じさせているか。また、国際ブランドの越境型の決済代行業者で、どのような具体的な問題が生じており、それに対応するために緊急に御検討いただきたいこと、あるいは将来の課題として御検討いただきたいこと、という点について意見を述べさせていただきたいと思っております。
 御存じのとおり、割賦販売法の改正によりクレジットに対しては、広く、とりわけ個品信用購入あっせんについての規制が及ぶことになりました。その結果、あれほどさまざまな被害の実態があった個品信用購入あっせんの状況は随分改善されました。率直に申し上げると、ほとんど被害がなくなったという現実があります。ところが、一方で、いわゆる総合信用購入あっせんに決済代行業者が絡んだために、消費者に被害が生じています。それについては既に、相談員協会やNACS(社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)の皆さんなどからの意見書も出ているようですし、国センからも要望書が出ていると先ほどお聞きしました。
 また、決済代行業者をどのように理解するかについては、さまざまな観点から評価しなければいけないと思います。決済代行業者という仕組みが関与することによって、消費者自身も利便性を得ることは確かにございます。とりわけ「流通型」(PDF形式:225KB)という表現をしましたが、通信販売の代金を物流業者が家庭で代行して収集するという仕組みの場面では、消費者にとってもこれはとても便利です。ネット上の取引についても代行業者が絡むことによって、場合によっては消費者に利便性が生ずることもあるでしょう。
 しかしながら、それらの取引の中で果たして消費者は、自分の決済が代行業者を介してなされていることをどれだけ認識できる仕組みが整備されているのかというのが、実はとても大きな問題であると感じております。
 代行業者の具体的な位置づけについては、先ほどの山本先生の御説明の中にありましたので、私の説明は省略させていただくとして、今、消費者は決済代行業者の何に戸惑っているのかという観点から、4つほど、私も経験している事案について説明をさせていただきたいと思います。
 まず、ネットで契約を締結する場合、多くの場合は出会い系サイトといったような、通常のカード会社の加盟店にはなれないであろう、そういったところが問題になりますが、そういった場面においても決済の画面にはカード会社のロゴのついたマークが記載されています。決済の際には、最終的にはカード番号を入力することによってその決済が図られることになります。すべてとは言いませんが、いくつかのページの中にはその下に小さな押すボタンがあって、そのボタンを押すと決済代行業者の規約に飛ぶといった仕組みが用意されていることが、ないわけではありません。
 しかしながら、カード番号の入力で決済に一生懸命になっている消費者が、わざわざそのボタンを押して規約を読むといったことはほとんど期待できないのではないかと思います。「例えば」という形で私のレジュメの最後のところに、ある決済代行業者の規約を置いておきましたが、見ていただいても、何が書いてあるのか読むことが困難な規約です。一つだけわかるのは、いざという場合にはカリフォルニア州で裁判すると、それだけは何となく読むことができる、そういう規約であります。押してもこれが出てくるだけです。
 さて、実際にカード番号を入力して、どのような仕組みで自分の代金がカードを通して払われているのかということは、先ほどの山本先生の御説明にもありましたけれども、消費者は実際にはほとんど認識することはできません。消費者が、そのカードがどのような形で決済されたかを知ることができるのはまさしくカード会社からの請求書が届いたときです。カード会社の請求書が届いてみると、海外にも行っていないのになぜかドル建ての請求がなされていて、あれ、これは一体何だろうと。多くの場合は、何が起こったのかもわからないというのが現実かもしれません。せいぜいで、ああ、ひょっとするとあの支払いかなという認識を持つのが通常の意識だと思います。
 ここで強調したいのは、ホームページにカード番号を入力するときには、少なくともそのホームページの会社に対して決済をしているというのが通常の人の意識だということです。しかし、決済の具体的な中身はそれとは異なっている、ということをどう評価するかという問題であります。
 2つ目も同じような話です。ある有名な雑誌に「恋と運命」という特集がありまして、関西ではこれで被害が生じております。電話での占いです。電話での占いがカードで決済できるようになっています。カード情報を最初に伝えます。そして、当初は例えば1分間215円という話だったのが、途中で有名な占い師の先生に代わると、1分間5,000円に値段が上がります。もちろん、有名な先生ですよという確認をとられますが、電話の向こうにおられる先生が本当に有名な先生かどうかはちっともわかりません。しかし、カード番号を伝えていれば、その値段で決済がなされてしまいます。
 そのような役務型の取引については、個品信用購入あっせんでも加盟店になれなかったはずです。ところが、信用のある国際ブランドカード会社の決済がそれでできるということは、恐らく決済代行業者がそこでとても大きな役割を果たしていると考えざるを得ない、そういう事案であります。
 更に、消費者が唯一、自分はひょっとすると決済代行業者を利用したということを気づかせる請求書の中身についても、実は言うほど簡単ではありません。もちろん、代行業者の名前でドル建ての請求が記載されていることもたくさんあります。しかし、レジュメに挙げましたのはある著名な決済代行業者の例ですが、代行業者の名前ではなく、ここに書いているような11種類のさまざまな名称で請求がなされます。これを見て、どの代行業者が自分の決済をしたかということを請求書の明細から判断することはとても困難です。これをたどるのは、恐らく相談員の皆さんでも相当の技術と努力を要するでしょう。
 今、申し上げた1、2、3の事案については、もちろん、「越境型」の国際的な問題が大きくクローズアップされるわけですが、国内の決済代行業者を介した場合でも同様に問題になります。3に挙げた例は、実はこれはすべて国内の決済代行業者の例であります。
 4番目の事例はアメリカで裁判になっています。この決済代行業者は、先ほどの山本先生の資料でいきますと、例の2に書いてある、アクワイヤラーと決済代行業者は海外であるけれども、その加盟店が国内であるという例です。ただ、少しややこしいのは、決済代行業者の営業所はどうやら国内にあるようです。ただし、先ほどの規約がその会社の規約なのですが、裁判管轄がカリフォルニア州管轄裁判所となっておりますし、準拠法も「アメリカ合衆国及びカリフォルニア州法」となっておりまして、私も対応に苦慮している事案であります。
 出会い系サイトの代金68万円が、最終的にはセンターの相談員の皆さんの大変な御努力で、チャージバックにより処理がなされることになりました。しかし、チャージバックで処理なされたにもかかわらず、この68万円の利用代金の請求が決済代行業者によってカリフォルニア州の裁判所に訴えられました。結果、大阪地方裁判所を介して、今、手元にありますが、訴状が届くことになりました。
 消費者の方はびっくりしたわけです、チャージバックで問題は解決したはずなのに。よくよく規約を読んでみると、チャージバックで解決したとしてもそれはカード会社の問題であって、決済代行業者はそうではないというふうに、なるほど規約には書いてあります。理念的に言えば、確かにチャージバックというのは国際ブランドのいわばアクワイヤラーとイシュアーの間の問題ですから、決済代行業者に個別の請求権が残ることは、理屈から言ったらそのとおりかもしれません。つまり、抗弁権の対抗といったような法律上の処理とは異なる、いわゆるチャージバックという内部的な仕組みでやっている以上、決済代行業者あるいはその加盟店の請求権という問題もまだ残された課題ではあります。
 先ほど、この会社はカリフォルニア州にあると。本社と言っていいのか、確かに住所がカリフォルニア州にあります。間違いありません。間違いありませんが、なぜかお客様センターの電話番号は03から始まります。電話をかけますと日本語で出ていただけます。ただ、住所は絶対教えてくれません。営業所ですかと聞くと、カスタマーセンターですとおっしゃいます。そのカスタマーセンターと同じ電話番号が、他にも同様の被害を生じさせている決済代行業者3社と全く同じです。そこに、B社だけでなく、D社、E社、F社と書いてありますが、これらの会社はアメリカの所在地も、今、問題としてるB社と全く同じ住所です。
 この4社のホームページのアドレスをクリックしますと、アメリカの会社は、会社名が違うだけでホームページの体裁もすべて同じです。この4社のカスタマーセンターは電話番号が同一なだけではなく、ホームページの体裁もそこに記載されている言葉も全く一緒です。何が違うか。背景の模様だけが違います。これが決済代行業者の一つの大きな問題になっています。
 消費者からすると、つかまえることができません。一体、実体がどこにあって、だれに自分の主張をすればいいのか。一つの考え方として、イシュアーのクレジットカード会社にその主張をするという考え方もあるでしょう。しかしながら、具体的な事実の解明ができなければ、あるいは、少なくとも消費者がみずから取引している中身の理解ができなければ、それを消費生活センターにお話しすることも、あるいは、具体的な法律の問題として解決することもとても困難です。私は、決済代行業者のすべてが問題があると申し上げているわけではありません。消費者にとって利便性の高い取引はとても大切にしていかなければいけません。ですから、逆にそのような問題がある決済代行業者については、きちんとした法律的な対応が不可欠であると認識しております。
 当面、何をすべきかということを明らかにしたいと思います。まず一つは、決済代行業者を法的に位置づけることです。もちろん、割賦販売法のさまざまな規定の中で、決済代行業者も加盟店なわけですから、加盟店調査義務の対象になるという議論は当然あり得ると思いますし、大切なことだと思います。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、海外に決済代行業者がいて国内に加盟店があるときに、それが一体どのような審査をして、どのような手続で加盟店になったのかということを知ることは容易ではありません。でも裏を返せば、日本の加盟店がある以上、恐らく日本で何らかの営業活動を行っているところがあるだろうというのは、想像がつくところではないかという気も私はします。現に必ずそうした組織があると思います。
 としますと、まず法律的に位置づけるという観点からすれば、一定のコンプライアンスを果たすことができる事業者だけが決済代行業を営むことができるという点を明確にするために、これは大阪の近弁連での議論でも同様でしたが、登録制をぜひ実施していただきたいと思います。それによって、少なくともどこに住所があるか言えないなどという対応はできないように、そういう観点からしていただきたいと思います。恐らく登録制に限る限りは、善良な、あるいは優良な決済代行業者にとっても大きな負担にはならないのではないか。むしろそれを介した代行業者であるということから、消費者の信頼を得ることができるのではないかと思います。
 そこで、住所地や、海外に仮に本店・本社機能があっても、日本に営業所があり、その営業所の所在地の把握ができるというところまでいけば、次に、その登録された情報をもとにして、消費者に対して、みずからがカード番号を入れている取引が決済代行業者を介した決済である、ということがわかる表示をする仕組みを考えていただければと思います。
 もちろん、すべてがそうではありませんが、多くの場合は決済代行業者はネット決済で問題になります。というのも、宅配業者の方々のような場合には少なくとも相手が見えます。ところが、ネットの決済の場合には、その業者がどのようなお店であるのかということはホームページの体裁だけではわかりません。ですから、特商法は通信販売について広告の記載例を詳細に定めているわけです。趣旨が少し異なることは重々承知の上で、例えば対価の支払いの時期及び方法は記載事項です。「方法」というのがそれを意味していないことはもちろんわかっていますが、カード番号の入力が決済代行業者を介した決済になるという情報は、支払いの際の判断としてとても重要な要素になるはずだと思います。逆にそれらの連絡先が、少なくともホームページ上に表示されているという形を用意することによって、消費者は、ここと取引をするかどうかということをもう一度考えるチャンスが出てくる、そのように思います。
 ですから、どういう方法をとるかにはいろいろなアイデアがあると思いますが、決済方法を含めて、決済が消費者の認識と異なることが生ずるようなことがないように、表示規制をぜひ考えていただきたいと思います。この2点については、恐らく大きな法改正をしなくても実行することができるのではないかという気がします。
 最後に、これは相談員協会の皆さんの要望書の中にもあったと思いますが、今、消費者の決済手段は非常に多様化しております。決済代行業者の間に電子マネー決済を介することによって、いわゆる資金決済法を潜脱する取引のようなものが消費者の取引の中で問題になってきております。その意味では、最終的には消費者決済保護法といいますか、資金決済法の消費者保護の手段を拡充した立法をぜひお考えいただきたいとは思いますが、これについては非常に大きな課題が残されていることも事実です。その点の検討を期待して、私の報告とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○松本委員長 ありがとうございました。
 これから、お二人の方に御質問をお出しいただきたいと思いますけれども、その前提として山本さんに一点お伺いしたいのは、決済代行業という業態があることは、当然、カード会社としては認めていて、その傘下に個別の加盟店が入っているということは、わかっているというか、それは構わないということで動いている世界なのか。そこは闇の世界であって、昔であれば名義貸しという問題がございましたけれども、それと同じ話なのか。それともカード会社サイドから見て、合法的といいましょうか、加盟店契約の中で許されている形のビジネスなのでしょうか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 まず、総論を申し上げますと、今、御指摘の両方が混在しているように思います。ただ、本来は正しい、と言っては何が正しいか基準があいまいではありますが、本来の機能としての決済代行業というものはカード会社は認識があり、カード会社に成り代わって、店子を抱えているお店でのカード決済を代行する、そういう位置づけはある意味明確ではございます。一つのある加盟店と見えていたところの先に、更にそこに知らないうちに店子のように別の決済代行が入ってくるなど、見えないうちに末端に広がって、カード会社の目が行き届かないという現実はあるように思います。
 ただ、一般論からしまして、カード会社自身は、代行していただくことに関しては、営業的に加盟店を多く増やしたい時期にはそういう事業者を積極的に使うのですが、逆に広げ過ぎると収益が下がってくるので、むしろ管理したいという方向にあって、ここ1、2年の傾向を言いますと、カード会社自身は決済代行に依存しない方法を期待している傾向が強いというのは言えると思います。ですから、制度的には認めていて、国際ブランドも、そういう制度というか、そういう事業体があるのは認めており、ただ、部分的に管理できないところが広がっているということと、総論で言うと、自分で加盟店管理ができるところはきちんとカード会社が自分で契約をしたいと思っている、そういう状況かと思います。

○松本委員長 9ページの図で、オーソリゼーションについては、決済代行業者を通さないで直接加盟店とやっているという破線が書いてあります。カード会社Aのサイドでは、決済代行業者の先に更にこういう加盟店がぶら下がっていることは、あらかじめわかっていてオーソリゼーションできる状況になっているということでしょうか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 技術的には確かにそうでございます。実際には、加盟店に置かれている決済端末を管理番号のようなもので特定することは技術的に可能ではあるのですが、実際の所在がかわからない場合もあるという状況ではないかと思います。

○松本委員長 どうぞ、池田委員。

○池田委員 8ページ、9ページですけれども、例えばコンビニチェーンなどというのはどうなるのですか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 チェーン店の場合は、多くは本社と包括的に契約するのが一般的です。ただ、経緯から一部、例えば統合されてきたような場合に、系列が違うところはそれぞれ契約をしているところもあったり、あるいは、お店が個別にカード契約をしているものを後でとりまとめたようなケースも一部にはございますので、一概に100%そうとは言い切れません。しかし一般的にはチェーン店については本店と包括的に契約するのが多いです。

○池田委員 フランチャイズチェーンシステムの流通であると、本部機能、例えば日本の首都とか、地区本部でやるのかどうか知りませんけれども、そういうのが一応原則的な仕組みだと。そうすると、それはいわゆる包括契約ということになるわけですね。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 そうです。物理的なお店は全国に散っているという形です。

○池田委員 だから、包括契約が決済代行業とイコールという表現では、なかなか誤解を招くところが出てくるのかもしれませんね。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 一般的に問題になっている事案というのは、いろいろなところと契約してしまっていますので、チェーン店のようなモデルというのはやはり違うと思います。

○松本委員長 山口委員、どうぞ。

○山口委員 どちらかに教えていただきたいのですが、PIO-NETなどで調べてみますと、確かにインターネット通販による被害の相談は相当数あるのですが、その中に決済代行というキーワードがあまり出てこない。年間十数万件あるインターネット被害相談のほとんどは決済代行だと思われまして、アダルト情報サイトとか、デジタルコンテンツとか、出会い系サイトとか、その種の被害相談といいますか、クレームがほとんどを占めるのですけれども、ただ、これが本当に決済代行によるトラブルなのか、そうではないのかというのは、よくわからないと。先ほど坂東先生は登録制のことを言われました。決済代行によってこれだけ多数の被害が出ているのだから、これを抑止するためには登録制度が必要なんだと言うためには、実際にこれだけの被害が出ていますという立法事実が必要ですけれども、その辺をどう認識したらいいのか、どうも実態としてよくわからないというところについて、どういうふうに考えたらいいのかということが一つ。
 もう一つは、これは両先生が言っていただいたクロスボーダーの問題です。国内でいかに登録制度で規制を厳しくしても、国境を越えてしまったらその規制は何も役に立たないではないか、もう少し別の手を打たなければ登録制をやっただけでは被害抑止にならないのではないか。こういう抗弁に対しては、確かにそのとおりかなという気がしないでもない。そうすると、あとは経産省か外務省に頑張ってもらって、ビザやマスターやその他が、一定のクロスボーダーの禁止を徹底するしかないのではないか。
 先ほど山本さんの話にも出てきましたけれども、そういうことを法律なり国際条約か何かで決めればいいかもしれないけれども、ビザやマスターの自主規制ルールでやっているだけでは、民間の立場ですから。率直に言うと、例えば東南アジア辺りから、新規のビザやマスターに対抗する資本が国際何とかカード会社として出てきた場合、国内取引がぐちゃぐちゃになってしまうのではないか。日本の消費者は餌食になってしまうのではないかと思います。そういう意味では、国際的なルールづくりというのは早急にやらないとまずいのではないかと思いますが、その辺は可能なのかどうか。やるとしたら、どこでだれがやればいいのか。その2点をとりあえずお願いします。

○京都産業大学大学院坂東教授 最初の被害実態というお話ですが、まず一つ言えるのは、決済代行業者が絡んでいるにしても、実際の問題解決は、販売店とかクレジットカード会社、とりわけイシュアーに対して問題提起をすることで実際上の解決を模索するというのが、きっと、つかまえにくいがゆえになされているからだと思います。昨年、近弁連で「クレジットカード取引に関する立法提言」を公表しましたが、各地の消費生活センターに、平成20年度におけるカードを利用してのトラブルの実態についてのアンケートに答えていただいています。
 その中で、センターとして、カードに関するトラブルをほぼ500件認識しているという御回答をいただいていて、決済代行業者が介在している例は107件であるという指摘をいただいています。ただ、その決済代行業者がかかわる107件は決済代行業者を相手にして問題解決をしたかというと、決済代行業者を相手にしたのはわずか14件です。というのは、やはりつかまえにくいという問題等がある。それから多くの消費者の場合は、とりあえず自分の支払いを止めるという意味ではイシュアーに対して何か言うという話になるわけですから、山口先生のおっしゃるとおり、実際には多くの問題があると思いますが、そういう形で必ずしも表へ出てきていないというのが現実だと思います。
 山本先生から具体的なお話があると思うので、後者のことで一つだけ申し上げると、国際ブランドのルールだけでは私も難しいと思います。ただ、少なくとも国内に営業所を持っている業者について一定の登録制を義務づけ、それを基盤に情報提供という仕組みを機能させれば、少なくとも消費者は少し見えるようになると思います。住所地が外国だったら、これは何かというふうに思える仕組みをまずつくって、それをつくった上で更に、国際ブランドのところでさまざまなルールをお考えいただくのが順番ではないかという気が私自身はしております。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 後段の特にクロスボーダーにかかる部分と、国際条約などでもっときちんと決められないのかという御指摘もございました点ですが、まず、坂東先生もおっしゃられたとおり、国際ブランドの実質的な効力として、そこを取り締まっていくに十分な力を持っているとは言えないと思います。国際ブランド組織は、カード会社なりメンバーである企業が参加して出資をしたり、会費を払って、要するに実態としてはカード会社のものに近いということがございます。そこはある意味、権威ではない。以前はかなり権威的にも強い時代はありましたけれども、最近はそこはかなり崩れてしまっていて、以前は、例えばクロスボーダーの禁止にしてもかなり厳格にしていたところが、かなり緩やかになってしまっている。実態としてはそこが崩れているという現実があるかと思います。ですから、確かに国際ブランドを超えた国際条約のような、もう少し上の枠組みでそこがきちんと決められることが、より効果はあるというふうには感じられます。
 私は法律の専門ではございませんけれども、クロスボーダーにする必然性というのは本来はなかったわけでございます。国内に決済代行業者の存在が明らかであったときに、そこが海外と契約をすることに関して、何らかの登録を超えた制限ができないものかということは、国際ブランドの観点からすると、そういう希望は抱いているという状況ではないかと思います。

○松本委員長 佐野委員、どうぞ。

○佐野委員 今の国際ブランドのところでお聞きしたいのですけれども、ここで国際ブランドルールというのが何回か出てきています。例えば、11ページの例1でこれは違反だと。12ページの例2でも国際ブランドルール違反と書いてあります。国際ルールというのは一体中身はどのようなものなのか。現在、違反しても堂々とやっているわけですが、ペナルティも何もないのか、世界でどの程度の違反事例があるのか、または、だれがどうやって調査をしているのか、そういうところがわかったら教えてください。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 まず、国際ブランドのルールというものは、参加メンバーであるカード会社なり金融機関が合意して決めたもので、それに従おうというある意味自主規制的な規約を記したものなので、法的な効力はそこにはないです。当然、それはカード会社なり参加メンバーが合意して決めていますから、それに違反することに関しては、多くの場合、ペナルティなり罰則の規定を用意している場合が多いです。
 ただ、営業的な理由から、例えばクロスボーダーをどうしてもしたいと強く希望するカード会社なりメンバーがいたときに、それを免除するようなプロセスもあります。そういう意味で比較的ルールとしてはあるのですが、よくない言い方ですが、柔軟性がありまして、そこはわりと変化してしまうという性質のものなのです。

○山口委員 しり抜け自主規制ですね。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 言い方を変えると、そういうふうに言える面もあると思います。厳しく管理されている領域と少し緩い領域と、項目によって違うという傾向は見られるのですが、必ず守られるものではないのが実態になっていると思います。

○松本委員長 恐らく自主規制ではなくて、契約にすぎないわけだから、ビザインターナショナルとかから見れば、あるカード会社はビザインターナショナルとの契約に違反することをしているわけだから、契約解除をするというサンクション(制裁)は当然可能だけれども、商売戦略上、それをやらないでいるということなのでしょうね。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 決済代行業が海外と契約しているような案件が、営業的理由で認めているということはもちろんないのですけれども、そもそもが契約というところがポイントではないかと思います。

○京都産業大学大学院坂東教授 先日、国民生活センターのシンポジウムの場で、国際ブランドのカード会社のお話をお聞きしましたが、やはり決済代行業者を基本的に選んでいくのは、今、松本先生がおっしゃったとおりで、アクワイヤラーです。アクワイヤラーが慎重に判断してくることを一応前提にしてブランド会社というのは評価をしているから、よほど目立った問題点がない限りは。もちろん、一つ決済代行業者が問題なだけで、ほかにはちゃんとアクワイヤラーとしていろいろな加盟店を持っているわけですから、そのことだけで、例えばそのアクワイヤラーを国際ブランドカードから除外するとか、契約解除をするとか、そういう大きなサンクション(制裁)にまでつながるのはとても難しいと。今は、まず決済代行業者をアクワイヤラーを通して把握することを考えています、というお話をお聞かせいただきました。

○池田委員 先ほど、画面にロゴが出ると言いましたね。そうすると、少なくとも国際ブランドのシールというのは、店舗に張るときは相当厳しい規約があると思うのです。そういうロゴを無断で借用している場合は規制できないのですか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 実態として、お店に張るシールそのものは比較的手に入りやすい状況です。もちろん、きちんとしたステッカーは正式な手続を踏むのですが、特にインターネット上にも、そのためのマスターファイル、印刷の版に回す目的のものというのはダウンロードができるわけです。そういったものは容易にダウンロードができる。あとは、まねしてつくることも十分可能なものでございますので、そこはなかなか難しいというのが実態ではないかと思います。

○松本委員長 中村委員、どうぞ。

○中村委員長代理 加盟店の管理、監視、これが非常に重要だということで、そこが今後の対策のポイントのように書かれています。現状の加盟店管理の実情、監視の実情はどういうふうになっているのか、我々はよくわからないのですが、そこをちょっと教えてもらって、そこのどういう点が足りないのかという辺りをお話しいただけたらと思います。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 今、カード会社は、加盟店と利用者・カード会員、両軸で管理をしているわけです。不正利用というのはカード会社自身の被害になりますから、それは、彼らの利益を守るためにもある程度の対策は講じておりますが、大きく分けますと、今、中心的に行われているのは、取引ごと、カードごとにカード会社が傾向を見るような手法なのです。例えば日本で使われたカードが10分後にアメリカで使われた、それはおかしいのではないか。例えば一例ですが、そういう取引をカード会社で見られる範囲で見ていて、これは不正か、不正でないか、そういう不正検知というところに関しましては、以前に比べるとかなり精度は高くなってきております。
 その点はいいのですが、加盟店を今度どう管理するかというところに関しては、実はそこはまだ十分と言えない状況ではないかと私は思っております。最初に加盟店の審査をするとき以降、定期的にそこを見直す機会は、カード会社によっては自主的に行っているところもあるけれども、それを行わなくても、実態としては、特にペナルティもなければ加盟契約をそのままにしておく傾向というのは多く見られるように思います。
 更に代行を経由した取引については、先ほどのチェーン店のような大きなところは別ですけれども、末端の代行業者というのは、カード会社自身も積極的にそういうところと契約したつもりがなかったりしまして、結果的には契約しているけれども、どうなっているかというのは、問われてみると、ああ、そういえばというような実態はあると思います。つまり、カード会員の動向や取引はきちんと見れているのですが、加盟店の部分の管理についてはまだ十分とは言えない状況ではないかと思っております。

○松本委員長 ほかに御質問はございませんか。
 山口委員、どうぞ。

○山口委員 坂東先生に御意見を聞きたいのですが、確かに今の法律では、例えば特定商取引法でも、決済代行会社を使うかどうかということは表示義務はないです。だから、政令改正して特商法にそれを入れるべきだという提言が実現可能性が強いのか。しかし、これは割賦販売法の関連ですから、そちらの方に盛り込んでいただいた方がいいのではないかという感じもあるし、他方、この議論は割賦販売法の改正のときにはいろいろあったけれども、決済代行の実態がもう一歩よくわからないというところで、登録制についても引いた部分もあると思うのです。
 その辺は委員会としてどうするかというのは、一つ検討しなければいけないですが、具体的にどういうふうな段取りをしたらこれが実現可能。この点はどう思われますか。特商法改正がいいのか、割販法改正がいいのか。あるいは登録制のところでは、どこの役所がどういうふうに具体的にしたらいいというふうにお考えなのか。

○京都産業大学大学院坂東教授 大変難しい御質問で、私にすぐ答える能力はないですが、基本的には割賦販売法の枠組みで議論をまず進めることだと思います。先ほど特商法という例を出したのは、多くの場合がネット通販という形で問題になっていることを考えれば、通信販売の表示義務というところでも議論が共通に可能ではないか、そういう趣旨で申し上げたつもりであります。特商法の政令改正も一つの考え方だとは思いますけれども、まず割販法のところでの登録制、それから、それに関するどういう条文の置き方をするかというのは、少しアイデアが難しいところは残っているかなという気はしておりますが、それに関する表示の規定をまずお考えいただくというのが私は筋だと思います。
 ただ、既にある条文との関係でいくと、主として大きな問題になっているところがネット通販であるという観点からすれば、しかも、それは法改正ではなくて済むだろうという気が私自身はしているものですから、政令改正でいけるのではないか。とすると、法改正としての議論に時間がかかるぐらいなら、場合によっては、登録制とネット上の取引に関する表示義務の議論として決済代行業というのを規制していく。規制といいましょうか、表示をしていただく。それは決済代行業者がやるのではなく、決済代行業者の加盟店になっている末端の業者がする。つまり、少なくとも自分の決済が代行業者を使っていることはわかっているわけですから、最低限、代行業者がどこにある会社で、連絡先はどこであるとの表示ぐらいは、言葉は悪いですが、すぐにでもできるだろうという思いが私にはあります。
 それで完全な問題解決ができるかといったら、御指摘のとおりで、100%ではないです。ただ、少なくとも消費者は、カード番号を入力する際に、これが決済代行業者のところに使われるカード番号なのか、ネット通販の会社が決済に直接加盟店として使っているのかは、わかるわけです。それがわかるだけでも随分判断の基礎ができると思います。ですから、そこは先生のおっしゃるとおりで悩みは多いですし、長い目で見たときには、これだけではだめだというのもよくわかるのですが、しかし、緊急の事態を考えると、できることというのはそこにあるなという思いをお話しさせていただきました。十分なお答えでなくて済みません。

○松本委員長 下谷内委員、どうぞ。

○下谷内委員 お二人の先生方の御意見を拝聴しまして、とてもよくわかりました。それで、加盟店契約のところですが、調査義務につきましては、確かに法律的にはありませんで、業界団体でもきちんと指導しますと通達を出していたわけです。今回、このように決済代行業者というものが非常に出てまいりまして、加盟店の管理が非常に難しくなってきているというのは先ほど来のお話でもありましたし、私どもが相談を受けていてもそう思います。そうすると、坂東先生もおっしゃられましたように、今、何をするべきかということは早くやらなくてはいけないことだろうと思いまして、登録制の問題につきましては、先生がおっしゃられるように政令の改正でいくのであれば、早くいけるのではないかと私も期待いたしております。
 山本先生にお伺いしたいのですけれども、決済代行業者が下にいっぱい加盟店を使ってやっておりますが、それというのは先生のところである程度つかめますでしょうか。以前でしたらば、確かに悪質事業者との加盟店契約を大手が沢山やっておりまして、A社が危なくなると、今度はB社の信販会社がそれを引き受けたりやっておりました。ある程度私たちの目に見えたわけです。たぶん次はここの信販会社が引き取るだろうなと、流れが見えていたわけですね。
 ただ、今回、出会い系サイトだとか、わけのわからないものになってきますと、決済代行業者が出てきてから下がなかなか見えない。これは決済代行業者であるだろうと思われる名前をさかのぼっていって、そうなんだろうという推測する仕方をしておりますが、山本先生のところで、そういう末端の加盟店というのはどのくらいいるとお考えでしょうか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 私自身は答えを持っているわけではございませんし、調べるのは大変ではないかと直感的に感じます。以前のように、限られたカード会社の中で右に行ったり左に行ったりというのは、御指摘のとおり、追いかければ何とかなったものなのですが、孫、ひ孫と、どんどん店子の下に決済代行がくっついてきてしまう場合、更にそれも、登記というのでしょうか、会社名とか連絡先も同じだけれども、実態が違うように見せていたりするという、結果的には雲をつかむような状況になってしまったと。そういう状況から的確に調査を行う手段というのはどうしたらいいのだろうかと、私も今、すぐには答えを見出せない状況ではございます。
 ただ、国際ブランドなども、もう少し認識を高めるべきと思われる点もございます。例えばアクワイヤラーが決済代行と契約しているときには、その孫請け、ひ孫請けは禁止するというふうになっているかというと、そうはなっていない。あくまで契約事項ではあるかもしれませんが、そこに改善の余地はいくらか見出せるような気がします。ただ、最初の御質問に対するお答えとしては、実態をつかむのは非常に難しいと思います。

○松本委員長 よろしいでしょうか。
 お二人からいろいろお話を聞かせていただきまして、大変参考になりました。とりわけ坂東先生の御提案、「見える化」というのは大変魅力的なやり方だろうと思います。先ほど御紹介された、事実上、東京に拠点がある代行業者の場合は、恐らく日本に実質的な本社があるに近いのだろうと思います。そういうものについて登録制を日本の法律で義務づけることによって、捕捉は一定可能になるだろう。ただ、悪質業者は、そういうときには実質的な本社機能を海外に移すということをすぐやると思いますから、そうなると日本の割販法は追いかけていけない。しかし、今度はもう一つ、例えば出会い系業者のような消費者と直接取引をする業者の側に、当該サービスの代金の支払方法・決済手段についての表示義務を課すことによって、その決済代行業者が、日本法人ではなく海外の業者であることを明らかにしなければならないようにする。それによって、消費者に警鐘(けいしょう)を鳴らす。そこで表示内容に虚偽がある場合には、特商法違反を理由に日本国内で営業している当該サービス業者に対して一定の取り締まりを行える。こういういくつかのやり方を組み合わせることによって、一定の効果を図ろうということだと思いますので、我々もそういう点について一層検討を進めていきたいと思います。
 山口委員、どうぞ。

○山口委員 池田委員といつも議論になるところですけれども、例えばコンビニとか、あるいは宅配業者などが自宅に来て手続きをやっていただく。これはとても便利で、ある意味では経済効果もあるし、消費生活にも便利な決済代行なわけです。ところが、最初からだましてやろうと思ってやっている事業者、ほとんど詐欺会社に近いような出会い系サイトとか、アダルトサイト辺りがあると思うのです。こっちの方を厳しくしようとすると、健全に発展すべき事業者がやりにくくてしょうがないという部分が出てくるわけです。
 その辺の実態を一番よくわかっていらっしゃる山本先生にお聞きしたいのだけれども、例えば登録制度とか、あるいは割販法か特商法の改正によって見える化をした場合、要するに表示義務を課した場合、今、やっている、消費生活に便利なところが困ったりしないかどうか、その辺はどんなものでしょうか。

○山本国際コンサルタンツ山本代表 まず総論は、私も、表示をするなどの、少なくとも利用者がどこに問い合わせるべきかという、ポイントが明確にわかる工夫というのはいいと思います。実際に今、国際ブランドのビザでは、決済代行業者をアクワイヤラーが利用した場合には、一応登録が必要になっております。ただ、それは厳密な審査を行うものではなく、申請書でこういう事業者を使います、ということを国際ブランドに申請し、登録をするということ手続きのみにとどまっています。
 一方で、それをやっていない国際ブランドもありますが、ビザですでに行っていますのでまず登録することに関して、決済事業者が大きな負担を伴うかどうかという点については、あまり大きい負担ではないのではないかというふうに感じるところではございます。

○松本委員長 どうもありがとうございました。

≪5.閉会≫

○松本委員長 以上で、本日の議題についての審議は終了させていただきますが、あと2点、御紹介をしたいと思います。
 1つは、前回の委員会におきまして、消費者委員会の年次報告書を御紹介いたしましたが、その際、消費者委員会の1年間及び今後について、委員それぞれの意見を添付してはということになりました。これを受けて、本日の資料では参考資料1(PDF形式:38KB)としておりますが、このようにとりまとめましたので、ここにお示しさせていただきます。
 2つ目といたしましては、消費者委員会の活動の更なる透明化を図るという観点から、委員間打ち合わせにつきまして、年次報告書において過去の実施状況について公表したところですが、今後、委員会と委員会の間の委員間打ち合わせにつきまして、参考資料の2(PDF形式:75KB)にありますとおり、概要をお示しさせていただくことにいたします。今回は、前回の委員会との間に4回の委員間の打ち合わせを行っておりまして、ここに、記載のような事項について意見交換をしたということでございます。
 最後に、事務局より、今後の予定について御説明をお願いいたします。

○原事務局長 どうもありがとうございました。次回ですけれども、10月8日(金曜日)の15時から行う予定にしております。少し時間もあきますので、議題については改めて御案内をしたいと思います。
 事務局からは以上です。

○松本委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、誠にありがとうございました。

(以上)

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