東ティモール国際平和協力業務(2002(平成14)年~2004(平成16)年)

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東ティモール民主共和国
(平成14年(2002年)インドネシア共和国から独立)

【首都】ディリ

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1999(平成11)年10月25日、国連安保理決議第1272号により国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)が設立され、東ティモール統治に対する全般的責任を付与されるとともに、立法、行政及び司法に係るすべての権限を行使する権能を与えられました。

また、2002(平成14)年5月20日の東ティモール民主共和国の独立によりその任務を終了したUNTAETに代わり、引き続き同国の安全の確保及び自立支援を目的として国連東ティモール支援団(UNMISET)が安保理決議第1410号により設立されました。

我が国は、2002(平成14)年2月からUNTAET軍事部門に、また、独立以降はUNMISET軍事部門に、司令部要員及び施設部隊(「派遣施設群」)を延べ人数にして約2,300名派遣しました。今回の派遣は、東ティモールの独立と国づくりに向けた東ティモールの人々と国連を中心とした国際社会の努力に対する積極的な貢献であり、我が国部隊の国連平和維持活動への協力としても、過去最大規模のものでした。

司令部要員

現地で活動中の要員の激励に訪れた小泉総理img

現地で活動中の要員の激励
に訪れた小泉総理

司令部要員img

司令部要員

東ティモール民主共和国の首都ディリに所在するUNMISET軍事部門司令部には、我が国から10名(最大時)の司令部要員が派遣され、UNMISETにおける道路・橋等の維持補修等の後方支援分野の業務に関する企画及び調整、UNMISETの活動に必要な地図の保管及び物資等の輸送・補給に関する企画及び調整、UNMISET軍事部門及び文民部門間の施設及び通信等の後方支援業務に関する調整などの業務を行いました。

施設部隊

護岸補修作業風景img

護岸補修作業風景

680名(最大時)から成る施設部隊は、ディリに所在する宿営地に本部を置き、ディリ、マリアナ、スアイ、オクシの4か所の宿営地を拠点に、UNMISETの活動に必要な道路・橋等の維持補修の他給水所の維持管理、民生支援等の後方支援業務を行いました。

我が国要員は市街地から離れた宿営地に起居しながら、高温多湿の気候に加え、マラリア等の感染症も心配される過酷な環境の中、与えられた任務を着実に遂行し、国連や地域住民の期待に応えました。

また、PKOの分野における女性の一層の役割拡大について、従来より国連の場でもその重要性が指摘されてる中、今回自衛隊のPKO部隊要員として初めて女性隊員が派遣されました。

連絡調整要員

UNMISETに派遣された司令部要員・部隊が円滑かつ効果的に活動を行えるよう、現地において司令部要員・部隊と関係機関との連絡・調整などを行うため、ディリに連絡調整事務所を開設し、内閣府から数名の連絡調整要員を派遣しました。

海上自衛隊及び航空自衛隊による支援

物資の搭載img

物資の搭載

2002(平成14)年2月からの東ティモールへの要員・部隊の派遣に際しては、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」・護衛艦「みねゆき」及び航空自衛隊のC-130H型輸送機6機が、施設群の人員・資機材の一部等の輸送を行ったほか、派遣施設群及び指令部要員に対する支援のため、航空自衛隊のC-130H型輸送機がおおむね半年ごとに我が国から食料品などを空輸しました。

UNMISET軍事部門の概要img

施設群等の展開地域(平成14年12月現在)

施設群等の展開地域(平成14年12月現在)img

関連文書