(資料9)贈与税の課税方式の類型

  課税方法の概要 特色
一生累積課税

一生にわたる贈与を累積し、相続と合わせて課税

・各年ごとに累積贈与額に対する税額を納付(過年分納付額は税額控除)

・相続においては、納付贈与税額を控除

[例:アメリカ]

基本的には、生前贈与を行っても、すべてを相続しても合計税負担額は変わらない。

一生にわたる贈与を管理する必要があるため、比較的執行が困難。

一定期間累積課税

一定期間にわたる贈与を累積して課税

・各年ごとに過去一定期間内の累積贈与額に対する税額を納付(過年分納付額は税額控除)

・相続前一定期間内の贈与は、同様に累積して相続と合わせて課税する方式あり

[例:イギリス、フランス、ドイツ]

生前贈与と相続との間での中立性はある程度確保されるが、完全ではない。

税務執行は、一生累積課税方式ほど困難ではない。

暦年課税

暦年ごとにその年中の贈与を合計して課税

・相続前一定期間内の贈与は、例外的に累積して相続と合わせて課税する方式あり

[例:日本]

生前贈与による租税回避を防止するため、贈与税負担を相続税負担より重くする必要。

税務執行は最も容易。