国連平和維持活動(PKO)閣僚級会合・準備会合(パキスタン・イスラマバード)
森川国際平和協力本部事務局長は、4月15日及び16日(現地時間同日)にパキスタン・イスラマバードにおいて開催されたパキスタン、韓国共催による国連平和維持活動(PKO)閣僚級会合・準備会合に日本政府代表団長として出席しました。
この準備会合は、昨年12月にウルグアイで開催された第1回の準備会合と2月にインドネシアで行われた第2回の準備会合に引き続き、2025年5月にドイツで開催予定のPKO閣僚級会合に向けた準備プロセスとして行われたものです。各国の政府関係者及び国連事務局や大学・研究機関の専門家等が出席し、日本からは内閣府、外務省の関係者が参加しました。
今回の会合では、国連PKO要員の安全確保を含む、より安全で効果的な平和維持について議論がなされました。
森川事務局長は、セッション6「平和維持・紛争予防・平和構築の統合的なアプローチ」にエリザベス・スペハー国連平和構築支援担当事務次長補らとともにパネリストとして登壇し、日本が世界食糧計画(WFP)、国連難民高等弁務官事務所(UNCHR)などの国際機関と行ってきた人道・開発支援や南スーダンの和平合意履行支援を紹介しつつ、
"sustaining peace"のための人道・開発・平和のネクサスの重要性を改めて強調しました。

また、会合の傍ら、国連関係者及び準備会合共催国のパキスタン、韓国関係者との意見交換を実施しました。
カレ国連活動支援担当事務次長との意見交換では、カレ事務次長から、国連三角パートナーシップ・プログラム(UNTPP)10周年を踏まえ、訓練分野における日本の貢献に改めて謝意が示されるとともに更なる協力の深化に期待が示されました。

ラクロワ国連平和活動担当事務次長との意見交換では、不確実性を増す国際情勢において、国連PKOの"preparedness"を維持・向上していくことの重要性を再確認しました。また、ピアース国連軍事顧問代行(少将)との意見交換では、ピアース少将から国連本部やUNMISSに派遣されている自衛官の活躍に改めて謝意が示され、引き続き国連PKOへの日本の貢献に期待が示されました。


韓国外務省の李哲(リー・チュル)国際機関・核問題担当局長との意見交換では、韓国が現在有数の国連PKO部隊派遣国であることもあり、日韓それぞれの取組や知見を共有するとともに、両国が引き続き国連PKOに貢献していくことを確認しました。

パキスタン外務省のナビール・ムニール特別次官(国連政策担当)との意見交換では、ムニール特別次官からUNTPPを通じた日本の要員派遣国への能力構築に改めて謝意が示されたとともに、多国間主義に基づき、日本とパキスタンが世界の平和と安定に資する国連PKOに引き続き貢献していくことで一致しました。
